JP2000323056A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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JP2000323056A
JP2000323056A JP11130151A JP13015199A JP2000323056A JP 2000323056 A JP2000323056 A JP 2000323056A JP 11130151 A JP11130151 A JP 11130151A JP 13015199 A JP13015199 A JP 13015199A JP 2000323056 A JP2000323056 A JP 2000323056A
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slot
shaped
opening
hole
phosphor screen
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JP11130151A
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English (en)
Inventor
Takashi Enomoto
貴志 榎本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分割画面の境界部で、蛍光体スクリーンの発光
面積の変動を防止し、切れ目や重複のない画像を表示可
能な分割走査方式の陰極線管を提供する。 【解決手段】シャドウマスクの各有効開孔領域に設けら
れたスロット状開孔42は、第1表面に開口した大孔5
0aと、第2表面に開口しているとともに大孔に連通し
た小孔50bと、大孔と小孔とが合致した合致線51
と、を有している。合致線は、第2表面からの距離がス
ロット状開孔の長辺部および短辺部に沿って変化し、各
有効開孔領域のうち、シャドウマスクの非開孔領域に隣
接した領域に設けられた各スロット状開孔において、合
致線は、第2表面からの距離が大きくなるに従い、短辺
部および長辺部に沿ってスロット状開孔の中心軸から離
間するように形成されている。複数の有効開孔領域にお
いて、非開孔領域近傍に位置したスロット状開孔は、非
開孔領域を挟さんで対称な形状を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極線管に関
し、特に、単一の蛍光体スクリーンを複数の電子銃から
放出された電子ビームにより分割して走査する陰極線管
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高品位放送あるいはこれに伴う大
画面をもつ高解像度受像管に対して種々の検討がなされ
ている。一般に、受像管の高解像度化を達成するために
は、蛍光体スクリーン面での電子ビームのスポット径を
小さくしなければならない。これに対して、従来より電
子銃の電極構造の改良あるいは電子銃自体の大口径化、
伸長化などが図られてきたが、未だ十分な成果が得られ
ていない。これは、大形管になるにしたがって電子銃か
ら蛍光体スクリーンまでの距離が長くなり、電子レンズ
倍率が大きくなりすぎることが最大の原因である。
【0003】したがって、高解像度を実現するために
は、電子銃から蛍光体スクリーンまでの距離(奥行き)
を短縮することが重要である。またこの場合、広角偏向
にすると、画面中央と周辺との倍率差の増大を招く。そ
のため、広角偏向にすることは、高解像度化にとって得
策ではない。
【0004】このような要望を満たす画像表示装置とし
て、例えば、米国特許第3071706号明細書、特開
平5−36363号公報等には、単一の蛍光体層を、複
数の電子銃、複数の偏向ヨークを用いて複数の領域に分
割して走査し、各領域に描かれた小画像を繋ぎ合せて大
画面を形成する陰極線管が提案されている。
【0005】このような分割走査方式の陰極線管は、パ
ネルと、このパネルに連結されているとともに例えば2
個の漏斗状コーンを有するファンネルと、ファンネルに
連結された2個のネックと、からなる真空外囲器を備え
ている。パネル内面には、水平方向に所定間隔を置いて
並列配置されたストライプ状の黒色光吸収層と、これら
黒色光吸収層の間に赤R、緑G、青Bの3色に発光する
ストライプ状の蛍光体層と、これらの上に蒸着されたア
ルミニウム層と、からなる蛍光体スクリーンが一体形成
されている。
【0006】また、蛍光体スクリーンに対向して、多数
の略矩形のスロット状開孔を有するシャドウマスクが配
置されている。通常、各スロット状開孔は、シャドウマ
スクの蛍光体スクリーン側の表面に開孔した大孔と、電
子銃側の表面に開孔した小孔と、を互いに連通すること
によって形成されている。そして、各漏斗状コーンの外
側には偏向装置が装着され、各ネック内には電子銃が配
設されている。
【0007】上記構成の陰極線管では、それぞれの電子
銃から放出される電子ビームをそれぞれ対応する偏向装
置の発生する磁界により偏向し、パネルの内面に一体形
成された蛍光体スクリーンを対応する2個の領域に分割
して走査する。この分割走査により蛍光体スクリーン上
に描かれる画像は、電子銃や偏向装置に印加される信号
を制御することにより繋がり、蛍光体スクリーンの全面
に切れ目や重複のない1つの画像を再生する。
【0008】従来、上述したスロット状開孔を備えたシ
ャドウマスクは、フォトエッチング法により製造されて
いる。すなわち、マスク素材板の両面に感光剤を塗布し
て感光剤被膜を形成し、これらの感光剤被膜に、形成し
ようとする開孔に対応したパターンを有する一対のシャ
ドウマスク焼き付け用原版を密着して配置する。続い
て、焼き付け用原版を通して感光剤皮膜を露光した後、
現像して、一対のシャドウマスク焼き付け用原版のパタ
ーンに対応したパターンのレジストを形成する。そし
て、これらのレジストを通してマスク素材板の両面をエ
ッチングすることにより、スロット状開孔を備えたシャ
ドウマスクが製造される。
【0009】上記方法により製造されるシャドウマスク
において、シャドウマスク焼き付け用原版に設けられた
小孔パターンおよび大孔パターンをそれぞれ正確な矩形
開孔で構成した場合、マスク素材板の一方の面にはそれ
ぞれ略矩形状の小孔が形成され、同様に、他方の面には
それぞれ略矩形状の大孔が形成される。そして、各小孔
の側壁と大孔の側壁とが合致した合致線によってスリッ
ト状開孔が規定されている。また、この合致線は、開孔
の内向に張り出している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、フォト
エッチング法によりシャドウマスクのスロット状開孔を
形成する際、シャドウマスク焼き付け用原版の小孔およ
び大孔パターンをそれぞれ四隅部に丸みのない正確な矩
形とすると、焼き付け現像後のレジストのだれやエッチ
ング速度の相違などにより、小孔側側壁と大孔側側壁と
が合致した境界線によって規定された開孔形状は、その
四隅部分に丸みを持った矩形状となる。また、スロット
状開孔の短辺部と長辺部とでは、板厚方向における合致
線の位置が異なり、四隅部分に合致線の段差ができる。
【0011】このように形成されたシャドウマスクの表
面に対して垂直な方向に沿ってスロット状開孔を通過す
る電子ビーム、つまり、画面のほぼ中央部に入射する電
子ビームが、蛍光体スクリーン上に形成するビームスポ
ットは、スロット状開孔の形状、すなわち、合致線の形
状にほぼ一致し、ストライプ状蛍光体層と平行に延びた
一対の長辺部と丸みをおびた一対の短辺部とを持った矩
形状となる。
【0012】一方、電子ビームがスロット状開孔を斜め
に横切る場合、合致線の段差のために実質的な開孔径が
開孔の中央部と端部とで異なる。そのため、スロット状
開孔を斜めに横切る電子ビーム、つまり、画面の周縁部
に入射する電子ビームによって蛍光体スクリーン上に形
成されるビームスポットは、隅部が欠けた矩形状とな
る。
【0013】上述のような分割走査方式の陰極線管にお
いて、隣接する2つの分割画面間の境界部は、各分割画
面の周縁部に相当するため、この境界部分を照射する電
子ビームは、シャドウマスクの開孔を斜めに通過するこ
ととなる。従って、各分割画面において、境界部分を照
射する電子ビームによって形成されるビームスポットは
隅部が欠けた矩形状となる。この場合、隣接した2つの
分割画面に形成されてるビームスポットの形状は、境界
部を挟んで対称となる。
【0014】しなしながら、この場合、蛍光体スクリー
ンの発光領域も分割画面の境界部で対称形となり、蛍光
体スクリーン上に描かれる画像を電子銃や偏向装置に印
加される信号により繋げて切れ目や重複のない1つの画
像としても、人間の目には、境界部で不運続な画像とし
て見えてしまう。
【0015】また、開孔形状に対応して形成される蛍光
体スクリーン上のビームスポットの隅部に欠けができる
と、一般に、陰極線管では次のような問題が発生する。
すなわち、陰極線管では電子ビームが蛍光体スクリーン
全面でジャストランディングとなるように設計されてい
るが、電子ビームは地磁気の影響を受けるため、陰極線
管が置かれる環境が変わるとランディング状態が変化す
る。
【0016】より詳細に説明すると以下のようになる。
陰極線管を東向きに置いた時にジャストランディングと
なるように設計すると、電子ビームにより蛍光体スクリ
ーンに形成されるビームスポットは、対応する蛍光体層
と整列して位置する。すなわち、ほぼ矩形状のビームス
ポットは、その長手軸が蛍光体層の中心軸とほぼ一致し
た状態となる。
【0017】この陰極線管を南向きに向けると、地磁気
の水平成分により、電子ビームは、電子銃の中心軸の周
りで回転方向に移動し、蛍光体スクリーン上に形成され
たビームスポットは、対応する蛍光体層の中心に対し
て、水平方向へ僅かにずれて位置する。そのため、陰極
線管を東向きに配置した場合と南向きに配置した場合と
で、蛍光体層の発光領域の面積が変化してしまい、輝
度、ホワイトユニフォーミティの劣化を引き起こす。
【0018】これは陰極線管では避けることのできない
現象であるが、従来の陰極線管では、地磁気による輝
度、ホワイトユニフォーミティの劣化を抑えるために管
内に磁気シールド材を取り付けるなどの対策が施され、
発光領域の移動量も小さく、大きな問題とはならない。
【0019】しかしながら、分割走査方式の陰極線管に
おいては、地磁気の影響により発光領域が設定位置から
移動すると、隣合う分割領域間で輝度や色相が相違し不
連続となってしまう。人間の目は、特にこのような不連
続に対して敏感であるため、隣合う分割画面間の境界が
はっきりと視認されてしまい目障りな画像となる。
【0020】このような開孔形状に対応して形成される
ビームスポットの欠けを抑えるために特開平1−320
738号公報には、シャドウマスクの小孔の外側隅部、
つまり、画面の中心に対して外側に位置した隅部、を膨
出させて開孔の外側隅部を膨出させることにより、開孔
を斜めに横切る電子ビームが大孔の開孔縁部や開孔内壁
へ衝突することを防止するようにしたシャドウマスクが
示されている。
【0021】また、このような開孔を形成するシャドウ
マスク焼き付け用原版のパターンとして、特開平2−8
6027号公報には、小孔に対応するパターンを多重露
光により矩形主パターンと矩形補助パターンとで構成し
たものが示されている。
【0022】しかし、このようなシャドウマスクを用い
た場合、開孔の隅部を膨出させた分だけ輝度を向上する
ことはできるものの、膨出部が丸みを帯びているため、
発光領域が地磁気等の影響によりビームスポットが蛍光
体層に対して設定位置から移動すると、蛍光体層の発光
面積が変動し、輝度やホワイトユニフォーミティが変化
してしまう。
【0023】また、特開昭55−159545号公報に
は、シャドウマスク焼き付け用原版のパターンをI字状
とし、形成された各開孔の四隅部を外側に膨出させたシ
ャドウマスクが示されている。しかし、この場合におい
ても、上記と同様に、輝度を向上することはできるもの
の、膨出部の形状が大きな丸みを持ってしまい、ビーム
スポットが地磁気等の影響で移動すると、輝度やホワイ
トユニフォーミディが変化してしまう。
【0024】更に、特開昭56−156636号公報に
は、開孔の四隅部の丸みを小さくするため、シャドウマ
スク焼き付け用原版のパターンを、数十ミクロンに鋭角
に突出した突出部をもつ形状をしたものが示されてい
る。しかしながら、焼き付けパターンをこのような鋭角
に突出した突出部をもつ形状にすると、マスク素材板上
に焼き付けられたレジストパターンは、レジストのだれ
のために、大きな丸みを持った形状になってしまい、エ
ッチング後の開孔形状の丸みが改善されない。
【0025】更に、分割走査方式の陰極線管において
は、電子ビームによるビームスポットの形状が分割画面
間の境界部で不連続とならず地磁気等に起因した発光面
積の変化が発生しないことが重要であるが、上述したよ
うなシャドウマスクではこれらについて何ら考慮されて
おらず、分割画面の境界部における画像の不連続性は改
善されない。
【0026】この発明は、以上の点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、一体的に形成された蛍光体スクリー
ンを複数の電子銃から放出された電子ビームにより複数
の領域に分割して走査する陰極線管において、電子ビー
ムによるビームスポットの形状が分割画面の境界部で不
連続とならず、蛍光体スクリーンの発光面積の変動を防
止して、切れ目や重複のない画像を表示可能な陰極線管
を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る陰極線管は、内面に蛍光体スクリー
ンが形成されたパネルと、それぞれ漏斗状コーンを有し
た複数のファンネルと、それぞれ上記漏斗状コーンに連
結された複数のネックと、を備えた真空外囲器と、 上
記蛍光体スクリーンに対向して配置されているととも
に、多数のスリット状開孔を有したシャドウマスクと、
上記複数の漏斗状コーンに装着された複数の偏向装置
と、前記ネック内に配置され、上記シャドウマスクを介
して上記蛍光体スクリーンに電子ビームを照射し、上記
蛍光体スクリーンを複数の領域に分割して走査する電子
銃と、を備えている。
【0028】上記シャドウマスクは、長軸および短軸を
有しほぼ矩形状に形成されているとともに、上記蛍光体
スクリーンに対向した第1表面と、上記電子銃に対向し
た第2表面と、それぞれ多数のスロット状開孔が形成さ
れているとともに上記分割領域に対向した複数の有効開
孔領域と、隣合う上記有効開孔領域間に位置した非開孔
領域と、を備え、上記各スロット状開孔は、上記第1表
面に開口した大孔と、上記第2表面に開口しているとと
もに上記大孔に連通した小孔と、上記大孔と小孔とが合
致しているとともに上記スロット状開孔の開孔形状を規
定した合致線と、を有している。
【0029】上記合致線は、上記シャドウマスクの第2
表面からの距離が変化し、上記各有効開孔領域のうち、
少なくとも上記非開孔領域に隣接した領域に設けられた
スロット状開孔の各々において、上記合致線は、上記第
2表面からの距離が大きくなるに従い、上記スロット状
開孔の中心軸から離間するように形成され、隣合う有効
開孔領域において上記非開孔領域近傍に位置した上記ス
ロット状開孔は、上記非開孔領域を挟んで対称な形状を
有していることを特徴としている。
【0030】また、この発明の陰極線管によれば、上記
各スロット状開孔を通過した電子ビームにより上記蛍光
体スクリーン上に形成されるビームスポットは、上記ス
ロット状開孔の一対の短辺部に対応した互いにほぼ平行
な一対の境界辺を有していることを特徴としている。
【0031】このような陰極線管とした場合、それぞれ
の電子銃から放出される電子ビームによって蛍光体スク
リーン上に形成されるビームスポットの形状は、分割領
域の境界部で同じ形状となり、画像全体が連続したもの
として人の目に認識される。また、スリット状開孔の短
辺部に対応するビームスポットの一対の境界辺が概略平
行であるため、地磁気等の影響によりビームスポットが
移動した場合でも、蛍光体スクリーンの発光面積が変化
せず、その結果、いかなる条件下においても画像に切れ
目や重複のない陰極線管とすることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
を実施の形態に係るカラー陰極線管について詳細に説明
する。図1ないし図4に示すように、カラー陰極線管は
真空外囲器10を備え、この真空外囲器は、この真空外
囲器は、ガラスからなるパネル12と、このパネルに接
合されたファンネル部17と、を備えている。ファンネ
ル部17は、それぞれ漏斗状コーン部14を有した2個
のガラスファンネル16を互いに接合して構成されてい
る。また、各コーン部14にはネック22が接合されて
いる。
【0033】パネル12は、内面にほぼ矩形状の蛍光体
スクリーン15が形成されたほぼ矩形状のフェースプレ
ート18と、フェースプレートの周縁部に立設されたス
カート部20と、を一体に備えている。また、パネル1
2はその中心を通りパネルに対してほぼ垂直な管軸と、
管軸を通って互いに直交する長軸(水平軸)Xおよび短
軸(垂直軸)Yとを有している。
【0034】図5に示すように、蛍光体スクリーン15
は、それぞれ短軸Y方向に延びているとともに長軸X方
向に所定間隔離れて並列配置された多数のストライプ状
の黒色光吸収層21と、これらの光吸収層間に形成され
短軸Y方向に延び青、緑、赤に発光する多数のストライ
プ状の3色蛍光体層B、G、Rと、これらの上に蒸着さ
れたアルミニウム層(図示せず)と、で構成されてい
る。そして、蛍光体スクリーン15は、全画面領域で一
体であり、繋ぎ目がなく連続して形成されている。
【0035】図3および図4に示すように、各ネック2
2内には、蛍光体スクリーン15に向けて電子ビームを
放出する電子銃24が配置されている。また、各コーン
部14の外側には、電子銃24から放出された電子ビー
ムを水平および垂直に偏向する偏向装置28が装着され
ている。
【0036】真空外囲器10内には、色選別電極として
作用するほぼ矩形状のシャドウマスク30が配設され、
蛍光体スクリーン15と対向して位置している。このシ
ャドウマスク30は、マスクフレームに固定されたホル
ダを、パネル12のスカート部20に突設されたスタッ
ドピンに係合させることにより、パネル12に支持され
ている。
【0037】上記構成のカラー陰極線管によれば、2つ
の電子銃24から放出された電子ビームをそれぞれ対応
する偏向装置28の発生する磁界により水平、垂直偏向
し、シャドウマスク30を介して、蛍光体スクリーン1
5を2つの分割領域a、bに分けて走査する。この分割
走査により蛍光体スクリーン15の各分割領域a、b上
に描かれる画像はそれぞれ別個であるが、電子銃24や
偏向装置28に印加される信号を制御することにより繋
がり、蛍光体スクリーンの全面に切れ目のない1つの大
きな画像を再生する。
【0038】図2および図3から分かるように、本実施
の形態において、分割領域a、bはパネル12の短軸Y
を境界Cとして、長軸X方向に並んで位置しているとと
もに、互いに同一の矩形状を成している。そして、2つ
のネック22および電子銃24は、その中心軸Dが対応
する分割領域a、bのほぼ中心を通る法線と一致するよ
うに配置されている。
【0039】パネル12は、長軸X方向に沿った外面の
曲率半径が約100000mmであり、真空外囲器とな
ったときの曲率半径がほぼ無限大となるように設計され
ている。また、内面の長軸X方向の曲率半径は約100
000mm、短軸Y方向の曲率半径は約2000mmに
それぞれ設定されている。
【0040】パネル12をこのような形状とすること
で、大気圧荷重に対する強度を十分得ることができ、同
時に蛍光体スクリーン15に形成される画像の対称性も
確保することができる。これにより、2本のネック22
を互いに略平行に配置することができ、偏向装置28の
装着や調整が容易となる。
【0041】また、2つファンネル16は、それぞれプ
レス成形により従来の陰極線管と同じ形状のファンネル
を形成した後、これらファンネルの片側一辺部をそれぞ
れ切断することにより構成されている。そして、2つの
ファンネル16の切断面同志をフリットガラスで封着接
合することにより、ファンネル部17が構成されてい
る。ファンネル16の接合部25は、短軸Yと対向して
位置している。
【0042】このように、従来と同じ方法および成形金
型を用いてファンネル16をプレス成形すること、既存
のガラス切断技術により切断が可能であること、従来の
陰極線管の封着工程と同様な方法で封着接合すること、
等から、既存の装置およびプレス工程を生かして安価に
ファンネル部17を形成することができる。
【0043】次に、シャドウマスク30の構成について
詳細に説明する。図3、図4、および図6に示すよう
に、シャドウマスク30は、ほぼ矩形状のマスク本体3
2と、マスク本体の周縁部に取り付けられたほぼ矩形状
のマスクフレーム34と、を備えている。
【0044】マスク本体32は、蛍光体スクリーン15
の分割領域a、bに対応した、それぞれ矩形状の有効開
孔領域A、Bと、各有効開孔領域の周囲に位置した非開
孔領域36と、を有している。そして、有効開孔領域
A、Bには、電子ビーム通過孔として、それぞれ多数の
スロット状開孔42が形成されている。また、非開孔領
域36の内、有効開孔領域A、B間に位置した境界部3
7は、蛍光体スクリーン15における分割領域a、bの
境界Cと対向している。
【0045】2つの電子銃24から放出された電子ビー
ムは、偏向装置28の発生する磁界により偏向されてそ
れぞれ対応する有効開孔領域A、Bのスロット状開口4
2を通過し、蛍光体スクリーン15に達する。オーバー
スキャンされた電子ビームは、非開孔領域36によって
遮蔽され蛍光体スクリーンには到達しない。よって、そ
れぞれの電子ビームは、蛍光体スクリーン15の対応す
る分割領域a、bのみを走査する。
【0046】スロット状開孔42は、それぞれ複数のス
ロット状開孔をブリッジ部44を介して短軸Y方向に所
定のピッチで並べて構成された多数の開孔列を、長軸X
方向に所定のピッチで多数列並べて設けられている。各
スロット状開孔42は、一対の長辺42aおよび一対の
短辺42bを有したほぼ矩形状に形成され、その長辺4
2aが短軸Yと平行に位置するように設けられている。
【0047】また、図7に示すように、各スロット状開
孔42は、マスク本体32の一方の表面32aに開口し
た大孔50aと他方の表面32bに開口した小孔50b
とを互いに連通させることにより形成されているととも
に、開孔の形状は、大孔の側壁と小孔の側壁とが合致し
た合致線51によって規定されている。そして、シャド
ウマスク30は、大孔50aの開口した表面32aが蛍
光体スクリーン15と対向し、小孔50bの開口した表
面32bが電子銃24に対向した状態で、真空外囲器1
0内に配置されている。
【0048】図7(a)、7(b)に示すように、各有
効開孔領域A、Bのほぼ中央部分に設けられた開孔42
において、大孔50aおよび50bはそれぞれ開孔の中
心軸dに対して対称な矩形状に形成され、これら大孔と
小孔との合致線51も中心軸dに対して対称なほぼ矩形
状となっている。
【0049】これに対して、図7(c)、7(d)に示
すように、各有効開孔領域A、Bの周縁部、特に、非開
孔領域36の境界部37から長軸X方向へ幅100mm
の領域Fに設けられた開孔42は、小孔50b側の側壁
と大孔50a側の側壁とが合致する合致線51が、小孔
側の表面32bから離れるに従ってスロット状開孔42
の中心軸dおよび中心軸eからの距離が遠くなるように
形成している。これにより、領域Fにおけるスロット状
開孔42を斜めに通過した電子ビームによって蛍光体ス
クリーン15上に形成されるビームスポットは、スロッ
ト状開孔42の一対の短辺部42bに対応する境界辺が
互いにほぼ平行となる。
【0050】上記合致線51を形成する点について、模
式図を使用して以下に説明する。図8(a)に示すよう
に、長方形のスロット状開孔(上半分のみを図示)42
について、合致線51が小孔50b側の表面32bから
直線状に離れるように変化すると、開孔を斜めに通過す
る電子ビームの方向から見た合致線51の形状は図8
(b)に実線(右上の1/4のみを図示)で示すように
なる。
【0051】このため、この開孔42を斜めに通過した
電子ビームにより形成されるビームスポット形状は、図
8(c)(右上の1/4のみを図示)に示すように、コ
ーナー部に欠け53のある形状になる。従って、この場
合、図8(d)に示すように、合致線51の長辺51a
を、開孔42の中心軸dから直線的に離れていくような
形状とすると、開孔を斜めに通過した電子ビームによる
ビームスポット形状が欠けの無い長方形となる。それに
より、蛍光体スクリーン15上では、スロット状開孔4
2の一対の短辺部42bに対応するビームスポットの境
界辺が互いにほぼ平行となる。
【0052】実際のシャドウマスクでは合致線51が丸
みを持っているが、この場合にも同様の考え方で境界辺
を互いにほぼ平行とすることができる。すなわち、図9
(a)に実線で示す合致線51が、図9(b)に示すよ
うに、小孔50b側の表面32bから丸みを持った形状
で離れていく場合、開孔42を斜めに通過する電子ビー
ムの方向から見た合致線51の形状は、図9(c)に実
線で示すように、対角部および垂直端で欠けのある形状
になる。
【0053】従って、この場合、図9(a)に破線51
で示すように、合致線51を、小孔側表面32bからの
距離に応じて、スロット状開孔42の長手方向の中心軸
dおよび幅方向の中心軸eから離間する方向へ丸みのあ
る形状とすると、開孔を斜めに通過した電子ビーム形状
は、図9(c)に破線51で示すように、欠けの無い形
状となり、蛍光体スクリーン上では、スロット状開孔4
2の一対の短辺部42bに対応する境界辺が互いにほぼ
平行となる。
【0054】一般的には、スロット状開孔42の中心軸
d、eからの距離を、合致線51の段差、および電子ビ
ームがシャドウマスク30に入射するときの入射角に合
わせて変化させることで対応することが可能である。す
なわち、電子ビームの方向ベクトルをBとすると、電子
ビームの直線式はR=R0+sBとなる。ここで、R0
は、合致線51上の座標である。
【0055】一方、シャドウマスク30の曲率を含めた
合致線51の曲線式は、r=r(t)={X(t),Y
(t),Z(t)}と表される。
【0056】これら両式とパネル内面上の点(Xp 、Y
p 、Zp )を表す曲面式 Zp =Z(Xp ,Yp ) とから、パネル内面に照射される電子ビームの形状を計
算することができる。従って、スロット状開孔42の短
辺部42bに対応するビームスポットの境界辺が互いに
ほぼ平行となるように、合致線51の曲線式を解析的に
定めればよい。
【0057】なお、この際、各有効開孔領域A、Bの周
辺部、例えば、図6の斜線で示された領域60に位置し
た開孔42を斜めに通過した電子ビームは、図10に示
すように、電子ビームの進行方向に対して、電子ビーム
の外側部分61は開孔42の合致線51によって遮蔽さ
れ、内側部分62は小孔50bの縁部によって遮蔽され
る場合がある。従って、この電子ビームによって蛍光体
スクリーン上に形成されるビームスポットの形状も、合
致線51および小孔50bの形状によって定まる。その
ため、このような場合には、合致線51だけでなく、小
孔50bの形状についても上述した検討を行う必要があ
る。
【0058】以上の点を考慮して、本実施の形態によれ
ば、シャドウマスク本体32の各有効開孔領域A、Bに
おいて、中央部、つまり、領域Fの外側の領域に設けら
れた開孔42は、図7(a)、7(b)に示したよう
に、膨出部を持たない従来のスロット状開孔と同様な矩
形状に形成されている。そして、各領域Fに設けられた
開孔42は、図7(c)、7(d)に示したように、合
致線が小孔側の表面から離れるに従ってスロット状開孔
の中心軸dおよび中心軸eから遠くなるように膨出して
形成され、その膨出量は、中央部側に位置した開孔42
に対して、境界部37に近い開孔程、連続的に大きくな
っている。
【0059】すなわち、領域F内において、中央部側か
ら境界部37側にかけて開孔42の膨出量が不連続に変
化すると、開孔形状も不連続に変化し、シャドウマスク
上で不所望な筋が見えてしまう。この筋は、黒色光吸収
層および各色の蛍光体層の露光時に転写され、完成した
陰極線管の蛍光体スクリーン上においても筋が見えてし
まう。従って、領域Fにおいて、開孔42の膨出部の大
きさは、有効開孔領域の中央部側から境界部37に向っ
て滑らかに変化するように形成する必要がある。
【0060】上述のような開孔形状の変化は、対応する
シャドウマスクネガパターンを矩形から膨出部を設けた
形状に滑らかに変化させることにより形成することがで
きる。
【0061】シャドウマスク30のスロット状開孔42
を上記のように形成することにより、それぞれシャドウ
マスクの領域Fに設けられた開孔42を通過し、蛍光体
スクリーン15の境界C近傍に入射した電子ビームによ
って形成されたビームスポットGは、図11に示すよう
に、蛍光体スクリーン15上において、開孔42の一対
の短辺部42bに対応した一対の境界辺が互いに充分平
行となり、かつ、蛍光体層R、G、Bの延出方向に対し
てほぼ直交する方向に延びている。
【0062】なお、本実施の形態において、各領域Fの
内、境界部37側の端縁から長軸X方向に沿って中央部
側へ幅約40mmの範囲に設けられた開孔42につい
て、上述したような境界辺が互いに平行なビームスポッ
トGを形成する開孔形状に構成されている。
【0063】また、本実施の形態では、膨出部の大きさ
を滑らかに変化させるようにしているため、各領域Fの
内、有効開孔領域の中央部近傍に設けられた開孔42に
ついては、これらの開孔を通過した電子ビームにより蛍
光体スクリーン上に形成されたビームスポットの境界辺
が十分に平行とはならない。しかしながら、人の目は不
連続な輝度や色相の変化には敏感であるが、滑らかな変
化には鈍感であるため、少なくとも非開孔領域36の境
界部37に近い開孔42について十分な膨出部を設けて
ビームスポットGの境界辺をほぼ平行にすれば、蛍光体
スクリーン15において分割画像間に不所望な境界が見
えることがなく、本発明の目的を十分に達成することが
できる。
【0064】上述したようなシャドウマスク30は、以
下の工程により製造される。まず、マスク素材板とし
て、厚さ0.22mmの36%ニッケル−鉄合金(アン
バー材)板の両面に、牛乳カゼインと重クロム酸アンモ
ニウムからなるフォトレジストを塗布し、乾燥して所定
の厚さのフォトレジスト膜を形成する。続いて、この合
金板の両面に、多数のスロット状開孔からなる2つの有
効開孔領域に対応するパターンが描かれた一対のシャド
ウマスク焼き付け用原版をそれぞれ密着配置する。合金
板の一方の表面には小孔のネガパターンを有するシャド
ウマスク焼き付け用原原版を配置し、合金板の他方の表
面には大孔のネガパターンを有するシャドウマスク焼き
付け用原版を配置する。
【0065】次に、高圧紫外線ランプにより、それぞれ
のネガパターンをフォトレジストに焼き付ける。その
後、フォトレジストの未感光未硬化部分を温水によって
洗い流し、スロット状開孔を形成する部分を露出させ
る。続いて、エッチング液に対するフォトレジストの耐
蝕性および合金板との密着性を向上させるべーキングと
呼ばれる加熱処理を行った後、塩化第2鉄を用いてマス
ク素材板をエッチングし、所望の開孔を形成する。
【0066】以上のように構成されたカラー陰極線管に
よれば、上述したスロット状開孔42を持ったシャドウ
マスク30を用いることにより、隣合う分割領域aの境
界部と分割領域bの境界部とにおいて、蛍光体スクリー
ン上に形成されるビームスポットターンが互いにほぼ同
じ形状となるため、人間の目には境界部で連続な画像と
して認識される。
【0067】また、境界近傍部分において、各ビームス
ポットの一対の境界辺は互いにほぼ平行であることか
ら、地磁気等の影響によりビームスポットのランディン
グ状態が変化した場合でも、蛍光体スクリーン15の左
右の分割領域a、bで発光面積の和は変化せず、輝度や
色相がこの位置で不連続になることが無い。従って、分
割走査により蛍光体スクリーン15上に描かれる画像
は、電子銃24や偏向装置28に印加する信号を制御す
ることにより繋がり、蛍光体スクリーンの全面に切れ目
や重複のない1つの画像を再生することができる。
【0068】なお、この発明は上述した実施の形態に限
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、上記実施の形態では、スロット状開孔4
2の小孔50b側側壁と大孔50a側側壁とが合致する
合致線51を、シャドウマスク30の小孔側表面32b
からの距離が大きくなるに従ってスロット状開孔の中心
軸dから離間する方向へ変化するように形成している範
囲は、非開孔領域36の境界部37から長軸X方向へ1
00mmの幅としているが、これに限らず、例えば、各
有効開孔領域A、B全体の開孔42に渡って合致線51
の形状を変化させるようにしてもよい。
【0069】この場合、スロット状開孔42の一対の短
辺部42bに対応するビームスポットの境界辺が有効開
孔領域A、B全体に亘って略平行となり、高品位な画像
表示が可能な陰極線管を得ることができる。
【0070】なお、上記実施の形態では、漏斗状コーン
およびネックの個数が2個の陰極線管について説明した
が、本発明はこれに限らず、コーンおよびネックが3個
以上、すなわち、蛍光体スクリーンの分割領域が3個以
上の陰極線管にについても適用することができる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、シャドウマスクの有効開孔領域に設けられたスロッ
ト状開孔の合致線はシャドウマスクの小孔側表面からの
距離が変化しているとともに、各有効開孔領域のうち、
非開孔領域に隣接した領域に設けられたスロット状開孔
の各々において、合致線は、小孔側表面からの距離が大
きくなるに従い、短辺部および長辺部に沿ってスロット
状開孔の中心軸から離間するように形成され、また、非
開孔領域近傍に位置したスロット状開孔は、非開孔領域
を挟さんで対称な形状を有しているこのような陰極線管
とした場合、それぞれの電子銃から放出される電子ビー
ムによって蛍光体スクリーン上に形成されるビームスポ
ットの形状は、分割領域の境界部で同じ形状となり、画
像全体が連続したものとして人の目に認識される。ま
た、スリット状開孔の短辺部に対応するビームスポット
の一対の境界辺が概略平行であるため、地磁気等の影響
によりビームスポットが移動した場合でも、蛍光体スク
リーンの発光面積が変化せず、その結果、いかなる条件
下においても画像に切れ目や重複のない陰極線管とする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るカラー陰極線管の
背面側を示す斜視図。
【図2】上記カラー陰極線管の正面図。
【図3】図1の線A−Aに沿った断面図。
【図4】図1の線B−Bに沿った断面図。
【図5】上記カラー陰極線管における蛍光体スクリーン
の一部を示す平面図。
【図6】上記カラー陰極線管のシャドウマスク本体を示
す平面図。
【図7】上記シャドウマスクのスロット状開孔を示す平
面図および断面図。
【図8】上記スロット状開孔の形状を説明するための模
式図。
【図9】上記スロット状開孔の形状を説明するための模
式図。
【図10】電子ビームが上記スロット状開孔を通過する
状態を示す断面図。
【図11】上記蛍光体スクリーンの境界部分に形成され
たビームスポットを示す平面図。
【符号の説明】
10…真空外囲器 12…パネル 14…コーン部 15…蛍光体スクリーン 16…ファンネル 17…ファンネル部 22…ネック 24…電子銃 28…偏向装置 30…シャドウマスク 32…マスク本体 36…非開孔領域 37…境界部 42…スロット状開孔 50a…大孔 50b…小孔 51…合致線 a、b…分割領域 A、B…有効開孔領域 G…ビームスポット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面に蛍光体スクリーンが形成されたパネ
    ルと、それぞれ漏斗状コーンを有した複数のファンネル
    と、それぞれ上記漏斗状コーンに連結された複数のネッ
    クと、を備えた真空外囲器と、 上記蛍光体スクリーンに対向して配置されているととも
    に、多数のスリット状開孔を有したシャドウマスクと、 上記複数の漏斗状コーンに装着された複数の偏向装置
    と、 前記ネック内に配置され、上記シャドウマスクを介して
    上記蛍光体スクリーンに電子ビームを照射し、上記蛍光
    体スクリーンを複数の領域に分割して走査する電子銃
    と、を備え、 上記シャドウマスクは、長軸および短軸を有しほぼ矩形
    状に形成されているとともに、上記蛍光体スクリーンに
    対向した第1表面と、上記電子銃に対向した第2表面
    と、それぞれ多数のスロット状開孔が形成されていると
    ともに上記分割領域に対向した複数の有効開孔領域と、
    隣合う上記有効開孔領域間に位置した非開孔領域と、を
    備え、 上記各スロット状開孔は、上記第1表面に開口した大孔
    と、上記第2表面に開口しているとともに上記大孔に連
    通した小孔と、上記大孔と小孔とが合致しているととも
    に上記スロット状開孔の開孔形状を規定した合致線と、
    を有し、 上記合致線は、上記シャドウマスクの第2表面からの距
    離が変化し、 上記各有効開孔領域のうち、少なくとも上記非開孔領域
    に隣接した領域に設けられたスロット状開孔の各々にお
    いて、上記合致線は、上記第2表面からの距離が大きく
    なるに従い、上記スロット状開孔の中心軸から離間する
    ように形成され、 隣合う有効開孔領域において上記非開孔領域近傍に位置
    した上記スロット状開孔は、上記非開孔領域を挟さんで
    対称な形状を有していることを特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】上記各スロット状開孔を通過した電子ビー
    ムにより上記蛍光体スクリーン上に形成されるビームス
    ポットは、上記スロット状開孔の一対の短辺部に対応し
    た互いにほぼ平行な一対の境界辺を有していることを特
    徴とする請求項1に記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】上記蛍光体スクリーンは、所定の間隔をお
    いて互いに平行に延びた多数のストライプ状の蛍光体層
    を備え、 上記複数のスロット状開孔は、上記短軸に沿って延びた
    一対の長辺部と上記長軸に沿って延びた一対の短辺部と
    を有しほぼ矩形状に形成されているとともに、上記長辺
    部が上記蛍光体層の延出方向とほぼ平行に延び、上記短
    辺部が上記蛍光体層の延出方向とほぼ直交して延びてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の陰極線管。
  4. 【請求項4】上記各有効開孔領域において、上記非有効
    領域から上記有効開孔領域の中央部側へ所定の幅を持っ
    た領域に位置した上記スロット状開孔は、それぞれ上記
    非有効領域側に膨出した膨出部を有し、これらの膨出部
    の膨出量は、上記有効開孔領域の中央部側に位置したス
    リット状開孔から上記非有効部に位置したスリット状開
    孔に向って連続的に変化していることを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれか1項に記載の陰極線管。
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