JP2000327700A - ペプチドの合成法 - Google Patents

ペプチドの合成法

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JP2000327700A
JP2000327700A JP2000069661A JP2000069661A JP2000327700A JP 2000327700 A JP2000327700 A JP 2000327700A JP 2000069661 A JP2000069661 A JP 2000069661A JP 2000069661 A JP2000069661 A JP 2000069661A JP 2000327700 A JP2000327700 A JP 2000327700A
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tbu
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lys
peptide
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Junko Kawaguchi
淳子 川口
Nobuki Serizawa
伸記 芹澤
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Sankyo Co Ltd
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Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来成功率が低かった、固相合成法のみを使
用する50残基以上の長鎖ペプチドの化学合成を、高い
成功率で簡便に行うための新規な方法を提供する。 【解決手段】 ペプチドを固相合成法により化学合成す
る方法において、合成しようとするペプチドのC末端ア
ミノ酸誘導体が予め結合している担体樹脂を処置する方
法であって、該担体樹脂上のペプチド伸長反応が可能な
アミノ酸誘導体の一部のα−アミノ基を、保護基の付加
により不活性化する処置を施す工程を含むことを特徴と
する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、ペプチドの化学
合成方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】人工ペプチドを調製する主な方法には、
化学的にアミノ酸を連結していく化学合成法と、目的の
ペプチドをコードするヌクレオチド配列からなるDNA
を調製して宿主細胞等に発現させる遺伝子組換え法があ
る。化学合成法用の自動機器が発達・普及したことによ
り、オリゴペプチドの合成については、その迅速性から
化学合成法による合成が日常的に行われるようになって
いる。しかしながら、全自動合成機による化学合成1回
で通常の使用に耐えるポリペプチドを合成できる長さは
50残基程度までであった(蛋白質・核酸・酵素 39, 3
56-363 (1994))。それ以上の長いポリペプチドを合成
しようとする場合は、全自動合成機による通常の化学合
成では成功率が低く効率が悪いため、手間がかかるのを
承知で初めから遺伝子組換え法が選択されるか、もしく
はまず短い部分ペプチド(セグメント)を合成してか
ら、それらを側鎖保護基が付いた状態でカップリングさ
せることにより結合させていく、セグメント縮合法(蛋
白質・核酸・酵素40, 304-316 (1995)およびTetrahedron
Lett. 38, 3293-3296)が用いられる。しかしながら、
遺伝子組換え法で天然に存在しない50残基以上の長さ
のポリペプチドを調製するためには、まずそれをコード
する150ヌクレオチド以上のDNAを人工合成しなけ
ればならず、そのうえD体のアミノ酸や天然に存在しな
いアミノ酸誘導体を含むペプチドなどは、遺伝子組換え
法では調製不可能である。また、セグメント融合法も、
前述したように複数の工程を必要とするうえ、各セグメ
ントのC末端アミノ酸がGly, Proなど特定のアミノ酸に
なるようにセグメントを設計するなどの工夫をしないと
セグメント同士の縮合時にラセミ化が起こりやすいとい
う欠点を有するため、そのようなセグメントの設計が困
難なペプチドの場合には効率の高い方法とはいえない。
それゆえ、全自動合成機で50残基以上の長さのポリペ
プチドを合成するための簡便な方法の開発が望まれてい
た。
【0003】ところで、固相法でペプチドを合成する場
合、固相合成用担体樹脂に導入されているアミノ酸誘導
体の量が多いと、ペプチド鎖が相互に接近して生長する
確率が高くなり、互いに絡み合って末端アミノ基の反応
性が次第に低下するため、合成しようとするペプチドの
分子量と、樹脂に導入すべきアミノ酸のモル数は反比例
するという理論が開示されている(生化学実験講座 蛋
白質の化学IV p421、日本生化学会編、東京化学同人
(1977))。しかしながら、この理論が知られて既に2
0年以上経過しているにもかかわらず、実際に担体樹脂
に導入するアミノ酸誘導体の比率を低くしたり、または
アミノ酸誘導体が導入された担体樹脂上の一部アミノ酸
誘導体を不活性化するなどして、50残基以上のペプチ
ド合成を簡便に行うことに成功した例は知られていな
い。
【0004】一方、ペプチドの化学合成時に、あるアミ
ノ酸の結合反応が不完全だったアミノ酸誘導体に次のア
ミノ酸が結合してしまうと、目的のアミノ酸配列とは似
て非なる(1乃至数残基だけ欠失したような)ペプチド
が合成される確率が高くなり、後の精製の妨げとなる。
それを防止するため、化学合成法においては、それぞれ
のアミノ酸誘導体を連結させる工程の後に、連結反応の
起こらなかったα―アミノ基を過剰量の無水酢酸等を用
いて不活性化(ブロッキング)することにより、該不活
性化α−アミノ基からはそれ以上ペプチド伸長反応が進
まないようにする、という工程が含まれている(Athert
on, E. and Sheppard, R. C. (1989) Solid phase pept
ide synthesis ; a practical approach. IRL Press, O
xford.および生化学実験講座 蛋白質の化学IV p44
9、日本生化学会編、東京化学同人(1977))。しかし
ながら、このブロッキング操作を、アミノ酸誘導体を連
結させる工程の前に行って、予め担体樹脂上の伸長反応
が可能なアミノ酸誘導体の一部を不活性化した例は知ら
れていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 本発明の第一の目的
は、従来成功率が低かった、固相合成法のみを使用する
長鎖ペプチドの化学合成を、高い成功率で簡便に行うた
めの新規な方法を提供することにある。
【0006】本発明の第二の目的は、上記方法を含むペ
プチドの合成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】 本発明は、(1) ペ
プチドを固相合成法により化学合成する方法において、
合成しようとするペプチドのC末端アミノ酸誘導体が予
め結合している担体樹脂を処置する方法であって、該担
体樹脂上のペプチド伸長反応が可能なアミノ酸誘導体の
一部のα−アミノ基を、保護基の付加により不活性化す
る処置を施す工程を含むことを特徴とする方法、(2)
担体樹脂上のペプチド伸長反応が可能なアミノ酸誘導
体の一部のα−アミノ基を、保護基の付加により不活性
化する処置を施す工程が、合成しようとするペプチドの
C末端から2番目のアミノ酸誘導体を結合させる反応の
前に行われることを特徴とする、(1)記載の方法、
(3) 担体樹脂上のペプチド伸長反応が可能なアミノ
酸誘導体の一部のα−アミノ基を、保護基の付加により
不活性化する処置を施す工程が、該α−アミノ基のアセ
チル化であることを特徴とする、(1)または(2)記
載の方法、(4) 担体樹脂上のペプチド伸長反応が可
能なアミノ酸誘導体の一部のα−アミノ基を、保護基の
付加により不活性化する処置を施す工程が、該担体樹脂
を無水酢酸を含む溶液に接触させる工程であることを特
徴とする、(3)記載の方法、(5) 担体樹脂上のペ
プチド伸長反応が可能なアミノ酸誘導体の一部のα−ア
ミノ基を、保護基の付加により不活性化する処置を施す
工程が、該担体樹脂を無水酢酸を含む溶液に0乃至30
℃で10乃至30分間接触させる工程であることを特徴
とする、(3)または(4)に記載の方法、(6) 担
体樹脂上のペプチド伸長反応が可能なアミノ酸誘導体の
一部のα−アミノ基を、保護基の付加により不活性化す
る処置を施す工程が、該担体樹脂を無水酢酸を含む溶液
に室温で30分間接触させる工程であることを特徴とす
る、(3)乃至(5)のいずれか一つに記載の方法、
(7) (1)乃至(6)のいずれか一つに記載の方法
を含むことを特徴とする、ペプチドの合成方法、に関す
る。
【0008】本発明者らは、固相合成に用いられている
担体樹脂に予め導入されているC末端アミノ酸のα−ア
ミノ基を一部アセチル基でブロックし、樹脂上に合成さ
れるペプチドの割合を減らしてから長鎖ペプチドを合成
することを試みた結果、従来の方法よりも高い成功率で
効率よく長鎖ペプチドを合成することに成功し、本発明
を完成させた。
【0009】本発明において「アミノ酸誘導体」とは、
ペプチドの化学合成用原料として使用される、保護基が
付加されたアミノ酸分子をいう。例えば、Fmoc法用のア
ミノ酸誘導体としては、Fmoc-Ala、Fmoc-Arg(Pmc)、Fmo
c-Asn(Trt)、Fmoc-Asp(OtBu)、Fmoc-Cys(Trt)、Fmoc-Gl
n(Trt)、Fmoc-Glu(OtBu)、Fmoc-Gly、Fmoc-His(Trt)、F
moc-Ile、Fmoc-Leu、Fmoc-Lys(Boc)、Fmoc-Met、Fmoc-P
he、Fmoc-Pro、Fmoc-Ser(tBu)、Fmoc-Thr(tBu)、Fmoc-T
rp(Boc)、Fmoc-Tyr(tBu)、Fmoc-Val(( )内は残基部
分の反応基を保護する保護基を表す)等が挙げられる。
【0010】
【発明の実施の形態】 本発明の方法は、当該技術分野
における通常のペプチド合成方法である固相合成法の初
期の工程において、目的とするペプチドが合成されてい
く基礎となる担体樹脂に、予め該樹脂上に合成されるペ
プチドの密度が通常よりも実質的に低くなるように前処
置を施しておくことを特徴とするものである。
【0011】本発明の方法は、本発明の技術分野におい
て通常用いられている固相合成法であればいずれの方法
にも適用できるが、特にFmoc法およびBoc法に好ましく
適用でき、Fmoc法に最も好ましく適用できるが、これら
に限定されない。さらにFmoc法の合成方法としては、樹
脂とアミノ酸を容器に入れて攪拌して反応させるバッチ
法と、樹脂をカラムに詰めてアミノ酸を流して反応させ
る連続フロー法があり、いずれの場合にも本発明の方法
を適用することが可能であるが、バッチ法が好適であ
る。
【0012】これら固相合成法において用いられる担体
樹脂としては、予めC末端アミノ酸誘導体が導入された
形態で市販されている固相合成法用の担体樹脂であれば
いずれも好ましく使用できる。それら既製の市販担体樹
脂に導入されているアミノ酸誘導体の量(導入率)は、
合成法や樹脂の特性および粒径等の要因によりそれぞれ
異なっている(樹脂1gあたり0.07乃至1mmo
l)が、いずれも自動合成機で通常容易に合成される5
0残基未満のペプチドを合成するために最適化されたも
のである。そのような担体樹脂については、例えば、Fm
oc法に用いられる担体樹脂としてWang樹脂および2−ク
ロロトリチル樹脂(以上バッチ法用);KA樹脂および
PA樹脂(以上連続フロー法用);TGT樹脂およびT
GA樹脂(以上バッチ法および連続フロー法用)を挙げ
ることができるが、これらに限定されない。また、Boc
法に用いられる樹脂としては、メリフィールド樹脂およ
びPAM樹脂等を挙げることができるが、これらに限定
されない。なお、上記に例示した担体樹脂についてはい
ずれも、合成しようとする任意のペプチドに適用できる
ように、種々のアミノ酸誘導体が導入されたものが、例
えばカルビオケム−ノバビオケムジャパン(株)社より
入手可能である。
【0013】本発明の好ましい態様においては、まず、
C末端アミノ酸誘導体が予め導入された形態で市販され
ているこれら固相合成法用の担体樹脂の該C末端アミノ
酸誘導体の全てのα−アミノ基の保護基を通常の方法で
はずしておいてから、次に該担体樹脂上のペプチド伸長
反応が可能なアミノ酸誘導体の密度を実質的に低下させ
る処置が施される。この処置は、結果的にペプチド伸長
の初期の段階、すなわち数残基伸長されるまでに行われ
ればよいが、好ましくは最初のペプチド伸長反応開始前
に行われる。また、ペプチド伸長反応が可能なアミノ酸
誘導体の密度を実質的に低下させる処置は、ペプチド伸
長反応が可能なアミノ酸誘導体の数が、未処置の場合と
比較して5乃至50%、好ましくは10乃至40%、よ
り好ましくは15乃至30%となるようなもので、か
つ、その後の伸長反応の諸段階において、伸長反応が不
可能となったアミノ酸誘導体と伸長反応用の試薬とが相
互に影響を与えないようなものであればよい。このう
ち、最も好適なのは、C末端アミノ酸誘導体のα−アミ
ノ基を保護して不活性化する方法(以下「ブロッキン
グ」という)である。
【0014】このブロッキングに用いられる試薬は、ア
ミノ酸誘導体のフリーのα−アミノ基のみと反応してこ
れを保護し、かつその保護基が以後の合成反応で除去さ
れないようなものであればよい。本発明においては、そ
のような試薬としては、α−アミノ基をアセチル基で保
護する無水酢酸が最も好適であり、また他のアミノ保護
基を与えるもの、例えばフルオレサミン、塩化メタンス
ルホニル、3−ニトロフタル酸無水物等も使用可能であ
るが、これらに限定されない。
【0015】ブロッキングの際の温度は、使用される担
体樹脂や試薬の種類によって変化しうるが、0乃至30
℃の範囲であればよく、好適には20乃至30℃の範囲
内であり、通常は室温である。また、ブロッキング反応
の時間も使用される担体樹脂や試薬の種類、反応温度等
によって変化しうるが、Fmoc法用担体樹脂上のC末端ア
ミノ酸誘導体のα−アミノ基を、室温中、無水酢酸を含
有するブロッキング反応液でアセチル化する場合は、1
0乃至30分間が好適であり、30分間が最も好適であ
る(さらにこの場合、ブロッキング反応液はpH7以上
の弱アルカリであることが好ましい)。
【0016】ブロッキング処理はブロッキング反応液を
洗浄除去することにより終了させることができる。例え
ば、担体樹脂を、ブロッキング反応液に対して安定なろ
過膜(ポリテトラフルオロエチレン膜等)を用いてろ過
後、溶媒(ジクロロメタン等)で十分に洗浄する。この
ようにして得られた担体樹脂をペプチド合成用の反応容
器に移し、以後は通常の方法でペプチド合成を行う。
【0017】ブロッキング処理を施した担体樹脂上で実
際にペプチド伸長反応が可能なアミノ酸誘導体の密度が
低下しているか否かは、例えばGisin法(ピクリン酸を
加えて塩をつくり、第三級アミンで洗い流して比色定量
する方法)や、Kaiser-Test法(ニンヒドリン試薬を反
応させると、フリーのアミノ基があれば青く着色する)
またはTNBSテスト(TNBS試薬を反応させると、
フリーのアミノ基があれば黄あるいは赤に着色する)を
行なって、ブロッキング処理前後の樹脂の発色を目視で
比較する方法等でも確認され得るが、最も確実な方法と
して、ブロッキング処理後の担体樹脂を用いて実際にペ
プチド合成を行ない、一定量の樹脂上に合成されたペプ
チドの量を、ブロッキング処理していない樹脂を用いて
合成を行なった場合と比較する(樹脂に結合しているア
ミノ酸の量を、樹脂を加水分解して定量する)ことによ
り確認することができる。例えば、Fmoc法用担体樹脂上
のC末端アミノ酸誘導体のα−アミノ基を、室温中、C
末端アミノ酸誘導体の当量を上回らない無水酢酸を含有
する弱アルカリ性のブロッキング反応液で30分間アセ
チル化する場合は、約80%のα−アミノ基がブロック
され、ペプチド合成は残りの約20%のα−アミノ基か
らのみ進行する。具体的には、100μmolのC末端
アミノ酸誘導体のα−アミノ基に対し、96μmolの
無水酢酸を含有する弱アルカリ性のブロッキング反応液
で30分間アセチル化したところ、約80%のα−アミ
ノ基がブロックされ、ペプチド合成は残りの約20%の
α−アミノ基からのみ進行した。
【0018】このようにしてブロッキング処理した担体
樹脂は、未処理の担体樹脂を使用する場合と何ら変わる
ことなく、ペプチド合成に使用可能である。さらに、長
鎖ペプチドを合成する際の常套手段として、通常よりも
アミノ酸を結合させる反応を十分に行う目的で、該反応
を2回繰り返すダブルカップリング法を用いたり、反応
時間を延長したりすることにより、より確実に長鎖ペプ
チドを合成することが可能である。本発明により、従来
は自動合成機を用いた方法では成功率の低かった50残
基以上のペプチド合成が簡便に行えるようになった。
【0019】
【実施例】 以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらによりその技術的範囲が限
定されるものではない。
【0020】[実施例1] ペプチド1 ペプチド1(配列表の配列番号1)の合成を、合成状況
を確認する目的、および合成機に試薬を追加する目的の
ために、以下に記載するように5段階に分けて行なっ
た。
【0021】1) C末端にProを有するペプチドの合
成に、Fmoc法で汎用されるWang樹脂を用いると、ペ
プチド鎖が樹脂から欠落しやすいことが知られているの
で、ペプチド1の固相合成法用の樹脂としては2−クロ
ロトリチル(2-Cl-Trt)樹脂(以下「Cl-Trt樹脂」とい
う)を用いた。
【0022】ペプチド1のC末端残基に相当するアミノ
酸(Pro)が導入されているPro-Cl-Trt樹脂(アミノ酸
誘導体導入率0.7mmol/g、島津製作所(株)社
製)の100μmol相当を15ml容ポリプロピレン
製コニカルチューブに入れ、96μmolの無水酢酸を
含むブロッキング反応液(ジメチルホルムアミド:N−
メチルモルホリン:無水酢酸=520:1:1(体積
比)。以下「CAP液」という)5mlを加えて室温で
30分間静置した。この操作により、樹脂に導入されて
いる多数のC末端アミノ酸のα−アミノ基の一部がアセ
チル基で保護され、後のペプチド合成は保護を免れたα
−アミノ基からのみ進行するので、樹脂上に合成される
ペプチドの最大数が減少する。
【0023】樹脂を洗浄後、反応容器に移し、ペプチド
合成機(モデル430A、アプライドバイオシステムズ
社製)を用いFmoc固相合成法(同装置のファストモック
法(FastMoc Chemistry))に従って合成を行なった。
まずC末側から2番目のアミノ酸の誘導体であるFmoc-A
sp(OtBu)1mmolに、アクチベーター溶液{2Mジ
イソプロピルエチルアミン(DIEA)/N−メチルピ
ロリドン(以下「NMP」という)1mlと0.45M
2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,
1,3,3−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロ
ホスフェート(HBTU)/1−ヒドロキシベンゾトリ
アゾール(HOBt)/ジメチルホルムアミド 2.2
mlおよびNMP 1ml}を加えて活性化したもの
(結合アミノ酸に対して10倍等量)と、先のアセチル
基でブロックした樹脂を室温で反応させるが、その際、
アミノ酸の結合を十分に行なわせる目的で、この反応を
2回繰り返すダブルカップリング法を用いた。またこの
とき、Pro-Cl-Trt樹脂にアミノ酸が結合しにくいため、
反応時間を120分(通常は30分)とした。
【0024】ここで生成したFmoc-Asp(OtBu)-Pro-Cl-Tr
t樹脂をNMP 7mlで7回洗浄後、脱保護溶液(ピ
ペリジン/NMP)7mlを3分間、12分間と2回反
応させ、樹脂に結合しているアミノ酸のFmoc基を除き、
NMP液7mlで5回洗浄した。次にC末側から3番目
のアミノ酸の誘導体である活性化Fmoc-Tyr(tBu)溶液を
ダブルカップリング反応させた。以下、同様の操作を繰
り返した。ただし、Fmoc基の脱保護溶液のピペリジン濃
度は、23%(1サイクル目)から36%(20サイク
ル目)へと、合成するペプチドの長さに従って漸次上昇
させた。
【0025】上記の方法でC末端から21残基目までの
ペプチド:Fmoc-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe
-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(T
rt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-As
p(OtBu)-Pro-Cl-Trt樹脂が合成された時点で、脱Fmoc反
応後、合成を中断した。
【0026】1mgの上記樹脂を採取し、6N 塩酸に
て110℃で24時間加水分解を行なってから、遊離し
たアミノ酸をアミノ酸分析計(L−8500型、日立製
作所(株)社製)にて測定した。その結果、樹脂に結合
しているペプチドは、樹脂置換量の20%程度であるこ
とが判明した。
【0027】さらに一部樹脂を採取し、樹脂に0.5m
lのクリベージ溶液(トリフロロ酢酸(以下「TFA」
という):エタンジチオール:水:トリイソプロピルシ
ラン=92.5:2.5:2.5:2.5)を加え1時
間クリベージ反応を行い、得られたペプチド溶液にエー
テルを加えペプチドを沈殿させた[1997/98ペプ
チド合成ハンドブック S 48;Novabiochem社]。得られ
たペプチドについて質量分析計(VGプラットフォー
ム、VGバイオテック社製)を用いてエレクトロスプレ
ーイオナイゼーション(electrospray ionisation、以
下「ESI」という)法にて分子量を測定し、合成産物
の確認を行なった。
【0028】2) 上記1)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から31残基目までの
ペプチド:Fmoc-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly
-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(B
oc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Tyr(t
Bu)-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)
-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Cl-Trt樹脂が合成
された時点で、脱Fmoc反応後合成を中断した。一部樹脂
を取り出し、クリベージ反応を行い、上記1)と同様の
方法で合成産物の確認を行なった。
【0029】3) 上記2)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から51残基目までの
ペプチド:Fmoc-Phe-His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-Lys(Boc)-
Asn(Trt)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-G
ly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)
-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-
Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-G
lu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Tyr(tBu)-G
ly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn
(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Cl-Trt樹脂が合成され
た時点で、脱Fmoc反応後合成を中断した。一部樹脂を取
り出し、クリベージ反応を行い、上記1)と同様の方法
で合成産物の確認を行なった。
【0030】4) 上記3)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から71残基目までの
ペプチド:Fmoc-Ser(tBu)-Trp(Boc)-Ser(tBu)-Met-Lys
(Boc)-Val-Thr(tBu)-Val-Ala-Phe-Asn(Trt)-Gln(Trt)-P
he-Gly-Pro-Phe-Ala-Ser(tBu)-Lys-(Boc)-Asn(Trt)-Phe
-His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Thr(tBu)-
Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Al
a-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)-Ser(tBu)-Gly-Lys
(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr
(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe
-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(T
rt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-As
p(OtBu)-Pro-Cl-Trt樹脂が合成された時点で、脱Fmoc反
応後、合成を中断した。なお、C末端から69残基目の
Fmoc-Ser(tBu)、70残基目のFmoc-Trp(Boc)および71
残基目のFmoc-Ser(tBu)を結合させる反応は、反応効率
が良くないことが予測されていたため、脱保護溶液によ
る反応をさらに3回繰り返し、ペプチドに結合している
Fmoc基が十分にはずれるようにした後、アミノ酸を結合
させる反応時間を120分間にして行なった。一部樹脂
を採取し、クリベージ反応を行って、上記1)と同様の
方法で合成産物の確認を行なった。
【0031】5) 上記4)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から81残基目までの
ペプチド:Fmoc-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr(tBu)-Gln(Tr
t)-Asn(Trt)-Pro-Ala-Ser(tBu)-Trp(Boc)-Ser(tBu)-Met
-Lys(Boc)-Val--Thr(tBu)-Val-Ala-Phe-Asn(Trt)-Gln(T
rt)-Phe-Gly-Pro-Phe-Ala-Ser(tBu)-Lys-(Boc)-Asn(Tr
t)-Phe-His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Thr
(tBu)-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-
Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)-Ser(tBu)-Gl
y-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile
-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala
-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-H
is(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tB
u)-Asp(OtBu)-Pro-Cl-Trt樹脂を合成した。
【0032】ここで、合成に使用されたアミノ酸誘導体
は以下の通りである:Fmoc-Ala、Fmoc-Arg(Pmc)、Fmoc-
Asn(Trt)、Fmoc-Asp(OtBu)、Fmoc-Cys(Trt)、Fmoc-Gln
(Trt)、Fmoc-Glu(OtBu)、Fmoc-Gly、Fmoc-His(Trt)、Fm
oc-Ile、Fmoc-Leu、Fmoc-Lys(Boc)、Fmoc-Met、Fmoc-Ph
e、Fmoc-Pro、Fmoc-Ser(tBu)、Fmoc-Thr(tBu)、Fmoc-Tr
p(Boc)、Fmoc-Tyr(tBu)、Fmoc-Val(( )内は残基部
分の反応基を保護する保護基を表す;(株)パーキンエ
ルマージャパンアプライドバイオシステムズ事業部
製)。
【0033】上記のようにして得られた保護ペプチド樹
脂に脱保護溶液を反応させてN末端のFmoc基を脱保護し
た。次に7mlのNMPにて6回洗浄後、ジクロロメタ
ンにて3回洗浄し、さらにアルゴンガスを吹き付けるこ
とにより15分間乾燥させた。樹脂を取り出し、クリベ
ージ溶液を30ml加え、室温で2時間反応させること
により、樹脂からのペプチドの切断およびアミノ酸側鎖
保護基の除去を行い、ペプチド溶液を得た。
【0034】このペプチド溶液をポリテトラルフルオロ
エチレン(以下「PTFE」という)フィルター(3.
0μm、アドバンテック東洋株式会社製)を用いて濾過
し、濾液を遠心管に回収した。これをアスピレーターを
用いて濃縮した後、80mlの冷エーテルを加えてペプ
チドを沈殿させた。しばらく冷却後、このものを遠心分
離して(3000rpm、10分間)沈殿を回収し、再
び冷エーテルを加えて分散させては回収する操作を3回
繰り返すことにより沈殿を洗浄した。得られた沈殿を乾
燥させ、粗ペプチド252mgを得た。
【0035】この粗ペプチド75mgを0.1%TFA
を含む20%アセトニトリル水溶液に溶解後、以下の条
件で高速液体クロマトグラフィー(以下「HPLC」と
いう)に供した: カラム:ODSカラム(TSK−ゲル ODS-120
T、粒径5μm、孔径120Å、カラムサイズφ21.
5mm×300mm、東ソー(株)社製) 移動相:35−37% アセトニトリル/0.1% T
FA、30分(直線濃度勾配) 流速:5ml/分 検出波長:220nm 23〜25分に溶出された画分を分取し、濃縮後、凍結
乾燥を行って、目的とするペプチド11.5mgを得
た。
【0036】ここで得られたペプチドはまだ不純物を含
んでいたため、さらに以下の条件でHPLC精製を行な
った: カラム:C22カラム(ドコシル−B、カラムサイズφ
10mm×250mm、センシュー(株)社製) 移動相:30−31% アセトニトリル/0.1% T
FA、30分(直線濃度勾配) 流速:1.5ml/分 検出波長:220nm 32〜34分に溶出された画分を分取し、濃縮後、凍結
乾燥を行って、目的とするペプチド2.5mgを得た。
【0037】この精製ペプチドについて、質量分析計を
用いESI法にて分子量を確認した。さらにこのペプチ
ド100pmolについて、アミノ酸配列分析装置(P
PSQ−10型、島津製作所(株)社製)を用いて、N
末端から10残基までのアミノ酸配列分析を行なった結
果、配列表の配列番号1のうち、アミノ酸番号1から1
0に示されるアミノ酸配列と一致していることが確認さ
れた。
【0038】[実施例2] ペプチド2 ペプチド2(配列表の配列番号2)の合成を、合成状況
を確認する目的、および合成機に試薬を追加する目的の
ために、以下に記載するように4段階に分けて行なっ
た。
【0039】1) ペプチド2のC末端残基に相当する
アミノ酸(Glu)が導入されているFmoc-Glu(OtBu)-Wang
樹脂(アミノ酸誘導体導入率0.61mmol/g、ア
ロカ(株)社製)の100μmol相当に、6mlの2
0%ピペリジンを加え30分室温で反応させることによ
りFmoc基を脱離した。樹脂を洗浄後、CAP液5mlを
室温で30分間反応させた。この操作により、実施例1
と同様、樹脂に導入されているC末端アミノ酸のα−ア
ミノ基のうち、約80%がアセチル基でブロックされ、
後のペプチド合成はブロックを免れたα−アミノ基から
のみ進行するので、樹脂上に合成されるペプチドの最大
数が減少する。
【0040】樹脂を洗浄後、反応容器に移し、まず、C
末端から21残基目までのペプチド:Fmoc-Asp(OtBu)-P
ro-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gl
y-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)
-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Wang樹脂
が合成された時点で、脱Fmoc反応後、合成を中断した。
一部樹脂を取り出し、クリベージ反応を行って、実施例
1の1)に記載した方法で合成産物の確認を行った。
【0041】2) 上記1)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から41残基目までの
ペプチド:Fmoc-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(t
Bu)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His
(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-
Asp(OtBu)-Pro-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(O
tBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Bo
c)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtB
u)-Wang樹脂が合成された時点で、脱Fmoc反応後、合成
を中断した。一部樹脂を取り出し、クリベージ反応を行
って、実施例1の1)に記載した方法で合成産物の確認
を行った。
【0042】3) 上記2)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から61残基目までの
ペプチド:Fmoc-Phe-Asn(Trt)-Gln(Trt)-Phe-Gly-Phe-A
la-Ser(tBu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Phe-His(Trt)-Leu-Gln
(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Leu-Thr
(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(T
rt)-Leu-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val
-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)
-Pro-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-
Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Bo
c)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Wang樹
脂が合成された時点で、脱Fmoc反応後、合成を中断し
た。一部樹脂を取り出し、クリベージ反応を行って、実
施例1の1)に記載した方法で合成産物の確認を行っ
た。
【0043】4) 上記3)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から79残基目までの
ペプチドを合成した。ただし、C末端から68残基目の
Fmoc-Trp(Boc)および69残基目のFmoc-Ser(tBu)を結合
させる反応は、反応効率が良くないことが予測されたた
め、脱保護溶液による反応をさらに3回繰り返し、ペプ
チドに結合しているFmoc基が十分にはずれるようにした
後、アミノ酸を結合させる反応時間を120分間に延ば
して行なった。
【0044】以上の方法により、Fmoc-Gly-Ile-Ile-Ala
-Ala-Tyr(tBu)-Gln(Trt)-Asn(Trt)-Pro-Ala-Ser(tBu)-T
rp(Boc)-Met-Lys(Boc)-Val-Thr(tBu)-Val-Ala-Phe-Asn
(Trt)-Gln(Trt)-Phe-Gly-Phe-Ala-Ser(tBu)-Lys(Boc)-A
sn(Trt)-Phe-His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Tr
t)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys
(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)-Tyr(t
Bu)-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)
-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Ser(tBu)-Gly-Lys
(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr
(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe
-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Wang樹脂が得られた。このも
のに脱Fmoc反応、およびクリベージ反応を行って、粗ペ
プチド194mgを得た。
【0045】この粗ペプチドのうち97mgを0.1%
TFAを含む20%アセトニトリル水溶液に溶解後、
以下の条件でHPLC精製を行った: カラム:ODSカラム(TSK−ゲル ODS-120
T) 移動相:35−38% アセトニトリル/0.1% T
FA、30分(直線濃度勾配) 流速:5ml/分 検出波長:220nm 27〜28分に溶出された画分を分取し、濃縮後、凍結
乾燥を行って、目的とするペプチド7mgを得た。
【0046】ここで得られたペプチドはまだ不純物を含
んでいたため、さらに下記の条件でHPLC精製を行な
った: カラム:C22カラム(ドコシル−B) 移動相:31−32% アセトニトリル/0.1% T
FA、30分(直線濃度勾配) 流速:1.5ml/分 検出波長:220nm 20〜22分に溶出された画分を分取し、濃縮後、凍結
乾燥を行って、目的とするペプチド2.3mgを得た。
【0047】この精製ペプチドについて、質量分析計を
用いESI法にて分子量を確認した。また精製ペプチド
100pmolについて、N末端から10残基までのア
ミノ酸配列分析を行なった結果、配列表の配列番号2の
うち、アミノ酸番号1から10に示されるアミノ酸配列
と一致していることが確認された。
【0048】[実施例3] ペプチド3 ペプチド3(配列表の配列番号3)の合成を、合成状況
を確認する目的、および合成機に試薬を追加する目的の
ために、以下に記載するように5段階に分けて行なっ
た。
【0049】1) まず、実施例1に記載した方法で、
C末端から21残基目までのペプチド:Fmoc-Lys(Boc)-
Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-
Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn
(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Cl-Trt樹脂が
合成された時点で、脱Fmoc反応後、合成を中断した。一
部樹脂を採取し、クリベージ反応を行って、実施例1の
1)に記載した方法で合成産物の確認を行った。
【0050】2) 上記1)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から41残基目までの
ペプチド:Fmoc-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(t
Bu)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr
(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr
(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)
-Val-Glu(OtBu)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val-A
la-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-P
ro-Cl-Trt樹脂が合成された時点で、脱Fmoc反応後、合
成を中断した。一部樹脂を採取し、クリベージ反応を行
って、実施例1の1)に記載した方法で合成産物の確認
を行った。
【0051】3) 上記2)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から51残基目までの
ペプチド:Fmoc-Phe-His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-Lys(Boc)-
Asn(Trt)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-G
ly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)
-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-
Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-G
lu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Tyr(tBu)-G
ly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn
(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Cl-Trt樹脂が合成され
た時点で、脱Fmoc反応後、合成を中断した。一部樹脂を
採取し、クリベージ反応を行って、実施例1の1)に記
載した方法で合成産物の確認を行った。
【0052】4) 上記3)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から61残基めまでの
ペプチド:Fmoc-Phe-Asn(Trt)-Gln(Trt)-Phe-Gly-Phe-A
la-Ser(tBu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Phe-His(Trt)-Leu-Gln
(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Leu-Thr
(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(T
rt)-Leu-Asn(Trt)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Gl
u(OtBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys
(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu
(OtBu)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(T
rt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Cl-Tr
t樹脂が合成された時点で、脱Fmoc反応後、合成を中断
した。一部樹脂を採取し、クリベージ反応を行って、実
施例1の1)に記載した方法で合成産物の確認を行っ
た。
【0053】5) 上記4)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から79残基目までの
ペプチドを合成した。ただし、C末端から68残基目の
Fmoc-Trp(Boc)および69残基目のFmoc-Ser(tBu)を結合
させる反応は、反応効率が良くないことが予測されたた
め、脱保護溶液による反応をさらに3回繰り返し、ペプ
チドに結合しているFmoc基が十分にはずれるようにした
後、アミノ酸を結合させる反応時間を120分間に延ば
して行なった。
【0054】以上の方法により、Fmoc-Gly-Ile-Ile-Ala
-Ala-Tyr(tBu)-Gln(Trt)-Asn(Trt)-Pro-Ala-Ser(tBu)-T
rp(Boc)-Met-Lys(Boc)-Val-Thr(tBu)-Val-Ala-Phe-Asn
(Trt)-Gln(Trt)-Phe-Gly-Phe-Ala-Ser(tBu)-Lys(Boc)-A
sn(Trt)-Phe-His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Tr
t)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys
(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)-Ser(t
Bu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn(Tr
t)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtB
u)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Tyr(tBu)-Gly-Leu
-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-T
yr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Cl-Trt樹脂が得られた。このも
のに脱Fmoc反応、およびクリベージ反応を行って、粗ペ
プチド380mgを得た。このうち190mgを、0.
1% TFAを含む20%アセトニトリル水溶液に溶解
後、下記の条件でHPLC精製を実施した: カラム:ODSカラム(TSK−ゲル ODS-120
T) 移動相:35−37% アセトニトリル/0.1% T
FA、30分(直線濃度勾配) 流速:5ml/分 検出波長:220nm 25〜27分に溶出された画分を分取し、濃縮後、凍結
乾燥を行って、目的とするペプチド15.6mgを得
た。
【0055】この精製ペプチドについて、質量分析計を
用いESI法にて分子量を確認した。また精製ペプチド
100pmolについて、N末端から10残基までのア
ミノ酸配列分析を行なった結果、配列表の配列番号3の
うち、アミノ酸番号1から10に示されるアミノ酸配列
と一致していることが確認された。
【0056】[実施例4] ペプチド4 ペプチド4(配列表の配列番号4)の合成を、合成状況
を確認する目的、および合成機に試薬を追加する目的の
ために、以下に記載するように5段階に分けて行なっ
た。
【0057】1) まず、実施例2に記載した方法で、
C末端から21残基目までのペプチド:Fmoc-Asp(OtBu)
-Pro-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-
Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Bo
c)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Wang樹
脂を合成した時点で、脱Fmoc反応後、合成を中断した。
一部樹脂を採取し、クリベージ反応を行って、実施例1
の1)に記載した方法で合成産物の確認を行った。
【0058】2) 上記1)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から41残基めまでの
ペプチド:Fmoc-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(t
Bu)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His
(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-
Asp(OtBu)-Pro-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(O
tBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Bo
c)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtB
u)-Wang樹脂が合成された時点で、脱Fmoc反応後、合成
を中断した。一部樹脂を採取し、クリベージ反応を行っ
て、実施例1の1)に記載した方法で合成産物の確認を
行った。
【0059】3) 上記2)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から61残基目までの
ペプチド:Fmoc-Asn(Trt)-Gln(Trt)-Phe-Gly-Pro-Phe-A
la-Ser(tBu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Phe-His(Trt)-Leu-Gln
(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Leu-Thr
(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(T
rt)-Leu-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val
-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)
-Pro-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-
Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Bo
c)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Wang樹
脂が合成された時点で、脱Fmoc反応後、合成を中断し
た。一部樹脂を採取し、クリベージ反応を行って、実施
例1の1)に記載した方法で合成産物の確認を行った。
【0060】4) 上記3)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から81残基目までの
ペプチド:Fmoc-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr(tBu)-Gln(Tr
t)-Asn(Trt)-Pro-Ala-Ser(tBu)-Trp(Boc)-Ser(tBu)-Met
-Lys(Boc)-Val-Thr(tBu)-Val-Ala-Phe-Asn(Trt)-Gln(Tr
t)-Phe-Gly-Pro-Phe-Ala-Ser(tBu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-
Phe-His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Thr(tB
u)-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile
-Ala-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Gly-L
eu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)
-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr
(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr
(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)
-Val-Glu(OtBu)-Wang樹脂が合成された時点で、脱Fmoc
反応後、合成を中断した。ただし、C末端から69残基
目のFmoc-Ser(tBu)、70残基目のFmoc-Trp(Boc)および
71残基目のFmoc-Ser(tBu)を結合させる反応は、反応
効率が良くないことが予測されたため、脱保護溶液によ
る反応をさらに3回繰り返し、ペプチドに結合している
Fmoc基が十分にはずれるようにした後、アミノ酸を結合
させる反応時間を120分間に延ばして行なった。一部
樹脂を採取し、クリベージ反応を行って、実施例1の
1)に記載した方法で合成産物の確認を行った。
【0061】5) 上記4)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から93残基目までの
ペプチドを合成した。
【0062】以上の方法により、Fmoc-Gln(Trt)-Phe-Al
a-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Gly-Phe-Thr(tBu)-Leu-Met-G
ly-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr(tBu)-Gln(Trt)-Asn(Trt)-
Pro-Ala-Ser(tBu)-Trp(Boc)-Ser(tBu)-Met-Lys(Boc)-Va
l-Thr(tBu)-Val-Ala-Phe-Asn(Trt)-Gln(Trt)-Phe-Gly-P
ro-Phe-Ala-Ser(tBu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Phe-His(Trt)
-Leu-Gln(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-
Leu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tB
u)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His
(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-
Asp(OtBu)-Pro-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(O
tBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Bo
c)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtB
u)-Wang樹脂が得られた。このものに脱Fmoc反応、
およびクリベージ反応を行って、粗ペプチド47.4m
gを得た。その全量を、0.1% TFAを含む20%
アセトニトリル水溶液に溶解後、下記の条件でHPLC
精製を実施した: カラム:ODSカラム(TSK−ゲル ODS−120
T) 移動相:39−49% アセトニトリル/0.1% T
FA、30分(直線濃度勾配) 流速:5ml/分 検出波長:220nm 22〜25分に溶出された画分を分取し、濃縮後、凍結
乾燥を行って、目的とするペプチド4.4mgを得た。
【0063】この精製ペプチドについて、質量分析計を
用いESI法にて分子量を確認した。また精製ペプチド
100pmolについて、N末端から10残基までのア
ミノ酸配列分析を行なった結果、配列表の配列番号4の
うち、アミノ酸番号1から10に示されるアミノ酸配列
と一致していることが確認された。
【0064】[実施例5] ペプチド5 ペプチド5(配列表の配列番号5)の合成を、合成状況
を確認する目的、および合成機に試薬を追加する目的の
ために、以下に記載するように4段階に分けて行なっ
た。
【0065】1) まず、実施例2に記載した方法によ
り、C末端から11残基目までのペプチド:Fmoc-Ile-T
yr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-P
he-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Wang樹脂を合成した時点
で、脱Fmoc反応後、合成を中断した。一部樹脂を採取
し、クリベージ反応を行って、実施例1の1)に記載し
た方法で合成産物の確認を行った。
【0066】2) 上記1)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から31残基目までの
ペプチド:Fmoc-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Tr
t)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Ser(tB
u)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn(Tr
t)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtB
u)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Wang樹脂が合成さ
れた時点で、脱Fmoc反応後、合成を中断した。一部樹脂
を採取し、クリベージ反応を行って、実施例1の1)に
記載した方法で合成産物の確認を行った。
【0067】3) 上記2)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から54残基目までの
ペプチド:Fmoc-Ala-Ser(tBu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Phe-
His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Lys(Boc)-L
eu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)
-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Tr
t)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp
(OtBu)-Pro-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtB
u)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)
-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)
-Wang樹脂が合成された時点で、脱Fmoc反応後、合成を
中断した。一部樹脂を採取し、クリベージ反応を行っ
て、実施例1の1)に記載した方法で合成産物の確認を
行った。
【0068】4) 上記3)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から95残基目までの
ペプチドを合成した。ただし、C末端から70残基目の
Fmoc-Ser(tBu)、71残基目のFmoc-Lys(Boc)、72残基
目のFmoc-Trp(Boc)および73残基目のFmoc-Ser(tBu)を
結合させる反応は、反応効率が良くないことが予測され
たため、脱保護溶液による反応をさらに3回繰り返し、
ペプチドに結合しているFmoc基が十分にはずれるように
した後、アミノ酸を結合させる反応時間を120分間に
延ばして行なった。
【0069】以上の方法により、Fmoc-Gln(Trt)-Phe-Al
a-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Gly-Phe-Thr(tBu)-Leu-Met-G
ly-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr(tBu)-Gln(Trt)-Asn(Trt)-
Pro-Ala-Ser(tBu)-Trp(Boc)-Lys(Boc)-Ser(tBu)-Met-Ly
s(Boc)-Val-Thr(tBu)-Val-Ala-Phe-Asn(Trt)-Gln(Trt)-
Phe-Gly-Pro-Asp(OtBu)-Ile-Phe-Ala-Ser(tBu)-Lys(Bo
c)-Asn(Trt)-Phe-His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-Lys(Boc)-Asn
(Trt)-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-
Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Gl
y-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(T
rt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-T
yr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Th
r(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Tr
t)-Val-Glu(OtBu)-Wang樹脂を得た。このものに脱Fm
oc反応、およびクリベージ反応を行って、粗ペプチド
134mgを得た。その全量を、0.1% TFAを含
む20%アセトニトリル水溶液に溶解後、下記の条件で
HPLC精製を実施した: カラム:ODSカラム(TSK−ゲル ODS−120
T) 移動相:38−50% アセトニトリル/0.1% T
FA、30分(直線濃度勾配) 流速:5ml/分 検出波長:230nm 20〜23分に溶出された画分を分取し、濃縮後、凍結
乾燥を行って、目的とするペプチド14mgを得た。
【0070】この精製ペプチドについて、質量分析計を
用いESI法にて分子量を確認した。また精製ペプチド
100pmolについて、N末端から10残基までのア
ミノ酸配列分析を行なった結果、配列表の配列番号5の
うち、アミノ酸番号1から10に示されるアミノ酸配列
と一致していることが確認された。
【0071】[実施例6] ペプチド6 ペプチド6(配列表の配列番号6)の合成を、合成状況
を確認する目的、および合成機に試薬を追加する目的の
ために、以下に記載するように5段階に分けて行なっ
た。
【0072】1) まず、実施例2に記載した方法によ
り、C末端から21残基目までのペプチド:Fmoc-Asp(O
tBu)-Pro-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-
Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Ly
s(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Wa
ng樹脂を合成した時点で、脱Fmoc反応後、合成を中断し
た。一部樹脂を採取し、クリベージ反応を行って、実施
例1の1)に記載した方法で合成産物の確認を行った。
【0073】2) 上記1)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から54残基目までの
ペプチド:Fmoc-Ala-Ser(tBu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Phe-
His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Lys(Boc)-L
eu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)
-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Tr
t)-Val-Ala-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp
(OtBu)-Pro-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtB
u)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)
-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)
-Wang樹脂が合成された時点で、脱Fmoc反応後、合成を
中断した。一部樹脂を採取し、クリベージ反応を行っ
て、実施例1の1)に記載した方法で合成産物の確認を
行った。
【0074】3) 上記2)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から74残基目までの
ペプチド:Fmoc-Ala-Ser(tBu)-Trp(Boc)-Lys(Boc)-Ser
(tBu)-Met-Lys(Boc)-Val-Thr(tBu)-Val-Ala-Phe-Asn(Tr
t)-Gln(Trt)-Phe-Gly-Pro-Asp(OtBu)-Ile-Phe-Ala-Ser
(tBu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Phe-His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-
Lys(Boc)-Asn(Trt)-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-G
ly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Leu-Asn(Trt)
-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn(Trt)-As
n(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Ser(tBu)-Gl
y-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn(Trt)-Ile
-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu(OtBu)-Ala
-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Wang樹脂が合成された時
点で、脱Fmoc反応後合成を中断した。ただし、C末端か
ら70残基目のFmoc-Ser(tBu)、71残基目のFmoc-Lys
(Boc)、72残基目のFmoc-Trp(Boc)および73残基目の
Fmoc-Ser(tBu)を結合させる反応は、反応効率が良くな
いことが予測されたため、脱保護溶液による反応をさら
に3回繰り返し、ペプチドに結合しているFmoc基が完全
にはずれるようにした後、アミノ酸を結合させる反応時
間を120分間に延ばして行なった。一部樹脂を採取
し、クリベージ反応を行って、実施例1の1)に記載し
た方法で合成産物の確認を行った。
【0075】4) 上記3)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から94残基目までの
ペプチド:Fmoc-Phe-Ala-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Gly-P
he-Thr(tBu)-Leu-Met-Gly-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr(tB
u)-Gln(Trt)-Asn(Trt)-Pro-Ala-Ser(tBu)-Trp(Boc)-Lys
(Boc)-Ser(tBu)-Met-Lys(Boc)-Val-Thr(tBu)-Val-Ala-P
he-Asn(Trt)-Gln(Trt)-Phe-Gly-Pro-Asp(OtBu)-Ile-Phe
-Ala-Ser(tBu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Phe-His(Trt)-Leu-G
ln(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Se
r(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Leu-
Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-Asn
(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Ser
(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn
(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu
(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Wang樹脂を合
成した時点で、脱Fmoc反応後、合成を中断した。一部樹
脂を採取し、クリベージ反応を行って、実施例1の1)
に記載した方法で合成産物の確認を行った。
【0076】5) 上記4)の残りの樹脂を用いて引き
続きペプチド合成を行い、C末端から99残基目までの
ペプチドを合成した。
【0077】以上の方法により、Fmoc-Gly-Asp(OtBu)-P
ro-Arg-Gln(Trt)-Phe-Ala-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Gly-
Phe-Thr(tBu)-Leu-Met-Gly-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr(t
Bu)-Gln(Trt)-Asn(Trt)-Pro-Ala-Ser(tBu)-Trp(Boc)-Ly
s(Boc)-Ser(tBu)-Met-Lys(Boc)-Val-Thr(tBu)-Val-Ala-
Phe-Asn(Trt)-Gln(Trt)-Phe-Gly-Pro-Asp(OtBu)-Ile-Ph
e-Ala-Ser(tBu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Phe-His(Trt)-Leu-
Gln(Trt)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-S
er(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Leu
-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Gly-Leu-Val-His(Trt)-Val-Ala-As
n(Trt)-Asn(Trt)-Asn(Trt)-Tyr(tBu)-Asp(OtBu)-Pro-Se
r(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Tyr(tBu)-Glu(OtBu)-Gly-Gly-Asn
(Trt)-Ile-Tyr(tBu)-Thr(tBu)-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Glu
(OtBu)-Ala-Phe-Asn(Trt)-Val-Glu(OtBu)-Wang樹脂を得
た。このものに脱Fmoc反応、およびクリベージ反応
を行って、粗ペプチド706mgを得た。このうち43
mgを、0.1% TFAを含む20%アセトニトリル
水溶液に溶解後、下記の条件でHPLC精製を実施し
た: カラム:C22カラム(ドコシル−B) 移動相:32−36% アセトニトリル/0.1% T
FA、30分(直線濃度勾配) 流速:1.5ml/分 検出波長:230nm 23〜25分に溶出された画分を分取し、濃縮後、凍結
乾燥を行って目的とするペプチド3.2mgを得た。
【0078】この精製ペプチドについて、質量分析計を
用いESI法にて分子量を確認した。また精製ペプチド
100pmolについて、N末端から10残基までのア
ミノ酸配列分析を行なった結果、配列表の配列番号6の
うち、アミノ酸番号1から10に示されるアミノ酸配列
と一致していることが確認された。
【0079】
【発明の効果】 以上のごとく、本発明の方法により、
従来自動合成機での成功率が低かった50残基を超える
長鎖ペプチドの合成を簡便に行うことが可能となった。
本発明を利用して、長鎖ペプチドの合成を、セグメント
縮合法や遺伝子操作を経ずに簡便に行うことができる。
【0080】
【配列表フリーテキスト】配列番号1:設計されたペプ
チド 配列番号2:設計されたペプチド 配列番号3:設計されたペプチド 配列番号4:設計されたペプチド 配列番号5:設計されたペプチド 配列番号6:設計されたペプチド
【0081】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Sankyo Company, Limited <120> Method for Solid-phase Peptide Synthesis <130> 2000005SS <140> <141> <150> JP H11-67917 <151> 1999-03-15 <160> 6 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 81 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Designed peptide <400> 1 Gly Ile Ile Ala Ala Tyr Gln Asn Pro Ala Ser Trp Ser Met Lys Val 1 5 10 15 Thr Val Ala Phe Asn Gln Phe Gly Pro Phe Ala Ser Lys Asn Phe His 20 25 30 Leu Gln Lys Asn Thr Lys Leu Thr Ser Gly Lys Ile Ala Ser Cys Leu 35 40 45 Asn Ser Gly Lys Tyr Glu Gly Gly Asn Ile Tyr Thr Lys Lys Glu Ala 50 55 60 Phe Asn Val Glu Tyr Gly Leu Val His Val Ala Asn Asn Asn Tyr Asp 65 70 75 80 Pro <210> 2 <211> 79 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Designed peptide <400> 2 Gly Ile Ile Ala Ala Tyr Gln Asn Pro Ala Ser Trp Met Lys Val Thr 1 5 10 15 Val Ala Phe Asn Gln Phe Gly Phe Ala Ser Lys Asn Phe His Leu Gln 20 25 30 Lys Asn Thr Lys Leu Thr Ser Gly Lys Ile Ala Ser Cys Leu Asn Tyr 35 40 45 Gly Leu Val His Val Ala Asn Asn Asn Tyr Asp Pro Ser Gly Lys Tyr 50 55 60 Glu Gly Gly Asn Ile Tyr Thr Lys Lys Glu Ala Phe Asn Val Glu 65 70 75 <210> 3 <211> 79 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Designed peptide <400> 3 Gly Ile Ile Ala Ala Tyr Gln Asn Pro Ala Ser Trp Met Lys Val Thr 1 5 10 15 Val Ala Phe Asn Gln Phe Gly Phe Ala Ser Lys Asn Phe His Leu Gln 20 25 30 Lys Asn Thr Lys Leu Thr Ser Gly Lys Ile Ala Ser Cys Leu Asn Ser 35 40 45 Gly Lys Tyr Glu Gly Gly Asn Ile Tyr Thr Lys Lys Glu Ala Phe Asn 50 55 60 Val Glu Tyr Gly Leu Val His Val Ala Asn Asn Asn Tyr Asp Pro 65 70 75 <210> 4 <211> 93 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Designed peptide <400> 4 Gln Phe Ala Lys Leu Thr Gly Phe Thr Leu Met Gly Gly Ile Ile Ala 1 5 10 15 Ala Tyr Gln Asn Pro Ala Ser Trp Ser Met Lys Val Thr Val Ala Phe 20 25 30 Asn Gln Phe Gly Pro Phe Ala Ser Lys Asn Phe His Leu Gln Lys Asn 35 40 45 Thr Lys Leu Thr Ser Gly Lys Ile Ala Ser Cys Leu Asn Tyr Gly Leu 50 55 60 Val His Val Ala Asn Asn Asn Tyr Asp Pro Ser Gly Lys Tyr Glu Gly 65 70 75 80 Gly Asn Ile Tyr Thr Lys Lys Glu Ala Phe Asn Val Glu 85 90 <210> 5 <211> 95 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Designed peptide <400> 5 Gln Phe Ala Lys Leu Thr Gly Phe Thr Leu Met Gly Gly Ile Ile Ala 1 5 10 15 Ala Tyr Gln Asn Pro Ala Ser Trp Lys Ser Met Lys Val Thr Val Ala 20 25 30 Phe Asn Gln Phe Gly Pro Asp Ile Phe Ala Ser Lys Asn Phe His Leu 35 40 45 Gln Lys Asn Lys Leu Thr Ser Gly Lys Ile Ala Ser Cys Leu Asn Tyr 50 55 60 Gly Leu Val His Val Ala Asn Asn Asn Tyr Asp Pro Ser Gly Lys Tyr 65 70 75 80 Glu Gly Gly Asn Ile Tyr Thr Lys Lys Glu Ala Phe Asn Val Glu 85 90 95 <210> 6 <211> 99 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Designed peptide <400> 6 Gly Asp Pro Arg Gln Phe Ala Lys Leu Thr Gly Phe Thr Leu Met Gly 1 5 10 15 Gly Ile Ile Ala Ala Tyr Gln Asn Pro Ala Ser Trp Lys Ser Met Lys 20 25 30 Val Thr Val Ala Phe Asn Gln Phe Gly Pro Asp Ile Phe Ala Ser Lys 35 40 45 Asn Phe His Leu Gln Lys Asn Lys Leu Thr Ser Gly Lys Ile Ala Ser 50 55 60 Cys Leu Asn Tyr Gly Leu Val His Val Ala Asn Asn Asn Tyr Asp Pro 65 70 75 80 Ser Gly Lys Tyr Glu Gly Gly Asn Ile Tyr Thr Lys Lys Glu Ala Phe 85 90 95 Asn Val Glu

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペプチドを固相合成法により化学合成す
    る方法において、合成しようとするペプチドのC末端ア
    ミノ酸誘導体が予め結合している担体樹脂を処置する方
    法であって、該担体樹脂上のペプチド伸長反応が可能な
    アミノ酸誘導体の一部のα−アミノ基を、保護基の付加
    により不活性化する処置を施す工程を含むことを特徴と
    する方法。
  2. 【請求項2】 担体樹脂上のペプチド伸長反応が可能な
    アミノ酸誘導体の一部のα−アミノ基を、保護基の付加
    により不活性化する処置を施す工程が、合成しようとす
    るペプチドのC末端から2番目のアミノ酸誘導体を結合
    させる反応の前に行われることを特徴とする、請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 担体樹脂上のペプチド伸長反応が可能な
    アミノ酸誘導体の一部のα−アミノ基を、保護基の付加
    により不活性化する処置を施す工程が、該α−アミノ基
    のアセチル化であることを特徴とする、請求項1または
    2記載の方法。
  4. 【請求項4】 担体樹脂上のペプチド伸長反応が可能な
    アミノ酸誘導体の一部のα−アミノ基を、保護基の付加
    により不活性化する処置を施す工程が、該担体樹脂を無
    水酢酸を含む溶液に接触させる工程であることを特徴と
    する、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 担体樹脂上のペプチド伸長反応が可能な
    アミノ酸誘導体の一部のα−アミノ基を、保護基の付加
    により不活性化する処置を施す工程が、該担体樹脂を無
    水酢酸を含む溶液に0乃至30℃で10乃至30分間接
    触させる工程であることを特徴とする、請求項3または
    4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 担体樹脂上のペプチド伸長反応が可能な
    アミノ酸誘導体の一部のα−アミノ基を、保護基の付加
    により不活性化する処置を施す工程が、該担体樹脂を無
    水酢酸を含む溶液に室温で30分間接触させる工程であ
    ることを特徴とする、請求項3乃至5のいずれか一つに
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の
    方法を含むことを特徴とする、ペプチドの合成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024013784A1 (ja) * 2022-07-11 2024-01-18 千代田化工建設株式会社 ペプチド製造装置およびペプチド製造方法

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