JP2000325899A - 液処理方法 - Google Patents
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Abstract
内径寸法に比較して長さ寸法が大きく液処理が困難な微
小隙間を有する被液処理物の内奥部まで、容易かつ確実
に低コストで液処理する方法を提供する。 【解決手段】 金属キャップ1を沸騰したアルコール液
13に浸漬して、その蒸気13aを金属キャップ1のエ
アポケット16内に充満させ、アルコール液13を沸点
よりも低い温度にすることによって、金属キャップ1の
エアポケット16内の蒸気13aを凝結させて、内圧低
下を利用して金属キャップ1の内奥部までアルコール液
13を浸入させ、次いで所定の酸洗い液やめっき処理液
等に浸漬することにより、前記アルコール液13の濡れ
を利用して、金属キャップ1の内奥部まで酸洗い液やめ
っき液を浸入させて処理する。
Description
被液処理物の液処理方法に関し、より詳細には、水晶振
動子用金属キャップや感温ペレット型温度ヒューズ用金
属ケースのような、開口部の寸法に比較して長さ寸法が
大きい被液処理物の酸洗いやめっき等の液処理方法に関
する。
やはんだ付け性等のために、めっきが施されることが多
い。例えば、音叉型水晶振動子B用の金属キャップ41
は、図8に示すように、円筒形状を有しその内外表面に
防錆および圧入封止のためのはんだめっき層42を形成
したものである。そして、この金属キャッップ41の開
口部に、気密端子43を圧入して封止する。この気密端
子43は、円筒形状の金属外環44にガラス45を介し
て2本のリード46,46を気密かつ絶縁して封着した
もので、そのリード46,46に、音叉型水晶振動片4
7の両面に形成した電極47a,47bをはんだ付け固
着してある。ここで、前記金属キャップ41は、洋白と
称されるCu−Ni−Zn合金からなり、その内外表面
に形成されたはんだめっき層42は、厚さが0.2〜1
0μm程度である。
ャップ41は、最近の電子部品の小型化の趨勢に伴っ
て、ますます小型化されており、例えばその内径寸法が
0.8〜3mmであるのに対して、長さ寸法が4〜9m
mであり、長さ寸法対内径寸法比は2〜5にもなり、内
奥部まではんだめっき層42を形成することがますます
困難になっている。
のような寸法の小さな部品をめっきする場合は、回転バ
レル(図示省略)に数万個〜数十万個を一度に投入し、
まず、酸洗い液に浸漬して、金属キャップ41の内外表
面に付着している汚れ,油等を除去した後、はんだめっ
き液に浸漬して攪拌しながらめっきしているが、酸洗い
液および/またははんだめっき液が、金属キャップ41
の内奥部まで浸入しにくく、酸洗いおよび/またははん
だめっきが不十分になりやすい。
が不十分であると、金属キャップ41の内奥部に錆が発
生しやすくなり、万一錆が剥落して水晶振動片47に付
着すると、水晶振動片47の固有の振動数が変動してし
まい、基準周波数発生用の水晶振動子としての機能が損
なわれる。
数・形状等に様々な工夫が行われているが、未だ満足で
きるものは得られていない。そこで、酸洗いやめっき処
理の時間を長くして、金属キャップ41の内奥部まで酸
洗いやめっきをするようにしているが、時間をかける割
には目立った効果が得られていないのが、現状である。
また、回転バレル全体を減圧処理装置内に収納し、真空
ポンプで装置内を減圧して、減圧下で酸洗いやめっき処
理を行うことも提案されている。このような方法によれ
ば、金属キャップ41の内奥部まで酸洗いやめっきを施
すことは可能になるが、高湿度の空気を吸引するので精
密な真空ポンプを使用できず、減圧レベルも低くポンプ
の寿命も短かった。さらに、真空ポンプや減圧処理装置
等の設備費が著しく高くなるのみならず、金属キャップ
41を入れた回転バレルを減圧処理装置内に収納した後
に、密閉し減圧したり、液処理の終了後に、常圧に戻し
て開蓋し金属キャップ41を取り出したりしなければな
らず、時間当たりの金属キャップ41の処理数が著しく
少なくなり、それに起因してめっき費用の高騰を招き、
金属キャップ41やこの金属キャップ41を用いる水晶
振動子の価格上昇が避けられないという問題点がある。
子用金属キャップ41のみならず、図9に示す円板形状
の水晶振動片57を縦に保持する水晶振動子C用の偏平
筒状の金属キャップ51や、図10に示す感温ペレット
型温度ヒューズD用の円筒形状の金属ケース61等にお
いても同様である。
用金属キャップや感温ペレット型温度ヒューズ用金属ケ
ースのような、微小隙間を有する被液処理物の内奥部ま
で、低コストで液処理できる液処理方法を提供すること
を目的とする。
微小隙間を有する被液処理物を液処理するに際して、被
液処理物を沸騰した前処理液に浸漬し微小隙間に前処理
液を浸入させる工程と、所定の処理液に浸漬して液処理
を施す工程とを有することを特徴とする液処理方法であ
る。
が被液処理物の微小隙間に容易に浸入して、微小隙間の
内奥部まで前液処理で濡らすことができ、続いて所定の
処理液に浸漬することにより、処理液が前記濡れを利用
して容易に被液処理物の内奥部まで浸入して、被液処理
物の内奥部まで所定の処理液による液処理を低コストで
実現することができる。
微小隙間を有する被液処理物を液処理するに際して、被
液処理物を沸騰した前処理液に浸漬し微小隙間に前処理
液を浸入させる工程と、所定の処理液に浸漬して液処理
を施す工程とを有することを特徴とする液処理方法であ
る。沸騰した前処理液の蒸気は、被液処理物の微小隙間
の内奥部まで容易に浸入して濡らし、この濡れを利用し
て前処理液が被液処理物の微小隙間の内奥部まで容易に
濡れて浸入し、続いて所定の処理液に浸漬することによ
り、前記前処理液による濡れを利用して処理液が被液処
理物の微小隙間の内奥部まで容易に濡れて浸入し、結
局、被液処理物の微小隙間の内奥部まで容易かつ確実に
低コストで液処理できるのである。
を有する被液処理物を液処理するに際して、被液処理物
を沸騰した前処理液に浸積し微小隙間内に蒸気を満たす
工程と、前処理液の温度を沸点よりも低下させることに
より微小隙間内の蒸気を凝結させその内圧低下により前
処理液を微小隙間に浸入させる工程と、所定の処理液に
浸積して液処理を施す工程とを有することを特徴とする
液処理方法である。沸騰した前処理液の蒸気は、被液処
理物の微小隙間に容易に浸入して濡らし、前処理液の温
度を沸点よりも低下させることにより、蒸気が凝結して
被液処理物の微小隙間の内圧低下を利用して微小隙間内
に前処理液を浸入させ、次いで所定の処理液に浸積する
と、処理液は前記前処理液の濡れを利用して被液処理物
の微小隙間に容易に浸入して、所定の液処理が行われ
る。
理液が、水,アルコールおよびアルコール水溶液の群か
ら選択されたいずれか一のものであることを特徴とする
請求項1または2記載の液処理方法である。水,アルコ
ール,アルコール水溶液は、いずれも比較的安価に入手
できるため、製造コストの上昇を抑えられる利点があ
る。特にアルコールまたはアルコール水溶液は、沸点が
低く沸騰のための加熱エネルギが小さくてよいため、加
熱コストを低減できる利点がある。
隙間を有する被液処理物が、開口部の面積に比較して長
さ寸法が大きな一端が閉じた筒形状を有することを特徴
とする請求項1ないし3記載の液処理方法である。一端
が閉じた筒形状は、液処理が困難な被液処理物の代表的
なものであるが、このようなものでも、本発明によれば
容易に液処理できる。
隙間を有する被液処理物が、一端が閉じた筒形状を有
し、長さ寸法と内径寸法の比が2以上であることを特徴
とする請求項4記載の液処理方法である。一端が閉じた
長円筒形状を有し、長さ寸法と内径寸法の比が2以上も
ある被液処理物は、液処理が困難な被液処理物の最たる
ものであるが、このようなものでも、本発明方法によれ
ば容易に液処理できる。
隙間を有する被液処理物が、円筒形状を有する音叉型水
晶振動子用金属キャップであることを特徴とする請求項
5記載の液処理方法である。円筒形状を有する音叉型水
晶振動子用金属キャップは、その内奥部までめっき処理
できない場合、その内奥部が発錆しやすく、もし封止後
にその錆が剥離して水晶振動片に付着すると、水晶片の
振動数が変動するが、本発明ではそのような事態が防止
できる。
隙間を有する被液処理物が、一端が閉じた偏平筒状を有
する水晶振動子用の金属キャップであることを特徴とす
る請求項5記載の液処理方法である。一端が閉じた偏平
筒状を有する水晶振動子用の金属キャップは、円筒形状
を有する音叉型水晶振動子用の金属キャップよりも開口
部の面積が大きいので、円筒形状を有する音叉型水晶振
動子用の金属キャップ程ではないが、内奥部まで液処理
が困難なものの一つであり、このようなものでも容易に
液処理できる。
隙間を有する被液処理物が、円筒形状を有する感温ペレ
ット型温度ヒューズ用金属ケースであることを特徴とす
る請求項1ないし3記載の液処理方法である。円筒形状
を有する感温ペレット型温度ヒューズ用金属ケースは、
内面に発錆すると、可動接点との接触抵抗が増大して、
内部抵抗大により発熱が大きくなり、それによって感温
ペレットが誤溶融したり、また、感温ペレットが溶融し
たときに、可動接点の摺動が円滑にできず、信頼性の高
い動作特性が得られなくなる事態が発生するが、そのよ
うな事態を防止できる。
して説明する。図1は本発明の被液処理物の一実施例で
ある音叉型水晶振動子用金属キャップ1の断面図を示
す。この金属キャップ1は、洋白(45〜65wt%C
u−6〜35wt%Ni−15〜35wt%Znの組成
を有するCu−Ni−Zn合金)よりなる一端が閉じた
円筒形状のもので、外径寸法が0.91〜2.94m
m、内径寸法が0.89〜2.63mm、長さ寸法が
4.0〜9.0mmで、長さ寸法対内径寸法比は3〜5
である。
示すように、防錆および圧入封止のために、0.5〜1
0μm程度のはんだめっき層2を形成する。図3は、前
記金属キャップ1の内外両面に、酸洗いおよびはんだめ
っき処理を施す前に、前液処理を施すために用いる前液
処理装置の断面図を示す。図3において、11は前処理
槽で、底部に前処理液加熱用のヒータ12を配設してあ
り、前処理液の一例としてのイソプロピルアルコール液
13(以下、単にアルコール液13と称する)が収容さ
れている。このアルコール液13の中に、多数の金属キ
ャップ1が収容された回転バレル14が浸漬されてい
る。15はアルコール液13の蒸気の発散減少を防止す
るための開閉自在の蓋である。
ルコール液13を沸点である82.4℃以上に加熱して
あり、回転バレル14を浸漬することにより、内部に収
容された多数の金属キャップ1に前処理を施す。この前
処理時に、アルコール液13が金属キャップ1の内部に
浸入する。このとき、もし、図4(a)に示すように、
アルコール液13が浸入しないでエアポケット16を有
する金属キャップ1があっても、アルコール液13が沸
点以上に加熱されていることにより、その金属キャップ
1のエアポケット16には、図4(b)に示すように、
アルコール液13の蒸気13aが容易に浸入する。この
ようにして、金属キャップ1のエアポケット16にアル
コール液13の蒸気13aがどんどん浸入していくと、
その蒸気圧が次第に上昇していき、ついにエアポケット
16の気圧を上回るようになり、ついには飽和する。こ
の後、ヒータ12への通電を遮断し加熱を停止して、一
旦前処理液であるアルコール液13の温度を沸点よりも
低下させる。すると、金属キャップ1のエアポケット1
6に浸入したアルコール液13の蒸気13aが凝結し
て、内部のエアポケット16内の圧力が低下し、これに
伴って図4(c)に示すように、金属キャップ1の内奥
部にアルコール液13が浸入して、金属キャップ1の内
面がアルコール液13で濡れる。
13から引き上げ、直接または水洗後、酸洗い槽(図示
省略)の酸洗い液に浸漬して回転させる。すると、金属
キャップ1の内奥部は既にアルコール液13または水洗
用の洗浄水により濡れているので、この濡れを利用して
金属キャップ1の内奥部に容易に酸洗い液が浸入して、
酸洗いが実施できるため、金属キャップ1の内外表面に
付着した汚れや油等が除去される。
引き上げて、水洗槽(図示省略)の洗浄水に浸漬して回
転させる。すると、酸洗い液の濡れを利用して金属キャ
ップ1の内奥部に容易に洗浄水が浸入して、内外両面の
酸洗い液が洗い流されて、清浄化される。
き上げて、めつき槽(図示省略)のはんだめっき液に浸
漬して回転させる。すると、洗浄水の濡れを利用して金
属キャップ1の内奥部に容易にめっき液が浸入して、内
外両面に容易かつ確実にはんだめっき層が形成できる。
このようにして、金属キャップ1の内外両面には、図2
に示すように、容易かつ低コストで0.5〜10μm程
度のはんだめっき層2が形成できるのである。
だめっき層2を形成した金属キャップ1の開口部に、気
密端子3を圧入封止した音叉型水晶振動子Aの断面図を
示す。気密端子3は、円筒形の金属外環4の内部にガラ
ス5を介して、2本のリード6,6を気密に封着したも
のである。前記金属外環4は、金属キャップ1の内径寸
法よりも若干大きい外径寸法を有する、例えば低炭素鋼
やFe−Ni合金やFe−Ni−Co合金等よりなるも
のである。前記ガラス5は、ソーダライムガラスやソー
ダバリウムガラスやホウケイ酸ガラス等よりなる。前記
リード6,6は、Fe−Ni合金やFe−Ni−Co合
金等よりなり、外径寸法が0.15〜0.3mmのもの
である。前記金属外環4およびリード6,6の表面に
は、圧入封止およびはんだ付けのために、0.5〜10
μm程度のはんだめっき層(図示省略)が形成されてい
る。前述したように、金属キャップ1の内面に0.5〜
10μm程度のはんだめっき層2が形成されていると、
金属外環4の外周面には必ずしもはんだめっき層は必要
ではないが、リード6,6の表面にははんだめっき層が
必要であり、しかもリード6,6のみに部分はんだめっ
きを施すことは困難ないしコスト高になるので、回転バ
レルめっき等により、リード6,6と同時に、金属外環
4にもはんだめっき層を形成しておくことが望ましい。
7は音叉型の水晶振動片で、その両面には電極7a,7
bが形成されており、これらの電極7a,7bが気密端
子3のリード6,6に形成されているはんだめっき層を
利用してはんだ付けされて、電気的に接続されると共に
機械的に固着されている。
7を接続固着した気密端子3は、内外両面にはんだめっ
き層2を形成した金属キャップ1に圧入されて封止され
る。このような圧入封止は、金属キャップ1の開口端が
徐々に拡開されることによる金属外環4との強い密着
と、金属キャップ1の内面に被着されているはんだめっ
き層2(金属外環4の外周面にもはんだめっき層を形成
している場合はそのはんだめっき層も)が両者間を埋め
ていることと相俟って、十分な気密性が得られる。この
圧入封止時に、金属外環4の外径寸法と金属キャップ1
の内径寸法との関係から、ガラス5は強い圧縮応力を受
けるが、ガラスは圧縮応力には強いので、圧縮応力によ
って破壊されることはない。このように、圧入封止は、
溶融ろう材による封止や低融点ガラスによる封止に比較
して、封止時に加熱を必要としないので、設備的に有利
であるのみならず、加熱によって水晶振動片7が劣化し
て特性変動を生じるといったことがない。しかも、樹脂
封止に比較して、封止時または封止後に発生ガスによっ
て、水晶振動片7が特性変動を生じるといったことがな
い。
液処理物の第2の例である円板形状の水晶振動片を縦に
保持する水晶振動子用の偏平筒形状の金属キャップ21
の断面図で、図6(a)は長手方向の中心線に沿う断面
図であり、図6(b)は短手方向の中心線に沿う断面図
である。このような金属キャップ21は、図1の音叉型
水晶振動子用金属キャップ1に比較して、開口部の面積
が大きいので、金属キャップ1程には液処理は困難では
ないとはいうものの、やはり液処理は容易ではない。こ
の金属キャップ21の材質は、封止方法によって異な
り、冷間圧接型のものでは、外面側がコバールまたはコ
バーと称されるFe−Ni−Co合金よりなり、内面側
が銅よりなる、いわゆる銅クラッドコバールないし銅ク
ラッドコバー製で、抵抗溶接型やはんだ封止型のもので
は鉄製である。そして、長手方向の外径寸法が10.1
3〜18.29mm、内径寸法が10.03〜18.0
4mm、短手方向の外径寸法が3.73〜8.26m
m、内径寸法が3.53〜8.06mm、高さ寸法が1
2.7〜19.05mm程度のもので、高さ寸法と短手
方向の内径寸法の比は2〜4である。
その内外両面にめっき層22を形成する。このめっき層
22としては、金属キャップ21の封止方法により異な
り、冷間圧接型や抵抗溶接型のものでは、その内外両面
に0.01〜2μm程度の金めっき層や1〜4μm程度
のニッケルめっき層を形成し、はんだ封止型のものでは
4〜10μm程度のSn(錫)めっき層を形成する。こ
のような金属キャップ21においても、前記金属キャッ
プ1と同様の本発明方法により、その内奥部まで容易か
つ確実に前処理が実施でき、したがって所望のめっき処
理が容易かつ確実に低コストで実施できるものである。
このように、図1に示す金属キャップ1よりも開口部が
大きい図6の金属キャップ21に対しては、前処理液の
内奥部への浸入がしやすいことに鑑みて、前処理液とし
てはコストの高いアルコール液よりもコストの安いアル
コール水溶液や水を使用する方が有利である。
液処理物の第3の実施例である感温ペレット型温度ヒュ
ーズ用の円筒形状の金属ケース31の断面図を示す。こ
の金属ケース31は、全体として円筒形状を呈する銅よ
りなり、その一端側には、絶縁ブッシング(図10にお
ける符号69参照)を受け入れおよび位置決めしてかし
め固定するための薄肉部32と段部33とを有する。ま
た、他端には、リード線(図10における符号62参
照)を挿入してかしめ固定するための小径の孔34を有
する。この金属ケース31は、例えば外径寸法が4〜
4.5mm、内径寸法が3.5〜4.0mm、長さ寸法
が8〜9mm程度で、長さ寸法対内径寸法比は2〜3の
ものである。そして、この金属ケース31の内外両面に
は、一部を円内に拡大して示すように、防錆のためにニ
ッケルめっき層35を形成し、さらに可動接点(図10
における符号67参照)との接触抵抗を低減するため
に、銀めっき層36を形成する。この金属ケース31
は、前述の水晶振動子用金属キャップ1,21に比較し
て、他端に小径の孔34を有し閉じていないので、全く
閉じている場合よりは液処理が容易であるとはいえ、長
さ寸法対内径寸法比が2〜3にも達するので、やはりめ
つき処理が容易ではない。このような金属ケース31に
おいても、本発明により前記した金属キャップ1,21
と同様に、内外両面にニッケルめっき層35や銀めっき
層36を、容易かつ確実に低コストで形成することがで
きる。
の被液処理物について説明したが、本発明は上記実施例
に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない
範囲で、各種の変形が可能であることはいうまでもな
い。
物として、円筒形状の音叉型水晶振動子用金属キャップ
1や偏平筒形状の水晶振動子用金属キャップ21につい
て説明したが、楕円形状の水晶振動子用金属キャップに
ついても、同様に実施できるものである。
として水晶振動子用金属キャップ1,21や温度ヒュー
ズ用金属ケース31について説明したが、それ以外の電
子部品のめっき処理に適用することができる。
いる液処理方法について説明したが、傾斜バレルその他
を用いる液処理方法についても、同様に実施できるもの
である。
理物を液処理するに際して、被液処理物を沸騰した前処
理液に浸漬し微小隙間に前処理液を浸入させる工程と、
所定の処理液に浸漬して液処理を施す工程とを有するこ
とを特徴とする液処理方法であるから、前処理液が被液
処理物の内奥部に容易に浸入して濡れるので、次に所定
の酸洗い液やめっき液等の処理液に浸漬した際に、前処
理液の濡れを利用して処理液が被液処理物の微小隙間の
内奥部まで容易かつ確実に浸入して、被液処理物の内奥
部まで容易かつ低コストで液処理を施すことができる液
処理方法が提供できるという特有の作用効果を奏する。
ある円筒形状の音叉型水晶振動子用金属キャップの断面
図
成された金属キャップの断面図
明するための前液処理装置の断面図
前液処理時の前処理液中における金属キャップ内の状態
を示し、(a)は浸漬直後の状態、(b)は蒸気充満状
態、(c)は前処理液の浸入後の状態の断面図
プの開口部に気密端子を圧入封止した音叉型水晶振動子
Aの断面図
例である偏平筒形状の水晶振動子用金属キャップを示
し、(a)は長手方向の中心線に沿う断面図、(b)は
短手方向の中心線に沿う断面図
例である感温ペレット型温度ヒューズ用金属ケースの断
面図
図
(a)は長手方向の中心線に沿う断面図、(b)は短手
方向の中心線に沿う断面図
面図
物) 22 めっき層(金めつき層,ニッケルめっき層,錫め
っき層) 31 温度ヒューズ用金属ケース(被液処理物) 35 ニッケルめっき層 36 銀めっき層
Claims (8)
- 【請求項1】微小隙間を有する被液処理物を液処理する
に際して、被液処理物を沸騰した前処理液に浸漬し微小
隙間に前処理液を浸入させる工程と、所定の処理液に浸
漬して液処理を施す工程とを有することを特徴とする液
処理方法。 - 【請求項2】微小隙間を有する被液処理物を液処理する
に際して、被液処理物を沸騰した前処理液に浸漬し微小
隙間内に蒸気を満たす工程と、前処理液の温度を沸点よ
りも低下させることにより微小隙間内の蒸気を凝結させ
その内圧低下により前処理液を微小隙間に浸入させる工
程と、所定の処理液に浸漬して液処理を施す工程とを有
することを特徴とする液処理方法。 - 【請求項3】前記前処理液が、水,アルコールおよびア
ルコール水溶液の群から選択されたいずれか一のもので
あることを特徴とする請求項1および2記載の液処理方
法。 - 【請求項4】前記微小隙間を有する被液処理物が、開口
部の面積に比較して長さ寸法が大きな一端が閉じた筒形
状を有することを特徴とする請求項1ないし3記載の液
処理方法。 - 【請求項5】前記微小隙間を有する被液処理物が、一端
が閉じた筒形状を有し、長さ寸法と内径寸法の比が2以
上であることを特徴とする請求項4記載の液処理方法。 - 【請求項6】前記微小隙間を有する被液処理物が、円筒
形状を有する音叉型水晶振動子用金属キャップであるこ
とを特徴とする請求項5記載の液処理方法。 - 【請求項7】前記微小隙間を有する被液処理物が、一端
が閉じた偏平筒状を有する水晶振動子用の金属キャップ
であることを特徴とする請求項5記載の液処理方法。 - 【請求項8】前記微小隙間を有する被液処理物が、円筒
形状を有する感温ペレット型温度ヒューズ用金属ケース
であることを特徴とする請求項1ないし3記載の液処理
方法。
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JP13949399A JP3541932B2 (ja) | 1999-05-20 | 1999-05-20 | 液処理方法 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
KR101414142B1 (ko) | 2013-07-25 | 2014-07-01 | 주식회사 위스코하이텍 | 금속 기재의 표면처리방법 |
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1999
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