JP2000337981A - 駆動装置 - Google Patents

駆動装置

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JP2000337981A
JP2000337981A JP11147123A JP14712399A JP2000337981A JP 2000337981 A JP2000337981 A JP 2000337981A JP 11147123 A JP11147123 A JP 11147123A JP 14712399 A JP14712399 A JP 14712399A JP 2000337981 A JP2000337981 A JP 2000337981A
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Japan
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gear
output
load
load sensor
sun gear
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JP11147123A
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Yutaka Mizuno
裕 水野
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低コストで精度の高いトルク検知が可能であ
る。 【解決手段】動力源からの回転出力を負荷に伝達する駆
動装置において、入力端と出力端との間の回転力伝達経
路に互いに噛み合う少なくとも一対のドライブ歯車とド
リブン歯車を配置するとともに、ドライブ歯車によるド
リブン歯車への回転力の伝達に伴い、ドリブン歯車にス
ラスト力を発生させるとともに、ドリブン歯車あるいは
前記スラスト力に対する反力スラストが作用するドライ
ブ歯車のいずれか一方あるいは両方に、スラスト力を伝
達するが回転力を伝達しない回転力伝達遮断部材を介し
て作用し、前記スラスト力あるいは及び前記反力スラス
トを支持する荷重センサを配置し、この荷重センサによ
り動力源からの回転出力のトルクあるいは出力の検知を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、動力源からの回
転出力を負荷に伝達可能とするとともに、伝達経路途中
の回転トルクを検知可能な駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の駆動装置において回転トルクの検
知は、伝達経路途中の駆動軸に歪みゲージを貼りつけ、
歪みゲージと静止する検知手段の間の電気配線としてス
リップリングを配置するものがあった。このようにトル
クを検知することにより動力源についての各種制御や駆
動装置自身の減速制御等が可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらスリップ
リングを配置するものにおいては、摩擦熱によりあるい
はスリップリングが変質して電気伝達特性が変化し正確
なトルク検知が不能となったり、磨耗が生じてスリップ
リングの接触不良が生じて信号電気の伝達が不能となり
トルク検知そのものが不能となったりする問題がある。
【0004】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、長期間に渡り低コストで精度の高いトルク検知が
可能な駆動装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。
【0006】請求項1に記載の発明は、『動力源からの
回転出力を負荷に伝達する駆動装置において、入力端と
出力端との間の回転力伝達経路に互いに噛み合う少なく
とも一対のドライブ歯車とドリブン歯車を配置するとと
もに、前記ドライブ歯車によるドリブン歯車への回転力
の伝達に伴い、ドリブン歯車にスラスト力を発生させる
とともに、ドリブン歯車あるいは前記スラスト力に対す
る反力スラストが作用するドライブ歯車のいずれか一方
あるいは両方に、スラスト力を伝達するが回転力を伝達
しない回転力伝達遮断部材を介して作用し、前記スラス
ト力あるいは及び前記反力スラストを支持する荷重セン
サを配置したことを特徴とする駆動装置。』である。
【0007】この請求項1に記載の発明によれば、回転
力に起因してドリブン歯車あるいは及びドライブ歯車に
スラスト力を発生させ、ドリブン歯車あるいは及びドラ
イブ歯車に、スラスト力を伝達するが回転力を伝達しな
い回転力伝達遮断部材を介して作用する荷重センサでス
ラスト力あるいは及び反力スラストを支持するので、荷
重センサにより回転動力が消費されることなく動力源か
ら負荷への動力伝達に影響を与えることない。且つ、ド
リブン歯車あるいは及びドライブ歯車と荷重センサの間
は回転力伝達遮断部材を介して相対回転することになる
が、スラスト力のみ作用しているのみで、電流が通過す
る訳ではないので、摩擦熱や磨耗が生じて正確なトルク
検知が可能である。また、回転力伝達遮断部材を電流が
通過する訳ではないので、潤滑油等の塗布が可能であ
り、また回転力伝達遮断部材を耐磨耗性の高い軸受鋼や
セラミックで形成することも可能となり、長期に渡り正
確なトルク検知が可能となる。
【0008】請求項2に記載の発明は、『前記ドライブ
歯車と前記ドリブン歯車を互いに平行な2つの軸にそれ
ぞれ支持させるとともに、前記ドライブ歯車と前記ドリ
ブン歯車をスパイラル平歯車としたことを特徴とする請
求項1に記載の駆動装置。』である。
【0009】この請求項2に記載の発明によれば、上記
請求項1に記載の発明と同様に長期に渡り正確なトルク
検知が可能となるとともに、動力源から負荷までの動力
伝達の途中で平行な2軸を利用して回転方向を変換可能
となる。
【0010】請求項3に記載の発明は、『前記ドライブ
歯車と前記ドリブン歯車を互いに直交あるいは斜交する
2つの軸にそれぞれ支持させるとともに、前記ドライブ
歯車と前記ドリブン歯車をストレート歯、スパイラル歯
あるいはゼロオール歯の傘歯車としたことを特徴とする
請求項1に記載の駆動装置。』である。
【0011】この請求項3に記載の発明によれば、上記
請求項1に記載の発明と同様に長期に渡り正確なトルク
検知が可能となるとともに、動力源から負荷までの動力
伝達の途中で互いに交わる2軸を利用して動力伝達方向
を変えることができるので、動力源と負荷の間の相対位
置の自由度が増大する。
【0012】請求項4に記載の発明は、『前記ドライブ
歯車と前記ドリブン歯車を互いに交わることも平行でも
ない食い違う2つの軸に支持させるとともに、前記ドラ
イブ歯車と前記ドリブン歯車をハイポイド車としたこと
を特徴とする請求項1に記載の駆動装置。』である。
【0013】この請求項4に記載の発明によれば、上記
請求項1に記載の発明と同様に長期に渡り正確なトルク
検知が可能となるとともに、動力源から負荷までの動力
伝達の途中で互いに食い違う2軸を利用して動力伝達方
向を変えることができるので、動力源と負荷の間の相対
位置の自由度が増大する。
【0014】請求項5に記載の発明は、『太陽歯車と、
この太陽歯車と同軸上に配置された冠歯車と、この冠歯
車と前記太陽歯車との間に配置され連動して回転する複
数の遊星歯車と、この複数の遊星歯車を軸支する腕を有
する遊星歯車機構を備え、第1の動力源の回転出力を前
記冠歯車に入力し、第2の動力源の回転出力を前記太陽
歯車に入力し、この太陽歯車の回転により前記遊星歯車
と前記冠歯車を連動して回転し、この冠歯車軸上の出力
軸から回転合力を出力し負荷に伝達するハイブリッド式
の駆動装置であり、前記腕に荷重センサを備え、この荷
重センサにより前記第2の動力源の回転出力のトルク検
知を行なうことを特徴とする駆動装置。』である。
【0015】この請求項5に記載の発明によれば、複数
の遊星歯車を軸支する腕に荷重センサを備え、この荷重
センサによりトルク検知を低コストで高精度に行なうこ
とができ、且つ荷重センサに回転は伝達されないので摩
耗による荷重センサの検知可能寿命の低下が起きること
がない。
【0016】請求項6に記載の発明は、『太陽歯車と、
この太陽歯車と同軸上に配置された冠歯車と、この冠歯
車と前記太陽歯車との間に配置され連動して回転する複
数の遊星歯車と、この複数の遊星歯車を軸支する腕を有
する遊星歯車機構を備え、第1の動力源の回転出力を前
記冠歯車に入力し、第2の動力源の回転出力を前記腕に
入力し、この腕により前記遊星歯車を介して前記太陽歯
車と前記冠歯車を連動して回転し、この冠歯車軸上の出
力軸から回転合力を出力し負荷に伝達するハイブリッド
式の駆動装置であり、前記太陽歯車に荷重センサを備
え、この荷重センサにより前記第2の動力源の回転出力
のトルク検知を行なうことを特徴とする駆動装置。』で
ある。
【0017】この請求項6に記載の発明によれば、太陽
歯車に荷重センサを備え、この荷重センサにより第2の
動力源の回転出力のトルク検知を低コストで高精度に行
なうことができ、且つ荷重センサに回転は伝達されない
ので摩耗による荷重センサの検知可能寿命の低下が起き
ることがない。
【0018】請求項7に記載の発明は、『太陽歯車と、
この太陽歯車と同軸上に配置された冠歯車と、この冠歯
車と前記太陽歯車との間に配置され連動して回転する複
数の遊星歯車と、この複数の遊星歯車を軸支する腕を有
する遊星歯車機構を備え、第1の動力源の回転出力を前
記冠歯車に入力し、第2の動力源の回転出力を前記冠歯
車に入力し、この冠歯車の回転により前記遊星歯車と前
記太陽歯車を連動して回転し、この太陽歯車軸上の出力
軸から回転合力を出力し負荷に伝達するハイブリッド式
の駆動装置であり、前記腕に荷重センサを備え、この荷
重センサにより前記出力軸の回転合力のトルク検知を行
なうことを特徴とする駆動装置。』である。
【0019】この請求項7に記載の発明によれば、複数
の遊星歯車を軸支する腕に荷重センサを備え、この荷重
センサにより出力軸の回転合力のトルク検知を低コスト
で高精度に行なうことができ、且つ荷重センサに回転は
伝達されないので摩耗による荷重センサの検知可能寿命
の低下が起きることがない。
【0020】請求項8に記載の発明は、『太陽歯車と、
この太陽歯車と同軸上に配置された冠歯車と、この冠歯
車と前記太陽歯車との間に配置され連動して回転する複
数の遊星歯車と、この複数の遊星歯車を軸支する腕を有
する遊星歯車機構を備え、第1の動力源の回転出力を前
記冠歯車に入力し、第2の動力源の回転出力を前記冠歯
車に入力し、この冠歯車により前記遊星歯車と前記太陽
歯車とを連動して回転し、前記腕上の出力軸から回転合
力を出力し負荷に伝達するハイブリッド式の駆動装置で
あり、前記太陽歯車に荷重センサを備え、この荷重セン
サにより前記出力軸の回転合力のトルク検知を行なうこ
とを特徴とする駆動装置。』である。
【0021】この請求項8に記載の発明によれば、太陽
歯車に荷重センサを備え、この荷重センサにより出力軸
の合力トルク検知を低コストで高精度に行なうことがで
き、且つ荷重センサに回転は伝達されないので摩耗によ
る荷重センサの検知可能寿命の低下が起きることがな
い。
【0022】請求項9に記載の発明は、『前記荷重セン
サは、励磁コイルにより励磁された磁性体を前記腕に支
持し、この腕からの荷重による前記磁性体の透磁率の変
化に基づくインダクタンス変化によって荷重を検出する
ことを特徴とする請求項5または請求項7に記載の駆動
装置。』である。
【0023】この請求項9に記載の発明によれば、複数
の遊星歯車を軸支する腕からの荷重による磁性体の透磁
率の変化に基づくインダクタンス変化によって荷重を検
出するから、非接触型の磁気回路のコイルでトルク検知
を行なうような隙間管理が不要であり、トルク検知を低
コストで高精度に行なうことができ、且つ荷重センサに
回転は伝達されないので摩耗による荷重センサの検知可
能寿命の低下が起きることがない。
【0024】請求項10に記載の発明は、『前記荷重セ
ンサは、励磁コイルにより励磁された磁性体を前記太陽
歯車に支持し、この太陽歯車からの荷重による前記磁性
体の透磁率の変化に基づくインダクタンス変化によって
荷重を検出することを特徴とする請求項6または請求項
8に記載の駆動装置。』である。
【0025】この請求項10に記載の発明によれば、太
陽歯車からの荷重によ記磁性体の透磁率の変化に基づく
インダクタンス変化によって荷重を検出するから、非接
触型の磁気回路のコイルでトルク検知を行なうような隙
間管理が不要であり、トルク検知を低コストで高精度に
行なうことができる。
【0026】請求項11に記載の発明は、『前記荷重セ
ンサは、圧電型あるいは静電容量型センサからなること
を特徴とする請求項1乃至8に記載の駆動装置。』であ
る。
【0027】この請求項11に記載の発明によれば、変
位に対応する電気出力の大きい圧電素子あるいは静電容
量型素子を用いるので、請求項1乃至4に対応して用い
る場合には歯当たりに影響を与えることなく精度の高い
荷重計測ができると共に、請求項5乃至10に対応して
用いる場合には大きなトルクに対しても変位が微小とで
きるので荷重センサの大きさをコンパクトにできる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、この発明の駆動装置の一実
施の形態を図面に基づいて説明する。
【0029】この発明の鼓動装置の一つであるハイブリ
ッド式の駆動装置が適用されるハイブリッド自動車、自
動二輪車、自転車等の電動車両を、図1乃至図5に示
す。
【0030】図1はハイブリッド自動車を示す概略構成
図である。このハイブリッド自動車1には、ハイブリッ
ド式の駆動装置2と第1の動力源となるモータ4と第2
の動力源となるエンジン3とが備えられている。駆動装
置2は、遊星減速器5、コントローラ6、バッテリ7及
びトルクセンサ8を有している。エンジン3の回転出
力、またはモータ4の回転出力、あるいは、このエンジ
ン3とモータ4の回転合成出力が遊星減速器5に入力さ
れ、遊星減速器5により減速されて出力され、この出力
により駆動輪8aを回転させる。エンジン3及びモータ
4は、トルクセンサ8からのトルク情報に基づきコント
ローラ6により制御される。
【0031】図2はハイブリッド自動二輪車を示す概略
構成図である。このハイブリッド自動二輪車11には、
ハイブリッド式の駆動装置12、エンジン13、モータ
14が備えられている。駆動装置12は、遊星減速器1
5、コントローラ16、バッテリ17及びトルクセンサ
18を有している。エンジン13の回転出力、またはモ
ータ14の回転出力、あるいは、このエンジン13とモ
ータ14の回転合成出力が、遊星減速器15に入力され
遊星減速器15により減速されて出力され、この出力に
より後輪19aの駆動輪を回転させる。エンジン13及
びモータ14は、トルクセンサ18からのトルク情報に
基づきコントローラ16により制御される。
【0032】図3はハイブリッド自転車を示す概略構成
図である。ハイブリッド自転車21には、ハイブリッド
式の駆動装置22が備えられている。駆動装置22は、
ペダル23、モータ24、遊星減速器25、コントロー
ラ26、バッテリ27及びトルクセンサ28を有してい
る。二輪車に乗っている者がペダル23を踏み、このペ
ダル23の踏力による回転出力、またはモータ24の回
転出力、あるいは、このペダル23の踏力による回転出
力とモータ24の回転合成出力が、遊星減速器25に入
力され、遊星減速器25により減速されて出力され、こ
の出力により後輪29aの駆動輪を回転させる。モータ
24は、トルクセンサ28からのトルク情報に基づきコ
ントローラ26により制御される。
【0033】次に、ハイブリッド駆動装置の実施の形態
を図4乃至図7に示す。
【0034】図4の実施の形態の駆動装置30には、太
陽歯車31と、この太陽歯車31と同軸上に配置された
冠歯車32と、この冠歯車32と太陽歯車31との間に
配置され連動して回転する複数の遊星歯車33と、この
複数の遊星歯車33を軸支する腕34を有する遊星歯車
機構35が備えられている。
【0035】モータ36の回転出力は傘歯車36a,3
6bを介して冠歯車32に入力され、このモータ36の
回転出力以外のエンジン37の回転出力は太陽歯車31
に入力される。太陽歯車31の回転により遊星歯車33
と冠歯車32が連動して回転し、この冠歯車軸上の出力
軸38から合力を出力する。腕34には荷重センサS1
が備えられ、この荷重センサS1によりモータ回転出力
以外の回転出力トルク検知を行ない、この実施の形態で
はエンジン回転出力のトルクを検知するエンジントルク
検知手段を構成している。
【0036】このように複数の遊星歯車33を軸支する
腕34に荷重センサS1を備え、この荷重センサS1に
よりモータ36からの入力以外のエンジン37の出力軸
からの入力トルク検知を低コストで高精度に行なうこと
ができる。
【0037】図5の実施の形態のハイブリッド式の駆動
装置40には、太陽歯車41と、この太陽歯車41と同
軸上に配置された冠歯車42と、この冠歯車42と太陽
歯車41との間に配置され連動して回転する複数の遊星
歯車43と、この複数の遊星歯車43を軸支する腕44
を有する遊星歯車機構45が備えられている。
【0038】モータ46の回転出力は傘歯車46a,4
6bを介して冠歯車42に入力され、モータ46の回転
出力以外のエンジン47の回転出力は腕44に入力され
る。この腕44により遊星歯車43を介して太陽歯車4
1と冠歯車42を連動して回転し、この冠歯車軸上の出
力軸48から合力を出力する。太陽歯車41には荷重セ
ンサS2が備えられ、この荷重センサS2によりモータ
46からの入力以外の他のエンジン47の出力軸からの
入力トルク検知を行なう。このように太陽歯車41に荷
重センサS2を備え、この荷重センサS2によりモータ
46からの入力以外の他のエンジン47の出力軸からの
入力トルク検知を低コストで高精度に行なうことができ
る。
【0039】図6の実施の形態のハイブリッド式の駆動
装置50には、太陽歯車51と、この太陽歯車51と同
軸上に配置された冠歯車52と、この冠歯車52と太陽
歯車51との間に配置され連動して回転する複数の遊星
歯車53と、この複数の遊星歯車53を軸支する腕54
を有する遊星歯車機構55が備えられている。
【0040】モータ56の回転出力は傘歯車56a,5
6bを介して冠歯車52に入力され、モータ56の回転
出力以外のエンジン57の回転出力は冠歯車52に入力
される。この冠歯車52の回転により遊星歯車53と太
陽歯車51が連動して回転し、この太陽歯車軸上の出力
軸58から合力を出力する。腕54には荷重センサS3
が備えられ、この荷重センサS3により出力軸58の合
力トルク検知を行なう。この荷重センサS3は、合力ト
ルクを検知する合力トルク検知手段を構成する。
【0041】このように複数の遊星歯車53を軸支する
腕54に荷重センサS3を備え、この荷重センサS3に
より出力軸58の合力トルク検知を低コストで高精度に
行なうことができる。
【0042】図7の実施の形態のハイブリッド式の駆動
装置60には、太陽歯車61と、この太陽歯車61と同
軸上に配置された冠歯車62と、この冠歯車62と太陽
歯車61との間に配置され連動して回転する複数の遊星
歯車63と、この複数の遊星歯車63を軸支する腕64
を有する遊星歯車機構65が備えられている。モータ6
6の回転出力は傘歯車66a,66bを介して冠歯車6
2に入力し、モータ66の回転出力以外のエンジン67
の回転出力は冠歯車62に入力する。この冠歯車62に
より遊星歯車63と太陽歯車61とが連動して回転し、
腕64上の出力軸68から合力を出力する。太陽歯車6
1には荷重センサS4が備えられ、この荷重センサS4
により出力軸68の合力トルク検知を行なう。この荷重
センサS4は、合力トルクを検知する合力トルク検知手
段を構成する。
【0043】このように太陽歯車61に荷重センサS4
を備え、この荷重センサS4により出力軸68の合力ト
ルク検知を低コストで高精度に行なうことができる。
【0044】次に、ハイブリッド式の駆動装置の具体的
実施の形態を、図8乃至図11に示す。図8はハイブリ
ッド式の駆動装置の断面図、図9は図8のXI-XI線に沿
う断面図、図10は図8のX-X線に沿う断面図、図11
は図8のXI-XI線に沿う断面図である。
【0045】この実施の形態の駆動装置70は、エンジ
ン71、モータ72、遊星減速器に備えられる遊星歯車
機構73及びトルクセンサである荷重センサ74を有し
ている。
【0046】エンジン71は、シリンダ75、ピストン
76、コンロッド77及びクランク軸78を有し、クラ
ンク軸78は不図示のケーシングに保持される軸受79
に軸支されている。クランク軸78の一端部には、フラ
イホイール兼発電機80が設けられ、他端部には入力軸
81が接続されている。
【0047】遊星歯車機構73は、太陽歯車82と、こ
の太陽歯車82と同軸上に配置された冠歯車83と、こ
の冠歯車83と太陽歯車82との間に配置され連動して
回転する複数の遊星歯車84と、この複数の遊星歯車8
4を軸支するとともに入力軸81回りに回動自在とされ
る腕85を有している。
【0048】モータ72の回転出力は傘歯車86a,8
6bを介して冠歯車83に入力され、このモータ72の
回転出力以外のエンジン71の回転出力は入力軸81を
介して太陽歯車82に入力される。太陽歯車82の回転
により遊星歯車84と冠歯車83が連動して回転し、こ
の冠歯車軸上の出力軸87から合力を出力する。出力軸
87は、外周を不図示のケーシングに保持される軸受9
5に軸支され、内周を入力軸81にニードルベアリング
88を介して支持され、この出力軸87にはスプロケッ
ト89が設けられ、スプロケット89により図示しない
チェーンにより駆動輪を回転させる。
【0049】腕85には荷重センサSが備えられ、この
荷重センサSによりモータからの入力以外の他のエンジ
ン71からの入力のトルク検知を行なう。荷重センサS
は、図示しない励磁コイルにより励磁された磁性体90
の端部を腕85のアーム部85aの突起85a1に支持
し、この腕85のアーム部85aからの荷重による磁性
体90の透磁率の変化に基づくインダクタンス変化によ
って荷重を検出する。このように複数の遊星歯車84を
軸支する腕85からの荷重による磁性体90の透磁率の
変化に基づくインダクタンス変化によって荷重を検出す
るから、非接触型の磁気回路のコイルでトルク検知を行
なうような隙間管理が不要であり、トルク検知を低コス
トで高精度に行なうことができる。
【0050】図4及び図6の実施の形態の荷重センサS
1,S3が、この荷重センサSと同様に構成される。ま
た、図5及び図7の実施の形態の荷重センサS2,S4
も、この荷重センサSと同様に構成され、この場合は図
示しない励磁コイルにより励磁された磁性体90を太陽
歯車41,61に支持し、この太陽歯車41,61から
の荷重による磁性体90の透磁率の変化に基づくインダ
クタンス変化によって荷重を検出する。このように太陽
歯車41,61からの荷重によ記磁性体90の透磁率の
変化に基づくインダクタンス変化によって荷重を検出す
るから、非接触型の磁気回路のコイルでトルク検知を行
なうような隙間管理が不要であり、トルク検知を低コス
トで高精度に行なうことができる。
【0051】次に、この荷重センサSの具体的な実施の
形態を、図12及び図13に基づいて詳細に説明する。
【0052】図12は荷重センサの基本構成を示す断面
図である。101は棒状の磁性体であって、その周囲に
は励磁コイル102と検出コイル103が巻装されてお
り、これらは磁性材料からなる磁気シールドケース10
4内に収納されている。励磁コイル102と検出コイル
103とは電気的に絶縁されている。
【0053】ここで、磁性体101は、鉄系、鉄クロム
系、鉄ニッケル系、鉄コバルト系、純鉄、鉄ケイ素系、
鉄アルミニウム系、パーマロイ材等の磁性材料、軟磁性
材料又は超磁歪材料によって構成されており、これの磁
気シールドケース104から上方へ突出する端部には非
磁性材料からなるジョイント105が取り付けられてい
る。ジョイント105は緩衝材及び磁気遮断材として機
能する。
【0054】また、励磁コイル102には発振回路10
6が電気的に接続されており、検出コイル103には整
流回路107、増幅器108及び演算手段としてのCP
U109が電気的に接続されている。
【0055】磁性体101は発振回路106によって駆
動される励磁コイル102によって磁化されており、こ
の磁化された磁性体101にジョイント105を介して
荷重Pが軸方向に作用すると該磁性体101に対して圧
縮力が働き、磁歪効果により磁性体101の透磁率が減
少してインダクタンス変化が発生し、このインダクタン
ス変化によって励磁コイル102の両端の電圧が変化す
ると同時に、検出コイル103の両端の電圧Vも巻数比
に比例して変化する。なお、磁歪効果は超磁歪材の場合
は数100〜数1000ppm、その他は数10ppm
以下である。
【0056】電圧Vは整流回路107にて整流された後
に増幅器108によって増幅され、出力信号としてCP
U109に入力され、COU109はこの電圧Vに基づ
いて磁性体101に作用する荷重Pの大きさを算出す
る。
【0057】この実施の形態では、磁性体101と、こ
れを磁化する励磁コイル102と、電圧Vを検出する検
出コイル103及びこれらを磁気的にシールドする磁気
シールドケース104等によって構成したため、構造が
単純化して高い強度が得られるとともに、小型軽量化及
びコストダウンが可能となり、取り扱いが容易となって
移動用に適したものとなる。
【0058】また、この実施の形態に係る荷重センサ
は、磁性体101に荷重Pを直接作用させて荷重Pによ
る磁性体101の透磁率の変化に基づくインダクタンス
変化によって荷重Pを検出するようにしたため、検出に
変位を伴うことがなく、高いダイレクト感とフィーリン
グ性が得られ、調整が容易でヒステリシスが小さく抑え
られる。特に、磁性体101に超磁歪材料を使用した場
合は、検出の出力が大きく取れて有利である。そして、
磁性体101と励磁コイル102及び検出コイル103
で構成される検出部は磁気シールドケース104によっ
て磁気的にシールドされているため、検出結果が磁気的
な影響を受けにくく、荷重Pを高精度に検出することが
できる。なお、この実施の形態では励磁コイル102と
検出コイル103を使用したが、単に励磁コイル102
のみとし、この励磁コイル102の電圧を検出しても良
い。
【0059】図13は荷重センサの基本構成を示す他の
実施の形態の断面図であり、この図においては励磁コイ
ル及び信号処理回路の図示を省略している。
【0060】この実施の形態に係る荷重センサは、2つ
の検出部K1、K2を上下に直列に配置し、これらを1
つの非磁性材料から成るケース110で覆って構成され
ている。ここで、検出部K1は磁性体106とその周囲
に配された検出コイル103及びこれらを収容する磁気
シールドケース104を含んで構成され、同様に検出部
K2も磁性体111とその周囲に配された検出コイル1
13及びこれらを収容する磁気シールドケース114を
含んで構成され、磁性体111は非磁性材料からなるジ
ョイント115によって検出部K1の磁気シールドケー
ス104に連結されている。
【0061】検出部K1、K2の磁性体101、111
は磁歪定数が互いに異なる材質によって構成されてお
り、ジョイント105を介して磁性体101に作用する
軸方向の荷重Pはジョイント115を介して他方の磁性
体111にもそのまま作用する。
【0062】従って、検出部K1、K2の各磁性体10
1、111には同じ荷重Pがそれぞれ作用するが、これ
らの磁性体101、111の磁歪定数は互いに異なって
いるため、検出部K1、K2におけるインダクタンス変
化に差が生じ、このインダクタンス変化の差によって各
検出コイル103、113に発生する電圧V1、V2も
互いに異なる値を示す。
【0063】各検出コイル103、113に発生する電
圧V1、V2は環境条件(温度や湿度)等の影響を受け
るが、電圧V1、V2等の差(V1−V2)を差値出力
△Vとして検出することによって環境条件等の影響を受
けることなく荷重Pを高精度に検出することができる。
【0064】この実施の形態においても、前記した実施
の形態と同様の効果が得られるが、高精度であるために
増幅率を大きく取ることが可能となり、磁性体101、
111として高価な超磁歪材料の代わりに汎用の材料を
使用することができるため、一層のコストダウンを図る
ことができる。
【0065】この実施の形態においては、検出部K1、
K2におけるインダクタンス変化に差を設ける手段とし
て磁性体101、111として磁歪定数の異なる材料を
使用したが、透磁率が異なる材料を使用しても良く、或
は同じ材料でも熱処理、表面処理(メッキ、漫炭、窒化
処理等)、加工硬化(ショットピーニング等)等の処理
(例えば一方には処理を施し、他方には処理を施さな
い)によって硬度の異なるものを使用してもよい。ま
た、一体化した1つの磁気シールドケース104内に磁
性体101、111と検出コイル103、113を収納
しても良く、この場合は、より軽量小型化でき、部品点
数も少なくコスト低減が可能となる。
【0066】次に、ハイブリッド式の駆動装置の他の具
体的実施の形態を、図14及び図15に示す。図14は
ハイブリッド式の駆動装置を備える電動車両のパワーユ
ニット部の平断面図、図15は同パワーユニット部の遊
星歯車機構の構成図である。
【0067】電動車両のパワーユニット210におい
て、211はクランク軸であって、このクランク軸21
1はベアリング212を介してハウジング213に回転
自在に支持されており、そのクランク軸211にはモー
タ入力以外の他のエンジンやクランクからの踏み力等の
入力手段が取り付けられる。
【0068】クランク軸211上には遊星歯車機構21
6が設けられており、この遊星歯車機構216は、クラ
ンク軸211に枢支された太陽歯車217と冠歯車21
8及びこれらの太陽歯車217と冠歯車218に噛み合
って自転しながら公転する複数の遊星歯車219を含ん
で構成されている。
【0069】太陽歯車217の外周にはトルクアーム2
20が設けられ、図7に示すようにトルクアーム220
はその一部から一体に延出するレバー部220aが荷重
センサSの磁性体90によってハウジング213に固定
されることによって回転が阻止されている。
【0070】また、冠歯車218はクランク軸211上
に回転可能に支承された合力の出力軸222にリベット
223にて取り付けられており、出力軸222の内端部
には傘歯車222aが一体に形成され、出力軸222の
他端のハウジング213外には駆動スプロヶット224
が設けられている。
【0071】さらに、クランク軸211にはワンウェイ
クラッチ225を介して腕226が回転自在に支持され
ており、この腕226には各遊星歯車219が軸227
によって支持されている。
【0072】他方、図14において、228は補助動力
を発生するモータである。遊星ローラ式減速機235及
びワンウェイクラッチ236を介してモータ228によ
って回転駆動される駆動軸229の端部には傘歯車23
0が設けられており、この傘歯車230は合力の出力軸
222の内端部に一体に形成された傘歯車222aに噛
合している。
【0073】クランク軸211を回転駆動すると、その
回転はワンウェイクラッチ225を介して腕226に伝
達されて腕226がクランク軸211と共に回転駆動さ
れる。ここで、遊星歯車機構216の太陽歯車217と
トルクアーム220は事実上固定されて回転しないた
め、腕226が回転駆動されると、腕226に支持され
た各遊星歯車219は腕226と共に太陽歯車217の
周りを公転するとともに、軸227の周りに自転して冠
歯車218を回転駆動するため、冠歯車218に設けら
れた合力の出力軸222に人力が伝達される。
【0074】ところで、遊星歯車機構216において
は、トルクアーム220にはクランク軸211に入力さ
れるトルクの大きさに比例した反力が発生し、この反力
によってトルクアーム220には応力変化が発生する
が、トルクアーム220に支持された荷重センサSによ
りモータ入力以外の他の入力トルク検知を行なう。この
荷重センサSは、図12及び図13の実施の形態と同様
に構成され、クランク軸211に入力される入力トルク
を検出することができる。
【0075】このようにクランク軸211に入力される
入力トルクが検出されると、不図示のコントローラはモ
ータ228への供給電流を制御して入力トルクに比例し
た大きさの補助動力を発生させ、この補助動力は駆動軸
229と傘歯車230,222aを経て合力の出力軸2
22に伝達される。
【0076】従って、例えば乗員の人力とモータ228
からの補助動力は合力の出力軸222によって合力さ
れ、この合力によって出力軸222と駆動スプロケット
224が回転駆動される。そして、駆動スプロケット2
24の回転は不図示のチェーンを介して不図示の従動ス
プロケット及び後輪に伝達され、後輪が人力とこれに比
例する大きさの補助動力によって回転駆動されて電動車
両が走行せしめられる。
【0077】次に、ハイブリッド式の駆動装置の制御を
図16乃至図20に基づいて説明する。図16はハイブ
リッド式の駆動装置の制御を示す概略構成図である。こ
の実施の形態のハイブリッド式の駆動装置300は、エ
ンジン301、モータ302、遊星歯車機構303及び
減速機304を有し、モータ302からのモータ出力の
入力とエンジン301からのエンジン出力の入力とを遊
星歯車機構303により合力し、この合力出力を減速機
304により減速して負荷305に出力する。この負荷
305は、電動車両の前輪または後輪の駆動輪の出力軸
である。エンジン301にはフライホイール部に発電機
302Bが設けられており、エンジン開回転数が大なる
程大きな充電電圧で下記するバッテリ340を充電でき
るようにしている。
【0078】エンジン301には、噴射ポンプ310の
駆動で燃料が供給され、またスロットルバルブ311の
駆動により空気の吸入量が制御され、点火プラグ312
の点火により空気と燃料の混合気が燃焼し、この燃焼に
より所定のエンジン出力が得られる。また、エンジン3
01の駆動により二酸化炭素、水蒸気、未燃焼分や熱等
が排出される。
【0079】噴射ポンプ310や不図示の噴射インジェ
クタではエンジン制御回路320からの制御に基づき燃
料の流量調整や噴射タイミング制御が行なわれる。スロ
ットルバルブ311は、エンジン制御回路320からの
制御に基づきスロットルアクチュエータ330により開
度調整が行なわれ、スロットル位置センサ331により
開度を検出し、この開度検出情報がエンジン制御回路3
20に送られる。一方不図示のアクセルベダルにはアク
セル位置センサ331Aが設けられてエンジンのアクセ
ル位置を検知するアクセル位置検知手段を構成してい
る。点火プラグ312はエンジン制御回路320からの
制御に基づき点火回路332により点火時期調整が行な
われる。
【0080】エンジン301にはクランク位置センサ3
33が備えられ、クランク位置センサ333によりクラ
ンク角、回転速度検出情報がエンジン制御回路320に
送られる。このクランク位置センサ333は、エンジン
回転数を検知するエンジン回転数検知手段を構成する。
【0081】モータ302にはドライバ回路324によ
り制御されるバッテリ340からの供給電流により駆動
され、電流検出センサ334は前記供給電流を検出し、
この電流検出情報がエンジン制御回路320に送られ
る。また、モータ302には回転検出センサ335が備
えられ、回転検出センサ335により回転速度検出情報
がエンジン制御回路320に送られる。なお電流検出セ
ンサ334はモータ出力を検知するモータ出力検知手段
を構成している。
【0082】遊星歯車機構303は、図4乃至図11及
び図14及び図15に示すように構成される。また、遊
星歯車機構303には荷重センサ336、センサアンプ
337が備えられ、この荷重センサ336及びセンサア
ンプ337も同様に図4乃至図11及び図14及び図1
5に示すように構成され、具体的には図12及び図13
に示すように構成される。荷重センサ336は、エンジ
ン出力のトルクを検知するエンジントルク検知手段を構
成する。
【0083】減速機304の出力は回転検出センサ33
8により検出され、この回転検出センサ338からの回
転速度検出情報がエンジン制御回路320に送られる。
この回転検出センサ338は、合力回転数を検知する合
力回転数検知手段を構成する。
【0084】また、ハイブリッド式の駆動装置300に
はバッテリ340が備えられ、このバッテリ340から
電流がエンジン制御回路320に供給されるとともに、
電圧・電流センサ341からバッテリ340の電圧・電
流情報がエンジン制御回路320に送られる。電圧・電
流センサ341はモータ302に電力を供給するバッテ
リ340の充電状態検知手段を構成している。
【0085】エンジン制御回路320は制御手段を構成
し、このエンジン制御回路320はセンサ信号処理回路
321、演算回路322、データマップ323及びドラ
イブ回路324を有する。データマップ323はアクセ
ル位置に対応したモータ出力及びエンジン出力のマップ
とを有している。また、アクセル位置に対応したモータ
出力及びエンジン出力のマップとして、図19に示すバ
ッテリの充電状態検知値が所定値以上の時使用する基本
出力マップと、図20に示すバッテリの充電状態検知値
が所定以下の時使用する第2出力マップとを有してい
る。
【0086】演算回路322では、充電状態が良好の時
基本出力マップを用い、負荷回転数と所定の関係にある
合力回転数検知値(モータ回転数と一致する場合あるい
はモータ回転数と所定の比率を持つ場合が有る)とアク
セル位置検知値に応じたモータ出力のマップに基づきモ
ータ302に電力を供給するとともに、エンジントルク
検知値及びエンジン回転数検知値によりエンジン出力を
算出するか、合力トルク検知値、合力回転数検知値及び
モータ入力検知値によりエンジン出力を算出する算出手
段を有し、アクセル位置検知値に応じたエンジン出力マ
ップ値とエンジン出力算出値との差に基づき、この差を
減少するようにエンジン運転状態可変手段を制御する。
【0087】また、演算回路322では、充電不足の時
には、基本出力マップにおける目標合計出力線より充電
のための増加出力分大きい値を持つ目標エンジン出力線
を持つ第2出力マップを用い、合力回転数検知値とアク
セル位置検知値に応じたエンジン出力値と、上記のよう
に算出するエンジン出力算出値との差に基づき、この差
を減少するようにエンジン運転状態可変手段を制御す
る。
【0088】ここで、エンジン出力算出値は、荷重セン
サがエンジンの回転出力の回転力を検知するように配置
された実施の形態においては、荷重センサによる検知荷
重に腕の長さを掛けて回転力を算出し、さらにこの算出
回転力(トルク)と、エンジン動力入力部材の回転数と
によりエンジン出力値を算出する。また、荷重センサが
エンジンからの回転入力とモータからの回転入力が合わ
せられた回転力を検知するように配置された実施の形態
においては、荷重センサによる検知荷重に腕の長さを掛
けて回転力を算出し、さらにこの算出回転力(トルク)
と、合力の出力軸の回転数とにより合力出力値を算出
し、この合力出力算出値からモータ出力検知手段による
モータ出力検知値を差し引くことによりエンジン出力値
を算出することができる。
【0089】センサ信号処理回路321には、スロット
ル位置センサ331、クランク角センサ333、センサ
アンプ337、電流検出センサ334、回転検出センサ
335、回転検出センサ338及び電圧・電流センサ3
41等の各センサからの情報が入力され、このセンサ信
号を処理して演算回路322へ出力する。演算回路32
2ではデータマップ323に基づき演算処理してエンジ
ンの制御信号をドライブ回路324へ送り、このドライ
ブ回路324を介して点火回路332、噴射ポンプ31
0、不図示の噴射インジェクタ、スロットルアクチュエ
ータ330及びモータ302を制御する。
【0090】次に、エンジン制御回路320によるエン
ジン制御を、図17乃至図20に示す。図17はハイブ
リッド駆動のメインフローチャート、図18はエンジン
制御のフローチャート、図19は基本出力マップを示す
図、図20は第2出力マップを示す図である。
【0091】図17において、ステップa1でメインス
イッチがONされると、起動プログラムが実行される
(ステップb1)。起動すると、ステップc1でアクセ
ル位置θ及び合力回転数Rの検出を行ない、ステップd
1でアクセル位置θが所定位置Aと比較する。アクセル
位置θが所定位置A以下の場合には、ステップe1でバ
ッテリ電圧が所定電圧P以上の場合には、ステップf1
で図19に示す基本出力マップから合力回転数R及びア
クセル位置に対応するモータ目標出力を読み出し、この
モータ目標出力が得られるようにモータ制御を行なう
(ステップg1)。
【0092】ステップe1でバッテリ電圧が所定電圧P
以下の場合には、ステップh1でエンジン始動を行ない
あるいは既にエンジン起動後であればそのままステップ
i1に進み、ステップi1で図22に示す第2出力マッ
プからアクセル位置に対応する充電要時のエンジン目標
出力を読み出し、この充電要時のエンジン目標出力が得
られるようにエンジン制御を行なう(ステップj1)。
このように図20に示す第2出力マップによればモータ
は起動されず、負荷駆動用出力にバッテリ充電用の出力
を加えた目標エンジン出力値でエンジン制御するから、
所定の出力を負荷に供給しつつバッテリに充電電力を供
給してバッテリの充電を適切に行なうことができ、バッ
テリの充電不足が解消される。
【0093】ステップd1でアクセル位置θが所定位置
A以上の場合には、ステップk1でバッテリ電圧が所定
電圧P以上の場合には、ステップl1でエンジ始動を行
ないあるいはエンジン起動後であればその時ステップm
1に進み、図19に示す基本出力マップからアクセル位
置に対応するモータ目標出力を読み出し(ステップm
1)、さらにアクセル位置に対応するエンジン目標出力
を読み出し(ステップn1)、前記モータ目標出力が得
られるようにモータ制御を行ない(ステップo1)、前
記エンジン目標出力が得られるようにエンジン制御を行
なう(ステップp1)。
【0094】ステップk1でバッテリ電圧が所定電圧P
以下の場合には、ステップh1に移行し、エンジン始動
を行ないあるいは既にエンジン起動後であればそのまま
ステップi1に進み、ステップi1で図20に示す第2
出力マップからアクセル位置に対応する充電要時のエン
ジン目標出力を読み出し、この充電要時のエンジン目標
出力が得られるようにエンジン制御を行なう(ステップ
j1)。
【0095】このエンジン制御は、図18に示すよう
に、ステップa2でエンジン回転数を検知し、ステップ
b2でエンジン回転数の変化率が所定値以上か否かの判
断を行ない、エンジン回転数の変化率が所定値以下の場
合には、ステップc2でスロットル開度設定マップを読
み出し、エンジン目標出力が得られるようにエンジン回
転数とエンジン目標出力から、スロットル開度を求めス
ロットル開度設定を行なう。そして、ステップd2で点
火時期制御設定マップを読み出し、スロットル開度設定
値あるいはスロットル開度検知値とエンジン回転数から
点火時期を求め、点火時期の設定を行なう。
【0096】一方、ステップb2でエンジン回転数の変
化率が所定値以上の場合には、加速または減速であり、
ステップd2へ移行し、点火時期制御設定マップを読み
出し、スロットル開度設定値あるいはスロットル開度検
知値とエンジン回転数から点火時期を求め、点火時期の
設定を行なう。
【0097】そして、ステップd2で上記した荷重セン
サを使ってエンジン出力の回転力算出すなわちトルク検
知を行ない、ステップf2でエンジン出力の算出を行な
う。ステップg2で目標出力がエンジン出力算出値と一
致するか否かの判断を行ない、目標出力がエンジン出力
算出値より以下の場合にはステップh2でスロットル開
度を減少する補正を行ない、さらに燃料供給量を下げ
る。
【0098】ステップg2で目標出力がエンジン出力算
出値と一致するか否かの判断を行ない、目標出力がエン
ジン出力算出値より以上の場合にはステップi2でスロ
ットル開度を増加する補正を行ない、燃料供給量を上げ
る。このように目標出力とエンジン出力算出値との差を
減少するように制御するから、加速性や燃費特性を改善
し、かつバッテリの充電不足を解消することが可能であ
る。
【0099】以上のように、バッテリ充電をエンジンで
直接駆動、あるいはエンジンから負荷への動力伝達系か
ら駆動して発電機で実施する場合には、エシジン出力の
一部が充電電力として消費されてしまうが、目標エンジ
ン出力を大きくするので負荷に伝達する出力を確保する
ことができる。
【0100】なお、バッテリ充電を商用電源のみで実施
する場合には、図17のステップi1にて使用する第2
の出カマップの充填時の目標エンジン出力は、P2とな
りモータは全運転域で停止させるとともに、充電要の警
告灯を点灯するようにする。
【0101】なお、上記実施の形態において、駆動装置
に回転力を出力する第1動力源として電動モータ、第2
動力源としてエンジンあるいは人力としたが、第1動力
源として人力、風力駆動プロペラ、水車、化石燃料ある
いは太陽熱を利用する蒸気タービン等、さらには第2の
エンジンであっても良い。同様に、第2動力源として人
力、風力駆動プロペラ、水車、化石燃料あるいは太陽熱
を利用する蒸気タービン等さらには第2の電動モータで
あっても良い。
【0102】図21乃至25は動力源が一つである場合
であるこの発明の複数の実施の形態である駆動装置を示
すものである。図21はこの複数の実施の形態の駆動装
置を搭載する自動車あるいは定位置置きの発電機等の概
略構成図である。この自動車等には動力源となるエンジ
ン400と駆動装置500が搭載され、動力源となるエ
ンジン400の出力が駆動装置500を経て負荷401
に伝達される。
【0103】図22はこの複数の実施の形態の内の一つ
の駆動装置500の概略構成図である。
【0104】エンジン400出力が入力軸501に入力
され、この入力回転力は、入力軸501に固着支持され
る駆動歯車502から、この駆動歯車502に噛み合う
被駆動歯車503に伝えられ、さらにこの被駆動歯車5
03を固着支持する出力軸504から、負荷401に出
力される。駆動歯車502と被駆動歯車503はそれぞ
れヘリカル歯を持つので、エンジン回転力が伝達される
時、それぞれスラスト力を発生する。駆動歯車502の
スラスト力は入力軸501を回転自在に保持する不図示
の軸受により支持され、被駆動歯車503のスラスト力
F1は出力軸504を回転自在に保持する不図示の軸受
によっては支持されず、軸受鋼等からなる回転受け部材
505を介して荷重センサ506により支持される。回
転受け部材505は出力軸504の回転力は伝達しない
でスラスト力F1を荷重センサ506に伝達するスラス
ト軸受けを構成する。荷重センサ506は図12に示す
荷重センサと同様の構成を有し、506Aはスラスト力
F1を受ける棒状の磁性体、506Bは励磁コイルと検
出コイルからなる複合コイル、506Cは磁性材料から
なる磁気シールドケースである。
【0105】磁性体506Aに作用するスラスト力F1
は図12に示す荷重センサと同様の原理により検出さ
れ、且つ回転力は回転部材505により荷重センサ50
6には伝達されないので、荷重センサ506はスラスト
力F1はを長期に渡って安定して検出することができ
る。
【0106】入力軸502における回転力とスラスト力
F1の間にはヘリカル角に対応した所定の関係があるの
で、スラスト力F1を検知することによりエンジン40
0の出力回転力(エンジントルク)を算出することがで
きる。この算出されるエンジントルクからさらにエンジ
ン出力を算出し、上記ハイブリッド式の駆動装置の場合
と同様にエンジンのスロットル制御、点火時期制御、燃
料供給量制御を実施し、出力性能、燃費性能、あるいは
排気清浄化等を果たすことができる。
【0107】図23はこの複数の実施の形態の内の他の
駆動装置600の概略構成図である。
【0108】エンジン400出力が入力軸601に入力
され、この入力回転軸は、入力軸601に固着支持され
る駆動歯車602から、この駆動歯車602に噛み合う
被駆動歯車603に伝えられ、さらにこの被駆動歯車6
03を固着支持する出力軸604から、負荷401に出
力される。駆動歯車602と被駆動歯車603はそれぞ
れヘリカル歯を持つので、エンジン回転力が伝達される
時、それぞれスラスト力を発生する。駆動歯車602の
スラスト力は入力軸601を回転自在に保持する軸受け
605により支持され、被駆動歯車603のスラスト力
F1は出力軸604を回転自在に保持する軸受606に
よっては支持されず、この軸受606の内輪、転動ボー
ル、外輪を経てスラスト伝達部材608に伝達され、さ
らにスラスト伝達部材608から荷重センサ610に伝
えられて支持される。607は軸受605のスラスト荷
重及びラジアル荷重を支持する一方、軸受606のラジ
アル荷重のみを支持するケーシングである。
【0109】荷重センサ610は図13に示す荷重セン
サと同様の構成を有し、2つの検出部K1,K2を直列
に配置し、これらを1つの非磁性材料から成るケース6
20とカバー619で覆って検出されている。ここで、
検出部K1はスラスト伝達部材608に当接する磁性体
611とその周囲に配された検出コイル612及びこれ
らを収納する磁気シールドケース613を含んで構成さ
れ、同様に検出部K2は検出部K1の磁気シールドケー
ス613に当接する磁性体614とその周囲に配された
検出コイル615及びこれらを収納する磁気シールドケ
ース616を含んで構成される。
【0110】スラスト力F1は、磁性体611、磁気シ
ールドケース613、磁性体614、磁気シールドケー
ス616を経て、バネ受け617、コイルバネ68を介
してカバー619、ケース620さらにケーシング60
7に伝達される。これら磁性体611及び磁性体614
にそれぞれ作用するスラスト力F1は図13に示す荷重
センサと同様の原理により検出され、且つ回転力は軸受
606により荷重センサ610には伝達されないので、
荷重センサ610はスラスト力F1を長期に渡って安定
して検出することができる。
【0111】入力軸601における回転力とスラス卜力
F1の間にはヘリカル角に対応した所定の関係があるの
で、スラスト力F1を検知することによりエンジン40
0の出力回転力(エンジントルク)を算出することがで
きる。この算出されるエンジントルクからさらにエンジ
ン出力を算出し、上記ハイブリッド式の駆動装置の場合
と同様にエンジンのスロットル制御、点火時期制御、燃
料供給量制御を実施し、出力性能、燃費性能、あるいは
排気清浄化等を果たすことができる。
【0112】図24はこの複数の実施の形態の内のさら
に他の駆動装置700の概略構成図である。
【0113】エンジン400出力が入力軸701に入力
され、この入力回転力は、入力軸701に固着支持され
る駆動傘歯車702から、この駆動傘歯車702に噛み
合う被駆動傘歯車703に伝えられ、さらにこの被駆動
傘歯車703を固着支持する出力軸704から、負荷4
01に出力される。駆動傘歯車702と被駆動傘歯車7
03はそれぞれヘリカル歯を持つので、エンジン回転力
が伝達される時、それぞれスラスト力を発生する。被駆
動傘歯車7032のスラスト力は出力軸704を回転自
在に保持する不図示の軸受により支持され、駆動傘歯車
702のスラスト力F1は入力軸701を回転自在に保
持する不図示の軸受によっては支持されず、軸受鋼等か
らなる回転受け部材705を介して荷重センサ706に
より支持される。回転受け部材705は入力軸701の
回転力は伝達しないでスラスト力F1を荷重センサ70
6に伝達するスラスト軸受を構成する。荷重センサ70
6は図12に示す荷重センサと同様の構成を有し、70
6Aはスラスト力F1を受ける棒状の磁性体、706B
は励磁コイルと検出コイルからなる複合コイル、706
Cは磁性材料からなる磁気シールドケースである。
【0114】磁性体706Aに作用するスラスト力F1
は図12に示す荷重センサと同様の原理により検出さ
れ、且つ回転力は回転受け部材705により荷重センサ
706には伝達されないので、荷重センサ706はスラ
スト力F1はを長期に渡って安定して検出することがで
きる。
【0115】入力軸702における回転力とスラスト力
F1の間にはヘリカル角、減速比、及び交差角度等に対
応した所定の関係があるので、スラスト力F1を検知す
ることによりエンジン400の出力回転力(エンジント
ルク)を算出することができる。この算出されるエンジ
ントルクからさらにエンジン出力を算出し、上記ハイブ
リッド式の駆動装置の場合と同様にエンジンのスロット
ル制御、点火時期制御、燃料供給量制御を実施し、出力
性能、燃費性能、あるいは排気清浄化等を果たすことが
できる。
【0116】なお、本傘歯車において、歯形をストレー
ト歯としても、回転力が伝達される時駆動傘歯車702
と被駆動傘歯軍703のそれぞれにスラスト力を発生す
るので、入力軸701あるいは出力軸704に少なくと
も一方において回転受け部材705を介して荷重センサ
706にスラスト力を支持させるようにし、スラスト力
を検知し、結果としてエンジントルクあるいはエンジン
出力を算出検知するようにしても良い。
【0117】なおさらに、図22、図23の実施の形態
において、それぞれ入力軸501、601側に荷重セン
サ506、606を配置してスラスト力を検知し、結果
としてエンジントルクあるいはエンジン出力を算出検知
するようにしても良い。
【0118】図25はこの複数の実施の形態の内のさら
に他の駆動装置800の概略構成図である。
【0119】エンジン400出力が入力軸801に入力
され、この入力回転力は、入力軸801に固着支持され
る駆動ハイポイド歯車802から、この駆動ハイポイド
歯車802に噛み合う被駆動ハイポイド歯車803に伝
えられ、さらにこの被駆動ハイポイド歯車803を固着
支持する入力軸80lと延長線が交わることもなく平行
でもない食い違い軸となる出力軸804から、負荷40
1に出力される。駆動ハイポイド歯車802と被駆動ハ
イポイド傘歯車803はそれぞれヘリカル歯を持つの
で、エンジン回転力が伝達される時、それぞれスラスト
力を発生する。805は回転受け部材、806は荷重セ
ンサであり、上記他の実施の形態と同様にスラスト力F
1を検知し、さらにエンジン制御のためエンジントル
ク、さらにはエンジン出力を算出検知するようにしてい
る。
【0120】なお、上記全ての実施の形態において荷重
センサとして、圧電型あるいは静電容量型センサを用い
ても良い。この場合には、図21乃至図25の各実施の
形態に対応して用いる場合には変位量を小さくできるの
で歯当たりに影響を与えることなく精度の高い荷重計測
ができるとともに、図1乃至図11の各実施の形態に対
応して用いる場合には大きなトルクに対しても変位が微
小とできるので荷重センサの大きさをコンパクトにでき
る。なお、歯当たりが変化すると歯車の耐久性が低下す
ることが多いが、荷重センサを変更することにより歯車
の耐久性の低下を防止することができる。
【0121】
【発明の効果】前記したように、請求項1に記載の発明
では、回転力に起因してドリブン歯車あるいは及びドラ
イブ歯車にスラスト力を発生させ、ドリブン歯車あるい
は及びドライブ歯車に、スラスト力を伝達するが回転力
を伝達しない回転力伝達遮断部材を介して作用する荷重
センサでスラスト力あるいは及び反力スラストを支持す
るので、荷重センサにより回転動力が消費されることな
く動力源から負荷への動力伝達に影響を与えることな
い。且つ、ドリブン歯車あるいは及びドライブ歯車と荷
重センサの間は回転力伝達遮断部材を介して相対回転す
ることになるが、スラスト力のみ作用しているのみで、
電流が通過する訳ではないので、摩擦熱や磨耗が生じて
正確なトルク検知が可能である。また、回転力伝達遮断
部材を電流が通過する訳ではないので、潤滑油等の塗布
が可能であり、また回転力伝達遮断部材を耐磨耗性の高
い軸受鋼やセラミックで形成することも可能となり、長
期に渡り正確なトルク検知が可能となる。
【0122】請求項2に記載の発明では、上記請求項1
に記載の発明と同様に長期に渡り正確なトルク検知が可
能となるとともに、動力源から負荷までの動力伝達の途
中で平行な2軸を利用して回転方向を変換可能となる。
【0123】請求項3に記載の発明では、上記請求項1
に記載の発明と同様に長期に渡り正確なトルク検知が可
能となるとともに、動力源から負荷までの動力伝達の途
中で互いに交わる2軸を利用して動力伝達方向を変える
ことができるので、動力源と負荷の間の相対位置の自由
度が増大する。
【0124】請求項4に記載の発明では、上記請求項1
に記載の発明と同様に長期に渡り正確なトルク検知が可
能となるとともに、動力源から負荷までの動力伝達の途
中で互いに食い違う2軸を利用して動力伝達方向を変え
ることができるので、動力源と負荷の間の相対位置の自
由度が増大する。
【0125】請求項5に記載の発明では、複数の遊星歯
車を軸支する腕に荷重センサを備え、この荷重センサに
よりトルク検知を低コストで高精度に行なうことがで
き、且つ荷重センサに回転は伝達されないので摩耗によ
る荷重センサの検知可能寿命の低下が起きることがな
い。
【0126】請求項6に記載の発明では、太陽歯車に荷
重センサを備え、この荷重センサにより第2の動力源の
回転出力のトルク検知を低コストで高精度に行なうこと
ができ、且つ荷重センサに回転は伝達されないので摩耗
による荷重センサの検知可能寿命の低下が起きることが
ない。
【0127】請求項7に記載の発明では、複数の遊星歯
車を軸支する腕に荷重センサを備え、この荷重センサに
より出力軸の回転合力のトルク検知を低コストで高精度
に行なうことができ、且つ荷重センサに回転は伝達され
ないので摩耗による荷重センサの検知可能寿命の低下が
起きることがない。
【0128】請求項8に記載の発明では、太陽歯車に荷
重センサを備え、この荷重センサにより出力軸の合力ト
ルク検知を低コストで高精度に行なうことができ、且つ
荷重センサに回転は伝達されないので摩耗による荷重セ
ンサの検知可能寿命の低下が起きることがない。
【0129】請求項9に記載の発明では、複数の遊星歯
車を軸支する腕からの荷重による磁性体の透磁率の変化
に基づくインダクタンス変化によって荷重を検出するか
ら、非接触型の磁気回路のコイルでトルク検知を行なう
ような隙間管理が不要であり、トルク検知を低コストで
高精度に行なうことができる、且つ荷重センサに回転は
伝達されないので摩耗による荷重センサの検知可能寿命
の低下が起きることがない。
【0130】請求項10に記載の発明では、太陽歯車か
らの荷重によ記磁性体の透磁率の変化に基づくインダク
タンス変化によって荷重を検出するから、非接触型の磁
気回路のコイルでトルク検知を行なうような隙間管理が
不要であり、トルク検知を低コストで高精度に行なうこ
とができる。
【0131】請求項11に記載の発明では、変位に対応
する電気出力の大きい圧電素子あるいは静電容量型素子
を用いるので、請求項1乃至4に対応して用いる場合に
は歯当たりに影響を与えることなく精度の高い荷重計測
ができると共に、請求項5乃至10に対応して用いる場
合には大きなトルクに対しても変位が微小とできるので
荷重センサの大きさをコンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイブリッド自動車を示す概略構成図である。
【図2】ハイブリッド自動二輪車を示す概略構成図であ
る。
【図3】ハイブリッド自転車を示す概略構成図である。
【図4】ハイブリッド式の駆動装置の実施の形態を示す
図である。
【図5】ハイブリッド式の駆動装置の実施の形態を示す
図である。
【図6】ハイブリッド式の駆動装置の実施の形態を示す
図である。
【図7】ハイブリッド式の駆動装置の実施の形態を示す
図である。
【図8】ハイブリッド式の駆動装置の断面図である。
【図9】図8のXI-XI線に沿う断面図である。
【図10】図8のX-X線に沿う断面図である。
【図11】図8のXI-XI線に沿う断面図である。
【図12】荷重センサの構成を示す図である。
【図13】荷重センサの他の実施の形態の構成を示す図
である。
【図14】ハイブリッド式の駆動装置を備える電動車両
のパワーユニット部の平断面図である。
【図15】パワーユニット部の遊星歯車機構の構成図で
ある。
【図16】ハイブリッド式の駆動装置の制御を示す概略
構成図である。
【図17】ハイブリッド駆動のメインフローチャートで
ある。
【図18】エンジン制御のフローチャートである。
【図19】基本出力マップを示す図である。
【図20】第2出力マップを示す図である。
【図21】複数の実施の形態の駆動装置を搭載する自動
車あるいは定位置置きの発電機等の概略構成図である。
【図22】複数の実施の形態の内の一つの駆動装置の概
略構成図である。
【図23】複数の実施の形態の内の他の駆動装置の概略
構成図である。
【図24】複数の実施の形態の内のさらに他の駆動装置
の概略構成図である。
【図25】複数の実施の形態の内のさらに他の駆動装置
の概略構成図である。
【符号の説明】
30 ハイブリッド駆動装置 31 太陽歯車 32 冠歯車 33 遊星歯車 34 腕 35 遊星歯車機構 36 モータ 36a,36b 傘歯車 37 エンジン 38 出力軸 S1 荷重センサ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動力源からの回転出力を負荷に伝達する駆
    動装置において、入力端と出力端との間の回転力伝達経
    路に互いに噛み合う少なくとも一対のドライブ歯車とド
    リブン歯車を配置するとともに、前記ドライブ歯車によ
    るドリブン歯車への回転力の伝達に伴い、ドリブン歯車
    にスラスト力を発生させるとともに、ドリブン歯車ある
    いは前記スラスト力に対する反力スラストが作用するド
    ライブ歯車のいずれか一方あるいは両方に、スラスト力
    を伝達するが回転力を伝達しない回転力伝達遮断部材を
    介して作用し、前記スラスト力あるいは及び前記反力ス
    ラストを支持する荷重センサを配置したことを特徴とす
    る駆動装置。
  2. 【請求項2】前記ドライブ歯車と前記ドリブン歯車を互
    いに平行な2つの軸にそれぞれ支持させるとともに、前
    記ドライブ歯車と前記ドリブン歯車をスパイラル平歯車
    としたことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 【請求項3】前記ドライブ歯車と前記ドリブン歯車を互
    いに直交あるいは斜交する2つの軸にそれぞれ支持させ
    るとともに、前記ドライブ歯車と前記ドリブン歯車をス
    トレート歯、スパイラル歯あるいはゼロオール歯の傘歯
    車としたことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  4. 【請求項4】前記ドライブ歯車と前記ドリブン歯車を互
    いに交わることも平行でもない食い違う2つの軸に支持
    させるとともに、前記ドライブ歯車と前記ドリブン歯車
    をハイポイド車としたことを特徴とする請求項1に記載
    の駆動装置。
  5. 【請求項5】太陽歯車と、この太陽歯車と同軸上に配置
    された冠歯車と、この冠歯車と前記太陽歯車との間に配
    置され連動して回転する複数の遊星歯車と、この複数の
    遊星歯車を軸支する腕を有する遊星歯車機構を備え、第
    1の動力源の回転出力を前記冠歯車に入力し、第2の動
    力源の回転出力を前記太陽歯車に入力し、この太陽歯車
    の回転により前記遊星歯車と前記冠歯車を連動して回転
    し、この冠歯車軸上の出力軸から回転合力を出力し負荷
    に伝達するハイブリッド式の駆動装置であり、前記腕に
    荷重センサを備え、この荷重センサにより前記第2の動
    力源の回転出力のトルク検知を行なうことを特徴とする
    駆動装置。
  6. 【請求項6】太陽歯車と、この太陽歯車と同軸上に配置
    された冠歯車と、この冠歯車と前記太陽歯車との間に配
    置され連動して回転する複数の遊星歯車と、この複数の
    遊星歯車を軸支する腕を有する遊星歯車機構を備え、第
    1の動力源の回転出力を前記冠歯車に入力し、第2の動
    力源の回転出力を前記腕に入力し、この腕により前記遊
    星歯車を介して前記太陽歯車と前記冠歯車を連動して回
    転し、この冠歯車軸上の出力軸から回転合力を出力し負
    荷に伝達するハイブリッド式の駆動装置であり、前記太
    陽歯車に荷重センサを備え、この荷重センサにより前記
    第2の動力源の回転出力のトルク検知を行なうことを特
    徴とする駆動装置。
  7. 【請求項7】太陽歯車と、この太陽歯車と同軸上に配置
    された冠歯車と、この冠歯車と前記太陽歯車との間に配
    置され連動して回転する複数の遊星歯車と、この複数の
    遊星歯車を軸支する腕を有する遊星歯車機構を備え、第
    1の動力源の回転出力を前記冠歯車に入力し、第2の動
    力源の回転出力を前記冠歯車に入力し、この冠歯車の回
    転により前記遊星歯車と前記太陽歯車を連動して回転
    し、この太陽歯車軸上の出力軸から回転合力を出力し負
    荷に伝達するハイブリッド式の駆動装置であり、前記腕
    に荷重センサを備え、この荷重センサにより前記出力軸
    の回転合力のトルク検知を行なうことを特徴とする駆動
    装置。
  8. 【請求項8】太陽歯車と、この太陽歯車と同軸上に配置
    された冠歯車と、この冠歯車と前記太陽歯車との間に配
    置され連動して回転する複数の遊星歯車と、この複数の
    遊星歯車を軸支する腕を有する遊星歯車機構を備え、第
    1の動力源の回転出力を前記冠歯車に入力し、第2の動
    力源の回転出力を前記冠歯車に入力し、この冠歯車によ
    り前記遊星歯車と前記太陽歯車とを連動して回転し、前
    記腕上の出力軸から回転合力を出力し負荷に伝達するハ
    イブリッド式の駆動装置であり、前記太陽歯車に荷重セ
    ンサを備え、この荷重センサにより前記出力軸の回転合
    力のトルク検知を行なうことを特徴とする駆動装置。
  9. 【請求項9】前記荷重センサは、励磁コイルにより励磁
    された磁性体を前記腕に支持し、この腕からの荷重によ
    る前記磁性体の透磁率の変化に基づくインダクタンス変
    化によって荷重を検出することを特徴とする請求項5ま
    たは請求項7に記載の駆動装置。
  10. 【請求項10】前記荷重センサは、励磁コイルにより励
    磁された磁性体を前記太陽歯車に支持し、この太陽歯車
    からの荷重による前記磁性体の透磁率の変化に基づくイ
    ンダクタンス変化によって荷重を検出することを特徴と
    する請求項6または請求項8に記載の駆動装置。
  11. 【請求項11】前記荷重センサは、圧電型あるいは静電
    容量型センサからなることを特徴とする請求項1乃至8
    に記載の駆動装置。
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