JP2000329565A - ジャイロ装置 - Google Patents
ジャイロ装置Info
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- JP2000329565A JP2000329565A JP2000067019A JP2000067019A JP2000329565A JP 2000329565 A JP2000329565 A JP 2000329565A JP 2000067019 A JP2000067019 A JP 2000067019A JP 2000067019 A JP2000067019 A JP 2000067019A JP 2000329565 A JP2000329565 A JP 2000329565A
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01C—MEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
- G01C19/00—Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
- G01C19/58—Turn-sensitive devices without moving masses
- G01C19/64—Gyrometers using the Sagnac effect, i.e. rotation-induced shifts between counter-rotating electromagnetic beams
- G01C19/66—Ring laser gyrometers
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ジャイロから取り出されるビート信号の周波
数が1Hz程度の場合であっても、回転数と回転方向を
高精度で検知する。 【解決手段】 ロックイン・アンプ141、142でω
d成分、2ωd成分をそれぞれ取り出し、かけ算回路14
3,144でそれぞれ1/(2J1(dz)),1/
(2J2(dz))を掛けて信号A(=−sinΦ)及び
B(=+cosΦ)を得る。そして、−A/Bにより信
号Xを得てからtan-1Xを得る。信号Bの符号が正か
ら負へ入れ替わる時に、周波数ωd成分の信号Aが負で
あれば位相πを加え、信号Aが正であれば位相πを減ず
る。アップダウンカウンタ148で位相の信号Bのゼロ
クロスの回数をカウントし、カウント数とπの積をベク
トル演算回路146の出力に加える。更にλ/4πaを
乗じて、θ(t)+(λ/4πa)φ3を得て、これを
時間微分して角速度Ω(t)が得られる。
数が1Hz程度の場合であっても、回転数と回転方向を
高精度で検知する。 【解決手段】 ロックイン・アンプ141、142でω
d成分、2ωd成分をそれぞれ取り出し、かけ算回路14
3,144でそれぞれ1/(2J1(dz)),1/
(2J2(dz))を掛けて信号A(=−sinΦ)及び
B(=+cosΦ)を得る。そして、−A/Bにより信
号Xを得てからtan-1Xを得る。信号Bの符号が正か
ら負へ入れ替わる時に、周波数ωd成分の信号Aが負で
あれば位相πを加え、信号Aが正であれば位相πを減ず
る。アップダウンカウンタ148で位相の信号Bのゼロ
クロスの回数をカウントし、カウント数とπの積をベク
トル演算回路146の出力に加える。更にλ/4πaを
乗じて、θ(t)+(λ/4πa)φ3を得て、これを
時間微分して角速度Ω(t)が得られる。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はジャイロ装置に関
し、特に、リングレーザーを用いてその回転数及び回転
方向を検知するジャイロ装置に関する。
し、特に、リングレーザーを用いてその回転数及び回転
方向を検知するジャイロ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、物体の回転、すなわち角速度を検
知するジャイロとしては、回転子や振動子をもつ機械的
ジャイロや、ジャイロが知られている。ジャイロは、瞬
間起動が可能でダイナミックレンジが広いため、ジャイ
ロ分野で革新をもたらしつつある。
知するジャイロとしては、回転子や振動子をもつ機械的
ジャイロや、ジャイロが知られている。ジャイロは、瞬
間起動が可能でダイナミックレンジが広いため、ジャイ
ロ分野で革新をもたらしつつある。
【0003】ジャイロには、リングレーザー型ジャイ
ロ、光ファイバジャイロ、受動型リング共振器ジャイロ
などがある。ガスレーザーを用いたリングレーザー型ジ
ャイロはすでに航空機などで実用化されている。また、
小型で高精度なリングレーザー型ジャイロとして、半導
体基板上に集積された半導体レーザージャイロが提案さ
れている。
ロ、光ファイバジャイロ、受動型リング共振器ジャイロ
などがある。ガスレーザーを用いたリングレーザー型ジ
ャイロはすでに航空機などで実用化されている。また、
小型で高精度なリングレーザー型ジャイロとして、半導
体基板上に集積された半導体レーザージャイロが提案さ
れている。
【0004】たとえば、特開平5−288556号公
報、特公昭62−39836号公報(米国特許第443
1308号)、特開平4−174317号公報に当該内
容が記載されている。
報、特公昭62−39836号公報(米国特許第443
1308号)、特開平4−174317号公報に当該内
容が記載されている。
【0005】図7は、半導体レーザー素子の外部に光を
取り出さずに、回転に伴って当該素子の端子電圧が変化
することを利用した米国特許第4431308号記載の
ジャイロである。図7中、半導体レーザー500は、上
下に電極501、502を有している。503は直流阻
止用コンデンサ、504は出力端子、505は抵抗であ
る。図に示すように、リング共振器を有する半導体レー
ザー素子を駆動用電源506に接続し、当該装置にある
角速度が加わった場合に生ずる時計回りと反時計回りの
光の周波数差(ビート周波数)をレーザー素子の端子電
圧の差として検出する旨記載されている。
取り出さずに、回転に伴って当該素子の端子電圧が変化
することを利用した米国特許第4431308号記載の
ジャイロである。図7中、半導体レーザー500は、上
下に電極501、502を有している。503は直流阻
止用コンデンサ、504は出力端子、505は抵抗であ
る。図に示すように、リング共振器を有する半導体レー
ザー素子を駆動用電源506に接続し、当該装置にある
角速度が加わった場合に生ずる時計回りと反時計回りの
光の周波数差(ビート周波数)をレーザー素子の端子電
圧の差として検出する旨記載されている。
【0006】レーザージャイロの信号処理としては、た
とえば、周波数−電圧変換回路によって、出力信号の振
動周波数を電圧信号に変換することが考えられる。周波
数−電圧変換回路としては、アナログ信号を処理するも
の、信号をデジタル化してパルス数を数えたり、一定時
間の間積分して出力電圧とするもの等が考えられる。
とえば、周波数−電圧変換回路によって、出力信号の振
動周波数を電圧信号に変換することが考えられる。周波
数−電圧変換回路としては、アナログ信号を処理するも
の、信号をデジタル化してパルス数を数えたり、一定時
間の間積分して出力電圧とするもの等が考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ビート信号の
周波数から角速度を検知するために、周波数−電圧変換
回路を用いた場合、少なくとも信号の位相角に2πの変
化がなければ、周波数がわからないことがある。例え
ば、測定しようとする角速度が0.1deg/sec.
程度で、素子から取り出されるビート信号の周波数が1
Hz程度の場合には、信号の位相角変化が2πとなるの
に1秒を要する。従って、防振装置等にジャイロを利用
する際に、1〜100Hz程度の周波数での変動を捕ら
えたい場合には、更に工夫が必要である。また、回転方
向が検知できないという問題があった。
周波数から角速度を検知するために、周波数−電圧変換
回路を用いた場合、少なくとも信号の位相角に2πの変
化がなければ、周波数がわからないことがある。例え
ば、測定しようとする角速度が0.1deg/sec.
程度で、素子から取り出されるビート信号の周波数が1
Hz程度の場合には、信号の位相角変化が2πとなるの
に1秒を要する。従って、防振装置等にジャイロを利用
する際に、1〜100Hz程度の周波数での変動を捕ら
えたい場合には、更に工夫が必要である。また、回転方
向が検知できないという問題があった。
【0008】そこで、本発明は、ビート信号の周波数が
低い場合であっても短時間で角速度検知が可能な信号処
理装置、当該装置を備えたジャイロを提供することを目
的としている。
低い場合であっても短時間で角速度検知が可能な信号処
理装置、当該装置を備えたジャイロを提供することを目
的としている。
【0009】また、本発明は、回転方向の検知が可能な
ジャイロを提供することを目的としている。
ジャイロを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のジャイロは、リ
ング共振器型レーザーと、前記レーザーに振動を与える
為の振動台と、前記レーザーからの出力信号を演算処理
する信号処理手段とを有するジャイロであって、前記信
号処理手段は、前記振動台の振動周期成分及びその高調
波成分のそれぞれの振幅から前記出力信号の位相角を求
めるようにしている。ここで、前記信号処理手段は、前
記位相角を微分して角速度を得る処理を行う。
ング共振器型レーザーと、前記レーザーに振動を与える
為の振動台と、前記レーザーからの出力信号を演算処理
する信号処理手段とを有するジャイロであって、前記信
号処理手段は、前記振動台の振動周期成分及びその高調
波成分のそれぞれの振幅から前記出力信号の位相角を求
めるようにしている。ここで、前記信号処理手段は、前
記位相角を微分して角速度を得る処理を行う。
【0011】又、前記高調波成分は、前記振動台の振動
周期の2倍の周期を持つ成分である。
周期の2倍の周期を持つ成分である。
【0012】又、前記信号処理手段は、前記振動台に印
加した振動振幅を得る処理を行う。
加した振動振幅を得る処理を行う。
【0013】又、前記振動台は、自らの振動の振動振幅
を検知する手段を有し、前記信号処理手段は、前記振動
振幅に基づいて前記出力信号を信号処理する。
を検知する手段を有し、前記信号処理手段は、前記振動
振幅に基づいて前記出力信号を信号処理する。
【0014】又、前記振動台の振動振幅は、前記振動台
を駆動する駆動手段から検知される。
を駆動する駆動手段から検知される。
【0015】又、前記リング共振器型レーザーの共振器
の法線方向と、前記振動台の回転軸の方向とは同一であ
る。
の法線方向と、前記振動台の回転軸の方向とは同一であ
る。
【0016】又、検出対称の角速度信号の帯域より高い
周波数の微小振動を前記振動台に印加する。
周波数の微小振動を前記振動台に印加する。
【0017】又、前記リング共振器型レーザーは、半導
体レーザーである。
体レーザーである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、数式を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
施の形態について説明する。
【0019】電流注入によって利得の生じたリング共振
器内では、時計回りの周回モードと反時計回りの周回モ
ードが独立に存在している。素子が慣性系に対して角速
度を持たない場合には、この右回りモードと左回りモー
ドの発振周波数に差はなく、活性層の利得ピークに最も
近い共振波長でのレーザー発振となっていて、素子から
の出力信号は一定である。ここで、レーザージャイロが
角速度Ωで時計回りに回転すると、時計回りの第1のレ
ーザー光の発振周波数は、式(1)に示すように、非回
転時と比べてΔf1だけ減少する。
器内では、時計回りの周回モードと反時計回りの周回モ
ードが独立に存在している。素子が慣性系に対して角速
度を持たない場合には、この右回りモードと左回りモー
ドの発振周波数に差はなく、活性層の利得ピークに最も
近い共振波長でのレーザー発振となっていて、素子から
の出力信号は一定である。ここで、レーザージャイロが
角速度Ωで時計回りに回転すると、時計回りの第1のレ
ーザー光の発振周波数は、式(1)に示すように、非回
転時と比べてΔf1だけ減少する。
【0020】
【数1】 ここでSはリング共振器の囲む面積、Lはレーザーの光
路長である。また同時に、反時計回りの第2のレーザー
光の発振周波数は、式(2)に示すように、非回転時と
比べてΔf2だけ増加する。
路長である。また同時に、反時計回りの第2のレーザー
光の発振周波数は、式(2)に示すように、非回転時と
比べてΔf2だけ増加する。
【0021】
【数2】 このとき、素子内では、cos(Δf2−Δf1)=c
os((4S/λL)Ω)で表される光強度のビートが
生じる。このとき、光強度に応じた素子のインピーダン
ス変化が生じ、定電流駆動している場合には、素子の端
子間電圧信号Sv(t)に、同じ周波数の変動成分が現
れて、Sv(t)は式(3)で表わされる。
os((4S/λL)Ω)で表される光強度のビートが
生じる。このとき、光強度に応じた素子のインピーダン
ス変化が生じ、定電流駆動している場合には、素子の端
子間電圧信号Sv(t)に、同じ周波数の変動成分が現
れて、Sv(t)は式(3)で表わされる。
【0022】
【数3】 φ1は、位相の定数である。
【0023】素子の角速度Ω(t)は、素子の方位角θ
(t)の時間微分なので、式(4)が成り立つ。
(t)の時間微分なので、式(4)が成り立つ。
【0024】
【数4】 従って、Sv(t)は式(5)で表わされる。
【0025】
【数5】 さらに前記振動台を駆動手段で駆動して、微小振動(デ
ィザ)θd(t)を印加する。ここに、θd(t)=θd
・sin(ωdt)である。
ィザ)θd(t)を印加する。ここに、θd(t)=θd
・sin(ωdt)である。
【0026】この時、Sv(t)は式(6)で表わされ
る。
る。
【0027】
【数6】 ディザの周波数ωdと比べて、(4πa/λ)θ(t)
の変動が遅いときには、ωdのフーリエ級数展開ができ
て、Sv(t)は式(7)で表わされる。
の変動が遅いときには、ωdのフーリエ級数展開ができ
て、Sv(t)は式(7)で表わされる。
【0028】
【数7】 前記信号処理手段によって、角周波数ωdで振動する成
分の振幅と、角周波数2ωd、で振動する成分の振幅を
とり、それぞれ2J1(dz)、2J2(dz)で割ってs
inΦとcosΦを得る。
分の振幅と、角周波数2ωd、で振動する成分の振幅を
とり、それぞれ2J1(dz)、2J2(dz)で割ってs
inΦとcosΦを得る。
【0029】この比の逆正接関数をとることで、Φは式
(8)で表わされる。尚、上記振幅は、ロックインアン
プ、あるいはスペクトラムアナライザ、あるいはFFT
アナライザ及びこれらと等価な電気回路によって求める
ことができる。
(8)で表わされる。尚、上記振幅は、ロックインアン
プ、あるいはスペクトラムアナライザ、あるいはFFT
アナライザ及びこれらと等価な電気回路によって求める
ことができる。
【0030】
【数8】 このΦを微分して、Ω(t)が、式(9)に示す通り、
回転方向を含めた形で得られる。
回転方向を含めた形で得られる。
【0031】
【数9】 π以上の位相の変化分については、別途設けたカウンタ
によって、変化分を追えばよい。
によって、変化分を追えばよい。
【0032】具体的には、式(8)に示した場合わけも
含めて、以下のような処理をする。
含めて、以下のような処理をする。
【0033】cosΦの値が正から負にその符号を変え
るとき、sinΦが正ならカウンタに1を加え、sin
Φが負ならカウンタから1を減ずる。
るとき、sinΦが正ならカウンタに1を加え、sin
Φが負ならカウンタから1を減ずる。
【0034】また、cosΦの値が負から正にその符号
を変えるとき、sinΦが正ならカウンタから1を減
じ、sinΦが負ならカウンタに1を加える。
を変えるとき、sinΦが正ならカウンタから1を減
じ、sinΦが負ならカウンタに1を加える。
【0035】すなわち、カウンタ出力にπを乗じて、Φ
の値に加えればよい。
の値に加えればよい。
【0036】[実施形態1]実施形態1においては、電
気的励起手段とリング形状の共振器と出力端子とを有す
るリングレーザーと、前記リングレーザーを設置した振
動台と、振動台を振動させる駆動手段と、出力信号に対
して演算処理する信号処理手段を有するものである。
気的励起手段とリング形状の共振器と出力端子とを有す
るリングレーザーと、前記リングレーザーを設置した振
動台と、振動台を振動させる駆動手段と、出力信号に対
して演算処理する信号処理手段を有するものである。
【0037】具体的な信号処理は下記のように行う。リ
ングレーザーから得られる信号に基づいて、振動台の振
動周期成分およびその高調波成分の振幅を抽出して、こ
の比から出力信号の位相角Φを得る処理を行う。
ングレーザーから得られる信号に基づいて、振動台の振
動周期成分およびその高調波成分の振幅を抽出して、こ
の比から出力信号の位相角Φを得る処理を行う。
【0038】かかる処理により、既述の式(8)におけ
るΦが得られる。Φを微分することにより、角速度Ωが
得られる。
るΦが得られる。Φを微分することにより、角速度Ωが
得られる。
【0039】すなわち、本発明は、リングレーザーをキ
ャリア注入手段によってレーザー発振させ、さらに駆動
手段によって振動台を振動させ、この状態でのリングレ
ーザーからの出力信号を演算処理して信号の位相角Φか
ら角速度を得るものであり、ビート信号の周波数が低い
場合であっても、短時間で角速度検知が可能となる。
ャリア注入手段によってレーザー発振させ、さらに駆動
手段によって振動台を振動させ、この状態でのリングレ
ーザーからの出力信号を演算処理して信号の位相角Φか
ら角速度を得るものであり、ビート信号の周波数が低い
場合であっても、短時間で角速度検知が可能となる。
【0040】[実施形態2]また、リングレーザーから
の信号及び振動台に印加した駆動信号から、振動台の振
動周期成分およびその高調波成分の振幅を抽出して、こ
れらの比から印加した振動の振幅を得る処理を行うこと
ができる。
の信号及び振動台に印加した駆動信号から、振動台の振
動周期成分およびその高調波成分の振幅を抽出して、こ
れらの比から印加した振動の振幅を得る処理を行うこと
ができる。
【0041】具体的には、ωd成分の振幅と3ωd成分の
振幅との比をとることでディザの振幅dzのみで決まる
量すなわち(−J1(dz)/J3(dz))が得られるの
で、これからdzを求める。
振幅との比をとることでディザの振幅dzのみで決まる
量すなわち(−J1(dz)/J3(dz))が得られるの
で、これからdzを求める。
【0042】具体的には、たとえば、0< dz <
6.3とする。そして、f(dz)の逆関数f-1を用意
する。ここに、 f(dz) = −J1(dz)/J3(dz) dz = f-1(−J1(dz)/J3(dz)) こうして、dzが求められる。表1は、f(dz) =
−J1(dz)/J3(dz)とdzの数値例である。
6.3とする。そして、f(dz)の逆関数f-1を用意
する。ここに、 f(dz) = −J1(dz)/J3(dz) dz = f-1(−J1(dz)/J3(dz)) こうして、dzが求められる。表1は、f(dz) =
−J1(dz)/J3(dz)とdzの数値例である。
【0043】
【表1】 このdzを用いて、振動台で与える振動の振幅が変動し
ないようにフィードバック制御を行ったり、振動台で与
える振動の振幅の変動の影響をなくした信号処理を行う
ことも必要に応じてできる。
ないようにフィードバック制御を行ったり、振動台で与
える振動の振幅の変動の影響をなくした信号処理を行う
ことも必要に応じてできる。
【0044】又、振動台で与える振動の周波数は、注目
する角速度変動の周波数の10倍以上、より好ましく
は、100倍以上であるとよい。
する角速度変動の周波数の10倍以上、より好ましく
は、100倍以上であるとよい。
【0045】[実施形態3]更に又、前記振動台が振動
振幅を検知する手段を有していれば、この振動振幅の値
を用いて信号処理をすることもできる。
振幅を検知する手段を有していれば、この振動振幅の値
を用いて信号処理をすることもできる。
【0046】具体的には、検知した振動振幅からディザ
の振幅を求めて信号処理に用いることで、振動台で与え
る振動の振幅が変動しないようにフィードバック制御を
行ったり、振動台で与える振動の振幅の変動の影響をな
くした信号処理を行なうことも必要に応じてできる。
の振幅を求めて信号処理に用いることで、振動台で与え
る振動の振幅が変動しないようにフィードバック制御を
行ったり、振動台で与える振動の振幅の変動の影響をな
くした信号処理を行なうことも必要に応じてできる。
【0047】[実施形態4]前記振動台を振動させる駆
動手段の出力から振動振幅を検知して、前記信号処理手
段でこの振動振幅の値を用いて、リングレーザーからの
出力信号を処理することもできる。
動手段の出力から振動振幅を検知して、前記信号処理手
段でこの振動振幅の値を用いて、リングレーザーからの
出力信号を処理することもできる。
【0048】前記構成において検知した振動振幅を用い
て前記信号処理に用いることで振動台で与える振動の振
幅の変動の影響をおさえた信号処理を行うものである。
て前記信号処理に用いることで振動台で与える振動の振
幅の変動の影響をおさえた信号処理を行うものである。
【0049】[実施形態5]実施形態5においては、前
記信号処理手段が、出力信号の位相角のπ以上の変動の
情報を保持する手段を有する。
記信号処理手段が、出力信号の位相角のπ以上の変動の
情報を保持する手段を有する。
【0050】前記構成において、出力信号の位相角のπ
以上の変動の情報を保持する手段によって保持した位相
の定数を、演算処理によって得られた位相角に加えるこ
とで、位相角の不連続点をなくす。
以上の変動の情報を保持する手段によって保持した位相
の定数を、演算処理によって得られた位相角に加えるこ
とで、位相角の不連続点をなくす。
【0051】より具体的には、演算処理において周期π
の正接関数の逆関数を用いることで値の不連続点が生じ
るが、この不連続点を通過するときに、位相の定数にπ
の増減を与え、位相の定数と得られた位相角の和が連続
になるようにする。
の正接関数の逆関数を用いることで値の不連続点が生じ
るが、この不連続点を通過するときに、位相の定数にπ
の増減を与え、位相の定数と得られた位相角の和が連続
になるようにする。
【0052】[実施形態6]実施形態6においては、前
記振動台に検出対象の角速度信号の帯域よりも高い周波
数の微小振動(ディザ)を印加するものである。
記振動台に検出対象の角速度信号の帯域よりも高い周波
数の微小振動(ディザ)を印加するものである。
【0053】リング共振器型レーザーから得られる出力
信号の中に、振動台の振動周期成分およびその高調波成
分の振幅を生じさせることで、信号処理によって出力信
号の位相角を得る処理を行う。
信号の中に、振動台の振動周期成分およびその高調波成
分の振幅を生じさせることで、信号処理によって出力信
号の位相角を得る処理を行う。
【0054】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。
いて説明する。
【0055】[実施例1]図1にしたがって、本発明に
係るジャイロについて説明する。11はリング共振器型
半導体レーザー素子、12は振動台、13は振動台のド
ライバー、14は信号処理回路、15は電流源、16は
保護抵抗、141,142はロックインアンプ、14
3,144,147,149はかけ算回路、145は割
り算回路、146はarctangent(tan-1)
の演算回路、140は微分回路である。
係るジャイロについて説明する。11はリング共振器型
半導体レーザー素子、12は振動台、13は振動台のド
ライバー、14は信号処理回路、15は電流源、16は
保護抵抗、141,142はロックインアンプ、14
3,144,147,149はかけ算回路、145は割
り算回路、146はarctangent(tan-1)
の演算回路、140は微分回路である。
【0056】保護抵抗16を介して定電流源15によっ
て素子を駆動し、このときの端子間電圧信号Sv(t)
を出力とする。振動台12が静止していて、さらに振動
台12が慣性系に対して静止しているとき、すなわちジ
ャイロのリング共振器型半導体レーザー素子11が、慣
性系に対して静止しているときには、Sv(t)に変動
成分は見られない。
て素子を駆動し、このときの端子間電圧信号Sv(t)
を出力とする。振動台12が静止していて、さらに振動
台12が慣性系に対して静止しているとき、すなわちジ
ャイロのリング共振器型半導体レーザー素子11が、慣
性系に対して静止しているときには、Sv(t)に変動
成分は見られない。
【0057】振動台12は、アクチュエータとしてコイ
ルを用いた振動台である。振動台12は角変位を検知す
るセンサを有し、ここで検知された角変位をドライバ1
3にフィードバックして所望の角振動を与える。ここ
で、角変位とは、振動第12が、静止時からどれだけ動
いたかの程度を示す。
ルを用いた振動台である。振動台12は角変位を検知す
るセンサを有し、ここで検知された角変位をドライバ1
3にフィードバックして所望の角振動を与える。ここ
で、角変位とは、振動第12が、静止時からどれだけ動
いたかの程度を示す。
【0058】ここでは、振動台のドライバ13から正弦
波の駆動電流を供給して、振動台の角変位を正弦波状に
変化させた。角変位の振幅は0.008度、振動の周波
数を2kHzとした。このとき振動台上のジャイロの角
速度は、±100deg/sの間の正弦波状の振動にな
っている。
波の駆動電流を供給して、振動台の角変位を正弦波状に
変化させた。角変位の振幅は0.008度、振動の周波
数を2kHzとした。このとき振動台上のジャイロの角
速度は、±100deg/sの間の正弦波状の振動にな
っている。
【0059】また、a=100μm、媒質内での波長λ
=1.3/3.2 μm=0.4 μm、θd=0.00
8°(0.008×π/180rad)として、パラメ
ータdz(=(4πa/λ)・θd)の値は、0.4とな
る。この場合信号Sv(t)のωd成分の係数である2
次のベッセル関数J2(dz)とJ1(dz)との比は0.
1程度となっている。
=1.3/3.2 μm=0.4 μm、θd=0.00
8°(0.008×π/180rad)として、パラメ
ータdz(=(4πa/λ)・θd)の値は、0.4とな
る。この場合信号Sv(t)のωd成分の係数である2
次のベッセル関数J2(dz)とJ1(dz)との比は0.
1程度となっている。
【0060】定電流源で駆動している素子の端子間電圧
をモニタして、電圧信号Sv(t)を得た。この電圧信
号を信号処理回路14で、以下のように処理する。
をモニタして、電圧信号Sv(t)を得た。この電圧信
号を信号処理回路14で、以下のように処理する。
【0061】ロックイン・アンプ141ではディザ周波
数ωd成分の信号を取り出し、ロックイン・アンプ14
2では2ωd成分を取り出す。
数ωd成分の信号を取り出し、ロックイン・アンプ14
2では2ωd成分を取り出す。
【0062】かけ算回路143,144でそれぞれ1/
(2J1(dz)),1/(2J2(dz))をかけて信
号A(=−sinΦ)およびB(=cosΦ)を得る。
割り算回路145で、−A/Bの演算を行って信号Xを
得る。さらに、ベクトル演算回路146で、tan-1X
=Φを得た。
(2J1(dz)),1/(2J2(dz))をかけて信
号A(=−sinΦ)およびB(=cosΦ)を得る。
割り算回路145で、−A/Bの演算を行って信号Xを
得る。さらに、ベクトル演算回路146で、tan-1X
=Φを得た。
【0063】周波数2ωd成分の信号Bの符号が変わる
ところで、図6Cに示すように、tan-1Xに不連続が
生じる。
ところで、図6Cに示すように、tan-1Xに不連続が
生じる。
【0064】これは、図6Bに示すように、tanΦ
が、π/2、3π/2、5π/2で不連続となるためで
ある。
が、π/2、3π/2、5π/2で不連続となるためで
ある。
【0065】信号B(=cosΦ)の符号が入れ替わる
時に、以下の操作を行う。
時に、以下の操作を行う。
【0066】まず、信号B(=cosΦ)の符号が正か
ら負に変わるときの操作を説明する。図6Aに示すよう
に、A(=-sinΦ)が負であるときは、Φにπを加え
る。一方、A(=-sinΦ)が正であるときは、Φからπ
を引く。
ら負に変わるときの操作を説明する。図6Aに示すよう
に、A(=-sinΦ)が負であるときは、Φにπを加え
る。一方、A(=-sinΦ)が正であるときは、Φからπ
を引く。
【0067】次に、信号B(=cosΦ)の符号が負か
ら正に変わるときの操作を説明する。図6Aに示すよう
に、A(=-sinΦ)が正であるときは、Φにπを加え
る。一方、A(=-sinΦ)が負であるときは、Φからπ
を引く。
ら正に変わるときの操作を説明する。図6Aに示すよう
に、A(=-sinΦ)が正であるときは、Φにπを加え
る。一方、A(=-sinΦ)が負であるときは、Φからπ
を引く。
【0068】これらの処理を行うには、アップダウンカ
ウンタ148で位相の信号Bのゼロクロスの回数をカウ
ントし、このカウント数とπとの席をベクトル演算回路
146の出力に加える。
ウンタ148で位相の信号Bのゼロクロスの回数をカウ
ントし、このカウント数とπとの席をベクトル演算回路
146の出力に加える。
【0069】具体的には、cosΦの符号が正から負に
変わるとき、sinΦが正ならカウンタに1を加え、s
inΦが負ならカウンタから1を引く。一方、cosΦ
の符号が負から正に変わるとき、sinΦが正ならカウ
ンタから1を引き、sinΦが負ならカウンタに1を加
える。そして、カウンタ出力にπを乗じて、Φ(−2/
π<Φ<π/2)に加算すればよい。
変わるとき、sinΦが正ならカウンタに1を加え、s
inΦが負ならカウンタから1を引く。一方、cosΦ
の符号が負から正に変わるとき、sinΦが正ならカウ
ンタから1を引き、sinΦが負ならカウンタに1を加
える。そして、カウンタ出力にπを乗じて、Φ(−2/
π<Φ<π/2)に加算すればよい。
【0070】こうして、不連続量を補い、信号の位相角
Φを得た。
Φを得た。
【0071】かけ算回路147でλ/4πaを乗じて、
(θ(t)+(λ/4πa)・φ2)が得られる。この
ようにして、初期位相分のオフセットを含んだ形での方
位角(θ(t)+(λ/4πa)φ2)、あるいはこれ
を微分回路140で時間微分した角速度Ω(t)が得ら
れた。
(θ(t)+(λ/4πa)・φ2)が得られる。この
ようにして、初期位相分のオフセットを含んだ形での方
位角(θ(t)+(λ/4πa)φ2)、あるいはこれ
を微分回路140で時間微分した角速度Ω(t)が得ら
れた。
【0072】ここで、dzの値として、振動台からドラ
イバへのフィードバック信号の振幅をモニタして、ディ
ザの振幅を得たが、あらかじめ振動台の特性を調べて駆
動電圧と振動台の回転角の関係を得ておいたものを用い
てもよい。
イバへのフィードバック信号の振幅をモニタして、ディ
ザの振幅を得たが、あらかじめ振動台の特性を調べて駆
動電圧と振動台の回転角の関係を得ておいたものを用い
てもよい。
【0073】素子形状から決まる比例定数4πa/λが
960.0のとき、0.05deg/sの角速度Ωに対
して、電圧信号Sv(t)の周波数として48deg/
s=0.13Hzとなった。
960.0のとき、0.05deg/sの角速度Ωに対
して、電圧信号Sv(t)の周波数として48deg/
s=0.13Hzとなった。
【0074】信号処理回路で位相角1度を検知できると
きに、1/40秒間隔のサンプリングで位相角Φの1度
の変動を検知した。従来のF−V変換の場合には、1パ
ルスを検知するまでに最大7.5秒かかっていた。
きに、1/40秒間隔のサンプリングで位相角Φの1度
の変動を検知した。従来のF−V変換の場合には、1パ
ルスを検知するまでに最大7.5秒かかっていた。
【0075】この実施例では半導体材料としてInGa
AsP/InP系を用いたが、GaAs系、ZnSe
系、InGaN系などの材料であっても構わない。
AsP/InP系を用いたが、GaAs系、ZnSe
系、InGaN系などの材料であっても構わない。
【0076】なお、リング共振器型半導体レーザー素子
11は、以下のようにして作製した。
11は、以下のようにして作製した。
【0077】図2Aは、レーザー素子の模式的上面図で
ある。
ある。
【0078】又、図2Bは、図2AのAA'での断面図
である。はじめに、図2Bに示す半導体多層構造を有機
金属気相成長法によって成膜した。すなわち、n−In
P基板102上に、1.3μm組成のノンドープInG
aAsP光ガイド層103(厚さ0.15μm)、1.
55μm組成のアンドープInGaAsP活性層104
(厚さ0.1μm)、1.3μm組成のノンドープIn
GaAsP光ガイド層105(厚さ0.15μm)、p
−InPクラッド層106(厚さ1.5μm)p−In
GaAsキャップ層107を結晶成長した。
である。はじめに、図2Bに示す半導体多層構造を有機
金属気相成長法によって成膜した。すなわち、n−In
P基板102上に、1.3μm組成のノンドープInG
aAsP光ガイド層103(厚さ0.15μm)、1.
55μm組成のアンドープInGaAsP活性層104
(厚さ0.1μm)、1.3μm組成のノンドープIn
GaAsP光ガイド層105(厚さ0.15μm)、p
−InPクラッド層106(厚さ1.5μm)p−In
GaAsキャップ層107を結晶成長した。
【0079】フォトレジストを塗布し、マスクパタンを
露光、現像して導波路形状とミラー形状のレジストパタ
ンを形成した。塩素ガスを用いたリアクティブイオンエ
ッチングによって、高さ3μmのハイメサ形状のリッジ
導波路とミラーを形成した。絶縁膜109としてSiN
を全面にプラズマCVD法で形成した。リッジ導波路上
部のSiNを除去してコンタクト窓とした。Cr/Au
をリッジ導波路上部とミラー13の側面に蒸着して、p
−電極108およびミラーの反射膜とした。ウェハの下
側にはAuGe/Auを蒸着してn−電極101とし
た。水素雰囲気中でアロイ化して、p,nの電極をオー
ミック接触とした。
露光、現像して導波路形状とミラー形状のレジストパタ
ンを形成した。塩素ガスを用いたリアクティブイオンエ
ッチングによって、高さ3μmのハイメサ形状のリッジ
導波路とミラーを形成した。絶縁膜109としてSiN
を全面にプラズマCVD法で形成した。リッジ導波路上
部のSiNを除去してコンタクト窓とした。Cr/Au
をリッジ導波路上部とミラー13の側面に蒸着して、p
−電極108およびミラーの反射膜とした。ウェハの下
側にはAuGe/Auを蒸着してn−電極101とし
た。水素雰囲気中でアロイ化して、p,nの電極をオー
ミック接触とした。
【0080】半導体多層構造からなる光導波路と空気で
は屈折率が異なるため、界面では反射が生じる。半導体
層の屈折率が3.5の場合には、界面の法線とレーザー
光のなす角が16.6度以上で全反射となる。全反射を
受けるモードは、他のモードに比べてミラー損失が小さ
く、低注入電流レベルで発振が開始する。しかもこのモ
ードに利得が集中するため、他のモードの発振を抑圧す
る。図2において、界面に対する法線とレーザー光のな
す角は45度であり、全反射条件を満たす。リング共振
器型半導体レーザー素子を定電流源で駆動し、室温での
発振しきい値は3mAであった。
は屈折率が異なるため、界面では反射が生じる。半導体
層の屈折率が3.5の場合には、界面の法線とレーザー
光のなす角が16.6度以上で全反射となる。全反射を
受けるモードは、他のモードに比べてミラー損失が小さ
く、低注入電流レベルで発振が開始する。しかもこのモ
ードに利得が集中するため、他のモードの発振を抑圧す
る。図2において、界面に対する法線とレーザー光のな
す角は45度であり、全反射条件を満たす。リング共振
器型半導体レーザー素子を定電流源で駆動し、室温での
発振しきい値は3mAであった。
【0081】リング共振器内では、右回りの周回モード
と左回りの周回モードが独立に存在している。素子が慣
性系に対して角速度を持たない(静止している)場合に
は、この右回りモードと左回りモードの発振周波数に差
はなく、活性層の利得ピーク波長でのレーザー発振とな
っている。この場合の波長は1.55μmである。
と左回りの周回モードが独立に存在している。素子が慣
性系に対して角速度を持たない(静止している)場合に
は、この右回りモードと左回りモードの発振周波数に差
はなく、活性層の利得ピーク波長でのレーザー発振とな
っている。この場合の波長は1.55μmである。
【0082】[実施例2]図3を参照して、実施例2の
ジャイロについて説明する。31はリング共振器型ガス
レーザー、32は回転台、33は回転台のドライバ、3
4は信号処理回路、35はガスレーザーの駆動電源であ
る。
ジャイロについて説明する。31はリング共振器型ガス
レーザー、32は回転台、33は回転台のドライバ、3
4は信号処理回路、35はガスレーザーの駆動電源であ
る。
【0083】図4は、リング共振器型ガスレーザー31
の詳細平面図である。ここで、101は電気端子、11
0は石英をくり抜いて作製した石英管、111はミラ
ー、121はアノード、122はカソード、131は右
回りのレーザー光、132は左回りのレーザー光であ
る。
の詳細平面図である。ここで、101は電気端子、11
0は石英をくり抜いて作製した石英管、111はミラ
ー、121はアノード、122はカソード、131は右
回りのレーザー光、132は左回りのレーザー光であ
る。
【0084】ガスレーザー31において、石英管110
の中にヘリウムガスとネオンガスを入れ、アノードとカ
ソード間に電圧をかけると放電が始まり、電流が流れる
ようになる。この石英管110が静止しているときは、
右回りのレーザー光と左回りのレーザー光の発振周波数
は全く等しく、4.73×1015Hz、発振波長λは6
32.8nmである。この石英管が毎秒1度の回転を受
け、共振器の1辺の長さが10cmのとき、ビート周波
数は496.5kHzとなる。
の中にヘリウムガスとネオンガスを入れ、アノードとカ
ソード間に電圧をかけると放電が始まり、電流が流れる
ようになる。この石英管110が静止しているときは、
右回りのレーザー光と左回りのレーザー光の発振周波数
は全く等しく、4.73×1015Hz、発振波長λは6
32.8nmである。この石英管が毎秒1度の回転を受
け、共振器の1辺の長さが10cmのとき、ビート周波
数は496.5kHzとなる。
【0085】このとき、電源電流が一定となるよう駆動
電源35を調整しておき、電極端子101から端子電圧
をモニターすると振幅100mVで周波数496.5k
Hzの信号が得られる。
電源35を調整しておき、電極端子101から端子電圧
をモニターすると振幅100mVで周波数496.5k
Hzの信号が得られる。
【0086】もちろん、定電圧駆動であれば、端子に流
れる電流の変化を検出することができる。ここでは、端
子電圧の変化を検出したが、インピーダンスメーターを
用いて、放電のインピーダンスの変化を直接検出しても
よい。なお、ここでは、ヘリウムガスとネオンガスを用
いたが、レーザー発振する気体であれば何であってもよ
い。
れる電流の変化を検出することができる。ここでは、端
子電圧の変化を検出したが、インピーダンスメーターを
用いて、放電のインピーダンスの変化を直接検出しても
よい。なお、ここでは、ヘリウムガスとネオンガスを用
いたが、レーザー発振する気体であれば何であってもよ
い。
【0087】ガスレーザー31を駆動電源35によって
このように駆動したうえでさらに、回転台32をドライ
バ33で駆動してレーザーの方位角を角周波数ωdの正
弦波で振動した。第1の実施例と同様に、信号S
v(t)が、角周波数ωd成分およびその高調波成分を含
むので、信号処理回路でこれらの振幅を抽出することに
よって信号Sv(t)の位相角Φを得る。そして、これ
の微分をしてジャイロの慣性系に対する角速度が回転方
向を含めて得られた。
このように駆動したうえでさらに、回転台32をドライ
バ33で駆動してレーザーの方位角を角周波数ωdの正
弦波で振動した。第1の実施例と同様に、信号S
v(t)が、角周波数ωd成分およびその高調波成分を含
むので、信号処理回路でこれらの振幅を抽出することに
よって信号Sv(t)の位相角Φを得る。そして、これ
の微分をしてジャイロの慣性系に対する角速度が回転方
向を含めて得られた。
【0088】角速度が小さい場合にも、信号の周波数を
検知する場合に比べて100倍程度高い応答速度が得ら
れた。
検知する場合に比べて100倍程度高い応答速度が得ら
れた。
【0089】[実施例3]図5にしたがって、本発明の
ジャイロの実施例3を説明する。11はリング共振器型
半導体レーザー素子、12は振動台、23は振動台のド
ライバー、24はディジタルの信号処理回路、15は直
流電流源、16は保護抵抗である。また241は入力部
のA/D変換器、242はマイクロプロセッサである。
ジャイロの実施例3を説明する。11はリング共振器型
半導体レーザー素子、12は振動台、23は振動台のド
ライバー、24はディジタルの信号処理回路、15は直
流電流源、16は保護抵抗である。また241は入力部
のA/D変換器、242はマイクロプロセッサである。
【0090】リング共振器型半導体レーザー素子11を
定電流源15で駆動して発振させること、振動台12を
ドライバで駆動して正弦波状の角変位を与えることなど
は、第1の実施例と同等である。
定電流源15で駆動して発振させること、振動台12を
ドライバで駆動して正弦波状の角変位を与えることなど
は、第1の実施例と同等である。
【0091】A/D変換器241でサンプリングされた
デジタル信号に対して、ディジタル的に周波数ωd成分
とその高調波成分を得るために、マイクロプロセッサ2
42内で高速フーリエ変換を行い、位相角Φについては
ドライバ23からの信号を参照信号として計算した。す
なわち、tan-1(x)の演算を行い、カウンタに保持
した位相を加え、定数をかけて(θ(t)+φ3)を得
た。
デジタル信号に対して、ディジタル的に周波数ωd成分
とその高調波成分を得るために、マイクロプロセッサ2
42内で高速フーリエ変換を行い、位相角Φについては
ドライバ23からの信号を参照信号として計算した。す
なわち、tan-1(x)の演算を行い、カウンタに保持
した位相を加え、定数をかけて(θ(t)+φ3)を得
た。
【0092】ここに、φ3 = (λ/4πa)・φ2
である。これを微分することによって角速度Ω(t)が
得られた。
である。これを微分することによって角速度Ω(t)が
得られた。
【0093】マイクロプロセッサ242内でまた、ディ
ザの大きさdzを得るために、周波数ωd成分の信号と周
波数3ωd成分の信号の比をとり、これから、J
1(dz)/J3(dz)を評価して、dzを得た。また、
dzを所望の値に制御するための誤差信号を、信号処理
回路24からドライバ23に戻している。
ザの大きさdzを得るために、周波数ωd成分の信号と周
波数3ωd成分の信号の比をとり、これから、J
1(dz)/J3(dz)を評価して、dzを得た。また、
dzを所望の値に制御するための誤差信号を、信号処理
回路24からドライバ23に戻している。
【0094】
【発明の効果】以上説明した本発明ビート信号の周波数
が低い場合であっても、短い時定数で角速度検知が可能
となる。
が低い場合であっても、短い時定数で角速度検知が可能
となる。
【図1】本発明の実施例1のジャイロの概念図
【図2A】レーザー素子の模式的上面図
【図2B】図2Aのレーザー素子のAA'断面図
【図3】実施例2のジャイロの概念図
【図4】リング共振器型ガスレーザーの詳細平面図
【図5】実施例3のジャイロの概念図
【図6A】周波数2ωd成分A、Bと位相角Φの関係を説
明するためのグラフ
明するためのグラフ
【図6B】tanΦの不連続に伴う処理を説明するための
グラフ
グラフ
【図6C】ベクトル演算回路の出力tan-1Xと位相角Φの
関係を示すグラフ
関係を示すグラフ
【図7】回転に伴って半導体レーザー素子の端子電圧が
変化することを利用した米国特許第4431308号記
載のジャイロの概念図
変化することを利用した米国特許第4431308号記
載のジャイロの概念図
11 リング共振器型半導体レーザー 12,32 振動台 13,23,33 振動台ドライバ 14,24,34 信号処理回路 15 電流源 102 n−InP基板 103 InGaAsP光ガイド層 104 InGaAsP活性層 105 InGaAsP光ガイド層 106 p−InPクラッド層 107 p−InGaAsキャップ層 31 リング共振器型半導体レーザー 35 レーザー駆動電流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F105 BB20 DD07 5F072 AA01 AB13 HH02 JJ20 KK05 LL09 LL16 PP07 YY20 5F073 AA13 AA45 AA66 BA09 CA12 CB02 CB10 DA05 DA25
Claims (9)
- 【請求項1】 リング共振器型レーザーと、前記レーザ
ーに振動を与える為の振動台と、前記レーザーからの出
力信号を演算処理する信号処理手段とを有するジャイロ
であって、 前記信号処理手段は、前記振動台の振動周期成分及びそ
の高調波成分のそれぞれの振幅から前記出力信号の位相
角を求めることを特徴とするジャイロ。 - 【請求項2】 前記信号処理手段は、前記位相角を微
分して角速度を得る処理を行うことを特徴とする請求項
1記載のジャイロ。 - 【請求項3】 前記高調波成分は、前記振動台の振動周
期の2倍の周期を持つ成分であることを特徴とする請求
項1記載のジャイロ。 - 【請求項4】 前記信号処理手段は、前記振動台に印加
した振動振幅を得る処理を行うことを特徴とする請求項
1記載のジャイロ。 - 【請求項5】 前記振動台は、自らの振動の振動振幅を
検知する手段を有し、 前記信号処理手段は、前記振動振幅に基づいて前記出力
信号を信号処理することを特徴とする請求項1記載のジ
ャイロ。 - 【請求項6】 前記振動台の振動振幅は、前記振動台を
駆動する駆動手段から検知されることを特徴とする請求
項1記載のジャイロ。 - 【請求項7】 前記リング共振器型レーザーの共振器の
法線方向と、前記振動台の回転軸の方向とが同一である
ことを特徴とする請求項1記載のジャイロ。 - 【請求項8】 検出対象の角速度信号の帯域より高い周
波数の微小振動を前記振動台に印加することを特徴とす
る請求項1記載のジャイロ。 - 【請求項9】 前記リング共振器型レーザーは、半導体
レーザーであることを特徴とする請求項1記載のジャイ
ロ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000067019A JP2000329565A (ja) | 1999-03-16 | 2000-03-10 | ジャイロ装置 |
US09/524,260 US6448552B1 (en) | 1999-03-16 | 2000-03-14 | Gyro |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7039399 | 1999-03-16 | ||
JP11-70393 | 1999-03-16 | ||
JP2000067019A JP2000329565A (ja) | 1999-03-16 | 2000-03-10 | ジャイロ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000329565A true JP2000329565A (ja) | 2000-11-30 |
Family
ID=26411557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000067019A Pending JP2000329565A (ja) | 1999-03-16 | 2000-03-10 | ジャイロ装置 |
Country Status (2)
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