JP2000326817A - 車両用エアバッグ構造 - Google Patents

車両用エアバッグ構造

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JP2000326817A
JP2000326817A JP11142318A JP14231899A JP2000326817A JP 2000326817 A JP2000326817 A JP 2000326817A JP 11142318 A JP11142318 A JP 11142318A JP 14231899 A JP14231899 A JP 14231899A JP 2000326817 A JP2000326817 A JP 2000326817A
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Japan
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airbag
stage
stage airbag
collision
vehicle
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JP11142318A
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Hideo Takagi
英夫 高木
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドア構造の複雑化及びドア重量の増加を招か
ずに、望ましいドア構造を得ることができる車両用エア
バッグ構造を提供する。 【解決手段】 衝突初期に容積の小さい第一段エアバッ
グAが高圧展開して、ドア1の局部的な変形を抑制する
と共に、衝突物に対して高い反力を発生させるため、ド
ア1において衝突初期の衝撃を十分に吸収することがで
きる。また、衝突後期にあっては、第二段エアバッグB
が低圧展開するため、この第二段エアバッグBにより乗
員に作用する衝撃を緩和させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両の側面衝突に
際し、衝突初期は衝突物に対して高い反力を発生させ、
衝突後期はドアから乗員に作用する衝撃を緩和すること
ができる車両用エアバッグ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のドアに対して衝突物が側方から衝
突した場合、衝突初期にあっては、ドアが高剛性で、衝
突物に対して高い反力を発生させることで、その衝撃を
吸収することが望ましい。しかし、その後の衝突後期に
あっては、逆に、ドアが低剛性になり、ドアを変形させ
ることにより、ドアから乗員に作用する衝撃を緩和させ
ることが望ましい。
【0003】このような望ましいドア構造にするには、
衝突初期の高剛性を確保するために、ドアの内部に実開
平6−12136号公報に示すようなドアインパクトビ
ームを設ける必要があり、また、衝突後期の乗員に加わ
る衝撃を緩和するために、ドアの車室内側で展開するエ
アバッグを設け、ドアの乗員に干渉する面を実質的に低
剛性化させる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに、ドアにドアインパクトビームとエアバッグの両方
を設けると、ドアの構造が複雑になると共に、ドアの重
量増加を招くことになるため、好ましくない。
【0005】この発明は、このような従来の技術に着目
してなされたもので、ドア構造の複雑化及びドア重量の
増加を招かずに、望ましいドア構造を得ることができる
車両用エアバッグ構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ドアに設けられた容積の異なる第一段エアバッグと第二
段エアバッグの内圧を制御して、衝突初期は容積の小さ
い第一段エアバッグを高圧展開させることにより衝突物
に対して高い反力を発生させ、衝突後期は容積の大きい
第二段エアバッグを低圧展開させることによりドアから
乗員に作用する衝撃を緩和するものである。
【0007】請求項2記載の発明は、衝突初期に展開す
る第一段エアバッグの内容物を衝突後期に展開する第二
段エアバッグ内に移行させる内容物移行手段を、設けた
ものである。
【0008】請求項3記載の発明は、衝突初期に展開す
る第一段エアバッグと、衝突後期に展開する第二段エア
バッグとの間に、第一段エアバッグの展開後に両者の内
圧を切り換える内圧切換手段を、設けたものである。
【0009】請求項4記載の発明は、衝突初期に展開す
る第一段エアバッグをドアに対して強固に支持する支持
手段、を設けたものである。
【0010】請求項5記載の発明は、内容物移行手段と
して、第一段エアバッグの全てを第二段エアバッグに内
包した状態とし、第一段エアバッグから流出した内容物
が、そのまま第二段エアバッグ内に移行するものであ
る。
【0011】請求項6記載の発明は、内容物移行手段と
して、別個に設けられた第一段エアバッグと第二段エア
バッグとを配管で連結したものである。
【0012】請求項7記載の発明は、内圧切換手段とし
て、第一段エアバッグの車内側面に設けられた開口を第
一段エアバッグの内側から閉塞する弁と、衝突時に一端
部で弁を車内側から押して開口を開放状態にする作動体
を備えている。
【0013】請求項8記載の発明は、内圧切換手段とし
て、第二段エアバッグを貫通した状態で設けられ且つ衝
突時に尖った一端部を第一段エアバッグに突き刺して第
一段エアバッグを破く作動体と、第二段エアバッグにお
ける作動体が貫通した部分から内容物が流出するのを防
止するシールを備えている。
【0014】請求項9記載の発明は、作動体が、通常時
は他端部を車室内側に突出させた状態で、衝突時に該他
端部が車室内装備品により押されるものである。
【0015】請求項10記載の発明は、内圧切換手段と
して、第一段エアバッグの一部に第一段エアバッグの内
圧が所定値以上になった際に破れる脆弱部を設けたもの
である。
【0016】請求項11記載の発明は、内圧切換手段と
して、通常時に配管を閉塞し且つ衝突時に配管を開放す
るバルブを備えている。
【0017】請求項12記載の発明は、支持手段とし
て、第一段エアバッグの前端部又は後端部の一方をドア
ヒンジに取付け、他方をドアロックに取付けたものであ
る。
【0018】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、衝突初期
に容積の小さい第一段エアバッグが高圧展開して、ドア
の局部的な変形を抑制すると共に、衝突物に対して高い
反力を発生させるため、ドアにおいて衝突初期の衝撃を
十分に吸収することができる。また、衝突後期にあって
は、第二段エアバッグが低圧展開するため、この第二段
エアバッグにより乗員に作用する衝撃を緩和させること
ができる。更に、ドア内部の第一段エアバッグが占有し
ていた空間を解放することにより、ドアが潰れやすくな
るため、この点においても、ドアと乗員の干渉によって
発生する衝撃を緩和することができる。
【0019】請求項2記載の発明によれば、内容物移行
手段により、第一段エアバッグの内容物が第二段エアバ
ッグに移行するため、内容物を発生させる装置は第一段
エアバッグ側に1つ設けるだけで済み、ドア構造の簡素
化及び軽量化を図ることができる。
【0020】請求項3記載の発明によれば、内圧切換手
段により、第一段エアバッグの展開が終了したタイミン
グで、第一段エアバッグと第二段エアバッグの内圧を確
実に切り換えることができる。
【0021】請求項4記載の発明によれば、支持手段に
より、第一段エアバッグをドアに対して強固に支持する
ことができるため、衝突時に第一段エアバッグがドアか
ら外れることを防止し、衝突物に対して高い反力を発生
させることができる。
【0022】請求項5記載の発明によれば、第一段エア
バッグの全てを第二段エアバッグに内包させたため、第
一段エアバッグから内容物を流出させるだけで、その内
容物はそのまま第二段エアバッグに移行することができ
る。
【0023】請求項6記載の発明によれば、別個に設け
られた第一段エアバッグと第二段エアバッグとを配管で
連結したため、第一段エアバッグの内容物を第二段エア
バッグに確実に移行することができる。
【0024】請求項7記載の発明によれば、作動体の一
端部で弁を押すことにより、第一段エアバッグに設けら
れた開口が開放状態になるため、この開口から第一段エ
アバッグの内容物が第二段エアバッグに移行し、第一段
エアバッグと第二段エアバッグの内圧が切り換えられ
る。
【0025】請求項8記載の発明によれば、作動体の尖
った一端部を第一段エアバッグに突き刺すことにより、
第一段エアバッグが破れるため、その破れた部分から流
出した第一段エアバッグの内容物が第二段エアバッグに
移行し、第一段エアバッグと第二段エアバッグの内圧が
切り換えられる。また、第二段エアバッグにおける作動
体が貫通した部分にはシールが備えられているため、そ
の部分から内容物が流出することはない。
【0026】請求項9記載の発明によれば、作動体の他
端部を車室内側に突出させているため、衝突時には、こ
の作動体の他端部が、車室内装備品(シート等)により
車外側へ押される。従って、その押された作動体の一端
部により第一段エアバッグの弁を開けたり、第一段エア
バッグを破ったりすることができる。
【0027】請求項10記載の発明によれば、第一段エ
アバッグの内圧が所定値以上になった際に脆弱部が破れ
るため、その破れた部分から流出した第一段エアバッグ
の内容物が第二段エアバッグに移行し、第一段エアバッ
グと第二段エアバッグの内圧が切り換えられる。脆弱部
が第一段エアバッグの内圧により破れるため、前項のよ
うな作動体が不要となる。
【0028】請求項11記載の発明によれば、バルブが
配管を開放することにより、配管を介して、第一段エア
バッグの内容物が第二段エアバッグに移行し、第一段エ
アバッグと第二段エアバッグの内圧が切り換えられる。
【0029】請求項12記載の発明によれば、第一段エ
アバッグの前後を、ドアヒンジ及びドアロックに取付け
ているため、ドアヒンジ及びドアロックを介して、第一
段エアバッグの前後が車体の高剛性部(ピラー)に接続
された状態となり、結果として、第一段エアバッグがド
アに対して強固に支持された状態となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。
【0031】図1〜図10は、この発明の第1実施形態
を示す図である。符号1は、自動車の右側のフロントド
アで、そのドア本体はアウタパネル2とインナパネル3
により形成されている。インナパネル3には、大小の作
業開口4、5と、後方下部に設けられた小さな孔部6が
形成されている。インナパネル3の車内側には、アーム
レストを有する形状の樹脂製の内装材7が取付けられて
いる。この内装材7にも、インナパネル3の孔部6に対
応する位置に孔部8が形成されている。
【0032】ドア本体の上部に設けられたサッシュ部に
は、ドアガラス9が昇降自在に支持されている。また、
ドア本体の前端には、フロントドア1を回動自在に支持
するためのドアヒンジ10が設けられ、後端には車体の
ストライカに係合させるドアロック(図示せず)が設け
られている。ドアヒンジ10もドアロック(図示せず)
も高強度部品である。
【0033】フロントドア1の内部の下方には、前後方
向に長い形状の第一段エアバッグAが設けられている。
この第一段エアバッグAは、それよりも大きなサイズの
第二段エアバッグB内に内包された状態で設けられてい
る。この第一段エアバッグAを第二段エアバッグB内に
内包する構造自体が、この実施形態の「内容物移行手
段」を構成している。第二段エアバッグBの大部分は内
装材7の内部空間に設けられ、内装材7に略相応するサ
イズを有している。第一段エアバッグAの下部には、内
容物としてのガスを発生させるインフレータ13が設け
られている。第一段エアバッグAは第二段エアバッグB
内に内包された状態で設けられているため、インフレー
タ13は第一段エアバッグA側に1つ設けるだけで済
み、フロントドア1の構造の簡素化及び軽量化が図られ
ている。
【0034】また、第二段エアバッグBは第一段エアバ
ッグAを包み込んだ状態になっているが、インナパネル
3とアウタパネル2の間で第一段エアバッグAを包み込
んでいる小部分と、インナパネル3よりも内側の内装材
7内に設けられている大部分とは、作業開口4を介して
接続されている。更に、第二段エアバッグBには一定の
内圧以上になった際に、ガスを第二段エアバッグB外へ
解放するオリフィス14が設けられている。
【0035】第一段エアバッグA自体は筒形状をしてお
り、図4に示すように、その前後を第二段エアバッグB
の前後の面に接合することにより(第二段エアバッグB
の前後の面を利用する状態で)、前後に長い中空形状に
なっている。第一段エアバッグAの前後には、第二段エ
アバッグBの前後の面からそれぞれ突出する前側取付部
材15と後側取付部材16が「支持手段」として設けら
れている。第二段エアバッグBの前後の面における前側
取付部材15及び後側取付部材16が貫通する部分には
シールが施され、第一段エアバッグA内のガスが外部へ
流出しないようになっている。そして、前側取付部材1
5はドアヒンジ10に取付けられ、後側取付部材16は
ドアロック(図示せず)に取付けられ、第一段エアバッ
グAがフロントドア1の内部において強固に支持された
状態になっている。
【0036】そして、第一段エアバッグAにおける車室
内側面には、インナパネル3や内装材7の孔部6、8に
対応する位置に、円形の開口17が形成されている。こ
の開口17には第一段エアバッグAの内側から弁18が
設けられ、第一段エアバッグAの内圧を利用して開口1
7を確実に閉塞することができる。
【0037】一方、孔部6、8内には棒状の作動体19
が貫通した状態で設けられている。この作動体19の一
端部19aは弁18に接近した状態で臨まされており、
他端部19bは内装材7から車室内側に突出した状態
で、シート20に接近している。この作動体19の径は
開口17の径よりも十分に小さく、作動体19を開口1
7内に挿入しても開口17は閉塞されない。この作動体
19と前記弁18とで、この実施形態の「内圧切換手
段」が形成されている。
【0038】次に、図6〜図10を用いて、本実施形態
の作用を説明する。車体に設けられたセンサーによって
車両の側面衝突が検知されると、インフレータ13が点
火して、ガスが第一段エアバッグA内に噴出され、第一
段エアバッグAの内圧を上昇させる。そして、第一段エ
アバッグAを高圧展開させ、フロントドア1の局部的な
変形を抑制すると共に、「衝突物」としての他車21に
対して高い反力を発生させ、フロントドア1に加わる衝
突初期の衝撃を十分に吸収する(図5及び図9参照)。
【0039】第一段エアバッグAは他車21からの荷重
を受けても、前側取付部材15及び後側取付部材16
が、それぞれ高強度部品であるドアヒンジ10及びドア
ロック(図示せず)に取付けられているため、これらの
ドアヒンジ10及びドアロック(図示せず)を介して、
第一段エアバッグAの前後が車体の高剛性部であるフロ
ントピラー及びセンタピラーに接続された状態となり、
結果として、第一段エアバッグAがフロントドア1に対
して強固に支持された状態となる。尚、この実施形態で
は、フロントドア1に適用したため、第一段エアバッグ
Aがフロントピラーとセンタピラーに接続された状態に
なるが、リヤドアに適用した場合は、センタピラーとリ
ヤピラーに接続された状態になり、同様の効果が得られ
る。
【0040】そして、車体の変形が進み、フロントドア
1がシート20に接近し、作動体19の他端部19bが
シート20に干渉すると、作動体19が相対的にフロン
トドア1側に移動する。すると、作動体19の一端部1
9aは、第二段エアバッグBの上から第一段エアバッグ
Aに設けられた弁18を第一段エアバッグAの内側に押
し広げ、開口17を解放する(図8参照)。これによ
り、第一段エアバッグAに充填されていたガスが第二段
エアバッグB内に流出し、第一段エアバッグAと第二段
エアバッグBの内圧が切り換えられる。第一段エアバッ
グA内のガスがそのまま第二段エアバッグB内に移行す
るが、第二段エアバッグBの方が容量が大きいため、第
二段エアバッグBは第一段エアバッグAよりも低い圧力
で展開する(図7及び図10参照)。つまり、第一段エ
アバッグAの内圧は車体の局部変形を抑制するために必
要な圧力に決定されるが、第一段エアバッグA及び第二
段エアバッグBに満たされるガスの温度が変化しないと
考えれば、第二段エアバッグBの内圧は第一段エアバッ
グAと第二段エアバッグBの容積によって決定される。
【0041】また、第二段エアバッグBが展開すると同
時に、第一段エアバッグAが収縮することで、第一段エ
アバッグAが占有していたフロントドア1の内部空間を
車体の潰れストロークとして有効に利用することができ
る。更に、乗員Mと内装材7が干渉した際には、第二段
エアバッグBに満たされたガスがオリフィス14を通じ
て第二段エアバッグBの外部に流出し、第二段エアバッ
グBの内圧を更に適度に低下させる。従って、衝突後半
において、フロントドア1から乗員Mに作用する衝撃を
緩和することができる。
【0042】図11〜図15は、この発明の第2実施形
態を示す図である。この第2実施形態の構成は前記第1
実施形態と略同様であるが、内圧切換手段が異なる。す
なわち、弁及び開口を廃止し、一端部22aの尖った作
動体22を、第二段エアバッグBを貫通する状態で設け
た。第二段エアバッグBおける作動体22が貫通してい
る部分にはガス漏れがないようにシール23が設けられ
ている。
【0043】車両が側面衝突を起こして、車体の変形が
進むと、第1実施形態同様に、作動体22の他端部22
bがシート20に当たって作動体22を押し、作動体2
2の尖った一端部22aが第一段エアバッグAに突き刺
さり、第一段エアバッグAを破る。これにより、第一段
エアバッグAに充填されていたガスが流出し、第二段エ
アバッグBを展開させる。従って、第1実施形態と同様
の作用を有し、衝突初期には第一段エアバッグAが高圧
展開して、フロントドア1の局部変形を抑制すると共に
衝突物に対して高い反力を発生させ、衝突後半には第二
段エアバッグBが低圧展開して、フロントドア1から乗
員に作用する荷重を緩和することができる。
【0044】図16〜図20は、この発明の第3実施形
態を示す図である。この第3実施形態では、作動体も廃
止し、その代りに、第一段エアバッグAの一部に、第一
段エアバッグAの内圧が所定値以上になった際に破れる
脆弱部24を内圧切換手段として設けた。車両の側面衝
突時において第一段エアバッグAの内圧が上昇し、該第
一段エアバッグAの内圧が所定値以上になった場合は、
第一段エアバッグAの脆弱部分24が破け、第一段エア
バッグAのガスが第二段エアバッグB内に流出し、第二
段エアバッグBを展開させる。従って、前記の実施形態
と同様の作用を有し、衝突初期には第一段エアバッグA
が高圧展開して、フロントドア1の局部変形を抑制する
と共に衝突物に対して高い反力を発生させ、衝突後半に
は第二段エアバッグBが低圧展開して、フロントドア1
から乗員に作用する荷重を緩和することができる。
【0045】図21〜図24は、この発明の第4実施形
態を示す図である。この第4実施形態では、第一段エア
バッグAを第二段エアバッグBに内包させた状態にせ
ず、第一段エアバッグAと第二段エアバッグBとを別個
に設けている。第一段エアバッグAには、インナパネル
3とアウタパネル2との内部空間の下方に配置され、第
二段エアバッグBは内装材7の内部空間内に配置されて
いる。第一段エアバッグAと第二段エアバッグBとは、
インナパネル3に設けられた孔部25を通過する内容物
移行手段としての配管26により連結されている。この
配管26の途中にはスライド式のバルブ27が内圧切換
手段として設けられている。このバルブ27は通常時は
内装材7に設けられた孔部28から車室内側に突出し、
配管26を閉じた状態になっている。
【0046】従って、車両の側面衝突時における衝突初
期は、第一段エアバッグAが高圧展開し、フロントドア
1の局部変形を抑制すると共に衝突物に対して高い反力
を発生させる。その後、バルブ27がシート20により
押されてフロントドア1側へ移動し、配管26が開いた
状態になり、配管26を介して第一段エアバッグA内の
ガスが第二段エアバッグB内に移行し、第二段エアバッ
グBを低圧展開させ、フロントドア1から乗員に作用す
る荷重を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係るフロントドアを
車外側から見た一部破断の斜視図。
【図2】フロントドアを車内側から見た一部破断の斜視
図。
【図3】フロントドアの構造を示す分解斜視図。
【図4】第一段エアバッグを内包した状態を示す第二段
エアバッグの断面図。
【図5】第一段エアバッグが高圧展開した状態を示すフ
ロントドアの断面図。
【図6】作動体が弁を押して開口を開放した状態を示す
フロントドアの断面図。
【図7】第二段エアバッグが低圧展開した状態を示すフ
ロントドアの断面図。
【図8】作動体により開口の弁が開けられる前と後の状
態を示す断面図。
【図9】第一段エアバッグが高圧展開して、衝突物(他
車)に対して高い反力を発生させた状態を示す断面図。
【図10】第二段エアバッグが低圧展開して、フロント
ドアから乗員に作用する衝撃を緩和する状態を示す断面
図。
【図11】第2実施形態に係るフロントドアの構造を示
す分解斜視図。
【図12】第一段エアバッグが高圧展開した状態を示す
フロントドアの断面図。
【図13】作動体の一端部が第一段エアバッグを破った
状態を示すフロントドアの断面図。
【図14】第二段エアバッグが低圧展開した状態を示す
フロントドアの断面図。
【図15】作動体により第一段エアバッグが破られる前
と後の状態を示す断面図。
【図16】第3実施形態に係るフロントドアの構造を示
す分解斜視図。
【図17】第一段エアバッグが高圧展開した状態を示す
フロントドアの断面図。
【図18】脆弱部が破れた状態を示すフロントドアの断
面図。
【図19】第二段エアバッグが低圧展開した状態を示す
フロントドアの断面図。
【図20】膳弱部が破れる前と後の状態を示す断面図。
【図21】第4実施形態に係るフロントドアの構造を示
す分解斜視図。
【図22】第一段エアバッグが高圧展開した状態を示す
フロントドアの断面図。
【図23】バルブにより配管が開かれた状態を示すフロ
ントドアの断面図。
【図24】第二段エアバッグが低圧展開した状態を示す
フロントドアの断面図。
【符号の説明】
1 フロントドア 7 内装材 10 ドアヒンジ 15 前側取付部材(支持手段) 16 後側取付部材(支持手段) 17 開口 18 弁(内圧切換手段) 19、22 作動体(内圧切換手段) 21 他車(衝突物) 23 シール 24 脆弱部(内圧切換手段) 26 配管(内容物移行手段) 27 バルブ(内圧切換手段) A 第一段エアバッグ B 第二段エアバッグ M 乗員

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドアに設けられた容積の異なる第一段エ
    アバッグと第二段エアバッグの内圧を制御して、衝突初
    期は容積の小さい第一段エアバッグを高圧展開させるこ
    とにより衝突物に対して高い反力を発生させ、衝突後期
    は容積の大きい第二段エアバッグを低圧展開させること
    によりドアから乗員に作用する衝撃を緩和することを特
    徴とする車両用エアバッグ構造。
  2. 【請求項2】 衝突初期に展開する第一段エアバッグの
    内容物を衝突後期に展開する第二段エアバッグ内に移行
    させる内容物移行手段を、設けた請求項1記載の車両用
    エアバッグ構造。
  3. 【請求項3】 衝突初期に展開する第一段エアバッグ
    と、衝突後期に展開する第二段エアバッグとの間に、第
    一段エアバッグの展開後に両者の内圧を切り換える内圧
    切換手段を、設けた請求項1又は請求項2記載の車両用
    エアバッグ構造。
  4. 【請求項4】 衝突初期に展開する第一段エアバッグを
    ドアに対して強固に支持する支持手段、を設けた請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の車両用エアバッグ構造。
  5. 【請求項5】 内容物移行手段として、第一段エアバッ
    グの全てを第二段エアバッグに内包した状態とし、第一
    段エアバッグから流出した内容物が、そのまま第二段エ
    アバッグ内に移行する請求項2記載の車両用エアバッグ
    構造。
  6. 【請求項6】 内容物移行手段として、別個に設けられ
    た第一段エアバッグと第二段エアバッグとを配管で連結
    した請求項2記載の車両用エアバッグ構造。
  7. 【請求項7】 内圧切換手段として、第一段エアバッグ
    の車内側面に設けられた開口を第一段エアバッグの内側
    から閉塞する弁と、衝突時に一端部で弁を車内側から押
    して開口を開放状態にする作動体を備えている請求項3
    記載の車両用エアバッグ構造。
  8. 【請求項8】 内圧切換手段として、第二段エアバッグ
    を貫通した状態で設けられ且つ衝突時に尖った一端部を
    第一段エアバッグに突き刺して第一段エアバッグを破く
    作動体と、第二段エアバッグにおける作動体が貫通した
    部分から内容物が流出するのを防止するシールを備えて
    いる請求項3記載の車両用エアバッグ構造。
  9. 【請求項9】 作動体は、通常時は他端部を車室内側に
    突出させた状態で、衝突時に該他端部が車室内装備品に
    より押される請求項7又は請求項8記載の車両用エアバ
    ッグ構造。
  10. 【請求項10】 内圧切換手段として、第一段エアバッ
    グの一部に第一段エアバッグの内圧が所定値以上になっ
    た際に破れる脆弱部を設けた請求項3記載の車両用エア
    バッグ構造。
  11. 【請求項11】 内圧切換手段として、通常時に配管を
    閉塞し且つ衝突時に配管を開放するバルブを備えている
    請求項3記載の車両用エアバッグ構造。
  12. 【請求項12】 支持手段として、第一段エアバッグの
    前端部又は後端部の一方をドアヒンジに取付け、他方を
    ドアロックに取付けた請求項4記載の車両用エアバッグ
    構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007504980A (ja) * 2003-09-08 2007-03-08 フラウンホファー ゲセルシャフトツール フェールデルンク ダー アンゲヴァンテン フォルシュンク エー.ファオ. 車両側方からの衝撃に対する搭乗者保護を強化するための方法および装置

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JP2007504980A (ja) * 2003-09-08 2007-03-08 フラウンホファー ゲセルシャフトツール フェールデルンク ダー アンゲヴァンテン フォルシュンク エー.ファオ. 車両側方からの衝撃に対する搭乗者保護を強化するための方法および装置

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