JP2000325701A - 吸着塔の吸着剤再生方法及びその装置 - Google Patents

吸着塔の吸着剤再生方法及びその装置

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JP2000325701A
JP2000325701A JP11141688A JP14168899A JP2000325701A JP 2000325701 A JP2000325701 A JP 2000325701A JP 11141688 A JP11141688 A JP 11141688A JP 14168899 A JP14168899 A JP 14168899A JP 2000325701 A JP2000325701 A JP 2000325701A
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Japan
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hot water
adsorption tower
pressure
lpg
activated carbon
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JP11141688A
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English (en)
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Shigeo Tomura
重男 戸村
Makoto Ozaki
誠 尾崎
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IHI PLANTEC KK
Original Assignee
IHI PLANTEC KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 亜臨界水の熱水で活性炭を再生するにおい
て、より効率的な再生運転が行える吸着塔の吸着剤再生
方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 活性炭の吸着剤を充填した吸着塔10
A,10B内にLPG等を通してLPG等に溶解した潤
滑油等を吸着除去した後、その吸着塔10A,10B内
の活性炭を再生する方法において、吸着塔10A,10
B内に亜臨界圧下の熱水を供給して再生すると共に吸着
塔10A,10Bからの熱水を亜臨界圧熱水循環手段1
8で繰り返し循環するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LPG等に溶解し
ている潤滑油などの重質油分を活性炭で吸着除去する吸
着塔に係り、特に吸着除去後の活性炭を脱着再生するた
めの吸着塔の吸着剤再生方法及びその装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】LPG等には、産地により3〜100P
PMの潤滑油等の重質油分が、製造過程のポンプ等の機
械から混入し、溶解しており、これを0.1PPM以下
にするため活性炭を充填した吸着塔に通してLPG等に
溶解している潤滑油等の重質油分を除去するようにして
いる。
【0003】この吸着塔は、2台並列に設けられ、一方
の吸着塔で潤滑油等の吸着し飽和状態となったならば、
他方の吸着塔に切り換え、その他方の吸着塔で吸着中
に、一方の吸着塔内に窒素ガスやスチーム等を流して活
性炭を再生するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、潤滑油
等の重質油分は沸騰温度(約400〜500℃)が高
く、活性炭を脱着再生する場合に、窒素ガスやスチーム
等を高温にしなければならず不経済である。また窒素ガ
スなどを高温度とするため、活性炭再生後の吸着能力が
低下し、歩留まりが低下するため、活性炭を繰り返して
連続使用するには問題となる。
【0005】そこで、本発明者等は、特願平11−72
108号(発明の名称;吸着塔の吸着剤再生方法及びそ
の装置)にて亜臨界水を用いて活性炭を再生することを
提案した。
【0006】この提案においては、亜臨界水は、圧力が
約6.3MPa,温度が約280℃前後の熱水を吸着塔
に流すことで活性炭の劣化を防止しながら経済的に再生
ができる利点がある。しかし、活性炭の吸着油分を熱水
で抽出或いは分解脱着するためには、十分な接触時間と
流動性が必要なため、一回の接触では熱水は飽和しない
ため、吸収塔からの熱水を冷却し、さらに油水分離して
再度熱水として吸着塔に供給するのは必ずしも効率のよ
い運転とはいえない。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、亜臨界水の熱水で活性炭を再生するにおいて、より
効率的な再生運転が行える吸着塔の吸着剤再生方法及び
その装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、活性炭の吸着剤を充填した吸着
塔内にLPG等を通してLPG等に溶解した潤滑油等を
吸着除去した後、その吸着塔内の活性炭を再生する方法
において、吸着塔内に亜臨界圧下の熱水を供給して再生
すると共に吸着塔からの熱水を繰り返し循環するように
した吸着塔の吸着剤再生方法である。
【0009】請求項2の発明は、吸着塔から潤滑油等を
脱着或いは分解脱着した亜臨界下の熱水を、その圧力を
保ったまま気液分離して水タンクに戻し、その水タンク
内で、潤滑油等の油分を分離し、これを再度熱水として
吸着塔に循環する請求項1記載の吸着塔の吸着剤再生方
法である。
【0010】請求項3の発明は、活性炭を充填した吸着
塔内にLPG等を通してLPG等に溶解した潤滑油等を
吸着除去した後、その吸着塔内の活性炭を再生する装置
において、吸着塔に、亜臨界圧下の熱水を供給すると共
にこれを繰り返して循環する亜臨界圧熱水循環手段を接
続した吸着塔の吸着剤再生装置である。
【0011】請求項4の発明は、亜臨界圧熱水循環手段
は、水タンク内の水を亜臨界圧下の熱水として吸着塔に
供給する熱水供給ラインと、吸着塔からの熱水を水タン
クに戻す熱水排出ラインとからなり、その熱水排出ライ
ンに熱水中のガス分を分離する加圧調整ドラムが接続さ
れ、さらに水タンクに戻された熱水中の油分を分離した
熱水供給ラインに供給するようにした請求項2記載の吸
着塔の吸着剤再生装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適一実施の形態
を添付図面に基づいて詳述する。
【0013】図1において、10A,10Bは、活性炭
等の吸着剤が充填された吸着塔で、その底部にそれぞれ
入口側切換弁11A,11Bを介してLPG等の供給ラ
イン12が接続され、頂部に出口側切換弁13A,13
Bを介して精製後のLPG等を排出する排出ライン14
が接続され、その排出ライン14に冷却器15が接続さ
れる。
【0014】この吸着塔10A,10Bの底部には入口
側切換弁16A,16Bが接続され、頂部には出口側切
換弁17A,17Bが接続され、その間に、吸着塔10
A,10B内に亜臨界圧下の熱水を供給循環するための
亜臨界圧熱水循環手段18が接続される。
【0015】この亜臨界圧熱水循環手段18は、入口側
切換弁16A,16Bに接続された亜臨界圧下の熱水を
供給する熱水供給ライン19と、出口側切換弁17A,
17Bに接続された熱水排出ライン20と、その両ライ
ン19,20を結ぶ水タンク21とから主に構成され
る。
【0016】上流側の水タンク21と入口側切換弁16
A,16B間の熱水供給ライン19には、開閉弁22、
ストレーナ23、循環ポンプ24、開閉弁25、プリヒ
ータ26、高温ヒータ27が順次接続される。また、熱
水供給ライン19には、プリヒータ26と高温ヒータ2
7をバイパスするバイパスライン48とその開閉弁49
が接続される。
【0017】循環ポンプ24の吐出側には、循環ポンプ
24からの熱水を水タンク21に戻すバイパスライン2
9が接続され、そのバイパスライン29に制御弁30が
接続され、循環ポンプ24の吐出圧を圧力計28で検出
し、吐出圧が設定圧力以上となったとき、制御弁30を
開閉制御してバイパスライン29にて水タンク21に熱
水を戻すようになっている。
【0018】高温ヒータ27には燃料ガス供給ライン3
1が接続され、その燃料ガス供給ライン31から供給さ
れるLPG等の燃料ガスで熱水の通る伝熱管32を加熱
するようになっており、その出口側に温度計33が接続
され、その温度計33で熱水温度が、270℃前後とな
るように、燃料供給ライン31に接続された調整弁34
を調整して加熱量を制御するようになっている。
【0019】熱水排出ライン20には、吸着塔10A,
10Bの出口側切換弁17A,17Bから水タンク21
にかけて、加圧調整ドラム35、プリヒータ26が接続
される。
【0020】加圧調整ドラム35は、吸着塔10A,1
0Bからの熱水を下部から導入し、熱水中に含まれるガ
ス分を分離するようになっており、その分離した液分は
熱水排出ライン20からプリヒータ26を介して水タン
ク21に戻され、ガス分は頂部よりBOGライン36又
は燃料回収ライン37に移されるようになっている。
【0021】BOGライン36には、制御弁38が接続
されると共に脱湿器39が接続され、回収したBOGを
LPGタンクのBOGライン(図示せず)に供給できる
ようになっている。また燃料回収ライン37は、制御弁
38の上流側のBOGライン36から分岐するように接
続され、開閉弁40、制御弁41,冷却器42、ガス中
の水分を分離するコアレスター43を介して燃料タンク
44に接続される。
【0022】コアレスター43には、回収した水分を排
水する排水弁45が接続され、燃料タンク44には、回
収したLPGを高温ヒータ27の燃料ガス供給ライン3
1に送るための燃料供給弁46が接続されると共に適宜
燃料を抜き出すための開閉弁47が接続される。
【0023】燃料回収ライン37の制御弁40の上流側
には、開閉弁50を介して分岐ライン51が接続され
る。
【0024】加圧調整ドラム35には、圧力計52と液
位計53が設けられ、これらにて制御弁38,41が開
度制御されて熱水の圧力が調整されるようになってい
る。
【0025】循環ポンプ24の吸込側には、補給水ライ
ン54,開閉弁55を介して給水タンク56が接続さ
れ、その給水タンク56に給水ライン57が接続される
と共にその給水ライン57に逆止弁58,イオン交換処
理を行う軟水装置59、開閉弁60が接続される。
【0026】給水タンク56には、給水ライン57から
の水が軟水装置59で軟水化されて供給され、その水
が、補給水ライン54、開閉弁55、循環ポンプ24よ
りバイパスライン29を介して水タンク21に適宜給水
されるようになっている。なお61は、ベンチュリー弁
である。
【0027】水タンク21内には、給水部21aと熱水
の導入部21bと分離部21cを、それぞれ区画する仕
切り板62,63が設けられ、給水部21aと熱水の導
入部21b間の仕切り板62は、水タンク21の上部を
仕切り、下部で給水部21aと導入部21bとを連通し
て導入部21bの熱水のみを給水部21aに導入するよ
うに、また導入部21bと分離部21cの仕切り板63
は、導入部21bから分離部21cへの熱水の移動を堰
き止めると共に熱水中に浮いた油分或いはガス分を分離
部21cに移すようになっている。
【0028】この分離部21cに位置した水タンク21
の上部には、分離されたメタン,窒素などの排気ライン
65が接続され、その排気ライン65に制御弁66が接
続されると共に制御弁66に並列に開閉弁67が接続さ
れる。また水タンク21の分離部21cには液位計68
と圧力計69が設けられ、これらに基づいて開閉弁67
が開閉制御される。
【0029】また分離部21cには、窒素ガスボンベ7
0からの窒素ガスパージライン71が接続される。この
窒素パージライン71には圧力制御弁72と開閉弁73
が接続され、その弁72,73間と給水タンク56とを
結んで窒素ガス排気ライン74が接続されると共にその
ライン74に開閉弁75が接続される。
【0030】水タンク21の底部には、その分離部21
cに溜まった熱水や水を排水する排水ライン76が接続
され、そのライン76に開閉弁77、制御弁78、冷却
器79、気液分離器80が接続され、気液分離器80に
制御弁81を介してガスを放出する放出ライン82が接
続される。
【0031】また開閉弁77、制御弁78と並列に水抜
きバイバスライン83と開閉弁84が接続され、さらに
導入部21bの底部と排水ライン76を結んで水抜きラ
イン85と開閉弁86が接続される。
【0032】吸着塔10A,10Bの熱水入口側切換弁
16A,16Bの上流側には、それぞれ液位計85A,
85Bが接続され、その液位計85A,85Bの検出値
がコントローラ86に入力され、そのコントローラ86
で、水タンク21の水抜きライン85に接続した開閉弁
86を開閉動するようになっている。
【0033】供給ライン12には、脱着再生後の吸着塔
10A,10B内をLPGでパージするため、吸着塔1
0A,10Bの頂部よりLPGを導入するパージライン
87が接続され、そのライン87に開閉弁88、制御弁
89、切換弁90A,90Bが接続される。
【0034】また吸着塔10A,10Bには、圧力計9
1A,91Bが設けられ、その検出値がコントローラ9
2に入力されて制御弁89を開閉動するようになってい
る。
【0035】入口側切換弁16A,16Bに至る熱水供
給ライン19には、それより分岐して、排出ライン9
3,開閉弁94を介してドレンタンク95が接続され、
そのドレンタンク95にドレンポンプ96が接続され、
ドレンタンク95に設けた液位計97によりドレンポン
プ96が駆動されるようになっている。
【0036】また、吸着塔10A或いは10Bからドレ
ンを排出するために切換弁90A,90B間にドレンタ
ンク95にドレンを重力差で回収するときのガスを連通
させるためにライン98と開閉弁99が接続される。
【0037】以上において、LPG中に含まれる潤滑油
などの重質油分を除去するには、LPG供給ライン12
からのLPGを入口側切換弁11A,11Bのいずれか
を通して吸着塔10A,10Bの一方に供給し、吸着塔
10A,10B内に充填した活性炭等の吸着剤により重
質油分を吸着除去し、いずれかの出口側切換弁13A,
13Bを通して精製したLPGを排出ライン14よりL
PGタンクやその利用系に供給する。
【0038】吸着塔10A(10B)内の活性炭での重
質油分の吸着が飽和に達したならば、出入口切換弁11
A,11B,13A,13Bを切り換えて他方の吸着塔
10B(10A)に切り換えて、その吸着塔10B(1
0A)にLPGを供給して重質油分の吸着除去を行い、
その間に潤滑剤を吸着した吸着塔10A(10B)の活
性炭の再生を行う。
【0039】次に、この吸着塔内の活性炭等の吸着剤の
再生方法を説明する。
【0040】LPGのパージと水の充填;先ず再生を行
う吸着塔10A(10B)内にはLPGが残留している
ため、回収ライン98の開閉弁99とパージライン87
の開閉弁90A(90B)を開き、ドレンドラム95の
気相部と吸着塔10A(10B)の頂部を連通させて、
重力差で、吸着塔10A(10B)の底部から熱水の入
口側切換弁16A(16B)より、排出ライン93,開
閉弁94を介してドレンタンク95にLPGを排出す
る。
【0041】吸着塔10A(10B)は、常温では飽和
圧力となっているので、ドレンドラム95のLPG回収
の開閉弁99,94を閉じて縁を切り、吸着塔10A
(10B)内のLPGガスをBOGライン36に排出し
て落圧する。
【0042】落圧後、給水タンク56に貯留した軟水を
循環ポンプ24にて熱水供給ライン19を介し、熱水入
口側切換弁16A(16B)を通して吸着塔10A(1
0B)の底部より充填することで、塔内のLPGガス
が、加圧調整ドラム35を介し、脱湿器39を介してB
OGライン36に排出される。
【0043】加圧調整ドラム35内の液面が規定レベル
に達し、水タンク21内や他の機器や配管内等に水が充
満したならば水の充填操作を終了する。
【0044】なお、吸着塔10A(10B)内のLPG
ガスのパージは、水の充填の他に窒素ガスパージライン
71からの窒素ガスを水タンク21、バイパスライン2
9、熱水供給ライン19を介して吸着塔10A(10
B)に供給して、LPGガスを加圧調整ドラム35より
燃料回収ライン37を介して燃料タンク44に回収する
ようにしてもよい。
【0045】LPGの脱着操作;次に、水張り終了後、
加圧調整ドラム35の制御弁38を閉じ、循環ポンプ2
4にて水タンク21内の水を、熱水供給ライン19、吸
着塔10A(10B)、熱水排出ライン20を介して水
タンク21に戻して循環運転させ、同時に、燃料ガス供
給ライン31から燃料を供給して燃焼させて高温ヒータ
27を運転開始して循環水を100℃程度まで徐々に加
熱する。
【0046】この間に、吸着塔10A(10B)内の活
性炭に吸着されていたLPGの殆どが脱着されて水と共
に蒸発し、系内の圧力が徐々に増加する。この系内の圧
力が、燃料回収ライン37に接続した冷却器42による
冷却でLPGが凝縮する圧力に達したならば、制御弁4
1でその圧力を保ちつつ加圧調整ドラム35内のガスを
燃料回収ライン37より冷却器42を通して冷却し、コ
アレスター43で凝縮した水蒸気とLPGを分離して燃
料タンク44にLPGを回収貯蔵し、これを高温ヒータ
27の燃料として使用する。
【0047】脱着LPGが少なくなると、系内のガスの
流出が少なくなり、系内の圧力上昇速度が弱くなり、系
内の温度が100℃に達したなら冷却器42の凝縮液は
殆ど水となるので、燃料回収ライン37の開閉弁40を
閉じ、排気ライン51の開閉弁50を開いて排出先を代
えて水蒸気を大気放出する。系内の圧力がほぼ大気圧力
になるまで大気放出を行い、熱水の温度と飽和圧力がほ
ぼ一致するようにする。この操作は、熱水の温度が高く
なった時に、不当に系内の圧力が高くなるのを防止する
ために行う。
【0048】更に、系内温度が150℃に達したなら
ば、熱水の温度と飽和圧力とが一致するように、加圧調
整ドラム35からスチームを排気ライン51を介してパ
ージする。
【0049】重質油分の脱着操作;150℃の熱水を循
環しながら更に高温ヒータ27で熱水温度を270℃に
昇温し、熱水温度を270℃に維持しながら、循環ポン
プ24にて熱水供給ライン19、吸着塔10A(10
B)、熱水排出ライン20より水タンク21に戻しつ
つ、加圧調整ドラム35で、圧力を5.5MPaに保ち
ながら、約1時間熱水を循環して重質油分を脱着する。
【0050】この場合、吸着油分量に対する熱水量が非
常に多いので(99%以上)、活性炭に対して熱水を循
環流動させるだけで脱着できる。
【0051】また、水タンク21に戻った熱水は、その
熱水中の油分が浮上して導入部21bから仕切り板63
上を通って分離部21cに移り、給水部21aには油分
が分離された熱水が導入されるため、実質的に熱水のみ
を循環することが可能となる。
【0052】なお、油分の量が多い場合は、窒素ガスパ
ージライン71から熱水の圧力に近い圧力まで水タンク
21を加圧しながら、排水ライン76から油分の混入し
た熱水を排水し、給水タンク56内の軟水を水タンク2
1内に補給する。
【0053】吸着塔の冷却とLPGの置換;脱着終了後
は、高温ヒータ27の燃焼を停止し、系内の圧力を常圧
まで下げ、開閉弁77,84,86を開いて水タンク2
1内の熱水を排水ライン76から適宜排水すると共に給
水タンク56から軟水を、熱水供給ライン19よりプリ
ヒータ26、高温ヒータ27を通さずにバイパスライン
48から吸着塔10A(10B)に供給して、塔内を約
40℃以下に冷却する。
【0054】吸着塔10A(10B)の降温、落圧後、
パージライン87からLPGを吸着塔10A(10B)
の頂部から充填し気化させて塔内圧力を上昇させる。こ
の際水タンク21内の圧力を前もって低圧にしておくこ
とにより、吸着塔10A(10B)に残留した水は気化
したLPGガスの圧力により、バイパスライン48、2
9より水タンク21にパージされて戻される。
【0055】この液位計85A(85B)により、吸着
塔10A(10B)の水を全てパージしたことを検出し
たならば開閉弁84,86を閉じて排水ライン76から
の排水を停止する。
【0056】この後、吸着塔10A(10B)内のLP
Gガスを加圧調整ドラム35からBOGライン36に排
気して、湿性LPGガスを塔内からパージする。
【0057】LPGの充填により、気化熱で吸着塔10
A(10B)の活性炭は冷却され、LPGを更に充填し
続けることで、吸着塔10A(10B)内にLPGが溜
まり、再度LPG中の潤滑油等の重質油分の吸着操作に
使用できることとなる。
【0058】脱着水の処理;水タンク21に熱水ととも
に回収された油分は、その脱着操作中適宜排気ライン6
5から炭酸ガスやメタンなどの分解ガスは排気され、ま
た熱水中に残った油分は排水ライン76から排出される
が、これを工場内の既設の水処理設備に送って集中処理
する。
【0059】以上のように、本発明は、高温ヒータ27
で亜臨界水の熱水として、これをその圧力を保ったまま
繰り返し循環することで効率のよい脱着が行える。
【0060】この亜臨界圧下の熱水は、超臨界水となる
水の臨界点(374℃,22MPa)以下で、水の飽和
蒸気圧曲線より過飽和となる領域の圧力と温度にすれば
よい。
【0061】そこで設計条件は下記のように設定する。
【0062】 設計圧力 6.4MPa 設計温度 280℃ 運転圧力 5.5MPa LPG処理量 20t/h 重質油入口濃度 60ppm 重質油出口濃度 10ppm 加熱再生時間 1h 空塔速度 0.63cm/s 吸着温度 常温 吸着時間 24h 水熱反応時間 1h 水熱循環量 20t/h この条件で熱水の交換をしない場合の再生熱量は、約4
50,000kcalとなる。
【0063】水と油の比は水が60%以上とするが、実
際には99%以上になる。
【0064】一般には、潤滑油等は、大気圧下では約2
80℃の熱水で、メタン、炭酸ガス、その他の軽沸点成
分に分解できることを考慮すれば、再生するための亜臨
界圧下の熱水は、設計圧力が約6.4MPa、設計温度
が約280℃前後にし、実際の運転圧力5.5MPa、
運転温度270℃にて再生することで、活性炭の劣化を
防止しつつ、熱も少なくて経済性に優れたものとするこ
とができる。また280℃以下で約250℃迄の温度で
も繰り返して循環して接触時間を長くすると熱水で抽出
されることも分かっているのでこの温度域で活性炭を再
生すれば、更に劣化防止に効果的である。
【0065】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、吸着塔内
で潤滑油を吸着した活性炭を再生するに際して亜臨界圧
下の熱水を用いてこれを循環させることで、活性炭を劣
化させることなく経済的に再生することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
10A,10B 吸着塔 18 亜臨界圧熱水循環手段 19 熱水供給ライン 20 熱水排出ライン 21 水タンク 23 油分離器 24 循環ポンプ 26 プリヒータ 27 高温ヒータ 35 加圧調整ドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D017 AA04 BA06 CA03 DA01 DB01 DB03 EA01 4G046 HA09 HC15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭の吸着剤を充填した吸着塔内にL
    PG等を通してLPG等に溶解した潤滑油等を吸着除去
    した後、その吸着塔内の活性炭を再生する方法におい
    て、吸着塔内に亜臨界圧下の熱水を供給して再生すると
    共に吸着塔からの熱水を繰り返し循環することを特徴と
    する吸着塔の吸着剤再生方法。
  2. 【請求項2】 吸着塔から潤滑油等を脱着或いは分解脱
    着した亜臨界下の熱水を、その圧力を保ったまま気液分
    離して水タンクに戻し、その水タンク内で、潤滑油等の
    油分を分離し、これを再度熱水として吸着塔に循環する
    請求項1記載の吸着塔の吸着剤再生方法。
  3. 【請求項3】 活性炭を充填した吸着塔内にLPG等を
    通してLPG等に溶解した潤滑油等を吸着除去した後、
    その吸着塔内の活性炭を再生する装置において、吸着塔
    に、亜臨界圧下の熱水を供給すると共にこれを繰り返し
    て循環する亜臨界圧熱水循環手段を接続したことを特徴
    とする吸着塔の吸着剤再生装置。
  4. 【請求項4】 亜臨界圧熱水循環手段は、水タンク内の
    水を亜臨界圧下の熱水として吸着塔に供給する熱水供給
    ラインと、吸着塔からの熱水を水タンクに戻す熱水排出
    ラインとからなり、その熱水排出ラインに熱水中のガス
    分を分離する加圧調整ドラムが接続され、さらに水タン
    クに戻された熱水中の油分を分離した熱水供給ラインに
    供給するようにした請求項2記載の吸着塔の吸着剤再生
    装置。
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