JP2000341190A - 衛星通信システム及び通信方法 - Google Patents

衛星通信システム及び通信方法

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JP2000341190A
JP2000341190A JP11263663A JP26366399A JP2000341190A JP 2000341190 A JP2000341190 A JP 2000341190A JP 11263663 A JP11263663 A JP 11263663A JP 26366399 A JP26366399 A JP 26366399A JP 2000341190 A JP2000341190 A JP 2000341190A
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Eiji Osaki
英二 大崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、人工衛星と地上の追跡管制局若しく
はミッションデータ受信局との間に於ける暗号化通信に
於いて、非暗号化コマンドから暗号化コマンドへの移行
が円滑に行える衛星通信システムを提供することを課題
とする。 【解決手段】非暗号/暗号化コマンド弁別手段2は、受
信・復調手段1で復調された受信コマンドが非暗号コマ
ンドであるか暗号化されたコマンドであるかを弁別し、
その弁別結果により、切替手段(SEL)3を切替制御
して、暗号化されたコマンドであれば、当該受信コマン
ドを暗号解読(復号)のための信号経路を介して暗号解
読(復号)処理手段4に送出し、非暗号コマンドであれ
ば暗号解読(復号)処理をパススルーする非暗号の信号
経路を介して当該受信コマンドをコマンドデコーダ5に
送出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工衛星と地上の
追跡管制局若しくはミッションデータ受信局との間の通
信に適用される衛星通信システム及び通信方法に関す
る。
【0002】また本発明は、暗号化された情報を授受す
る送受信システムに適用される通信方法及び通信システ
ムに関する。
【0003】
【従来の技術】従来、人工衛星と地上の追跡管制局若し
くはミッションデータ受信局との間に於ける、衛星への
コマンド送信、衛星からのテレメトリ送信、ミッション
データ送信等については、通信回線の品質向上を目的と
して、符号化/復号化処理が行なわれている。これらの
信号処理は伝送品質を向上させるための一般的な通信処
理手段として用いられているもので、特に秘匿性の高い
信号の伝送処理に適用される類のものとは異なる。
【0004】しかしながら、特定目的の人工衛星では、
秘匿性を考慮して衛星との通信を暗号化する必要があ
る。ところがこの暗号化通信については、少なくとも衛
星通信分野では未経験の事項であり、打上直後より暗号
化された(データ操作によりスクランブルされた)コマ
ンドのみを送信するのではリスクが大きいという問題が
生じる。特に高い秘匿性が要求される場合は自ずと暗号
化処理、及び衛星側の復号化処理が煩雑となり、これに
伴うソフトウェア量、ハードウェア量の増加により故
障、異常の発生頻度が向上してしまうという不都合な問
題が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
では、人工衛星と地上の追跡管制局若しくはミッション
データ受信局との間に於ける暗号化通信に於いて、打上
直後より暗号化された(データ操作によりスクランブル
された)コマンドのみを送信した際は、暗号化処理、及
び衛星側の復号化処理の煩雑化に伴いソフトウェア量、
ハードウェア量の増加を招くことから信頼性の低下を考
慮しなければならず、従って打上直後より暗号化された
コマンドのみを扱うシステムとした際は、リスクが大き
いという問題が生じる。
【0006】本発明は上記実情に鑑みなされたもので、
人工衛星と地上の追跡管制局若しくはミッションデータ
受信局との間に於ける暗号化通信に於いて、非暗号化コ
マンドから暗号化コマンドへの移行が円滑に行える衛星
通信システムを提供することを目的とする。
【0007】また本発明は暗号化された情報を授受する
送受信システムに於いて、煩雑な暗号処理方式及び暗号
解読方式を用いることなく、秘匿性の高い情報通信が行
える通信方法及び通信システムを提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、人工衛星と地
上局の間で、データ及びコマンドの秘匿を目的として、
暗号通信を行なう場合、衛星打上後の所定の期間は暗号
通信を行なわず、非暗号通信を行い、その後の、軌道上
の試験の中間、若しくは完了時点より、定常的に暗号通
信へ移行するための暗号化移行、若しくは何らかの障害
発生に伴い、暗号通信から非暗号通信へ復帰する場合の
暗号化移行の双方向暗号化移行を可能にしたことを特徴
とする。
【0009】即ち、本発明は、地上局と人工衛星との間
でコマンドを受け渡す衛星通信システムに於いて、地上
局に、暗号化されたコマンドを送信する暗号通信手段
と、暗号化されないコマンドを送信する非暗号通信手段
とを有し、人工衛星に、上記地上局より発信されたコマ
ンドを受信する受信手段と、上記受信したコマンドが暗
号化されたコマンドであるか否かを例えばビット配列構
造をもとに判定する判定手段と、上記判定手段で暗号化
されたコマンドであることが判定されたとき当該コマン
ドを例えば予め記憶手段に格納されている鍵又は特定の
コマンドで受けた鍵等により復号化する復号化処理手段
と、上記復号化処理により生成されたコマンド、及び暗
号化されないコマンドをそれぞれ解釈し実行するコマン
ド実行手段とを有して、衛星本体が受信コマンドの暗号
化/非暗号化種別を判断し、受信コマンドが暗号化され
たコマンドであるとき当該コマンドを復号化して当該コ
マンドに従う処理を実行し、受信コマンドが暗号化され
ないコマンドであるとき当該コマンドに従う処理を実行
することを特徴とする。
【0010】また、本発明は、地上に於いて、人工衛星
に対するコマンドを生成するコマンド信号発生手段と、
当該コマンドに暗号化処理を施す暗号化手段と、暗号化
されたコマンド信号を源泉として符号化等により生成す
る変調信号により搬送波に変調を施す変調手段と、当該
変調手段で変調された被変調信号に対して周波数変換処
理を行なう周波数変換手段と、周波数変換された被変調
信号に電力増幅処理を行なう送信手段と、当該送信信号
を電波指令として人工衛星に対して送出する空中線と、
前記地上の空中線より発信されたコマンド(電波指令)
を受信する人工衛星上の空中線と、当該受信信号を電力
増幅する受信手段(低雑音増幅手段)と、この受信信号
に周波数変換を施す周波数変換処理手段と、当該周波数
変換された変調信号を復調し、必要な場合は復号化し
て、当初のディジタル信号によるコマンドを抽出する復
調手段と、このコマンドが暗号化されたコマンドである
か、所定のコマンドフォーマットに則る非暗号化コマン
ドであるかを判断する判定手段とを具備して、衛星本体
が受信コマンドの暗号化/非暗号化種別を判断し、受信
コマンドが暗号化されたコマンドであるとき当該コマン
ドを例えば予め記憶手段に格納されている鍵又は特定の
コマンドで受けた鍵等により復号化して当該コマンドに
従う処理を実行し、受信コマンドが暗号化されないコマ
ンドであるとき当該コマンドに従う処理を実行すること
を特徴とする。
【0011】また、本発明は、地上局と人工衛星との間
でコマンドを受け渡す衛星通信システムに於いて、地上
局に、暗号化されたコマンドを送信する暗号通信手段
と、暗号化されないコマンドを送信する非暗号通信手段
と、上記暗号通信手段による暗号通信モードと上記非暗
号通信手段による非暗号通信モードとの切替を指示する
通信モード設定コマンドを生成する手段と、上記通信モ
ード設定コマンドを上記非暗号通信手段により送信する
手段とを有し、人工衛星に、上記地上局より発信された
コマンドを受信する受信手段と、上記受信手段により通
信モード設定コマンドが受信されたとき通信モードを非
暗号通信モードから暗号化通信モードに切替えて、以後
当該通信モードでコマンドの送受信処理を実行する手段
とを有して、地上局からの指令により、人工衛星との間
で送受される少なくともコマンドについて暗号化通信モ
ードと非暗号化通信モードとを任意に切替えることがで
きるようにしたことを特徴とする。
【0012】また、本発明は、地上局と人工衛星との間
でコマンドを受け渡す衛星通信システムに於いて、地上
局に、暗号化されたコマンドを送信する暗号通信手段
と、暗号化されないコマンドを送信する非暗号通信手段
と、上記暗号通信手段による暗号通信モードと上記非暗
号通信手段による非暗号通信モードとの切替を指示する
通信モード設定コマンドを生成する手段と、上記通信モ
ード設定コマンドを暗号化して上記暗号通信手段により
送信する手段とを有し、人工衛星に、上記地上局より発
信されたコマンドを受信する受信手段と、上記受信手段
により通信モード設定コマンドが受信されたとき通信モ
ードを暗号通信モードから非暗号通信モードに切替え
て、以後当該通信モードでコマンドの送受信処理を実行
する手段とを有して、地上局からの指令により、人工衛
星との間で送受される少なくともコマンドについて暗号
化通信モードと非暗号化通信モードとを任意に切替える
ことができるようにしたことを特徴とする。
【0013】上記したような本発明の衛星通信システム
によれば、人工衛星と地上の追跡管制局若しくはミッシ
ョンデータ受信局との間に於ける暗号化通信に於いて、
非暗号化コマンドから暗号化コマンドへの移行が円滑に
行えることから、例えば衛星打上後の所定の期間は暗号
通信を行なわずに非暗号通信を行い、その後の、軌道上
の試験の中間、若しくは完了時点より、定常的に暗号通
信へ移行するための暗号化移行、若しくは何らかの障害
発生に伴い、暗号通信から非暗号通信へ復帰する場合の
暗号化移行の双方向暗号化移行が容易に可能となり、信
頼性の高い衛星コマンド制御が可能となる。
【0014】更に、本発明は、衛星通信に於いて、暗号
化を施す際に、その暗号方式、又は所定暗号方式での利
用上のパラメータを計画的または必要に応じて任意に変
更できるようにしたことを特徴とする。
【0015】即ち本発明は、人工衛星と地上局との間の
通信に適用される衛星通信システムの通信方法に於い
て、暗号方式若しくは所定暗号方式での利用上のパラメ
ータについて、地上局に、暗号方式若しくは所定暗号方
式での利用上のパラメータを人工衛星と地上局とで同期
して変更するための暗号計画手段を有してなることを特
徴とする。
【0016】また本発明は、地上局と人工衛星との間で
衛星回線を介して情報を授受する衛星通信システムに於
いて、地上局に、暗号方式、又は所定暗号方式での利用
上のパラメータを異にする、複数種の暗号化処理手段
と、暗号化処理手段及び復号化処理手段を同期して切り
替えるための指示を行う同期切替制御手段と、前記同期
切替制御手段の指示に従い複数種の暗号化処理手段から
使用する暗号化処理手段を選択する暗号化処理選択手段
と、前記暗号化処理選択手段で選択された暗号化処理手
段により暗号化された情報を源泉として所定無線周波数
帯の送信信号を生成し衛星回線上に送出する送信手段と
を有し、人工衛星に、前記地上局に設けられた複数種の
暗号化処理手段に対応する複数種の復号処理手段と、前
記同期切替制御手段の指示に従い前記複数種の復号処理
手段から使用する復号処理手段を選択する復号処理選択
手段とを有して、地上局側の暗号処理と衛星側の復号処
理とを同期して切り替えることができるようにしたこと
を特徴とする。
【0017】また本発明は、地上局と人工衛星との間で
衛星回線を介して情報を授受する衛星通信システムに於
いて、地上局に、暗号方式、又は所定暗号方式での利用
上のパラメータを異にする、複数種の暗号化処理手段に
対応する複数種の復号化処理手段と、暗号化処理手段及
び復号化処理手段を同期して切り替えるための指示を行
う同期切替制御手段と、前記同期切替制御手段の指示に
従い前記複数種の復号化処理手段から、使用する復号化
処理手段を選択する復号化処理選択手段とを有し、人工
衛星に、暗号方式、又は所定暗号方式での利用上のパラ
メータを異にする、複数種の暗号化処理手段と、前記同
期切替制御手段の指示に従い前記複数種の復号処理手段
から使用する復号処理手段を選択する復号処理選択手段
と、前記復号処理選択手段で選択された復号処理手段に
より送信情報を暗号化する暗号処理手段と、前記暗号処
理手段で暗号化された情報を源泉として所定無線周波数
帯の送信信号を生成し衛星回線上に送出する送信手段と
を有して、衛星局側の暗号処理と地上局側の復号処理と
を同期して切り替えることができるようにしたことを特
徴とする。
【0018】上記したような本発明の衛星通信方法及び
衛星通信システムによれば、特定目的の人工衛星と地上
局との通信に於いて、暗号化が必要な場合に、暗号方式
若しくは所定の暗号方式での利用上のパラメータについ
て、衛星と地上局とで同期をとって暗号切り替えが行わ
れることから、煩雑な暗号処理方式及び暗号解読方式を
用いることなく、秘匿性の高い衛星通信システム及び同
システムの通信方法が容易に構築できる。
【0019】更に、本発明は、暗号化された情報を授受
する送受信システムに於いて、送信側の装置と受信側の
装置とが同期をとって暗号処理手段及び復号処理手段を
切り替えることにより秘匿性の高い暗号通信システムを
実現したことを特徴とする。
【0020】即ち、本発明は、暗号化された情報を授受
する送受信システムの通信方法に於いて、送信側装置に
複数種の暗号処理手段を設け、受信側装置に複数種の復
号処理手段を設けて、送信側装置と受信側装置とが所定
の情報に従い同期して暗号処理手段、復号処理手段を切
り替えることを特徴とする。
【0021】また、本発明は、暗号化した情報を送信す
る送信側装置と、当該送信側装置より送信された情報を
受信し復号化する受信側装置とでなる通信システムに於
いて、前記送信側装置には複数種の暗号処理手段を有
し、前記受信側装置には複数種の復号処理手段を有し
て、前記送信側装置と前記受信側装置とが同期して暗号
処理手段と復号処理手段を切り替えることを特徴とす
る。
【0022】上記したような本発明の通信システム及び
通信方法によれば、煩雑な暗号処理方式及び暗号解読方
式を用いることなく、秘匿性の高い情報通信システムを
構築できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
形態を説明する。
【0024】先ず図1乃至図4を参照して本発明の第1
実施形態を説明する。
【0025】図1は本発明の第1実施形態に於ける衛星
通信システムの基本構成を示すブロック図である。本発
明の第1実施形態に於いては、基本構成要素として、衛
星側に、地上局からのコマンドを受信し、復調する受信
・復調手段1と、当該手段で復調された受信コマンドが
暗号化されたコマンドか否かを弁別する非暗号/暗号化
コマンド弁別手段2、及び当該弁別結果に応じて復調さ
れた受信コマンドを暗号解読(復号)のための信号経
路、又は暗号解読(復号)処理をパススルーする非暗号
の信号経路に振り分ける切替手段(SEL)3と、暗号
化された受信コマンドを復号処理する暗号解読(復号)
処理手段4と、非暗号のコマンド及び復号処理された受
信コマンドを解読するコマンドデコーダ5とを有してな
る。
【0026】衛星本体に於いて、地上局から送信された
コマンドの無線信号は空中線を介して受信・復調手段1
に入力され復調される。非暗号/暗号化コマンド弁別手
段2は、この復調された受信コマンドが非暗号コマンド
であるか暗号化されたコマンドであるかを弁別し(この
弁別処理の具体例については後述する)、その弁別結果
により、切替手段(SEL)3を切替制御して、暗号化
されたコマンドであれば、当該受信コマンドを暗号解読
(復号)のための信号経路を介して暗号解読(復号)処
理手段4に送出し、非暗号コマンドであれば暗号解読
(復号)処理をパススルーする非暗号の信号経路を介し
て当該受信コマンドをコマンドデコーダ5に送出する。
【0027】暗号解読(復号)処理手段4は暗号解読
(復号)のための信号経路を介して入力された暗号化受
信コマンドを復号処理してコマンドデコーダ5に送出す
る。コマンドデコーダ5は非暗号のコマンド及び復号処
理された受信コマンドを解読して、衛星搭載機器の制御
信号を生成する。
【0028】このように、受信コマンドが非暗号コマン
ドであるか暗号化されたコマンドであるかを弁別(判
定)する機能、及びその弁別結果に応じて復調された受
信コマンドを暗号解読(復号)するか否かを決定する機
能と、暗号化された受信コマンドを復号処理する暗号解
読(復号)処理機能とを衛星本体にもつことにより、暗
号化されたコマンドによる制御が確立するまでは、非暗
号化コマンドを受け付けて、共通の定義による、非暗号
コマンド、暗号化コマンドによる衛星制御が可能とな
る。更に、地上からのコマンド指令により衛星からのテ
レメトリ及びミッションデータに対する暗号化実施の有
無を選択することができる。
【0029】このような機能をもつことにより、地上局
と人工衛星との間に於ける暗号化通信について安全かつ
確実に非暗号から暗号化に移行できるとともに、地上の
暗号化手段又は衛星の暗号解読手段に異常が発生した場
合、暗号鍵が盗まれた場合又は破られた場合等に於いて
も通常の非暗号化通信方式に速やかに復帰でき、これに
より衛星通信の信頼性を著しく向上させることができ
る。
【0030】図2は上記した本発明の第1実施形態に於
ける衛星通信制御システムの要部の基本構成をより具現
化して示すブロック図である。
【0031】図2に於いて、10は地上追跡管制局(T
TC)であり、20は当該地上追跡管制局(TTC)1
又はミッションデータ受信局との間で所定無線周波数帯
の衛星回線を介しデータ交信を行う人工衛星(SC)で
ある。
【0032】上記地上追跡管制局(TTC)10には、
送信系の構成要素として、制御部11、コマンド信号発
生部12、コマンド暗号化処理部13、変調部14、周
波数変換部15、送信部16等が設けられる。
【0033】制御部11は、システム制御を司るもの
で、ここでは人工衛星(SC)20を制御するための各
種コマンドの発行指示、及び暗号化通信モード/非暗号
化通信モードの制御指示を行う。コマンド信号発生部1
2は制御部11のコマンド発行指示制御の下に、所定の
ビット長(固定ビット長)で構成されたコマンド(電波
指令)を連続的若しくは間欠的に所定の計画された時間
順に生成し発行する。
【0034】コマンド暗号化処理部13は、上記制御部
11の制御の下に、暗号化通信モード下に於いて、上記
コマンド信号発生部12で生成されたコマンド信号を所
定の暗号化処理手段により暗号化する。
【0035】変調部14は、上記コマンド信号発生部1
2で生成されたコマンド信号、又は上記コマンド暗号化
処理部13で生成された暗号化コマンド信号を源泉とし
て符号化等により生成する変調信号により所定周波数の
搬送波に変調を施し、要素コマンド単位の送信用信号を
得る。
【0036】周波数変換部15は、上記変調部14で得
られた要素コマンド単位の送信用信号を衛星回線上に乗
せる(衛星に送信電波として発信する)ため予め定めら
れた衛星回線に固有の送信周波数に周波数変換する。
【0037】送信部16は、上記周波数変換部15で周
波数変換された要素コマンド単位の送信用信号を電力増
幅し、電波指令として空中線を介し予め定められた周波
数帯の衛星回線上に送信する。
【0038】また、人工衛星(SC)20には、コマン
ド受信系の構成要素として、受信部21、周波数変換部
22、復調部23、非暗号コマンド/暗号化コマンド弁
別処理部24、暗号解読(復号)部25、制御部26等
が設けられる。
【0039】受信部21は、地上追跡管制局(TTC)
10から送信された衛星回線上の信号(電波指令)を空
中線を介して受信し、電力増幅(低雑音増幅)する。周
波数変換部22は上記受信部21より受けた受信信号に
周波数変換を施す。復調部23は上記周波数変換部22
により周波数変換された変調信号を復調する。
【0040】非暗号コマンド/暗号化コマンド弁別処理
部24は、上記復調部23で復調されたコマンド信号が
非暗号コマンドであるか暗号化されたコマンドであるか
を、例えばビット配列の特徴抽出により弁別(判定)し
て、暗号化されたコマンドであれば、当該受信コマンド
を暗号解読(復号)のための信号経路を介して暗号解読
(復号)部25に送出し、非暗号コマンドであれば暗号
解読(復号)処理をパススルーする非暗号の信号経路を
介して当該受信コマンドを制御部26内のコマンドデコ
ーダに送出する。
【0041】暗号化解読(復号)部25は、上記非暗号
コマンド/暗号化コマンド弁別処理部24で弁別(判
定)された暗号化コマンドを予め設定(格納)された暗
号解読用の鍵により暗号解読(復号)処理する。
【0042】制御部26は人工衛星(SC)20のシス
テム制御を司るもので、ここでは上記非暗号コマンド/
暗号化コマンド弁別処理部24で弁別(判定)された非
暗号コマンド、又は上記暗号化解読(復号)部25で復
号化されたコマンドを内蔵コマンドデコーダにより解読
して衛星搭載機器の制御信号を生成し、当該制御信号に
より衛星搭載機器を制御する。
【0043】図3及び図4はそれぞれ上記非暗号コマン
ド/暗号化コマンド弁別処理部24の機能構成を示す図
であり、図3は、地上局で、データのプリアンブル(P
R)とポストアンブル(PO)を除いた各データブロッ
クのコマンドビット列(CB)にそれぞれ暗号鍵(S
K)で暗号化処理を施した(スクランブルをかけた)暗
号化コマンドビット列を扱う場合の非暗号コマンドと暗
号化されたコマンドの弁別処理例を示し、図4は、地上
局で、データのプリアンブル(PR)とポストアンブル
(PO)を含めて各データブロックのコマンドビット列
(CB)にそれぞれ暗号鍵(SK)で暗号化処理を施し
た(スクランブルをかけた)暗号化コマンドビット列を
扱う場合の非暗号コマンドと暗号化されたコマンドの弁
別処理例を示している。
【0044】図3に示す暗号化形式の場合は、暗号化処
理されたデータブロックのビット列が全周波数帯にフラ
ットな周波数分布特性(全ビット列に対して1と0の偏
りが少ない分布特性)であるのに対して、非暗号のビッ
ト列の一部に直流成分の大きな周波数分布特性(1と0
の偏りが大きい分布特性)をもたせることで、このビッ
ト列の一部ビット配列の特徴抽出(識別フォーマット抽
出)により、受信コマンドが非暗号コマンドであるか暗
号化コマンドであるかを弁別(判定)することができ
る。図中、SPは上記特徴抽出(識別フォーマット抽
出)のためのビット列であり、例えば16ビットの全て
を“1”にしたビットパターンで識別フォーマットを構
成する。尚、周波数分布特性に於いてLvは直流レベル、
f は周波数である。
【0045】図4に示す暗号化形式の場合は、データの
プリアンブル(PR)とポストアンブル(PO)を含め
て各データブロックのコマンドビット列(CB)にそれ
ぞれ暗号鍵(SK)で暗号化処理(スクランブル)を施
しているので、全データのビット列が全周波数帯にフラ
ットな周波数分布特性(全ビット列に対して1と0の偏
りが少ない分布特性)であるのに対して、非暗号のビッ
ト列にはプリアンブル(PR)とポストアンブル(P
O)が存在するので、このプリアンブル(PR)とポス
トアンブル(PO)の少なくともいずれか一方に直流成
分の大きな周波数分布特性(1と0の偏りが大きい分布
特性)をもたせることで、このプリアンブル(PR)又
はポストアンブル(PO)のビット配列の特徴抽出によ
り、受信コマンドが非暗号コマンドであるか暗号化コマ
ンドであるかを弁別(判定)することができる。但しこ
の図4に示す暗号化形式の場合は、暗号化によりプリア
ンブル(PR)とポストアンブル(PO)が見掛け上存
在しない状態となることから復号化処理に於いて、予め
設定(格納)された鍵のビットパターンを用いた同期化
処理(ビット列を1ビットずつ走査して鍵のビットパタ
ーンと比較照合しデータ切り出し位置を検出する処理)
が必要となる。
【0046】図5は上記した本発明の実施形態に於ける
システムの処理手順を示すフローチャートである。
【0047】ここで、上記図2、図3、及び図5を参照
して本発明の第1実施形態に於ける動作を説明する。こ
こでは図3に示すように、地上追跡管制局10側で、デ
ータのプリアンブル(PR)とポストアンブル(PO)
を除いた各データブロックのコマンドビット列(CB)
にそれぞれ暗号鍵(SK)で暗号化処理を施した(スク
ランブルをかけた)暗号化コマンドビット列を扱う場合
の非暗号コマンドと暗号化されたコマンドの弁別処理を
対象に動作を説明する。
【0048】地上追跡管制局(TTC)10に於いて、
コマンド信号発生部12は、制御部11のコマンド発行
指示制御の下に、所定のビット長(固定ビット長)で構
成されたコマンド(電波指令)を連続的若しくは間欠的
に所定の計画された時間順に生成する。この際、コマン
ド信号発生部12は、制御部11から非暗号化通信モー
ドの指示を受けていると、当該コマンドビット列に、直
流成分の大きな周波数分布特性(1と0の偏りが大きい
分布特性)をもつビット配列の特徴パターン(例えば1
6ビットaII"1"の識別フォーマット)を付加した(予め
定められた領域に埋め込んだ)識別コード付のコマンド
を生成して変調部14に送出する。また、制御部11か
ら暗号化通信モードの指示を受けていると、当該コマン
ドをコマンド暗号化処理部13に送出する(図5ステッ
プS1)。
【0049】コマンド暗号化処理部13は、上記制御部
11の制御の下に、暗号化通信モード下に於いて、上記
コマンド信号発生部12で生成されたコマンド信号を所
定の暗号化処理手段により暗号化して変調部14に送出
する。
【0050】変調部14は、上記コマンド信号発生部1
2で生成されたコマンドを源泉として符号化等により生
成する変調信号により所定周波数の搬送波に変調を施
し、送信用信号を生成して、当該信号を周波数変換部1
5に送出する。
【0051】周波数変換部15は、上記変調部14で得
られた送信用信号を衛星回線上に送出する(衛星に送信
電波として発信する)ためのに波数変換処理を行い、当
該信号を送信部16に送出する。
【0052】送信部16は、上記周波数変換部15で周
波数変換された送信用信号を電力増幅し、電波指令とし
て空中線を介し衛星回線上に送信する(図5ステップS
2)。
【0053】人工衛星(SC)2に於いて、受信部21
は、上記地上追跡管制局(TTC)1から送信された衛
星回線上の信号(電波指令)を空中線を介して受信し、
電力増幅(低雑音増幅)して周波数変換部22に送出す
る。
【0054】周波数変換部22は上記受信部21より受
けた受信信号に周波数変換を施し復調部23に送出す
る。復調部23は上記周波数変換部22により周波数変
換された変調信号を復調し、当該復調されたコマンド信
号を非暗号コマンド/暗号化コマンド弁別処理部24が
読み込むまで一時記憶(バッファリング)する(図5ス
テップS11,S12)。
【0055】非暗号コマンド/暗号化コマンド弁別処理
部24は上記復調部23で復調処理されたコマンドが非
暗号コマンドであるか暗号化されたコマンドであるか
を、ビット配列の特徴抽出(識別フォーマット抽出)に
より弁別(判定)して、暗号化されたコマンドであれ
ば、当該受信コマンドを暗号解読(復号)のための信号
経路を介して暗号解読(復号)部25に送出し、非暗号
コマンドであれば暗号解読(復号)処理をパススルーす
る非暗号の信号経路を介して当該受信コマンドを制御部
26内のコマンドデコーダに送出する。
【0056】暗号化解読(復号)部25は、上記非暗号
コマンド/暗号化コマンド弁別処理部24で弁別(判
定)された暗号化コマンドを予め設定(格納)された暗
号解読用の鍵により暗号解読(復号)して、その復号し
たコマンドを制御部26内のコマンドデコーダに送出す
る。
【0057】制御部26は、上記非暗号コマンド/暗号
化コマンド弁別処理部24で弁別(判定)された非暗号
コマンド、又は上記暗号化解読(復号)部25で復号化
されたコマンドを内蔵コマンドデコーダにより解読して
衛星搭載機器の制御信号を生成し、当該制御信号により
衛星搭載機器を制御する。
【0058】このように、受信コマンドが非暗号コマン
ドであるか暗号化されたコマンドであるかを弁別(判
定)する機能、及びその弁別結果に応じて復調された受
信コマンドを暗号解読(復号)するか否かを決定する機
能と、暗号化された受信コマンドを復号処理する暗号解
読(復号)処理機能とを衛星本体にもつことにより、暗
号化されたコマンドによる制御が確立するまでは、非暗
号化コマンドを受け付けて、共通の定義による、非暗号
コマンド、暗号化コマンドによる衛星制御が可能とな
る。更に、地上からのコマンド指令により衛星からのテ
レメトリ及びミッションデータに対する暗号化実施の有
無を選択することができる。また、このような機能をも
つことにより、地上局と人工衛星との間に於ける暗号化
通信について安全かつ確実に非暗号から暗号化に移行で
きるとともに、地上の暗号化手段又は衛星の暗号解読手
段に異常が発生した場合、暗号鍵が盗まれた場合又は破
られた場合等に於いても通常の非暗号化通信方式に速や
かに復帰でき、これにより衛星通信の信頼性を著しく向
上させることができる。
【0059】上記した実施形態に於いては、地上追跡管
制局10側で、データのプリアンブル(PR)とポスト
アンブル(PO)を除いた各データブロックのコマンド
ビット列(CB)にそれぞれ暗号鍵(SK)で暗号化処
理を施した(スクランブルをかけた)暗号化コマンドビ
ット列のコマンドを送信していたが、図4に示すよう
に、地上追跡管制局10側で、データのプリアンブル
(PR)とポストアンブル(PO)を含めて各データブ
ロックのコマンドビット列(CB)にそれぞれ暗号鍵
(SK)で暗号化処理を施した(スクランブルをかけ
た)暗号化コマンドビット列のコマンドを送信してもよ
い。この暗号化形式の際は、衛星回線上の秘匿性をより
向上できるが、人工衛星20側で、復調処理後に於い
て、暗号化によりプリアンブル(PR)とポストアンブ
ル(PO)が見掛け上存在しない状態にあることから、
予め設定(格納)された鍵のビットパターンを用いた同
期化処理(ビット列を1ビットずつ走査して鍵のビット
パターンと比較照合しデータ切り出し位置を検出する処
理)が必要となる。
【0060】このような、暗号化コマンドの弁別(判
定)機能、及び暗号解読(復号)機能を衛星本体にもつ
ことにより、上記した実施形態と同様に、暗号化された
コマンドによる制御が確立するまでは、非暗号化コマン
ドを受け付けて、共通の定義による、非暗号コマンド、
暗号化コマンドを用いた衛星制御が可能となる。更に、
地上からのコマンド指令により衛星からのテレメトリ及
びミッションデータに対する暗号化実施の有無を選択す
ることができる。また、このような機能をもつことによ
り、地上局と人工衛星との間に於ける暗号化通信につい
て安全かつ確実に非暗号から暗号化に移行できるととも
に、地上の暗号化手段又は衛星の暗号解読手段に異常が
発生した場合、暗号鍵が盗まれた場合又は破られた場合
等に於いても通常の非暗号化通信方式に速やかに復帰で
き、これにより衛星通信の信頼性を著しく向上させるこ
とができる。
【0061】図6は本発明の第2実施形態に於ける衛星
通信システムの基本構成を示すブロック図である。この
第2実施形態に於いては、衛星本体が受信コマンドの暗
号化/非暗号化種別を判断してコマンド処理を行うので
はなく、地上追跡管制局10側からの指令により、人工
衛星との間で送受される少なくともコマンドについて暗
号化通信モードと非暗号化通信モードとを任意に切替え
ることができるようにしたものである。
【0062】図6に於いて、同図(a)は地上追跡管制
局と人工衛星との間で、非暗号化通信モードによりコマ
ンド伝送が行われている状態下で、地上追跡管制局から
のコマンド指令により、以降の通信モードを暗号化通信
モードに切り替える例を示し、同図(b)は地上追跡管
制局と人工衛星との間で、暗号化通信モードによりコマ
ンド伝送が行われている状態下で、地上追跡管制局から
のコマンド指令により、以降の通信モードを非暗号化通
信モードに切り替える例を示している。
【0063】図6に於いて、衛星側には、地上局からの
コマンドを受信し、復調する受信・復調手段51と、受
信したコマンドの特定デコード出力(通信モード設定コ
マンドのデコード出力)により切替制御される切替手段
(SEL)52と、この切替手段(SEL)52の切替
制御対象となる、暗号化されたコマンドのデコードを行
う暗号コマンドデコーダ53、及び非暗号コマンドのデ
コードを行うコマンドデコーダ54とを有してなる。
【0064】上記した構成に於いて、例えば図6(a)
に示す切替手段(SEL)52の切替状態、即ち非暗号
化通信モードで地上追跡管制局から人工衛星にコマンド
が送られている状態で、地上追跡管制局から通信モード
設定コマンドの送信電波が送信されると、衛星本体に於
いて、受信・復調手段51は、地上局から送信されたコ
マンドの無線信号を空中線を介して受信し、上述した復
調処理と同様の処理を行う。この復調された受信コマン
ドは切替手段(SEL)52を介して非暗号のコマンド
デコードを行うコマンドデコーダ54に入力され解読さ
れる。
【0065】ここで、上記コマンドデコーダ54により
解読されたコマンドが通信モードの切替制御を行う通信
モード設定コマンドである場合は、当該コマンドのデコ
ード出力により切替手段(SEL)52が切替制御され
て、以後の受信コマンドが、暗号化されたコマンドのデ
コードを行う暗号コマンドデコーダ53に入力され解読
される(即ち暗号化通信モードに切り替わる)。これに
より、上記切替手段(SEL)52の切替後に於ける受
信コマンドは、暗号化されたコマンドのデコードを行う
暗号コマンドデコーダ53に入力され解読される。この
ように、衛星本体は、非暗号化通信モード下に於いて、
非暗号の通信モード設定コマンドを受信すると、当該コ
マンドデコード出力により、通信モードを現行の非暗号
化通信モードから暗号化通信モードに切り替えて、以後
は、暗号化されたコマンドを受け付ける。
【0066】また、図6(b)に示す切替手段(SE
L)52の切替状態、即ち暗号化通信モード下で地上追
跡管制局から人工衛星にコマンドが送られている状態
で、地上追跡管制局から通信モード設定コマンドの送信
電波が送信されると、衛星本体に於いて、受信・復調手
段51は、地上局から送信されたコマンドの無線信号を
空中線を介して受信し、上述した復調処理と同様の処理
を行う。この復調された受信コマンドは切替手段(SE
L)52を介して暗号化されたコマンドのデコードを行
う暗号コマンドデコーダ53に入力され解読される。
【0067】ここで、上記暗号コマンドデコーダ53に
より解読されたコマンドが通信モードの切替制御を行う
通信モード設定コマンドである場合は、当該コマンドの
デコード出力により切替手段(SEL)52が切替制御
されて、以後の受信コマンドが非暗号のコマンドのデコ
ードを行うコマンドデコーダ54に入力され解読される
(即ち暗号化通信モードに切り替わる)。これにより、
上記切替手段(SEL)52の切替後に於ける受信コマ
ンドは、非暗号のコマンドデコードを行うコマンドデコ
ーダ54に入力され解読される。このように、衛星本体
は、暗号化通信モード下に於いて、暗号の通信モード設
定コマンドを受信すると、当該コマンドデコード出力に
より、通信モードを現行の暗号化通信モードから非暗号
化通信モードに切り替えて、以後は、非暗号のコマンド
を受け付ける。
【0068】このように、地上局からの指令により、人
工衛星との間で送受される少なくともコマンドについて
暗号化通信モードと非暗号化通信モードとを任意に切替
えることができる機能をもつことにより、上記した実施
形態と同様に、暗号化されたコマンドによる制御が確立
するまでは、非暗号化コマンドを受け付けて、共通の定
義又は異なる定義による、非暗号コマンド、暗号化コマ
ンドを用いた衛星制御が可能となる。更に、地上からの
コマンド指令により衛星からのテレメトリ及びミッショ
ンデータに対する暗号化実施の有無を選択することがで
きる。また、このような機能をもつことにより、地上局
と人工衛星との間に於ける暗号化通信について安全かつ
確実に非暗号から暗号化に移行できるとともに、地上の
暗号化手段又は衛星の暗号解読手段に異常が発生した場
合、暗号鍵が盗まれた場合又は破られた場合等に於いて
も通常の非暗号化通信方式に速やかに復帰でき、これに
より衛星通信の信頼性を著しく向上させることができ
る。
【0069】尚、暗号化されたコマンド信号をテレメト
リ送信し、送信コマンドと受信コマンドが一致しない場
合に、例えば同一コマンドをN回送信して、それでも一
致をみない場合、衛星側では当該コマンドが実行されな
いことを認知して、以後、暗号コマンドの受付を行なわ
ないようにする機能をもたせることも可能である。ま
た、上述した本発明の機能を適用することで、例えば衛
星からのテレメトリ及びミッションデータに対する暗号
化の有無についても地上からのコマンド指令により選択
可能とするテレメトリ送信制御も可能となる。
【0070】次に、図7及び図8を参照して本発明の第
3実施形態を説明する。この第3実施形態は、衛星局側
の暗号処理と地上局側の復号処理とを同期して切り替え
ることができるようにしたことを特徴とする。
【0071】図7は本発明の第3実施形態に於ける衛星
通信システムの基本構成を示すブロック図である。この
図7に示す第3実施形態は、衛星回線を介して衛星から
地上局へセンサの観測データ等を伝送する際の情報伝送
系に、本発明による暗号処理及び復号処理の同期切替機
能を適用した例を示している。
【0072】図8は上記図7に示す衛星通信システムに
於いて、地上局から衛星へコマンドを送信するための地
上局側に於けるコマンド送信機能部分の構成を示すブロ
ック図であり、図7に波線で示した伝送路部分に適用さ
れる。
【0073】図に於いて、61乃至66はそれぞれ衛星
60側の構成要素をなすもので、61は暗号計画保持手
段、62は変調器、63aは入力側の暗号化器切替手
段、63bは出力側の暗号化器切替手段、64a,64
bはそれぞれ異なる暗号方式の暗号化器、65は暗号化
器切替制御手段、66は送信機である。
【0074】衛星60側に於いて、暗号計画保持手段6
1は、観測データの送信に先立ち、地上局70側より送
信された特定のコマンド(暗号計画送付コマンド)に付
加された暗号計画情報を保持する。この特定コマンドは
後述する図8に示すコマンド送信手段により地上局70
から衛星60に送信される。
【0075】変調器62は、衛星に搭載された各種セン
サ等からの観測データを受け、当該データを源泉として
符号化等により生成する変調信号により所定周波数の搬
送波に変調を施し送信用信号を得る。
【0076】入力側及び出力側の暗号化器切替手段63
a,63bは、後述する暗号化器切替制御手段65の制
御の下に、暗号化器64a,64bを切替制御し、使用
する一つの暗号化器を選択する。
【0077】暗号化器64a,64bは、ここではそれ
ぞれ暗号方式を異にし、上記暗号化器切替手段63a,
63bで選択された暗号化器が上記変調器62より得ら
れる観測データを源泉とする送信用信号を暗号処理す
る。
【0078】暗号化器切替制御手段65は、上記暗号計
画保持手段61に保持された暗号計画情報をもとに、上
記暗号化器64a,64bを切替制御するもので、ここ
では暗号計画情報に含まれる暗号化器指定情報と、暗号
計画管理手段71に含まれる図8に示す暗号計画制御手
段71aより出力される切替用トリガ信号とに従い上記
暗号化器64a,64bを切替制御する。
【0079】送信機66は、衛星回線上に送信用信号を
送出する送信器を含み、上記暗号化器切替手段63a,
63bで選択された暗号化器64aまたは64bにより
暗号処理された観測データを源泉とする送信用信号を所
定周波数帯の衛星回線上に送出する。
【0080】71乃至77はそれぞれ地上局70側の構
成要素をなすもので、71は暗号計画管理手段、72は
受信機、73aは入力側の復号化器切替手段、73bは
出力側の復号化器切替手段、74a,74bは暗号復号
器、75は暗号復号器切替制御手段、76は復調器、7
7はデータベース(DB)である。
【0081】暗号計画管理手段71は、データベース
(DB)77上の暗号計画情報を管理するもので、ここ
では衛星の観測データを源泉とする衛星回線上の信号送
受信に先立ち、データベース(DB)77に貯えられた
複数種の暗号方式、及びその各パラメータに従う暗号計
画情報、例えば暗号方式の切替順序を定めた暗号計画情
報を作成し、当該暗号計画情報を保持するとともに、特
定のコマンド(暗号計画送付コマンド)により衛星60
に伝送する。この際、暗号計画情報に、暗号化器及び復
号化器の指定情報と、切替タイミングを復号化器と同期
させるための切替タイミング情報(内部時計の実時間を
もとに切替を行うための時刻指定情報)とを含むことに
よって、上記切替タイミング情報に従い衛星60側と地
上局70側とが同期して暗号化器及び復号化器を切り替
えることも可能であるが、ここでは、暗号計画情報とし
て、暗号化器及び復号化器の指定情報(例えば使用する
暗号方式の切替順序を定めた暗号計画情報)のみを持た
せ、衛星60側と地上局70側とが同期して暗号化器及
び復号化器を切り替えるための切替タイミング(暗号方
式の切替タイミング)は、地上局70側より出力される
切替用のトリガ信号をもとに行うものとする。この際の
暗号計画情報を衛星60に送付するためのコマンド(暗
号計画情報送付コマンド)の送信手段については図8を
参照して後述する。
【0082】受信機72は、衛星回線上の信号を受信す
る受信器を含み、衛星60側の送信機66より送出され
た、観測データを源泉とする送信用信号を衛星回線を介
して受信し、入力側の復号化器切替手段73aに供給す
る。
【0083】入力側及び出力側の復号化器切替手段73
a,73bは、後述する暗号復号器切替制御手段75の
制御の下に、暗号復号器74a,74bを切替制御し、
使用する一つの暗号復号器(74i)を選択する。
【0084】暗号復号器74a,74bは、上記衛星6
0側に設けられた暗号化器64a,64bに対応して設
けられ、それぞれ復号方式を異にするもので、ここでは
暗号復号器74aが、衛星60側の暗号化器64aで暗
号化された信号を復号する復号器、暗号復号器74b
が、同じく暗号化器64bで暗号化された信号を復号す
る復号器として用いられる。
【0085】暗号復号器切替制御手段75は、暗号計画
管理手段71で取得した暗号計画情報をもとに、上記暗
号復号器74a,74bを切替制御するもので、ここで
は暗号計画情報に含まれる暗号化器指定情報と、暗号計
画管理手段71に含まれる図8に示す暗号計画制御手段
84より出力される切替用トリガ信号とに従い上記暗号
復号器74a,74bを切替制御する。
【0086】復調器76は、復号化器切替手段73a,
73bにより選択された復号化器で復号処理された信号
(変調信号)を復調して、衛星60の観測データを源泉
とする受信信号を生成する。
【0087】データベース(DB)77には、上記各暗
号化器及び復号化器に対応する複数種の暗号方式、及び
各暗号方式のパラメータ群が格納され、暗号計画管理手
段71により管理される。
【0088】図8は上記衛星通信システムに於いて、地
上局から衛星へコマンドを送信するための地上局側に於
けるコマンド送信機能部分の構成を示すブロック図であ
り、図7に波線で示した伝送路部分に適用されるもの
で、図中、71aは図7に示す暗号計画管理手段71に
含まれる暗号計画制御手段、77はデータベース(D
B)、81は制御部、82はコマンド信号発生部、8
5,86はそれぞれ暗号化器、87は変調部、88は送
信部である。
【0089】暗号計画制御手段71aは、衛星60側と
の通信に於いて、暗号化を必要とする際、データベース
(DB)77に格納された暗号方式、及び各暗号方式の
パラメータ群を用いて暗号計画情報を作成し、その暗号
計画を実行するための切替用トリガ信号を生成する。
【0090】制御部81は、システム制御を司るもの
で、ここでは、データベース(DB)77を参照して作
成された暗号計画情報を衛星60に送付するための特定
コマンド(暗号計画送付コマンド)の発行指示、及び衛
星60を制御するための各種コマンドの発行指示等を行
う。
【0091】コマンド信号発生部82は、制御部81の
コマンド発行指示制御の下に、所定のビット長(固定ビ
ット長)で構成されたコマンド(電波指令)を連続的若
しくは間欠的に所定の計画された時間順に生成し発行す
る。ここでは、暗号化を必要とする際に、暗号計画管理
手段71により作成された暗号計画情報(例えば暗号方
式の切替順序を定めた暗号計画情報)を衛星60に送付
するための暗号計画送付コマンドを生成し発行する。
【0092】暗号化器85,86は、ここではそれぞれ
暗号方式を異にし、上記図7に示す暗号化器切替手段6
3a,63bと同様の図示しない暗号化器切替手段によ
り、使用する一つが選択される。
【0093】変調部87、及び送信部88は、それぞれ
地上局側の送信機に含まれるもので、ここでは、変調部
87により上記暗号計画情報が付加された暗号計画送付
コマンドを源泉として送信用信号が生成され、送信部8
8により衛星回線上に送出される。
【0094】ここで上記図7及び図8を参照して本発明
の第3実施形態に於ける動作を説明する。
【0095】衛星60から送信される観測データに暗号
化を施したい際は、先ず暗号計画管理手段71に含まれ
る暗号計画制御手段71aにより、例えば暗号方式の切
替順序を定めた暗号計画情報が作成され、当該暗号計画
情報が特定のコマンド(暗号計画送付コマンド)に付加
されて衛星60側に送付される。即ち、この際は、暗号
計画管理手段71に含まれる暗号計画制御手段71aに
より、データベース(DB)77を参照して、例えば暗
号方式の切替順序を定めた暗号計画情報が作成され保持
されるとともに、当該暗号計画情報が、制御部81の制
御の下に、コマンド信号発生部82により生成された特
定のコマンド(暗号計画送付コマンド)に付加されて、
変調部87及び送信部88を介し、衛星回線上に送付さ
れる。
【0096】衛星60側では、上記衛星回線上のコマン
ド信号を図示しない受信部を含む受信機で受付け、当該
コマンドに付加された暗号計画情報を暗号計画保持手段
61に保持する。
【0097】上記暗号計画送付コマンドを衛星60に送
付する際、当該コマンドを暗号化して衛星60に送付す
ることも可能である。この際は、予めデフォルト(初期
使用)となる暗号化器及び復号化器を定めておき、地上
局70にて当該デフォルトとなる暗号化器(例えば暗号
化器A85)により、コマンド信号を暗号化し、衛星6
0にてデフォルトとなる上記暗号化器(85)に対応す
る復号化器を用いて受信コマンド信号を復号処理するこ
とにより、暗号計画コマンドの暗号化送付が可能とな
る。尚、暗号計画コマンドを暗号化する必要がないとき
は、単に暗号化器及び復号化器をパススルーすればよ
い。
【0098】その後、暗号計画制御手段71aは、予め
定められたタイムスケジュール、または予め定めたコマ
ンドの発行時等に於いて、規則に則り、またはランダム
に、切替用トリガ信号を生成し、当該切替用トリガ信号
を衛星60に送付するとともに、暗号復号器切替制御手
段75に送付する。
【0099】衛星60側の図示しない受信機では、上記
切替用トリガ信号を受信すると、当該切替用トリガ信号
を暗号化器切替制御手段65に受け渡す。暗号化器切替
制御手段65は上記切替用トリガ信号を受けると、暗号
計画保持手段61に保持された暗号計画情報をもとに、
入力側及び出力側の暗号化器切替手段63a,63bを
切替制御して、上記暗号計画情報に従う暗号化器64i
(ここでは64a又は64b)を選択する。
【0100】これにより、以後、衛星60側に於いて
は、当該衛星に設けられた各種センサ等より得られる観
測データが変調器62により変調処理されて送信用信号
となり、更に上記選択された暗号化器64iにより暗号
化された後、送信機66を介して衛星回線上に送出され
る。
【0101】一方、地上局70側に於いては、暗号計画
制御手段71aより生成された切替用トリガ信号が暗号
復号器切替制御手段75に受け付けられる。暗号復号器
切替制御手段75は暗号計画制御手段71aより切替用
トリガ信号を受けると、暗号計画管理手段71に保持さ
れた暗号計画情報をもとに、入力側及び出力側の暗号復
号器切替手段73a,73bを切替制御して、上記暗号
計画情報に従う暗号復号器74i(ここでは74a又は
74b)を選択する。
【0102】これにより、以後、地上局70側に於いて
は、受信機72で受けた、衛星の観測データを源泉とす
る暗号化された(衛星の暗号化器64iにより暗号化さ
れた)受信信号が上記選択された暗号復号器74iによ
り復号化された後、復調器76により復調される。
【0103】このように、地上局70側と衛星60側と
は、それぞれ同一の暗号計画情報に従い、それぞれ同一
の切替用トリガ信号による切替タイミングで同期しなが
ら、例えば暗号方式を切り替えて、衛星60の観測デー
タを地上局70に受け渡す。従って、例え衛星回線上の
信号が第三者に傍受されたとしても、継続的な信号解読
は全く困難であり、秘匿性の非常に高い通信が確保され
る。
【0104】尚、上記した第3実施形態に於いては、衛
星60側と地上局70側との間に於ける通信に暗号切替
技術を適用しているが、これに限らず、例えば、衛星か
らの情報(観測データ、HKテレメトリ等)をそのまま
若しくは加工して他のシステムへ伝送する伝送系、また
は地上でのWANやLANなどのデータ伝送網等に於い
ても、上述した本発明の第3実施形態による暗号切替手
段を適用することにより、データの秘匿性を著しく向上
できる。これら各種データ伝送系に於いて本発明の暗号
切替技術を適用する具体例は上記した第3実施形態から
容易に理解できるので、ここではその説明を省略する。
【0105】また、上記した第3実施形態に於いては、
説明を簡素にするため、2種の暗号方式をトリガ信号に
より切り替える(即ち2種の暗号化器及び復号化器をト
リガ信号に同期して切り替える)構成として示したが、
これに限るものではなく、例えば、所定の暗号方式に於
ける予め定められたパラメータを衛星60側と地上局7
0側とで、それぞれ例えば内部クロック(内部時計)の
リアルタイム(時刻情報)を用いて、例えば暗号パラメ
ータの切替順序と切替時刻を定めた暗号計画情報に従
い、順次切り替えてゆく構成とすることも可能である。
または、予め定めた暗号切替用のタイムテーブルを衛星
内の回路に固定記憶させておき(ROMに焼き付けてお
き)、地上局側で上記タイムテーブルと同期をとって暗
号切替を行う構成とすることにより、暗号切替のための
情報伝送が皆無となることから、より秘匿性を向上でき
る。
【0106】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、人
工衛星と地上の追跡管制局若しくはミッションデータ受
信局との間に於ける暗号化通信に於いて、非暗号化コマ
ンドから暗号化コマンドへの移行が円滑に行える衛星通
信システムが提供できる。
【0107】また、上記した本発明に係る非暗号化コマ
ンドから暗号化コマンドへの移行機能をもつことによ
り、例えば、人工衛星と地上局の間で、データ及びコマ
ンドの秘匿を目的として、暗号通信を行なう場合に、衛
星打上後の所定の期間は暗号通信を行なわずに非暗号通
信を行い、その後の、軌道上の試験の中間、若しくは完
了時点より、定常的に暗号通信へ移行するための暗号化
への移行制御、若しくは何らかの障害発生に伴い、暗号
通信から非暗号通信へ復帰する非暗号への移行制御等、
双方向暗号化移行が可能になる。
【0108】また、本発明によれば、暗号化コマンドの
弁別(判定)機能、及び暗号解読(復号)機能を衛星本
体にもたせたことにより、暗号化されたコマンドによる
制御が確立するまでは、非暗号化コマンドを受け付け
て、共通の定義による、非暗号コマンド、暗号化コマン
ドを用いた衛星制御が可能となる。更に、地上からのコ
マンド指令により衛星からのテレメトリ及びミッション
データに対する暗号化実施の有無を選択することができ
る。また、このような機能をもつことにより、地上局と
人工衛星との間に於ける暗号化通信について安全かつ確
実に非暗号から暗号化に移行できるとともに、地上の暗
号化手段又は衛星の暗号解読手段に異常が発生した場
合、暗号鍵が盗まれた場合又は破られた場合等に於いて
も通常の非暗号化通信方式に速やかに復帰でき、これに
より衛星通信の信頼性を著しく向上させることができ
る。
【0109】また、本発明によれば、地上局からの指令
により、人工衛星との間で送受される少なくともコマン
ドについて暗号化通信モードと非暗号化通信モードとを
任意に切替えることができる機能をもつことにより、暗
号化されたコマンドによる制御が確立するまでは、非暗
号化コマンドを受け付けて、共通の定義又は異なる定義
による、非暗号コマンド、暗号化コマンドを用いた衛星
制御が可能となる。更に、地上からのコマンド指令によ
り衛星からのテレメトリ及びミッションデータに対する
暗号化実施の有無を選択することができる。また、この
ような機能をもつことにより、地上局と人工衛星との間
に於ける暗号化通信について安全かつ確実に非暗号から
暗号化に移行できるとともに、地上の暗号化手段又は衛
星の暗号解読手段に異常が発生した場合、暗号鍵が盗ま
れた場合又は破られた場合等に於いても通常の非暗号化
通信方式に速やかに復帰でき、これにより衛星通信の信
頼性を著しく向上させることができる。
【0110】更に、本発明によれば、衛星通信に於い
て、暗号化を施す際に、その暗号方式、又は所定暗号方
式での利用上のパラメータを計画的または必要に応じて
任意に変更できるようにしたことにより、特定目的の人
工衛星と地上局との通信に於いて、暗号化が必要な場合
に、暗号方式若しくは所定の暗号方式での利用上のパラ
メータについて、衛星と地上局とで同期をとって暗号切
り替えが行われることから、煩雑な暗号処理方式及び暗
号解読方式を用いることなく、秘匿性の高い衛星通信シ
ステム及び同システムの通信方法が容易に構築できる。
【0111】更に、本発明によれば、暗号化された情報
を授受する送受信システムに於いて、送信側の装置と受
信側の装置とが同期をとって暗号処理手段及び復号処理
手段を切り替えることにより秘匿性の高い暗号通信シス
テムを実現したことにより、煩雑な暗号処理方式及び暗
号解読方式を用いることなく、秘匿性の高い情報通信シ
ステムを容易に構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に於ける衛星通信システ
ムの基本構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態に於ける衛星通信制御システムの要
部の基本構成をより具現化して示すブロック図。
【図3】同実施形態に於ける衛星通信制御システムの非
暗号コマンド/暗号化コマンド弁別処理部の機能構成を
示す図(地上局でデータのプリアンブル(PR)とポス
トアンブル(PO)を除いた各データブロックのコマン
ドビット列(CB)にそれぞれ暗号鍵(SK)で暗号化
処理を施した暗号化コマンドビット列を扱う場合の非暗
号コマンドと暗号化されたコマンドの弁別処理例を示す
図)。
【図4】同実施形態に於ける衛星通信制御システムの非
暗号コマンド/暗号化コマンド弁別処理部の機能構成を
示す図(地上局でデータのプリアンブル(PR)とポス
トアンブル(PO)を含めて各データブロックのコマン
ドビット列(CB)にそれぞれ暗号鍵(SK)で暗号化
処理を施した暗号化コマンドビット列を扱う場合の非暗
号コマンドと暗号化されたコマンドの弁別処理例を示す
図)。
【図5】同実施形態に於けるシステムの処理手順を示す
フローチャート。
【図6】本発明の第2実施形態に於ける衛星通信システ
ムの基本構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第3実施形態に於ける衛星通信システ
ムの基本構成を示すブロック図。
【図8】上記第3実施形態に於ける地上局側のコマンド
送信機能部分の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…受信・復調手段 2…非暗号/暗号化コマンド弁別手段 3…切替手段(SEL) 4…暗号解読(復号)処理手段 5…コマンドデコーダ 10…地上追跡管制局(TTC) 11…制御部 12…コマンド信号発生部 13…コマンド暗号化処理部 14…変調部 15…周波数変換部 16…送信部 20…人工衛星(SC)、 21…受信部 22…周波数変換部 23…復調部 24…非暗号コマンド/暗号化コマンド弁別処理部 25…暗号解読(復号)部 26…制御部 51…受信・復調手段 52…切替手段(SEL) 53…暗号コマンドデコーダ 54…コマンドデコーダ 60…衛星 61…暗号計画保持手段 62…変調器 63a…入力側の暗号化器切替手段 63b…出力側の暗号化器切替手段 64a,64b…暗号化器 65…暗号化器切替制御手段 66…送信機 70…地上局 71…暗号計画管理手段 71a…暗号計画制御手段 72…受信機 73a…入力側の復号化器切替手段 73b…出力側の復号化器切替手段 74a,74b…暗号復号器 75…暗号復号器切替制御手段 76…復調器 77…データベース(DB) 81…制御部 82…コマンド信号発生部 85,86…暗号化器 87…変調部 88…送信部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上局と人工衛星との間でコマンドを受
    け渡す衛星通信システムに於いて、 地上局に、 暗号化されたコマンドを送信する暗号通信手段と、 暗号化されないコマンドを送信する非暗号通信手段とを
    有し、 人工衛星に、 前記地上局より発信されたコマンドを受信する受信手段
    と、 前記受信したコマンドが暗号化されたコマンドであるか
    否かを判定する判定手段と、 前記判定手段で暗号化されたコマンドであることが判定
    されたとき当該コマンドを復号化する復号化処理手段
    と、 前記復号化処理により生成されたコマンド、及び暗号化
    されないコマンドをそれぞれ解釈し実行するコマンド実
    行手段とを有して、 衛星本体が受信コマンドの暗号化/非暗号化種別を判断
    し、受信コマンドが暗号化されたコマンドであるとき当
    該コマンドを復号化して当該コマンドに従う処理を実行
    し、受信コマンドが暗号化されないコマンドであるとき
    当該コマンドに従う処理を実行することを特徴とした衛
    星通信システム。
  2. 【請求項2】 地上局と人工衛星との間でコマンドを受
    け渡す衛星通信制御システムに於いて、 地上局に、 人工衛星に送信するコマンドを生成するコマンド発生手
    段と、 前記コマンド発生手段で発生されたコマンドに暗号化処
    理を施す暗号化処理手段と、 前記コマンド発生手段で発生されたコマンド又は前記暗
    号化処理が施されたコマンドのいずれかを源泉として変
    調処理及び周波数変換処理を施し送信信号を生成する信
    号処理手段と、 前記信号処理手段で得た送信信号を電力増幅し空中線を
    介して衛星回線上に送出する送信手段とを具備し、 人工衛星に、 前記衛星回線上の信号を空中線を介して受信する手段
    と、 前記受信信号を電力増幅し周波数変換して復調する信号
    処理手段と、 前記信号処理手段で復調されたコマンドが暗号化処理さ
    れているか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段で暗号化されたコマンドであることが判定
    されたとき当該暗号化されたコマンドに復号処理を施す
    複合化処理手段とを有して、 衛星本体が受信コマンドの暗号化/非暗号化種別を判断
    し、受信コマンドが暗号化されたコマンドであるとき当
    該コマンドを復号化して当該コマンドに従う処理を実行
    し、受信コマンドが暗号化されないコマンドであるとき
    当該コマンドに従う処理を実行することを特徴とした衛
    星通信システム。
  3. 【請求項3】 地上局と人工衛星との間でコマンドを受
    け渡す衛星通信システムに於いて、 地上局に、 暗号化されたコマンドを送信する暗号通信手段と、 暗号化されないコマンドを送信する非暗号通信手段と、 前記暗号通信手段による暗号通信モードと前記非暗号通
    信手段による非暗号通信モードとの切替を指示する通信
    モード設定コマンドを生成する手段と、 前記通信モード設定コマンドを前記非暗号通信手段によ
    り送信する手段とを有し、 人工衛星に、 前記地上局より発信されたコマンドを受信する受信手段
    と、 前記受信手段により通信モード設定コマンドが受信され
    たとき通信モードを非暗号通信モードから暗号化通信モ
    ードに切替えて、以後当該通信モードでコマンドの送受
    信処理を実行する手段とを有して、 地上局からの指令により、人工衛星との間で送受される
    少なくともコマンドについて暗号化通信モードと非暗号
    化通信モードとを任意に切替えることができるようにし
    たことを特徴とする衛星通信システム。
  4. 【請求項4】 地上局と人工衛星との間でコマンドを受
    け渡す衛星通信システムに於いて、 地上局に、 暗号化されたコマンドを送信する暗号通信手段と、 暗号化されないコマンドを送信する非暗号通信手段と、 前記暗号通信手段による暗号通信モードと前記非暗号通
    信手段による非暗号通信モードとの切替を指示する通信
    モード設定コマンドを生成する手段と、 前記通信モード設定コマンドを暗号化して前記暗号通信
    手段により送信する手段とを有し、 人工衛星に、 前記地上局より発信されたコマンドを受信する受信手段
    と、 前記受信手段により通信モード設定コマンドが受信され
    たとき通信モードを暗号通信モードから非暗号通信モー
    ドに切替えて、以後当該通信モードでコマンドの送受信
    処理を実行する手段とを有して、 地上局からの指令により、人工衛星との間で送受される
    少なくともコマンドについて暗号化通信モードと非暗号
    化通信モードとを任意に切替えることができるようにし
    たことを特徴とする衛星通信システム。
  5. 【請求項5】 暗号化されたコマンドを少なくとも予め
    設定された鍵又はコマンドで受けた鍵により復号化する
    手段を有してなる請求項1又は2又は3又は4記載の衛
    星通信システム。
  6. 【請求項6】 受信したコマンドが暗号化されたコマン
    ドであるか否かを当該コマンドのビット配列構造をもと
    に判定する手段を有してなる請求項1又は2記載の衛星
    通信システム。
  7. 【請求項7】 暗号化された情報を授受する送受信シス
    テムに於いて、 送信側装置に複数種の暗号処理手段を設け、 前記受信側装置に複数種の復号処理手段を設けて、 前記送信側装置と前記受信側装置とが所定の情報に従い
    同期して暗号処理手段、復号処理手段を切り替えること
    を特徴とする通信方法。
  8. 【請求項8】 人工衛星と地上局との間の通信に於い
    て、 暗号方式若しくは所定暗号方式での利用上のパラメータ
    について、 地上局に、予めデータベース上に登録された暗号方式若
    しくは所定暗号方式での利用上のパラメータを人工衛星
    と地上局とで同期して変更するための暗号計画手段を有
    してなることを特徴とする衛星通信システムの通信方
    法。
  9. 【請求項9】 地上局と人工衛星との間で衛星回線を介
    して情報を授受する衛星通信システムに於いて、 地上局に、 暗号方式、又は所定暗号方式での利用上のパラメータを
    異にする、複数種の暗号化処理手段と、 暗号化処理手段及び復号化処理手段を同期して切り替え
    るための指示を行う同期切替制御手段と、 前記同期切替制御手段の指示に従い複数種の暗号化処理
    手段から使用する暗号化処理手段を選択する暗号化処理
    選択手段と、 前記暗号化処理選択手段で選択された暗号化処理手段に
    より暗号化された情報を源泉として所定無線周波数帯の
    送信信号を生成し衛星回線上に送出する送信手段とを有
    し、 人工衛星に、 前記地上局に設けられた複数種の暗号化処理手段に対応
    する複数種の復号処理手段と、 前記同期切替制御手段の指示に従い前記複数種の復号処
    理手段から使用する復号処理手段を選択する復号処理選
    択手段とを有して、 地上局側の暗号処理と衛星側の復号処理とを同期して切
    り替えることができるようにしたことを特徴とする衛星
    通信システム。
  10. 【請求項10】 地上局と人工衛星との間で衛星回線を
    介して情報を授受する衛星通信システムに於いて、 地上局に、 暗号方式、又は所定暗号方式での利用上のパラメータを
    異にする、複数種の暗号化処理手段に対応する複数種の
    復号化処理手段と、 暗号化処理手段及び復号化処理手段を同期して切り替え
    るための指示を行う同期切替制御手段と、 前記同期切替制御手段の指示に従い前記複数種の復号化
    処理手段から、使用する復号化処理手段を選択する復号
    化処理選択手段とを有し、 人工衛星に、 暗号方式、又は所定暗号方式での利用上のパラメータを
    異にする、複数種の暗号化処理手段と、 前記同期切替制御手段の指示に従い前記複数種の復号処
    理手段から使用する復号処理手段を選択する復号処理選
    択手段と、 前記復号処理選択手段で選択された復号処理手段により
    送信情報を暗号化する暗号処理手段と、 前記暗号処理手段で暗号化された情報を源泉として所定
    無線周波数帯の送信信号を生成し衛星回線上に送出する
    送信手段とを有して、 衛星局側の暗号処理と地上局側の復号処理とを同期して
    切り替えることができるようにしたことを特徴とする衛
    星通信システム。
  11. 【請求項11】 地上局と人工衛星との間でコマンドを
    受け渡す衛星通信システムに於いて、 地上局に、 暗号化されたコマンドを送信する暗号通信手段と、 暗号化されないコマンドを送信する非暗号通信手段と、 前記暗号通信手段による暗号通信モードと前記非暗号通
    信手段による非暗号通信モードとの切替タイミングを予
    告通知する通信モード設定コマンドを送信する手段とを
    有し、 人工衛星に、 前記地上局より発信されたコマンドを受信する受信手段
    と、 前記受信手段により暗号通信モードのコマンドが受信さ
    れたとき、当該暗号化コマンドを復号処理する手段と、 前記受信手段により通信モード設定コマンドが受信され
    たとき、当該コマンドの予告通知に従うタイミングで、
    通信モードを切替える手段とを有して、 地上局からの予告通知に従い、人工衛星との間で送受さ
    れる少なくともコマンドについて暗号化通信モードと非
    暗号化通信モードとを同期して切替えることができるよ
    うにしたことを特徴とする衛星通信システム。
  12. 【請求項12】 前記同期切替制御手段は、次に用いる
    暗号化処理手段及び復号化処理手段を予め設定してお
    き、その切替をトリガ信号により同期して行う請求項9
    又は10記載の衛星通信システム。
  13. 【請求項13】 前記同期切替制御手段は、データ通信
    に先立ち、使用する暗号化処理手段及び復号化処理手段
    と、その切替タイミングを予告通知する請求項9又は1
    0記載の衛星通信システム。
  14. 【請求項14】 前記同期切替制御手段は、予め定めら
    れたタイムスケジュールに従い、使用する暗号化処理手
    段及び復号化処理手段と、その切替タイミングを指示す
    る請求項9又は10記載の衛星通信システム。
  15. 【請求項15】 暗号化した情報を送信する送信側装置
    と、当該送信側装置より送信された情報を受信し復号化
    する受信側装置とでなる通信システムに於いて、前記送
    信側装置には複数種の暗号処理手段を有し、前記受信側
    装置には複数種の復号処理手段を有して、前記送信側装
    置と前記受信側装置とが同期して暗号処理手段と復号処
    理手段を切り替えることを特徴とする通信システム。
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