JP2000322445A - 情報検索システムおよびこのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

情報検索システムおよびこのプログラムを記録した記録媒体

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JP2000322445A
JP2000322445A JP11134247A JP13424799A JP2000322445A JP 2000322445 A JP2000322445 A JP 2000322445A JP 11134247 A JP11134247 A JP 11134247A JP 13424799 A JP13424799 A JP 13424799A JP 2000322445 A JP2000322445 A JP 2000322445A
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Yoshio Ichida
良夫 市田
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Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザーの嗜好の度合いを十分に予測するこ
とができなかった。 【解決手段】 対象物の感性的特徴量を保持する第1の
記憶媒体と、対象物の物理的特徴量を保持する第2の記
憶媒体と、上記第1の記憶媒体に保存されている感性的
特徴量ならびにシステムに対するユーザーの操作履歴を
もとに、上記対象物に対するユーザーの嗜好の度合いを
計算し、上記第2の記憶媒体に保存されている物理的特
徴量ならびにシステムに対するユーザーの操作履歴をも
とに、上記対象物に対するユーザーの嗜好の及ぶ範囲を
絞り込むための条件を計算することによりユーザーが気
に入ると予想される対象物を選定する情報検索処理手段
とを有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、髪型、服装、デザ
イン、などのように、ユーザーが物理的特徴だけで対象
物の選択を行うのでなく、ちょっとした雰囲気の違いな
どの感性的特徴が意志決定要因として重要となるような
対象物に対して、対象物の持つ感性的特徴量と物理的特
徴量の両者をユーザー操作履歴に対して動的に学習する
ようなしくみを組み込むことで、より正確にユーザーの
嗜好を反映させた検索を可能とし、検索した対象物をユ
ーザーの選択候補としてディスプレイやプリンター等に
出力する情報検索システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ユーザーの操作履歴を基に、ユー
ザーの嗜好を推定することで情報の抽出および情報を提
供するシステムが知られている。
【0003】例えば、特開平10−228482号公報
に示された嗜好推定方法、情報抽出方法および情報提供
方法は、利用者が好みとしている既アクセス情報の集合
である好み領域と、使用者が特に興味を持つ既アクセス
情報もしくは未アクセス情報の集合である興味領域を定
義し、情報検索嗜好のたびに興味領域の変化履歴を求
め、次の検索試行における嗜好の推定を行うものであ
る。
【0004】ところが、上記推定方法では、データベー
スから好み領域の変化履歴を正確に求めるためには多く
の試行が必要であり、多くのユーザー操作履歴がないと
良い推定結果が得られない。また、上記推定方法では、
対象物は情報であり、本発明で対象としている、髪型、
服装、デザイン、などのように、ユーザーが物理的特徴
だけで対象物の選択を行うのでなく、ちょっとした雰囲
気の違いなどの感性的特徴が意志決定要因として重要と
なるような対象物に対しては用いることができないとい
った問題がある。
【0005】また、髪型、服装、デザイン、などのよう
に、ちょっとした雰囲気の違いなどの感性的特徴が意志
決定要因として重要となるような対象物の検索を行うシ
ステムとして、辻三郎編「感性の科学」(サイエンス
社、1997)pp.69−72に記載されている八村
広三郎著「絵画の中の感性情報」がある。このシステム
は、対象となる絵画の“色相”、“領域の大きさ”など
といった物理特徴量と形容詞で代表される感性用語との
関係を用いて検索するシステムであるが、対象物の物理
パラメータが非常に複雑であり、代表的なパラメータの
みを用いたのでは感性的要素を正確に反映することがで
きない。また、物理特徴量と形容詞で代表される感性用
語との関係は、非常に微妙であり、ごくわずかな物理的
特徴の違いが大きな感性的相違へとつながるような対象
に対してはこの手法は適さない。さらに、このシステム
においては、物理的制約が全く存在しない場合にのみ有
効であり、例えば、髪型のように物理的制約が強い場合
に、制約を満たしながら、ユーザーの試行に適した対象
を検索するような場合には使用することができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以下、ユーザーが現在
の“髪の長さ”、“色”、“質感”などの物理的制約下
において、好みの髪型を簡単な操作のみで選択する場合
を想定する。
【0007】従来の物理的情報を用いる検索手法におい
ては、髪型の物理的特性である“髪の長さ”、“色”、
“質感”といった特徴量とユーザーの嗜好の度合いを直
接的に関係づけるものである。しかし、ユーザーが髪型
を選択する場合には、前髪のごくわずかな曲がり具合
や、側面のわずかな色の抜き方といったような、物理的
特徴量のほんのわずかな違いが大きな感性的差違として
感じられ、選択の意思決定要因として重要となることが
しばしばある。そのため、物理情報のみを用いた検索手
法では、長さなどに関してある程度候補を絞り込むこと
ができても、絞り込まれた候補の中からユーザーの嗜好
にもっとも適した髪型を選択することはできない。
【0008】また、上記「絵画の中の感性情報」に示さ
れるように、物理特徴量と形容詞で代表される感性用語
との関係を用いて検索するシステムにおいて、関係の記
述は比較的安易な数理モデルにより構築されている。し
かし、ユーザーは髪型を選択する差違には、複数の特徴
の組み合わせとして全体の髪型から受ける印象を判断し
ているので、従来のような関係の記述では正確な予測は
困難である。また、ユーザーは髪型を選択していく過程
の中で、常に同じイメージを保持しているのではなく、
ユーザー自身に似合うかどうかなどを吟味していく過程
において、ユーザーの感性的好みは徐々に変化してい
く。そのため、より正確な予測のためには、システムは
ユーザーとの対話的な情報交換などを用いて、ユーザー
の感性的変化を捉えて、予測アルゴリズムを学習させる
必要がある。
【0009】すなわち、従来システムは1)髪型の選択
にはユーザーの感性的側面が重要であり、物理情報だけ
では正確な嗜好の度合いの予測は困難である、2)感性
的特徴を記述するのに、物理的特徴量と感性的特徴量を
数理モデルで記述する方法を用いてユーザーの感性を的
確に表現するのは困難である、3)正確な予測のために
は、ユーザーの感性的変化を捉えるための学習機能が必
要である、という意味において十分正確な嗜好の度合い
の予測を行うことができなかった。
【0010】本発明は、髪型、服装、デザイン、などの
ように、ちょっとした雰囲気の違いなどの感性的特徴が
意志決定要因として重要となるような対象物に対して、
感性的特徴量および物理的特徴量の2種類の特徴量を用
い、さらにそれぞれの特徴量を基に検索を行うアルゴリ
ズムを、ユーザーの操作履歴を基に学習させることで、
より精度の高い検索を行う。この処理の結果、ユーザー
の嗜好の度合いが高いと予測される対象物をディスプレ
イやプリンタに出力する情報検索システムおよびこのシ
ステムを動作させるためのプログラムを記録した記録媒
体を得ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る情報検索シ
ステムは、対象物の感性的特徴量を保持する第1の記憶
媒体と、対象物の物理的特徴量を保持する第2の記憶媒
体と、上記第1の記憶媒体に保存されている感性的特徴
量ならびにシステムに対するユーザーの操作履歴をもと
に、上記対象物に対するユーザーの嗜好の度合いを計算
し、上記第2の記憶媒体に保存されている物理的特徴量
ならびにシステムに対するユーザーの操作履歴をもと
に、上記対象物に対するユーザーの嗜好の及ぶ範囲を絞
り込むための条件を計算することによりユーザーが気に
入ると予想される対象物を選定する情報検索処理手段
と、上記情報検索処理手段により選られた対象物の候補
を表示する表示手段と、上記表示手段で表示される情報
に対するユーザーの興味の評価入力を行う入力手段とを
有することを特徴とするものである。
【0012】この発明に係る情報検索システムは、上記
感性的特徴量は感性的な評価を示す情報とし、上記物理
的特徴量は物理的な評価を示す情報としたことを特徴と
する情報検索システム。
【0013】この発明に係る情報検索システムは、上記
第1の記憶媒体は対象物に対する種類の異なる感性的な
評価を複数有し、前記感性的な評価の度合いを実数値と
して保持することを特徴とするものである。
【0014】この発明に係る情報検索システムは、上記
第2の記憶媒体は対象物に対する物理的な評価を0と1
のビット列として保持することを特徴とするものであ
る。
【0015】この発明に係る情報検索システムは、上記
情報検索処理手段は、ユーザーが現時点で最も気に入っ
ている対象物との距離を感性的特徴量より算出し、嗜好
の度合いは上記距離に応じて嗜好の度合いが指数的に変
化するように構成したことを特徴とするものである。
【0016】この発明に係る情報検索システムは、上記
情報検索処理手段は、ユーザーのシステム操作履歴に基
づいて学習することで、ユーザーの好みをより正確に推
測することを特徴とするものである。
【0017】この発明に係る情報検索システムは、上記
情報検索処理手段は、現時点でのユーザーの嗜好の度合
いを上記第2の記憶媒体と同じデータ形式で表わした物
理情報マスクを用いて、すべての対象物に対して、上記
物理情報マスクに合致するかどうかを判定することで、
対象となる候補の絞り込みを行うことを特徴とするもの
である。
【0018】この発明に係る情報検索システムは、上記
物理情報マスクの情報を、ユーザーのシステム操作履歴
に基づいて変更するように構成したものである。
【0019】この発明に係る情報検索システムは、上記
情報検索処理手段は、所定の数値範囲を上記絞り込んだ
候補の数に分割し、分割したそれぞれの数値範囲を上記
絞り込んだ候補のいずれか一つに対応づけ、上記個々の
数値範囲の幅は、上記算出される嗜好の度合いに応じて
割り当てた乱数テーブルを作成する乱数テーブル作成手
段と、上記所定の数値範囲の属する数値を一様な確率で
発生する乱数発生手段と、上記乱数発生手段により発生
した乱数をその中に含む数値範囲に対応する候補を次の
候補として選出するように構成したことを特徴とするも
のである。
【0020】この発明に係る情報検索システムは、上記
表示部は、上記情報検索処理手段により得られた候補を
放射状に表示するように構成したことを特徴とするもの
である。
【0021】この発明に係る情報検索システムは、上記
表示部は、上記情報検索処理手段により得られた候補を
上記得られたユーザーの嗜好の度合いが大きいものほど
表示画面の中央に配置するように構成したことを特徴と
するものである。
【0022】この発明に係る情報検索システムは、上記
表示部は、上記情報検索処理手段により得られた候補を
上記得られたユーザーの嗜好の度合いが小さいものほど
透明度を大きくして表示するように構成したことを特徴
とするものである。
【0023】この発明に係る情報検索システムは、上記
ユーザー入力手段はマウスを有し、上記表示手段で表示
された各対象物に対し、ユーザーが気に入った対象物を
上記マウスを操作することにより、候補に対するユーザ
ーの意志を入力できるように構成したこと特徴とするも
のである。
【0024】この発明に係る記録媒体は、上記第1の記
憶媒体に保存されている感性的特徴量ならびにシステム
に対するユーザーの操作履歴をもとに、上記対象物に対
するユーザーの嗜好の度合いを計算し、上記第2の記憶
媒体に保存されている物理的特徴量ならびにシステムに
対するユーザーの操作履歴をもとに、上記対象物に対す
るユーザーの嗜好の及ぶ範囲を絞り込むための条件を計
算することによりユーザーが気に入ると予想される対象
物を選定するプログラムを記録したものである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の情報検索システムは、複
数対象物の各々の物理的特徴量を{0,1}のビット列
として記憶し、感性的特徴量をすべての組み合わせにつ
いて連続的な実数値として記述し、物理的特徴量を基に
ユーザーの嗜好の及ぶ範囲に含まれる対象物の絞り込み
を行い、感性的特徴量を基にユーザーの対象に対する嗜
好の度合いを算出し、絞り込まれた対象物の中からユー
ザーが気に入ると予想される対象物を表示するように構
成したことを特徴とする。また、絞り込みの条件の算出
手段、嗜好の度合いの算出手段は共に、システムに対す
るユーザーの操作履歴(例えばユーザーが選択した髪型
の物理的特徴量、感性的特徴量)を基に学習するように
構成した特徴とする。
【0026】実施の形態1.図1、図2は、実施の形態
1に係る情報検索システム100の構成を示す図であ
る。図において、101は表示手段に対応するディスプ
レイ、102は制御手段に対応する制御部、103は入
力手段に対応するマウスである。105は第1の記憶媒
体、第2の記憶媒体に対応するハードディスク(または
HD)、106は第3の記憶媒体に対応するリードオン
リーメモリー(またはROM)、108は第4の記憶媒
体に対応するランダムアクセスメモリー(またはRA
M)である。HD105には記憶されている髪型に関す
る全ての情報に対して、その物理的特徴量ならびに、感
性的特徴量を集めてなるデータベースを構成するデータ
が記憶されている。
【0027】制御部102はHD105、ROM10
6、CPU107、RAM108を有する。また制御部
102はユーザにより入力された好みの髪型に基づいて
ユーザーの好みの髪型のデータを検索し、これを表示す
るための情報検索処理手段であるプログラムを有し、こ
のプログラムは例えばROM106に格納され、CPU
107によりRAM108へ読み出され実行される。制
御部102は、例えばコンピュータなどの計算機であ
る。ディスプレイ101の表示画面に表示された髪型の
候補の中から好みの髪型をマウス104より選択する
と、この髪型に対応する物理的特徴量、感性的特徴量が
制御部102(CPU107)へ送られる。このように
構成することにより、表示された対象物に関し興味の評
価を容易に入力することが可能となる。CPU107は
ROM106よりユーザーが気に入ると予想される対象
物を選定する情報検索処理手段を動作させる。情報検索
処理手段は予め定められたプログラムにしたがって動作
する。プログラムの制御はCPU107が行う。
【0028】情報検索処理手段が動作すると、まず後述
する第1の演算手段、第2の演算手段、選定手段(図示
せず)を動作させるための領域をRAM108に確保す
る。RAM108内に確保した第1の演算手段により第
1の記憶媒体に対応するHD105に保存されている感
性的特徴量ならびにシステムに対するユーザーの操作履
歴をもとに、上記対象物に対するユーザーの嗜好の度合
いを計算し、RAM108内に確保した第2の演算手段
により、上記第2の記憶媒体に保存されている物理的特
徴量ならびにシステムに対するユーザーの操作履歴をも
とに、上記対象物に対するユーザーの嗜好の及ぶ範囲を
絞り込むための条件を計算し、RAM108内に確保し
た選定部により、第1の演算手段および第2の演算手段
により得られたユーザーの対象物への嗜好の度合いを基
に、ユーザーが気に入ると予想される対象物を選定す
る。但し、初回においてはユーザーの操作履歴がないの
で、予め定められた髪形を所定の数提示する。このとき
髪型の特徴量(物理的特徴量、感性的特徴量)が大きく
異なるものを提示すればユーザーが気に入る髪型を選択
しやすくなる。
【0029】CPU107、RAM106で、演算され
た必要な結果情報はディスプレイ101へ送られ、表示
がなされる。ディスプレイ101は、ユーザに好むであ
ろう髪型の候補を表示する。
【0030】図1では入力手段としてマウス104を用
いた構成を示しているが、これに限定する必要はなく、
タッチパネル、キーボード、ジョイスティック等を用い
てもよい。なお、ディスプレイ101の他にプリンター
などの印刷機(図示せず)を備え、ユーザに好むであろ
う髪型を用紙に印刷するように構成しても良い。
【0031】なお、上記データベースのデータを、ハー
ドディスク105へ格納した構成について示しているが
これに限定する必要はなく、磁気ディスク、光磁気ディ
スク、CD―ROM等の外部記録媒体に記録しておき、
所定の読取装置(図示せず)により上記外部記録媒体に
書き込まれているデータを読み出す構成を採用しても良
い。また、HD105には髪型の物理的特徴量、感性的
特徴量を共に格納するように構成したが、別体の記憶媒
体にそれぞれ格納するように構成してもよい。
【0032】上記外部記録媒体の読取装置は、通信線を
介して検索システム100のCPU107に接続するこ
とにより、読み取った情報をCPU107へ転送するよ
うに構成を採用しても良い。また、上記情報検索処理手
段に対応するプログラムは、ROM106のかわりにハ
ードディスク105又は磁気ディスク、光磁気ディスク
等の外部記録媒体に記録しておき、必要に応じてRAM
108に読み出し、実行するような構成を採用しても良
い。
【0033】表1は、髪型に対する物理的特徴量を数種
類の髪型(例えば1000個の髪型)に対して“長さ”
に関して5ビット、“パーマ具合”に関して3ビット、
“色具合”に関して3ビットで表現したときのデータベ
ースの構成例を示す表である。
【0034】
【表1】表1 髪型の物理的特徴量を表わすデータベー
スの構成例
【0035】本データベースは、各々ID番号の割り当
てられている1000個の髪型とその物理的特徴量によ
り構成されている。髪型の物理的特徴量とは、髪型の物
理的な評価を示す情報、つまり物理的な尺度で髪型を特
徴づけることができる量であり、ここでは物理的特徴量
として例えば、長さ、パーマのかかり具合、髪の色に関
する情報を相対的な尺度で表現したものを例に説明す
る。表1において、X1〜X5は長さに関する情報を与
えるもので、X1が1である場合はかなり長く、X5が
1である場合はかなり短いことを意味している。例えば
かなり長い髪型の場合はX1=1となり、その他のX2
〜X5は0となる。すなわち長さに関して段階的表現を
している。すなわち少なくとも1つ以上の1が割り振ら
れる。このようにすることにより、物理的特徴量を0、
1のビット列として保持することができる。
【0036】X6〜X8はパーマ具合を示す情報であ
り、X6が1である場合にはかなりパーマがかかってい
る状態であり、X8はパーマがかかっていない状態であ
る。X7が1である場合にはX6が1である状態とX8
が1である状態との中間の状態を表わす。
【0037】X9〜X11は髪の色の度合いを示す情報
である。X9が1である場合は、髪の毛の染色の度合い
が大きい状態であり、X11が1である場合は、髪の毛
を染色していない状態である。X10が1である場合
は、X9が1である状態とX11が1である状態の中間
の状態を表わす。表1は物理的特徴量の1例であり、も
っと多くの種類の特徴量で表現したり、1つの特徴量に
対して多くの段階を設定しても良い。
【0038】表1において、ID=1の髪型は、かなり
長い髪型であり、すこしパーマがかかっているかあるい
は直っすぐな髪型であり、色は染めていない自然な色で
あることを示している。なお、説明の便宜上、残りの髪
型の特徴についての記載及び説明は省略する。
【0039】表2は、髪型に対する物理的特徴量を例え
ば1000個の髪型に対して、各髪型を“かわいらし
さ”、“大人っぽさ”、“さわやかさ”などの100個
の感性的特徴量で表現したときのデータベースの構成例
を示す表である。
【0040】
【表2】表2 髪型の感性的特徴量を表わすデータベー
スの構成例
【0041】本データベースは、各々ID番号の割り当
てられている1000種類の髪型とその感性的特徴量Y
1、Y2、...、Yj、...、Y100により構成
されている(j:1≦j≦100を満足する自然数)。
感性的特徴量とは、髪型に対する感性的な評価を示す情
報、つまり髪型に対する印象を表現した量であり実数値
である。上記データは、例えば、Y1は“かわいらし
さ”に関する評価を示す情報であり、Y2は“大人っぽ
さ”に関する評価を示す情報であり、Y3は“さわやか
さ”に関する評価を示す情報である。また、Y100は
“若々しさ”に関する評価を示す情報である。数値は大
きいものほどその程度が大きいことを表わす。感性的特
徴量の値は例えば、各髪型に対する印象を評価するため
のアンケートなどを行うことにより予め決ておく。
【0042】表1において、ID=1の髪型は、“かわ
いらしさ”が84.5であり、“大人っぽさ”が12で
あり、“さわやかさ”が0.4であり、...、“若々
しさ”が23.0であることをという情報を与えるもの
である。なお、説明の便宜上、残りの髪型の特徴につい
ての記載及び説明は省略する。
【0043】後にフローチャートを用いて説明するが、
CPU107は、上記2種類のデータベースを構築する
髪型に関する特徴量と後に説明する適応関数と情報量マ
スクを用いて、1000個の髪型に対するユーザーの嗜
好の度合いを算出し、求めた嗜好の度合いをRAM10
8に記憶しておく。
【0044】図3は、本実施の形態の情報検索システム
の動作を説明するためのフローチャート図である。ま
ず、CPU107はディスプレイ101の表示画面上
に、髪型の候補を表示する(ステップS1)。ユーザ
は、当該表示画面に表示された髪型をマウス104を用
いて選択する(ステップS2)。このとき、ユーザーは
前回選択した髪型を参考にしながら好みの髪型を選ぶ。
【0045】ステップS2において、ユーザーが表示画
面の中に表示された髪型の候補の中から最終的に髪型を
選択することができれば、完了ボタンをマウス104に
よりクリックすることで、動作が終了する(ステップS
3でYESとした場合に対応する)。ステップS2にお
いて、ユーザーが表示画面の中に表示された髪型の候補
の中から最終的に髪型を選択することができない場合に
は(ステップS3でNOとした場合に対応する)、ステ
ップS4およびステップS6に移行する。
【0046】ステップS4では感性適応関数のパラメー
タを更新し、ステップS5へ進み、ステップS5で感性
適応関数により算出される感性適応度を更新する。ま
た、ステップS6では物理情報マスクを更新し、ステッ
プS7へ進み、ステップS7において検索の対象となる
髪型の集合を更新する。ステップS8ではそれぞれ更新
されたものを用いて新たな髪型の候補を選定するととも
に、選定したものをディスプレイ101上に表示する
(ステップS1に進む)。
【0047】図ではステップS4からステップS5へ進
む処理と、ステップS6からステップS7へ進む処理と
を並列に示しているが、ステップS4からステップS5
へ進む処理が終了後、ステップS6からステップS7へ
進む処理もしくはステップS6からステップS7へ進む
処理が終了後ステップS4からステップS5へ進む処理
を行うように構成してもよい。感性適応関数の更新(ス
テップS4)は、以下の(1)式で表わされる感性適応
関数におけるσiの値の更新を後述する(2a)式、
(2b)式で表わされる算出式により更新する。
【0048】
【数1】
【0049】(1)式において、f(i、j)は表2で
記述した髪型IDがiの髪型の感性特徴量において、j
番目の要素に関する感性的適応度(各印象に対する嗜好
の度合い)を算出する式であり、例えば、f(1、1)
は髪型IDが1の髪型の“かわいらしさ”がどの程度ユ
ーザーの好みに適しているかを算出するものであり、f
(1、2)は髪型IDが1の髪型の“大人っぽさ”がど
の程度ユーザーの好みに適しているかを算出するもので
ある。また、Z(i,j)は対象となる髪型ID番号が
iの髪型のj番目の感性的特徴量Yjの値である。例え
ば、Z(1,1)=84.5であり、Z(1,2)=1
2である。指数関数の括弧内の式(特に分子の式)は、
現在最も気に入っている髪形(つまりステップS2で選
択した髪型)の各感性的特徴量と、各髪型の対応する感
性的特徴量との近さの度合い(距離)を算出するもので
あり、この値に応じてf(i,j)は指数関数的に変化
する。cはユーザーがステップS2で選択した髪型のI
D番号を表わす。またσjはj番目の感性的特徴量に固
有の数字であり、処理の流れに応じて変化しうる量であ
る。感性的特徴量のユーザーへの嗜好の影響度合いが強
いほどσjの値は小さくなる。
【0050】以下に示す(2)式はユーザーの操作履歴
によってσの値を変更する算出式である。
【0051】
【数2】
【0052】(2a)式、(2b)式において、cはユ
ーザーがステップS2で選択した髪型IDを表わす。ま
た、dはその1回前のユーザーが選択した髪型IDであ
る。また、αは0〜1の実数値である。なお、初回にお
いては定められた髪形が予め用意されている。Zcは、
ユーザーがステップS2で選択した髪型に対応する感性
的特徴量の集合をベクトル形式で示したものであり、こ
こではZcの要素は100ある。Zcの感性的特徴量の
中のY1の値をZ(c、1)、Y2の値をZ(c、
2)、・・・、Y100の値をZ(c、100)とす
る。Zdは、ユーザーが1回前に選択した髪型に対応す
る感性的特徴量の集合をベクトル形式で示したものであ
り、ここではZdの要素は100ある。Zdの感性的特
徴量の中のY1の値をZ(d、1)、Y2の値をZ
(d、2)、・・・、Y100の値をZ(d、100)
とする。ステップS4では、全ての感性的特徴量に関し
て、σjの値を(2a)式、(2b)式を用いて更新す
る。
【0053】ステップS4において、感性的適応関数の
更新が終わると、各髪型の感性的適応度を更新する(ス
テップS5)。これはステップS4で更新された(1)
式に基づいて、髪型とその感性的特徴量の全ての組み合
わせに対してf(i、j)を計算するものである。以下
に示す(3)式に基づき髪型に対する感性的適応度(髪
型に対するユーザーの嗜好の度合い)Fiを計算する。
【0054】
【数3】
【0055】この計算を全ての髪型に対して行うことに
より、各髪型の感性的適応度を更新する。
【0056】物理情報マスクの更新(ステップS6)
は、表3で表わされるように、物理情報マスクの生成手
法において、物理情報マスクを更新する。ここでは、ユ
ーザーが現時点で選んだ髪型、1回前に選んだ髪型、お
よび、2回前に選んだ髪型の3つの髪型情報を基に物理
情報マスクを生成する手法について説明する。表3は物
理情報マスクの更新を説明するための表である。
【0057】
【表3】表3 物理的情報マスクの更新例
【0058】表3において髪型aはユーザーが現在選択
した髪型であり、髪型bは1回前にユーザーが選択した
髪型であり、髪型cは2回前にユーザーが選択した髪型
であるとする。また、表3における記号X1〜X11は
上記表1で説明したものと同じである。物理特徴量の各
々に対し過去3回に選択した特徴量の論理和を計算す
る。すなわち、X1においては、1と0と1であるの
で、その論理和は1となる。つまり、過去3回のうち1
つでも1であれば、生成されるマスクのその特徴量に関
する値は1となり、過去3回のうち全てが0であれば、
生成されるマスクのその特徴量に関する値は0となる。
【0059】物理情報マスクの更新が終わると、次に対
象となる髪型の集合の更新を行う(ステップS7)。デ
ータベースに保存される全ての髪型に対して、ステップ
S6で生成された物理情報マスクに基づいて、物理特徴
量の条件が合致するかどうかを計算し、対象となる髪型
集合を更新する。
【0060】
【表4】表4 髪型集合の更新例
【0061】表4は物理的特徴量の条件を満たすかどう
かの判定を行うものである。表4で用いられる記号は表
3と同じ意味である。例として、髪型aが物理特徴量の
条件に合致するかどうかを判定する場合について説明す
る。髪型aと物理情報マスクの各ビットごとに論理積を
計算する。すなわち、共に1である場合のみ1となり、
それ以外では0となる。表4において論理積と記述され
た行は、髪型aと物理情報マスクとの論理積の結果を表
わしている。
【0062】次に各ビットグループごとに論理和を計算
する。例えば、長さグループにおいては、X1〜X5の
それぞれの値である1、0、0、0、0の5つの論理和
を計算することで、1と計算できる。同様に他グループ
である“パーマ具合に関する特徴”、“色に関する特
徴”についても論理和を計算する。すなわち、論理積の
結果得られた値を調べて、グループ内で1つでも1の値
が存在するときは、その物理情報グループは1となり、
それ以外では0となる。以上の結果得られた値が全て1
の場合には、条件に合致すると判定しこのデータは検索
の対象のデータとなり、それ以外の場合には合致しない
と判定し、検索の対象のデータから外される。これによ
り、ユーザーの嗜好の及ぶ範囲に含まれる対象物の絞り
込みを行うことができる。
【0063】ステップS8では、上記ステップS5で得
られた感性的適応度と上記ステップS7で得られた物理
条件を満たした髪型の集合とに基づいて、新たな候補を
生成する。上記ステップS7で得られた物理条件を満た
した髪型の全てに対して上記ステップ5で得られた感性
適応度に比例した(4)式で定義される候補選定確率P
iを計算する。
【0064】
【数4】
【0065】(4)式おいてSは全ての髪型のうち、ス
テップS7で得られた物理条件を満たした髪型に対して
(3)式で定義されるFiを計算した値の合計である。
以上の計算により得られた発生確率に基づいて、次のス
テップでの候補を乱数を用いて決定する。すなわち、発
生確率に比例する範囲を持つルーレットを生成する。こ
のデータは例えばRAM108上に生成すればよい。表
5は選定作業を説明するための表である。
【0066】
【表5】表5 RAM108上に生成されるルーレットの
一例
【0067】例として、HD105に格納された100
0の髪型のうち検索の対象となる条件を満たす髪型が8
00あるとする。更にこれらの髪型には予め番号が与え
られており、この番号には感性適応度に応じた大きさの
領域が割り当てられている。表5に示すものでは、2番
目、800番目に割り当てれた領域が大きな仮想的ルー
レットを示している。このとき表5に示されるように発
生確率に比例した領域を割り当てられた仮想的ルーレッ
トを作成し、疑似一様乱数を用いて当たり抽選を行う。
【0068】例えば、抽選は以下の要に行えば良い。ま
ず、所定の数値範囲を選出された候補の数に分割し、分
割した個々の数値範囲を上記選出された候補のいずれか
1つに対応づけるとともに、分割された数値範囲の幅
は、発生確率に比例するように割り当てる乱数テーブル
作成手段(図示せず)により乱数テーブルを作成する。
この乱数テーブルが上述のルーレットである。次に、上
述した所定の数値範囲に含まれる数値を一様な確率で発
生する乱数発生手段(図示せず)により乱数を発生させ
る。次に発生させた乱数発生手段により発生した数値を
調べこの数値を含む数値範囲に対応する候補を調べ、こ
の候補を次の候補として選出する。
【0069】例えば発生した乱数の値が2番目の髪型に
対応する数値範囲に含まれるものであれば、2番目の髪
型がユーザーの好みの髪型の候補として選出される。こ
の操作を表示する所定の数の候補を選出し続けること
で、検索操作におけるユーザーが気に入ると予想される
髪型の候補を選定する。このように構成することによ
り、絞り込みの条件を満足する対象物の中からユーザー
が気に入ると予想される髪型の候補を選出することがで
きるとともに、発生確率が高い髪型の候補ほど高い確率
で選出されることが可能となるので、ユーザーの嗜好の
度合いが高いもの程、高確率で選出される。更に乱数に
応じて候補を選出するので、ユーザーがいつも同じ検索
物にたどり着いて退屈するという状況を避けることがで
き、よりユーザーの興味を引きつける検索が可能とな
る。
【0070】図4はディスプレイ101の表示画面に髪
型の候補を表示したものの一例を示す図である。図にお
いて、401〜406は今回の検索操作により選定した
髪型の候補、407は前回に選択した髪型の候補であ
る。408は最終的な髪型を決定するための完了ボタン
である。選択の候補となる髪型を表示する当該設定画面
は、上に説明したもの以外であってもよい。例えば、図
5に示すように、前回選択した髪型407を中心とした
放射状に候補を配置し、ステップS4で説明する感性的
適応度に応じて、適応度が大きいものほど中央に配置す
るように表示することで、より見やすくしても良い。
【0071】同様にステップS4で説明する感性的適応
度に応じて、適応度が大きいものほど透明度を小さくし
て表示し、逆に適応度が小さいものほど透明度を大きく
して表示することで、好みに近いものほどはっきりと表
示することが可能となり、ユーザーの直感的判断をサポ
ートすることが可能となる。
【0072】
【発明の効果】本発明に係る情報検索システムは、対象
物の感性的特徴量を保持する第1の記憶媒体と、対象物
の物理的特徴量を保持する第2の記憶媒体と、上記第1
の記憶媒体に保存されている感性的特徴量ならびにシス
テムに対するユーザーの操作履歴をもとに、上記対象物
に対するユーザーの嗜好の度合いを計算し、上記第2の
記憶媒体に保存されている物理的特徴量ならびにシステ
ムに対するユーザーの操作履歴をもとに、上記対象物に
対するユーザーの嗜好の及ぶ範囲を絞り込むための条件
を計算することによりユーザーが気に入ると予想される
対象物を選定する情報検索処理手段と、上記情報検索処
理手段により選られた対象物の候補を表示する表示手段
と、上記表示手段で表示される情報に対するユーザーの
興味の評価入力を行う入力手段とを有するので、ユーザ
ーの嗜好に適した対象物をすばやく検索することができ
る。
【0073】この発明に係る情報検索システムは、上記
感性的特徴量は感性的な評価を示す情報とし、上記物理
的特徴量は物理的な評価を示す情報としたので、検索対
象物の感性的特徴量を“かわいらしさ”、“大人っぽ
さ”などの感性用語と呼ばれる形容詞がどの程度適する
かを数値で記述し、検索対象物の物理的特徴量を“長
さ”、“色”などの物理的特徴量で記述し、2つの性質
の異なる特徴量ベクトルで検索対象物の特徴を記述する
ことができ、物理的特徴量だけを用いた場合に感性的要
素を反映できないといった問題点や、感性的特徴量だけ
を用いた場合の物理的制約条件を反映できないといった
問題点を解決することができる。
【0074】この発明に係る情報検索システムは、上記
第1の記憶媒体は対象物に対する種類の異なる感性的な
評価を複数有し、前記感性的な評価の度合いを実数値と
して保持するので、種類の異なる感性的特徴量を座標軸
に対応づけて表現した感性特徴空間において、各検索対
象物間の距離を実数値として定義できるので、ユーザー
の対象物に対する感性的適応の度合いをより正確に予測
することができる。
【0075】この発明に係る情報検索システムは、上記
第2の記憶媒体は対象物に対する物理的な評価を0と1
のビット列として保持するので、各ビットを“長さ”に
属する情報、“色”に属する情報などの様にいくつかの
部分属性グループのいずれか1つに属するように記憶す
るように構成すれば、物理的制約条件をビット列として
表現でき、検索対象物が物理的制約条件に合致するかど
うかを簡単なビット操作で計算することができ、これに
より、物理的制約を逸脱した、明らかに的外れな検索結
果を出力しないようにすることが可能となる。
【0076】この発明に係る情報検索システムは、上記
情報検索処理手段は、ユーザーが現時点で最も気に入っ
ている対象物との距離を感性的特徴量より算出し、嗜好
の度合いは上記距離に応じて嗜好の度合いが指数的に変
化するように構成したので、検索の過程においてユーザ
ーの嗜好の及ぶ範囲を確率密度関数の分布の広がり具合
として、定義することができることができ、ユーザーの
現在考えているであろう検索対象をシステムに反映する
ことができるため、より正確な感性的適応の度合いを推
測することが可能となる。
【0077】この発明に係る情報検索システムは、上記
情報検索処理手段は、ユーザーのシステム操作履歴に基
づいて学習することで、ユーザーの好みをより正確に推
測するので、ユーザーごとの感性の違いを反映した推測
が可能となる。
【0078】この発明に係る情報検索システムは、上記
情報検索処理手段は、現時点でのユーザーの嗜好の度合
いを上記第2の記憶媒体と同じデータ形式で表わした物
理情報マスクを用いて、すべての対象物に対して、上記
物理情報マスクに合致するかどうかを判定することで、
対象となる候補の絞り込みを行うので、対象となる候補
の絞り込みを行うことことが可能となり、感性的適応度
を満たしながら、同時に物理的制約条件も満たす検索を
可能とする。
【0079】この発明に係る情報検索システムは、上記
物理情報マスクの情報を、ユーザーのシステム操作履歴
に基づいて変更するように構成したので、ユーザーの好
みをより正確に推測し、また、ユーザーごとの感性の違
いを反映した推測が可能となる。
【0080】この発明に係る情報検索システムは、上記
情報検索処理手段は、所定の数値範囲を上記絞り込んだ
候補の数に分割し、分割したそれぞれの数値範囲を上記
絞り込んだ候補のいずれか一つに対応づけ、上記個々の
数値範囲の幅は、上記算出される嗜好の度合いに応じて
割り当てた乱数テーブルを作成する乱数テーブル作成手
段と、上記所定の数値範囲の属する数値を一様な確率で
発生する乱数発生手段と、上記乱数発生手段により発生
した乱数をその中に含む数値範囲に対応する候補を次の
候補として選出するように構成したので、ユーザーの嗜
好の度合いが高いもの程、高確率で検索されることが可
能となる。乱数に応じて候補を選出するので、ユーザー
がいつも同じ検索物にたどり着いて退屈するという状況
を避けることができ、よりユーザーの興味を引きつける
検索が可能となる。
【0081】この発明に係る情報検索システムは、上記
表示部は、上記情報検索処理手段により得られた候補を
放射状に表示するように構成したので、ユーザーの持つ
感性的な特徴空間を2次元に射影できるので、直感的な
候補の比較・検討を可能とする。
【0082】この発明に係る情報検索システムは、上記
表示部は、上記情報検索処理手段により得られた候補を
上記第1の演算手段によって得られたユーザーの嗜好の
度合いが大きいものほど表示画面の中央に配置するよう
に構成したので、ユーザーの持つ感性的な嗜好の度合い
が大きいものほど見えやすく表示できるので、直感的な
候補の比較・検討を可能とすることを特徴とする。
【0083】この発明に係る情報検索システムは、上記
表示部は、上記情報検索処理手段により得られた候補を
上記ユーザーの嗜好の度合いが小さいものほど透明度を
大きくして表示するように構成したので、ユーザーは嗜
好の度合いが大きいものほどはっきりと見えるようにな
るため、直感的な候補の比較・検討を可能とする。
【0084】この発明に係る情報検索システムは、上記
ユーザー入力手段はマウスを有し、上記表示手段で表示
された各対象物に対し、ユーザーが気に入った対象物を
上記マウスを操作することにより、候補に対するユーザ
ーの意志を入力できるように構成したので、候補に対す
るユーザーの興味の意志を簡単にシステムに伝達でき
る。
【0085】この発明に係る記録媒体は、上記第1の記
憶媒体に保存されている感性的特徴量ならびにシステム
に対するユーザーの操作履歴をもとに、上記対象物に対
するユーザーの嗜好の度合いを計算し、上記第2の記憶
媒体に保存されている物理的特徴量ならびにシステムに
対するユーザーの操作履歴をもとに、上記対象物に対す
るユーザーの嗜好の及ぶ範囲を絞り込むための条件を計
算することによりユーザーが気に入ると予想される対象
物を選定するプログラムを記録したので、このプログラ
ムを起動することにより、ユーザーの嗜好に適した対象
物をすばやく検索することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係る情報検索システムを説明
するための図である。
【図2】 本実施の形態に係る情報検索システムを説明
するための図である。
【図3】 本実施の形態に係る情報検索処理の流れを説
明するためのフローチャートである。
【図4】 表示画面に表示された検索結果の一例であ
る。
【図5】 表示画面に表示された検索結果の一例であ
る。
【符号の説明】
100:検索システム 101:ディスプレイ 1
02:制御部 104:マウス 105:ハードディスク 1
06:ROM 107:CPU

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物の感性的特徴量を保持する第1の
    記憶媒体と、 対象物の物理的特徴量を保持する第2の記憶媒体と、 上記第1の記憶媒体に保存されている感性的特徴量なら
    びにシステムに対するユーザーの操作履歴をもとに、上
    記対象物に対するユーザーの嗜好の度合いを計算し、上
    記第2の記憶媒体に保存されている物理的特徴量ならび
    にシステムに対するユーザーの操作履歴をもとに、上記
    対象物に対するユーザーの嗜好の及ぶ範囲を絞り込むた
    めの条件を計算することによりユーザーが気に入ると予
    想される対象物を選定する情報検索処理手段と、 上記情報検索処理手段により選られた対象物の候補を表
    示する表示手段と、 上記表示手段で表示される情報に対するユーザーの興味
    の評価入力を行う入力手段とを有することを特徴とする
    情報検索システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報検索システムにおい
    て、 上記感性的特徴量は感性的な評価を示す情報とし、 上記物理的特徴量は物理的な評価を示す情報としたこと
    を特徴とする情報検索システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の情報検索システムにおい
    て、 上記第1の記憶媒体は対象物に対する種類の異なる感性
    的な評価を複数有し、前記感性的な評価の度合いを実数
    値として保持することを特徴とする情報検索システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の情報検索システムにおい
    て、 上記第2の記憶媒体は対象物に対する物理的な評価を0
    と1のビット列として保持することを特徴とする情報検
    索システム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の情報検索システムにおい
    て、 上記情報検索処理手段は、 ユーザーが現時点で最も気に入っている対象物との距離
    を感性的特徴量より算出し、 嗜好の度合いは上記距離に応じて嗜好の度合いが指数的
    に変化するように構成したことを特徴とする情報検索シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の情報検索システムにおい
    て、 上記情報検索処理手段は、ユーザーのシステム操作履歴
    に基づいて学習することで、ユーザーの好みをより正確
    に推測することを特徴とする情報検索システム。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の情報検索システムにおい
    て、 上記情報検索処理手段は、現時点でのユーザーの嗜好の
    度合いを上記第2の記憶媒体と同じデータ形式で表わし
    た物理情報マスクを用いて、すべての対象物に対して、
    上記物理情報マスクに合致するかどうかを判定すること
    で、対象となる候補の絞り込みを行うことを特徴とする
    情報検索システム。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の情報検索システムにおい
    て、 上記物理情報マスクの情報を、ユーザーのシステム操作
    履歴に基づいて変更するように構成したことを特徴とす
    る情報検索システム。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の情報検索システムにおい
    て、 上記情報検索処理手段は、 所定の数値範囲を上記絞り込んだ候補の数に分割し、分
    割したそれぞれの数値範囲を上記絞り込んだ候補のいず
    れか一つに対応づけ、上記個々の数値範囲の幅は、上記
    算出される嗜好の度合いに応じて割り当てた乱数テーブ
    ルを作成する乱数テーブル作成手段と、 上記所定の数値範囲の属する数値を一様な確率で発生す
    る乱数発生手段と、 上記乱数発生手段により発生した乱数をその中に含む数
    値範囲に対応する候補を次の候補として選出するように
    構成したことを特徴とする情報検索システム。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の情報検索システムにお
    いて、 上記表示部は、上記情報検索処理手段により得られた候
    補を放射状に表示するように構成したことを特徴とする
    情報検索システム。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の情報検索システムにお
    いて、 上記表示部は、上記情報検索処理手段により得られた候
    補を上記得られたユーザーの嗜好の度合いが大きいもの
    ほど表示画面の中央に配置するように構成したことを特
    徴とする情報検索システム。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の情報検索システムにお
    いて、 上記表示部は、上記情報検索処理手段により得られた候
    補を上記得られたユーザーの嗜好の度合いが小さいもの
    ほど透明度を大きくして表示するように構成したことを
    特徴とする情報検索システム。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の情報検索システムにお
    いて、 上記ユーザー入力手段はマウスを有し、上記表示手段で
    表示された各対象物に対し、ユーザーが気に入った対象
    物を上記マウスを操作することにより、候補に対するユ
    ーザーの意志を入力できるように構成したこと特徴とす
    る情報検索システム。
  14. 【請求項14】 上記第1の記憶媒体に保存されている
    感性的特徴量ならびにシステムに対するユーザーの操作
    履歴をもとに、上記対象物に対するユーザーの嗜好の度
    合いを計算し、上記第2の記憶媒体に保存されている物
    理的特徴量ならびにシステムに対するユーザーの操作履
    歴をもとに、上記対象物に対するユーザーの嗜好の及ぶ
    範囲を絞り込むための条件を計算することによりユーザ
    ーが気に入ると予想される対象物を選定するプログラム
    を記録した記録媒体。
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