JP2000324499A - 画像処理装置及びシーンチェンジ検出方法 - Google Patents

画像処理装置及びシーンチェンジ検出方法

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JP2000324499A
JP2000324499A JP13366599A JP13366599A JP2000324499A JP 2000324499 A JP2000324499 A JP 2000324499A JP 13366599 A JP13366599 A JP 13366599A JP 13366599 A JP13366599 A JP 13366599A JP 2000324499 A JP2000324499 A JP 2000324499A
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JP13366599A
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Akihiro Yamori
章弘 屋森
Koji Yamada
幸二 山田
Takashi Hamano
崇 浜野
Kiyoshi Sakai
潔 酒井
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動画像のシーンチェンジを検出する画像処理
装置及びシーンチェンジ検出方法に関し、正確なシーン
チェンジ検出及びフレーム・シーンチェンジとフィール
ド・シーンチェンジとを区別して検出する。 【解決手段】 ディジタル化した入力画像信号を1フレ
ーム遅延させる為のメモリ4と、現フレームの入力画像
信号とメモリ4から読出した前フレームの画像信号との
画素対応の差分の絶対値を累積加算して第1の画像相関
値を出力す第1の画像相関演算部1と、この第1の画像
相関値のフレーム間の差分を求めて第2の画像相関値と
して出力する第2の画像相関演算部2と、この第2の画
像相関値を第1の閾値Th1と比較して、この第1の閾
値Th1を超えた時にシーンチェンジ検出信号を出力す
る比較部3とを備えている。更にシーンチェンジ検出時
に、第2の画像相関値と第2の閾値とを比較して、フレ
ーム・シーンチェンジとフィールド・シーンチェンジと
を区別して検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像信号を入力
してシーンチェンジを検出する画像処理装置及びシーン
チェンジ検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】動画像信号を圧縮処理して伝送或いは蓄
積する各種の符号化方式が知られている。例えば、MP
EG(Moving Picture Experts Group)による標
準化された符号化方式は、予測符号化と動き補償等を行
うものであり、予測符号化は、フレーム間符号化とフレ
ーム内符号化との組合せ又はそれらの選択切替えを行う
ものである。
【0003】一般に、動画像は、フレーム間の相関が大
きいものであり、従って、フレーム間符号化により情報
量を少なくすることができる。しかし、シーンチェンジ
時は、フレーム間の相関が小さくなるから、フレーム間
符号化による情報量は増加する。そこで、シーンチェン
ジを検出してフレーム内符号化に切替える方式が採用さ
れている。このシーンチェンジを検出する為には、フレ
ーム間の画素対応の差分を求め、この差分が或る閾値を
超えた時に、フレーム間の相関が小さくなったと判定
し、この相関の小さい画素数をカウントして、所定値を
超える画素数の場合に、シーンチェンジと判定する構成
が知られている。又フレーム間の画素対応の差分の絶対
値の累積和を求め、この累積和が或る閾値を超えた時に
シーンチェンジと判定する方式も知られている。
【0004】又動画像は、通常のテレビ画像の場合のイ
ンターレース方式と、コンピュータのモニタの場合のノ
ンインターレース方式とがある。例えば、図11の
(A)はノンインターレース(順次走査)方式の場合を
示し、1画面を順次水平走査線HLによって走査するも
ので、この水平走査線HL上の画素の輝度信号を時間軸
上に投影した場合、図11の(C)に示すものとなり、
時間軸上ではフレーム間隔、即ち、1/30秒又は1/
29.97秒の間隔で配置された状態となる。
【0005】又図11の(B)はインターレース(飛び
越し走査)方式の場合を示し、1画面を1本おきの奇フ
ィールドの水平走査線OLと、偶フィールドの水平走査
線ELとにより1フレームが形成される。そして、奇フ
ィールドの水平走査線OL上の画素の輝度信号と、偶フ
ィールドの水平走査線EL上の画素の輝度信号とを時間
軸上に投影した場合、図11の(D)に示すものとな
り、時間軸上ではフィールド間隔、即ち、1/60秒又
は1/59.94秒の間隔で配置された状態となる。
【0006】図12はフレーム・シーンチェンジとフィ
ールド・シーンチェンジとの説明図であり、インターレ
ース方式の場合、奇フィールドと偶フィールドとにより
フレームが形成されるから、このフレーム間でシーンチ
ェンジが生じるフレーム・シーンチェンジと、奇フィー
ルドと偶フィールドとの間でシーンチェンジが生じるフ
ィールド・シーンチェンジとがある。なお、ノンインタ
ーレース方式の場合は、フレーム・シーンチェンジのみ
となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のフレーム間差分
を基にシーンチェンジを検出する構成に於いては、カメ
ラのパンやチルトの場合、又は波立つ水面シーン等の場
合に、フレーム間差分が大きくなる。従って、従来例の
ように、フレーム間差分を基にシーンチェンジを検出す
る場合に誤検出が多くなる問題があった。又インターレ
ース方式の場合に、符号化処理等の画像処理に於いて
は、フレーム・シーンチェンジとフィールド・シーンチ
ェンジとを区別してシーンチェンジ検出を行うことが望
ましいものであり、その場合は、フィールド単位でシー
ンチェンジ検出の演算を行う必要が生じる。従って、フ
レーム・シーンチェンジ検出に比較してフィールド・シ
ーンチェンジ検出には高速処理が必要となり、それに伴
ってコストアップとなる問題がある。本発明は、正確な
シーンチェンジ検出を行うと共に、フレーム・シーンチ
ェンジかフィールド・シーンチェンジかを区別して検出
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、(1)動画像の入力画像信号を基にシーンチェンジ
を検出する画像処理装置であって、入力画像信号のフレ
ーム間の第1の画像相関値を求める第1の画像相関演算
部1と、第1の画像相関値についてのフレーム間の第2
の画像相関値を求める第2の画像相関演算部2と、第2
の画像相関値と第1の閾値とを比較してシーンチェンジ
検出信号を出力する比較部3とを備えている。
【0009】又(2)画像処理装置の第1の画像相関演
算部1は、入力画像信号の前フレームと現フレームとの
画素対応の差分を求める差回路と、この差回路の出力信
号の絶対値を求める絶対値回路と、この絶対値回路の出
力信号を1フレーム期間について累積加算して第1の画
像相関値として出力する累積加算器とを含む構成を有す
るものである。
【0010】又(3)画像処理装置の第1の画像相関演
算部1は、入力画像信号の前フレームと現フレームとの
画素対応の差分を求める差回路と、この差回路の出力信
号の絶対値を求める絶対値回路と、この絶対値回路の出
力信号を閾値と比較する比較器と、この比較器の出力信
号を1フレーム期間について累積加算して第1の画像相
関値として出力する累積加算器とを含むことができる。
【0011】又(4)画像処理装置の第2の画像相関演
算部2は、第1の画像相関演算部1からの前フレームの
第1の画像相関値を記憶するメモリと、このメモリから
読出した前フレームの第1の画像相関値と現フレームの
第1の画像相関値との差分を第2の画像相関値として出
力する差回路とを含むものである。
【0012】又(5)画像処理装置の比較部3は、第2
の画像相関演算部2からの第2の画像相関値と第1の閾
値とを比較する第1比較器と、この第1比較器からのシ
ーンチェンジ検出信号を1フレーム遅延させる遅延回路
と、この遅延回路により遅延されたシーンチェンジ検出
信号によって、第2の画像相関値と第2の閾値とを比較
して、フレーム・シーンチェンジ検出信号又はフィール
ド・シーンチェンジ検出信号を出力する第2比較器とを
含むことができる。
【0013】又(6)前記比較器に於いて、第2の画像
相関値と比較する第1の閾値を前フレームに於ける第1
の画像相関値の大きさに対応して変化させる構成を備え
ることができる。
【0014】又(7)本発明のシーンチェンジ検出方法
は、動画像の入力画像信号を基にシーンチェンジを検出
する方法であって、入力画像信号の現フレームと前フレ
ームとの画素対応の差分の累積加算により第1の画像相
関値を求め、次に、第1の画像相関値のフレーム間差分
により第2の画像相関値を求め、次に、第2の画像相関
値が第1の閾値を超えている時にシーンチェンジ検出と
する過程を含むものである。
【0015】又(8)第2の画像相関値を第1の閾値と
比較してシーンチェンジの有無を検出し、シーンチェン
ジ検出時に、次フレームの第2の画像相関値と第2の閾
値とを比較し、この第2の閾値を超えた時はフレーム・
シーンチェンジは判定し、超えない時はフィールド・シ
ーンチェンジと判定する過程を含むものである。即ち、
第2の画像相関値が2フレーム連続で大きい値となる場
合はフレーム・シーンチェンジの場合であり、1フレー
ムおいて大きい値となる場合はフィールド・シーンチェ
ンジの場合である。
【0016】又(9)第2の画像相関値と比較する第1
の閾値を、前フレームに於ける第1の画像相関値の大き
さに対応して、設定値より小さい値に変更する過程を含
むことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
の要部説明図であり、1は第1の画像相関演算部、2は
第2の画像相関演算部、3は比較部、4はフレームメモ
リを示す。このフレームメモリ4は、入力画像信号を1
フレーム分蓄積し、画像相関演算部1に前フレームの画
像信号として入力する為のもので、1フレーム分の遅延
回路と等価のものである。
【0018】入力画像信号は、階調数に対応したビット
数のディジタル化された画像信号であり、第1の画像相
関演算部1と、フレームメモリ4とに入力され、前述の
ように、フレームメモリ4には1フレーム分の画像信号
が蓄積される。そして、このフレームメモリ4から読出
した画像信号が前フレームの画像信号として画像相関演
算部1に入力される。従って、第1の画像相関演算部1
には、現フレームと前フレームとの画像信号が入力され
る。
【0019】第1の画像相関演算部1は、現フレームと
前フレームとの画像信号の画面上の同一位置の画素対応
の輝度信号の差分の絶対値の1画面内の累積加算値を第
1の画像相関値として出力する。又第2の画像相関演算
部2は、第1の画像相関値のフレーム間の差分を第2の
画像相関値として出力する。比較部3は、第2の画像相
関値と第1の閾値Th1と比較し、この第1の閾値Th
1を第2の画像相関値が超えた時に、シーンチェンジの
検出信号を出力するものである。
【0020】図2は本発明の実施の形態の画像処理装置
の説明図であり、11はAD変換器(A/D)、12は
符号化処理部、13は第1の画像相関演算部1と第2の
画像相関演算部2と比較部3とを含むシーンチェンジ検
出部、14は出力処理部、15はフレーム内符号化部、
16はフレーム間符号化部を示す。
【0021】テレビカメラ等からのアナログ画像信号を
AD変換器11により解像度に対応したサンプリング周
波数のサンプリングクロック信号によりサンプリング
し、階調数に対応したビット数のディジタル信号に変換
して、符号化処理部12に入力する。符号化処理部12
は、フレーム内符号化部15とフレーム間符号化部16
とを含む場合を示している。なお、動き補償部,離散コ
サイン変換部,量子化部等を含む構成が一般的であり、
これらの図示は省略している。又出力処理部14は、符
号化画像信号を伝送路に送出する場合、送信フォーマッ
トの編集やバッファメモリを介して一定速度で送信する
構成等を含み、蓄積する場合は、画像蓄積媒体に対応し
た処理を行うものである。
【0022】シーンチェンジ検出部13は、符号化処理
部12に入力された画像信号を基に、シーンチェンジを
検出し、その検出信号を符号化処理部12に入力する。
それにより、符号化処理部12は、フレーム間符号化部
16からフレーム内符号化部15に切替えて、画像信号
の符号化を行うものである。
【0023】図3は本発明の実施の形態の第1の画像相
関演算部の説明図であり、21−1〜21−nは差回
路、22−1〜22−nは絶対値回路、23は累積加算
器を示し、NP1〜NPnは現フレームの画素信号(画
素の輝度信号)、EP1〜EPnは前フレームの画素信
号(画素の輝度信号)を示し、nは1画面の画素数を示
す。
【0024】現フレームの画素信号NP1〜NPnと前
フレームの画素信号EP1〜EPnとの差分を差回路2
1−1〜21−nにより求め、絶対値回路22−1〜2
2−nにより絶対値を求め、累積加算器23により累積
加算して第1の相関値を出力する。この場合、差回路2
1−1〜21−nと絶対値回路22−1〜22−nとは
画素対応に設けた場合を示すが、各フレームの画素信号
は、時系列上に配列されることになるから、それぞれ1
個の差回路と絶対値回路と、この絶対値回路の出力信号
を1フレーム期間にわたって累積加算する累積加算器と
により構成することができる。
【0025】この第1の画像相関値は、現フレームと前
フレームと差分に対応した値となるから、シーンチェン
ジのみでなく、波面等の1画面中の画素対応の変化があ
る画面や、テレビカメラのズーミング等の画面の場合に
も大きい値となる。従って、この第1の画像相関値のみ
でシーンチェンジ検出を行うと誤検出を生じる可能性が
大きいものである。そこで、第2の画像相関演算部2に
より第2の画像相関値を求めて、第1の閾値Th1と比
較するものである。
【0026】図4は本発明の実施の形態の第2の画像相
関演算部の説明図であり、31はメモリ、32は差回路
を示す。第1の画像相関演算部1からの第1の画像相関
値を、メモリ31と差回路32とに入力する。メモリ3
1は1フレーム分遅延させる為のものであり、遅延回路
により構成することも可能である。従って、差回路32
は、現フレームの第1の画像相関値と前フレームの第1
の画像相関値との差分を求めることになり、この差分を
第2の画像相関値として出力する。
【0027】この第2の画像相関値は正又は負の値とな
るが、この第2の画像相関値の絶対値に対して第1の閾
値Th1を超えているか否かを比較部3(図1参照)に
於いて比較する。或いは、正又は負の値の第2の画像相
関値を、第1の閾値Th1として、正の閾値Th1と負
の閾値Th1とにより比較して、それぞれの閾値を超え
ているか否か判定する構成とすることもできる。そし
て、第2の画像相関値が第1の閾値Th1を超えている
場合に、シーンチェンジの検出信号として出力する。こ
のシーンチェンジの検出信号により、符号化処理部12
(図2参照)に於けるフレーム間符号化からフレーム内
符号化に切替えることになる。又はこのシーンチェンジ
検出信号により、連続している動画像のインデックス作
成を行うことも可能となる。
【0028】図5は本発明の他の実施の形態の第1の画
像相関演算部の説明図であり、図3と同一符号は同一部
分を示し、24−1〜24−nは閾値Thaと比較する
比較器を示す。この実施の形態に於いても、各フレーム
の画素信号は、時系列上に配列されることになるから、
差回路と絶対値回路と比較器とは、図示のように、画素
対応に設けることなく、それぞれ1個とすることができ
る。又比較器24−1〜24−nは、絶対値回路22−
1〜22−nの出力信号を、閾値Thaに相当する下位
の所定数ビットを下位方向にシフトした値を出力する構
成とすることも可能である。従って、差回路と絶対値回
路と比較器との機能を、プロセッサの演算機能を適用し
て実現することも可能である。
【0029】又絶対値回路22−1〜22−nの出力信
号の中の閾値Thaを超えた値のみを累積加算器23に
より累積加算することにより、第1画像相関値が極端に
大きくなることを回避することができる。それによっ
て、演算回路に於けるオーバーフローを防止することが
できる。
【0030】図6は本発明の第2の実施の形態の要部説
明図であり、41は第1の画像相関演算部、42は第2
の画像相関演算部、43は比較部、44はフレームメモ
リ、Th1,Th2は第1,第2の閾値を示す。図1と
同様の構成であるが、比較部43が第1の閾値Th1と
第2の画像相関値とを比較してシーンチェンジを検出し
た場合、次のフレームの第2の画像相関値と第2の閾値
Th2と比較して、フレーム・シーンチェンジかフィー
ルド・シーンチェンジかを判定する構成を有する点が相
違する。
【0031】図7は本発明の第2の実施の形態の比較部
の説明図であり、51は第1比較器、52は第2比較
器、53は1フレーム分の遅延回路(D)、Th1,T
h2は第1,第2の閾値を示す。なお、第1,第2の閾
値Th1,Th2を同一の閾値とすることも可能であ
る。遅延回路53は1フレーム分の遅延を与えるもので
あるから、メモリによって構成することも勿論可能であ
る。
【0032】又第1比較器51の機能は、図1の比較部
3の機能と同様に、第2の画像相関値と第1の閾値Th
1と比較して、シーンチェンジを検出するものである。
このシーンチェンジ検出信号を遅延回路53により1フ
レーム分遅延させて、第2比較器52にイネーブル信号
として加える。従って、第1比較器51によりシーンチ
ェンジ検出を行ったフレームの次のフレームについて第
2比較器52により第2の画像相関値と第2の閾値Th
2と比較し、この第2の閾値Th2を超えた場合は、奇
フィールドと偶フィールドとの間にシーンチェンジが発
生したことを示すフィールド・シーンチェンジ検出信号
を出力し、第2の閾値Th2を超えない場合は、フレー
ム間にシーンチェンジが発生したことを示すフレーム・
シーンチェンジ検出信号を出力する。
【0033】図8は本発明の実施の形態のノンインター
レース方式に於けるシーンチェンジ検出の説明図であ
り、(A)に示すフレーム番号a,a+1,a+2,・
・・・のフレームに於いて、画像相関値1,2(第1,
第2の画像相関値)とシーンチェンジの検出とを、シー
ンチェンジ前後の画面の動きが少ない場合を(B)、シ
ーンチェンジ前後の画面の動きが大きい場合を(C)と
して示す。
【0034】即ち、(B)に示す場合、静止状態に近い
動きの少ない画面では、フレーム間差分が小さいので、
第1の画像相関値1は「小」として示すように小さい値
となる。そして、フレーム間の変化も少ないから、第2
の画像相関値2も「小」として示すように小さい値とな
る。例えば、フレーム番号a+3,a+4間にシーンチ
ェンジがある場合、フレーム番号a+4の現フレーム
と、フレーム番号a+3の前フレームとのフレーム間差
分は大きくなり、第1の画像相関値1は「大」として示
すように大きくなる。
【0035】このシーンチェンジ後の画面も静止状態に
近い動きの少ない場合、第1の画像相関値1は小さい値
となる。そして、第1の画像相関値1が「大」となる
と、第2の画像相関値2は、フレーム番号a+3,a+
4に於ける第1の画像相関値1の差分により「+大」と
して示すように正の大きい値となる。従って、この第2
の画像相関値2と第1の閾値Th1とを比較することに
より、シーンチェンジを検出することができる。
【0036】又このフレーム番号a+4の次のフレーム
番号a+5に於いては、前述のように、シーンチェンジ
後の画面が静止状態に近い動きの少ないものであるか
ら、第1の画像相関値1は「小」として示すように小さ
い値となる。その場合、第2の画像相関値2は、フレー
ム番号a+4,a+5に於ける第1の画像相関値1の差
分に相当するから、「−大」として示すように、大きい
負の値となる。即ち、シーンチェンジがあった場合の先
頭フレームに於ける第2の画像相関値が「+大」として
示すように大きくなるから、前述のように、第1の閾値
Th1と比較することにより、シーンチェンジ検出を行
うことができる。
【0037】又(C)に示す場合、フレーム番号a,a
+1,a+2,・・・に対応してフレーム番号をb,b
+1,b+2,・・・として示し、シーンチェンジが発
生する前は、動きが激しい画面であることにより、第1
の画像相関値1は「中」として示すように、動きが少な
い場合に比較して大きい値となる。しかし、第2の画像
相関値2は、第1の画像相関値1のフレーム間差分に相
当するから、「小」として示すように小さい値となる。
【0038】フレーム番号b+3,b+4(フレーム番
号a+3,a+4に相当)間にシーンチェンジがある
と、第1の画像相関値2は「大」として示すように大き
い値となる。それ以降のフレームでは、動きが激しい画
面であることにより、「中」として示す値となる。又第
2の画像相関値2は、フレーム番号b+3,b+4に於
ける第1の画像相関値1の差分に相当するから「+大」
として示すように大きくなる。従って、第1の閾値Th
1と比較することにより、シーンチェンジを検出するこ
とができる。
【0039】このシーンチェンジ後の第1の画像相関値
1も「中」として示すように比較的大きい値となる。そ
して、フレーム番号b+5に於いては、フレーム番号a
+4の前フレームの第1の画像相関値1と、現フレーム
の第1の画像相関値1との差分に相当する第2の画像相
関値2は「−大」として示すように負の大きい値とな
る。即ち、シーンチェンジがあった場合の先頭フレーム
に於ける第2の画像相関値が「+大」として示すように
正の大きい値となるから、前述のように、第1の閾値T
h1と比較することにより、シーンチェンジ検出を行う
ことができる。
【0040】図9は本発明の実施の形態のインターレー
ス方式に於けるシーンチェンジの説明図であり、フレー
ム番号c,c+1,c+2,・・・について、第1の画
像相関値1と第2の画像相関値2とシーンチェンジの検
出とを示す。例えば、フレーム番号c+4の奇フィール
ドと偶フィールドとの間にシーンチェンジが発生した場
合、フレーム番号c+3の前フレームとフレーム番号c
+4の現フレームとのフレーム間差分を基に求めた第1
の画像相関値1は「大」として示すように大きい値とな
る。次のフレーム番号c+5の奇フィールドは、フレー
ム番号c+4の奇フィールドとシーンが異なることによ
り、フレーム番号c+5に於ける第1の画像相関値1も
「大」として示すように大きい値となる。
【0041】又第2の画像相関値2は、フレーム番号c
+4に於いて「+大」となり、前述のように、第1の閾
値Th1と比較することにより、シーンチェンジを検出
することができる。そして、次のフレーム番号c+5に
於いては、フレーム番号c+4,c+5に於ける第1の
画像相関値1が共に「大」として示す大きい値であるか
ら、それらの差分は「小」として示すように小さい値と
なる。そして、フレーム番号c+6に於ける第2の画像
相関値2は、フレーム番号c+5に於ける第1の画像相
関値が「大」であるが、フレーム番号c+6に於ける第
1の画像相関値1は「小」として示すように小さい値と
なるから、「−大」として示すように大きい値となる。
【0042】そこで、図6に示す比較部43は、図7に
示すように、第1の閾値Th1と第2の閾値Th2とに
より第2の画像相関値を比較し、第1比較器51に於い
て第2の画像相関値が第1の閾値Th1を超えた時にシ
ーンチェンジ検出信号を出力し、このシーンチェンジ検
出信号を1フレーム遅延させて第2比較器52のイネー
ブル信号とし、第2の画像相関値と第2の閾値Th2と
を比較し、第2の閾値Th2を超えた時、即ち、図8の
フレーム番号a+4,a+5又はb+4,b+5のよう
に、シーンチェンジ検出後のフレームに於ける第2の画
像相関値が大きい値を示す時は、フレーム・シーンチェ
ンジ検出信号を出力する。又第2の画像相関値が第2の
閾値Th2を超えない場合、即ち、図9のフレーム番号
c+4,c+5のように、シーンチェンジ検出後のフレ
ームに於ける第2の画像相関値が小さい値を示す時は、
フィールド・シーンチェンジ検出信号を出力する。
【0043】従って、図6,図7に示す構成により、ノ
ンインターレース方式とインターレース方式との何れの
方式に対しても、フレーム・シーンチェンジを検出する
ことができると共に、インターレース方式に於けるフィ
ールド・シーンチェンジを検出することができる。又第
2の画像相関値が、正負の値となるから、絶対値として
第2の閾値Th2と比較するか、又は正の第2の閾値と
負の第2の閾値と比較する構成とし、又シーンチェンジ
検出フレームの次のフレームに於ける第2の画像相関値
と第2の閾値との比較を行うと共に、更に次のフレーム
に於ける第2の画像相関値と第2の閾値との比較を行う
構成を付加し、第2の画像相関値が、第2の閾値を超え
た後、1フレーム分おいたフレームに於いて第2の閾値
を超えた時にフィールド・シーンチェンジ検出を行うよ
うにすることも可能である。
【0044】又前述の第1の閾値Th1と第2の閾値T
h2とは同一の値とすることも可能であり、又第1の閾
値Th1を第1の画像相関値の大きさに対応して変更す
ることができる。例えば、現フレーム番号をkとする
と、前フレーム番号は(k−1)となるから、前フレー
ムの第1の画像相関値をF(k−1)とし、係数をα
(0≦α<1)として、設定値を第1の閾値をTh1、
変更した第1の閾値をTh1’とすると、Th1’=T
h1−F(k−1)・αの演算により、第1の閾値Th
1’を設定値Th1より小さい値に変更して、シーンチ
ェンジ検出を行うことができる。
【0045】即ち、第1の画像相関値が大きいことは、
シーンチェンジの可能性が大きいことを示すから、第2
の画像相関値と比較する第1の閾値Th1を低い値に変
更して、シーンチェンジ検出を確実に行わせるものであ
る。なお、変更した第1の閾値Th1’の変化が余り大
きくならないように、係数αは1より小さく、0に近い
値を選定することができる。又この第1の閾値Th1’
は、比較的簡単な演算処理で得ることができる。又図示
を省略しているが、リードオンリメモリ等を用い、第1
の画像相関値をアドレスとしてアクセスし、第1の閾値
Th1’を読出す構成を適用することも可能である。
【0046】図10は本発明の実施の形態の画像相関値
の説明図であり、(A)は第1の画像相関値、(B)は
7回のシーンチェンジ時の第2の画像相関値を実測値を
示し、横軸は0〜4000のフレーム番号、縦軸は画素
数に従って正規化した画像相関値を示す。(A)に於け
る第1の画像相関値の最初のピークは、前フレームが零
であることによるフレーム間差分によるものであり、又
(B)に示す第2の画像相関値もそれに対応して大きい
値となる。又第2の画像相関値は、第1の画像相関値の
フレーム間差分に相当するから、正負の値となる。そし
て、第1の画像相関値が画面の動きに対応して大きく変
化するが、第2の画像相関値は、シーンチェンジ時の
み、正負の大きい値となり、動きの激しい画面の場合
は、ノイズ状の小さい値となる。
【0047】本発明は、前述の各実施の形態にのみ限定
されるものではなく、種々付加変更することが可能であ
る。例えば、第1の画像相関値は、1画面の全画素対応
のフレーム間差分ではなく、1画素おき等の1画面の画
素の間引き処理により演算量を削減することも可能であ
る。又符号化処理部に於けるフレーム間差分を求める機
能を利用して第1の画像相関値を求めることも可能であ
る。又前述のように、プロセッサの演算機能によって、
前述のシーンチェンジ検出の機能を実現することも可能
である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、画素対
応のフレーム間差分を累積加算した値に相当する第1の
画像相関値を求め、この第1の画像相関値のフレーム間
差分に相当する第2の画像相関値を求め、この第2の画
像相関値と第1の閾値Th1と比較して、この第1の閾
値Th1を超えた時に、シーンチェンジ検出とするもの
で、動きの激しい画面の場合に第1の画像相関値が大き
くなったとしても、実際のシーンチェンジでない場合
は、第1の画像相関値のフレーム間差分に相当する第2
の画像相関値が小さい値となり、第1の閾値Th1を超
えないことになり、従って、誤検出が生じない利点があ
る。
【0049】又インターレース方式に於ける奇フィール
ドと偶フィールドとの間にシーンチェンジが発生してい
る場合でも、第2の画像相関値が第2の閾値Th2より
大きくなるフレームがシーンチェンジ検出フレームに連
続しているか否かによって、フレーム・シーンチェンジ
とフィールド・シーンチェンジとを検出することができ
るから、ノンインターレース方式に対するシーンチェン
ジ検出と兼用することも可能となる。従って、動画像イ
ンデックス作成や画像信号の符号化に於けるフレーム内
符号化への切替えを、正確なシーンチェンジ検出によっ
て行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の要部説明図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の画像処理装置の説明図で
ある。
【図3】本発明の実施の形態の第1の画像相関演算部の
説明図である。
【図4】本発明の実施の形態の第2の画像相関演算部の
説明図である。
【図5】本発明の他の実施の形態の第1の画像相関演算
部の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の要部説明図であ
る。
【図7】本発明の第2の実施の形態の比較部の説明図で
ある。
【図8】本発明の実施の形態のノンインターレース方式
に於けるシーンチェンジ検出の説明図である。
【図9】本発明の実施の形態のインターレース方式に於
けるシーンチェンジ検出の説明図である。
【図10】本発明の実施の形態の画像相関値の説明図で
ある。
【図11】ノンインターレースとインターレースとの説
明図である。
【図12】フレーム・シーンチェンジとフィールド・シ
ーンチェンジとの説明図である。
【符号の説明】
1 第1の画像相関演算部 2 第2の画像相関演算部 3 比較部 4 フレームメモリ Th1 第1の閾値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜野 崇 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 酒井 潔 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5C059 KK25 LB13 MA00 MA04 MA05 MB04 NN27 NN43 PP26 RC17 RC38 SS01 TA32 TB04 TC14 TD12 UA02 UA38 5L096 BA08 DA02 FA34 GA08 GA51 HA02 JA11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動画像の入力画像信号を基にシーンチェ
    ンジを検出する画像処理装置に於いて、 前記入力画像信号のフレーム間の第1の画像相関値を求
    める第1の画像相関演算部と、 前記第1の画像相関値のフレーム間の差分に相当する第
    2の画像相関値を求める第2の画像相関演算部と、 前記第2の画像相関値と第1の閾値とを比較してシーン
    チェンジ検出信号を出力する比較部とを備えたことを特
    徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の画像相関演算部は、入力画像
    信号の前フレームと現フレームとの画素対応の差分を求
    める差回路と、該差回路の出力信号の絶対値を求める絶
    対値回路と、該絶対値回路の出力信号を1フレーム期間
    について累積加算して第1の画像相関値として出力する
    累積加算器とを含むことを特徴とする請求項1記載の画
    像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の画像相関演算部は、入力画像
    信号の前フレームと現フレームとの画素対応の差分を求
    める差回路と、該差回路の出力信号の絶対値を求める絶
    対値回路と、該絶対値回路の出力信号と閾値とを比較し
    て該閾値を超えた前記絶対値回路出力信号を出力する比
    較器と、該比較器の出力信号を1フレーム期間について
    累積加算して第1の画像相関値を出力する累積加算器と
    を含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の画像相関演算部は、前記第1
    の画像相関演算部からの前フレームの第1の画像相関値
    を記憶するメモリと、該メモリから読出した前フレーム
    の第1の画像相関値と現フレームの第1の画像相関値と
    の差分を第2の画像相関値として出力する差回路とを含
    むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記比較部は、前記第2の画像相関値と
    前記第1の閾値とを比較して第1の閾値を超えた時にシ
    ーンチェンジ検出信号を出力する第1比較器と、該第1
    比較器からのシーンチェンジ検出信号を1フレーム分遅
    延させる遅延回路と、該遅延回路により遅延されたシー
    ンチェンジ検出信号によって、前記第2の画像相関値と
    第2の閾値とを比較し、該第2の閾値を超えない時にフ
    ィールド・シーンチェンジ検出信号を出力し、該第2の
    閾値を超えた時にフレーム・シーンチェンジ検出信号を
    出力する第2比較器とを含むことを特徴とする請求項1
    記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記比較部は、前記第2の画像相関値と
    比較する前記第1の閾値を前フレームに於ける前記第1
    の画像相関値の大きさに対応して変化させる構成を備え
    たことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 動画像の入力画像信号を基にシーンチェ
    ンジを検出する方法に於いて、 前記入力画像信号の現フレームと前フレームとの画素対
    応の差分の累積加算により第1の画像相関値を求め、 該第1の画像相関値のフレーム間差分により第2の画像
    相関値を求め、 該第2の画像相関値が第1の閾値を超えている時にシー
    ンチェンジ検出とする過程を含むことを特徴とするシー
    ンチェンジ検出方法。
  8. 【請求項8】 前記第2の画像相関値を第1の閾値と比
    較してシーンチェンジの有無を検出し、シーンチェンジ
    検出時に、次のフレームに於ける前記第2の画像相関値
    と第2の閾値と比較し、シーンチェンジ検出後のフレー
    ムの第2の画像相関値が前記第2の閾値を超えた時にフ
    レーム・シーンチェンジと判定し、超えない時にフィー
    ルド・シーンチェンジと判定する過程を含むことを特徴
    とする請求項7記載のシーンチェンジ検出方法。
  9. 【請求項9】 前記第2の画像相関値と比較する前記第
    1の閾値を、前フレームに於ける前記第1の画像相関値
    の大きさに対応して、設定値より小さくなるように変更
    する過程を含むことを特徴とする請求項7又は8記載の
    シーンチェンジ検出方法。
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