JP2000331945A - 半導体薄膜の製造方法と製造装置および半導体装置 - Google Patents

半導体薄膜の製造方法と製造装置および半導体装置

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JP2000331945A
JP2000331945A JP11141887A JP14188799A JP2000331945A JP 2000331945 A JP2000331945 A JP 2000331945A JP 11141887 A JP11141887 A JP 11141887A JP 14188799 A JP14188799 A JP 14188799A JP 2000331945 A JP2000331945 A JP 2000331945A
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plasma
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film
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Munehiro Shibuya
宗裕 澁谷
Shinji Goto
真志 後藤
Michihiko Takase
道彦 高瀬
Tetsuhisa Yoshida
哲久 吉田
Mikihiko Nishitani
幹彦 西谷
Masatoshi Kitagawa
雅俊 北川
Kentaro Setsune
謙太郎 瀬恒
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は半導体工業における半導体薄膜素子
及びその製造方法に関し、特にアクティブマトリックス
方式の液晶ディスプレイ等に用いられる薄膜トランジス
タ(TFT)及びその製造方法に関する。TFTの活性
層として使用可能な結晶性シリコン薄膜の製造方法およ
び製造方法。 【解決手段】 本発明ではプラズマの発生部分と基板と
の間に少なくとも一部分を遮蔽する位置に触媒体を設置
する。これによりプラズマによる原料ガスの分解と触媒
による加熱分解の効果により600℃以下の低温で結晶
性の優れたシリコン薄膜が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体工業におけ
る半導体薄膜素子及びその製造方法に関し、特にアクテ
ィブマトリックス方式の液晶ディスプレイ等に用いられ
る薄膜トランジスタ(TFT)及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アクティブマトリックス方式の液晶ディ
スプレイにおいて、用いられるトランジスタとしては、
各画素をスイッチングするためのトランジスタ、及びに
表示する画像情報に基づく制御信号を各画素トランジス
タに送る周辺回路の高移動度トランジスタがある。従
来、この中で画素トランジスタについては、水素化非晶
質シリコン(a−Si:H)を活性層としたTFTが用
いられ、その製造方法としてはプラズマ化学的気相成長
法(PCVD)が適用されていた。このa−Si:H
TFTは、安価な透光性ガラス基板が十分に適用できる
300℃程度の温度で製造できる利点があるが、n型の
TFTの移動度で1cm2/V・Sと小さく、さらにp
型のTFTについては実用的な移動度が得られず、周辺
回路に適用できないという欠点があり、ICチップを基
板上に実装して周辺回路を構成していた。
【0003】一方、多結晶シリコン(poly−Si)
を活性層とするTFTは、n型,p型ともに移動度が大
きく、周辺回路にも適用できるという利点がある。しか
し、通常poly−Siは、減圧CVD法による成膜な
ど、安価なガラス基板が適用できない600℃以上の高
温の工程が必要であるという課題があった。
【0004】近年、安価なガラス基板が適用できる低い
温度で作製するpoly−Si(低温poly−Si)
の技術について、研究開発が活発に行われ、実用化が進
められている。その一つはa−Si:H膜での吸収が極
めて大きい紫外線領域の波長のエキシマレーザー光を、
パルス状にa−Si:H膜に照射することにより、a−
Si:H膜を急激に加熱溶融・冷却させることで、再結
晶させて多結晶膜を製造する方法(特許第272566
9号等)である。この方法はガラス基板が適用できる6
00℃以下の低温で高移動度のTFTを形成することが
できるが、レーザを使用するために大面積にかつ生産性
よくpoly−Siを形成することが困難である。ま
た、一般にa−Si:H膜中には10atom%以上の水素が
含まれており、そのままではエキシマレーザー光による
急激な加熱によって、水素の突沸が起こり膜の剥離や表
面の荒れが発生するため、予め膜中の水素を脱離させる
熱処理工程を追加しなければならないという課題があっ
た。
【0005】これらの課題を解決すべく、低温で結晶性
シリコン膜を製造する技術について、以下のような技術
が提案されている。
【0006】触媒をSiの溶融温度以上に加熱し、原料
ガスまたは原料ガスの分子の一部を加熱した触媒に接触
させて分解し、CVDによる成膜と基板上での結晶成長
を行う、触媒CVD法によるシリコン薄膜の形成につい
て、特開平8−250438号公報に記載されている。
この方法では、飛来する種の一部は大変な高温になり、
基板表面があたかも高温であるかのように振る舞い、多
結晶シリコンが低い基板温度で生成されるとされてい
る。実際には、原料ガスはシリコン(Si)化合物のガ
スと他の物質の混合ガスであり、触媒は供給される電力
により加熱され、シリコン薄膜を生成する反応室の圧力
を低圧とする圧力条件,および原料ガスにおける他の物
質のガスのシリコン化合物のガスに対する割合を大きく
する原料ガスの混合比の条件、および該触媒に供給する
電力を触媒体温度がシリコン溶融温度以上に高いものと
する触媒に対する供給電力の条件を、堆積種により生成
されるシリコン薄膜が多結晶性の薄膜となる程度のもの
とすることで、低温度の基板に多結晶性のシリコン薄膜
を生成する。
【0007】プラズマを発生させる電極とガス導入口の
間に、熱触媒を設け、活性化させた原料ガスをプラズマ
発生領域に供給し、成膜を行う技術について、特開平1
0−310867号公報に記載されている。
【0008】高周波誘導結合プラズマ(ICP:Induct
ive Coupled Plasma)を用いたプラズマ分解によって分
解し、該分解された原料ガスを用いた化学気相成長プロ
セスによる結晶性シリコン膜の製造については、特開平
10−265212号公報,及び特開平11−7420
4号公報に記載されている。この方法では、例えば、I
CPを発生するための電極(アンテナ)(文献:管井秀
朗:応用物理,Vol.63,No.6,1994年,
pp.559〜567)により、高周波電力を投入にし
て原料ガスの高密度プラズマを発生させ、原料ガスを分
解・高励起にして成膜を行うものである。特開平10−
265212号公報では、高周波電力を800W以上と
することで、導電率が一桁以上高い多結晶シリコン薄膜
が得られ、圧力が50mTorrよりも高いと、膜の導
電率は激減し、微結晶あるいは多結晶シリコン薄膜は得
られなかったことが示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方法を採用した場合、ガラス基板が適用できる温
度で結晶性シリコン膜を製造することは可能と考えられ
るが、それぞれの技術について、以下のような課題があ
った。
【0010】触媒CVD法(特開平8−250438号
公報)については、気相中の熱分解で生じた活性種(ラ
ジカル)のみで、成膜を行う。記載されているように、
基板温度を高くせずに結晶性のシリコン膜を形成するた
めに、分解だけでなく一部のラジカルの温度(運動エネ
ルギー)を十分に大きくさせることを、熱触媒に接触さ
せることで行っている。このような効果を得るため、熱
触媒を1700〜1800℃と極めて高い温度になるよ
うに熱触媒に電力を投入して加熱しなければならないと
いう課題がある。この課題は、液晶ディスプレイのよう
な大面積の基板に形成する場合、より顕著になる。さら
に、この様な高温の熱触媒から発生する輻射に対して、
装置の構造物や安価なガラスなどの基板が耐えうる温度
以下となるようにしなければならない、という課題があ
る。
【0011】PCVDにおいて、原料ガスを予め熱触媒
を通して加熱し、それをプラズマ発生部に供給する方法
(特開平10−310867号公報)については、触媒
CVD法と異なり、ガスが分解・励起される場所からプ
ラズマや基板表面およびその近傍の様な膜形成に寄与す
る領域まで距離があるため、分解・励起されたガス分子
を有効に利用できないという課題があった。従って、使
用できるガスや成膜対象が限られ、ダイヤモンドライク
カーボンや炭化物・窒化物・酸化物の絶縁膜のような保
護膜の形成の例が開示されているだけに留まっている。
【0012】ICPを用いたPCVDにより結晶性シリ
コン膜を形成する方法(特開平10−265212号公
報,特開平11−74204号公報)は、高周波の誘導
結合による原料ガスの高密度プラズマを発生させること
で、従来の平行平板高周波PCVDよりも原料ガスの分
解・励起を活発に行い、結晶性のシリコン膜を形成する
ものである。しかし得られた膜について、ラマン分光法
で確認されたものは、微結晶であり(特開平10−26
5212号公報)、電気特性で確認されたものは光導電
性が大きい(特開平11−74204号公報)等、結晶
性や膜質として十分なものが得られていないという課題
があった。これらの課題は、いずれの技術も原料ガスの
高分解・高励起を主眼とした技術であり、結晶化の促進
や膜中の水素濃度の低減のための手段が不足しているこ
とに起因するものと考えられる。
【0013】本発明は、以上のような従来技術の課題を
解決し、より品質の優れた結晶性シリコン膜を低温で形
成する製造方法及びその製造装置と、特性・信頼性の優
れたTFTを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の構成または本発
明方法において前記目的を達成するため、本発明に係る
半導体薄膜の製造方法と製造装置は、原料ガスを放電分
解して発生したプラズマの中のイオンおよびラジカル
を、前記プラズマの発生部と少なくとも一部分を遮蔽さ
れたところに設置された基板に照射して薄膜を形成する
工程において、前記遮蔽物が触媒体であることを特徴と
する。また、本発明に係る半導体装置は、以上の工程で
得られた結晶性の半導体薄膜を活性層とすることを特徴
とする。これによりガラス等の安価な基板が使用できる
温度で、結晶性の半導体膜や水素含有量の少ない半導体
膜を形成することが可能となる。
【0015】また、本発明方法の構成によれば、プラズ
マ中のイオンおよびラジカルに加え、未分解の原料ガス
をさらに熱触媒によって分解加熱することが可能であ
り、触媒のみを用いた成膜に比べ、触媒体に投入する電
力を低減することが可能になる。
【0016】本発明の構成又は本発明方法において、半
導体薄膜の構成元素を含む原料の放電分解を、高周波誘
導結合プラズマ,ヘリコン波プラズマ,電子サイクロト
ロン共鳴プラズマ,UHFプラズマ,VHFプラズマ,
アーク放電プラズマ,のいずれかの手法によりプラズマ
を発生させることは、プラズマ中の電子密度が1010
1013個/cm-3である高密度・高励起プラズマである
ため、好ましい。
【0017】本発明の構成又は本発明方法において、原
料ガスとしてシリコンを含むガスを含むことは、液晶デ
ィスプレイなどに必要なシリコンTFTを製造すること
が可能となり、好ましい。
【0018】本発明の構成又は本発明方法において、半
導体薄膜の構成元素を含む原料が、水素ガスあるいは不
活性気体で希釈されていることは、成膜速度や結晶性を
制御する上で好ましい。
【0019】成膜時に基板の温度を100℃〜600℃
とすることにより、ガラス等の安価な基板の使用が可能
となり、好ましい。
【0020】本発明の構成又は本発明方法において、基
板として透光性基板を用いることは、透過型液晶ディス
プレイ等、光を透過させる製品を製造する上で好まし
い。
【0021】本発明の構成においては、得られた半導体
薄膜に含まれる水素を、10atom%以下とすることが、作
成する半導体膜及び半導体装置の特性・信頼性の向上
や、さらにレーザー再結晶化等の高品質化が必要な場合
に好ましい。
【0022】本発明の構成又は本発明方法において、基
板上の一部もしくは全面に絶縁膜,導体膜の少なくとも
一種類以上が形成され、前記絶縁膜あるいは導体膜の上
に、結晶性の半導体薄膜が形成されていることは、安価
なガラス等の基板上に半導体装置を製造する場合に、ガ
ラスなどの基板からの不純物の影響等を低減するととも
に、例えばボトムゲート型TFT等の様に半導体装置の
構造を目的に応じて多様に設計にできるため好ましい。
【0023】本発明の構成において、半導体薄膜が微結
晶シリコン薄膜であるという好ましい構成によれば、a
−Si:H膜と比較してTFTの電界効果移動度を高い
ものとするとともに、再結晶化等の高品質化が必要な場
合に脱水素処理が不要となり、好ましい。
【0024】本発明の構成において、半導体薄膜が多結
晶シリコン薄膜であるという好ましい構成によれば、T
FTの電界効果移動度をより高いものとすることができ
る。
【0025】本発明の構成又は本発明方法において、半
導体薄膜の厚さが、5nm以上200nm以下とするこ
とは、エッチングや成膜を追加することなくそのままの
膜厚でTFTに適用することができ、好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図2を用いて説明する。
【0027】(実施の形態1)図1は本発明に関わる半
導体薄膜の製造装置の概略図である。真空容器1内に、
基板加熱用ヒータを内蔵した基板ホルダ2および高周波
電力供給用の電極4および触媒体メッシュ5が設置され
ている。触媒体としては、原料ガスを分解してシリコン
の種を生成可能なものであれば他の材料でもよい。たと
えばTa,Mo,Pt,Ni,Crおよびそれらの化合
物が一例としてあげられる。基板ホルダ2上に基板3が
設置され、100〜600℃の適当な温度に加熱され
る。ガス導入口7から真空容器1内にSiH4等のSi
化合物ガスやH2等の必要なガスが導入される。原料ガ
スはSiH4以外にもシリコンを含有する化合物ガス、
たとえばSi26、SiF4、SiH22、SiCl4
SiH2Cl2等が挙げられる。希釈用ガスとしてはH2
以外にAr、He等の不活性ガスが挙げられる。さらに
電極4は高周波電源6によって高周波電力を印加され、
触媒体メッシュ5との間にプラズマが発生する。触媒体
メッシュ5は直流電源8によって電流を供給され、適当
な温度(800〜1700℃)に発熱する。発生したプ
ラズマによる影響を遮断し、かつ触媒体に電力を供給す
るために、直流電源8と触媒体メッシュ5の間に交流カ
ットフィルター9および直流カットフィルター10を設
置した。
【0028】なお本実施例では、プラズマとして平行平
板容量結合プラズマを適用しているが、プラズマの電子
密度が1010〜1013cm-3の高密度プラズマとしてI
CPプラズマ、ヘリコン波プラズマ,電子サイクロトロ
ン共鳴プラズマ,UHFプラズマ,VHFプラズマ,ア
ーク放電プラズマのいずれを適用してもよい。またこの
ような真空容器内に電極を持たないプラズマの発生方法
の場合、触媒体への電流の供給は直流、交流どちらでも
可能である。また、これらのプラズマ発生法に限らず、
プラズマを発生させることが可能で有れば、本発明に係
る半導体の製造装置に適用してよい。
【0029】(実施の形態2)図2は本発明に係る半導
体薄膜の製造方法により作製するTFTの工程概略図で
ある。
【0030】まず、ガラス等の基板11上に、常圧CV
D法等により酸化シリコン膜17を100〜500nm
の膜厚で形成する(図2(a))。
【0031】次いで、結晶性シリコン膜12を、図1の
装置を用いて、10〜50nmの膜厚で形成する(図2
(b))。膜厚はこの範囲に限られたものではなく、T
FTの構造や他の工程との整合性等に応じ、5〜200
nmの範囲で設定する。なお必要に応じて、結晶性シリ
コン膜12を、450〜600℃の熱処理や、エキシマ
レーザーの照射等を行ってもよい。フォトリソによりパ
ターニングされたフォトレジストをマスクとして結晶性
シリコン膜12をエッチングする(図2(c))。次い
で、常圧CVDにより酸化シリコン膜13を50〜30
0nmの膜厚で形成(図2(d))する。なお、シリコ
ン酸化膜の形成方法は、プラズマCVD法,スパッタ
法,蒸着法,減圧CVD法等他の手段でもよい。
【0032】次いで、Ti,Mo,W,Al,Ta等か
らなる金属膜を50〜300nmの膜厚で形成し、フォ
トリソによりパターニングされたフォトレジストをマス
クとして金属膜をエッチングすることにより、ゲート電
極14を形成する(図2(e))。なお、ゲート電極1
4としては金属膜に限らず、シリコン膜でもよい。次い
で、ゲート電極14をマスクとして、不純物を含むイオ
ン15を注入し、ソース/ドレイン領域となる不純物ド
ーピング層16を形成する(図2(e))。このドーピ
ング層の形成は、例えばn型層の形成では、水素希釈5
% PH↓3をイオン源ガスとしたイオンドーピングで
行う。イオンドーピングを適用する場合の条件は、加速
電圧5〜100kV,総イオン注入量1014〜1016
-2とする。これらの条件はマスクの厚さや形成するド
ーピング層の厚さ等の構成により、適宜最適な条件やガ
ス濃度を選択する。また、p型層の形成ではイオン源ガ
スとして水素希釈5% B26等を用いたイオンドーピ
ングにより行う。なお、イオンドーピング法では、ドー
パントとなる不純物と水素が同時に注入されるため、水
素による注入欠陥の補償や活性化・結晶化の促進が行わ
れ、低い温度で低抵抗のドーピング層が形成される。な
お、本実施例において注入される領域の酸化シリコン膜
を残したままイオンの注入を行っているが、注入される
領域の表面の酸化シリコン膜を除去し、イオンの注入を
行ってもよい。その場合は、イオンの加速電圧は、20
kV以下とすることが好ましい。
【0033】次いで、層間絶縁膜となる酸化シリコン膜
18を、常圧CVD法,プラズマCVD法,スパッタ法
等により、100〜500nmの膜厚で形成し、ソース
/ドレイン領域への電極コンタクトを取るために酸化シ
リコン膜を、フォトリソ・エッチングにより開口し、ソ
ース/ドレイン電極19を形成して、薄膜トランジスタ
を完成させる(図2(f))。
【0034】以上のような方法を採用することにより、
ガラス基板が適用できる温度範囲で、結晶性が優れた半
導体薄膜を形成することができる。従って、アクティブ
マトリックス方式の液晶ディスプレイ等のように大面積
ガラス基板に薄膜トランジスタを作製する場合において
も、特性、信頼性の優れた薄膜トランジスタを作製する
ことが可能となる。
【0035】また、成膜時に基板の高温加熱を行なえ
ば、より結晶性の優れた半導体薄膜の形成ができるの
で、より良好な特性を示す薄膜トランジスタを作製する
ことができる。加熱の温度は、本実施例のように基板と
してガラス基板を用いる場合には、100〜600℃で
あるのが好ましく、さらには300〜500℃であるの
が、ガラスの歪みを最小限にすることや酸化膜の特性を
向上させる点でより好ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明の構成または本発明の方法におい
て前記目的を達成するため、本発明に係る半導体薄膜の
製造方法と製造装置は、原料ガスを放電分解して発生し
たプラズマの中のイオンおよびラジカルを、前記プラズ
マの発生部と少なくとも一部分を遮蔽されたところに設
置された基板に照射して薄膜を形成する工程において、
前記遮蔽物が触媒体であることを特徴とする。この装置
および方法により、プラズマによって分解された原料ガ
スが触媒体によりさらに加熱分解されるかまたは、プラ
ズマ中の未分解のガスが触媒によって加熱分解すること
によって基板表面での反応性が高まり、結晶性の優れた
結晶性シリコン膜を低温で形成することが可能になる
(図3参照)。また本発明方法の構成によれば、触媒の
みを用いた成膜に比べ、触媒体に投入する電力を低減す
ることが可能になりランニングコスト等の低減も可能に
なる。
【0037】本発明に係る半導体装置は、以上の工程で
得られた得られた結晶性の半導体薄膜を活性層とするこ
とを特徴とし、これにより、ガラス等の安価な基板が使
用できる温度で、結晶性の半導体膜や水素含有量の少な
い半導体膜を容易に大面積形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の形態による半導体薄膜
形成装置の概略構成図
【図2】本発明の第2の実施例の形態によるトップゲー
ト型薄膜トランジスタの製造工程の概略流れ図
【図3】本発明の第一の実施例の形態による半導体薄膜
形成装置によって形成した、結晶性シリコン薄膜のラマ
ン測定の図
【図4】本発明の第2の実施例の形態によるトップゲー
ト型薄膜トランジスタのトランジスタ特性の図
【符号の説明】
1 真空容器 2 基板ホルダ 3 基板 4 電極 5 触媒体メッシュ 6 高周波電源 7 ガス導入口 8 直流電源 9 交流カットフィルター 10 直流カットフィルター 11 基板 12 結晶性シリコン膜 13 酸化シリコン膜 14 ゲート電極 15 イオン 16 不純物ドーピング層 17 酸化シリコン膜 18 酸化シリコン膜 19 ソース/ドレイン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高瀬 道彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉田 哲久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西谷 幹彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 北川 雅俊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 瀬恒 謙太郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5F045 AA06 AA08 AA10 AA18 AA19 AB03 AB32 AC01 AC02 AC03 AC05 AC16 AC17 AD05 AD06 AD07 AD08 AD09 AD10 AE29 AF07 AF08 AF10 BB07 BB08 BB12 BB16 CA15 CB05 DA68 DP04 EH06 EH10 EH11 EH14 EH17 5F110 AA17 BB01 CC02 DD02 DD06 DD13 DD24 EE03 EE04 FF02 FF27 FF28 FF29 FF30 FF32 GG13 GG24 GG25 GG45 GG46 HJ01 HJ04 HJ12 HJ13 NN02 NN23 NN34 NN35 PP03 QQ11

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス導入口,真空排気口に接続された真空
    容器内において、半導体薄膜の構成元素を含む原料を減
    圧下で放電分解して発生したプラズマ中のイオン及びラ
    ジカルを、前記プラズマの発生部と少なくともプラズマ
    の一部分を遮蔽されたところに設置された基板に照射し
    て薄膜を形成する工程を有する半導体薄膜の製造方法で
    あって、前記遮蔽物が触媒体であることを特徴とする、
    半導体薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】半導体薄膜の構成元素を含む原料の放電分
    解を、高周波誘導結合プラズマ,ヘリコン波プラズマ,
    電子サイクロトロン共鳴プラズマ,UHFプラズマ,V
    HFプラズマ,アーク放電プラズマ,のいずれかの手法
    によりプラズマを発生させることで行うことを特徴とす
    る、請求項1に記載の半導体薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】半導体薄膜の構成元素を含む原料にシリコ
    ンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の半導体薄
    膜の製造方法。
  4. 【請求項4】半導体薄膜の構成元素を含む原料が、水素
    ガスあるいは不活性気体で希釈されていることを特徴と
    する請求項3に記載の半導体薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】半導体薄膜の形成時に基板の温度を100
    ℃〜600℃とすることを特徴とする、請求項3に記載
    の半導体薄膜の製造方法。
  6. 【請求項6】前記触媒体がW,Ta,Mo,Pt,N
    i,Crのいずれかが主成分であることを特徴とする請
    求項1に記載の半導体薄膜の製造方法。
  7. 【請求項7】半導体薄膜が、微結晶シリコンあるいは多
    結晶シリコンであることを特徴とする請求項3に記載の
    半導体薄膜の製造方法。
  8. 【請求項8】半導体薄膜中の水素の含有量が10atom%以
    下であることを特徴とする、請求項1に記載の半導体薄
    膜の製造方法。
  9. 【請求項9】前記基板として透光性基板を用いることを
    特徴とする、請求項3に記載の半導体薄膜の製造方法。
  10. 【請求項10】前記基板上の一部もしくは全面に絶縁
    膜,導体膜の少なくとも一種類以上が形成され、前記絶
    縁膜あるいは導体膜の上に、結晶性の半導体薄膜が形成
    されていることを特徴とする、請求項3に記載の半導体
    薄膜の製造方法。
  11. 【請求項11】前記半導体薄膜の厚さが、5nm以上2
    00nm以下であることを特徴とする、請求項3に記載
    の半導体薄膜の製造方法。
  12. 【請求項12】ガス導入口,真空排気口に接続された真
    空容器内において、半導体薄膜の構成元素を含む原料を
    減圧下で放電分解して発生したプラズマ中のイオン及び
    ラジカルを、前記プラズマの発生部と少なくともプラズ
    マの一部分を遮蔽されたところに設置された基板に照射
    して薄膜を形成する半導体薄膜の製造装置であって、前
    記遮蔽物が触媒体であることを特徴とする半導体薄膜の
    製造装置。
  13. 【請求項13】半導体薄膜の構成元素を含む原料の放電
    分解を、高周波誘導結合プラズマ,ヘリコン波プラズ
    マ,電子サイクロトロン共鳴プラズマ,UHFプラズ
    マ,VHFプラズマ,アーク放電プラズマ,のいずれか
    の手法によりプラズマを発生させることで行うことを特
    徴とする、請求項12に記載の半導体薄膜の製造装置。
  14. 【請求項14】前記触媒体がW,Ta,Mo,Pt,N
    i,Crのいずれかが主成分であることを特徴とする請
    求項12に記載の半導体薄膜の製造装置。
  15. 【請求項15】ガス導入口,真空排気口に接続された真
    空容器内において、半導体薄膜の構成元素を含む原料を
    減圧下で放電分解して発生したプラズマ中のイオン及び
    ラジカルを、前記プラズマの発生部と少なくとも一部分
    を触媒体で遮蔽されたところに設置された基板に照射す
    ることにより形成した結晶性の半導体薄膜を活性層とす
    る半導体装置。
  16. 【請求項16】半導体薄膜の構成元素を含む原料の放電
    分解を、高周波誘導結合プラズマ,ヘリコン波プラズ
    マ,電子サイクロトロン共鳴プラズマ,UHFプラズ
    マ,VHFプラズマ,アーク放電プラズマ,のいずれか
    の手法によりプラズマを発生させることで行うことを特
    徴とする、請求項15に記載の半導体装置。
  17. 【請求項17】半導体薄膜の構成元素を含む原料にシリ
    コンを含み、前記結晶性の半導体薄膜の構成元素にシリ
    コンが含有されていることを特徴とする、請求項15に
    記載の半導体装置。
  18. 【請求項18】半導体薄膜の構成元素を含む原料が、水
    素ガスあるいは不活性気体で希釈されていることを特徴
    とする請求項17に記載の半導体装置。
  19. 【請求項19】半導体薄膜の形成時に基板の温度を10
    0℃〜600℃とすることを特徴とする、請求項17に
    記載の半導体装置。
  20. 【請求項20】半導体薄膜が、微結晶シリコンあるいは
    多結晶シリコンであることを特徴とする請求項17に記
    載の半導体装置。
  21. 【請求項21】半導体薄膜中の水素の含有量が10atom%
    以下であることを特徴とする、請求項17に記載の半導
    体装置。
  22. 【請求項22】前記基板として透光性基板を用いること
    を特徴とする、請求項17に記載の半導体装置。
  23. 【請求項23】前記基板上の一部もしくは全面に絶縁
    膜,導体膜の少なくとも一種類以上が形成され、前記絶
    縁膜あるいは導体膜の上に、結晶性の半導体薄膜が形成
    されていることを特徴とする、請求項17に記載の半導
    体装置。
  24. 【請求項24】前記半導体薄膜の厚さが、5nm以上2
    00nm以下であることを特徴とする請求項17に記載
    の半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003347221A (ja) * 2002-05-29 2003-12-05 Kyocera Corp Cat−PECVD法、それを用いて形成した膜、およびその膜を備えた薄膜デバイス
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