JP2000330973A - 有限差分時間領域電磁界解析法を過渡電気回路解析法に結合するハイブリッド解析方法及びハイブリッド有限差分時間領域電磁界−過渡電気回路解析装置 - Google Patents

有限差分時間領域電磁界解析法を過渡電気回路解析法に結合するハイブリッド解析方法及びハイブリッド有限差分時間領域電磁界−過渡電気回路解析装置

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JP2000330973A
JP2000330973A JP11137747A JP13774799A JP2000330973A JP 2000330973 A JP2000330973 A JP 2000330973A JP 11137747 A JP11137747 A JP 11137747A JP 13774799 A JP13774799 A JP 13774799A JP 2000330973 A JP2000330973 A JP 2000330973A
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electric circuit
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Gregory Kobittsue
コビッツェ・グレゴリ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直接的に内部ノードにアクセスできないサブ
回路では実質的に解析が不可能であるという課題があっ
た。 【解決手段】 ハイブリッド解析法は、有限差分時間領
域電磁界解析と過渡電気回路解析との両方をユーザ指定
の所定の期間の間連続的に実行する実行ステップと、過
渡電気回路解析を実行する際にリンクの等価源回路をそ
の所定の期間にわたって継続的に更新する更新ステップ
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有限差分時間領
域(finite−difference time−
domain:FDTD)電磁界解析法(以下単にFD
TD法と略す)を過渡電気回路解析(transien
t electric circuitanalysi
s:TECA)法に結合するハイブリッド解析方法、及
びこの方法を実現するハイブリッド有限差分時間領域電
磁界−過渡電気回路解析装置(以下単にハイブリッドF
DTD−TECA装置と略す)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】FDTD法は、構造物及び材料中におけ
る電磁界の時間的及び空間的な生成及び伝搬をシミュレ
ートするために使用される。例えば、FDTD法を実現
する装置は、そのようなシミュレーションを可能にし、
マクロストリップライン内の電磁波の伝搬、プリント回
路基板の層間接続等を調べることができる。FDTD法
では、調べる対象となる空間は、対応する格子の構成及
び仕様により規定される。電界の強度E(ベクトル量)
及び磁界の強度H(ベクトル量)は、通常、時間及び空
間領域でのマックスウェル回転方程式系を解くYeeア
ルゴリズム(Yee格子)を用いて計算される。このこ
とは、図6に示すように、全ての電界成分が磁界成分の
循環により囲まれ、全ての磁界成分が電界成分の循環に
より囲まれるように、電界成分及び磁界成分が空間的に
中心になるように、電界E及び磁界HがYee格子にお
いて位置決めされることを意味する。
【0003】さらに、電界Eがt=t1で計算された場
合、その後、磁界Hはt=t1+△t/2で計算され、
電界Eの新しい値がt=t1+△tで計算されるよう
に、電界E及び磁界Hはそれぞれ時間的に時間ステップ
△tのリープフロッグ配置において中心になるように位
置決めされる。即ち、電界E及び磁界Hは、リープフロ
ッグ(蛙飛び)の形で時間的に交互に計算される。この
ような電界E及び磁界Hの計算を交互に挿入するシーケ
ンスは、時間tがユーザ指定の時間リミットTになるま
で、即ちt≧Tとなるまで繰り返される。また、格子の
寸法及びその複雑さはモデルの正確さを決定するもので
あるが、それらはコンピュータメモリのサイズ及び計算
時間への要求により限定される。
【0004】実際には、例えば、1つ以上の集積回路
(IC)が複雑な機器に装着される複数のプリント回路
基板(PCB)にそれぞれ設けられている。1つのIC
をモデル化する場合、格子セルの寸法は、現在2ミクロ
ン以下であるIC特有の寸法を越えることはできない。
さらに、数値的な安定性のために、時間ステップ△tは
以下の不等式により限定される。
【0005】
【数1】
【0006】ここでcは光速、△x,△y,△zはそれ
ぞれx,y,z軸方向の格子セルの寸法である。この結
果、時間ステップは例えば6.7x10-5秒である。従
って、非常に大きな計算時間が必要であり、もし電気回
路解析により提供されるような他の有効なアルゴリズム
が利用されないならば、現実の電子装置のシミュレーシ
ョンへのFDTD法の実際の使用は疑問である。
【0007】現在、SPICE(カリフォルニア大学バ
ークレイ校による)シミュレータが、過渡電気回路解析
(以下TECAと略す)用のツールとして知られてい
る。そのツールは、非常に複雑な電子装置におけるプロ
セスをシミュレートする効率的な手段を提供する。複雑
な集積回路を含む非常に多くのサブ回路(sub−ci
rcuit)をカバーするライブラリが、製造業者、ソ
フトウェア会社、及び大学関係者による協力により構築
され維持されている。
【0008】そこで、宇野亨著“FDTD法による電磁
界およびアンテナ解析”、コロナ社、175〜191ペ
ージに記載されているように、モノシリックマイクロ波
集積回路等の回路をシミュレーションする方法として、
FDTD法とSPICEとを組み合わせた方法が提案さ
れている。この従来のFDTD法とTECA法(この場
合はSPICE)とを結合するハイブリッド解析方法で
は、図6に示すように、小さいサイズの電子部品、デバ
イス、又はIC(即ちチップ)が、サブセルレベルに設
けられ組み込まれる。その結果、輻射パスはFDTD格
子を通り、チップ内の電流はSPICEモデルの分岐を
流れるとともに、内部スケールでの相互作用は特別なリ
ンクにより扱われる。SPICE解析をFDTD法に導
入する考えの背景にある、物理的な定式化及び数学的な
記述は、タフロブ(Taflove)著の“有限差分時
間領域法”、アーテックハウス、1995、トーマス等
による“FDTD解析用のサブ格子モデルとして一塊り
になったSPICE回路の使用”、IEEE micr
owave and guided wave let
ters、Vol.4、No.5、141〜143ペー
ジ、1994、及び、クオ等による“電圧源によるアプ
ローチに基づくFDTD解析を用いたマイクロ波アクテ
ィブデバイスのモデリング”、IEEE microw
ave and guided wave lette
rs、Vol.6、No.5、199〜201ページ、
1996に開示されている。
【0009】問題となっているチップのポートにおける
FDTD格子を示すノートン又はテブナン等価回路(即
ち、等価電流源又は等価電圧源)は各時間ステップにお
いて求められる。その結果、等価電流源法及び等価電圧
源法は同様な手順となる。以下では、等価電流源法のみ
を参照して考えることとする。式(2)で表されるアン
ペア法則は、チップを含むFDTDセルに対して式
(3)のように書き換えられる。
【0010】
【数2】
【0011】
【数3】
【0012】ここで、Vはチップに印加される電圧、C
=εA△xはFDTDセルの静電容量(A=△y・△z
はFDTDセルの面積、△xはその高さである)、I
(V)(=AJ(E))はチップを流れる電流、Iは全
セル電流A・∇xHn+1/2 である。即ち、FDTD法と
SPICEの結合は、3つの素子、即ち、並列に接続さ
れたコンデンサC、定電流源I、チップ回路を備えた等
価回路により表される。図7はこのような等価電流源と
して実現される、FDTD法とSPICEとを結合する
リンクを含む等価回路の構成を示す概略回路図である。
図において、10はFDTDセルに含まれる上記チップ
のような回路網である。
【0013】次に動作について説明する。この場合、計
算シーケンスは図8に示すように実行される。もし、電
界Eの値がt=t1で知られているならば(電界Eの値
はEn )、磁界HはFDTD法によりt=t1+Δt/
2において、Hn-1/2 とEn とを用いて計算される。し
かしながら、t=t1+Δtにおける、チップを含むセ
ル即ち結合セルに対する電界Eの新しい値En+1 はSP
ICEにより計算される。この際、コンデンサCの印加
電圧Vの初期条件即ち初期値が必要となる。SPICE
は、コンデンサCに印加されるEn Δxに等しい初期電
圧Vn の上記等価回路と等価電流源値(ESV)I=A
・∇xHn+1/2 を有する等価電流源とをシミュレートす
る。この場合、SPICEシミュレータによる過渡解析
は、その期間Δtの間実行される。SPICEの計算は
時間ステップを十分細かくとって時間間隔t1からt1
+Δtの間で実行され、初期電圧Vn を用いて上式
(3)によりVn+1 が計算される。この出力即ち結果と
して得られるコンデンサCの印加電圧Vn+1 は電界の強
度E n+1 =Vn+1 /Δxに変換されFDTD法側へデー
タとして引き渡される。このようにして、順次、FDT
D法とSPICEが結合しながら計算が実行される。な
お、チップを含まない複数のセルのt=t1+Δtにお
けるEの新しい値は、FDTD法により計算される。
【0014】上記から明らかなように、SPICE等の
回路シミュレータを用いて過渡解析を正確に実行するた
めには、対応する初期条件がチップ回路内で設定されな
ければならない。特に、メモリ素子の初期状態ととも
に、導体に印加される電圧の連続性及びインダクタを流
れる電流の連続性とを維持する必要がある。それを解決
するためには、前の時間ステップでの過渡解析中に計算
された対応する値を記憶して、それらを初期条件として
使用すればよい。これは、例えば、SPICEの生のフ
ァイルを保存し、次の時間ステップで処理をそれぞれ再
開することにより実現され得る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来のFDTD法をT
ECA法に結合するハイブリッド解析方法は以上のよう
に構成されているので、直接的に内部ノードにアクセス
できない複雑な素子がチップモデルの記述において使用
される場合であっても、TECA法に移行する際には初
期条件として使用するためにそれらの内部データを保存
しなければならないという課題があった。特に、サブ回
路を扱ったり、例えば集積回路、標準ゲート及び素子等
を記述したりする場合には、このような課題があり、直
接的に内部ノードにアクセスできないサブ回路では実質
的に解析が不可能であるという課題があった。
【0016】さらに、チップ回路が、ダイオードのよう
に、遷移領域を通過しその極性を変化させる際に出力が
時間的に突然変化する非線形素子を含んでいるという場
合には、時間ステップΔtの時間間隔内では定等価源で
あるという仮定に基づいたSPICEによる過渡解析は
重大な誤差をもたらすという課題があった。
【0017】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、精度を向上でき、同時に、内部デ
ータに直接アクセスできないサブ回路のような複雑な回
路を含む全ての回路素子に対して、正確で連続的な電圧
及び電流を維持することができる、FDTD法をTEC
A法に結合するハイブリッド解析方法及びハイブリッド
FDTD−TECA装置を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明に係るFDTD
法をTECA法に結合するハイブリッド解析方法は、有
限差分時間領域電磁界解析と過渡電気回路解析との両方
をユーザ指定の所定の期間の間連続的に実行する実行ス
テップと、過渡電気回路解析を実行する際にリンクの前
記等価源回路をその時間領域について更新する更新ステ
ップとを備えたものである。
【0019】この発明に係るFDTD法をTECA法に
結合するハイブリッド解析方法は、実行ステップでは、
リンクの等価源回路及びその時間領域[t1..t2]
を定義し、過渡電気回路解析をその時間領域の間実行
し、時間領域の上限t2がユーザ指定の所定の時間リミ
ットT以上であるか否かを判定し、上限t2が前記時間
リミットT未満であるならば前記過渡電気回路解析を一
時停止し、その後、有限差分時間領域電磁界解析を実行
し電磁的な値を電気回路上の値に変換し、その後前記有
限差分時間領域電磁界解析を一時停止し、更新ステップ
では、有限差分時間領域電磁界解析を一時停止後、前記
等価源回路の時間領域をt1=t2,t2=t2+Δt
と変更するとともにその出力を変更された時間領域につ
いて更新し、その後過渡電気回路回路解析の実行へ移行
するものである。
【0020】この発明に係るFDTD法をTECA法に
結合するハイブリッド解析方法は、リンクの等価源回路
の出力は、電磁界強度の現在及び以前の値に従って内挿
及び外挿によりその時間領域にわって継続的に更新され
るものである。
【0021】この発明に係るFDTD法をTECA法に
結合するハイブリッド解析方法は、リンクの等価源回路
の出力は、電磁界強度の現在及び以前の値に従って定義
される、変更された時間領域に関する区分線形時間関数
を用いて内挿及び外挿されるものである。
【0022】この発明に係るハイブリッドFDTD−T
ECA装置は、リンクの前記等価源回路及びその時間領
域[t1..t2]を定義する等価源定義手段と、過渡
電気回路解析を前記時間領域の上限t2まで実行し計算
された電気回路上の値を電磁的な値に変換する過渡電気
回路解析手段と、時間領域の上限t2がユーザ指定の所
定の時間リミットT以上であるか否かを判定し、上限t
2が前記時間リミットT未満ならば過渡電気回路解析を
一時停止する過渡電気回路解析一時停止手段と、有限差
分時間領域電磁界解析を実行し電磁的な値を電気回路上
の値に変換する有限差分時間領域電磁界解析手段と、こ
の解析終了後に有限差分時間領域電磁界解析を一時停止
する有限差分時間領域電磁界解析一時停止手段と、有限
差分時間領域電磁界解析の一時停止後に等価源回路の時
間領域をt1=t2,t2=t2+Δtと変更するとと
もにその出力を変更された時間領域について更新する等
価源再定義手段とを備えたものである。
【0023】この発明に係るハイブリッドFDTD−T
ECA装置は、等価源再定義手段が、リンクの等価源回
路の出力を、電磁界強度の現在及び以前の値に従って定
義される、変更された時間領域に関する区分線形時間関
数を用いて内挿及び外挿するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態
1によるFDTD法をTECA法に結合するハイブリッ
ド解析方法(以下単にハイブリッドFDTD−TECA
法と略す)において、等価電流源として実現されるFD
TD法−TECA法を結合するリンクを含む等価回路の
構成を示す概略回路図である。図1に示すように等価回
路の構成は基本的に従来のものとなんら変わりはない。
図において、10は選択されたSPICE等のTECA
法の電気回路モデルにより記述されるチップ等の回路網
を示しており、ここでは、一般性を失うことなく、回路
網10はx方向を向いていると仮定する。また、Cはコ
ンデンサであってセルの静電容量を示しており、Iは等
価電流源であってFDTD空間(FDTDセル)と回路
網10との相互作用即ちリンクを示している。なお、等
価電流源Iに代わって、等価電圧源が使用され得る。ま
た、1つのチップだけではなく複数のチップが設けられ
てもよく、この場合には、1つの格子に対して複数の等
価回路が異なった場所で且つ/または異なった方向に存
在する。
【0025】この実施の形態1によるハイブリッドFD
TD−TECA法は、図1に示すように従来のFDTD
法をSPICEに結合する方法と同様に、FDTDセル
を介したSPICE等のTECA法とのリンクが等価源
回路(等価電流源又は等価電圧源)により実現され、そ
のFDTDセル内の電磁界の強度によりその等価源回路
の出力が規定されているものであるが、従来の方法とは
異なり、FDTD法とTECA法との両方をユーザ指定
の所定の期間の間連続的に実行する実行ステップと、上
記リンクの等価源回路の出力をその時間領域にわたって
継続的に更新する更新ステップとを備えている。
【0026】次に動作について説明する。図2はこの実
施の形態1によるハイブリッドFDTD−TECA法の
処理手順の概要を示すフローチャートであり、以下で
は、まず図2を参照しながら、簡単にその処理について
説明し、その後、詳細についてはハードウェア構成とと
もに説明することとする。
【0027】まず、格子セルの寸法、時間ステップΔ
t、最大時間リミットTは解析の前に設定されているも
のとする。さらに、電界E及び時間Hの値はそれぞれあ
る初期値に設定される。それらの初期値は、ゼロに設定
されるか、または、追加のソルバ(ある解決法)により
静的な固有値等に設定される。しかしながら、このこと
はこの発明の目的ではないので、その詳細は省略する。
【0028】図2に示すように、この実施の形態1によ
るハイブリッドFDTD−TECA法では、ステップS
1において、磁界Hの初期値に従って、一時的な時間領
域[t1..t2](t1=0,t2=Δt/2)を有
する等価電流源が定義される。そして、ステップS2に
おいて、過渡時間t=t2までTECAが等価回路に対
して実行される。この際、TECAにより計算された等
価コンデンサCに印加される電圧Vは、式Ex=V/Δ
xに従い、x方向のFDTDセルの電界強度Exへと変
換される。次に、ステップS3において、時間領域の上
限t2は最大時間リミットTと比較される。この場合、
もし上限t2が最大時間リミットT以上となっていない
ならば、ステップS4において、TECAは一時停止さ
れる。この際、TECAは終了されずに、全ての内部デ
ータは以下に示す手順に従っていつでも復帰するように
用意されたままとなっている。
【0029】上記のTECAの一時停止は、ステップS
5において、FDTD解析をトリガしてFDTDを実行
する。このことは、磁界強度Hの新しい値が新しい既存
の電界Eの値及び磁界Hの以前に計算された値から計算
されることを意味する。チップを含まない複数のセルの
新しい電界Eの値は、リープフロッグ(蛙飛び)なやり
かたにより計算される。さらに、磁界Hの新しい値は、
等価電流源の出力値ESV(Equivalent c
urrent Source Value)がESV=
I=A・∇xHと更新することを可能にする。このステ
ップの終了後、ステップS6において、次にFDTD解
析が一時停止となる。
【0030】このFDTD解析の一時停止は、ステップ
S7において、等価電流源の新出力値ESVによる等価
電流源モデルの再定義をトリガする。現在の等価電流源
モデルの時間領域[t1..t2]は、t1=t2、t
2=t2+Δtに変更される。また、現在の等価電流源
モデルは、必ずしも、定電流源である必要はない。その
代わりに、等価電流源は、新しく得られた新ESVと以
前に得られた旧ESVとに従い、新しい時間領域内で内
挿及び外挿され得る。即ち、定電流源モデルに代わり変
更された時間領域について線形な電流源モデルを使用す
ることができ、この線形電流源モデルを用いた場合に
は、以下の式により現在の等価定電流源の出力である電
流を計算することができる。
【0031】
【数4】
【0032】計算ループは、過渡時間t=t2までにT
ECAを復帰させることにより閉じ、ステップS2に戻
る。この際、TECAは、以前に計算されたV及び上記
式(4)により計算される等価電流源の出力Iを用い
て、上記式(3)に従って新しいVを計算する。このハ
イブリッドな解析は、等価電流源の時間領域の上限t2
の再定義された値が指定された最大時間リミットTに到
達するまで、実行される。
【0033】図3は、この発明の実施の形態1によるF
DTD法をTECA法に結合する装置即ちハイブリッド
FDTD−TECA装置の構成を示すブロック図であ
り、図において、1はハイブリッドFDTD−TECA
装置、2は入力データ準備部(等価源定義手段)、3は
データ交換/変換部、4はFDTD解析部(有限差分時
間領域電磁界解析手段)、5はTECA部(過渡電気回
路解析手段)、6はFDTD解析一時停止部(有限差分
時間領域電磁界解析一時停止手段)、7はFDTD解析
一時停止チェック部、8はFDTD解析復帰部、9はT
ECA一時停止部(過渡電気回路解析一時停止手段)、
10はTECA復帰部、11は等価源時間領域調整部
(等価源再定義手段)、12は等価源再定義部(等価源
再定義手段)、13は表示/記憶部である。
【0034】入力データ準備部2は、入力初期データを
準備するために、FDTD及びTECA即ちFDTD格
子、材料仕様、TECAにより記述されるチップの位置
及び方向、等価源回路等を初期化する。このようにし
て、入力データ準備部2は、ユーザにより指定された解
析対象の構成を前処理する。等価電流源モデルの場合、
等価回路は、C=εAΔxのセルコンデンサを含んでい
る。さらに、入力データ準備部2は、等価電流源の時間
領域[t1..t2]をt1=0,t2=Δt/2と設
定する。上記動作の完了の後、入力データ準備部2は、
初期データをTECA部5へ送るとともに、TECA部
5を起動する。TECA部5及びFDTD解析部4は、
順に起動され一時停止される。TECA部5は、入力デ
ータ準備部2により準備された等価回路の過渡解析を実
行する。過渡解析は、過渡時間が電流源の時間領域の上
限t2に到達するまで実施される。TECA一時停止部
9は、TECA部5を一時停止させる。データ交換/変
換部3は、等価回路の出力を電磁的な値Ex=V/Δx
に変換し、その値をFDTD解析部4に出力する。その
時、FDTD解析復帰部8はTECA部5からTECA
部5が一時停止したことを示す信号を受信する。FDT
D解析復帰部8はまたt2≧Tか否かをチェックする。
もしt2≧Tならば、表示/記憶部13は、ユーザ指定
のデータセット(たとえば、問題となっている平面内の
電界強度の値等)を表示及び/又は記憶し、全ての処理
をクローズし、ハイブリッドFDTD−TECA装置1
は正常に停止する。もしt2<Tならば、FDTD解析
一時停止チェック部7は、FDTD解析部4が活動中で
あるか否かを調べる。FDTD解析復帰部8は、FDT
D解析部4が活動中ではないことを示す信号をFDTD
解析一時停止チェック部7から受信する。TECA部5
及びFDTD解析一時停止チェック部7からの上記の2
つの信号は、一緒になって、FDTD解析復帰部8にF
DTD解析部4を起動させて1つのFDTD解析ステッ
プを実行させる。新しい磁界H及び電界Eの値は、FD
TD解析部4により、チップ位置を除くFDTD格子の
全ての場所において計算される。1つのFDTD解析ス
テップが終了すると、FDTD解析一時停止部6は、F
DTD解析部4を一時停止させる。その時、データ交換
/変換部3は、FDTD解析部4により計算された新し
い電磁データを変換して、I=A∇xHの等価電流源の
出力値ESVを得る。等価源時間領域調整部11は、等
価源時間領域[t1..t2]を、t1=t2,t2=
t2+Δtと更新する。さらに、等価源再定義部12
は、線形電流源モデルを用いた場合には、等価電流源の
新しく得られた新ESVと以前に得られた旧ESVとに
従い新しい時間領域に関する上記式(4)を用いて、そ
の新しい時間領域における等価電流源の出力である電流
Iを内挿及び外挿により再定義する。FDTD解析一時
停止部6は、また、TECA復帰部10にTECA部5
を起動させ、新しい時間t=t2まで等価回路解析を実
行させる。この際、TECA部5は、以前に計算された
V及び上記式(4)により計算されるIを用いて、上記
式(3)に従って新しいVを計算する。
【0035】図4は、上記したこの実施の形態によるハ
イブリッドFDTD−TECA装置の解析動作を示すフ
ローチャートである。また、図5は詳細な解析動作を説
明するための電圧波形及び電流波形を示す図である。図
4に示した解析手順は、図2に示した手順の詳細の一例
を示すものである。図5(a)及び5(b)に示した波
線は、それぞれ、等価電流源の電流及びその両端の電圧
の実際の振る舞いを示している。しかしながら、この解
析では、計算された波形は、実際のものの数値的な近似
である。図5(a)における点Q1 ,Q2c,Q3cは、等
価電流源モデルが区分的に一定である場合の、時間Δ
t,2Δt,3Δtにおける等価電流源の電流に対応し
ている。太い線Q1/2 3/2 5/2 7/2 は、等価電流
源モデルが区分的に線形である場合の、時間間隔[Δ
t..7Δt/2]におけるの等価電流源の電流に対応
している。さらに、図5(b)における実線は、等価電
流源モデルが区分的に一定である場合の、電流源の両端
の電圧に対応している。また、図5(b)の太い実線
は、等価電流源モデルが区分的に線形である場合の、電
流源の両端の電圧に対応している。実線上の点P1/2
3/2c,P5/2c,P7/2c、及び太い実線上の点P1/2
3/2 ,P5/2 ,P7/2 は、それぞれ、時間Δt/2,
3Δt/2,5Δt/2,7Δt/2における等価電流
源の電圧に対応している。
【0036】図4に示すように、ハイブリッド解析の前
に、ステップS10において、入力データ準備部2によ
り新たなプロセス(フォーク)が生成され、FDTD解
析及びTECAの両方が実行される。次に、ステップS
11において、TECAがチップ及び等価電流源回路を
指定することにより初期化されるとともに、暫定的な時
間領域[0..Δt/2]が設定される。図5(a)に
示す点Q1/2 の値からわかるように、等価電流源の出力
の初期値はたとえばゼロに設定される。ステップS12
において、FDTD解析がさらに初期化されるが、ステ
ップS13において、FDTD解析部はFDTD解析一
時停止部6により即座に一時停止とされるので、計算を
実行することはない。ステップS14において、TEC
A部5は、時間t=t2=Δt/2まで過渡解析を実行
し、データ交換/変換部3は点P 1/2 に対応するコンデ
ンサCの印加電圧V(即ちE)の値を計算する。TEC
A一時停止部9は、ステップS15において、TECA
部5を一時停止する。FDTD解析一時停止チェック部
7は、ステップS16において、FDTD解析が一時停
止されているか否かを調べ、もし一時停止されていない
ならばFDTD解析部4が一時停止するまで待機する。
ステップS16及びS17は、FDTD解析及びTEC
Aシーケンスを順に実行することを調整するために使用
される。FDTD解析復帰部8は、ステップS18にお
いて、等価電流源の時間領域[t1..t2]が問題と
なる時間リミットT未満であるか否かを調べる。そし
て、もし、時間領域の上限t2が時間リミットT以上と
なったならば、表示/記憶部13は、ステップS26に
おいて、ユーザが必要とするデータを表示及び/又は記
憶する。そして、ステップS27において、全ての起動
され活動中のプロセスがFDTD解析復帰部8によりク
ローズされる。もし、等価電流源の時間領域[t1..
t2]が問題となる時間リミットT未満であるならば、
ステップS19において、FDTD解析部4は復帰さ
れ、新しい磁界Hの値をその以前の値及び既存の電界E
の値から計算する。そして、データ交換/変換部3は、
ステップS20において、点Q1 で示される新しいES
V=I=A∇xHを得る。磁界Hの値の計算の後に、F
DTD解析部4は、ステップS21において、チップに
相当する場所を除くFDTD格子の全ての場所のおける
電界Eの値を計算し、FDTD解析一時停止部6は、ス
テップS22において、FDTD解析を一時停止する。
さらに、ステップS20の後、等価電流源時間領域調整
部11は、ステップS23において、時間領域[t
1..t2]をt1=t2,t2=t2+Δtと変更
し、さらに、ステップS24において、等価源再定義部
12は等価電流源モデルを更新する。この際、等価電流
源モデルが区分一定である場合には、等価電流源の電流
は、時間間隔[Δt/2..3Δt/2]内の点Q1
通る水平な実線で示されているように、時間領域[t
1..t2]では一定である。他方、線形電流源モデル
の場合には、等価源の電流はその時間領域に関して区分
線形時間関数である上記式(4)で表され得る、実線Q
1/2 3/2 により決定される。等価電流源モデルの再定
義の後、ステップS25においてTECA復帰部10は
TECAを復帰させる。そして、ステップS14におい
て、TECA部5は再び時間t2まで過渡解析を実行す
る。このようにして、計算ループが閉じる。
【0037】ほとんどの場合がそうであるように、太い
実線Q1/2 3/2 が図5(a)に示す波線により近く、
図示した曲線の区分線形内挿がより水平な実線よりより
正確であるならば、次の過渡解析では結果的に時間領域
[Δt/2..3Δt/2]は線形モデルに対してより正
確なものとなり、その結果、線形モデルの太い実線の曲
線P1/23/2は、区分一定モデルに対応する実線P1/2c
3/2cに比べると、図5(b)に示す波線の実際の解に
より近いものとなる(ダイオード等の突然に電流が変化
するような素子の場合にはそうではない可能性があ
る)。
【0038】上記の実施の形態1には多くの変形例があ
り得る。まず、上記したように、等価源モデルは等価電
流源の代わりに等価電圧源であってもよい。この場合、
等価源定義部12は、公知の方法に従って、等価電圧を
計算することができる。第2に、TECA及びFDTD
解析処理は、必ずしも並列に実行される必要はなく、む
しろ逐次に処理されてもよく、一度に1つだけのプロセ
ッサが実施してもよい。この場合、ステップS12及び
S13は、TECA初期化より前に開始直後から実行さ
れ得る。
【0039】また、ハイブリッドFDTD−TECA装
置1は、図3に示した構成に限定されるものではなく、
これとは異なった構成を有していてもよい。例えば、上
記の実施の形態1では個々に設けられたFDTD解析部
4、FDTD解析一時停止部6、及びFDTD解析一時
停止チェック部7は、FDTD解析部として1つにまと
めてもよい。さらに、入力データ準備部2及び表示/記
憶部13は、ハイブリッドFDTD−TECA装置1の
外に設けてもよい。
【0040】以上のように、この発明によれば、直接的
に内部ノードにアクセスできない複雑な素子がチップモ
デルの記述において使用される場合であっても、TEC
Aに移行する際に初期条件として使用するためにそれら
の内部データを保存することなく、正確で連続的な電圧
及び電流を維持することができ、直接的に内部ノードに
アクセスできないサブ回路等の解析を可能にするという
効果を奏する。
【0041】さらに、チップ回路が出力が時間的に変化
する非線形素子を含んでいるという場合においても、時
間ステップΔtの時間間隔内では定等価源であるという
仮定に基づいた従来の方法とは異なり、時間ステップΔ
tの時間間隔内では区分線形等価源であるとして過渡解
析を行うので、誤差を小さくできるという効果を奏す
る。
【0042】以上のように、この発明をその好ましい実
施の形態について説明したが、この発明には様々な変更
をなすことができ、さらには、添付の特許請求の範囲は
この発明の精神および範囲内のそのような全ての変更を
包含するものである。
【0043】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、有限
差分時間領域電磁界解析と過渡電気回路解析との両方を
ユーザ指定の所定の期間の間連続的に実行する実行ステ
ップと、過渡電気回路解析を実行する際にリンクの前記
等価源回路の出力をその時間領域について更新する更新
ステップとを備えるように構成したので、TECAに移
行する際に初期条件として使用するためにそれらの内部
データを保存することなく、正確で連続的な電圧及び電
流を維持することができ、直接的に内部ノードにアクセ
スできないサブ回路等の解析を可能にするという効果が
ある。
【0044】この発明によれば、実行ステップでは、時
間領域の上限t2が時間リミットT未満であるならば過
渡電気回路解析を一時停止し、その後、有限差分時間領
域電磁界解析を実行し電磁的な値を電気回路上の値に変
換し、その後有限差分時間領域電磁界解析を一時停止
し、更新ステップでは、有限差分時間領域電磁界解析を
一時停止後、等価源回路の時間領域をt1=t2,t2
=t2+Δtと変更するとともにその出力を変更された
時間領域について更新し、その後過渡電気回路回路解析
の実行へ移行するようにしたので、正確で連続的な電圧
及び電流を維持することができ、直接的に内部ノードに
アクセスできないサブ回路等の解析を可能にするという
効果がある。
【0045】この発明によれば、リンクの等価源回路の
出力を、電磁界強度の現在及び以前の値に従って内挿及
び外挿により、その時間領域にわって継続的に更新する
ようにしたので、時間ステップΔtの時間間隔内では定
等価源であるという仮定に基づいた従来の方法とは異な
り、時間ステップΔtの時間間隔内では内挿及び外挿に
より等価源を再定義して過渡解析を行うので、誤差を小
さくできるという効果がある。
【0046】この発明によれば、リンクの等価源回路の
出力を、電磁界強度の現在及び以前の値に従って定義さ
れる、変更された時間領域に関する区分線形時間関数を
用いて内挿及び外挿するようにしたので、時間ステップ
Δtの時間間隔内では定等価源であるという仮定に基づ
いた従来の方法とは異なり、時間ステップΔtの時間間
隔内では区分線形等価源であるとして過渡解析を行うの
で、誤差を小さくできるという効果がある。
【0047】この発明によれば、ハイブリッドFDTD
−TECA装置は、時間領域の上限t2が時間リミット
T未満ならば過渡電気回路解析を一時停止する過渡電気
回路解析一時停止手段と、有限差分時間領域電磁界解析
を実行し電磁的な値を電気回路上の値に変換する有限差
分時間領域電磁界解析手段と、この解析終了後に有限差
分時間領域電磁界解析を一時停止する有限差分時間領域
電磁界解析一時停止手段と、等価源回路の時間領域をt
1=t2,t2=t2+Δtと変更するとともにその出
力を変更された時間領域について更新する等価源再定義
手段とを備えるように構成したので、TECAに移行す
る際に初期条件として使用するためにそれらの内部デー
タを保存することなく、正確で連続的な電圧及び電流を
維持することができ、直接的に内部ノードにアクセスで
きないサブ回路等の解析を可能にするという効果があ
る。
【0048】この発明によれば、等価源再定義手段が、
リンクの等価源回路の出力を、電磁界強度の現在及び以
前の値に従って定義される、変更された時間領域に関す
る区分線形時間関数を用いて内挿及び外挿するように構
成したので、時間ステップΔtの時間間隔内では定等価
源であるという仮定に基づいた従来の方法とは異なり、
時間ステップΔtの時間間隔内では区分線形等価源であ
るとして過渡解析を行うので、誤差を小さくできるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるFDTD法を
TECA法に結合する方法で用いられる、FDTD法と
TECA法とのリンクに対応しており、等価電流源法に
よる等価回路の構成を示す概略回路図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるFDTD法を
TECA法に結合する方法による処理手順の概要を示す
フローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1によるFDTD法を
TECA法に結合する装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図4】 図3に示したこの発明の実施の形態1による
FDTD法をTECA法に結合する装置を用いた場合の
解析動作を示すフローチャートである。
【図5】 図4に示した詳細な解析動作を説明するため
の電圧波形及び電流波形を示す図である。
【図6】 従来のFDTD法をSPICEに結合する方
法における、FDTD格子とSPICEにより解析され
る回路の関係を示す図である。
【図7】 従来のFDTD法をSPICEに結合する方
法で用いられる、等価電流源法による等価回路の構成を
示す概略回路図である。
【図8】 従来のFDTD法をSPICEに結合する方
法における、データの流れを示す図である。
【符号の説明】
2 入力データ準備部(等価源定義手段)、4 FDT
D解析部(有限差分時間領域電磁界解析手段)、5 T
ECA部(過渡電気回路解析手段)、6 FDTD解析
一時停止部(有限差分時間領域電磁界解析一時停止手
段)、9 TECA一時停止部(過渡電気回路解析一時
停止手段)、11 等価源時間領域調整部(等価源再定
義手段)、12 等価源再定義部(等価源再定義手
段)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルを介したリンクが等価源回路により
    実現されており前記セル内の電磁界の強度により前記等
    価源回路の出力が規定される、有限差分時間領域電磁界
    解析を過渡電気回路解析に結合する方法において、 有限差分時間領域電磁界解析と過渡電気回路解析との両
    方をユーザ指定の所定の期間の間連続的に実行する実行
    ステップと、 前記過渡電気回路解析を実行する際に前記リンクの前記
    等価源回路の出力をその時間領域について更新する更新
    ステップとを備えたことを特徴とする有限差分時間領域
    電磁界解析法を過渡電気回路解析法に結合する方法。
  2. 【請求項2】 実行ステップは、リンクの等価源回路及
    びその時間領域[t1..t2]を定義するステップ
    と、過渡電気回路解析をその時間領域の間実行するステ
    ップと、時間領域の上限t2がユーザ指定の所定の時間
    リミットT以上であるか否かを判定するステップと、前
    記上限t2が前記時間リミットT未満であるならば前記
    過渡電気回路解析を一時停止するステップと、前記過渡
    電気回路解析を一時停止後、有限差分時間領域電磁界解
    析を実行し電磁的な値を電気回路上の値に変換するステ
    ップと、その後前記有限差分時間領域電磁界解析を一時
    停止するステップとを備えており、更新ステップは、前
    記有限差分時間領域電磁界解析を一時停止後、前記等価
    源回路の時間領域をt1=t2,t2=t2+Δtと変
    更するとともに前記等価源回路の出力をこの変更された
    時間領域について更新するものであり、前記更新ステッ
    プの実行の後に前記実行ステップの前記過渡電気回路回
    路解析を実行する前記ステップへ移行することを特徴と
    する請求項1記載の有限差分時間領域電磁界解析法を過
    渡電気回路解析法に結合する方法。
  3. 【請求項3】 リンクの等価源回路の出力は、電磁界強
    度の現在及び以前の値に従って内挿及び外挿により、そ
    の時間領域にわたって継続的に更新されることを特徴と
    する請求項2記載の有限差分時間領域電磁界解析法を過
    渡電気回路解析法に結合する方法。
  4. 【請求項4】 リンクの等価源回路の出力は、電磁界強
    度の現在及び以前の値に従って定義される、変更された
    時間領域に関する区分線形時間関数を用いて内挿及び外
    挿されることを特徴とする請求項3記載の有限差分時間
    領域電磁界解析法を過渡電気回路解析法に結合する方
    法。
  5. 【請求項5】 セルを介したリンクが等価源回路により
    実現されており前記セル内の電磁界の強度により前記等
    価源回路の出力が規定される、有限差分時間領域電磁界
    解析を過渡電気回路解析に結合するハイブリッド有限差
    分時間領域電磁界−過渡電気回路解析装置において、 前記リンクの前記等価源回路及びその時間領域[t
    1..t2]を定義する等価源定義手段と、 過渡電気回路解析を前記時間領域の上限t2まで実行し
    計算された電気回路上の値を電磁的な値に変換する過渡
    電気回路解析手段と、 前記上限t2がユーザ指定の所定の時間リミットT以上
    であるか否かを判定し、前記上限t2が前記時間リミッ
    トT未満ならば過渡電気回路解析を一時停止する過渡電
    気回路解析一時停止手段と、 有限差分時間領域電磁界解析を実行し電磁的な値を電気
    回路上の値に変換する有限差分時間領域電磁界解析手段
    と、 該有限差分時間領域電磁界解析手段による解析終了後に
    有限差分時間領域電磁界解析を一時停止する有限差分時
    間領域電磁界解析一時停止手段と、 有限差分時間領域電磁界解析の一時停止後に前記等価源
    回路の時間領域をt1=t2,t2=t2+Δtと変更
    するとともに前記等価源回路の出力をこの変更された時
    間領域について更新する等価源再定義手段とを備えたハ
    イブリッド有限差分時間領域電磁界−過渡電気回路解析
    装置。
  6. 【請求項6】 等価源再定義手段は、リンクの等価源回
    路の出力を、電磁界強度の現在及び以前の値に従って定
    義される、変更された時間領域に関する区分線形時間関
    数を用いて内挿及び外挿することにより更新することを
    特徴とする請求項5記載のハイブリッド有限差分時間領
    域電磁界−過渡電気回路解析装置。
JP11137747A 1999-05-18 1999-05-18 有限差分時間領域電磁界解析法を過渡電気回路解析法に結合するハイブリッド解析方法及びハイブリッド有限差分時間領域電磁界−過渡電気回路解析装置 Pending JP2000330973A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7027941B2 (en) 2003-06-05 2006-04-11 Fujitsu Limited Device and method for calculating electro-magnetic field intensity by cooperation of circuit analyses and electro-magnetic wave analyses

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