JP2000329711A - ソーラスリット交換型のx線分析装置 - Google Patents

ソーラスリット交換型のx線分析装置

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JP2000329711A
JP2000329711A JP11138452A JP13845299A JP2000329711A JP 2000329711 A JP2000329711 A JP 2000329711A JP 11138452 A JP11138452 A JP 11138452A JP 13845299 A JP13845299 A JP 13845299A JP 2000329711 A JP2000329711 A JP 2000329711A
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solar slit
optical path
slit
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ray
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Junji Fujimori
淳二 藤森
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Rigaku Industrial Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソーラスリットの交換のためのスペースを小
さくすることのできるソーラスリット交換型のX前分析
装置を提供する。 【解決手段】 1次X線B1が照射された試料Sから発
生する2次X線B2を検出器6で検出して試料Sを分析
するX線分析装置において、前記試料Sから検出器6ま
での光路に配置される複数の平板状の箔を重ねたソーラ
スリット3を、光路に沿って前後に複数に分割する。そ
れらの分割体3A,3Bのうち、少なくとも1つの分割
体3Aは固定し、他の分割体3Bは、駆動機構12で光
路に進退させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソーラスリットを
交換して感度や分解能を変えられるようにしたソーラス
リット交換型のX線分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】1次X線が照射された試料から発生する
蛍光X線のような2次X線を検出器で検出して試料を分
析するX線分析装置は、試料から発生する2次X線を集
光する視野制限絞り、集光した2次X線を平行化する1
次ソーラスリット、2次X線を分光する分光結晶、分光
した2次X線を平行化する2次ソーラスリット、および
分光した2次X線の強度を検出する検出器を備えてい
る。
【0003】前記ソーラスリットは、複数の平板状の箔
を同一間隔で平行に重ねることにより、箔の間に、互い
に平行で同一間隔の複数のスリットを形成したものであ
り、それらのスリットの向きが2次X線の光路に沿うよ
うに配置される。X線分析装置の分解能は、前記ソーラ
スリットの光路方向の長さを一定とすると、2次X線が
ソーラスリットのスリット中を通過するとき制限される
分散角度で決まるので、高い分解能が要求される場合に
は、前記スリット間隔の狭いソーラスリットが選択され
る。また、前記ソーラスリットの光路方向の長さを一定
とすると、スリット間隔が広いほど2次X線の減衰が少
くなって感度が高くなるので、分析を行う試料中の元素
が、2次X線の強度の低いF〜Caのような軽元素の場
合には、前記スリット間隔の広いソーラスリットが選択
される。なお、同一スリット間隔でも、ソーラスリット
の光路方向の長さが長いほど分解能は高くなり、長さが
短いほど感度は高くなる。
【0004】そこで、従来のX線分析装置では、高感度
が要求される軽元素の分析に対応するスリット間隔の広
いソラースリットと、高い分解能が要求される重元素の
分析に対応するスリット間隔の狭いソーラスリットと
を、2次X線の光路と交差する方向に並べ、所定の支持
部材で支持して、その支持部材を光路と交差する方向に
進退させることにより、分析する元素に対応したソーラ
スリットを選択して2次X線の光路上に配置していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
成では、ソラースリットの交換のために要するスペース
が大きくなり、X線分析装置を小型化する上で大きなネ
ックとなる。
【0006】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたも
ので、ソーラスリットの交換のためのスペースを小さく
することのできるソーラスリット交換型のX線分析装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ために、本発明の請求項1に係るソーラスリット交換型
のX線分析装置は、1次X線が照射された試料から発生
する2次X線を検出器で検出して試料を分析する装置で
あって、前記試料から検出器までの光路に配置される複
数の平板状の箔を重ねたソーラスリットを、光路に沿っ
て前後に複数に分割し、少なくとも1つの分割体を固定
し、他の分割体を光路に進退させる駆動機構を設けてい
る。
【0008】この構成によれば、可動側の分割体を駆動
機構により光路に進出させると、その分割体の分だけソ
ーラスリットの光路方向の長さが長くなるので、分解能
が高くなり、重元素の分析に対応でき、可動側の分割体
を光路から後退させると、後退した分割体の分だけソー
ラスリットの長さが短くなるので、感度が高くなり、軽
元素の分析に対応できる。また、ソーラスリットの交換
に要するスペースは、駆動機構により光路に進退させら
れる一部の分割体の退避用スペースだけで済むので、ソ
ーラスリットの交換のためのスペースを小さくできる。
【0009】また、本発明の請求項2に係るソーラスリ
ット交換型のX線分析装置は、請求項1の構成におい
て、前記ソーラスリットが2分割され、両分割体は箔間
隔が同一で、それらの箔間隔が箔の重ね方向に互いに箔
間隔の1/2だけずれるように配置される。
【0010】この構成によれば、可動側の分割体を光路
に進出させると、ソーラスリットの長さは両分割体の長
さを合わせたものとなり、しかも進出させた分割体と固
定側の分割体との間で箔間隔が1/2ずれて実質的な箔
間隔が狭くなるので、固定側の分割体だけの場合に比べ
て分解能が高くなり、重元素の分析に対応できる。ま
た、可動側の分割体を光路から後退させると、ソーラス
リットの光路方向の長さが短くなり、かつ箔間隔が1/
2から1(実際の間隔)に戻るので、感度が高くなり、
軽元素の分析に対応できる。
【0011】また、本発明の請求項3に係るソーラスリ
ット交換型のX線分析装置は、請求項1の構成におい
て、前記ソーラスリットが2分割され、両分割体は、箔
間隔が同一で、それらの箔間隔が箔の重ね方向に同一位
置となるように配置される。
【0012】この構成によれば、可動側の分割体を光路
に進出させると、ソーラスリットの長さは両分割体の長
さを合わせたものとなるので、固定側の分割体だけの場
合に比べて分解能が高くなり、重元素の分析に対応でき
る。また、可動側の分割体を光路から後退させると、ソ
ーラスリットの光路方向の長さが短くなるので、感度が
高くなり、軽元素の分析に対応できる。
【0013】また、本発明の請求項4に係るソーラスリ
ット交換型のX線分析装置は、請求項3の構成におい
て、各分割体の箔間隔が同一で、ソーラスリットの固定
側の分割体の長さLに対して、可動側の分割体の長さが
nL(n=1,2…)である。
【0014】この構成によれば、可動側の分割体を光路
に進出させると、ソーラスリットの光路方向の長さは、
固定側の分割体だけの場合の(n+1)倍となるので、
固定側の分割体だけの場合に比べて分解能は(n+1)
倍となり、それだけ分解能を高くすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照しながら詳述する。図1(A)は本
発明の一実施形態であるソーラスリット交換型のX線分
析装置の概略の構成の平面図を示し、図1(B)はその
正面図を示す。本装置は、試料Sに1次X線B1を照射
するX線管1、試料Sの測定部位からの2次X線(蛍光
X線)B2のみを後述する検出器6に取り込むように視
野制限する絞り孔をもつ視野制限絞り2、視野制限され
た2次X線B2を平行化する1次ソーラスリット3、ブ
ラッグの式を満足する波長の2次X線B2のみを入射角
θと同一の回折角θで回折する分光器4、回折した2次
X線B3を平行化する2次ソーラスリット5、および2
次X線B3の強度を検出する検出器6を備えており、こ
の検出値に基づいて試料Sの元素分析がなされる。分光
器4と検出器6とは、図示しないゴニオメータにより、
一定の角度関係を保って回動される。
【0016】前記視野制限絞り2、1次ソーラスリット
3、分光器4、2次ソーラスリット5、および検出器6
は、ほぼ同一の水平面内に配置され、1次ソーラスリッ
ト3、分光器4、2次ソーラスリット5、および検出器
6は一つの分光室7内に収納される。前記ゴニオメータ
による前記分光器4および検出器6の回動は、前記水平
面内で行われる。これに対して、前記X線管1は、前記
水平面に対して垂直姿勢からやや傾いた上向き姿勢とさ
れる。これにより、X線分析装置がコンパクトに構成さ
れる。
【0017】前記1次ソーラスリット3は、2次X線B
1の光路に沿って前後に2分割された同じ長さL/2の
分割体3A,3Bからなり、これらの分割体3A,3B
は、図3に示すように、スペーサ8を介して水平方向に
重ねた複数の垂直な平板状の箔9(例えばステンレス箔
など)を断面コ字状のフレーム10で支持して構成さ
れ、隣接する箔9,9間がスリット11となる。ここで
は、隣接する箔9の間に所定厚みの2つのスペーサ8が
重ねて介在させてあり、これによって、各分割体3A,
3Bの各スリット間隔d、つまり箔間隔が同一(例えば
0.15mm)に設定されている。
【0018】前記両分割体3A,3Bは、それらのスリ
ット11が前記光路に沿う方向に向くように配置され
る。ここでは、図1(A)に示すように、これら両分割
体3A,3Bの前記光路方向の長さL/2が50mmと
されている。これら両分割体3A,3Bのうち、前方の
分割体3Aは、分光室7を形成するチャンバ壁に支持さ
れて前記光路上に固定され、後方の分割体3Bは、チャ
ンバ壁に支持された駆動機構12により前記光路に進退
させられる。
【0019】図2(A)は、図1(A)において、矢印
Aの方向から見た前記駆動機構12の構成を示し、図2
(B)は、その駆動機構12の底面図を示す。この駆動
機構12は、駆動源であるモータ13と、このモータ1
3の回転を直線的な進退動作に変換して前記分割体3B
に伝達するカム機構14と、前記分割体3Bを前記光路
と直交する水平方向Xに進退自在となるように支持する
ガイド部材15とを備える。
【0020】前記カム機構14は、前記分割体3Bのフ
レーム10に取り付けられたカムフォロワ21と、この
カムフォロワ21のカム溝21aに係合するピン22を
有する円板23とからなり、円板23の中心に前記モー
タ13の出力軸13aが連結されている。前記ガイド部
材15は、前記光路と直交する水平方向Xに向けた一対
のガイドフレーム24,24を有し、これらガイドフレ
ーム24の内向き面に形成された各ガイド溝24aに、
前記カムフォロワ21の両端が摺動自在に係合させてあ
る。このような構成により、前記モータ13が正逆に回
転すると、カムフォロワ21が前記ガイド部材15のガ
イドフレーム24に沿って前後移動して、カムフォロワ
21に固定された前記分割体3Bが前記光路に進退駆動
される。なお、前記駆動機構14のモータ13を、図1
に示す分光室7内に収納するのが困難な場合は、モータ
13だけを分光室7の外側に配置してもよい。
【0021】また、前記駆動機構12で前記光路に進退
駆動される可動側の分割体3Bは、光路に進出した状態
で、固定側の分割体3Aとの間で、それらのスリット1
1の位置が、図4に示すように、箔9の重ね方向にスリ
ット間隔dの1/2だけずれるように配置される。
【0022】前記構成の装置の動作を説明する。X線分
析を行う試料S中の元素がF〜Caのような軽元素であ
る場合、1次ソーラスリット3の可動側の分割体3B
を、図4に鎖線で示すように、駆動機構12により2次
X線B2の光路から後退させた状態、すなわち固定側の
分割体3Aだけを前記光路上に配置した状態で、以下の
ようにX線分析が行われる。まず、図1のX線管1から
発生した1次X線B1が試料Sに照射される。試料Sか
らは、2次X線B2として試料S中の元素の蛍光X線が
発生する。
【0023】前記蛍光X線B2は、視野制限絞り2によ
り視野制限され、このとき固定側の分割体3Aだけで構
成される1次ソーラスリット3により平行化され、分光
器4によりブラッグの式を満足する所定の波長の蛍光X
線B2のみが入射角θと同一の回折角θで回折される。
回折された蛍光X線B3は、2次ソーラスリット5によ
り平行化され、検出器6により蛍光X線B3が検出され
る。
【0024】この場合、1次ソーラスリット3の光路方
向の長さはL/2(=50mm)となるので、同じスリ
ット間隔(箔9の間隔)dをもつ長さL(=100m
m)のソーラスリットを配置する場合に比べて、装置の
感度が2倍高くなる。その結果、比較的強度の低い軽元
素の蛍光X線B2であっても、感度よくX線分析を行う
ことができる。なお、この場合の1次ソーラスリット3
は、隣接する箔9の間に前記スペーサ8(図3)を3つ
重ねて介在させたスリット間隔d(=約0.30mm)
とし、長さをL(=100mm)としたソーラスリット
と同等の能力となる。
【0025】また、このとき、光路から可動側の分割体
3Bを退避させておくのに必要なスペースは、その分割
体3Bの1つ分のスペースだけでよく、余分なスペース
を小さく抑えることができるので、図1に示すようなコ
ンパクト型のX線分析装置に適用して、装置のコンパク
ト化をより容易にすることができる。
【0026】一方、X線分析を行う試料S中の元素がT
i〜Uのような重元素である場合、1次ソーラスリット
3の可動側の分割体3Bを、図4に実線で示すように、
駆動機構12により2次X線B2の光路に進出させた状
態、すなわち2つの分割体割体3A,3Bを光路に沿う
方向に並べて配置した状態で、同様にしてX線分析が行
われる。ただし、このとき、先述したように、前後の分
割体3A,3Bのスリット間隔(箔9の間隔)dは、箔
9の重ね方向に互いにスリット間隔の1/2だけずれる
ように配置される。
【0027】この場合、1次ソーラスリット3の光路方
向の長さは、2つの分割体3A,3Bを合わせた長さL
(=100mm)、すなわち固定側の分割体3Aだけの
場合の2倍となり、しかも進出させた可動側の分割体3
Bと固定側の分割体3Aとの間でスリット間隔が1/2
ずれて実質的なスリット間隔が狭くなるので、固定側の
分割体3Aだけの場合に比べて分解能は約4倍になる。
つまり、分解能は、2次X線B2の平行度を示すスリッ
ト11内の通路角度θに対応しており、θが小さい程分
解能が高くなる。この通路角度θは、固定側の分割体3
Aのみの場合をθ1とすると、可動側の分割体3Bも使
用した場合のθ2は、θ1の約1/4になる。その結
果、比較的強度の高い重元素の蛍光X線B2について
も、高い分解能でX線分析を行うことができる。なお、
この場合の1次ソーラスリット3は、隣接する箔9の間
に前記スペーサ8(図3)を1つ介在させたスリット間
隔とし、長さをL(=100mm)としたソーラスリッ
トと同等の能力となる。
【0028】図5は、本発明の第2の実施形態であるソ
ーラスリット交換型のX線分析装置における1次ソーラ
スリット3の概略の構成を示す平面図である。この実施
形態でも、1次ソーラスリット3が、2次X線B2の光
路に沿って前後に2つに分割され、一方の分割体3Aは
固定で、他方の分割体3Bは図示しない駆動機構により
光路に進退可能とされることは同じである。
【0029】しかし、この場合には、両分割体3A,3
Bを合わせた光路方向の長さをLとすると、固定側の分
割体3Aの長さは0.3L、可動側の分割体3Bの長さ
は0.7Lとされている点が異なる。また、可動側の分
割体3Bを光路に進出させた状態で、両分割体3A,3
Bのスリット間隔が箔9の重ね方向に同一位置となるよ
うに、可動側の分割体3Bが配置される点も異なる。可
動側の分割体3Bを進退駆動する駆動機構や、X線分析
装置の全体の構成などは、先の実施形態の場合と同じで
ある。
【0030】この装置の場合、可動側の分割体3Bを後
退させた状態では、固定側の分割体3Aの長さ0.3L
が1次ソーラスリット3の長さとなり、1次ソーラスリ
ット3の長さがL/2となる先の実施形態の場合に比べ
て、感度がより高くなる。また、可動側の分割体3Bを
光路に進出させた場合、1次ソーラスリット3の長さは
0.3LからLと長くなるので、固定側の分割体3Aだ
けの場合に比べて、装置の分解能が3倍以上に高くな
る。
【0031】図6は、本発明の第3の実施形態であるソ
ーラスリット交換型のX線分析装置における1次ソーラ
スリット3の概略の構成を示す平面図である。この実施
形態でも、1次ソーラスリット3が、2次X線B2の光
路に沿って前後に2つに分割され、一方の分割体3Aは
固定で、他方の分割体3Bは図示しない駆動機構により
光路に進退可能とされること、および両分割体3A,3
Aの光路方向の長さが同じ(ここではL)であること
は、第1の実施形態の場合と同じである。
【0032】しかし、この場合には、可動側の分割体3
Bを光路に進出させた状態で、両分割体3A,3Bのス
リット間隔が箔9の重ね方向に同一位置となるように、
可動側の分割体3Bが配置される点が異なる。可動側の
分割体3Bを進退駆動する駆動機構や、X線分析装置の
全体の構成などは、第1の実施形態の場合と同じであ
る。
【0033】この装置の場合、可動側の分割体3Bを退
避させた状態では、固定側の分割体3Aの長さLが1次
ソーラスリット3の長さとなって感度が向上し、可動側
の分割体3Bを光路に進出させた場合、1次ソーラスリ
ット3の長さはLから2Lと2倍になるので、装置の分
解能が2倍に高くなる。
【0034】図7は、本発明の第4の実施形態であるソ
ーラスリット交換型のX線分析装置における1次ソーラ
スリット3の概略の構成を示す平面図である。この実施
形態でも、1次ソーラスリット3が、2次X線B2の光
路に沿って前後に2つに分割され、一方の分割体3Aは
固定で、他方の分割体3Bは図示しない駆動機構により
光路に進退可能とされることは、第1の実施形態の場合
と同じである。
【0035】しかし、この場合には、固定側の分割体3
Aの長さLに対して、可動側の分割体3Bの長さは2倍
の2Lとされている点が異なる。また、可動側の分割体
3Bを光路に進出させた状態で、両分割体3A,3Bの
スリット間隔が箔9の重ね方向に同一位置となるよう
に、可動側の分割体3Bが配置される点も第1の実施形
態の場合と異なる。可動側の分割体3Bを進退駆動する
駆動機構や、X線分析装置の全体の構成などは、第1の
実施形態の場合と同じである。
【0036】この装置の場合、可動側の分割体3Bを退
避させた状態では、固定側の分割体3Aの長さLが1次
ソーラスリット3の長さとなって感度が向上し、可動側
の分割体3Bを光路に進出させた場合、1次ソーラスリ
ット3の長さはLから3Lと3倍になるので、装置の分
解能が3倍に高くなる。この実施形態や、先の第3の実
施形態から明らかなように、固定側の分割体3Aの長さ
Lに対して、可動側の分割体3Bの長さを整数倍n(n
=1,2…)に設定すると、固定側の分割体3Aだけの
場合に比べて、可動側の分割体3Bも加わったときの分
解能は(n+1)倍に高くすることができる。
【0037】なお、前記各実施形態では、1次ソーラス
リット3を2分割した場合について説明したが、これに
限らず、複数に分割し、そのうちの少なくとも1つの分
割体を固定とし、他の分割体を光路に進退させるように
してもよい。また、前記各実施形態では、1次ソーラス
リット3を分割した場合について説明したが、図1の2
次ソーラスリット5を同様の構成としてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明のソーラスリット
交換型のX線分析装置によれば、試料から検出器までの
光路に配置される複数の平板状の箔を重ねたソーラスリ
ットを、光路に沿って前後に複数に分割し、少なくとも
1つの分割体を固定し、他の分割体を光路に進退させる
駆動機構を設けたため、一部の分割体を光路に進出させ
たり、光路から後退させることにより、装置の分解能を
高くしたり感度を高くするなどの選択が可能で、ソーラ
スリットの交換に要するスペースは、駆動機構により光
路に進退させられる一部の分割体の退避用スペースだけ
で済むので、ソーラスリットの交換のためのスペースを
小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1の実施形態に係るX線分
析装置の概略構成を示す平面図、(B)は同X線分析装
置の正面図である。
【図2】(A)は図1(A)のA−A方向から見た1次
ソーラスリットの駆動機構を示す正面図、(B)は同駆
動機構の底面図である。
【図3】同1次ソーラスリットにおける分割体の正面図
である。
【図4】同1次ソーラスリットの概略構成を示す平面図
である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るX線分析装置に
おける1次ソーラスリットの概略構成を示す平面図であ
る。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るX線分析装置に
おける1次ソーラスリットの概略構成を示す平面図であ
る。
【図7】本発明の第4の実施形態に係るX線分析装置に
おける1次ソーラスリットの概略構成を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1…X線管、2…視野制限絞り、3…1次ソーラスリッ
ト、3A,3B…分割体、5…2次ソーラスリット、6
…検出器、9…箔、12…駆動機構、S…試料、B1…
1次X線、B2,B3…2次X線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次X線が照射された試料から発生する
    2次X線を検出器で検出して試料を分析するX線分析装
    置であって、前記試料から検出器までの光路に配置され
    る複数の平板状の箔を重ねたソーラスリットを、光路に
    沿って前後に複数に分割し、少なくとも1つの分割体を
    固定し、他の分割体を光路に進退させる駆動機構を設け
    たソーラスリット交換型のX線分析装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ソーラスリット
    は2分割され、両分割体は箔間隔が同一で、それらの箔
    間隔が箔の重ね方向に互いに箔間隔の1/2だけずれる
    ように配置されるスリット交換型のX線分析装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記ソーラスリット
    は2分割され、両分割体は、箔間隔が同一で、それらの
    箔間隔が箔の重ね方向に同一位置となるように配置され
    るスリット交換型のX線分析装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、各分割体は箔間隔が
    同一で、ソーラスリットの固定側の分割体の長さLに対
    して、可動側の分割体の長さがnL(n=1,2…)で
    あるスリット交換型のX線分析装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022122275A (ja) * 2021-02-09 2022-08-22 ブルーカー アーイクスエス ゲーエムベーハー 調整可能なセグメント化されたコリメータ

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