JP2000332709A - マルチメディア情報再生装置、及びマルチメディア情報再生方法 - Google Patents

マルチメディア情報再生装置、及びマルチメディア情報再生方法

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JP2000332709A
JP2000332709A JP13712999A JP13712999A JP2000332709A JP 2000332709 A JP2000332709 A JP 2000332709A JP 13712999 A JP13712999 A JP 13712999A JP 13712999 A JP13712999 A JP 13712999A JP 2000332709 A JP2000332709 A JP 2000332709A
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Akisuke Onuma
顕介 大沼
Kazuhiro Fukuda
和浩 福田
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Original Assignee
Sony Corp
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 MHEGコンテンツの可変速再生を実現して
作成したマルチメディア情報の確認作業の効率化を図
る。また、この可変速再生を出来るだけ簡易な処理によ
って行えるようにする。 【解決手段】 設定された倍速値nに応じて、時刻制御
を伴うイベント(エンジンイベント,タイマーイベン
ト)の出現時刻を1/nに変更設定し、この変更された
出現時刻を1/nに変更設定に基づいて、イベントを出
現させてアクションを実行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばMHEG情
報など、いわゆるマルチメディア情報といわれるアプリ
ケーションについて再生を行うビューワとして機能する
マルチメディア情報再生装置、及びマルチメディア情報
再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル衛星放送の普及が進んで
いる。デジタル衛星放送は、例えば既存のアナログ放送
と比較してノイズやフェージングに強く、高品質の信号
を伝送することが可能である。また、周波数利用効率が
向上され、多チャンネル化も図ることが可能になる。具
体的には、デジタル衛星放送であれば1つの衛星で数百
チャンネルを確保することも可能である。このようなデ
ジタル衛星放送では、スポーツ、映画、音楽、ニュース
などの専門チャンネルが多数用意されており、これらの
専門チャンネルでは、それぞれの専門の企画、内容に応
じたプログラムが放送されている。
【0003】そして、上記のようなデジタル衛星放送シ
ステムを利用して、ユーザが楽曲等の音声データをダウ
ンロードできるようにしたり、いわゆるテレビショッピ
ングとして、例えばユーザが放送画面を見ながら何らか
の商品についての購買契約を結べるようにしたりするこ
とが提案されている。つまりは、デジタル衛星放送シス
テムとして、通常の放送内容と並行したデータサービス
放送を行うものである。
【0004】一例として、楽曲データのダウンロードで
あれば、放送側においては、放送番組(映像情報)と同
期させるようにして、楽曲データを多重化して放送する
ようにする。また、この楽曲データのダウンロードに際
しては、GUI(Graphical User Interface)画面(即ち
ダウンロード用の操作画面である)を表示させることで
インタラクティブな操作をユーザに行わせるようにされ
るが、このGUI画面出力のためのデータも多重化して
放送するようにされる。そして、受信装置を所有してい
るユーザ側では、所望のチャンネルを選局している状態
で、受信装置に対する所定の操作によって楽曲データを
ダウンロードするためのGUI画面を表示出力させるよ
うにする。そして、この表示された操作画面に対してユ
ーザが操作を行うことで、例えば受信装置に接続したデ
ジタルオーディオ機器に対してデータを供給し、これが
録音されるようにするものである。
【0005】ところで、上記のような楽曲データをダウ
ンロードするためのGUI画面としては、例えばGUI
画面を形成するパーツ的な画像データ、テキストデータ
などの情報に加え、更には所定操作に応じた音声出力の
ための音声データなどの単位データ(ファイル)をそれ
ぞれオブジェクトとして扱い、このオブジェクトの出力
態様を所定方式によるスクリプトの記述によって制御す
ることによって、上記操作画面についての所要の表示形
態及び音声等の出力態様を実現するように構成すること
が考えられる。つまり、いわゆるマルチメディアコンテ
ンツを放送することによって上述のようなGUI画面を
実現するものである。なお、ここでは、上記GUI画面
のようにして、記述情報によって規定されることで、或
る目的に従った機能を実現する表示画面(ここでは音声
等の出力も含む)のことを「シーン」というものとす
る。また、「オブジェクト」とは、記述情報に基づいて
その出力態様が規定される画像、音声、テキスト等の情
報単位をいうものとされる。また、伝送時においては、
ここでは記述情報自体のデータファイルも「オブジェク
ト」の1つとして扱われるものとする。
【0006】例えば、上記のようなGUI画面の放送用
コンテンツを記述するための規格としては、MHEG(M
ultimedia Hypermedia Information Coding Experts Gr
oup)方式を採用することが考えられる。MHEGの規格
にあっては、例えば1つのMHEGコンテンツ(MHE
Gアプリケーションファイル)は、1以上のシーンによ
り形成され、これらの例えば放送映像との同期出力やシ
ーン間のトランジションが規定されるようにスクリプト
の記述が行われている。また、1シーンとしては1以上
のオブジェクトが所定の表示形態によって表示されるよ
うに、スクリプトの記述により制御されている。つま
り、MHEGコンテンツは、シーン、オブジェクから成
る階層構造を有しているものとみることができる。ま
た、MHEGアプリケーションは、各種メディア(オブ
ジェクト)を空間的に配置させるための制御に加えて、
時間的にも再生/停止や表示/非表示などの制御を行う
ことができるように規定されており、この点で、放送時
間に同期することが要求される放送用のコンテンツとし
て好適とされる。
【0007】そして、放送側においては、上記したMH
EGコンテンツを放送内容に応じて作成することになる
が、このようなMHEGコンテンツの作成は、例えばパ
ーソナルコンピュータ装置上で、いわゆるスクリプト作
成ツールやオーサリングツールとしてのアプリケーショ
ンソフトウェア(以降、纏めてMHEGオーサリングツ
ールという)を起動させることで行うようにされる。
【0008】上記したMHEGオーサリングツールにあ
っては、例えばシーン単位での編集を考えてみれば、シ
ーンに対して表示すべきオブジェクトを設定しながら、
これらのオブジェクトがシーンとして所望の表示形態に
よって表示されるように、テキストエディタ等を使用し
て、シナリオ(スクリプト)の記述を編集者が行ってい
くようにすることが一般的である。或いは、オーサリン
グツールとしてのGUI画面に対する操作を行ってシー
ンを作成していくと、最終的にはこの編集結果がスクリ
プトとしてコンパイルされるようになっている。
【0009】上記のようにして作成されたMHEGコン
テンツは、プログラムの1つであることから、例えば作
成時の過程における何らかの誤りによって、バグが発生
したり、設計とは異なるオブジェクトが設定されるなど
のプログラミングミスが発生する可能性がある。このた
め、MHEGコンテンツ作成作業の実際においては、放
送前の段階において、作成したMHEGコンテンツが設
計どおりに適正に動作するのかを確認することが行われ
る。そして、動作確認を行って、バグなどの何らかの不
都合が生じていることを見つけた場合には、再度MHE
Gオーサリングツールを用いて修正を行うようにするも
のである。
【0010】上記のようにしてMHEGコンテンツの動
作確認を行うのにあたっては、いわゆるビューワ(MH
EGビューワ)を使用して、作成されたMHEGコンテ
ンツを再生して表示出力させ、実際に設計どおりの表
示、音声出力等の動作が得られているかを視聴覚的に確
認することが行われる。このMHEGビューワは、例え
ばパーソナルコンピュータ等に備えられるMHEGコン
テンツを再生するためのアプリケーションソフトウェア
であり、MHEGコンテンツとしての情報をデコードし
て画像、音声等によって出力可能とされている。また、
この際、必要があればメインの放送に使用される音声画
像ファイルに同期させて、MHEGコンテンツの再生出
力を行うことができるようにもなっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、MHEGビ
ューワを使用してMHEGコンテンツの動作確認を行う
際には、通常は、その再生速度としては実際の放送時間
軸に従った速度(即ち1倍速)によって行われるように
なっている。この場合、例えば或るメインの放送番組が
30分であるとすれば、この番組にに同期したMHEG
コンテンツも30分間の総再生時間を有していることに
なり、従って、そのMHEGビューワを使用した動作確
認にも30分を要することになる。これは、MHEGコ
ンテンツの動作確認に相当の時間を要してしまうことを
意味しており、作業効率としてはより向上されてしかる
べきである。
【0012】そこで、MHEGコンテンツの再生速度を
1倍速よりも高速にして、あたかも早送りするようにし
て再生させることが必然要求されることになる。このよ
うなMHEGコンテンツの可変速再生を可能とする時間
制御の構成が、例えば、特開平10−145762、若
しくは特開平10−105542により、マルチメディ
ア情報の構造若しくはプレゼンテーションシステムの構
成として示されている。但し、上記先願に開示されてい
る構成にあっては、オブジェクトの属性として提示時刻
制御に関して10種類程度の多数の属性を新規に定義す
る必要があって、その制御手法としては非常に複雑に成
らざるを得ない。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、MHEGコンテンツ等のマルチメディ
ア情報の可変速再生を可能として、例えば1倍速よりも
高速に再生することでマルチメディア情報作成作業の効
率化を図ることを目的としたうえで、このマルチメディ
ア情報の可変速再生ができるだけ簡易な制御処理によっ
て実行されるようにすることを目的とする。
【0014】このため、所定の規格に従って符号化され
ており、再生時間軸に従った出力態様の遷移が可能とさ
れるマルチメディア情報を再生出力するためのマルチメ
ディア情報再生装置として次のように構成する。つま
り、少なくともマルチメディア情報において時刻制御を
伴うイベント情報に応答してリンクを発火させるイベン
ト応答動作を実行することのできるイベント応答手段
と、マルチメディア情報の再生速度を可変設定すること
のできる再生速度設定手段と、この再生速度設定手段に
より設定された再生速度に応じて、マルチメディア情報
に関連する時刻情報のうち、少なくとも時刻制御を伴う
イベント情報が有しているイベント出現時刻を変更設定
するようにされた時刻変更設定手段と、この時刻変更設
定手段により変更設定されたイベント出現時刻に基づい
てイベント応答手段のイベント応答動作が実行されるよ
うに制御する制御手段とを備える。
【0015】また、所定の規格に従って符号化されてお
り、再生時間軸に従った出力態様の遷移が可能とされる
マルチメディア情報を再生出力するためのマルチメディ
ア情報再生方法としては次のように構成する。つまり、
少なくともマルチメディア情報において時刻制御を伴う
イベント情報に応答してリンクを発火させるイベント応
答処理と、マルチメディア情報の再生速度を可変設定す
ることのできる再生速度設定処理と、この再生速度設定
処理により設定された再生速度に応じて、マルチメディ
ア情報に関連する時刻情報のうち、少なくとも時刻制御
を伴うイベント情報が有しているイベント出現時刻を変
更設定する時刻変更設定処理と、この時刻変更設定処理
により変更設定されたイベント出現時刻に基づいてイベ
ント応答処理が実行されるように制御する制御処理とを
実行するように構成するものである。
【0016】上記構成によれば、設定された再生速度に
応じて時刻制御を伴うイベント情報のイベント出現時刻
を変更し、この変更されたイベント出現時刻によってイ
ベント情報を出現させるという手法によって、マルチメ
ディア情報の可変速再生が実現される。
【0017】
【発明の実施の形態】以降、本発明の実施の形態につい
て説明を行うこととする。ここで、本実施の形態のマル
チメディア情報再生装置としては、MHEGの規格に対
応したマルチメディア情報、即ち、MHEGコンテンツ
(MHEGアプリケーション)を再生出力可能なMHE
Gビューワであるものとする。以降の説明は、次の順序
にて行う。 1.MHEGコンテンツの基本的構造 2.MHEGビューシステムの構成 3.エンジンイベント/タイマーイベント 4.再生速度可変処理 4−1.概要 4−2.処理動作
【0018】1.MHEGコンテンツの基本的構造 続いて、本実施の形態のMHEGコンテンツ編成システ
ムについて説明する。ここで、MHEGコンテンツ編成
システムの説明に先立ち、MHEGコンテンツ(MHE
Gアプリケーション)について説明しておく。
【0019】本実施の形態が対応するMHEGの規格と
しては、実際には、MHEG−5とされる。MHEG−
5は、Multimedia/Hypermedia Coding Expert Groupに
よる5番目の国際標準規格であり、ISO/IEC JTC1/SC 29
/WG12で標準化されたマルチメディアおよびハイパーメ
ディアの符号化方式であり、MHEG−5オブジェクト
と呼ばれるオブジェクトを標準化し、その符号化及び実
行方法がISO/IEC 13522-5で規定されている。MHEG
−5としての符号化方式は、異なる機種、システム間で
マルチメディア情報を交換可能とすることを目的として
おり、例えば、放送におけるVideo OnDemandなどのイン
タラクティブアプリケーションに柔軟に対応できるもの
である。
【0020】ここでいうところの「マルチメディア」と
は、例えば動画、静止画、音声、文字などのモノメディ
アを組み合わせた概念であり、これら個々のモノメディ
アを、例えばディスプレイ上に対して空間的に自在に配
置し、時間的にも自在に再生/停止、表示/非表示を行
わせることが可能となっている。また、MHEG−5で
使用されるマルチメディアとしては、他にも、ボタン操
作や文字入力などによるインタラクティブ操作機能や、
このインタラクティブ操作の結果に応答して処理を変更
するといった条件判断機能をも有する。なお、以降、本
明細書において「MHEG」という場合には、このMH
EG−5としての規格を指すものとされる。
【0021】また、MHEGはオブジェクトオリエンテ
ッドな考え方のもとに、さまざまなオブジェクトを規定
し、それらオブジェクトのアトリビュートメソッド(振
る舞い)を規定している。MHEGで記述されるマルチ
メディアシナリオは、基本的にイベント駆動の考え方に
よって記述され、たとえば、ユーザーからのある入力を
受け取ってビットマップを表示したり、MPEGストリ
ーム(メインAVデータ)の或る時点でテキストを表示
したりという、さまざまなMHEG−5オブジェクトの
時空間における関係情報(マルチメディア同期という)
を記述することができるようになっている。
【0022】図1には、MHEGシーン1〜MHEGシ
ーン3の3つのシーンが示されている。これらの各シー
ンは、例えば1画面分の画像領域に対して、オブジェク
トをペーストするようにして組み合わせることで形成さ
れるものである。
【0023】ここでいうオブジェクトとは、先にも述べ
たように、画像情報(例えばJPEGやGIFなどの静
止画像ファイル)やテキスト情報、及び操作ボタンなど
のパーツ画像ファイル(更には音声データファイルを含
む場合もある)等を指している。本実施の形態の場合、
これらのシーンは、例えばTV放送に同期した切り換え
が行われるようにされたり、また、上記操作ボタンの操
作によって、他のシーンの切り換えが行われるようにさ
れる。本実施の形態では、このようなシーンの遷移を
「トランジション」ともいうことにする。そして、例え
ばこれら3つのMHEGシーン1〜MHEGシーン3
が、例えばトランジションが可能であるなどの1纏まり
の関係に在るとして、これらの関係は、MHEGアプリ
ケーション(MHEGコンテンツ)の単位として纏めら
れることになっている。
【0024】そして、シーンの纏まりであるMHEGコ
ンテンツとして、例えばこれが本実施の形態のようにデ
ジタル衛星放送システムに使用されるなどして放送番組
と関連する場合には、1つの放送番組に対応して付随す
るとされる1以上のMHEGコンテンツ間の関係を規定
することにより、プロジェクトといわれる単位が形成さ
れる。図2では、プロジェクトとしては、MHEGコン
テンツ1,MHEGコンテンツ2,MHEGコンテンツ
3の3つから成る場合が示されている。そして、MHE
Gコンテンツ1は、MHEGシーン1,2,3の3つの
シーンを備え、残るMHEGコンテンツ2,MHEGコ
ンテンツ3は、それぞれ、MHEGシーン4,5を備え
ているものとされる。
【0025】そして、MHEGの動作からMHEGアプ
リケーションの構造を見た場合には、例えば図3のよう
にして示される。この図に示すようにして、MHEGア
プリケーションは、各オブジェクトの動作が記述された
スクリプトファイル(MHEGスクリプト)と、スクリ
プトが外部参照するファイルで構成される。外部参照フ
ァイルは、MHEGの規格で定められるところの、Bitm
ap ClassやText Class等のオブジェクト(ここでは制御
情報としての記述ファイルを指している)が利用するこ
とになる。
【0026】MHEGの動作は、いわゆるイベントドリ
ブンで行われ、予め或る特定の事象(イベント)が発生
したのであれば、これに対応する所定の動作(アクショ
ン)を実行する、という関係を設定しておくものであ
る。この概念を図4に示す。
【0027】MHEGの動作中は、MHEGエンジンと
してのソフトウェアがイベントを全て監視し、イベント
が発生したときには、リンクとして設定されている事象
と同じものが在るか否かをチェックする。もしこれが在
れば、指定されているアクションを実行し(リンクが発
火するともいう)、無ければ、特に何も実行しない。具
体的に図4においては、「ユーザがボタンを押す(Butt
on Select)」というイベントが発生(図4(a))し
たことで、「ユーザがボタンを押す操作を行ったら、絵
を表示する」というように記述されたリンク(図4
(b))によって、「絵」をターゲットとする「Ru
n」というアクションが実行される(図4(c);「リ
ンクが発火する」ともいう)という関係が示されてい
る。
【0028】上記したMHEGスクリプトファイルとし
ては、TN(Textual notation)といわれる形式と、AS
N.1 DER(Abstract Syntax Notation No.1 Disti
nguished Encoding Rule)といわれる形式との、2つの
形式が存在する。
【0029】TNは、テキストで記述されるスクリプト
ファイルとされ、その構造としては全てテキストに依
る。従って、TNはテキストエディタを使用して作成で
きる。ASN.1 DERは、上記TNを所定の規則に
従って、バイナリのデータに変換したものである。AS
N.1 DERの形式によるMHEGスクリプトの作成
は、TNについて変換を行う手法と、例えばGUIが採
用された、MHEGオーサリングツールを用いる手法が
考えられる。いずれにせよ、放送として送出する際に
は、最終的には、ASN.1 DERの形式にエンコー
ドしたうえで、放送規格内でのDSM−CC方式(カル
ーセル方式)で送出される形式のファイル(モジュー
ル)に変換することが行われる。
【0030】2.MHEGビューシステムの構成 続いて、本実施の形態としてのMHEGビューシステム
の構成について説明する。本実施の形態のMHEGビュ
ーシステムは、MHEGビューワとしてのアプリケーシ
ョンプログラムを備えて、MHEGコンテンツを再生出
力することが可能とされるシステムである。
【0031】図5に本実施の形態としてのMHEGビュ
ーシステムの構成例を示す。MHEGビューシステムと
しては、例えば実際には、パーソナルコンピュータ10
と、このパーソナルコンピュータ10上にて起動される
MHEGビューワ1としてのアプリケーションソフトウ
ェアによって構成される。
【0032】パーソナルコンピュータ10としては、図
に示すように、当該パーソナルコンピュータ10を物理
的に構成するハードウェア12が備えられる。ここで
は、ハードウェア12として、CPU(Central Process
ing Unit)12a、RAM(メモリ)12b、ROM1
2c、インターフェイス12dが示されている。CPU
12aは、各種制御及び処理動作を実行し、RAM(メ
モリ)12bには、起動されたアプリケーションプログ
ラムや、CPU12aが実行した処理によって発生した
情報や演算結果などが保持される。また、ROM12c
は、当該パーソナルコンピュータ11が動作するための
所要の情報が格納される。インターフェイス12dは、
後述する外部接続機器や外部操作子とハードウェア12
との間の情報の授受のために設けられる。なお、ハード
ウェア12としては、他にも各種デバイスが設けられて
構わないものである。そして、このハードウェア12上
において、オペレーションシステム11としてのプログ
ラムが動作することで、本実施の形態のMHEGビュー
ワ1としてのプログラムが動作可能な環境を構築してい
る。
【0033】また、この図に示すパーソナルコンピュー
タ10に対しては、外部接続機器又は外部操作子とし
て、ディスプレイ21、マウス22、キーボード23、
スピーカ24、記録デバイス25、ビデオ機器26が備
えられている。ディスプレイ21には、パーソナルコン
ピュータ10が出力する画像が表示される。特に本実施
の形態にあっては、後述するアプリケーションソフトウ
ェアとしてのMHEGビューワ1の動作に従ったMHE
Gコンテンツの再生画像や、GUIとしての操作画面等
が表示される。
【0034】マウス22及びキーボード23は、編集者
が行った操作情報をパーソナルコンピュータ10に対し
て入力するための操作子として設けられる。スピーカ2
3は、パーソナルコンピュータ10から出力される音声
信号を外部に音声として出力するために設けられる。M
HEGビューワ1によって再生されたMHEGコンテン
ツの音声ファイルは、例えばここから音声として出力さ
せることができる。
【0035】記録デバイス25は、パーソナルコンピュ
ータ10が必要とする情報として、例えばオペレーショ
ンシステムや、本実施の形態のMHEGビューワ1を含
む所定のアプリケーションソフトウェア等が記憶され
る。また、本実施の形態の場合には、MHEGコンテン
ツ自体及び、各MHEGコンテンツを形成する各種オブ
ジェクトファイル、及び制御情報としてのスクリプトが
参照する、画像ファイル、音声ファイル、及びテキスト
ファイル等も保存されることになる。更には、MHEG
コンテンツが同期して再生されるべき、例えばメインの
番組の映像/音声ファイル(AVファイル)も保存する
ことができる。
【0036】そして、後述するMHEGビューワ1は、
例えばこの記録デバイス25に保存されているMHEG
コンテンツとしてのファイル(若しくは複数のファイル
群として管理される場合もあり)を読み込んでMHEG
のフォーマットに則ったデコード処理を実行して、MH
EGコンテンツとしての画像/音声を再生出力させるこ
とが可能とされる。また、この際、必要があれば、上記
AVファイルもMHEGコンテンツの情報と共に記録デ
バイス25から取り込んでAVファイルの再生を行い、
この再生されたAVファイルに対して同期させるように
して、MHEGコンテンツを再生することも可能とされ
ている。
【0037】ビデオ機器26は、例えばVTRなどとさ
れて、例えばビデオテープやビデオディスクなどに対応
して記録再生が可能な構成を採る。例えば前述したAV
ファイルは、このビデオ機器26により再生された映像
音声情報を利用して、所定のアプリケーションソフトウ
ェアを使用することが作成することができる。
【0038】続いて、MHEGビューワ1について説明
する。先にも述べたように、MHEGビューワ1は、パ
ーソナルコンピュータ10上で動作するアプリケーショ
ンソフトウェアであり、例えば、そのプログラムは記録
デバイス25に記憶されている。そして、記録デバイス
25から読み出されて起動された状態では、MHEGビ
ューワ1としてのプログラムは、図6に示すような機能
ブロックとして表すことができる。なお、この図に示す
各機能ブロック間の関係は示されていないが、実際には
各機能ブロック間で相互に情報の授受を行うような形態
を採るものとされ、これにより、MHEGビューワ1と
しての所要の機能を実行可能なように構成されている。
【0039】この図に示すMHEGビューワ1は、大別
してMHEGエンジン2及び変換形式デコーダ5として
の機能プログラムより成る。
【0040】MHEGビューワ1では、MHEGコンテ
ンツ(MHEGアプリケーション単位)の情報として、
インターフェイス12d(図15参照)から、動画ファ
イルf1、静止画ファイルf2、音声ファイルf3、文
字ファイルf4等の所定形式のオブジェクトファイルの
集合(MHEGオブジェクトファイルf10)を入力す
る。このMHEGオブジェクトファイルf10は、MH
EGで符号化された形式(ASN.1 DER)とされ
ており、例えば、ここでは図示しない、MHEGオーサ
リングツールによって作成されたものとされ、例えば先
に図45に示した記録デバイスに保存されていたもので
ある。
【0041】そして、変換形式デコーダ5では、この入
力されたMHEGオブジェクトファイルf10につい
て、MHEGビューワ1内で処理可能とされる、内部形
式のMHEGオブジェクトf11に変換する処理を行
う。この内部形式に変換されたMHEGオブジェクトf
11は、MHEGビューワ1としてのプログラム上で自
律して動作することができる。また、他のオブジェクト
にメッセージ(アクション)を送ることによって、オブ
ジェクトを操作することができる。
【0042】MHEGエンジン2は、MHEGビューワ
としてのシステム全体の動作を司る。つまり、先に図4
に示したMHEGとしての動作を、内部処理形式の情報
を利用して実行することで、MHEGコンテンツの再生
を実現する。
【0043】このMHEGエンジン2は、例えば図のよ
うにリンク・プロセッサ3及びオブジェクト・ハンドラ
4を備えた構成を採っているのであるが、このMHEG
エンジン2内の構成を先の図4に示した動作に対応させ
れば、出現したイベントに応じたリンクを調べる等の処
理をリンク・プロセッサ3が担当することになる。ま
た、アクションを実行する場合の対象となるオブジェク
トのハンドリング(制御操作)をオブジェクト・ハンド
ラ4が担当する。
【0044】そして、上記MHEGエンジン2の動作に
よって再生されたMHEGコンテンツとしての画像及び
音声は、インターフェイス12dを介して例えば図4に
示したディスプレイ21,及びスピーカ24に出力する
ようにされる。
【0045】また、このMHEGエンジン2は、例えば
図5に示したマウス22,キーボード23に対して行わ
れた操作情報をインターフェイス12dを介するように
して入力して、その操作情報に応答した所要の処理が実
行できるようにされている。
【0046】3.エンジンイベント/タイマーイベント 本実施の形態のMHEGビューワ1におけるMHEGア
プリケーションの時刻制御に関するイベントとしては、
「タイマーイベント」と「エンジンイベント」が定義さ
れている。タイマーイベントは、MHEGの規格で規定
されているもので、時刻(絶対時間)又は、例えば番組
開始時間を0(時間):00(分):00(秒)とする相対的
な時間を指定することによって発生する単発的なイベン
トとされる。
【0047】これに対して、エンジンイベントは、MH
EGエンジン2によって定義されるもので、MHEGの
規格上では編集者(開発者)が任意に設定可能とされる
イベントとされる。エンジンイベントとしては、例えば
そのイベントの出現時刻を例えば図10(a)に示すよ
うな形式の「エンジンイベント出現制御ファイル」とし
て記述する。 ここで、図10(a)においては、一例
として、 Engine Event01 00:12:00 Engine Event02 00:32:16 Engine Event03 00:50:00 Engine Event04 01:10:30 Engine Event05 02:00:00 ・・・・・・ のようにして、エンジンイベントの出現時刻(ここでは
イベント開始時間としている)が記述されている。ま
た、このエンジンイベント出現制御ファイルは、例えば
図3にて説明した外部参照ファイルとして扱われる。
【0048】そして、MHEGビューワ1が、MHEG
アプリケーションとしてのデータを読み込む際には、こ
のMHEGアプリケーションとしてのデータに対して対
応付けされた外部参照ファイル(エンジンイベント出現
制御ファイル)も読み込むようにされる。そして、MH
EGビューワ1では、このエンジンイベント出現制御フ
ァイルを参照することによって、MHEGアプリケーシ
ョン再生時におけるエンジンイベントの出現時間を制御
するようにされる。
【0049】例えば、図10(a)に示したエンジンイ
ベント出現制御ファイルを読み込んで再生時において参
照を行ったとすれば、例えばMHEGビューワ1にあっ
ては、図10(b)に示すようにして、図10(a)の
エンジンイベント出現制御ファイルに記述されていると
おりの時刻にエンジンイベント(Engine Event01,02,0
3,04,05・・・・)を出現させていくようにされる。な
お、図10(b)において( )内に示す時刻について
は、後述する。
【0050】ここで、エンジンイベントに関しては、そ
のイベント開始時間とイベント終了時間を設定するもの
として規定されている。そして、例えば1つのエンジン
イベントは、設定されたイベント開始時間からイベント
終了時間の期間内において、所要の条件によって設定さ
れたイベント送出時間間隔ごとに発生するようにサーバ
による制御が実行されるものとしている。従って、上記
図10(a)のエンジンイベント出現制御ファイルにお
いては、説明の便宜上、イベント出現時刻としてイベン
ト開始時間のみを記述した形式としているが実際には、
各イベントナンバごとに、イベント開始時間及びイベン
ト終了時間がイベント出現時刻として記述されるもので
ある。これに対して、先に述べたタイマーイベントは、
イベント出現時刻のみによる単発のイベントとなる。
【0051】また、上記エンジンイベント出現制御ファ
イルに対応するものとして、本実施の形態のMHEGビ
ューワ1にて使用される、アプリケーションインフォメ
ーションファイルの構造について図11に示しておく。
このアプリケーションインフォメーションファイルはM
HEGアプリケーションごとの送出情報が記述されたフ
ァイルである。ここで、エンジンイベントに関連する項
目は、no_of_event、evntevent_tag、event_start_tim
e、event_end_timeの4項目とされる。no_of_eventは、
例えばそのアプリケーション内に含まれるエンジンイベ
ント数を示し、その配下に、エンジンイベントごとのev
ntevent_tag、event_start_time、event_end_timeが記
述される。evntevent_tagは、イベント番号によってエ
ンジンイベントを識別するための識別子とされ、event_
start_time、event_end_timeは、それぞれ先に述べたイ
ベント開始時間、イベント終了時間である。このevntev
ent_tag、event_start_time、event_end_timeの項目
が、実際には、図9(a)に示したエンジンイベント出
現制御ファイルに対応する情報を有している。
【0052】次に、図7を参照して、上記したエンジン
イベント及びタイマーイベントの出現(発生)とこれに
応じたリンク,アクションの関係を説明する。
【0053】ここで、図のように時刻tの進行に従っ
て、MHEGビューワによってMHEGアプリケーショ
ンの再生を行っているとする。そして、先ず、時刻T1
sのイベント開始時間のエンジンイベント01が開始さ
れたとする。このエンジンイベント01は、イベント終
了時間としての時刻T1eまでの間に、所定時間間隔で
エンジンイベント01としてのイベントを発生させる。
MHEGエンジン2における処理としては、このように
して時刻T1s〜時刻T1eまでの間に発生されるエン
ジンイベントとして、最初に受けたエンジンイベントに
応答して、エンジンイベント01に対応するリンクを探
し、このリンク内容に従ってアクションを起こす(リン
クを発火させる)。そして、例えば、上記ようにしてエ
ンジンイベントを一度受けて処理を行った後において
は、以降、時刻T1eまでに出現するエンジンイベント
01は無視するようにして、エンジンイベント01に応
答したアクションが再び引き起こされないようにする。
【0054】また、この図ではエンジンイベント01が
終了した時刻T1eの後の、時刻T2において、タイマ
ーイベント01が出現している。このようにしてタイマ
ーイベントをうけた場合にも、MHEGエンジン2で
は、図のように、このタイマーイベント01に対応する
リンクを探して、そのリンクに従ったアクションを起こ
すようにされる。これが、MHEGエンジン2におけ
る、エンジンイベント及びタイマーイベントの出現に応
じた処理となる。
【0055】4.再生速度可変処理 4−1.概要 続いて、これまでの説明を前提として、本実施の形態の
MHEGビューワ1に実装されるMHEGアプリケーシ
ョンの可変速再生機能について説明していく。
【0056】先ず、図8を参照して、MHEGアプリケ
ーションの可変速再生として、2倍速により再生を行う
場合の見かけ上の動作例を図8により説明する。本実施
の形態では、MHEGアプリケーションを再生する際の
可変速度の設定は、MHEGアプリケーションを再生開
始させる前の段階において、MHEGビューワ1として
の設定画面に対して、例えば編集者がマウス、キーボー
ド等によって操作を行うことで設定が行われるものとさ
れる。ここでは、再生速度として2倍が設定されたこと
になる。そして、この後、所定操作によって、MHEG
アプリケーションの再生を開始させるものである。
【0057】そして、時刻tに従って、MHEGアプリ
ケーションの再生が開始されることになる。ここで、本
来はイベント開始時間T1s、イベント終了時間T1e
とされるエンジンイベント01が在るとする。ここでは
2倍速により再生を行うものとされているので、エンジ
ンイベント01は、T1s/2で示される時刻に出現が
開始されて、T1e/2で示される時刻に終了するよう
にされる。そして、このT1s/2〜T1e/2の間
に、エンジンイベント01に対応したリンクが発火する
ように制御される。
【0058】また、この後、本来の出現時刻は時刻T2
とされているタイマーイベント01が在ったとすると、
ここでは、タイマーイベント01は、時刻T2の1/2
である時刻T2/2において出現するようにされる。
【0059】ここで、エンジンイベント01の本来の
[イベント開始時間T1s、イベント終了時間T1e]
と、2倍速に対応して変更された[イベント開始時間T
1s/2、イベント終了時間T1e/2]とを比較して
分かるように、エンジンイベント01の出現開始、及び
終了が、本来(1倍速時)よりも2倍早い時刻となって
いる。同様にして、タイマーイベント01の出現時刻
も、本来の出現時刻T2と、2倍速再生時の時刻T2/
2との関係を比較して分かるように、本来(1倍速時)
よりも2倍早い時刻とされている。このようにしてイベ
ントの出現時刻が、設定された倍速値nに応じて1/n
に変更されることで、イベントに応じたリンクの発火は
本来のn倍の速度で変化していくことになる。これは、
例えばディスプレイ及びスピーカにより再生されたMH
EGアプリケーションを視聴しているときには、見かけ
上の現象として、n倍の速度で再生が進行しているよう
に見えるものである。
【0060】ここで、上記図8においては、倍速値n=
2として2倍速とした設定が行われた場合について示し
ているが、本実施の形態としては、倍速値nについては
2以外の数値を取り得るものである。例えば倍速値n=
4として設定すれば、4倍速度によって再生が行われ
る。更には、通常1倍速よりも低速な再生速度を設定す
ることも可能とされる。この場合には、倍速値nについ
ては、1よりも小さな数値を設定すればよく、例えばn
=0.5に設定すれば、通常1倍速よりも2倍遅い速度
で再生を行うことが可能になるものである。このような
低速再生は、例えばMHEGコンテンツの動作をじっく
り確認したいときなどに有効となる。
【0061】なお、この図8に示されている現在時刻T
pについては、後述することとしてここでの説明は省略
する。
【0062】4−2.処理動作 続いて、上記図8により説明した可変速再生を実現する
ための処理動作について図9のフローチャートを参照し
て説明する。この図に示す処理は、MHEGビューワ1
(MHEGエンジン2(リンク・プロセッサ3、オブジ
ェクト・ハンドラ)、変換形式デコーダ5)としてのプ
ログラムに従って、CPU12a(図5参照)が実行す
るものとされる。
【0063】ここでは、ステップS101としてMHE
Gビューワ1としてのアプリケーションソフトウェアを
起動させたところから開始される。そして、MHEGビ
ューワ1が起動された環境の下で、次のステップS10
2に示すようにして、編集者(ユーザ)の再生速度設定
操作が行われれば、これに応じて、再生速度をn倍速に
設定するための処理を実行する。つまり、前述した倍速
値nをユーザ操作に応じて登録するものである。
【0064】次のステップS103においては、ユーザ
によって行われた再生操作に応答して、指定されたMH
EGアプリケーションの再生を開始させるための制御処
理を実行する。
【0065】そして、この後、ステップS104に移行
して、再生指定がおこなわれたMHEGアプリケーショ
ンに付随するエンジンイベント出現制御ファイル(図1
0(a)参照)の読み込みを行う。このエンジンイベン
ト出現制御ファイルに記述されているイベントの出現時
刻(イベント開始時間/イベント終了時間)は、通常の
1倍速再生時に対応した値とされている。そこで、次の
ステップS105において、エンジンイベント出現制御
ファイルに記述されている全てのイベントの出現時刻
を、登録された倍速値nを利用して1/nに設定するた
めの処理が実行される。具体的に、例えば、倍速値n=
2が登録されているとした上で、図10(a)に示した
エンジンイベント出現制御ファイルの記述内容が上記ス
テップS105の処理にかけられたとすれば、各イベン
トの出現時刻は、例えば図10(b)の( )内に示す
ようにして、元の時刻の半分(1/2)の時刻となるよ
うに書き換えが行われるものである。このようにして、
倍速値nに応じて変更したエンジンイベントの出現時刻
は、例えばこれを記述したファイルを新規に作成するよ
うにしてRAM12bに保持させるようにすることが考
えられる。
【0066】続いてはステップS106以降により、順
次再生時刻の進行に従ってMHEGアプリケーションと
してのデータを解析して、その内容に応じた処理を実行
していくことが行われる。
【0067】ここで、MHEGビューワにおいては、タ
イマーイベントに対応するタイマーが設けられる。この
タイマーは、タイマーイベントを出現させるタイミング
を制御するために設けられるものであり、例えばここで
は図示しない処理ルーチンによって、或るタイマーイベ
ントを出現させる時刻の所定時間前からセットされるも
のである。そして、タイマーがセットされて所定のタイ
マー時間TMが経過した時点で、そのタイマーイベント
を出現させるように制御するものである。
【0068】そこで、ステップS106に続くステップ
S107としては、現時点において、このタイマーがセ
ットされている状態にあるか否かを判別して、現在設定
されているタイマーがあれば、ステップS108に進ん
で、タイマー時間TMについて、TM←TM/nに置き
換える処理が実行される。これにより、セットが行われ
たタイマーについては、実時間の1/nの時間で管理さ
れることになる。このステップS108の処理が終了し
た後は、ステップS106の処理に戻るようにされる。
【0069】また、ステップS107において、上記ス
テップS108の処理によってタイマー時間が1/nに
管理されたタイマーを除いて、セットされているタイマ
ーが無いことが判別された場合には、ステップS109
に進む。ステップS109においては、タイマーイベン
ト出現時刻に至ったか否かが判別される。これは、ステ
ップS108にて実時間の1/nの時間で管理されるタ
イマーについて、タイマー時間に至ったものがあるか否
かということに対応している。
【0070】ステップS109にて肯定結果が得られた
場合には、ステップS110に進んで、その出現時刻に
至ったとされるタイマーイベントに対応するリンクを探
し、このリンクによって指定されるアクションを実行す
る。この時実行されるアクションは、タイマーイベント
に設定された本来の出現時刻に対して、1/nに変更さ
れた時刻タイミングに対応して現れるものである。そし
て、ステップS106の処理に戻るようにされる。
【0071】これに対してステップS109において否
定結果が得られた場合には、ステップS111に進ん
で、エンジンイベント出現時刻に至ったか否かが判別さ
れる。このときに参照するエンジンイベント出現時刻
は、先のステップS105にて変更設定されたエンジン
イベント出現時刻とされる。
【0072】このステップS111にて肯定結果が得ら
れた場合には、ステップS112により、その出現時刻
に至ったエンジンイベントを出現させ、次のステップS
113において、出現させたエンジンイベントに対応し
たリンクを探して、そのリンクに応じたアクションを実
行させる。この処理過程によって、得られるアクション
もまた、エンジンイベントの実際の出現時刻に対して、
1/nに変更された時刻タイミングに対応して現れるも
のである。そして、このステップS113の処理を終了
すると、ステップS106に戻るようにされる。
【0073】また、ステップS111にて否定結果が得
られた場合には、ステップS114に進んで、再生処理
すべきMHEGデータが終了したか否かが判別される。
ここで、未だ再生処理すべきMHEGデータ(イベント
等)が残っている場合には否定結果が得られて、ステッ
プS106に進むことになる。これに対して、全てのM
HEGデータについて再生処理が終了して、肯定結果が
得られた場合には、ステップS115に進んでこれまで
の再生処理を終了させることになる。
【0074】なお、上記図9に示す処理動作において
は、再生倍速度の設定は、MHEGアプリケーションを
再生開始する前の段階において行われ、再生処理中にお
いては、再生倍速度の変更は行われないことを前提とし
たものになっている。しかし、本実施の形態としては、
再生処理中において再生倍速度を変更設定することも可
能とされ、基本的には、再生倍速度を変更設定が行われ
る都度、ステップS104以降からの処理を実行するこ
とで対応可能とされる。
【0075】但し、再生処理中において再生倍速度を変
更設定する場合には、単に、これまでの説明のようにし
て、エンジンイベントとタイマーイベントとの出現時刻
を変更するだけでは、次のような不都合が生じる。これ
を図8を再度参照して説明する。
【0076】ここで、MHEGアプリケーションの再生
状況として、図に示す現在時刻Tpの位置での再生を、
いま、1倍速により行っているものとする。そして、こ
の現在時刻Tpの時点において、再生速度を2倍に変更
するための操作がユーザによって行われたとする。ここ
で、この現在時刻Tpより後においては、出現時刻T2
のタイマーイベント01が存在しているが、例えば図9
に示す処理に従ったとすれば、出現時刻T2のタイマー
イベント01は、再生開始時を基点として、その2倍早
いタイミングである時刻T2/2において出現するよう
に制御される。ここで、MHEGアプリケーションの現
在時刻Tp(例えば、MHEGアプリケーションに対し
て設定されている時刻情報に対応する)をそのままにし
ておいたとすると、時刻T2/2に出現するタイマーイ
ベント01は、現在時刻Tpに対して過去のものとなる
ことから、MHEGエンジン2としては、このタイマー
イベントは無効であるものとして設定することになる。
つまり、再生の流れからいえば、現在時刻Tpにおいて
再生倍速度の変更が行われた時点では、タイマーイベン
ト01は出現していないのであるから、再生倍速度の変
更後にあっては、しかるべきタイミングでタイマーイベ
ント01が出現せねばならないのにも関わらず、これが
出現しないという動作となってしまう。
【0077】この問題を解消するには、再生倍速度の変
更が行われたときには、図に示すように、現在時刻TP
についても設定された倍速値nに応じて、Tp/nに設
定すればよいものである。このような処理を追加すれ
ば、例えば再生倍速度の変更時点からは、図8に示すよ
うにして現在時刻Tp/2から再生が開始されることに
なり、再生倍速度変更に対応して変更されたタイマーイ
ベント01の出現時刻T2/2は、この現在時刻Tp/
2よりも後となる。従って、この場合には適正にタイマ
ーイベント01の出現が得られるものである。
【0078】また、上記実施の形態にあっては、設定さ
れた倍速値nに従って、エンジンイベント及びタイマー
イベントの出現時刻を一律に1/nに設定するようにし
ているが、例えば特にエンジンイベントに関しては、ユ
ーザが任意に設定可能なようにMHEGビューワにおい
て定義されているのであるから、例えば、各エンジンイ
ベントごとの出現時刻を、ユーザが任意に変更設定でき
るようにしたうえで、可変速再生が行われるように構成
することも考えられる。
【0079】また、MHEGアプリケーションの再生速
度に関する倍速値nの情報を起動時の初期パラメータと
して設定できるようにすることも考えられる。
【0080】また、上記実施の形態としてのMHEGビ
ューワは、単体のアプリケーションソフトウェアとして
機能するものとしているが、例えば実際の制作現場にあ
っては、MHEGアプリケーションを作成するMHEG
オーサリングツールと密接な関係を有する。そこで、例
えば本実施の形態のMHEGビューワを、MHEGオー
サリングツールとしての機能に含める、または、MHE
Gオーサリングツールと連携して動作できるようなソフ
トウェア構成とすることも考えられる。
【0081】また、上記実施の形態としてのMHEGビ
ューワは、制作側が使用することを前提としているが、
例えば、デジタル衛星放送を受信するIRD(受信機)
側に搭載されるMHEGビューワ(MHEGエンジン)
に対してこのような再生速度可変の機能を与えるように
することも考えられる。
【0082】また、上記実施の形態では、デジタル衛星
放送においてデータ放送用のコンテンツをMHEGの規
格に従って作成する場合を例に挙げているが、特に、本
発明により作成されるマルチメディアコンテンツとして
は、デジタル衛星放送システム以外のメディアで使用さ
れても構わないものである。更にメディアとしては、放
送や、ネットワーク上での配信等以外に、例えばCD−
ROM等の記録媒体(いわゆるパッケージ品)で再生さ
れるマルチメディアコンテンツを作成する場合であって
も構わない。更に上記実施の形態は、MHEGコンテン
ツの編集を行う場合を例に挙げたが、例えば、MHEG
方式以外の他のマルチメディアコンテンツにも本発明は
適用可能とされる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、マルチメ
ディア情報についてその再生速度を可変して再生出力す
ることが可能とされているが、これによって、例えば作
成したマルチメディア情報の確認を行う際に、再生速度
を通常よりも高速に設定して再生を行えば確認のための
時間が短縮されることになる。逆に、再生速度を通常よ
りも低速に設定して再生を行えば、マルチメディア情報
を詳しく確認することができる。即ち本発明によって
は、先ず、マルチメディア情報の制作過程にあって、作
成したマルチメディア情報の確認作業の効率化を図るこ
とができるという効果を有している。また、本発明にお
いて、再生速度を可変するのにあたっては、時刻制御を
伴うイベント情報の出現時刻を変更するという、非常に
簡易な処理によって実現できるものであり、それだけビ
ューワとしての処理動作も軽快になるという効果も有し
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】MHEGコンテンツの構造を示す説明図であ
る。
【図2】MHEGコンテンツの構造を示す説明図であ
る。
【図3】MHEGコンテンツの動作概念に対応する構造
を示す説明図である。
【図4】MHEGコンテンツの基本動作を示す説明図で
ある。
【図5】本実施の形態のMHEGビューシステムの構成
を示すブロック図である。
【図6】本実施の形態のMHEGビューワの構成を示す
ブロック図である。
【図7】エンジンイベント及びタイマーイベントに応答
したMHEGビューワでの基本的な再生処理を示す説明
図である。
【図8】本実施の形態の可変速再生に対応する、エンジ
ンイベント及びタイマーイベントに応答したMHEGビ
ューワでの再生処理を示す説明図である。
【図9】本実施の形態の可変速再生を実現するための処
理動作を示すフローチャートである。
【図10】エンジンイベント出現制御ファイルと、エン
ジンイベントの出現時刻との関係を示す説明図である。
【図11】アプリケーションインフォメーションファイ
ルの構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1 MHEGビューワ、2 MHEGエンジン、3 リ
ンク・プロセッサ、4オブジェクト・ハンドラ、5 変
換形式デコーダ、10 パーソナルコンピュータ、11
オペレーションシステム、 12 ハードウェア、2
1 ディスプレイ、22 マウス、23 キーボード、
23 スピーカ、24 スピーカ、25 記録デバイ
ス、26 ビデオ機器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の規格に従って符号化されており、
    再生時間軸に従った出力態様の遷移が可能とされるマル
    チメディア情報を再生出力するためのマルチメディア情
    報再生装置として、 少なくとも、上記マルチメディア情報において時刻制御
    を伴うイベント情報に応答してリンクを発火させるイベ
    ント応答動作を実行することのできるイベント応答手段
    と、 上記マルチメディア情報の再生速度を可変設定すること
    のできる再生速度設定手段と、 上記再生速度設定手段により設定された再生速度に応じ
    て、上記マルチメディア情報に関連する時刻情報のう
    ち、少なくとも上記時刻制御を伴うイベント情報が有し
    ているイベント出現時刻を変更設定するようにされた時
    刻変更設定手段と、 上記時刻変更設定手段により変更設定された上記イベン
    ト出現時刻に基づいて上記イベント応答手段のイベント
    応答動作が実行されるように制御する制御手段と、 を備えていることを特徴とするマルチメディア情報再生
    装置。
  2. 【請求項2】 所定の規格に従って符号化されており、
    再生時間軸に従った出力態様の遷移が可能とされるマル
    チメディア情報を再生出力するためのマルチメディア情
    報再生方法として、 少なくとも、上記マルチメディア情報において時刻制御
    を伴うイベント情報に応答してリンクを発火させること
    のできるイベント応答処理と、 上記マルチメディア情報の再生速度を可変設定すること
    のできる再生速度設定処理と、 上記再生速度設定処理により設定された再生速度に応じ
    て、上記マルチメディア情報に関連する時刻情報のう
    ち、少なくとも上記時刻制御を伴うイベント情報が有し
    ているイベント出現時刻を変更設定する時刻変更設定処
    理と、 上記時刻変更設定処理により変更設定された上記イベン
    ト出現時刻に基づいて上記イベント応答処理が実行され
    るように制御する制御処理と、 を実行するように構成されていることを特徴とするマル
    チメディア情報再生方法。
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