JP2000339698A - 情報記録装置及び再生信号a/d変換方法 - Google Patents

情報記録装置及び再生信号a/d変換方法

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JP2000339698A
JP2000339698A JP11154353A JP15435399A JP2000339698A JP 2000339698 A JP2000339698 A JP 2000339698A JP 11154353 A JP11154353 A JP 11154353A JP 15435399 A JP15435399 A JP 15435399A JP 2000339698 A JP2000339698 A JP 2000339698A
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Hiroshi Hikima
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 テスト信号を再生する場合、A/Dコンバー
タの変換範囲を適切に設定して、高精度に記録条件を設
定可能な情報記録装置を提供する。 【解決手段】 DVD−R20のPAに記録されたテス
ト信号を再生すると、再生信号がA/Dコンバータ30
によってディジタルデータに変換される。このディジタ
ルデータは、データ分離部33を介して信号種別ごとに
バッファメモリ34に保持される。そして、CPU21
がバッファメモリ34のデータを用いて、信号波形のピ
ーク値とボトム値を検出し、これらに基づきマージンを
考慮して第1D/Aコンバータ31に設定すべ上限レベ
ルデータと、第2D/Aコンバータ32に設定すべき下
限レベルデータを算出する。それぞれのレベルデータ
は、第1及び第2D/Aコンバータ31、32によりア
ナログ信号に変換され、A/Dコンバータ30の変換範
囲設定端子に印加される。従って、A/Dコンバータ3
0は、再生信号の振幅に応じて最適な変換範囲に設定さ
れ、良好な分解能でA/D変換が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録情報を1回又
は繰り返し記録可能な情報記録媒体に対し、レーザパワ
ーを最適に制御しつつ記録情報を記録する情報記録装
置、及び、かかる記録動作に必要な再生信号A/D変換
方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】最近、DVD等の光ディスクに対し、デ
ィジタルデータを再生するのみならず、レーザ光を利用
してディジタルデータを記録する情報記録装置が提案さ
れている。例えば、ディジタルデータを1回だけ記録可
能なDVDレコーダブル(DVD―R)や、ディジタル
データを繰り返し記録可能なDVDリライタブル(DV
D−RW)などがある。
【0003】この種の情報記録装置では、光ディスクに
照射されるレーザビームの強度が適切に保持されない
と、所望の反射率変化が得られなかったり、適正なピッ
ト形状を形成できないことになる。そのため、レーザを
駆動するに際し、記録動作中のレーザパワーを常に最適
に制御する必要がある。そこで、従来から光ディスクの
所定の試し書きエリアに対し、予め多段階にレーザパワ
ーを変化させるテスト信号を用いて試し書きし、これを
再生して、その再生波形から記録時の最適レーザパワー
を決定するOPC(Optimum Power Control)処理が提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の情報記録装
置のOPC処理において、所定のテスト信号の波形パタ
ーンに従って試し書きされた記録部分を再生し、出力さ
れたアナログ再生信号をA/Dコンバータによりディジ
タルデータに変換した後、例えばアシンメトリ計算等を
行って最適記録パワーが決定される。ここで、高精度な
計算を行うためには、再生信号の振幅に対応する量子化
ビット数を十分に確保することが望ましい。一般に、入
力信号の上限と下限に応じて変換範囲を調整可能なA/
Dコンバータが広く利用されている。このようなA/D
コンバータを上述のOPC処理に用いれば、予想される
再生信号の振幅とオフセットに適合するように、変換範
囲の調整を行うことができる。
【0005】しかし、光ディスクの試し書きエリアの記
録部分を再生して得られる再生信号の振幅とオフセット
は、使用するレーザ光源の特性、経時変化、光ディスク
の特性、周囲環境など種々の要因によって様々に変動す
る。そのため、再生信号を量子化するA/Dコンバータ
の最適な変換範囲を予め把握することは困難である。従
って、余裕を持って広い範囲の入力再生信号を想定する
必要がある。
【0006】一方、様々な振幅やオフセットを持つ再生
信号を入力信号とし、それをA/D変換して量子化する
上で十分な分解能を得るには、A/Dコンバータの量子
化ビット数を十分大きくする必要があるが、それは機器
のコストアップにもつながる。
【0007】従って、A/Dコンバータの量子化ビット
数は現実的な制限を持ったものにならざるを得ない。こ
の場合、A/Dコンバータに入力される再生信号の振幅
やオフセットによっては、量子化後のディジタルデータ
は十分な分解能を得ることができないので、精度が劣化
する。
【0008】よって、このような精度が劣化したディジ
タルデータに基づいて求められる記録時のレーザパワー
も適切な値にはならず、この値のレーザパワーで記録し
た光ディスクは安定した再生動作が望めない。
【0009】このように、従来の情報記録装置のOPC
処理において最適記録パワーを求める場合、A/Dコン
バータの変換範囲を常に適切に保ち、ひいては精度の高
いディジタルデータ、すなわちサンプリングデータを得
ることが困難であるという問題があった。
【0010】そこで、本発明はこのような問題に鑑みな
されたものであり、光ディスクのOPC処理により得ら
れる再生信号の振幅、オフセットが変動する場合でも、
A/Dコンバータの変換範囲と入力信号の関係を常に適
切に保ち、テスト信号の解析を高精度に行って、良好な
最適記録パワーを決定することが可能な情報記録装置等
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の情報記録装置は、情報記録媒体に
記録情報を記録すると共に、前記情報記録媒体の所定の
試し書き領域にテスト信号を記録した後、該テスト信号
の記録部分を再生し、その再生信号に基づいて記録条件
を設定する情報記録装置であって、前記再生信号を、設
定された変換範囲内で量子化してディジタルデータに変
換するA/Dコンバータと、前記ディジタルデータに基
づいて、前記再生信号の信号波形におけるピーク値及び
ボトム値を検出する検出手段と、前記ピーク値に基づい
て前記変換範囲の上限に対応する第1のレベルを算出す
ると共に、前記ボトム値に基づいて前記変換範囲の下限
に対応する第2のレベルを算出する算出手段と、前記再
生信号を変換する際の前記A/Dコンバータの変換範囲
を決定するにあたって、該変換範囲の上限を前記第1の
レベルに設定すると共に、該変換範囲の下限を前記第2
のレベルに設定する変換範囲設定手段とを備えることを
特徴とする。
【0012】この発明によれば、情報記録媒体の記録条
件を設定するため、試し書き領域にテスト信号を書き込
んだ後、記録部分からの再生信号がA/Dコンバータに
よりディジタルデータに変換される。そして、再生信号
の信号波形のピーク値とボトム値が検出され、これらに
基づきA/Dコンバータに設定すべき変換範囲の上限、
下限に対応する第1及び第2のレベルが算出される。算
出結果はA/Dコンバータにフィードバックされて、適
正な変換範囲に設定されるので、再生信号の範囲に適合
したA/D変換を行うことができる。そのため、A/D
コンバータにより得られたディジタルデータは良好な分
解能を保ち、これを用いてテスト信号を高精度に解析
し、最適記録パワーの決定等を行うことができる。
【0013】請求項2に記載の情報記録装置は、請求項
1に記載の情報記録装置において、前記A/Dコンバー
タは、前記変換範囲の上限と下限に対応するアナログ電
圧を印加して変換範囲の調整が可能であり、前記変換範
囲設定手段は、前記第1のレベルのディジタルデータを
第2のアナログ電圧に変換する第1のD/Aコンバータ
と、前記第2のレベルのディジタルデータを第2のアナ
ログ電圧に変換する第2のD/Aコンバータを含み、該
第1のアナログ電圧と該第2のアナログ電圧を前記A/
Dコンバータに印加することを特徴とする。
【0014】この発明によれば、変換範囲の上限、下限
に対応する第1及び第2のレベルのディジタルデータ
は、それぞれ第1及び第2のD/Aコンバータによって
第1及び第2のアナログ電圧に変換され、これらはA/
Dコンバータに印加される。すると、このアナログ電圧
値に応じて変換範囲が調整されるので、再生信号の信号
波形に応じて適正な変換範囲が設定される。よって、簡
易な処理により、A/Dコンバータの変換範囲をテスト
信号の高精度な解析に適した設定にすることができる。
【0015】請求項3に記載の情報記録装置は、請求項
1に記載の情報記録装置において、前記算出手段は、前
記ピーク値に所定のマージンを加えて前記第1のレベル
を算出すると共に、前記ボトム値から所定のマージンを
差し引いて前記第2のレベルを算出することを特徴とす
る。
【0016】この発明によれば、再生信号の信号波形の
ピーク値とボトム値に対し、所定のマージンを考慮した
上で、変換範囲の上限、下限が設定される。よって、再
生信号にある程度の振幅変動が見込まれる場合でも、必
要な分解能を保ちつつ、振幅変動の影響を抑え、テスト
信号を更に高精度に解析することができる。
【0017】請求項4に記載の情報記録装置は、請求項
1から請求項3の何れかに記載の情報記録装置におい
て、前記テスト信号は、振幅と周期が異なる2種以上の
連続パルス信号を一定時間ごとに交互に繰り返す波形パ
ターンを有し、前記検出手段は、一の前記連続パルス信
号に対し、前記ピーク値及び前記ボトム値を検出するこ
とを特徴とする。
【0018】この発明によれば、試し書き領域に記録さ
れるテスト信号は、再生信号の波形パターンとして、条
件の異なる複数の連続パルス信号を含み、ピーク値とボ
トム値は、例えば振幅が最大となる一の連続パルス信号
に基づき検出される。よって、複雑なテスト信号を用い
て最適記録パワーの決定が容易に行える一方、テスト信
号の解析の精度は高く保たれる。
【0019】請求項5に記載の情報記録装置は、請求項
1から請求項4の何れかに記載の情報記録装置におい
て、前記テスト信号は、記録パワーが所定のパターンに
従って徐々に小さくなり、前記算出手段は、該テスト信
号に対し予め定められた変換範囲判定区間において、前
記第1のレベル及び前記第2のレベルを算出することを
特徴とする。
【0020】この発明によれば、試し書き領域に記録さ
れるテスト信号は、高記録パワーから徐々に低記録パワ
ーへと徐々に小さくなっていく波形パターンを持ち、こ
のうち一定の範囲を、第1及び第2のレベルを算出する
ための変換範囲判定区間として予め定める。よって、先
頭の高記録パワーの部分における外乱等の影響等が安定
するまで再生信号を整定させるなど、テスト信号の解析
に好適な信号部分を用いて変換範囲設定を行うことでき
る。
【0021】請求項6に記載の再生信号A/D変換方法
は、情報記録媒体に記録情報を記録すると共に、前記情
報記録媒体の所定の試し書き領域にテスト信号を記録し
た後、該テスト信号の記録部分を再生し、その再生信号
を、設定された変換範囲の範囲内でA/D変換して、記
録条件を設定するためのディジタルデータを生成する再
生信号A/D変換方法であって、前記再生信号に対応す
るディジタルデータに基づいて、前記再生信号の信号波
形におけるピーク値及びボトム値を検出する検出工程
と、前記ピーク値に基づいて前記変換範囲の上限に対応
する第1のレベルを算出すると共に、前記ボトム値に基
づいて前記変換範囲の下限に対応する第2のレベルを算
出する算出工程と、前記再生信号をA/D変換する際、
前記変換範囲を決定するにあたって、該変換範囲の上限
を前記第1のレベルに設定すると共に、該変換範囲の下
限を前記第2のレベルに設定する変換範囲設定工程とを
備えることを特徴とする。
【0022】この発明によれば、情報記録媒体の記録条
件を設定するため、試し書き領域にテスト信号を書き込
んだ後、記録部分からの再生信号がA/D変換されてデ
ィジタルデータが生成される。そして、再生信号の信号
波形のピーク値とボトム値が検出され、これらに基づき
A/D変換に際し設定すべき変換範囲の上限、下限に対
応する第1及び第2のレベルが算出される。算出結果は
A/D変換にフィードバックされて、適正な変換範囲に
設定されるので、再生信号の範囲に適合したA/D変換
を行うことができる。そのため、A/D変換により得ら
れたディジタルデータは良好な分解能を保ち、これを用
いてテスト信号を高精度に解析し、最適記録パワーの決
定等を行うことができる。
【0023】請求項7に記載の再生信号A/D変換方法
は、請求項6に記載の再生信号A/D変換方法におい
て、前記算出工程は、前記ピーク値に所定のマージンを
加えて前記第1のレベルを算出すると共に、前記ボトム
値から所定のマージンを差し引いて前記第2のレベルを
算出することを特徴とするこの発明によれば、再生信号
の信号波形のピーク値とボトム値に対し、所定のマージ
ンを考慮した上で、変換範囲の上限、下限が設定され
る。よって、再生信号にある程度の振幅変動が見込まれ
る場合でも、必要な分解能を保ちつつ、振幅変動の影響
を抑え、テスト信号を高精度に解析することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。以下の実施の形態において
は、情報記録媒体としてのDVD−R又はDVD−RW
(以下、DVD−R等と呼ぶ)に対して所望のディジタ
ルデータの記録及び再生を行う情報記録再生装置につい
て、本発明を適用した場合を説明する。
【0025】最初に、本実施形態に係る光ディスク(D
VD−R等)に対するOPC処理について、図1及び図
2を参照して説明する。
【0026】図1は、本実施形態に係るDVD−R等の
記録領域の配置を示す構成図である。図1に示すよう
に、DVD−R等の記録領域は、大きく分けると、DV
D−ROMと共通するエリアであるインフォメーション
エリアと、このインフォメーションエリアからディスク
内周側に設けられたDVD−R等に固有のエリアである
R−インフォメーションエリアがある。
【0027】インフォメーションエリアには、ディスク
内周側から順に、リードインエリア12、データエリア
13、リードアウトエリア14が設けられている。リー
ドインエリア12は、DVD−R等の記録、再生を行う
際に最初にアクセスされる領域であり、ディスクや記録
されるディジタルデータに関する各種の情報が記録され
る。データエリア13は、記録すべきディジタルデータ
を記録する領域である。例えば、画像、音声、コンピュ
ータプログラム等のコンテンツデータが記録される。リ
ードアウトエリア14は、データエリア13に後続する
領域であり、データエリア13が終了したことを示すた
めの領域である。
【0028】R−インフォメーションエリアには、ディ
スク内周側から順に、パワーキャリブレーションエリア
(PCA)10とレコーディングマネッジメントエリア
(RMA)11が設けられている。PCA10は、本実
施形態におけるOPC処理に際して、レーザの記録パワ
ーを校正するための試し書きを行う領域であるが、より
詳しくは後述する。RMA11は、ディジタルデータの
記録に関する情報記録管理データを書き込むための領域
である。
【0029】次に図2は、上述のPCA10のフォーマ
ットを示す構成図である。図2に示すように、PCA1
0は、セクタを単位として全部で7088個のセクタか
ら構成されている。そして、図2に1〜7088の番号
を示すように、この順でセクタを使用する。すなわち、
ディスク外周側からディスク内周側に向かって順番に各
セクタに対する試し書きを行っていく。ただし、各セク
タ内での記録はディスク内周側からディスク外周側に向
かって行われる。これは、後述するように1つのセクタ
内では記録パワーを高パワーから低パワーに変化させる
ため、記録開始位置の見つけやすさを考慮したものであ
る。
【0030】一般に、記録動作を新たに開始するに際し
てOPC処理が行われ、PCA10における7088個
のセクタに対し、番号順に試し書きを行う。1回のOP
C処理では、1つのセクタを用いてもよいが、複数のセ
クタを用いても差し支えない。OPC処理では、PCA
10の所定のセクタに対し、予め所定の記録条件に対応
する波形パターンを有するテスト信号を用いて試し書き
を行う。このテスト信号は、3Tパルスの連続信号と1
1Tパルスの連続信号を1組にして記録パワーを徐々に
変化させる波形パターンを有する。その後、試し書きを
行ったセクタを再生し、再生信号に対して後述する処理
を施し、最適記録パワーが決定されることになる。
【0031】次に、OPC処理が行われたPCA10の
所定のセクタを再生した場合の再生波形について、図3
及び図4を参照して説明する。
【0032】図3は、上述のテスト信号を用いてPCA
10に書き込みを行った後、テスト信号が記録されたセ
クタを再生した場合の再生信号の波形パターンを示す図
である。図3に示す波形パターンは、PCA10の1セ
クタ内の再生信号に対応し、短いピットに対応する3T
パルスの連続パターンである3T信号部15と、長いピ
ットに対応する11Tパルスの連続パターンである11
T信号部16の波形が交互に繰り返されるパターンとな
っている。なお、3T信号部15及び11T信号部16
は、実際には多数のパルスを含む波形パターンとなる
が、図3では簡単のため、波形パターンの最大値と最小
値をそれぞれ上限、下限とする矩形領域として表現して
いる。
【0033】図3において、3T信号部15と11T信
号部16の1セットは、1セクタ内で26回繰り返され
ている。この、この1セットはDVD記録フォーマット
における1フレームに対応する。DVD記録フォーマッ
トにおける1セクタは26フレームから構成されるの
で、図3に示す範囲はPCA10の1セクタ分の波形パ
ターンに対応する。
【0034】ここで図4は、図3に示す1セクタ内の波
形パターンにおいて、3T信号部15と11T信号部1
6の1セットからなる所定の1フレームにおける再生信
号の時間軸を拡大して示した図である。図4に示すよう
に、M個の3TパルスとN個の11Tパルスを含む再生
波形の振幅変動が繰り返されている。なお、図4では、
簡単のため、DCオフセットがない場合の波形パターン
を示している。
【0035】また、図4においては、再生波形のピーク
値P及びボトム値Bを示している。図4からわかるよう
に、3T信号部15は短ピットのため繰り返し周期が短
く、ピックアップの空間周波数特性(MTF)により、
再生信号の振幅が小さい。また、11T信号部16は長
ピットのため繰り返し周期が長く、ピックアップのMT
Fにより、再生信号の振幅が大きい。そのため、11T
信号部16の波形パターンの最大値及び最小値に依存し
て、ピーク値Pとボトム値Bが定まる。また、3T信号
部15の振幅変動の範囲内における概ね中間の値を、1
フレーム内での基準レベルZとして、図4に示してい
る。例えば、図4において、基準レベルZを基準とし
て、11T信号部16の再生波形の上側の振幅aと、下
側の振幅bの比を用い、 (a−b)/(a+b) で算出されるアシンメトリに基づいて、記録条件の適否
を判断することができる。
【0036】1フレームの範囲内におけるテスト信号の
パターンは、3T信号部15のM個のパルスと、11T
信号部16のN個のパルスとが、同一の記録パワーで記
録される。一方、1セクタの範囲内において、後続のフ
レームに進むほど、記録パワーが高パワーから低パワー
へと変化するパターンになっている。従って、図3に示
すように、1セクタ内での再生信号の振幅変動は徐々に
小さくなっていく。なお、1セクタ内での再生信号のD
Cオフセットも記録条件に応じて変動している。このよ
うに変化するパターンの中で、上述のような条件で判断
して最適となる再生信号が得られるときの記録パワーを
最適記録パワーとして設定すればよい。
【0037】また、本実施形態では図3に示すように、
7〜10番目のフレームの範囲を変換範囲判定区間とし
て定めている。すなわち、変換範囲判定区間内の再生信
号に基づいて、本実施形態に係るA/Dコンバータに対
する変換範囲の上限と下限が設定される。また、1〜6
番目のフレームの範囲を特性整定区間として定め、この
範囲内の再生信号を後述の最適変換範囲設定処理に用い
ないようする。これは、高記録パワーで記録を開始した
直後は、サーボ系の特性が安定しないため、特性の不安
定性を整定させるため所定時間の区間を設けたものであ
る。更に、11番目以降のフレームは、再生信号の振幅
変動が小さくなるので、最適変換範囲設定処理に不適当
であるため、上述の範囲を変換範囲判定区間としたもの
である。なお、これに限られることなく、処理内容に応
じて適宜に変換範囲判定区間を定めることができる。
【0038】次に、本実施形態に係る情報記録再生装置
の構成及び動作について、図5〜図8を参照して説明す
る。ここでは、上述のDVD−Rに対しディジタルデー
タを記録可能な情報記録再生装置の場合を説明する。
【0039】図5は、本実施形態に係る情報記録再生装
置の概略構成を示すブロック図である。図5に示すよう
に、本実施形態に係る情報記録再生装置は、DVD−R
20に記録を行うために、CPU21と、ピックアップ
22と、レーザ駆動制御部23と、I-Vアンプ24
と、再生信号処理回路25と、プリピット検出部26
と、アドレスデコーダ27と、タイミング信号発生部2
8と、A/Dコンバータ30と、第1D/Aコンバータ
31と、第2D/Aコンバータ32と、データ分離部3
3と、バッファメモリ34とを含んで構成されている。
【0040】以上の構成において、CPU21は、情報
記録再生装置全体を総括的に制御すると共に、本発明に
おけるOPC処理の際のA/Dコンバータ30に対する
最適変換範囲設定処理に際し、必要な演算等の処理を実
行する。
【0041】ピックアップ22は、DVD−R20の情
報記録面に光ビームを照射する半導体レーザと、コリメ
ータレンズや対物レンズを含む光学系と、光ビームの反
射光に基づく検出信号を出力するディテクタなどを含ん
でいる。
【0042】レーザ駆動制御部23は、CPU21の制
御に従って、ピックアップ22の半導体レーザのパワー
制御を行いながら、駆動信号を生成して半導体レーザを
駆動する。通常の記録動作時は、レーザ駆動制御部が上
述のOPC処理に基づく最適記録パワーで半導体レーザ
を駆動するように制御する。
【0043】I/Vアンプ24は、ピックアップのディ
テクタの検出信号を電流から電圧に変換し、再生信号を
出力する。
【0044】再生信号処理回路25は、I/Vアンプ2
4から出力された再生信号に対し、上述のOPC処理に
おいて必要となるアナログ処理を施す回路である。すな
わち、再生波形中において3T信号部15は積分回路を
通し、11T信号部16はそのまま通過させるように動
作するが、より詳しくは後述する。
【0045】プリピット検出部26は、再生信号に基づ
いて、DVD−R20のランドトラックに各種制御情報
を予めプリフォーマットするため形成されているプリピ
ットを検出し、対応するプリピット検出信号を出力す
る。
【0046】アドレスデコーダ27は、プリピット検出
部26から出力されたプリピット検出信号に基づいて、
DVD−R20のアドレス情報を抽出する。すなわち、
DVD−R20のプリピットには、少なくとも1セクタ
に1つのアドレスが記録されているので、このアドレス
情報に基づいて、PCA10の記録部分からの再生信号
に対し、セクタの先頭位置を判別することができる。
【0047】タイミング信号発生部28は、OPC処理
に際し、各セクタの再生タイミングを判別すると共に、
1セクタ内の26個のフレーム再生タイミングを判別
し、これに連動するタイミング信号を出力する。セクタ
先頭の再生タイミングは、アドレスデコーダ27から出
力されるアドレス情報と、CPU21によって指示され
るOPCアドレス情報とを比較し、一致するタイミング
から判別できる。また、各フレーム再生タイミングは、
セクタ先頭の再生タイミングに基づくパルスを26逓倍
することにより得られる。タイミング信号発生部28か
ら出力されるタイミング信号は、3T信号部15を再生
中はハイレベルとなり、11T信号部16を再生中はロ
ーレベルとなるパルス信号である。
【0048】A/Dコンバータ30は、再生信号処理回
路25から出力されるアナログ再生信号をサンプリング
してディジタルデータに変換する。図示しないクロック
発生回路からのサンプリング用クロックを供給されて、
例えば量子化ビット数を8ビットとしてサンプリングが
行われる。
【0049】ここで、A/Dコンバータ30に対し、変
換範囲の上限と下限を調整することができる。例えば量
子化ビット数が8ビットである場合、最小となる00h
から最大となるFFhに対応するアナログ入力信号の変
換範囲を可変設定できる。よって、A/Dコンバータ3
0は、変換範囲の上限と下限に対応するアナログ電圧を
印加する2つの変換範囲調整端子を備えている。なお、
電源電圧を超える変換範囲に設定することはできないと
共に、分解能の制約から所定の最小変換範囲が定められ
ており、これより小さい変換範囲を設定することもでき
ない。
【0050】第1D/Aコンバータ31及び第2D/A
コンバータ32は、CPU21から出力されるレベルデ
ータを入力し、これをアナログ電圧に変換して、このア
ナログ電圧に基づいてA/Dコンバータ30の変換範囲
を設定する変換範囲設定手段として機能する。第1D/
Aコンバータ31は、変換範囲の上限に対応する上限レ
ベルデータが入力され、これをアナログ電圧に変換して
A/Dコンバータ30の上限側の変換範囲調整端子に印
加する。第2D/Aコンバータ32は、変換範囲の下限
に対応する下限レベルデータが入力され、これをアナロ
グ電圧に変換してA/Dコンバータ30の下限側の変換
範囲調整端子に印加する。なお、上限レベルデータ及び
下限レベルデータの具体的な定め方の詳細については後
述する。
【0051】データ分離部33は、PCA10に記録部
分を再生する際、A/Dコンバータ30から出力される
ディジタルデータを3T信号部15と11T信号部16
ごとにそれぞれ分離する。データ分離部33には、タイ
ミング信号発生部28から出力されるタイミング信号が
供給されており、これに基づいてディジタルデータを分
離することができる。
【0052】バッファメモリ34は、データ分離部33
によって分離されたディジタルデータを3T信号部15
と11T信号部16ごとに別々の記録領域に振り分けて
一時的に記憶する。バッファメモリ34に保持されるデ
ータを用いて、CPU21が後述の演算処理を行うと共
に、バッファメモリ34に対するディジタルデータの読
み込み及び書き込みの制御を行う。
【0053】次に図6は、再生信号処理回路25の回路
構成を示す図である。図6に示すように、再生信号処理
回路25は、抵抗R、コンデンサC、積分用アンプA
1、バッファアンプA2、スイッチSW1、SW2を含
んでいる。以上のように構成された再生信号処理回路2
5に対し、タイミング信号発生部28から供給されるタ
イミング信号がスイッチSW1、SW2を制御する。す
なわち、3T信号部15に対応してタイミング信号がハ
イレベルのとき、SW1を閉じると共に、SW2を図6
下方に切り換える。一方、11T信号部16に対応して
タイミング信号がローレベルのとき、SW1を開くと共
に、SW2を図6上方に切り換える。
【0054】従って、3T信号部15を再生中は、I/
Vアンプ24からの再生信号が図6の下側を通り、抵抗
R、コンデンサC、積分用アンプA1からなる積分回路
を通り、バッファアンプA2を介してA/Dコンバータ
30に出力される。これに対し、11T信号部16を再
生中は、I/Vアンプ24からの再生信号が図6の上側
を通り、バッファアンプA2を介してA/Dコンバータ
30に直接出力される。この相違は、OPC処理におい
て最適記録パワーを決定する場合、3T信号部15を用
いて上述の基準レベルZを求める必要があるので、再生
波形を積分して平坦な波形に変換しているためである。
【0055】なお、上述の情報記録再生装置は、ピック
アップ22からA/Dコンバータ30まで、再生信号の
AC成分とDC成分を通過させるDC結合の構成となっ
ている。従って、再生信号の振幅変動に加え、DCオフ
セットの変動を考慮してA/Dコンバータ30の変換範
囲を設定することにより、最適記録パワーの決定を行う
ことができる。これに対し、再生信号の経路にDCカッ
ト用のコンデンサを挿入するなどしてAC成分のみを通
過させるAC結合の構成としてもよい。このようにすれ
ば、DCオフセットの影響が無視できるため、再生信号
の振幅変動のみに着目してA/Dコンバータ30の変換
範囲を設定することにより、最適記録パワーの決定を行
うことができる。すなわち、再生信号をA/Dコンバー
タ30に入力する際の結合方法が、DC結合、AC結合
の何れの場合であっても対応することができる。
【0056】次に、本実施形態に係る情報記録再生装置
において行われるOPC処理のついて、図7及び図8を
参照して説明する。図7は、OPC処理全体を説明する
フローチャートであり、図8は、OPC処理のうち、A
/Dコンバータ30に対する最適変換範囲設定処理を示
すフローチャートである。なお、図7及び図8に示す処
理は、主にCPU21が制御プログラムに従って実行す
る処理である。
【0057】図7に示すOPC処理は、情報記録再生装
置にセットされたDVD−R20に対する記録を開始す
るのに先立って行われる。図7において、OPC処理が
開始されると、ステップS1では、DVD−R20のP
CA10に対し、所定パターンのテスト信号の書き込み
を行う。このとき、図2に示すPCA10に含まれる未
使用のセクタのうち、ディスク最外周側のセクタを使用
する。また、1セクタがOPC処理の単位であるが、複
数のセクタに書き込みを行ってもよい。
【0058】ステップS2では、A/Dコンバータ30
の変換範囲を初期設定するため、第1D/Aコンバータ
31に対する上限レベルデータと、第2D/Aコンバー
タ32に対する下限レベルデータを、予め定めたデフォ
ルト値として設定する。このデフォルト値は、実験的に
求めた値を用いることができる。
【0059】ステップS3では、ステップS2において
テスト信号を書き込んだPCA10の所定セクタからの
再生動作を行い、バッファメモリ34に書き込む。すな
わち、PCA10から読み出された再生信号に対し、A
/Dコンバータ30によるディジタルデータへの変換動
作が始まると共に、タイミング信号発生部28によるタ
イミング信号が出力され、3T信号部15と11T信号
部16のディジタルデータがフレームごとにバッファメ
モリ34に書き込まれる。この処理は1セクタ分の再生
信号に対して行われ、バッファメモリ34には1セクタ
分の再生信号をサンプリングしたディジタルデータが書
き込まれる。
【0060】ステップS4では、本発明に係る最適変換
範囲設定処理を実行する。ここで、図8を用いて、ステ
ップS4で行われる最適変換範囲設定処理を説明する。
【0061】図8に示すように、ステップS11では、
A/Dコンバータ30から出力されたディジタルデータ
のうち、バッファメモリ34に保持される11T信号部
16のデータを用いて、ピーク値Pとボトム値Bを検出
する。このとき、タイミング信号の11T信号部16の
開始タイミングを基準として、適当なタイミングで入力
されたディジタルデータを用いてピーク値Pとボトム値
Bを検出することができる。これらのピーク値P及びボ
トム値Bは、フレーム内又は各フレーム間で加算平均が
とられ、安定化を図っている。
【0062】加算平均をとる方法としては、ステップS
3においてハードウェアによって加算平均を求め、その
値をバッファメモリ34に書き込むことでも実現するこ
とができる。この方法では、バッファメモリ34の容量
を削減でき、後の演算処理が容易になる。
【0063】ステップS12では、ステップS2の初期
設定の条件でA/Dコンバータ30に対する変換範囲設
定が適正か否かを判断する。具体的には、検出されたピ
ーク値PをA/D変換後の最大ディジタルデータ(8ビ
ットのA/Dコンバータ30であれば、例えば2進数で
「11111111」)と比較すると共に、検出された
ボトム値BをA/D変換後の最小ディジタルデータ(8
ビットのA/Dコンバータ30であれば、例えば2進数
で「00000000」)と比較して、それぞれ所望の
マージンが確保されている場合、適正な変換範囲設定で
あると判断する。なお、ステップS12の判断は、上述
の変換範囲判定区間のデータを対象に行えばよい。
【0064】ステップS12の判断の結果、変換範囲設
定が適正である場合(ステップS12;YES)、この
時点でA/Dコンバータ30に対する変換範囲設定は最
適であるので、処理を終えてステップS5に移る。一
方、変換範囲設定が適正でない場合(ステップS12;
NO)、ステップS13に移る。
【0065】ステップS13では、ステップS11で検
出したピーク値Pとボトム値Bを用いて、新たに上限レ
ベルデータと下限レベルデータを算出する。ここで、上
限レベルデータ及び下限レベルデータの算出方法を具体
的に説明する。
【0066】この時点で、A/Dコンバータ30の変換
範囲が入力電圧に換算してVL〜VHの範囲に設定され
ている場合を考える。このとき、第1D/Aコンバータ
31には、出力電圧VHを与える上限レベルデータDH
が入力され、第2D/Aコンバータ32には、出力電圧
VLを与える下限レベルデータDLが入力されていると
する。一方、ピーク値Pに所定のマージンを加えたとき
の入力電圧換算値がVH’となり、ボトム値Bから所定
のマージンを差し引いたときの入力電圧換算値がVL’
となる場合、A/Dコンバータ30に対する変換範囲を
新たにVL’〜VH’として設定し直すことになる。そ
のため、第1D/Aコンバータ31の出力電圧VH’に
対応する上限レベルデータDH’と、第2D/Aコンバ
ータ32の出力電圧VL’に対応する下限レベルデータ
DL’とが、新たな各レベルデータとして算出されるこ
とになる。なお、上述のマージンとしては、8ビットの
A/Dコンバータ30であれば、例えば2進数で「00
100000」程度にすればよい。
【0067】ステップS14では、ステップS11の算
出結果に基づいて、上限レベルデータを第1D/Aコン
バータ31に設定すると共に、下限レベルデータを第2
D/Aコンバータ32に設定する。これにより、第1D
/Aコンバータ31と第2D/Aコンバータ32から
は、それぞれのレベルデータに応じたアナログ電圧が出
力され、A/Dコンバータ30の2つの変換範囲調整端
子に印加される。
【0068】ステップS15では、ステップS14で設
定された新たな変換範囲設定条件のもと、ステップS3
と同様に、もう一度PCA10の所定セクタからの再生
動作を行い、対応するディジタルデータをバッファメモ
リ34に書き込む。
【0069】ステップS16では、ステップS11と同
様に、再びA/Dコンバータ30から出力されるディジ
タルデータに基づいて、ピーク値Pとボトム値Bを検出
する。
【0070】ステップS17では、ステップS14にお
ける変換範囲設定が適正か否かを判断する。ステップS
12と同様に、検出されたピーク値PをA/D変換後の
最大ディジタルデータと比較すると共に、検出されたボ
トム値BをA/D変換後の最小ディジタルデータと比較
して、それぞれ所望のマージンが確保されている場合、
適正な変換範囲設定であると判断する。なお、ステップ
S17の判断も、上述の変換範囲判定区間のデータを対
象に行えばよい。
【0071】ステップS17の判断の結果、変換範囲設
定が適正である場合(ステップS17;YES)、この
時点でA/Dコンバータ30に対する変換範囲設定は最
適であるので、処理を終えてステップS5に移る。一
方、変換範囲設定が適正でない場合(ステップS17;
NO)、ステップS18に移る。
【0072】ステップS18では、ステップS16にお
いて検出されたピーク値Pとボトム値Bの差が、A/D
コンバータ30の最小変換範囲以下かどうかを判断す
る。すなわち、上述のようにA/Dコンバータ30の性
能上の制約があるため、ステップ18で判断を行うもの
である。
【0073】ステップS18の判断の結果、最小変換範
囲値以下となる場合(ステップS18;YES)、新た
なレベルデータの算出を行うことなく処理を終えてステ
ップS5に移る。この場合は、既にバッファメモリ34
に書き込まれたサンプリングデータをもとに、最適記録
パワーの決定が行われることになる。一方、最小変換範
囲値を超える場合(ステップS18;NO)、ステップ
S19に進む。
【0074】ステップS19では、上述の最適変換範囲
設定処理に対して定められているリトライ回数が既に実
行されたか否かを判断する。すなわち、最適変換範囲設
定処理において、一連の処理を繰り返し実行すれば理想
的な変換範囲設定に近づくのであるが、処理時間の制限
等を考慮してリトライ回数に制限を設けたものである。
なお、リトライ回数としては3回程度に設定すればよ
い。
【0075】ステップS19の判断の結果、リトライ回
数だけ実行した場合(ステップS19;YES)、処理
を終えてステップS5に移る。この場合は、この時点で
バッファメモリ34に書き込まれたサンプリングデータ
をもとに、最適記録パワーの決定が行われることにな
る。一方、まだリトライ回数を実行し終わってない場合
(ステップS19;NO)、ステップS13に戻って、
それ以降の処理を繰り返す。
【0076】図7に戻って、ステップS5では、上述の
処理を行った結果、再生信号に対応するディジタルデー
タに基づいて、最適記録パワーを決定する。最適記録パ
ワーを決定するには、例えば、11T信号部16の再生
波形から理想的なアシンメトリが求められるときの記録
パワーを最適記録パワーに決定してもよい。あるいは、
11T信号部16の再生波形のデューティ比が50%に
なるときの記録パワーを最適記録パワーに決定してもよ
い。これ以降、DVD−R20に記録を行う場合、レー
ザ駆動制御部23により、ステップS5で決定された最
適記録パワーを用いてピックアップ22の半導体レーザ
が駆動される。
【0077】以上説明したように、本実施形態に係る情
報記録再生装置によれば、OPC処理により記録した信
号を再生するとき、A/Dコンバータ30に対する変換
範囲設定を再生信号の振幅に応じて最適に可変設定す
る。従って、再生信号は、A/Dコンバータ30により
良好な分解能でディジタルデータに変換されるため、高
い精度で最適記録パワーを決定することができる。
【0078】なお、上述の実施形態では、DVD記録フ
ォーマットに従って記録可能な光ディスクを用いて記録
を行う際、OPC処理を実行可能な情報記録再生装置に
ついて説明したが、これに限られず、情報記録媒体の所
定の領域にテスト信号を記録した後、その再生信号に基
づいて記録条件を設定する処理を実行する情報記録装置
に対して広く本発明を適用することができる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
試し書き領域に記録されたテスト信号を再生する場合、
再生信号に対するA/D変換における変換範囲を、再生
信号の波形パターンに適合して最適に設定するようにし
たので、再生信号に基づくディジタルデータは良好な分
解能が保たれる。従って、このディジタルデータを高精
度に解析し、最適記録パワーの決定等、好適な記録条件
を設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DVD−R等の記録領域の配置を示す構成図で
ある。
【図2】DVD−R等のPCAのフォーマットを示す構
成図である
【図3】OPCテストパターンに従ってPCAに書き込
まれた記録信号を再生する場合の再生信号波形のパター
ンを示す図である。
【図4】PCA中の所定の1セクタにおける1フレーム
分の再生信号波形の時間軸を拡大した図である。
【図5】本実施形態に係る情報記録再生装置の概略構成
を示すブロック図である。
【図6】本実施形態に係る情報記録装置に含まれる再生
信号処理回路の回路構成を示す図である
【図7】本実施形態に係るOPC処理全体を説明するフ
ローチャートである。
【図8】本実施形態に係るOPC処理のうち、最適変換
範囲設定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…PCA 11…RMA 12…リードインエリア 13…データエリア 14…リードアウトエリア 15…3T信号部 16…11T信号部 20…DVD−R 21…CPU 22…ピックアップ 23…レーザ駆動制御部 24…I/Vアンプ 25…再生信号処理回路 26…プリピット検出部 27…アドレスデコーダ 28…タイミング信号発生部 30…A/Dコンバータ 31…第1D/Aコンバータ 32…第2D/Aコンバータ 33…データ分離部 34…バッファメモリ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体に記録情報を記録すると共
    に、前記情報記録媒体の所定の試し書き領域にテスト信
    号を記録した後、該テスト信号の記録部分を再生し、そ
    の再生信号に基づいて記録条件を設定する情報記録装置
    であって、 前記再生信号を、設定された変換範囲内で量子化してデ
    ィジタルデータに変換するA/Dコンバータと、 前記ディジタルデータに基づいて、前記再生信号の信号
    波形におけるピーク値及びボトム値を検出する検出手段
    と、 前記ピーク値に基づいて前記変換範囲の上限に対応する
    第1のレベルを算出すると共に、前記ボトム値に基づい
    て前記変換範囲の下限に対応する第2のレベルを算出す
    る算出手段と、 前記再生信号を変換する際の前記A/Dコンバータの変
    換範囲を決定するにあたって、該変換範囲の上限を前記
    第1のレベルに設定すると共に、該変換範囲の下限を前
    記第2のレベルに設定する変換範囲設定手段と、 を備えることを特徴とする情報記録装置。
  2. 【請求項2】 前記A/Dコンバータは、前記変換範囲
    の上限と下限に対応するアナログ電圧を印加して変換範
    囲の調整が可能であり、 前記変換範囲設定手段は、前記第1のレベルのディジタ
    ルデータを第2のアナログ電圧に変換する第1のD/A
    コンバータと、前記第2のレベルのディジタルデータを
    第2のアナログ電圧に変換する第2のD/Aコンバータ
    を含み、該第1のアナログ電圧と該第2のアナログ電圧
    を前記A/Dコンバータに印加することを特徴とする請
    求項1に記載の情報記録装置
  3. 【請求項3】 前記算出手段は、前記ピーク値に所定の
    マージンを加えて前記第1のレベルを算出すると共に、
    前記ボトム値から所定のマージンを差し引いて前記第2
    のレベルを算出することを特徴とする請求項1に記載の
    情報記録装置。
  4. 【請求項4】 前記テスト信号は、振幅と周期が異なる
    2種以上の連続パルス信号を一定時間ごとに交互に繰り
    返す波形パターンを有し、 前記検出手段は、一の前記連続パルス信号に対し、前記
    ピーク値及び前記ボトム値を検出することを特徴とする
    請求項1から請求項3の何れかに記載の情報記録装置。
  5. 【請求項5】 前記テスト信号は、記録パワーが所定の
    パターンに従って徐々に小さくなり、 前記算出手段は、該テスト信号に対し予め定められた変
    換範囲判定区間において、前記第1のレベル及び前記第
    2のレベルを算出することを特徴とする請求項1から請
    求項4の何れかに記載の情報記録装置。
  6. 【請求項6】 情報記録媒体に記録情報を記録すると共
    に、前記情報記録媒体の所定の試し書き領域にテスト信
    号を記録した後、該テスト信号の記録部分を再生し、そ
    の再生信号を、設定された変換範囲の範囲内でA/D変
    換して、記録条件を設定するためのディジタルデータを
    生成する再生信号A/D変換方法であって、 前記再生信号に対応するディジタルデータに基づいて、
    前記再生信号の信号波形におけるピーク値及びボトム値
    を検出する検出工程と、 前記ピーク値に基づいて前記変換範囲の上限に対応する
    第1のレベルを算出すると共に、前記ボトム値に基づい
    て前記変換範囲の下限に対応する第2のレベルを算出す
    る算出工程と、 前記再生信号をA/D変換する際、前記変換範囲を決定
    するにあたって、該変換範囲の上限を前記第1のレベル
    に設定すると共に、該変換範囲の下限を前記第2のレベ
    ルに設定する変換範囲設定工程と、 を備えることを特徴とする再生信号A/D変換方法。
  7. 【請求項7】 前記算出工程は、前記ピーク値に所定の
    マージンを加えて前記第1のレベルを算出すると共に、
    前記ボトム値から所定のマージンを差し引いて前記第2
    のレベルを算出することを特徴とする請求項6に記載の
    再生信号A/D変換方法。
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