JP2000321168A - 帯状走行体の濃度ムラ検査機 - Google Patents

帯状走行体の濃度ムラ検査機

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JP2000321168A
JP2000321168A JP11131614A JP13161499A JP2000321168A JP 2000321168 A JP2000321168 A JP 2000321168A JP 11131614 A JP11131614 A JP 11131614A JP 13161499 A JP13161499 A JP 13161499A JP 2000321168 A JP2000321168 A JP 2000321168A
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Yukinobu Kurokawa
行修 黒川
Ippei Takahashi
一平 高橋
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一方向に走行する帯状走行体の表面の濃度ムラ
をインラインで確実に定量的に検査し、濃度ムラの変化
を経時的に評価することのできる帯状走行体の濃度ムラ
検査機を提供する。 【解決手段】一方向に走行する帯状走行体の一方にあっ
て、前記帯状走行体の走行方向に一定間隔で複数個固定
配置される、前記帯状走行体表面の画像を撮影するカメ
ラと、複数の前記カメラから得られる画像信号を、前記
帯状走行体の同じ部分が画像上略同じ位置に来るよう
に、一定間隔で遅延させながら積算して積算信号を得る
積算画像信号演算部と、この積算画像信号演算部で得ら
れた画像信号から濃度ムラを検出する濃度ムラ検出部と
を備える帯状走行体の濃度ムラ検査機を提供することで
前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方向に走行する
帯状走行体表面の濃度のムラを検査する表面検査機であ
って、帯状走行体の表面の濃度のムラをインラインで検
査することのできる表面検査機に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、コンピュータ等の表示画面や各種
画像処理装置の表示画面にカラー液晶ディスプレイが用
いられている。この液晶ディスプレイ、例えばTFT素
子を用いた液晶ディスプレイでは、バックライトを光源
として、最下層にコリメータ、その次に偏向板、ガラス
板、TFT素子、液晶、カラーフィルタおよび偏向板、
さらに最上層に視野角拡大フィルムと、各種の層から構
成されている。
【0003】このような液晶カラーディスプレイでは、
単色で8ビットの階調を基本とし約1677万色(=2
563 )をフルカラーとするコンピュータ等のカラー画
像の画像信号に応じて、表示可能な色濃度や画像濃度の
分解能も8ビット以上であることが要求されている。特
に色濃度や画像濃度に影響を与えるカラーフィルタや視
野角拡大フィルム等は、画像信号に濃度ムラの信号が存
在しないにも係わらず、画面自体に色ムラを含め濃度ム
ラ(以降、濃度ムラには色濃度ムラによる色ムラも含
む)が存在することにより、濃度ムラのあるカラー画像
がディスプレイに表示されるおそれを考慮して、濃度ム
ラが10ビット以上の分解能で初めて識別される程度に
均一に仕上がることが求められている。
【0004】このような濃度ムラの品質が要求されるカ
ラーフィルタや視野角拡大フィルム等の生産は、一般に
一方向に長尺な基盤上に染料や顔料等をコーティングし
た後乾燥エアーを吹きつけて乾燥させることによって行
われ、その後、所定の幅にスリット裁断等されてロール
に巻き付けられる。このような生産現場において、カラ
ーフィルタや視野角拡大フィルム等の濃度ムラは、例え
ば染料や顔料等をコーティングした後に吹きつける吹き
つけエアーの風量変動やエアーの吹きつけ温度の変動に
よって発生する塗布ムラや、また、一方向に長尺な基盤
を走行させつつ塗布する際の搬送機構の微小な振動等に
よって発生する塗布ムラ等を原因とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カラーフィ
ルタや視野角拡大フィルムのような数千メートルもの長
さのある長尺状のシート素材の濃度ムラの検査や評価
は、従来、長尺状のシート素材から一部分を取り出し
て、カメラ等で撮影して得られる画像に画像処理を施し
て、画像濃度の変動から行っていた。しかし、濃度ムラ
は、10ビット以上すなわち約1000階調以上の範囲
で初めて識別される程度の僅かな濃度ムラであることが
要求されるため、カメラ等で撮影したシート素材表面の
画像に種々の画像処理を施しても、画像信号にノイズ成
分が多く含まれ、SN比が低いため、画像濃度の変動か
ら濃度ムラの検査や評価を十分に行うことはできなかっ
た。
【0006】また、シート素材表面の同一の部分を数百
回撮影して得られる数百枚の画像を重ねることによっ
て、濃度ムラを強調して検査や評価を行うことが可能で
あるが、シート素材はロールに巻き付けられているの
で、巻き付けられているシート素材の最初の部分や途中
の部分を取り出して濃度ムラの検査や評価を行うことは
インラインは勿論、オフラインでさえ困難であった。ま
た、高速で走行中のシート素材の検査や評価をインライ
ンで行うために、シート素材の同一部分のムラの撮影画
像を複数枚得ても、光電素子に電荷量を蓄積する蓄積時
間が不足して、光量不足の画像しか得られず、濃度ムラ
の検査や評価を正しく行うことはできなかった。
【0007】このような濃度ムラの問題は、液晶カラー
ディスプレイのカラーフィルタや視野角拡大フィルム等
の液晶ディスプレイの分野に限られず、無地の布地や無
地の壁紙等の濃度のムラのない均一な色や濃度が要求さ
れる種々の分野においても重要な問題である。
【0008】そこで、上記従来の問題点を解決するため
に、本発明は、一方向に走行する帯状走行体の表面の濃
度ムラをインラインで確実に定量的に検査し、濃度ムラ
の変化を経時的に評価することのできる帯状走行体の濃
度ムラ検査機を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、一方向に走行する帯状走行体の一方にあ
って、前記帯状走行体の走行方向に沿って複数個固定配
置され、前記帯状走行体表面の画像を撮影するカメラ
と、複数の前記カメラから得られる画像信号を、前記帯
状走行体の同じ部分が画像上略同じ位置に来るように、
一定間隔で遅延させながら加算して加算画像信号を得る
加算画像信号演算部と、この加算画像信号演算部で得ら
れた加算画像信号から濃度ムラを検出する濃度ムラ検出
部とを備える帯状走行体の濃度ムラ検査機を提供するも
のである。
【0010】ここで、前記カメラは、ライン型CCDセ
ンサを用いたカメラであるのが好ましい。また、前記加
算画像信号演算部は、前記カメラのうち走行方向最上流
部に位置する第1のカメラの前記帯状走行体の撮影位置
から下流側に一定間隔で並ぶ複数の第2のカメラの各々
の前記帯状走行体の撮影位置までの距離を、前記撮影カ
メラの走査サンプリング周期と前記帯状走行体の移動速
度との積で割った値に最も近い整数をサンプリング遅延
回数として既知とした状態で、前記第1のカメラの走査
サンプリングから前記サンプリング遅延回数分、走査サ
ンプリング回数を遅延して得られる前記第2のカメラ各
々の画像信号を、前記第1のカメラの画像信号に加算し
て加算画像信号を得るのが好ましい。さらに、前記カメ
ラは、前記帯状走行体と接触しないように離間して配置
され、前記帯状走行体の走行方向と同じ方向に一定速度
で移動する移動体に固定配置されるのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の帯状走行体の濃度
ムラ検査機について、添付の図面に示される好適実施例
を基に詳細に説明する。
【0012】図1に、本発明の帯状走行体の濃度ムラ検
査機の一実施例である帯状走行体表面濃度ムラ検査機1
0を示す。帯状走行体表面濃度ムラ検査機10は、表面
の画像を撮影するライン型CCDセンサを帯状走行体W
の走行方向に沿って複数固定配置したカメラ12a、1
2b、12c等と、これらのカメラ12a、12b、1
2c等から得られる画像信号を一定間隔で遅延させなが
ら加算して加算画像信号を得る加算画像信号演算部14
と、この加算画像信号演算部14で得られた加算画像信
号から濃度ムラを検出する濃度ムラ検出部16とを有し
て構成される。
【0013】帯状走行体表面濃度ムラ検査機10に適用
される帯状走行体Wには、上述したように、液晶カラー
ディスプレイのカラーフィルタや視野角拡大フィルム等
の生産現場におけるシート素材や無地の布地や無地の壁
紙等、濃度のムラを均一にすることが望まれるすべての
分野における長尺物が含まれる。
【0014】カメラ12a、12b、12c等(以降、
総称してカメラ12という)は、図1に示すように、一
定の速度で走行する帯状走行体Wに沿って平行に配置さ
れるカメラ固定台18に、帯状走行体Wの走行方向に一
定間隔で固定配置される。これらのカメラ12は、ライ
ン型CCDセンサが用いられる通常市販されるカメラで
あって、例えば、帯状走行体Wの幅方向に5000個の
光電素子が並べられ、133μ秒の走査サンプリング周
期で画像信号を取得することができる。なお、カメラ1
2は、ライン型CCDセンサに制限されず、エリア型C
CDセンサを用いたカメラであってもよい。なお、固定
配置されるカメラ12は、必ずしも一定間隔で配置され
る必要はなく、任意の位置に配置されてもよいが、カメ
ラ12のうち最上流部に位置するカメラ12aの帯状走
行体W上の撮影位置から下流側に位置する他のカメラ1
2の撮影位置までの距離が少なくとも既知であることが
必要である。また設置されるカメラ12の個数にも制限
はないが、個数が多いほど画像信号を重ねることによっ
て濃度ムラを検出しやすくなることから、カメラ12の
設置個数は多いほどよい。さらには、カメラ12は、白
黒画像またはカラー画像を得るカメラのどちらであって
もよく、帯状走行体Wの検査や評価の対象となる色ムラ
または濃度ムラに応じて適宜選択すればよい。
【0015】加算画像信号演算部14は、帯状走行体W
の同じ部分が画像上略同じ位置にくるように、画像信号
を一定間隔で遅延させながら加算して加算画像信号を得
る部分である。画像信号を加算するのは以下の理由によ
る。すなわち、光電素子等で得られたカメラ12の画像
信号は、濃度ムラによって生ずる画像信号の変化がノイ
ズ成分に比べて比較的小さいため、SN比が低く、たと
え種々の画像処理を施してもノイズ成分を除去して濃度
ムラの画像信号成分を得ることができない。しかし、画
像信号に含まれるノイズ成分は、複数のカメラ12で撮
影された場合、画像信号のノイズ成分の間に相関を持た
ないため、同一部分を複数のカメラで撮影して得られる
画像信号を加算することで、ノイズ成分は小さくなり、
一方濃度ムラの画像信号成分は加算されてその成分は大
きくなるため、SN比は向上する。その結果、画像処理
を行うことで容易に濃度ムラを識別することができるか
らである。
【0016】また、複数のカメラ12で撮影された画像
信号を加算する際、各カメラ12の走査サンプリングを
同期しつつ、一定時間遅延した画像信号を加算すること
は必ずしも必要でなく、以下の理由から、各カメラ12
の走査サンプリングを同期させず、帯状走行体Wの同じ
部分が画像上、略同じ位置にくるように画像信号を加算
すればよい。すなわち、検査の対象である濃度ムラは、
傷や突起のように小さく突然発生する欠陥と異なり、例
えば数mm〜数10cmの範囲で、しかも低周波の空間
周波数が支配的ななだらかな変化が一般的ゆえ、帯状走
行体Wの同一部分をカメラ12a、b、c等の間で走査
サンプリングを同期させながら、数μmの範囲内の誤差
で画像信号を取り込む必要がないからである。例えば、
帯状走行体Wが走行速度10m/秒で走行する際、走査
サンプリング周期が133μ秒である場合、帯状走行体
Wの撮影間隔は1.33mmである。この1.33mm
の間隔分、画像信号を加算する位置がカメラ12間でず
れたとしても、数mm〜数10cmの範囲で発生ししか
も変化のなだらかな濃度ムラにとって、この程度の位置
のずれによって、濃度ムラの検査結果や評価が変化する
ことはないからである。
【0017】そこで、加算画像信号演算部14は、図2
(a)および(b)に示すように、帯状走行体Wの走行
速度をVとし、カメラ12の各撮影位置の間隔をLと
し、カメラ12a、b、c等のカメラ12の走査サンプ
リング周期をTして、上記間隔Lを走行速度Vとサンプ
リング周期Tの積で割った値L/(V・T)に最も近い
整数、すなわち四捨五入した値をサンプリング遅延回数
nとすると、カメラ12aで行う走査サンプリング
(0)からサンプリング遅延回数、すなわちn回遅れて
カメラ12bで行われる走査サンプリング(n)の画像
信号Bn をカメラ12aで得られる走査サンプリング
(0)での画像信号A0 に加算する。また、カメラ12
aの撮影位置から2L下流側に撮影位置が離れているカ
メラ12cの画像信号Cについては、カメラ12aで行
う走査サンプリング(0)からサンプリング遅延回数の
2倍、すなわち2n回遅れてカメラ12cで行われる走
査サンプリング(2n)から得られる画像信号C2nをカ
メラ12aで得られる画像信号A0に加算する。同様に
して、その他の下流側に並ぶカメラ12の画像信号を加
算する。なお、図2(b)は、画像信号の波形がオシロ
スコープ等に表示されるように、先に出力された画像信
号程図中右側に位置するタイミングチャートを表してい
る。
【0018】カメラ12aの走査サンプリング(1)で
得られる画像信号A1 についても、カメラ12bの走査
サンプリング(n+1)で得られる画像信号Bn+1 を、
カメラ12cの走査サンプリング(2n+1)で得られ
る画像信号C2n+1をさらに、同様にして、その他の下流
側に並ぶカメラ12の画像信号を加算する。このように
して、設置されているカメラ12の全てについて画像信
号を遅延させながら加算し、加算画像信号Xを得る。な
お、図2(b)では、上述したように、走査サンプリン
グは同期される必要はなく、画像信号A,BおよびCの
サンプリング開始のタイミングは画像信号Bの走査サン
プリングのみがずれているが、画像信号Cやその他の画
像信号の走査サンプリングがずれても構わない。たとえ
ずれているとしても、上述したように帯状走行体Wの撮
影間隔に比べ濃度ムラは広い範囲に発生し、その変化も
なだらかであるため、濃度ムラの検査や評価に影響が小
さいからである。
【0019】濃度ムラ検出部16は、加算画像信号演算
部14で得られた加算画像信号Xから色濃度ムラを検査
し評価する部分である。例えば、加算画像信号Xの画像
信号の含まれないベース信号の平均値を算出し、一方濃
度ムラが含まれない加算画像信号Xの画像信号の平均値
を算出し、ベース信号の平均値と画像信号の平均値の差
を基準として画像信号の変動の許容範囲を定め、画像信
号の変動がこの許容範囲から外れることがないかによっ
て、濃度ムラの検査を行う。許容範囲から外れた加算画
像信号の部分は、画像上の画素位置単位で識別され、濃
度ムラ部分として画像データは強調される。加算画像信
号から得られる画像はモニタ等に絶えず表示されるが、
濃度ムラを検出した場合、濃度ムラとして検出された部
分は濃度ムラのない部分と区別されて階調を大きく変え
るので、オペレータによって容易に識別される。また、
濃度ムラの程度を知るために、例えば、濃度ムラが許容
範囲を外れる際の帯状走行体W上の面積や許容範囲を外
れた部分の加算画像信号Xの平均値等を算出し、データ
として記憶させることができる。また、常時、加算画像
信号Xの平均値をとり、その値をモニタ等に表示して濃
度ムラの変動を経時的に把握することができる。
【0020】以上のように、帯状走行体表面濃度ムラ検
査機10は構成される。次に、帯状走行体表面濃度ムラ
検査機10の作用を説明する。
【0021】まず、図2(a)に示すように、一定速度
で走行する帯状走行体W上の濃度ムラMがカメラ12a
の撮影位置に来てカメラ12aで撮影されると、図2
(b)に示すように、画像信号Aは走査サンプリング
(0)の画像信号A0 を得る。図中では、画像信号A0
は濃度ムラにより信号の値が僅かに低下しているが、逆
に信号の値が僅かに増加する場合であってもよい。走査
サンプリング(0)の画像信号A0 は、カメラ12aが
帯状走行体Wの幅方向に走査された際の帯状走行体Wの
幅方向の画像濃度の信号である。次にカメラ12aが時
間T秒後に走査サンプリング(1)を行う。図中の走査
サンプリング(1)の画像信号A1 においても、依然濃
度ムラMの信号が含まれている。濃度ムラMは、一般に
走査サンプリング時間T中に帯状走行体Wが走行する走
行距離V・Tに比べて、濃度ムラMの範囲は大きいから
である。このようにして濃度ムラMがカメラ12aの撮
影位置を通過するまで、画像信号Aに濃度ムラMによる
信号が継続して現れる。
【0022】濃度ムラMがカメラ12aの撮影位置を通
過した後、濃度ムラMは、一定の時間経過後カメラ12
bの撮影位置に到達し、濃度ムラMの信号がカメラ12
bの撮影する画像信号Bに現れる。すなわち、カメラ1
2aと12bの間隔Lを走行速度Vと走査サンプリング
周期Tの積で割った値L/(V・T)に最も近い整数、
すなわち四捨五入した整数値をサンプリング遅延回数n
として、走査サンプリング(0)から遅延したn番目の
走査サンプリング(n)および(n+1)の画像信号B
n およびBn+1 に濃度ムラMの信号が現れる。また、カ
メラ12bの撮影位置を通過した濃度ムラMの信号は、
カメラ12cの走査サンプリング(2n)および(2n
+1)の画像信号C2nおよびC2n+1に現れる。同様にし
て走行下流側に配置されたカメラ12の画像信号に濃度
ムラMの信号が走査サンプリング(3n)および(3n
+1)等の画像信号に現れる。
【0023】このようにして、サンプリング遅延回数分
遅延しながら、濃度ムラMの信号がカメラ12の画像信
号に現れるので、遅延して得られる画像信号を加算する
ことにより、加算画像信号Xを取得することができる。
加算画像信号Xは、カメラ12で撮影された際に画像信
号に含まれるノイズ成分が各画像信号間で無相関であ
り、ノイズ成分はお互いに打ち消され、濃度ムラMの信
号成分のみが強調されるため、濃度ムラMの画像信号が
SN比の高い形で得られる。
【0024】得られた加算画像信号Xは、濃度ムラ検出
部16で、画像信号が許容範囲内に含まれるか判断して
濃度ムラの検査を行う。また、濃度ムラが許容範囲内に
ある場合であっても、加算画像信号Xの平均値をとっ
て、その値をモニタ等に表示して濃度ムラの変動を経時
的に知ることができる。上記加算画像信号演算部14お
よび濃度ムラ検出部16は、コンピュータにてデジタル
信号として、プログラム上で上記処理が行われてもよ
い。
【0025】このように、帯状走行体Wの走行方向に一
定間隔でライン型CCDカメラを並べ、所定のサンプリ
ング回数遅延させながら画像信号を加算するので、帯状
走行体Wの濃度ムラをインラインで確実に定量的に検査
し、濃度ムラの変化を経時的に評価することができる。
これによって、従来ロールに巻き取られた末端部分のシ
ート素材の濃度のムラしかオフラインで検査や評価がで
きなかった問題点も解消する。
【0026】上記例では、カメラ固定台18は、帯状走
行体Wの上に固定配置されているが、帯状走行体Wの走
行方向と同一方向に一定の速度で一定の距離を一定時間
間隔、例えばリニアガイドを用い移動させてもよい。そ
の際、走行速度や走行距離や走行間隔等は特に制限され
ず、走行速度は帯状走行体Wの走行速度に応じて変えて
もよい。例えば帯状走行体Wの走行速度10m/秒に対
して、移動速度を4〜5m/秒、走行距離を2〜3m、
走行間隔を1〜2秒とする。この場合カメラ移動体18
と帯状走行体Wとの相対速度が小さくなるので、濃度ム
ラの検査において、帯状走行体Wが高速で走行して十分
な光量が得られない場合でも、カメラ12の光電素子へ
の電荷量の蓄積時間を確保して、画像信号に含まれるノ
イズ成分を相対的に低くしてSN比を向上させることが
できる。このため、濃度ムラの検査において、カメラ固
定台18を固定した場合に比べて画像信号の少ない加算
で濃度ムラを検査することが可能である。また、この場
合帯状走行体Wの速度Vを用いて行う上述の計算におい
ては、カメラ移動体18と帯状走行体Wとの相対速度に
置き換えて、サンプリング遅延回数nを定める必要があ
る。
【0027】また、一定距離を走行したカメラ固定台1
8が移動を終了して元の位置に戻る時間の間、帯状走行
体Wの濃度ムラの検査ができないが、濃度ムラの検査が
できなくても問題は生じない。濃度ムラは、上述したよ
うに傷や突起等のように突然発生するものでないため、
全長くまなく検査する必要がなく、例えば3000メー
トルの帯状走行体Wを10メートル間隔で検査や評価を
行っても、300点の濃度ムラの評価値を得ることがで
き、経時的に濃度ムラの変化を十分に知ることができる
からである。この場合においても、従来はロールに巻き
取られた末端部分のシート素材の濃度のムラしかオフラ
インで検査や評価できなかった問題点を解消することが
できる。
【0028】以上、本発明の帯状走行体の濃度ムラ検査
機について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限
定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、
各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんであ
る。
【0029】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、帯状走行体の走行方向に一定間隔で複数個配置
固定されるカメラで帯状走行体表面の画像を撮影し、こ
の画像信号を、帯状走行体の同じ部分が画像上略同じ位
置に来るように、一定間隔で遅延させながら加算して加
算信号を得るので、一方向に走行する帯状走行体の表面
の濃度ムラをインラインで確実に定量的に検査し、しか
も濃度ムラの変化を経時的に評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の帯状走行体の濃度ムラ検査機の一実
施例である帯状走行体表面濃度ムラ検査機の構成を説明
する説明図である。
【図2】(a)は、図1に示される帯状走行体表面濃度
ムラ検査機を説明する説明図であり、(b)は、複数の
カメラから出力される画像信号と加算画像信号を説明す
る説明図である。
【符号の説明】
10 帯状走行体表面濃度ムラ検査機 12、12a、12b、12c カメラ 14 加算画像信号演算部 16 濃度ムラ検出部 18 カメラ固定部 W 帯状走行体 M 濃度ムラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G051 AA41 AB07 AC15 CA03 CA04 CB01 CD03 CD07 EA25 2G086 EE05 HH07 5B057 AA01 BA02 BA19 CA08 CB08 DA03

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方向に走行する帯状走行体の一方にあっ
    て、前記帯状走行体の走行方向に沿って複数個固定配置
    され、前記帯状走行体表面の画像を撮影するカメラと、 複数の前記カメラから得られる画像信号を、前記帯状走
    行体の同じ部分が画像上略同じ位置に来るように、一定
    間隔で遅延させながら加算して加算画像信号を得る加算
    画像信号演算部と、 この加算画像信号演算部で得られた加算画像信号から濃
    度ムラを検出する濃度ムラ検出部とを備える帯状走行体
    の濃度ムラ検査機。
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