JP2000328392A - 三次元繊維構造体 - Google Patents

三次元繊維構造体

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JP2000328392A
JP2000328392A JP11140487A JP14048799A JP2000328392A JP 2000328392 A JP2000328392 A JP 2000328392A JP 11140487 A JP11140487 A JP 11140487A JP 14048799 A JP14048799 A JP 14048799A JP 2000328392 A JP2000328392 A JP 2000328392A
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fiber
yarn
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cylindrical portion
dimensional
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JP11140487A
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English (en)
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Fujio Hori
藤夫 堀
Yoshiharu Yasui
義治 安居
Kouya Suzuki
航也 鈴木
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 力学特性に優れ、その力学特性の推定が容易
な有底円筒形状の構造を有する繊維強化複合材の骨格材
として適した三次元繊維構造体を提供する。 【解決手段】 有底円筒状に形成された三次元繊維構造
体Wは、筒部2及び底部1が、所定方向に配列された繊
維束Fからなる複数の糸層を積層して形成された疑似等
方性の配向となる積層糸群3を有し、積層糸群3は各糸
層と直交する方向に配列された厚さ方向糸によって結合
されている。底部1は±30°及び90°の3方向に配
列された繊維束Fで疑似等方性に構成され、筒部2は0
°、±45°及び90°の4方向に配列された繊維束で
疑似等方性に構成されている。底部1に配列された繊維
束Fは筒部2に配列された繊維束Fと連続している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は三次元繊維構造体に
係り、詳しくは有底円筒状構造を有する三次元繊維構造
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維強化複合材は軽量の構造材料として
広く使用されている。複合材用補強基材として三次元織
物(三次元繊維構造体)がある。この三次元織物を骨格
材として、樹脂あるいは無機物をマトリックスとした複
合材はロケット、航空機、自動車、船舶及び建築物の構
造材として幅広い用途が期待されている。
【0003】三次元繊維構造体の製造方法として、多数
のピン又は糸案内管が配列されたベースプレートあるい
は支持枠上に、糸(繊維束)をピン又は糸案内管で折り
返しながら配列して形成した糸層を複数積層して積層糸
群を形成し、厚さ方向に配列される糸により各糸層を結
合する方法がある。しかし、板材以外の立体的な構造物
の骨格材となる大型で複雑な形状の三次元繊維構造体を
製造するのは難しく手間がかかるため、三次元繊維構造
体としては単純な形状のものしかない。
【0004】特開昭61−201063号公報には、ベ
ースプレートの形状を変えることにより、円筒状の三次
元繊維構造体や図12に示すような、円錐台筒状、ドー
ム状の三次元繊維構造体Wが得られることが開示されて
いる。しかし、形状が有底円筒状の三次元繊維構造体W
は従来なかった。
【0005】有底円筒状の繊維強化複合材の骨格材の製
造方法として、図11(a)〜(d)に示すように、糸
51が互いに直交する状態で織成された平織物又は繻子
織物からなるクロス材(布)52を、円筒状の治具53
の端部を基準にして順次積層した後、適宜の箇所を手作
業によって糸で縫い合わせる方法がある。図11
(c),(d)はクロス材52を治具53の上に配置す
るときの、クロス材52を構成する糸51の配列方向を
示す模式図である。糸51の配列方向は図11(c)に
示す0°(図11(c)における左右方向)、90°
(図11(c)における上下方向)、図11(d)に示
す±45°の配列方向がある。そして、図11(c)及
び図11(d)に示す状態が交互になるようにして所定
枚数のクロス材52が積層される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記クロス材52を積
層して形成された有底円筒状の骨格材は、底部の糸の配
列は0°、90°、±45に正確に設定できる。しか
し、図11(b)に示すように、底部における配列が0
°及び90°のクロス材52を治具53の円筒部54に
皺が無い状態に沿わせると、円筒部における糸51の配
列は0°及び90°の他に不確定な角度で配列される部
分が混在する状態となる。その結果、複合材とした場合
に、強度、弾性率等の力学的特性の推定が困難であると
いう問題がある。また、治具53の円筒部54にクロス
材52を皺がないように沿わせることも難しい。さら
に、クロス材52では配列方向が異なる糸51が同一平
面上に存在するため、糸51は配列方向の異なる糸と対
応する部分で屈曲した状態で配列される。従って、真っ
直ぐに配列された糸に比較して、複合材の強度を高める
効果が小さいという問題がある。
【0007】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は力学特性に優れ、その力学特性
の推定が容易となる有底円筒形状の構造を有する繊維強
化複合材の骨格材として適した三次元繊維構造体を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、円筒状の筒部とその一
端を塞ぐ底部とを備えた三次元繊維構造体であって、前
記筒部及び底部が、所定方向に配列された繊維束からな
る複数の糸層を積層して形成された疑似等方性の配向と
なる積層糸群と、各糸層と直交する方向に配列されて前
記積層糸群を結合する厚さ方向糸とを含み、かつ底部に
配列された繊維束は筒部に配列された繊維束と連続して
いる。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記筒部は軸方向に対して0°、+
45°、−45°及び90°の4方向に配列された繊維
束で疑似等方性に構成され、前記底部は+30°、−3
0°及び90°の3方向に配列された繊維束で疑似等方
性に構成されている。
【0010】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の2個の有底筒状の三次元繊維構造体
が、その底部が互いに当接する状態に配置され、その筒
部の周囲に疑似等方性に構成された筒状の積層糸群が配
置され、各筒部を貫通する厚さ方向糸で各筒部を構成す
る積層糸群が結合されている。
【0011】従って、請求項1に記載の発明の三次元繊
維構造体は、筒部及び底部がそれぞれ疑似等方性の配向
となる積層糸群を厚さ方向糸で結合した構成のため、ク
ロス材を積層して糸で縫ったものに比較して、複合材と
したときの強度に優れ、力学特性の推定が容易となる。
また、底部に配列された繊維束は筒部に配列された繊維
束と連続しているため、三次元繊維構造体自身の形態安
定性が向上し、取り扱いが容易となる。
【0012】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、底部は+30°、−30°及び90
°の3方向に配列された繊維束で構成されているため、
同じ強度で疑似等方性とするのに必要な繊維束の量が、
0°、+45°、−45°及び90°の4方向に配列さ
れた繊維束で疑似等方性とする場合に比較して少なくな
る。
【0013】請求項3に記載の発明では、円筒の中間部
に軸方向と直交する区画壁が形成された構造の三次元繊
維構造体を、請求項1又は請求項2に記載の2個の有底
筒状の三次元繊維構造体に基づいて簡単に得ることがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を具体化した第1の実施の形態を図1〜図8に従って
説明する。図1(a)は有底円筒状の三次元繊維構造体
Wの底部1を上にした模式斜視図である。図1(b)は
その底部1及び筒部2を構成する繊維束Fの配列を示す
模式図である。
【0015】三次元繊維構造体Wの底部1及び筒部2は
それぞれ所定方向に配列された繊維束Fからなる複数の
糸層3a〜3gを積層して形成された疑似等方性の配向
となる積層糸群3を有する。各糸層3a〜3c及び各糸
層3d〜3gはそれぞれ糸層と直交して積層糸群3の厚
さ方向に配列される厚さ方向糸z(図2(a),(b)
に図示)により結合されている。厚さ方向糸zは三次元
繊維構造体Wの外側から各糸層3a〜3c及び各糸層3
d〜3gを貫いて折り返し状に配列されるとともに、折
り返しループ4に厚さ方向糸zと直交する方向に配列さ
れた抜け止め糸5により抜け止めされた状態で配列され
ている。
【0016】図1(b)、図3(b)、図4(a)及び
図4(b)に示すように、底部1を構成する積層糸群3
は、繊維束Fの配向角が90°に配列された糸層3a
と、配向角が+30°に配列された糸層3bと、配向角
が−30°に配列された糸層3cとが所定数積層されて
疑似等方性に構成されている。この実施の形態では図2
(a)に示すように、各糸層3a〜3cがそれぞれ2層
ずつ、合計6層で積層糸群3が構成されている。また、
各糸層3a〜3cは厚さ方向の中央(中立面)を境に鏡
面対称となるように配列されている。この実施の形態で
は外側に配向角が+30°に配列された繊維束Fの糸層
3bが配置され、中央側に配向角が−30°に配列され
た繊維束Fの糸層3cが配置されている。そして、両糸
層3b,3cの間に配向角が90°に配列された繊維束
Fの糸層3aがそれぞれ配置されている。
【0017】筒部2を構成する積層糸群3は、繊維束F
の配向角が0°に配列された糸層3dと、繊維束Fの配
向角が90°に配列された糸層3eと、配向角が+45
°に配列された糸層3fと、配向角が−45°に配列さ
れた糸層3gとが所定数積層されて疑似等方性に構成さ
れている。この実施の形態では図2(b)に示すよう
に、各糸層3d〜3gがそれぞれ2層ずつ、合計8層で
積層糸群3が構成されている。また、各糸層3d〜3g
は厚さ方向の中央を境に鏡面対称となるように配列され
ている。この実施の形態では外側に配向角が+45°に
配列された繊維束Fの糸層3fが配置され、中央側に配
向角が−45°に配列された繊維束Fの糸層3gが配置
されている。そして、両糸層3f,3gの間に、配向角
が90°に配列された繊維束Fの糸層3eと、配向角が
0°に配列された繊維束Fの糸層3dとがそれぞれ配置
されている。
【0018】図3(a)に示すように、筒部2を構成す
る配向角が0°に配列された繊維束Fは、1本の繊維束
Fが周方向に順次配列位置をずらした状態で配列するこ
とにより形成されている。従って、厳密にいえば配向角
は0°ではないが、実質的に0°である。
【0019】図3(b)に示すように、筒部2を構成す
る配向角θが90°に配列された繊維束Fと、底部1を
構成する配向角θが90°に配列された繊維束Fとは、
1本の同じ繊維束Fで構成されている。繊維束Fは一部
が筒部2の両端で折り返し、一部が筒部2と底部1とに
跨って位置するように配列されている。
【0020】図4(a)に示すように、筒部2を構成す
る配向角θが+45°に配列された繊維束Fと、底部1
を構成する配向角θが+30°に配列された繊維束Fと
は、1本の同じ繊維束Fで構成されている。繊維束Fは
一部が筒部2の両端で折り返し、一部が筒部2と底部1
とに跨る状態で、かつその配向角θが所定の角度となる
ように配列されている。
【0021】図4(b)に示すように、筒部2を構成す
る配向角θが−45°に配列された繊維束Fと、底部1
を構成する配向角θが−30°に配列された繊維束Fと
は、1本の同じ繊維束Fで構成されている。繊維束Fは
一部が筒部2の両端で折り返し、一部が筒部2と底部1
とに跨る状態で、かつその配向角θが所定の角度となる
ように配列されている。従って、この実施の形態の三次
元繊維構造体Wは、底部1に配列された繊維束Fは筒部
2に配列された繊維束Fと必ず連続した状態で配列され
ている。
【0022】なお、図3(a),(b)及び図4
(a),(b)では繊維束Fの配列を分かり易くするた
め、繊維束Fの間隔を広く表してしているが、実際は配
列後の繊維束Fは互いに接触する程度に近接して配列さ
れる。また、筒部2における配向角θとは三次元繊維構
造体Wの軸と直交する平面に対する繊維束Fのなす角度
を意味する。底部1における配向角θは三次元繊維構造
体Wの軸を含む基準面に対する繊維束Fのなす角度を意
味し、筒部2における配向角θを基準にして設定されて
いる。
【0023】各繊維束Fを構成する繊維の材質としては
複合材の用途(要求物性)に応じてカーボン繊維、ガラ
ス繊維、セラミック繊維、ポリアラミド繊維等種々のも
のが使用される。この実施の形態においては、各繊維束
Fとしてカーボン繊維のロービング(トウ)が使用され
ている。ロービング(トウ)とは細い単繊維のフィラメ
ントを多数本束ねた実質無撚りの繊維束を意味する。従
って、図2(a),(b)では繊維束Fの長さ方向と直
交する断面の形状を便宜上円として表しているが、実際
は積層糸群3として積層された状態では扁平な楕円とな
る。
【0024】次に前記のように構成された三次元繊維構
造体Wの製造に使用する治具の構成を説明する。この治
具は三次元繊維構造体Wの形状に対応した積層糸群3の
配列と、配列された積層糸群3への厚さ方向糸zの挿入
時における積層糸群3の保持とに使用される。
【0025】図6〜図8に示すように、治具11は互い
に平行に配置された一組の円環状のリング部材12,1
3と、両リング部材12,13間に互いに近接して配設
されて円筒部を形成する複数の第1及び第2のプレート
14,15とを備えている。両リング部材12,13は
同じ外径に形成されるとともに、各プレート14,15
がリング部材12,13に対して内側から取り外し可能
に係合される段部12a,13a(図7及び図8に図
示)を備えている。各プレート14,15の両端には段
部12a,13aと係合する段部が形成され、リング部
材12,13間に取り付けられた状態でその外面が円筒
の周面を形成するように、外面がリング部材12,13
の外周面と同じ曲率に形成されている。各第1のプレー
ト14はリング部材12,13に係合されるとともに、
ねじ(図示せず)を介してリング部材12,13に固定
され、第2のプレート15は段部12a,13aとの嵌
合によりリング部材12,13に固定されている。
【0026】両リング部材12,13にはその端部外周
部に、規制部材としての多数の規制ピン16が所定ピッ
チで取り外し可能に固定されている。リング部材12に
固定された規制ピン16は、リング部材12の軸方向と
直交する平面に対してほぼ45°の角度をなすように固
定され、リング部材13に固定された規制ピン16は、
同じく軸方向と直交する平面に対して平行に固定されて
いる。また、第1のプレート14にも規制ピン17が所
定ピッチで取り外し可能に固定されている。
【0027】次に前記のように構成された治具11を使
用して有底円筒状の三次元繊維構造体Wを製造する方法
を説明する。規制ピン16,17が固定された治具11
の外側に所定の順序で繊維束Fを順次配列して積層糸群
3を形成する。先ず、図4(a)に示すように、筒部2
での配向角θが+45°、底部1での配向角θが+30
°となるように、繊維束Fが規制ピン16と係合して折
り返すように配列される。繊維束Fは図のSからスター
トしてEで終わるように、即ち、配列初期と終期におい
て、繊維束Fは筒部2に対応する両端位置で折り返し、
その他は筒部2と底部1とを交互に通過するようにし
て、底部1と反対側のリング部材13に固定された規制
ピン16と係合して折り返すように配列される。
【0028】次に図3(b)に示すように、筒部2及び
底部1での配向角θが90°となるように、繊維束Fが
規制ピン16と係合して折り返すように配列される。こ
の場合も繊維束Fは図のSからスタートしてEで終わる
ように、即ち、配列初期と終期において、繊維束Fは筒
部2に対応する両端位置で折り返し、その他は筒部2と
底部1とを交互に通過するようにして、底部1と反対側
のリング部材13に固定された規制ピン16と係合して
折り返す。
【0029】次に図3(a)に示すように、筒部2での
配向角θが0°となるように、筒部2の周方向に沿って
繊維束Fが配列される。この場合繊維束Fは規制ピン1
7と係合して折り返すことなく、図のSからスタートし
てEで終わるように、プレート14,15によって構成
される円筒面に対して一方向へ巻き付けるようにして配
列される。プレート14に固定された規制ピン17は、
繊維束Fが周方向と直交する方向にずれるのを規制する
役割を果たす。
【0030】次に図4(b)に示すように、筒部2での
配向角θが−45°、底部1での配向角θが−30°と
なるように、繊維束Fが規制ピン16と係合して折り返
すように配列される。この場合も繊維束Fは図のSから
スタートしてEで終わるように、配列初期と終期におい
て繊維束Fは筒部2に対応する両端位置で折り返し、そ
の他は筒部2と底部1とを交互に通過するようにして、
底部1と反対側のリング部材13に固定された規制ピン
16と係合して折り返す。
【0031】そして、前記と同じ順で再び繊維束Fが順
次配列されて、底部1に糸層3a〜3cが合計3n層
(この実施の形態ではn=2)、筒部2に糸層3d〜3
gが合計4n層(この実施の形態ではn=2)配列され
た有底円筒状の積層糸群3が形成される。繊維束Fの配
列作業は、手作業あるいは多軸ロボットのアームに糸供
給部を装備した装置により行われる。なお、積層糸群3
の密度を高めるとともに厚さを調整するため、各糸層の
配列が完了するたび、あるいは適宜の糸層が形成された
時点毎に糸層をプレスプレート(図示せず)で押圧して
積層糸群を圧縮してもよい。
【0032】全ての糸層の配列終了後、図7及び図8に
示すように、積層糸群3を保持した状態で治具11を回
転駆動される支持ブラケット18に取り付けて、厚さ方
向糸挿入装置により積層糸群3への厚さ方向糸zの挿入
作業を行う。支持ブラケット18は回転軸19に対して
一体回転可能に固定されるとともに、支持ブラケット1
8に支持された治具11の内側に手を差し入れることが
可能な形状に形成されている。回転軸19は図示しない
モータにより間欠的に回転されるようになっている。
【0033】厚さ方向糸挿入装置は、特開平8−218
249号公報等に開示された装置と基本的に同様に構成
され、複数本の厚さ方向糸挿入用の挿入針20が一列に
配設された針支持体21が駆動機構により往復移動可能
に構成されている。挿入針20の本数は底部1の半径の
1/2より少し短い長さに数ミリピッチで配列するのに
必要な本数が設けられる。図7では模式的に4本図示さ
れている。針支持体21は挿入針20の目に通された厚
さ方向糸zが積層糸群3を貫通してループを形成するこ
とが可能な挿通位置と、挿入針20が積層糸群3から離
間する待機位置とに往復移動される。
【0034】そして、底部1と対応する積層糸群3への
厚さ方向糸zの挿入は、先ず図7に示すように、複数本
の挿入針20が底部1の外周寄りにおいて半径方向に沿
って配列された所定位置で往復移動される。回転軸19
の回動が停止した状態で針支持体21が往動されて挿入
針20が前進端に達した後、針支持体21がわずかに後
退され積層糸群3から挿入針20の目に連なる厚さ方向
糸zが抜け止め糸針(図示せず)の通過を許容するルー
プを形成した状態となる。
【0035】次に抜け止め糸針を使用して手作業で抜け
止め糸5が前記ループに挿通される。その後、針支持体
21とともに挿入針20が後退し、積層糸群3から離脱
して待機位置に配置される。この状態で張力調整部(図
示せず)の作用により厚さ方向糸zが引き戻され、積層
糸群3内に挿入された厚さ方向糸zが抜け止め糸5によ
り抜け止めされた状態で締付けられる。次に回転軸19
が所定角度回動され、挿入針20が次の厚さ方向糸挿入
位置と対向する状態となる。以下、前記と同様にして順
次厚さ方向糸zの挿入サイクルが実行される。そして、
回転軸19が1回転した状態で底部1の外周寄りの部分
に対する厚さ方向糸zの挿入作業が完了する。
【0036】次に針支持体21の位置が底部1の中心寄
りに移動され、その状態で再び、厚さ方向糸zの挿入作
業が行われる。厚さ方向糸zの挿入ピッチを外周寄りと
中心寄りとでほぼ同じにするため、中心寄りの位置にお
ける厚さ方向糸zの挿入作業時には、間欠的に回動され
る回転軸19の1回毎の回動角は外周寄りの位置におけ
る挿入作業時より大きくなる。そして、前記と同様にし
て厚さ方向糸zの挿入が行われて底部1への厚さ方向糸
zの挿入が完了すると、図5に示すように、底部には厚
さ方向糸zが同心円状に配列された状態となる。
【0037】次に積層糸群3の筒部2への厚さ方向糸z
の挿入が行われる。筒部2への厚さ方向糸zの挿入作業
を行う前に、第1のプレート14に固定されている規制
ピン17が全部取り外される。そして、図8に示すよう
に、挿入針20が積層糸群3の筒部2と対向する状態と
なるように配置される。なお、規制ピン17の取り外し
作業は、底部1への厚さ方向糸の挿入作業前に行っても
よい。
【0038】そして、厚さ方向糸zの挿入箇所と対応す
る位置に固定されている第1のプレート14又は第2の
プレート15が順次取り外された状態で、底部1への厚
さ方向糸zの挿入と同様にして厚さ方向糸zの挿入が行
われる。そして、挿入針20が1往復されると、回転軸
が所定角度回動されて次の厚さ方向糸挿入位置が挿入針
20と対向する状態となる。第1のプレート14又は第
2のプレート15が取り外された箇所と対応する位置が
挿入針20と対向しない状態になると、取り外されてい
た第1のプレート14又は第2のプレート15が当該位
置に再び固定され、次の第1のプレート14又は第2の
プレート15が取り外されて厚さ方向糸zの挿入が行わ
れる。以下、順次厚さ方向糸zの挿入が行われて回転軸
19が1回転すると、1周分の挿入作業が完了する。次
に挿入針20の位置が図8に示す位置から下方へ移動さ
れた後、再び前記と同様にして厚さ方向糸zの挿入が行
われる。
【0039】必要な箇所への厚さ方向糸zの挿入が完了
すると、三次元繊維構造体Wが完成する。そして、治具
11が支持ブラケット18から取り外された後、規制ピ
ン16がリング部材12,13から取り外されるととも
に、各プレート14,15がリング部材12,13から
取り外されて治具11が分解され、三次元繊維構造体W
の製造が完了する。
【0040】前記のように構成された三次元繊維構造体
Wは繊維強化複合材の強化材(骨格材)として使用さ
れ、マトリックスとして樹脂や無機物が使用される。例
えばマトリックスとして樹脂を使用する場合には三次元
繊維構造体Wに樹脂(例えばエポキシ樹脂)が含浸され
た後、硬化されて繊維強化複合材が完成する。また、例
えば、マトリックスが無機物であるカーボン/カーボン
複合材を構成する場合は、三次元繊維構造体Wに樹脂を
含浸、硬化させた後、焼成して製作する。
【0041】この実施の形態では以下の効果を有する。 (1) 有底円筒状の三次元繊維構造体Wの筒部2及び
底部1が、所定方向に配列された繊維束Fからなる複数
の糸層3a〜3c、3d〜3gを積層して形成された疑
似等方性の配向となる積層糸群3を、各糸層3a〜3
c、3d〜3gと直交する方向に配列された厚さ方向糸
zにより結合することにより形成されている。従って、
クロス材を重ねた場合に比較して糸層の数が同じ場合強
度が向上する。また、有底円筒形状の構造を有する力学
特性に優れた繊維強化複合材が得られるとともに、その
力学特性の推定が容易となる。
【0042】(2) 三次元繊維構造体Wの底部1に配
列された繊維束Fは筒部2に配列された繊維束Fと連続
している。従って、底部1あるいは筒部2に作用した力
が他の部分に円滑に伝達され、応力集中が生じ難い。
【0043】(3) 底部1が+30°、−30°及び
90°の3方向に配列された繊維束Fで疑似等方性に構
成されているため、底部1を同じ強度で疑似等方性とす
るのに必要な繊維束Fの量が、0°、+45°、−45
°及び90°の4方向に配列された繊維束Fで疑似等方
性とする場合に比較して少なくなる。
【0044】(4) 最外層及び最内層を構成する糸層
が、繊維束Fが斜め方向に配列された糸層(この実施の
形態では糸層3b及び糸層3f)で形成されているた
め、繊維束Fが0°又は90°で配列された糸層3d又
は3a,3eで形成した場合と比較して、最外層及び最
内層に配列された繊維束Fの密度が高くなり、表面の平
滑性が向上する。
【0045】(5) 厚さ方向糸zが三次元繊維構造体
Wの外側から折り返し状に積層糸群3に挿入され、内側
で抜け止め糸5により抜け止めされた構成のため、厚さ
方向糸zを内側から挿入する構成に比較して、厚さ方向
糸挿入装置による挿入が容易になる。
【0046】(6) 底部1を構成する各糸層3a〜3
c及び筒部2を構成する各糸層3d〜3gがそれぞれ厚
さ方向の中立面に対してほぼ鏡面対称に配置されている
ため、複合材を形成した際に反りが生じ難くなる。
【0047】(7) 各糸層3a〜3gを構成する繊維
束Fとして、少なくとも一つの糸層の繊維束Fの配列に
1本の繊維束Fが途中で切断されずに使用されているた
め、各糸層を構成する繊維束Fを適切な張力を付与した
状態で配列するのが容易となり、複合材としたときの物
性の向上に寄与する。
【0048】(8) 底部1に対する厚さ方向糸zの挿
入は、複数本の挿入針20が半径方向に一列に配列され
た状態で往復移動され、治具11とともに積層糸群3が
間欠的に回動されて厚さ方向糸zを挿入すべき箇所が順
次挿入針20と対応する状態となる。従って、挿入針2
0が往復移動する位置を順次変更する構成に比較して厚
さ方向糸挿入装置の構成が簡単になる。
【0049】(9) 円筒状の治具11の筒部の大半
が、内側から取り外し可能に構成された複数の第1及び
第2のプレート14,15により構成されているため、
積層糸群3の筒部2を構成する繊維束Fを正確に円筒状
に配列することができ、しかも厚さ方向糸zの挿入に支
障を来さない。
【0050】(10) 治具11を構成する第1のプレ
ート14に規制ピン17が所定ピッチで着脱可能に固定
されているため、筒部2を構成する配向角θが0°の繊
維束Fを配列する際に、繊維束Fが周方向と直交する方
向にずれるのが規制され、複合材としたときの物性の向
上に寄与する。
【0051】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図9及び図10に基づいて説明する。この実施の形
態では三次元繊維構造体Wの形状が前記実施の形態の三
次元繊維構造体Wと異なっている。三次元繊維構造体W
は円筒の中間部に軸方向と直交する区画壁が形成された
構造となっている。また、使用する治具11のリング部
材12に固定される規制ピン16は、リング部材12の
軸方向と直交する平面に対して平行に固定されている点
が前記実施の形態の治具11と異なっている。
【0052】この形状の三次元繊維構造体Wを製造する
場合は、先ず前記実施の形態と同様にして有底円筒状の
積層糸群3を2個形成する。次に図9に示すように、治
具11に保持された状態の積層糸群3の底部1を当接さ
せた状態に配置し、その状態で円筒の底部1と対応する
位置に厚さ方向糸zを挿入する。次に規制ピン17を取
り外して、筒部2と対応する位置に厚さ方向糸zを挿入
する。このとき厚さ方向糸zの挿入密度を前記実施の形
態の筒部2の挿入密度のほぼ半分とする。その結果、2
個の有底円筒の底部が当接された形状の中間体が形成さ
れる。
【0053】次に図10に示すように、両有底円筒の筒
部2の外側に新たに円筒状に疑似等方性の積層糸群6を
形成する。その後、筒部2に厚さ方向糸zを挿入する。
厚さ方向糸zは既に挿入されている厚さ方向糸zと同程
度の挿入密度で挿入される。そして、厚さ方向糸zの挿
入後、両治具11を分解すると所望の三次元繊維構造体
Wが得られる。外側に配列される円筒部の疑似等方性の
積層糸群6を構成する繊維束は、配向角θの組合せが+
30°、−30°及び90°の3方向あるいは0°、+
45°、−45°及び90°の4方向のいずれであって
もよい。
【0054】なお、実施の形態は前記に限定されるもの
でなく、例えば、次のように具体化してもよい。 ○ 底部1も筒部2と同様に配向角θが0°、+45
°、−45°及び90°の4方向に配列された繊維束F
で疑似等方性に構成してもよい。この構成とするには図
4(a)に示す配列パターンにおいて、筒部2を構成す
る配向角θが+45°に配列された繊維束Fの底部1に
おける配向角θを+30°から+45°に変更し、図4
(b)に示す配列パターンにおいて、筒部2を構成する
配向角θが−45°に配列された繊維束Fの底部1にお
ける配向角θを−30°から−45°に変更する。ま
た、図3(b)に示す配列パターンにおいて、底部1を
90°回転させて底部1における配向角θが0°で、筒
部2における配向角θが90°の繊維束Fからなる糸層
を新たに設ける。筒部2を構成する配向角θが0°の繊
維束Fは図3(a)に示す配列パターンと同じにする。
この場合、筒部2を構成する配向角θが90°の繊維束
Fからなる糸層3eの比率が前記実施の形態の三次元繊
維構造体Wに比較して多くなる。その結果、複合材を製
作したときに、円筒の軸方向に対する圧縮強度が強くな
る。
【0055】○ 底部1と筒部2の両方を配向角θが0
°、+30°及び−30°の3方向に配列された繊維束
Fで疑似等方性に構成してもよい。この構成は筒部2に
おける配向角θが0°の繊維束Fの糸層3dを無くし、
図4(a)及び図4(b)にの筒部2における繊維束の
配向角θをそれぞれ+30°及び−30°にする。
【0056】○ 底部1及び筒部2を構成する糸層の厚
さ方向における配置は、厚さ方向の中立面に対して鏡面
対称に限らず、疑似等方性を構成する配向角θの組合せ
の糸層が存在すればよい。
【0057】○ 厚さ方向糸zは外側から内側に向かっ
て折り返し状に挿入する代わりに、内側から外側に向か
って折り返し状に挿入して抜け止め糸5を外側に配置し
てもよい。また、抜け止め糸5を使用せずに厚さ方向糸
zの挿入針を積層糸群3を外側から内側へ、内側から外
側へと交互に貫通させて、厚さ方向糸zを蛇行状態で配
列させてもよい。
【0058】○ 厚さ方向糸zの挿入ピッチは図2
(a),(b)に示すように配向角θが±30°又は±
45°の繊維束Fの配列ピッチと等しい必要はなく、適
宜変更してもよい。
【0059】○ 積層糸群3を鏡面対称に配置する構成
において、中立面に配列される繊維束Fを2回に分けて
配列する代わりに、2本分に相当する繊維束Fを1回で
配列してもよい。しかし、2回に分けて配列する方が、
繊維束Fを2種類準備したり、途中で繊維束Fの交換を
行ったりする必要がないため好ましい。また、複合材と
したときの強度も、2回に分けて配列したものの方が良
くなる。
【0060】○ 治具11に着脱可能に固定される規制
ピン17を省略してもよい。規制ピン17は筒部2を構
成する配向角θが0°の繊維束Fを配列する際に、繊維
束Fが周方向と直交する方向にずれるのを規制するが、
張力を適正に調整して配列すれば規制ピン17がなくて
も所定の位置に正確に配列することはできる。
【0061】○ 前記実施の形態の三次元繊維構造体W
では治具11のリング部材12,13と対応する部分に
は厚さ方向糸zが挿入されていないが、治具11から取
り外した後、当該部分に厚さ方向糸zを挿入してもよ
い。
【0062】前記実施の形態から把握できる請求項記載
以外の発明(技術的思想)について、以下にその効果と
ともに記載する。 (1) 円筒状の筒部とその一端を塞ぐ底部とを備えた
三次元繊維構造体であって、前記底部が0°、+45
°、−45°及び90°の4方向に配列された繊維束か
らなる複数の糸層を積層して形成された疑似等方性の配
向となる積層糸群と、各糸層と直交する方向に配列され
て前記積層糸群を結合する厚さ方向糸とを含み、前記筒
部が0°、+45°、−45°及び90°の4方向に配
列された繊維束からなり、かつ90°の方向に配列され
た繊維束の量が疑似等方性の配向より多い複数の糸層を
積層して形成された積層糸群と、各糸層と直交する方向
に配列されて前記積層糸群を結合する厚さ方向糸とを含
み、かつ底部に配列された繊維束は筒部に配列された繊
維束と連続している三次元繊維構造体。この場合、筒部
を構成する繊維束のうち、筒部の軸方向と平行に延びる
繊維束の比率が多くなり、複合材としたときの軸方向へ
の圧縮強度が向上する。
【0063】(2) 円環状の一組のリング部材と、両
リング部材間に互いに近接して配設されて円筒部を形成
するとともに、前記両リング部材の内側から取り外し可
能に設けられた複数のプレートとを備え、各プレートの
外周面の曲率が前記リング部材の外周面の曲率と同じに
形成され、少なくとも前記両リング部材には所定ピッチ
で規制部材(規制ピン)が周方向に沿って着脱可能に固
定されている繊維束(糸)配列用の治具。この治具を使
用すると有底円筒状の三次元繊維構造体の製造が容易に
なる。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項3
に記載の発明の三次元繊維構造体を骨格材として繊維強
化複合材を形成すれば、有底円筒形状の構造を有する力
学特性に優れた繊維強化複合材が得られるとともに、そ
の力学特性の推定が容易となる。
【0065】請求項2に記載の発明によれば、底部を同
じ強度で疑似等方性とするのに必要な繊維束の量が、0
°、+45°、−45°及び90°の4方向に配列され
た繊維束で疑似等方性とする場合に比較して少なくな
る。
【0066】請求項3に記載の発明によれば、円筒の中
間部に軸方向と直交する区画壁が形成された構造の三次
元繊維構造体を、請求項1又は請求項2に記載の2個の
有底筒状の三次元繊維構造体に基づいて簡単に得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は第1の実施の形態の三次元繊維構造
体の模式斜視図、(b)は底部及び筒部の繊維束の配列
を示す模式図。
【図2】 (a)は底部の部分模式断面図、(b)は筒
部の部分拡大模式断面図。
【図3】 (a)は筒部を構成する配向角0°の繊維束
の配列を示し、(b)は底部及び筒部を構成する配向角
90°の繊維束の配列を示す模式展開図。
【図4】 (a)は配向角が30°で底部を構成し配向
角が45°で筒部を構成する繊維束の、(b)は配向角
が−30°で底部を構成し配向角が−45°で筒部を構
成する繊維束の配列をそれぞれ示す模式展開図。
【図5】 底部に対する厚さ方向糸の配列状態を示す模
式図。
【図6】 治具の模式斜視図。
【図7】 積層糸群の底部への厚さ方向糸の挿入状態を
示す模式断面図。
【図8】 積層糸群の筒部への厚さ方向糸の挿入状態を
示す模式断面図。
【図9】 第2の実施の形態の三次元繊維構造体の製造
途中の模式断面図。
【図10】 同じく製造途中の模式断面図。
【図11】 従来の円筒状の繊維強化複合材の製法の手
順を示す模式図。
【図12】 従来の三次元繊維構造体の模式斜視図。
【符号の説明】
1…底部、2…筒部、3,6…積層糸群、3a〜3g…
糸層、z…厚さ方向糸、F…繊維束、W…三次元繊維構
造体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101:00 (72)発明者 鈴木 航也 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 4F072 AB06 AB08 AB09 AB10 AC12 AD01 AD02 AD03 AD11 AG02 AG12 AH25 AK02 AL17 4L048 BA22 BB06 CA01 DA24 DA41 4L050 AA27 CB13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の筒部とその一端を塞ぐ底部とを
    備えた三次元繊維構造体であって、 前記筒部及び底部が、所定方向に配列された繊維束から
    なる複数の糸層を積層して形成された疑似等方性の配向
    となる積層糸群と、各糸層と直交する方向に配列されて
    前記積層糸群を結合する厚さ方向糸とを含み、かつ底部
    に配列された繊維束は筒部に配列された繊維束と連続し
    ている三次元繊維構造体。
  2. 【請求項2】 前記筒部は軸方向に対して0°、+45
    °、−45°及び90°の4方向に配列された繊維束で
    疑似等方性に構成され、前記底部は+30°、−30°
    及び90°の3方向に配列された繊維束で疑似等方性に
    構成されている請求項1に記載の三次元繊維構造体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の2個の有
    底筒状の三次元繊維構造体が、その底部が互いに当接す
    る状態に配置され、その筒部の周囲に疑似等方性に構成
    された筒状の積層糸群が配置され、各筒部を貫通する厚
    さ方向糸で各筒部を構成する積層糸群が結合されている
    三次元繊維構造体。
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