JP2000329916A5 - - Google Patents

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Description

【発明の名称】半透過反射板
【特許請求の範囲】
【請求項1】透明基板の一方の面に、金属層と、粒子および樹脂の混合物層とが透明基板側からこの順に積層されてなる半透過反射板。
【請求項2】粒子が、無機物粒子または有機物粒子である請求項1に記載の半透過反射板。
【請求項3】透明基板が、正反射角度から5°以上ずれた角度で反射光量が極大となる反射光量分布を示す透明基板である請求項1に記載の半透過反射板。
【請求項4】請求項1に記載の半透過反射板の混合物層の上に偏光板が積層されてなる半透過反射型偏光板。
【請求項5】偏光板が接着層を介して混合物層の上に積層されてなる請求項4に記載の半透過反射型偏光板。
【請求項6】混合物層が接着剤層を兼ねる層であり、該層の上に偏光板が積層されている請求項4に記載の半透過反射型偏光板。
【請求項7】請求項1〜請求項3のいずれかに記載の半透過反射板が液晶セルの背面側に配置されてなる反射型液晶表示装置。
【請求項8】請求項4〜請求項6のいずれかに記載の半透過反射型偏光板が液晶セルの背面側に配置されてなる反射型液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半透過反射板に関する。本発明はまた、この半透過反射板を用いた半透過反射型偏光板および液晶表示装置にも関係している。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置の消費電力を低減する目的で、反射板が背面に組み込まれ、正面から入射した外光をこの反射板で反射させて表示画面を得る反射型液晶表示装置が知られている。この液晶表示装置は通常、液晶セルの前面側に偏光板が配置され、背面側に偏光板と反射板とが配置されて使用される。
【0003】
かかる反射型液晶表示装置として、暗所で使用する場合に備え、反射板のさらに背面にバックライトと呼ばれる照明装置が配置されている半透過反射型液晶表示装置も提案されている。かかるバックライトが配置された半透過反射型液晶表示装置には、反射板として、バックライトの照明光の一部を透過することができる半透過反射板が用いられる。この半透過反射板は、板状の透明基板の上面に、例えば金属層が設けられたものであって、この金属層によって外光が反射されるものであり、金属層の厚みを調整することによって背面からの透過光の透過率が調整されている。
【0004】
しかし、かかる半透過反射板を用いた反射型液晶表示装置は、バックライトを使用しない状態においては、反射板による反射が最大となる角度で表示画面を見ると、最上面の偏光板などの反射によって表示画面が却って見づらくなる場合があった。
【0005】
かかる問題を解決するためには、金属層に代えて、粒子および樹脂の混合物層などのような入射光を拡散反射させ得る層を設けて拡散反射させて、半透過反射板の正反射方向と異なる方向への反射光強度を大きくすることも考えられるが、十分な反射光強度を得るには、上記混合物層の厚みを厚くする必要があり、これではバックライトを用いた場合に照明光を十分に透過することができず、画面が暗くなってしまうという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは、十分な透過率を有し、しかも外光の正反射方向以外の方向への反射光強度が十分な半透過反射板を開発するべく鋭意検討した結果、金属層と、粒子および樹脂の混合物層とを組み合わせて使用した半透過反射板は、透過光の透過率も十分で、しかも拡散反射による反射光強度も十分であることを見出し、本発明に至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、透明基板の一方の面に、金属層と、粒子および樹脂の混合物層とが、透明基板側からこの順に積層されてなる半透過反射板を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の半透過反射板の一例を図1に示す。この半透過反射板(4)は、透明基板(1)の一方の面に、金属層(2)と、粒子および樹脂の混合物層(3)とが、透明基板(1)側からこの順に積層されたものである。半透過反射板に適用される透明基板(1)は、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリレート、ポリエチレン等のポリオレフィンなど、透明性を有する合成樹脂、ガラスなどである。かかる透明基板は半透明であってもよく、その透過率は、目的とする半透過反射板の透過率に応じて適宜選択され、例えば、乳白色のような半透明のものであってもよい。透明基板としては通常、板状のものが用いられ、その厚みは、目的とする反射型液晶表示装置に応じて適宜選択されるが、例えば、20μm 〜5mm程度の範囲である。
【0009】
透明基板は、その表面が平滑な平面であって、正反射角度(θ )における反射光量が最大となる形状であってもよいが、正反射角度と異なる角度(θ’)において反射光量が最大となる反射光量分布を有する形状であることが、得られる反射型液晶表示装置の画面が最も見易い角度において表示装置の最上面の正反射を避けることができる点で好ましい。さらに好ましくは、正反射角度(θ )から5°以上ずれた角度(θ’)において反射光量が最大となる反射光量分布を有する形状である。なお、正反射角度(θ )とは、図2に示す如く、入射光が透明基板の法線方向に対して角度(θ)で入射した場合に、その入射角度(θ)と法線方向に対して対称な角度である。
【0010】
このような、正反射角度(θ )と異なる角度(θ’)において反射光量が最大となる反射光量分布を有する形状としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
【0011】
(1)図3および図4に示すような、三角柱がその稜線方向に隣接して配列した形状であって、その断面は三角形が連なった鋸刃状をしている形状、
(2)図5に示すような、表面が水平面と仰角または俯角をもって交わり、非対称の断面形状を有する凹または凸の群が全面に亙って形成されてなる形状、
(3)図6に示すような、表面が、多角錘が底辺を接して密集して配列した構造を有する形状など。
【0012】
(1)三角柱がその稜線方向に隣接して配列した形状であって、その断面は三角形が連なった鋸刃状をしている形状(図3および図4)において、正反射角度から5°以上ずれた角度において反射光量が最大となる反射光量分布を有するためには、三角柱表面が水平面となす角度が 2.5°以上であればよい。例えば、図3においては、三角柱が稜線方向に隣接して配列した形状であって、その断面は三角形が連なった鋸刃状をしており、三角柱表面が水平面となす角度は、仰角で7.5°であり、三角形の頂角は82.5°である。また、図4においては、三角柱が稜線方向に隣接して配列した形状であって、その断面は二等辺三角形が連なった鋸刃状をしており、三角柱表面が水平面となす角度は、仰角で 7.5°であり、三角形の頂角は165°である。図3および図4に示す断面における三角形の繰り返しピッチは、特に限定されるものでなく、用いる液晶表示装置の画素数や画素ピッチに応じて適宜選択されるが、通常は500μm 程度以下の範囲であり、500μm を越えると表示画面に「スジ」が目立ち易くなる傾向にある。またこのピッチは、加工が容易である点から、通常は10μm 以上である。
【0013】
(2)表面が水平面と仰角または俯角をもって交わり、非対称の断面形状を有する凹および/または凸の群が全面に亙って形成されてなる形状(図5)において、凹および/または凸の群を構成する凹および凸は、非対称の断面形状を有することが必要である。対称な形状、例えば半球状では、正反射角度と異なる角度(θ’)において反射光量が最大となる反射光量分布を示さない。また、凹または凸が少なく平面部分が多くても、正反射角度と異なる角度(θ’)において反射光量が最大とならない。凹または凸は、その頂部が丸みを帯びていてもよい。また、凹または凸の表面が水平面となす角度は、俯角または仰角が 2.5°以上であれば、正反射角度(θ )から5°以上ずれた角度(θ’)において反射光量が最大となる反射光量分布を示すようになる。
【0014】
(3)表面が、多角錘が底辺を接して密集して配列した構造を有する形状の例として図6に示すものは、四角錐が底辺を隣接して密集した構造である。
【0015】
このような、表面形状が正反射角度(θ )と異なる角度(θ’)において反射光量が最大となる反射光量分布を有する形状である透明基板を用いることにより、得られる半透過反射板は、正反射角度(θ )と異なる角度(θ’)において反射光量が最大となる反射光量分布を示すものとなる。
【0016】
かかる形状である透明基板は、例えば、以下のような方法により製造することができる。
【0017】
(1)ロールに目的とする形状のネガ型を形成しておき、ロール転写法により賦形する方法、
(2)目的とする形状のネガ型が形成されたロールに硬化性樹脂を塗布してその凹部に充填したまま、このロール上に基板を被覆し、次いで硬化性樹脂を硬化させて硬化樹脂を基板に密着させ、その後硬化樹脂が密着された基板をロールから剥離する方法、
(3)目的とする形状のネガ型が形成された流延ベルトの上で溶剤キャスティングをする溶剤キャスト法など。
【0018】
上記製造方法のうちで、(2)目的とする形状のネガ型が形成されたロールに硬化性樹脂を塗布してその凹部に充填したまま、このロール上に基板を被覆し、次いで硬化性樹脂を硬化させて硬化樹脂を基板に密着させ、その後硬化樹脂が密着された基板をロールから剥離する方法において、硬化性樹脂は、紫外線硬化型であってもよいし、電子線硬化型であってもよく、その硬化方法は用いる硬化性樹脂により適宜選択される。
【0019】
かかる透明基板の表面には、微細な凹凸が設けられていてもよい。微細な凹凸を設ける方法としては、例えば、以下のような方法が挙げられる。
【0020】
(1)ネガ型を用いて透明基板を製造する際に、そのネガ型の表面を予め荒らしておく方法、
(2)微粒子が含有された樹脂をネガ型に押し当てる方法、
(3)微粒子が含有された熱可塑性樹脂を押出成形する方法、
(4)透明基板の表面をサンドブラストする方法、
(5)透明基板の表面に微粒子を含有する塗工被膜を形成する方法など。
【0021】
上記各方法において、微粒子は、有機物であってもよいし、無機物であってもよく、2種以上の微粒子、例えば、有機微粒子と無機微粒子との混合物を用いることもできる。
【0022】
本発明の半透過反射板においては、かかる透明基板(1)の一方の面に、金属層(2)と、粒子および樹脂の混合物層(3)とがこの順に積層されている。金属層(2)は、可視光を均一に反射する層であり、これを単独で使用した場合には鏡面反射する層である。かかる金属層を構成する金属としては、例えば、アルミニウム、銀などが挙げられる。金属層の厚みは、液晶表示装置の背面からの照明光を透過し得る厚みであれば特に限定されるものではなく、適用される液晶表示装置の種類、使用条件、バックライトの照明光強度などに応じて最適な透過率を有するように適宜選択され、例えば、50Å〜600Å程度の厚みで使用される。このような金属層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理気相堆積法(Physical Vapor Deposition method:PVD法)などにより、均一な厚みの層として設けることができる。
【0023】
金属層として銀からなる層を用いた場合には、この金属層の上や、この金属層の下、すなわち透明基板の上面に、保護膜(図示せず)を設けてもよい。保護膜としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂などが挙げられ、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティングなどの通常の方法で塗工することにより、設けることができる。また、酸化ケイ素などの無機物からなる層を用いることもできる。保護膜を設ける場合、その厚みは特に限定されないが、通常5nm〜10μm 程度の範囲である。
【0024】
かかる金属層(2)の上には、粒子および樹脂の混合物層(3)が積層されている。粒子としては、光沢性を有する粒子が好ましく用いられる。光沢性のある粒子としては、例えば、アルミニウムのような金属、酸化アルミニウムや酸化チタンのような金属酸化物、二酸化チタンなどが被覆された合成雲母、天然雲母のようなパール顔料、板状魚鱗箔、六角板状塩基性炭酸鉛のような無機物からなる無機物粒子であってもよい。また、有機物からなる有機物粒子であってもよく、例えば、架橋ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、メラミン・ホルマリン樹脂、ベンゾグアナミン・ホルマリン樹脂、有機シリコンなどからなる粒子が挙げられる。かかる有機物粒子の形状は、例えば球状である。粒子の粒子径は、通常0.3〜60μm程度の範囲である。
【0025】
粒子および樹脂の混合物層(3)を構成する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂などが使用される。かかる樹脂は、粘着性を有するものであってもよい。
【0026】
このような混合物層(3)を金属層(2)の上に積層するには、例えば、粒子と樹脂の混合物を、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティングなどの通常の方法で塗工すればよい。混合物層の厚みや、粒子と樹脂の使用量比は、用いる粒子の種類、用いる樹脂の種類、目的とする半透過反射板の透過率に応じて適宜選択され、例えば、厚みは通常5〜200μm 程度である。
【0027】
本発明の半透過反射板においては、透明基板(1)と金属層(2)との間に、他の層、例えば、金属層の酸化劣化を防止するための保護膜などが介在していてもよい。また、金属層(2)と混合物層(3)との間に、他の層、例えば、金属層の酸化劣化などを防止するための保護膜などが介在していてもよく、空気層が介在してもよい。
【0028】
本発明の半透過反射板は、反射型液晶表示装置に組み込んで使用することができる。具体的には、図8に示すように、半透過反射型液晶表示装置(8)を構成する液晶セル(9)の背面側に、接着層(10)を介して配置し、使用することができる。液晶セル(9)は限定されるものではなく、TN(ツイステッドネマッチク)型液晶セルであってもよいし、STN(ス−パーツイステッドネマチック)型液晶セルであってもよい。液晶セル(9)の前面側には、偏光板(12)が配置されるが、液晶セル(9)と偏光板(12)との間に、他の層、例えば、位相差板(図示せず)などが配置されていてもよい。接着剤層(10)は通常、アクリル系粘着剤などからなる層であって、その厚みは10〜100μm 程度である。なお、図8において、反射型液晶表示装置(8)の背面側には、バックライト(11)が配置されている。
【0029】
通常、反射型液晶表示装置において、これらの液晶セル(9)の背面側には偏光板(5)が配置されるため、本発明の半透過反射板(4)は、図7に示すように、かかる液晶セルの背面側に配置されるべき偏光板(5)に、アクリル系粘着剤などからなる接着層(6)を介して積層された半透過反射型偏光板(7)としてもよい。このように半透過反射型偏光板(7)を一体で構成すれば、これを液晶セル(9)の背面側に配置し、図8に示すような反射型液晶表示装置とすることができる。なお、混合物層(3)を構成する樹脂として粘着性を有するものを用いた場合には、図12および図13に示すように、この混合物層が接着剤層を兼ねる層(3’)となるので、この層の上に偏光板を積層することができて、接着剤層を省略することもできる。
【0030】
【発明の効果】
本発明の半透過反射板は、半透過反射型液晶表示装置に組み込んで使用することにより、背面側の照明装置(バックライト)からの照明光の透過率を高く維持したまま、外光の正反射方向以外の方向への反射光強度が十分であるため、バックライトを使用しない場合においても視認性に優れた液晶表示装置を与え得る。
【0031】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例において得られた半透過反射板は、以下の方法により評価した。
【0032】
(1)反射光量分布曲線
自動変角光度計〔村上色彩(株)製、“GP−200”〕を用いて、半透過反射板の法線方向から入射角度(θ )45°での入射光に対する反射光強度の分布を、法線に対する角度(θ)に対してプロットした。
(2)全光線透過率(Tt)
反射透過測定装置〔村上色彩(株)製、“HR−100”〕を用いて、全光線透過率(Tt)を測定した。
【0033】
実施例1
片面が、三角柱がその稜線方向に隣接して配列した形状であって、その断面は三角形が連なった鋸刃状になっている透明基板(1)〔三角形の断面形状は、仰角が7.5°、頂角が165°で、三角形の繰り返しピッチが100μmである鋸刃状(図4参照)、大日本印刷(株)製のプラスチックシート〕の、断面が鋸刃状になっている面に、アルミニウム層(2)〔厚み200Å〕を真空蒸着により設けた。このアルミニウム層の上に、パール顔料〔メルク社製、“Iriodin ”、粒子径5〜25μm 〕45重量部とアクリル系樹脂50重量部との混合物を塗工して混合物層(3)を形成し、図1に示す層構成の半透過反射板(4)を得た。この半透過反射板の反射光量分布曲線を図9に示す。この半透過反射板の正反射角度(θ )は45°であり、反射光量が極大となる角度(θ’)は22°であった。また、この半透過反射板の全光線透過率(Tt)は8%であった。
【0034】
この半透過反射板(4)の混合物層(3)の上に、偏光板(5)〔住友化学工業(株)製、“スミカラン SJ ”〕を、アクリル系粘着剤からなる接着層(6)を介して積層し、図7に示す層構成の半透過反射型偏光板(7)を得た。
【0035】
この半透過反射型偏光板(7)をSTN型液晶セル(9)の背面側に配置し、そのさらに背面側にバックライト(11)を配置し、液晶セル(9)の前面側に偏光板(12)〔住友化学工業(株)製、“スミカラン SJ ”〕を配置して、図8に示す層構成の反射型液晶表示装置(8)が得られる。この反射型液晶表示装置は、バックライトが消灯した状態で前面側の偏光板の表面の反射を避けた角度から表示画面を見た場合においても、表示画面が明るい。また、バックライトを点灯させた状態においても、表示画面は明るい。
【0036】
実施例2
片面が、三角柱がその稜線方向に隣接して配列した形状であって、その断面は三角形が連なった鋸刃状になっている透明基板(1)〔三角形の断面形状は、仰角が7.5°、頂角が82.5で、三角形の繰り返しピッチが30μm である鋸刃状(図3参照)、大日本印刷(株)製のプラスチックシート〕の、断面が鋸刃状になっている面に、アルミニウム層(2)〔厚み200Å〕を真空蒸着により設けた。このアルミニウム層の上に、パール顔料〔メルク社製、“Iriodin ”、粒子径5〜25μm 〕45重量部とアクリル系樹脂55重量部との混合物を塗工して混合物層(3)を形成し、図1に示す層構成の半透過反射板(4)を得た。この半透過反射板の反射光量分布曲線を図10に示す。この半透過反射板の正反射角度(θ )は45°であり、反射光量が極大となる角度(θ’)は22°であった。また、この半透過反射板の全光線透過率(Tt)は8%であった。
【0037】
この半透過反射板(4)の混合物層(3)の上に、偏光板(5)〔住友化学工業(株)製、“スミカラン SJ ”〕を、アクリル系粘着剤からなる接着層(6)を介して積層すれば、図7に示す層構成の半透過反射型偏光板(7)が得られる。
【0038】
この半透過反射型偏光板(7)をSTN型液晶セル(9)の背面側に配置し、そのさらに背面側にバックライト(11)を配置し、液晶セル(9)の前面側に偏光板(12)〔住友化学工業(株)製、“スミカラン SJ ”〕を配置して、図8に示す層構成の反射型液晶表示装置(8)が得られる。この反射型液晶表示装置は、バックライトが消灯した状態で前面側の偏光板の表面の反射を避けた角度から表示画面を見た場合においても、表示画面が明るい。また、バックライトを点灯させた状態においても、表示画面は明るい。
【0039】
実施例3
半透過反射板表面が、互いに実質的に合同な三角柱が稜線方向に隣接して配列した形状となっており、その形状は、三角柱の稜線に垂直方向の断面において各三角柱によって形成される三角形の仰角が 7.5°及び90゜、繰り返しピッチが30μm の鋸歯状であるプラスチックシート(1)(大日本印刷(株)製)に、アルミニウムを蒸着(蒸着膜厚20nm)してアルミニウム層(2)を積層し、その上に、平均直径4μm の架橋ポリスチレンビーズを12重量%含有したアクリル系樹脂(粘着特性を有する)を塗工(厚み約25μm )することにより、粒子および樹脂の混合物層と接着層を兼ねる層(3’)(光拡散層)を積層し、半透過反射板(4)を得た。この半透過反射板に対し、入射角度−45°の方向から光を照射して、反射光量の角度依存分布曲線を測定し、その結果を図11に示した。反射光量が極大値となる角度は、法線方向から+21°であり、その角度の+45°からのずれは24°であった。
【0040】
得られた半透過反射板(4)と偏光板(5)(住友化学工業(株)製の“SG”)とを貼り合わせて、図12に示す層構成の半透過反射型偏光板(7)(偏光板/半透過反射板)を作製した。得られた半透過反射型偏光板(7)をSTN型セルの一方の面に装着し、その反対側の面には、位相差板(住友化学工業(株)製の“SEF ”;図示せず)と偏光板(12)(住友化学工業(株)製の“SG”)をこの順番に装着して、図13に示す層構成の反射型STN型液晶表示装置(偏光板/位相差板/STN型液晶セル/半透過反射型偏光板)を作製した。この半透過反射型STN型液晶表示装置を駆動させたところ、外光の写り込みを避けた角度から見た場合においても明るく、視認性は良好であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半透過反射板の一例を示す断面模式図である。
【図2】半透過反射板への入射光の入射角度と反射光の反射角度の関係を示す断面模式図である。
【図3】本発明の半透過反射板に適用される透明基板の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明の半透過反射板に適用される透明基板の別の例を示す斜視図である。
【図5】本発明の半透過反射板に適用される透明基板のさらに別の例を示す斜視図である。
【図6】本発明の半透過反射板に適用される透明基板のもう一つ別の例を示す斜視図である。
【図7】本発明の半透過反射板を用いた半透過反射型偏光板の一例を示す断面模式図である。
【図8】本発明の半透過反射板を組み込んだ反射型液晶表示装置の一例を示す断面模式図である。
【図9】実施例1で得た半透過反射板の反射光量分布を示す図であり、横軸は反射角度〔θ(°)〕を示し、縦軸は反射光強度を示す。
【図10】実施例2で得た半透過反射板の反射光量分布を示す図であり、横軸は反射角度〔θ(°)〕を示し、縦軸は反射光強度を示す。
【図11】実施例3で得た半透過反射板の反射光量分布を示す図であり、横軸は反射角度〔θ(°)〕を示し、縦軸は反射光強度を示す。
【図12】本発明の半透過反射板を用いた半透過反射型偏光板の一例を示す断面模式図である。
【図13】本発明の半透過反射板を組み込んだ反射型液晶表示装置の一例を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 :透明基板
2 :金属層
3 :粒子および樹脂の混合物層
3’:粒子および樹脂の混合物層と接着層とを兼ねる層
4 :半透過反射板
5 :偏光板
6 :接着層
7 :半透過反射型偏光板
8 :反射型液晶表示装置
9 :液晶セル
10:接着剤層
11:バックライト
12:偏光板
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