JP2000338355A - 光コネクタプラグ、光コネクタ、及び光コネクタプラグの締結方法 - Google Patents

光コネクタプラグ、光コネクタ、及び光コネクタプラグの締結方法

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JP2000338355A
JP2000338355A JP11147705A JP14770599A JP2000338355A JP 2000338355 A JP2000338355 A JP 2000338355A JP 11147705 A JP11147705 A JP 11147705A JP 14770599 A JP14770599 A JP 14770599A JP 2000338355 A JP2000338355 A JP 2000338355A
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ferrule
optical fiber
optical
connector plug
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JP11147705A
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Kunihiko Sasakura
久仁彦 笹倉
Joji Yamaguchi
城治 山口
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 性能に優れ作製工程及び検査工程を簡略化
できて経済的で小型な光コネクタプラグ、光コネクタ、
及び光コネクタプラグの締結方法を提供することにあ
る。 【解決手段】 フェルール11と、これに固定された
光ファイバ12とを有する光コネクタブラグ10であっ
て、フェルール先端面11aから光ファイバ先端面12
aが突出していること。また、締結される光コネクタプ
ラグ10一対とアダプタとを含んでなる光コネクタであ
って、光コネクタプラグ10は、フェルール先端面11
aから光ファイバ先端面12aが突出しており、締結時
この光ファイバ先端面12a同士のみが物理的に接触す
ることを解決手段とする。また、光ファイバ先端面12
a同士のみが接触する光コネクタプラグの締結方法を解
決手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信用の光コネ
クタプラグ、光コネクタ、及び光コネクタプラグの締結
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信システムに使用される光コネクタ
には、低損失かつ低反射な光学特性が要求される。これ
を実現するため、図4(a)に示す従来の光コネクタ5
1では、一対の光コネクタプラグ60同士を、アダプタ
70を介して突き合わせて締結し、光ファイバ62同士
の光接続を行なっている。光コネクタプラグ60の構成
部材であるフェルール61(代表的にはジルコニア)
は、外径精度、真円度に優れ、その中心に光ファイバ6
2(代表的には石英系ガラス)が挿通され固定されてい
る。そして、フェルール先端面61a及び光ファイバ先
端面62aは、精密に研磨されている。この精密に研磨
されたフェルール先端面61a及び光ファイバ先端面6
2aにより、光コネクタプラグ60の締結時、低損失な
光ファイバ62同士の光接続を実現している。さらに、
従来の光コネクタ51では、光ファイバ先端面62aで
のフレネル反射を除去して低反射化を図るため、光ファ
イバ先端面62a同士を直接突き合わせる、いわゆる
「PC接続(Physical Contact)」が採用されている。
【0003】〔構成〕 ここで、従来の光コネクタ5
1の構成について、図4を参照してさらに説明する。光
コネクタプラグ60は、既に説明したフェルール61及
び光ファイバ62を含んで構成される。この光コネクタ
プラグ60は、さらに、フェルール61及び光ファイバ
62を光フアイバ62の光軸に沿って先端方向に押圧す
るコイルばね63、アダプタ70を介して光コネクタプ
ラグ60同士の締結状態を保持するコネクタプラグ側締
結機構64、ハウジング65、アダプタ70と光コネク
タプラグ60の締結状態を解除する解除レバー66、光
ファイバ62の曲げに対しての保護を行なう保護フード
67を含んで構成される。また、フェルール61は、光
コネクタプラグ60内で前後方向に摺動可能に構成され
ている。なお、符号61bはフェルール後部、符号62
bは光ファイバ心線、符号64aはコネクタプラグ側締
結機構64の溝、符号64bはコネクタプラグ側締結機
構64の先端部である。アダプタ70は、中空円筒状の
割スリーブ71を有するが、この割スリーブ71の一端
側71aと他端側71bの双方からそれぞれ光コネクタ
プラグ60・60が嵌め込まれ、割スリーブ71の内部
にて光コネクタプラグ60同士の締結が行なわれる。光
ファイバ62の光軸合わせは、この割スリーブ71によ
り実現される。さらに、アダプタ70は、割スリーブ7
1を保持するホルダ71c、光コネクタプラグ60の締
結状態を保持するアダプタ側締結機構72(片持ち梁7
2)、ハウジング73を含んで構成される。なお、符号
72aは、片持ち梁72の自由端側に取り付けられた突
起である。
【0004】この構成を有する従来の光コネクタ51で
光ファイバ62のPC接続を行なうためには、フェルー
ル先端面61aを弾性変形させなければならない。すな
わち、フェルール先端面61aが弾性変形することによ
り、締結前に存在した光ファイバ先端面62aの引き込
みD(図4(b)参照)がなくなり、光ファイバ先端面6
2a同士のPC接続が実現される(図4(c)参照)。こ
のフェルール先端面61a(ジルコニア)を弾性変形さ
せるためには、1kg弱の押圧力が必要である。したが
って、コイルばね63は強力なものを選定し、ハウジン
グ65・73などは大きな押圧力に耐える強度を持つ材
料を選定して使用する必要がある。
【0005】そして、研磨されたフェルール61及び光
ファイバ62の先端面61a・62aの形状が、PC接
続、つまり直接光コネクタ51の光学特性に影響を及ぼ
すため、超精密な研磨技術と高精度な形状検査技術が要
求される。PC接続を実現するフェルール先端面61a
及び光ファイバ先端面62aの端面研磨の形態としては
種々のものがあるが、近年では、光コネクタの低反射
化、接続の安定性確保の観点から、(1) 光ファイバとフ
ェルールの先端面を凸球面状に研磨する凸球面研磨、
(2) 光ファイバとフェルールの先端面を斜め球面状に研
磨する斜め球面研磨が代表的である。ちなみに、図4に
示す端面研磨は、凸球面研磨である。
【0006】〔端面研磨の形態〕 従来のフェルール
先端面61a及び光ファイバ先端面62aの端面研磨
を、図5を参照して説明する。図5(a-1),(a-2)に
示す凸球面研磨の場合では、フェルール先端面61a及
び光ファイバ先端面62aが同一工程で一緒に凸球面状
に研磨される。凸球面の中心Oは、フェルール61の細
径穴61cの中心軸線(光ファイバ62の光軸Lに相
当)上に位置する。フェルール先端面61aの曲率半径
Rとしては、10mm〜25mmが一般的である。一
方、図5(b-1),(b-2)に示す斜め球面研磨の場合で
も、フェルール先端面61a’及び光ファイバ先端面6
2a’は同一工程で一緒に斜め球面状に研磨されてい
る。ここで、斜め球面の中心O’は、光ファイバ62の
光軸Lに対して傾き角θを持った線上に位置する。θと
しては8度程度、フェルール先端面61a’の曲率半径
R’としては凸球面研磨の場合とほぼ同じ、10mm〜
25mmである。どちらの端面研磨の場合も、光コネク
タプラグ60の締結時にはフェルール先端面61a(6
1a’)が弾性変形して、フェルール61の中心に配置
された光ファイバ先端面62a(62a’)同士が物理
的に接触(PC接続)する構成である。従って、従来の
光コネクタ51(光コネクタプラグ60)においては、
研磨されたフェルール61及び光ファイバ62の先端面
61a・62a(61a’・62a’)の形状が、直接
光コネクタ51の光学特性に影響を及ぼすため、超精密
な研磨技術と高精度な形状検査技術が要求される。
【0007】以下、従来の光コネクタプラグ61の作製
方法及び形状検査について、凸球面研磨を例に説明す
る。なお、斜め球面研磨については、物理的な形状は凸
球面研磨とは異なるが、端面研磨及び形状検査の考え方
はほぼ同じなので説明を割愛する。
【0008】〔作製方法〕 従来の光コネクタプラグ
60の作製方法(光ファイバ62の固定及び端面研磨)
を、図6を参照して説明する。 (1) 先ず、フェルール61に光ファイバ心線62bを固
定するため、フェルール内空61dに接着剤gを注入
し、その後光ファイバ62の外径よりわずかに大きな内
径を持つフェルール61の細径穴61aに光ファイバ6
2を挿通する(図6(a)参照)。 (2) 光ファイバ62を挿入した後、フェルール61を加
熱してフェルール内空61dの接着剤g及びフェルール
先端面61aの接着剤gを硬化させ、光ファイバ62を
固定する(図6(b)参照)。 (3) 各部分の接着剤g・gが硬化した後、フェルール先
端面61aから突出した光ファイバ62cを切断すると
共に、砥石(図示せず)などを用いてフェルール先端面
61a部分の接着材gを除去する。 (4) 次にフェルール先端面61a及び光ファイバ先端面
62aを曲率半径R10〜25mm程度の凸球面に研磨
した後、粗研磨フィルム81を用いて粗研磨を行う(図
6(c))。 (5) 最後に、フェルール先端面61a及び光ファイバ先
端面62aの仕上げ研磨(低反射研磨)を、精密研磨フ
ィルム82を用いて行う(図6(d)参照)。この仕上げ
研磨の際に、フェルール61と光ファイバ62の材質の
関係から、砥粒によって光ファイバ62の方が研磨され
やすいと、数十nmほどのわずかな引き込みD(段差
D)が生じる(図7(c)参照)。なお、フェルール61
と光ファイバ62の材質及び砥粒の関係から、逆に0.
1μm以下のわずかな突出を生じることもある。
【0009】このように端面研磨では、フェルール61
と光ファイバ62という異種部材を同一工程で精密に研
磨するため、研磨工程終了後、フェルール61及び光フ
ァイバ62の先端面61a・62a双方の研磨面の形状
検査が必要になる。
【0010】〔形状検査〕 研磨面の形状検査を、凸
球面研磨を例に説明する。図7は、従来の凸球面研磨し
た研磨面の形状検査を説明する図である。凸球面研磨面
形状の一般的な形状検査項目としては、(1) フェルール
先端面61aの曲率半径R(図7(a)参照)、(2) フェ
ルール先端面61aにおける仮想研磨頂点Vと光ファイ
バ62の光軸L間の偏差である頂点ずれE(図7(b)参
照)、(3) フェルール先端面61aにおける仮想研磨頂
点Vと光ファイバ先端面62a間の光軸L方向の距離で
ある段差D(引き込みD、図7(c)参照)がある。各項
目の代表的な値としては、曲率半径Rは10〜25mm
程度、頂点ずれEは数十μm、段差Dは数十nm〜数百
nmである。このようにフェルール先端面61aの形状
検査では、数十nm〜数十mmの広検出範囲を有する高
精度な形状検査が必要である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の光コネクタ51では、光ファイバ62周囲のフェル
ール先端面61aを弾性変形させて光ファイバ先端面6
2a同士の物理的な接続を行う必要がある。したがっ
て、光ファイバ先端面62aに加えて、フェルール先端
面61aも精密に研磨すると共に形状検査する必要があ
り、これに要する手間や器材などからコストが高く、光
コネクタプラグ60及び光コネクタ51の経済化が困難
であった。光コネクタの経済化は、今後広く普及する光
通信を考えると極めて重要である。またフェルール先端
面61aを変形させるのに大きな押圧力を要するため、
軽くて薄くて小さい部品などを使用することができず、
光コネクタプラグ60、ひいては光コネクタ51の小型
化に限界があった。そこで、本発明の目的は、従来の課
題を解決し、性能に優れ作製工程及び検査工程を簡略化
できて経済的で小型な光コネクタプラグ、光コネクタ、
及び光コネクタプラグの締結方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決した本発
明は、フェルールと、このフェルールに挿通して固定さ
れた光ファイバとを有する光コネクタブラグであって、
前記フェルールの先端面から前記光ファイバの先端面が
突出しており、この光ファイバの先端面の形状が別の光
ファイバの先端面と物理的に接触する形状を有すること
を特徴とする(請求項1)。これによれば、フェルール
先端面から光ファイバ先端面が突出しているため、他の
光コネクタプラグとの接続に際しては、フェルール先端
面の弾性変形を伴うことなく、光ファイバ先端面による
PC接続が実現される。また、突出させた光ファイバ先
端面のみを端面処理(研磨)することにより光コネクタ
プラグが作製できるので、研磨時間の短縮化、研磨・形
状検査コストの低減化が図れる。フェルール先端面が研
磨されているか否かは問わない。さらに、フェルールの
材質、外径に依存せず研磨条件を一定にすることができ
る。なお、この構成によれば、光ファイバ近傍のフェル
ール先端面は、光ファイバ先端面の端面処理の際に研磨
処理されることがない。ここで、特許請求の範囲の記載
における「物理的に接触」とは、光ファイバ先端面のP
C接続を意味する。
【0013】また、本発明は、締結される一対の光コネ
クタプラグとアダプタとを含んでなり、前記光コネクタ
プラグは、フェルールと、このフェルールに挿通して固
定された光ファイバと、前記フェルールをこの光コネク
タプラグの先端方向に押圧する押圧機構と、前記アダプ
タとこの光コネクタプラグの締結状態を保持するコネク
タ側締結機構と、ハウジングとを有するものであり、前
記アダプタは、前記一対の光コネクタプラグをその一端
側と他端側より対向して整列収容し前記光ファイバの先
端面同士を突き合わせて光接続を図る整列部材と、この
アダプタと前記光コネクタプラグの締結状態を保持する
アダプタ側締結機構と、ハウジングとを有するものであ
る、光コネクタであって、前記一対の光コネクタプラグ
は、前記フェルールの先端面から前記光ファイバの先端
面が突出しており、締結時この光ファイバの先端面の形
状が物理的に接触する形状であることを特徴とする(請
求項2)。つまり、光ファイバ先端面がフェルール先端
面から突出しているため、光ファイバ先端面のみでPC
接続を行なう。これによれば、光ファイバ先端面が突出
した光コネクタプラグ同士により、フェルール先端面の
弾性変形を伴うことなくPC接続が実現される。また、
フェルール先端面を弾性変形するには大きな押圧力が必
要となるが、本発明の構成によればフェルール先端面を
弾性変形させる押圧力が不要になる。これにより、各部
材の薄肉化、小型化が達成される。
【0014】さらに、本発明は、フェルールと、このフ
ェルールに挿入して固定された光ファイバとを有する一
対の光コネクタプラグを締結する光コネクタプラグの締
結方法であって、前記光ファイバの先端面同士のみを物
理的に接触することを特徴とする(請求項3)。これに
よれば、フェルール先端面が物理的に接触することなく
PC接続を実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光コネクタプラ
グ、光コネクタ、及び光コネクタプラグの締結方法につ
いての実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
なお、本発明は、以下に説明する本実施の形態に限定さ
れるものではない。
【0016】《光コネクタプラグ》 〔構成〕 本実施の形態の光コネクタプラグを、図1
を参照して説明する。図1は、光コネクタプラグの要部
を示す断面図である。先ず、光コネクタプラグ10の構
成を説明する。本実施の形態の光コネクタプラグ10
は、フェルール先端面11aから光ファイバ先端面12
aが常に突出している。この突出量Hは、0.1μm〜
100μmの範囲が好ましい。これは、突出量Hが0.
1μmに満たないとフェルール先端面11a同士が接触
しやすく(つまりPC接続が阻害されやすく)、突出量
Hが100μmを越えると光ファイバ先端面12aの端
面清掃などの際に光ファイバ12が折れやすい、という
理由による。なお、突出量Hは0.2μm〜50μmが
さらに好ましい。突出量Hがこの範囲であれば、光ファ
イバ先端面12a同士のみによるPC接続を確実に行な
うことができると共に、端面清掃時に光ファイバ12が
折れる心配がほとんどない。ちなみに、フェルール11
はジルコニアなどから、光ファイバ12は石英系ガラス
などからなる。なお、フェルール11の材質として、ア
ルミナや硝子を使用することも可能である。また、光フ
ァイバ12の材質として、プラスチック系のものを使用
することも可能である。
【0017】なお、光コネクタプラグ10の光ファイバ
先端面12aは、良好な光接続が行なえるように端面研
磨が施されている。図1(a-1),(a-2)は、凸球面研
磨が施された光ファイバ先端面12aによる光コネクタ
プラグを示す。また、図1(b-1),(b-2)は、斜め球
面研磨が施された光ファイバ先端面12a’による光コ
ネクタプラグを示す。凸球面研磨、斜め球面研磨とも光
ファイバの先端面12a・12a’についてのみなさ
れ、フェルール先端面11aはかかる研磨処理(端面処
理)を施す必要がない。ちなみに、本発明では、光ファ
イバ先端面12a(12a’)同士が接触すればよいの
で、光ファイバの光軸に対して垂直な平面に研磨する平
面研磨、さらには光ファイバブレークであってもよい
(以上図示せず)。この光ファイバ先端面12aの形状
は、締結しようとする他の光ファイバ先端面の形状に合
わせたものとなる。なお、光ファイバ12は、従来と同
様の手段により、フェルール11に挿通して固定されて
いる。また、光コネクタプラグ10の締結(PC接続)
に際して、フェルール先端面11aの弾性的変形を必要
としないので、従来のフェルール先端面と異なりフェル
ール先端面11aの端面処理は不要になる。
【0018】本実施の形態の光コネクタプラグ10は、
従来の光コネクタプラグと同様、フェルール11及び光
ファイバ12以外に、コイルばね13やハウジング15
などを含んでなるが、光コネクタプラグ10の締結(P
C接続)に際してフェルール先端面11aの弾性的変形
を必要としないので、従来のコイルばねに比較して弱い
コイルばね13を使用でき、従来のハウジングに比較し
て薄肉なハウジング15を使用できる。
【0019】〔作製方法〕 次に、前記した本実施の
形態の光コネクタプラグ10の作製方法について、図2
を参照して説明する。図2は、光コネクタプラグの作製
方法を示す図である。光コネクタプラグ10は、フェル
ール先端面11aから光ファイバ先端面12aを所定量
突出させた後、端面研磨が施される。
【0020】突出方法; 本実施の形態では、先に示
した従来例と同じく(図6参照)、内部に接着剤を注入
したフェルール11に、光ファイバ12を挿通して接着
剤を固めることにより、光ファイバ12を固定する。こ
の時、光ファイバ12の先端面12aがフェルール11
の先端面11aから一定量(研磨前突出量H’)だけ突
出するように制御して固定する。この研磨前突出量H’
の制御方法としては、(i) 本実施の形態のように、研磨
前突出量H’に相当する微小段差31を有する突出量設
定ジグ30を用いる方法(図2(a-1),(a-2)参照)、(i
i)顕微鏡などで観察し、所定の突出量に位置決めして制
御する方法、(iii) 所定量より長めの量を突出させて接
着剤により硬化・固定後、所定量に切断する方法等があ
り、これらの方法を用いることにより、研磨前突出量
H’を制御することができる。光ファイバ12の研磨前
突出量H’としては、サブミクロン〜数百μm程度であ
り、この研磨前突出量H’を制御することにより、次の
研磨工程での作業性、効率性を向上させることができ
る。なお、研磨前突出量H’は、「研磨しろ」を考慮し
て、突出量Hよりも若干大きな値となっている。
【0021】研磨方法; 前記方法により突出された
光ファイバ先端面12aは、自動研磨装置40上に取り
付けた研磨フィルム41を用いて研磨する(図2(b-1),
(b-2)参照)。研磨工程は、粗研磨と精密研磨よりな
り、粗研磨工程では主に光ファイバブレーク時に生じた
光ファイバ先端面12aのバリ、欠けの除去を行い、精
密研磨工程では粗研磨で生じた光ファイバ先端面12a
の加工硬化層の除去を行う。これらの研磨においては、
外径精度に優れたフェルール11の側面を把持して研磨
することができるので、高精度な端面研磨が可能であ
る。
【0022】以上は、自動研磨装置40での端面研磨で
あるが、本発明の光コネクタプラグ10は、光ファイバ
12のみを研磨すれば良いので、従来のフェルールも研
磨しなければならない方法では困難であった研磨ジグに
よる手研磨も可能となり、現地研磨への展開も容易であ
る。また、フェルールの材質が、例えば、金属、ジルコ
ニア、ガラスのいずれであったとしても、もしくは、異
なる外径のフェルールであったとしても、フェルール先
端面を研磨する必要がないので研磨時間や研磨砥粒子等
の研磨条件を一定にすることができる。さらに、本発明
の光コネクタプラグ10は、光ファイバ先端面12a同
士のみを接触させれば良いので、従来必要であったフェ
ルール先端面11aの形状検査(曲率半径R、段差D、
頂点ずれE、図7参照)も必要ない。
【0023】《光コネクタ》本実施の形態の光コネクタ
を説明する。図3は、光コネクタ(締結状態)を示す断
面図である。本実施の形態の光コネクタ1は、光コネク
タプラグ10、アダプタ20を含んで構成される。光コ
ネクタプラグ10は、前記説明したものである。また、
アダプタ20は、従来における構成と基本的に相違する
ところはない。したがって、説明を割愛する。ただし、
光コネクタプラグ10(コイルばね13)により発生す
る押圧力が小さくてすむことから、アダプタ20を構成
する部材の薄肉化などを図ることができる。なお、図3
において、符号14はコネクタプラグ側締結機構、符号
14aはコネクタプラグ側締結機構14の溝、符号14
bはコネクタプラグ側締結機構14の先端部、符号15
はハウジング、符号16は解除レバー、符号17は保護
フードである(以上光コネクタプラグ10側の部材)。
また、図3において、符号21は割スリーブ、符号21
aは割スリーブ21の一端側、符号21bは割スリーブ
21の他端側、符号21cは割スリーブ21のホルダ、
符号22はアダプタ側締結機構たる片持ち梁、符号22
aは片持ち梁22の突起、23はハウジングである(以
上アダプタ20側の部材)。
【0024】《光コネクタプラグの締結方法》本実施の
形態の光コネクタプラグの締結方法(光コネクタの締結
方法)は、次の手順により行なわれる(図3参照)。な
お、光コネクタプラグ10・光コネクタ1は、前記説明
したものを使用する。 (1) 先ず、光コネクタプラグ10をアダプタ20に嵌め
込むため、光コネクタプラグ10をアダプタ20内に挿
入する。つまり、光コネクタプラグ10(フェルール1
1)の先端部分を、一端側21aから割スリーブ21内
に挿入する。光コネクタプラグ10の光軸合わせは、こ
の割スリーブ21により行われる。
【0025】(2) 光コネクタプラグ10をアダプタ20
内に挿入することにより、アダプタ側締結機構である片
持ち梁22の自由端部側に取り付けられた突起22a
が、コネクタプラグ側締結機構14の先端部14bによ
り弾性的に押し上げられる。
【0026】(3) さらに、光コネクタプラグ10を挿入
し続けると、コネクタプラグ側締結機構14の先端部1
4bの後方に設けた溝14aのところで押し上げられた
突起22a(片持ち梁22の自由端部)が弾性的に復元
する。これにより、溝14aと突起22aが係合して、
光コネクタプラグ10の嵌め込み状態が固定される。
【0027】(4) 続いて、もう一つの光コネクタプラグ
10を、割スリーブ21の他端側21bの側からアダプ
タ20内に挿入する。この際のコネクタプラグ側締結機
構14とアダプタ側締結機構22の作用に係る説明は、
最初に嵌め込んだ光コネクタプラグ10における説明と
同じであるので省略する。
【0028】(5) もう一つの光コネクタプラグ10の挿
入を続けると、割スリーブ21内で、既に嵌め込みが完
了している光コネクタプラグ10と、現在、嵌め込みを
行なうために挿入している光コネクタプラグ10の先端
部分同士が割スリーブ21内で接触を始める。接触は、
光ファイバ先端面12a同士で生じ、フェルール先端面
11a同士は接触しない。ちなみに、両光コネクタプラ
グ10・10の両光ファイバ先端面12a・12aは、
コイルばね13・13の押圧力により締結完了時よりも
先端に位置する。したがって、もう一つの光コネクタプ
ラグ10の嵌め込み完了、ひいては光コネクタプラグ1
0の締結を完了するためには、さらに深くもう一つの光
コネクタプラグ10をアダプタ20内に挿入しなければ
ならない。ところで、既に嵌め込まれている光コネクタ
プラグ10は、アダプタ20に係止されているため動く
ことができない。また、光軸合わせ用の割スリーブ21
により、光ファイバ先端面12aも、上下・左右方向な
どへ動くことができない。しかし、光ファイバ12は、
フェルール11と共に光コネクタプラグ10の後端側に
摺動可能に構成されている。したがって、もう一つの光
コネクタプラグ10の挿入に伴い光ファイバ先端面12
a同士が接触しつつフェルール11の後退が生じる。こ
の後退により、もう一つの光コネクタプラグ10のさら
なる挿入が許容される。なお、フェルール11が後退す
ることにより、コイルばね13が縮むため、コイルばね
13のフェルール11を光コネクタプラグ10の先端側
に押圧する押圧力は、フェルール11の後退量に応じて
増大してゆく。このフェルール11の後退量及び押圧力
増大は、両方の光コネクタプラグ10・10で起こる。
ちなみに、図4に示す従来の光コネクタ51において
は、フェルール先端面51aを弾性的に変形させる必要
があるため、コイルばね63は強力な押圧力が生じるも
のを使う必要がある。この強力な押圧力に合わせて、各
部材の強度設計を行なわなければならない。
【0029】(6) そして、現在嵌め込み操作を行なって
いるもう一つの光コネクタプラグ10について、コネク
タプラグ側締結機構14の溝14aとアダプタ側締結機
構22の突起22aによる係止が行なわれた時点で、光
コネクタプラグ10の締結が完了する。なお、光コネク
タプラグ10を必要以上にアダプタ20内に挿入して
も、光コネクタプラグ10は、コイルばね13の反発力
(押圧力)により溝14aと突起22aが係止される位
置まで押し戻され、適切な位置での光コネクタプラグ1
0の締結が図られる。
【0030】この光コネクタプラグの締結方法によれ
ば、光コネクタプラグ10及びアダプタ20の各構成部
材に大きな力を加えることなく光ファイバ12を確実に
PC接続することができる。
【0031】ちなみに、光コネクタプラグの締結解除
は、次の手順により行なわれる(図3(a)参照)。 (1) アダプタ20に嵌め込まれた光コネクタプラグ10
の解除レバー16をアダプタ側にスライドして移動す
る。この操作により、解除レバー16の先端が、片持ち
梁22(アダプタ側締結機構22)の突起22aの傾斜
面に接触する。これにより、片持ち梁22の自由端部が
押し上げられ、溝14aと突起22aとによる係止が解
除される。なお、溝14aの上には、解除レバー16が
位置するので、溝14aと突起22aの再係止は防止さ
れる。 (2) この係止が解除された状態で、光コネクタプラグ1
0のハウジング15などを挿入方向とは逆方向に引っ張
れば、光コネクタプラグ10をアダプタ20から取り外
すことができる。
【0032】以上、本発明の実施の形態につき説明した
が、本発明は、必ずしも前記発明の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明にいう目的を達成し、本発明
にいう効果を有する範囲において適宜に変更実施するこ
とが可能である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光コネク
タプラグは、フェルール先端面から光ファイバ先端面を
突出させているため、光ファイバ先端面のみを端面研磨
すれば良い。したがって、研磨時間の低減、研磨工程の
平易化、研磨フィルムの長寿命化、研磨砥粒など消耗用
品の削減、研磨面の形状検査工程の不要化など、研磨工
程における生産性の大幅な向上及びコストの大幅な削減
が可能である。また、フェルール先端面を変形させるこ
となく光ファイバ先端面同士をPC接続することができ
るので、従来に比べてフェルールに印可する押圧力を低
減することができる。したがって、これまでは強度上使
用できなかった軽く薄く小さな部品も、ハウジングなど
として適用することができる。また、本発明の光コネク
タは、フェルール先端面を弾性変形することなく光ファ
イバ先端面同士をPC接続することができるので、光コ
ネクタの小型軽量化を図ることができる。また、本発明
の光コネクタプラグの締結方法によれば、光ファイバ先
端面同士を確実にPC接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の光コネクタプラグの要
部を示す断面図である。(a−1)(a−2)は凸球面
研磨による例を示し、(b−1)(b−2)は斜め球面
研磨による例を示す。
【図2】 本発明の実施の形態の光コネクタプラグの作
製方法を示す断面図である。(a−1)(a−2)は光
ファイバ先端面の突出方法を示し、(b−1)(b−
2)は光ファイバ先端面の研磨方法を示す。
【図3】 本発明の実施の形態の光コネクタ(締結状
態)を示す断面図である。(a)は全体の断面を示し、
(b)はPC接続を示す。
【図4】 従来の光コネクタを示す断面図である。
(a)は締結状態にある光コネクタを、(b)はPC接
続前を示し、(c)はPC接続を示す。
【図5】 従来の光コネクタプラグの要部を示す断面図
である。(a−1)(a−2)は凸球面研磨による例を
示し、(b−1)(b−2)は斜め球面研磨による例を
示す。
【図6】 従来の光コネクタプラグの作製方法を示す断
面図である。(a)(b)は光ファイバの固定などを示
し、(c)は粗研磨を示し、(d)は仕上げ研磨を示
す。
【図7】 従来の光コネクタプラグの形状検査を示す図
である。(a)は曲率半径をの検査を示し、(b)は頂
点ずれの検査を示し、(c)は段差の検査を示す。
【符号の説明】
1 光コネクタ 10 光コネクタプラグ 11 フェルール(フェルール本体) 11a・・先端面(フェルール先端面) 11b・・フェルール後部 12 光ファイバ 12a・・先端面(光ファイバ先端面) 12b・・光ファイバ心線 13 押圧機構(コイルばね) 14 コネクタプラグ側締結機構 14a・・溝 14b・・先端部 15 ハウジング 16 締結解除機構(解除レバー) 17 保護フード 20 アダプタ 21 整列部材(割スリーブ) 21a・・一端側 21b・・他端側 21c・・ホルダ 22 アダプタ側締結機構(片持ち梁) 21a・・突起 23 ハウジング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェルールと、このフェルールに挿通
    して固定された光ファイバとを有する光コネクタプラグ
    であって、 前記フェルールの先端面から前記光ファイバの先端面が
    突出しており、この光ファイバの先端面の形状が別の光
    ファイバの先端面と物理的に接触する形状を有するこ
    と、を特徴とする光コネクタプラグ。
  2. 【請求項2】 締結される一対の光コネクタプラグと
    アダプタとを含んでなり、 前記光コネクタプラグは、フェルールと、このフェルー
    ルに挿通して固定された光ファイバと、前記フェルール
    をこの光コネクタプラグの先端方向に押圧する押圧機構
    と、前記アダプタとこの光コネクタプラグの締結状態を
    保持するコネクタプラグ側締結機構と、少なくとも前記
    フェルールと前記光ファイバと前記押圧機構とコネクタ
    側締結機構を収容するハウジングとを有するものであ
    り、 前記アダプタは、前記一対の光コネクタプラグをその一
    端側と他端側より対向して整列収容し前記光ファイバの
    先端面同士を突き合わせて光接続を図る整列部材と、こ
    のアダプタと前記光コネクタプラグの締結状態を保持す
    るアダプタ側締結機構と、少なくとも前記整列部材と前
    記アダプタ側締結機構を収容するハウジングとを有する
    ものである、光コネクタであって、 前記一対の光コネクタプラグは、前記フェルールの先端
    面から前記光ファイバの先端面が突出しており、締結時
    この光ファイバの先端面の形状が物理的に接触する形状
    であること、を特徴とする光コネクタ。
  3. 【請求項3】 フェルールと、このフェルールに挿入
    して固定された光ファイバとを有する一対の光コネクタ
    プラグを締結する光コネクタプラグの締結方法であっ
    て、前記光ファイバの先端面同士のみを物理的に接触す
    ること、を特徴とする光ファイバプラグの締結方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100347913B1 (ko) * 2000-04-06 2002-08-09 (주)이탑스테크놀로지 페룰의 내경 가공 지그 및 그 제조방법
JP2007264524A (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバアダプタ

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