JP2000327501A - 雑草発生抑制材 - Google Patents

雑草発生抑制材

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JP2000327501A
JP2000327501A JP13877899A JP13877899A JP2000327501A JP 2000327501 A JP2000327501 A JP 2000327501A JP 13877899 A JP13877899 A JP 13877899A JP 13877899 A JP13877899 A JP 13877899A JP 2000327501 A JP2000327501 A JP 2000327501A
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weeds
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JP13877899A
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Tadamitsu Nakamura
忠光 中村
Yasuo Takano
保夫 高野
Fujiko Yamashita
富士子 山下
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Original Assignee
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】太陽光を遮断することにより、水田雑草や畑地
雑草などの発生を効果的に抑制しうると共に、地温上昇
をもたらし、かつ安全衛生上問題がない安価で実用的な
雑草発生抑制材を提供する。 【解決手段】(A)天然有機物粉末と、(B)黒色炭素
質粉末と、(C)水溶性又は水分散性有機系バインダー
を必須成分として含む黒色混合物からなる地温上昇をも
たらす雑草発生抑制材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は雑草発生抑制材に関
し、さらに詳しくは、太陽光を遮断することにより、水
田雑草や畑地雑草などの発生を効果的に抑制しうると共
に、地温上昇をもたらし、かつ安全衛生上問題のない、
バイオマスを利用した安価で実用的な雑草発生抑制材に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】農作物の単位面積当たりの収穫量を増大
するには、作物を病虫害や雑草から守る作物保護処理を
効果的に行うことが重要な課題として挙げられる。病虫
害や雑草などの有害作物による作物の収穫量の損失率
は、可能収穫高の30%を超えると推定されている。農
作物の生産性を向上させるには、この損失率を低下させ
ることが必要であり、そのため、これまで種々の化学農
薬が開発されてきた。しかしながら、近年、化学農薬の
多量使用による環境汚染が問題となり、したがって、効
果万能農薬から安全性の高い農薬へと転換されつつあ
る。このような事情から、最近、微生物産生物質や、微
生物そのものからなる生物農薬、すなわちバイオ農薬が
注目され、実用化され始めている。微生物産生物質から
なる除草剤としては、例えば明治製菓が開発したある種
の放線菌の代謝産物であるビアラホス(bialaph
os)などが実用化されており、一方微生物除草剤とし
ては、例えば難防除雑草であるクログアイや強害雑草の
イヌホタルイ、あるいはスズメノカタビラなどを、植物
に対する病原菌を用いて選択的に除去する研究が進めら
れている。しかしながら、これらの微生物産生物質や微
生物からなる除草剤は、安全衛生的には問題は少ないも
のの、作物の収穫量の割には除草コストが高くつくとい
う問題がある。さらに、水田雑草の防除については、例
えば水田にアイガモ、カブトエビ、コイなどを放飼する
ことによる雑草の発生の防止が行われており、また、水
田に積極的に水藻を発生させることにより、雑草の発生
を抑制する試みがなされている。さらに、水田に墨汁を
流し、遮光効果で雑草を抑える、無農薬の米作りが試み
られている。しかし、動物の放飼は管理に多くの労力が
必要であり、水藻の発生はイネに害を生ずることがあ
り、さらに雑草との競合において必ずしも水藻が優位に
たつとは限らない。一方、作物の収穫量に影響を与える
要因として、様々なものがあるが、その中の1つとして
土壌温度を挙げることができる。特に寒冷地、山間高冷
地あるいは冷温地などにおいては、土壌温度を上昇させ
ることは、作物の収穫量にとって重要なことである。水
稲の場合、潅漑水を昇温させて、土壌温度を上昇させる
ために、従来から様々の方法が試みられており、例えば
(1)水稲の植付株の列間の水面上に、長尺帯状合成樹
脂シートを浮揚するように敷設し、太陽熱吸収作用と保
温作用によって、水温を上昇させるとともに、夜間など
における水温低下を抑制する方法(特開昭53−112
103号公報)、あるいは、(2)昼間の太陽又は風力
を利用して蓄熱できる蓄熱機構を有する水温加熱装置を
用い、昼間に蓄熱された熱源により、夜間に水田に取入
れる取入水を加温する方法(特開平2−207721号
公報)などが開示されている。しかしながら、前記(1)
の方法においては、シートを敷設するのに人手を要し、
人件費が高くつくとともに、シートも安価ではなく、潅
漑水を昇温させるのにコストが高くつくのを免れないと
いう欠点があり、また(2)の方法においても、水温加熱
装置は高価なものである。ところで、廃棄又は未利用の
まま放置されているバイオマスとしては、例えば稲わ
ら、もみ殻、野菜残渣(生産地)、果実加工廃棄物、で
んぷん粕、豆加工廃棄物などの農産系廃棄物、未利用雑
木、除間伐材、林地残材、製材くず、古材、紙・パルプ
廃棄物、廃ホダ木などの林産系廃棄物、さらには畜産系
廃棄物、工業廃水スラッジ、下水汚泥、海藻類などが知
られている。これらのバイオマスの利用は、資源の少な
いわが国においては、資源の有効利用の観点から極めて
望ましいことである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、太陽光を遮断することにより、水田雑草
や畑地雑草などの発生を効果的に抑制しうると共に、地
温上昇をもたらし、かつ安全衛生上問題のない、バイオ
マスを利用した安価で実用的な雑草発生抑制材を提供す
ることを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する雑草発生抑制材を開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、バイオマスを利用しうる天然有機物粉
末と、黒色炭素質粉末と、水溶性又は水分散性有機系バ
インダーを含むものが、その目的に適合しうることを見
出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)(A)天然有機物粉末と、
(B)黒色炭素質粉末と、(C)水溶性又は水分散性有
機系バインダーを必須成分として含む黒色混合物からな
る地温上昇をもたらす雑草発生抑制材、(2)(A)成
分の天然有機物粉末が粉末状農林産系廃棄物である第
(1)項記載の雑草発生抑制材、(3)(B)成分の黒色
炭素質粉末が粉末状活性炭である第(1)又は(2)項記載
の雑草発生抑制材、(4)(C)成分の水溶性又は水分
散性有機系バインダーが生分解性バインダーである第
(1)、(2)又は(3)項記載の雑草発生抑制材、(5)
(A)成分100重量部当たり、(B)成分を0.1〜
50重量部及び(C)成分を0.1〜30重量部の割合
で含む第(1)、(2)、(3)又は(4)項記載の雑草発生抑
制材、及び(6)適用される雑草が水田雑草又は畑地雑
草である第(1)、(2)、(3)、(4)又は(5)項記載の雑
草発生抑制材、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の雑草発生抑制材において
は、(A)成分として、天然有機物粉末が用いられる。
この天然有機物粉末としては、資源の有効利用の観点か
ら、農林産系廃棄物のバイオマスを使用することが望ま
しい。この農林産系廃棄物は、農産系廃棄物と林産系廃
棄物に分けられ、(A)成分として使用しうる農産系廃
棄物の例としては、もみ殻、そば殻、菜種粕、みかん粕
やパイナップル粕などの果実加工廃棄物、甘しょやばれ
いしょなどのでんぷん粕、米ぬか、豆腐や製あんなどの
豆加工廃棄物、コーヒー粕などが挙げられる。一方、林
産系廃棄物の例としては、製材くず(おがくず)、紙・
パルプ廃棄物などが挙げられる。これらの農林産系廃棄
物の中で、特にもみ殻が好適である。もみ殻は、現在く
ん炭、堆肥、つめ物などとして利用されているが、この
ような利用分は一部であって、大部分が廃棄されてお
り、未利用資源量としては多い。また、このもみ殻に
は、発芽抑制物質が含まれていることも知られている。
本発明においては、(A)成分の天然有機物粉末とし
て、前記農林産系廃棄物粉末を1種用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。また、該天然有機
物粉末の平均粒径は、雑草の発生抑制効果及び地温上昇
効果などの面から、通常100〜5,000μm、好ま
しくは200〜1,000μmの範囲で選定される。本
発明の雑草発生抑制材においては、(B)成分として、
黒色炭素質粉末が用いられる。この黒色炭素質粉末とし
ては、例えば粉末状活性炭やカーボンブラック及びこれ
らの水性分散体、ペーストなどを使用することができ
る。上記粉末状活性炭としては、特に制限はなく、ヤシ
殻系、木質系、石炭系のいずれも用いることができる
し、粒状炭や破砕炭を粉砕して使用することもできる。
この活性炭はまず原料を不活性カス中、800℃以下の
温度で炭素化したのち、800〜1,000℃で水蒸
気、炭酸ガスなどを用いて酸化、賦活する(ガス賦活法
又は水蒸気賦活法と呼ばれる)ことによって製造される
のが普通である。賦活過程では炭素化過程で生じた炭素
材の表面がゆっくりと、しかも選択的に酸化され、吸着
に適した細孔が生成する。なお、薬品賦活法と呼ばれる
方法もあり、それは塩化亜鉛などの化学薬品を原料に混
合したのち、不活性ガス中で炭素化する方法である。こ
のようにして得られた活性炭は、上水道の水処理、醸造
工場におけるビール、酒、醤油などの精製、医薬品の精
製、精糖の脱色など、食品飲料工業において長い使用の
歴史があり、安全性が確認されている。
【0006】一方、カーボンブラックは、ガス状あるい
は霧滴状とした炭化水素の熱分解によって製造されるも
のであって、原料や製造装置によって、オイルファーネ
スブラック、ガスファーネスブラック、チャンネルブラ
ック、ランプブラック、サーマルブラック及びアセチレ
ンブラックに分類することができ、いずれも使用するこ
とができる。本発明においては、(B)成分の黒色炭素
質粉末として、前記粉末状活性炭やカーボンブラックを
1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よいが、安全衛生の面から、カーボンブラックよりも粉
末状活性炭が好ましく、特にヤシ殻系及び木質系粉末状
活性炭が好適である。この(B)成分の黒色炭素質粉末
は、前記(A)成分の天然有機物粉末の粒子表面に付着
して、該天然有機物粉末を黒色化し、本発明の雑草発生
抑制材を土壌表面に施した場合、太陽光を遮断すると共
に、太陽熱を吸収して地温上昇をもたらす作用を有して
いる。該黒色炭素質粉末の平均粒径は、それが良好に分
散して、天然有機物粉末の粒子表面に均質に付着するた
めに、好ましくは、20μm以下、より好ましくは10
μm以下、特に好ましくは5μm以下である。本発明に
おいては、この(B)成分の含有量は、前記(A)成分
100重量部当たり、0.1〜50重量部の範囲が好ま
しい。この含有量が0.1重量部未満では太陽光の遮断
効果に劣り、その結果、雑草の発生を十分に抑制するこ
とができない上、地温上昇効果も不十分となるおそれが
ある。一方、50重量部を超えるとその量の割には効果
の向上が認められず、むしろ経済的に不利となる。雑草
発生の抑制効果、地温上昇効果及び経済性のバランスな
どの面から、この(B)成分のより好ましい含有量は、
0.5〜35重量部の範囲であり、特に1〜25重量部
の範囲が好適である。本発明の雑草発生抑制材において
は、(C)成分として、水溶性又は水分散性有機系バイ
ンダーが用いられる。この有機系バインダーは、(A)
成分の天然有機物粉末の粒子表面に、(B)成分の黒色
炭素質粉末を均質に付着させると共に、本発明の雑草発
生抑制材からなる層を土壌表面に固着させるために用い
られる。この有機系バインダーとしては、水溶性又は水
分散性を有し、かつ上記作用を有するものであればよ
く、特に制限されず、天然系及び合成高分子系のいずれ
も用いることができるが、特に生分解性を有するものが
好ましい。この水溶性又は水分酸性有機系バインダーの
例としては、カラメル、アラビアゴム、グアーガム、キ
サンタンガム、オオバコ種子、キトサン、アルギン酸ナ
トリウム、水溶性大豆多糖類(ガラクトース、アラビノ
ース、ガラクツロン酸、ラムノース、フコース、キシロ
ース、グルコースを主構成糖として含む)、でんぷん、
でんぷん誘導体(可溶性でんぷん、デキストリン、ブリ
ティッシュガム、酸化でんぷんなど)、さらにはカルボ
キシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、アクリル系樹脂などが挙げられる。こ
れらの有機系バインダーは、1種用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。
【0007】本発明においては、この(C)成分の含有
量は、前記(A)成分100重量部当たり、0.1〜3
0重量部の範囲が好ましい。この含有量が0.1重量部
未満ではバインダーとしての効果が十分に発揮されない
おそれがあるし、30重量部を超えるとその量の割には
効果の向上が認められず、むしろ経済的に不利となる。
バインダーとしての効果及び経済性のバランスなどの面
から、この(C)成分のより好ましい含有量は0.5〜
20重量部の範囲であり、特に1〜15重量部の範囲が
好適である。本発明の雑草発生抑制材は、前記(A)成
分、(B)成分及び(C)成分を必須成分として含むも
のであるが、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望
により、各種添加成分、例えば比重調節剤、界面活性
剤、適用する作物に薬害を与えない除草活性成分、肥
料、害虫忌避剤などを配合することができる。本発明の
雑草発生抑制材を、例えば湛水水田に適用する場合、
(A)成分の天然有機物粉末の種類によっては、水面に
浮んだり、水中に浮遊するので、このような場合には、
比重調節剤を加えて比重を調節し、土壌表面に、該雑草
発生抑制材からなる層を形成させることが望ましい。こ
の比重調節剤としては、鉱物質の微粉末が好ましく用い
られる。該鉱物質の微粉末の例としては、ケイソウ土、
酸化カルシウムなどの酸化物、リン灰石などのリン酸
塩、セッコウなどの硫酸塩、タルク、パイロフェライ
ト、クレー、カオリン、ベントナイト、酸性白土、ホワ
イトカーボン、石英粉末、ケイ石粉などのケイ酸塩など
が挙げられる。また、界面活性剤としては、アニオン
性、ノニオン性、カチオン性、両性(アミノ酸型、ベタ
イン型など)のいずれも用いることができる。本発明の
雑草発生抑制材の調製方法としては特に制限はなく、例
えば所定量の(A)成分、(B)成分及び(C)成分、
さらに必要に応じて用いられる各種添加成分を、適当量
の水の存在下に混合機を用いて十分に均質に混合するこ
とにより、黒色混合物からなる本発明の雑草発生抑制材
を調製することができる。本発明の雑草発生抑制材は、
水田雑草及び畑地雑草などの発生を抑制するのに用いら
れる。水田に適用する場合には、慣行水田、乾田直播、
湛水直播のいずれにも施用することができる。また、畑
地に適用する場合には、作物の発芽後又は幼苗の定植後
に施用するのが有利である。本発明の雑草発生抑制材
を、水田や畑地などに施用する場合、1アール当たり、
(A)成分と(B)成分と(C)成分との合計量が5〜
100kgの範囲になるように施用するのが好ましい。こ
の施用量が5kg未満では土壌表面に該雑草発生抑制材か
らなる層が十分に形成されず、雑草発生の抑制効果及び
地温上昇効果が不十分となるおそれがあるし、100kg
を超えるとその量の割には効果の向上が見られず、むし
ろ経済的に不利となる。雑草発生の抑制効果、地温上昇
効果及び経済性のバランスなどの面から、1アール当た
り、(A)成分と(B)成分と(C)成分との合計量
が、より好ましくは10〜60kg、特に好ましくは20
〜40kgの範囲になるように施用するのがよい。
【0008】
【作用】本発明の雑草発生抑制材は、水田や畑地などに
施用することにより、土壌表面に該雑草発生抑制材から
なる黒色の層が固着性よく形成されることから、太陽光
が遮断されて、雑草の発生が効果的に抑制されると共
に、太陽熱が吸収されて、作物の収穫量に好影響を与え
る地温上昇がもたらされる。また、本発明の雑草発生抑
制材は、安全性に優れ、水稲や畑地作物などに対する薬
害や環境汚染をもたらすことがない上、時間の経過と共
に、土壌と一体化する。
【0009】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 参考例1(着色剤Aの製造) 活性炭[二村化学工業(株)製、商品名;太閤S]10重
量部、可溶性でんぷん[日澱化学(株)製、商品名;OS
K−03α]10重量部、及び水80重量部を混合し、
サンドミルで活性炭の平均粒径が5μm以下になるまで
分散処理して、ブラックの液状着色剤Aを調製した。 参考例2(着色剤Bの製造) カーボンブラック[三菱化学(株)製、商品名;MA−1
00]20重量部、アニオン性界面活性剤[花王(株)
製、商品名;デモールN]6重量部、及び水74重量部
を混合し、サンドミルでカーボンブラックの平均粒径が
1μm以下になるまで分散処理して、ブラックの液状着
色剤Bを調製した。 参考例3(もみ殻の粉砕) もみ殻の粉砕は不二パウダル(株)製、粉砕機「サンブル
ミルKII−1型」を使用し、粉末サイズを20〜50メ
ッシュに調整した。 実施例1(黒色もみ殻Xの製造) 参考例3のもみ殻粉末100重量部、参考例1で使用し
た活性炭太閤Sの粉末20重量部、可溶性でんぷん「O
SK−03α」5重量部、及び水55重量部の割合で配
合し、マース精機(株)製、混合機「ハイスピードミキサ
ー」で5分間混合し、均一に着色した黒色もみ殻Xを得
た。 実施例2(黒色もみ殻Yの製造) 参考例3のもみ殻粉末100重量部、参考例1の液状着
色剤A20重量部、可溶性でんぷん「OSK−03α」
5重量部及び水25重量部の割合で配合し、マース精機
(株)製、混合機「ハイスピードミキサー」で5分間混合
し、均一に着色した黒色もみ殻Yを得た。 実施例3(黒色もみ殻Zの製造) 参考例3のもみ殻粉末100重量部、参考例2の液状着
色剤B10重量部、アクリル樹脂エマルジョン[日本ア
クリル化学製、商品名;プライマルHA−16]5重量
部及び水35重量部の割合で配合し、マース精機(株)
製、混合機「ハイスピードミキサー」で5分間混合し、
均一に着色した黒色もみ殻Zを得た。 実施例4(水田雑草の抑草効果) 供試圃場に発酵鶏ふんを使って、N分として基肥で0.
6kg/アール施肥し、試験区画の面積を1m四方の木枠
で作り1m2とした。移植は6月1日に中苗を用い、1
8株/m2の手植えで行った。次に、6月3日に供試資
材による抑草処理を下記のように行い、区画4(比較例
1)のみ、更に6月10日、6月20日にも抑草処理を
行った。 区画1は実施例1;黒色もみ殻Xを土壌表面に散布して
形成させたもみ殻層方式での抑草方法 区画2は実施例2;黒色もみ殻Yを土壌表面に散布して
形成させたもみ殻層方式での抑草方法 区画3は実施例3;黒色もみ殻Zを土壌表面に散布して
形成させたもみ殻層方式での抑草方法 区画4は比較例1;参考例1の液状着色剤Aによる濁り
水方式での抑草方法 区画5は比較例2;無処理区画 いずれの区画も日減水が1〜2cmあるため水深を一定に
維持するために用水の継ぎ足しをジョウロによる散布方
式で行ったが、黒色もみ殻層は土壌と一体化していて表
面に浮くことはなかった。第1表に処理方法、第2表に
抑草効果を示す。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】第2表から明らかなように、本発明の雑草
発生抑制材(黒色もみ殻)層を形成させることにより、
顕著な抑草効果を発揮することが分かる。 実施例5(地温の温度変化) 実施例4の供試圃場で、温度センサーを地中3cmに2組
づつセットし、データーロガー[SOLAKIII、英弘
精機社製]に接続して記録した。地温の温度変化は、区
画5(無処理区画)との温度差で表示した。結果を第3
表に示す。
【0013】
【表3】
【0014】第3表から分かるように、区画1〜3は、
土壌に黒色もみ殻層を形成させることにより、太陽光の
吸収が向上するため、地温は絶えず昇温傾向にあった。
区画4は濁り水による遮光のため、液状着色剤Aを散布
した直後は濁度が高く、太陽光が液面で吸収されるので
地温は低下するが、濁度の低下とともに地温は回復し、
その後に昇温する傾向を示した。 実施例6(畑の抑草効果) 6月7日、発芽したつるなしインゲン豆を移植し、株間
に実施例2の黒色もみ殻Yをm2当たり400g散布
し、その上からジョウロで水をまいた。黒色もみ殻は乾
燥して自己融着し、オコシ状の膜を形成して土壌に固着
しているために風が吹いても飛散することはなかった。
1カ月後、無処理の区画はオオバコ、タンポポ、スギナ
などが全面に繁茂し、雑草重量はm2当たりの乾物重さ
で110gであった。一方、黒色もみ殻を散布した区画
での雑草重量はm2当たりの乾物重さで26gであり、
しかも雑草の根の張りが弱く引抜きが容易であるなど抑
草効果は顕著であった。また、黒色もみ殻層は6カ月経
過すると、土壌と一体化していた。 実施例7(黒色そば殻による畑の抑草効果) 不二パウダル(株)製、粉砕機「サンプルミルKII−1
型」を使用して20〜50メッシュのサイズに調整した
そば殻粉末100重量部、参考例1の液状着色剤A20
重量部、可溶性でんぷん「OSK−03α」5重量部及
び水25重量部の割合で配合し、マース精機(株)製、混
合機「ハイスピードミキサー」で5分間混合し、均一に
着色した黒色そば殻を得た。6月7日、発芽したつるな
しインゲン豆を移植し、株間に上記黒色そば殻をm 2
たり400g散布し、その上からジョウロで水をまい
た。黒色そば殻は乾燥して自己融着し、オコシ状の膜を
形成して土壌に固着しているために風が吹いても飛散す
ることはなかった。1カ月後、無処理の区画はオオバ
コ、タンポポ、スギナなどが全面に繁茂し、雑草重量は
2当たりの乾物重さで118gであったが、黒色そば
殻を散布した区画での雑草重量はm2当たりの乾物重さ
で29gであり、しかも雑草の根の張りが弱く、引抜き
が容易であるなど、抑草効果が顕著であった。また、黒
色そば穀層は6カ月経過すると、土壌と一体化してい
た。
【0015】
【発明の効果】本発明の雑草発生抑制材は、太陽光を遮
断することにより、水田雑草や畑地雑草などの発生を効
果的に抑制しうると共に、地温上昇をもたらし、かつ安
全衛生上問題がなく、しかもバイオマスを利用した安価
で実用的なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 富士子 東京都中央区日本橋馬喰町一丁目7番6号 大日精化工業株式会社内 Fターム(参考) 2B024 DA05 DA07 DB10 2B121 AA19 BB25 BB31 EA26 FA12 4H011 AB04 BA04 BB20 BC19 BC22 DA02 DA12 DC05 DD04 DE06 DG02 DH10 DH14 DH29

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)天然有機物粉末と、(B)黒色炭素
    質粉末と、(C)水溶性又は水分散性有機系バインダー
    を必須成分として含む黒色混合物からなる地温上昇をも
    たらす雑草発生抑制材。
  2. 【請求項2】(A)成分の天然有機物粉末が粉末状農林
    産系廃棄物である請求項1記載の雑草発生抑制材。
  3. 【請求項3】(B)成分の黒色炭素質粉末が粉末状活性
    炭である請求項1又は2記載の雑草発生抑制材。
  4. 【請求項4】(C)成分の水溶性又は水分散性有機系バ
    インダーが生分解性バインダーである請求項1、2又は
    3記載の雑草発生抑制材。
  5. 【請求項5】(A)成分100重量部当たり、(B)成
    分を0.1〜50重量部及び(C)成分を0.1〜30重
    量部の割合で含む請求項1、2、3又は4記載の雑草発
    生抑制材。
  6. 【請求項6】適用される雑草が水田雑草又は畑地雑草で
    ある請求項1、2、3、4又は5記載の雑草発生抑制
    材。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007068458A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 農業用マルチシート
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JP2007319093A (ja) * 2006-06-01 2007-12-13 Kami Shoji Kk 紙製マルチ及びその製造方法
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