JP2000321052A - 形状計測プローブ及び動的形状測定装置 - Google Patents

形状計測プローブ及び動的形状測定装置

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JP2000321052A
JP2000321052A JP13125699A JP13125699A JP2000321052A JP 2000321052 A JP2000321052 A JP 2000321052A JP 13125699 A JP13125699 A JP 13125699A JP 13125699 A JP13125699 A JP 13125699A JP 2000321052 A JP2000321052 A JP 2000321052A
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angle
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probe
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Yuji Kohari
裕二 小張
Masanobu Sakai
政信 酒井
Shuji Torii
修司 鳥居
Yasuo Hayasaka
康男 早坂
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モノコック構造体の衝突試験において、衝突
に伴う構造体の変形情報を得ることができるとともに、
加えて、構造体の運動の速度や、衝突後に跳ね返ったと
きの加速度、衝突後の地上に対する絶対座標などの情報
をも得ることができ、モノコック構造体の衝突という物
理的現象を多方面から解明することができる動的形状測
定装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 複数の角度検出ユニット2を回動自在に
連結して形状計測プローブ1を構成する。角度検出ユニ
ット2には、隣接する角度検出ユニットとのなす角を検
出する角度検出手段3が備えられると共に、角度検出手
段で検出した検出角度信号を出力する角度出力手段が備
えられる。さらに、角度検出ユニットの少なくとも1つ
に加速度センサ6を備える。この形状計測プローブに接
続される信号処理装置は、加速度センサからの出力を積
分して速度情報を得る手段と、この速度情報をさらに積
分して変位情報を得る手段とを備える。信号処理装置と
形状計測プローブとを組合わせて動的形状測定装置を構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にパネルやモノ
コック構造体などの形状とその時間的変化を計測する形
状計測装置に関し、より詳しくは屈曲自在な細長い形状
計測プローブを被測定面に沿わせて取り付けて、このプ
ローブの変形の様子から被測定面の形状変化を計測する
形状計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置としては、例えば、
図19〜21に示すような形状計測装置が知られてい
る。図19は従来技術による形状計測装置の構成を示す
ブロック図であり、図20は形状計測装置の計測動作を
説明する図であり、図21は形状計測プローブを示す斜
視図(a)、及び断面図(b)である。
【0003】図19に示すように、形状計測装置は、複
数のセンサ回路1を備えた形状計測プローブと外部に設
けられた信号処理装置2とをコネクタ3を介して接続し
て構成されている。複数のセンサ回路1は、図21に示
す如く、細長い形状計測プローブ4を構成するように長
手方向に順次連結されており、連結部分は可変抵抗など
の角度検出手段12を回転中心として回動自在になって
いて、形状計測プローブ4が水平面内を自由に屈曲でき
るようにしている。
【0004】この形状計測プローブ4を使用して形状を
計測するに際しては、隣接する各センサ回路1同士のな
す角度を前記角度検出手段12によって検出して、得ら
れた角度をベクトル的に順次加算していくことで全体形
状を再現する。そのために、長手方向に連結されている
複数の角度検出手段12のうちの1つを選択的に順番に
動作させていく。具体的には、図20(b)に示すよう
な階段状の電圧波形からなる出力選択信号を出力選択手
段20から出力選択信号線30aに与えると、この信号
を受けた角度出力手段11は該電圧が所定の設定範囲に
あるときにONとなって、図20(a)に示す如く、当
該センサ回路1の角度検出手段12の検出結果を共通の
角度信号出力線30bに出力させる。こうして角度信号
出力線30bには各角度検出手段12で検出した角度信
号が時分割的に順次出力されるので、これを信号入力手
段21で受信して、角度出力調整手段22で所定の倍率
に調整して計測角度信号とし、さらに直交座標演算手段
23でベクトル的な座標の加算を行って、各点の位置座
標Pn(Xn,Yn)を得る。すなわち、出力選択信号
が階段状の波形変化を1サイクル終えることで、連結数
つまりセンサ回路1の数だけの角度信号が得られて1回
の計測サイクルが行なわれ、これを繰返すことで各計測
サイクル毎に形状計測プローブの屈曲変化を計測する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような上述の従来
技術では、各計測サイクル毎に形状計測プローブの屈曲
変化を計測することができるので、衝突試験におけるモ
ノコック構造体の時々刻々の変形を知ることができた。
【0006】しかしながら、モノコック構造体の衝突試
験では、加速された構造体が障害物に激しく激突し、そ
の勢いで相手物から跳ね返るといった、きわめてダイナ
ミックな挙動をしている。そして、かかる現象を全体的
に詳しく解明しようとしたとき、単に構造体の時々刻々
の変形を知るだけでは情報的に不足であって、衝突の瞬
間を含んだ前後の時間帯にわたる構造体の運動の速度や
絶対座標(地上に対する絶対位置)などをも知りたいと
いう要請があった。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、モノコック構造体の衝突試験において、衝突に伴う
構造体の変形の情報を得ることができるとともに、加え
て、構造体の運動の速度や、衝突後に跳ね返ったときの
加速度、衝突後の地上に対する絶対座標などの情報をも
得ることができ、モノコック構造体の衝突という物理的
現象を多方面から解明することができる動的形状測定装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る本発明の形状計測プローブは、複数
の角度検出ユニットを回動自在に連結して構成された形
状計測プローブであって、前記角度検出ユニットには、
隣接する角度検出ユニットとのなす角を検出する角度検
出手段が備えられると共に、同角度検出手段で検出した
検出角度信号を出力する角度出力手段が備えられ、前記
角度検出ユニットの少なくとも1つに加速度センサが備
えられていることを特徴としている。
【0009】この形状計測プローブと所定の信号処理装
置とを組合わせて本発明による動的形状測定装置を構成
する。すなわち、本発明による動的形状測定装置は、請
求項8に記載されているように、形状計測プローブに接
続される信号処理装置であって、前記加速度センサから
の出力を積分して速度情報を得る手段と、この速度情報
をさらに積分して変位情報を得る手段とのいずれか又は
両方を備えた信号処理装置と、前記形状計測プローブと
を組合わせて構成される。
【0010】かかる構成の動的形状測定装置では、形状
計測プローブに備えられた加速度センサで検出した加速
度信号を積分することで加速度センサの箇所の速度情報
を得る。さらに同速度情報を積分して変位情報を得る。
かかる積分演算を高速に繰返して実行することにより、
衝突の瞬間を含む前後の時間帯にわたる構造体の運動の
速度、衝突後に跳ね返ったときの加速度、衝突後の構造
体の地上に対する絶対座標などの情報を得る。
【0011】本発明においては、加速度センサを形状計
測プローブのいずれかの箇所に取付けさえすれば、原理
的に上述の作用効果を達成することが可能である。しか
しながら、請求項2に記載したように、加速度センサ
は、形状計測プローブの複数の角度検出ユニットのう
ち、角度計算の基準となる基準角度検出ユニットに備え
ることが好ましい。
【0012】本発明の動的形状測定装置は、単に加速
度,速度,変位だけを計測するものではなく、従来技術
と同様に、形状計測プローブの変形をも計測するもので
ある。ここで形状計測プローブの変形の計測に際して
は、隣接する角度検出ユニット同士のなす角度を検出し
て、得られた角度をベクトル的に順次加算していくこと
で全体形状を再現する。これは具体的には、sinθとcos
θの累積演算により実行される。その演算ではいずれか
の角度検出ユニットを基準点として定めておいて、その
点に対して順にベクトル的な累積加算を行なう。この角
度検出ユニットを本明細書では基準角度検出ユニットと
称している。
【0013】なお、基準角度検出ユニットは形状計測プ
ローブの両端のいずれかの端部のものを選ぶのが一般的
であり、該端部から他端に向って順々にベクトル加算を
行なうことで、形状計測プローブの全体形状を知ること
ができるが、かならずしもこれに限られるものではな
く、例えば形状計測プローブの中央部に基準角度検出ユ
ニットを設けて、形状計測プローブの左右両端に向って
順次ベクトル加算を行なうようにしても、同様に計測は
可能である。
【0014】基準角度検出ユニットは、形状計測プロー
ブの変形曲線を再現するための起点に相当するものであ
る。従って、ここに加速度センサを取付けて同点の加速
度,速度,変位の各情報を得るようにすれば、起点の運
動情報を基準ないし原点としてこれに形状変化の情報を
加算するだけで形状計測プローブの時々刻々の全体挙動
を調べることができ、演算処理が簡単で、急激な変形現
象を高速演算するのに好適である。
【0015】また、モノコック構造体を平坦な衝突壁に
正面から衝突させるような単純な実験においては、構造
体の挙動は前後方向だけの速度・加速度成分しか持たな
いことが予想されるが、今日においては、斜め方向の衝
突や車体前面の片側部分だけが衝突するような各種衝突
条件についても安全性を吟味する必要がある。従って、
衝突現象を完全に解明するためには、前後方向の運動の
みならず横方向の運動や回転運動についても挙動情報が
要求される。
【0016】そこで請求項3に記載の形状計測プローブ
では、前記加速度センサは多軸方向の加速度を検出可能
なものであることを特徴としている。
【0017】加速度センサには、1方向の加速度だけを
検出できる単軸型のほか、XY方向に対応した2軸型、
XYZの直交座標系に対応した3軸型などがある。ま
た、XYZの各軸についての回転加速度までをも検出で
きる6自由度型などもある。このような多軸型のセンサ
を用いることで、モノコック構造体の横方向の加速度,
速度,変位の運動の挙動を知ったり、回転方向の挙動に
ついて知ることもできる。
【0018】もっともこのような多軸型の加速度センサ
は、単軸型のものに比べると一般に大型であるため、形
状計測プローブの加速度センサ取付部分が肥大化するこ
とがある。
【0019】そこで請求項4に記載の形状計測プローブ
では、検出する加速度の方向が互いに異なる複数の加速
度センサを前記形状計測プローブのそれぞれ異なる位置
に備えるようにした。
【0020】例えば、XYZの3軸の挙動を知りたい場
合を例にすれば、形状計測プローブの先端部にはX方向
の単軸の加速度センサを、中央部にはY方向の単軸の加
速度センサを、基端部にはZ方向の単軸の加速度センサ
を、それぞれ取付けるようにすれば、加速度センサの取
付部分を肥大化させずに3軸方向の情報を計測できるよ
うになる。
【0021】また別の目的から、請求項5に記載したよ
うに、検出する加速度の方向が互いに同一である複数の
加速度センサを前記形状計測プローブのそれぞれ異なる
位置に備えることもできる。
【0022】上述したように、基準角度検出ユニットの
加速度,速度,変位の情報を基準点とし、そこに順次角
度検出ユニットの角度変化をベクトル加算することで、
動的な変形現象をかなりの程度まで正確に知ることがで
きる。しかし、累積的なベクトル加算にともなって誤差
もまた累積することは否定できない。そこで形状計測プ
ローブの両端部に1つずつ合計2つの同一の加速度セン
サを備えたり、両端及び中央部に1つずつ合計3つの加
速度センサを備えたりすれば、それらの2点又は3点は
実質的に基準点となるので、この情報により計測精度を
向上させることができる。
【0023】上述の列挙した各タイプの動的形状測定装
置は、空間中を速度・加速度をもって運動し且つそれ自
体が変形するようなあらゆる物体の挙動の観測に応用す
ることができる。しかし、自動車のモノコック構造体の
衝突試験に着目した場合、必ずしもあらゆる挙動情報が
求められるというわけではない。主に入手したい情報
は、地面と平行な水平面上における構造体の挙動、つま
り構造体がどこにあり、どのような速度・加速度で運動
しているか、及び、地面上で構造体が右や左に傾いてい
るかといった垂直軸まわりの回転運動の情報である。
【0024】そこで請求項6に記載の形状計測プローブ
では、水平面内の直交方向の2方向の加速度と垂直軸を
中心とする回転方向の加速度との合計3つの自由度の加
速度を検出できるようにした。ここで3自由度の加速度
を得るために、1つの加速度センサで検出するか、複数
のセンサで検出するか、センサの取付位置はどうするか
などは既に述べた範囲内で自由に応用することができ
る。この形状計測プローブは、モノコック構造体の衝突
時の挙動を全般的に調べるために必要かつ十分な条件を
備えており、コストパフォーマンスにも優れている。
【0025】また請求項7に記載したように、請求項1
に記載した形状計測プローブであって前記複数の角度検
出ユニットのうち該形状計測プローブの端部付近の角度
検出ユニットが基準角度検出ユニットになっている形状
計測プローブを、長手方向に逆向きにして2本束ねるこ
とで1本の形状計測プローブを構成してもよい。
【0026】2本の形状計測プローブの検出出力を平均
化するなどすれば、1本での計測よりも誤差を小さく抑
えることができる。また、形状計測プローブの計測誤差
は基準角度検出ユニットから離れるほど大きくなる傾向
があるが、2本の形状計測プローブを逆向きに束ねるよ
うにすれば、末端の誤差の多い情報を補償すべくもう一
方の形状計測プローブの情報を採用することで全体とし
て誤差を小さくすることができる。また、1本の形状計
測プローブが破損した場合でも他方によってバックアッ
プして計測が可能であり、衝突実験自体をやり直す必要
がなくなる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明の動的形状測
定装置によれば、特に、モノコック構造体の衝突試験に
おいて、衝突に伴う構造体の変形の情報を得ることがで
きるだけでなく、構造体の運動の速度や、衝突後に跳ね
返ったときの加速度、衝突後の地上に対する絶対座標な
どの情報をも得ることができ、モノコック構造体の衝突
という物理的現象を多方面から解明することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の形状計測装置の実施形態を説明する。第1実施形態 まず、本発明の実施形態1を説明する。図1は形状計測
プローブを模式的に示す斜視図である。
【0029】図示の通り、この形状計測プローブ1は複
数の角度検出ユニット2をX軸まわりに回動自在に連結
して構成されており、回動部分には可変抵抗やポテンシ
ョメータ、可変容量素子などからなる角度検出素子3が
設けられ、隣接する角度検出ユニット2との相互の角度
を検出するようになっている。なお、符号4は角度検出
ユニットの台座となるプレートである。また、図中の最
右端の角度検出ユニット5は基準角度検出ユニットであ
って、加速度センサ6が埋設されている。前記従来技術
と同様にして検出された相対角度θzについて基準角度
検出ユニット5から順次sinθz、cosθzを累積して加算
することにより、各角度検出ユニット2のXY座標が求
められる。
【0030】次に図2を参照して角度検出ユニット2の
作製手順について説明すると、まず、フレキシブル基板
のような可撓性のあるプリント配線基板2Aの表面に角
度検出素子3と信号処理に必要な電子部品2Bとを装着
する。そして、このプリント配線基板を点線に示すよう
に折畳んで、断面が矩形状になるように形成し、プリン
ト配線基板2Aの内部の隙間部分と外周部分とに樹脂を
充填して、剛性のある略直方体形状の角度検出ユニット
2を得る。
【0031】図3は上述のようにして作製された角度検
出ユニット2を示す斜視図であり、同角度検出ユニット
の側面部には複数の電極23が備えられており、同電極
23を図21に示すフレキシブル基板30d,30eに
半田付けして従来技術と同様に信号の伝達を行なう。
【0032】図4は角度検出ユニット2を連結する方法
を示す斜視図であり、まず、角度検出ユニット2の台座
となるプレート4A,4Bを組立てるべく、プレート4
Aの右端の孔とプレート4Bの左端の孔とを重ね合せ
て、上からシャフト21を差込む。そしてシャフト21
の下端の中空孔に固定ボール20を圧入する。するとシ
ャフト21の下端部の外径が膨張して、シャフト21が
プレート4Bに対して固定される一方、プレート4Aは
シャフト21に対して自由に回動できる組立状態にな
る。その後、プレート4Aの上面に角度検出ユニット2
を固着する。このときシャフト21の上端面に突設され
た凸条が角度検出ユニット2の角度検出素子3に嵌合す
るようにする。これにより、プレート4Bの回動角度変
化はシャフト21を介して角度検出素子3へと伝えられ
る。
【0033】図5は、こうして2つの角度検出ユニット
を組立てたときの状態を示す平面図である。プレート4
Bの左端は半円形に加工されているが、その半径Rの中
心よりも図中左側であるプレート4Bの先端にオフセッ
トした位置になるように、前述のシャフト21の中心3
1が定められている。このため図6に示すように、プレ
ート4A,4Bの相対角度がθになったとき、プレート
4Bの半円形Rの端面30がプレート4Aの段差部32
に当接して、それ以上の回転を阻止する。これにより角
度検出ユニットが過大に屈曲しすぎて内部のフレキシブ
ル基板や信号線が破損・断線するのを防止している。な
お、角度θは形状計測時に生じ得る変形角度に比べて十
分に大きく設定されており、計測を阻害するものではな
い。
【0034】このようにして必要数の角度検出ユニット
を連結したら、図7に示すように、金属板等からなる弾
性板40,41で左右両側から角度検出ユニット2を挟
み込んで、これを角筒状の弾性パイプ11に挿入して、
形状計測プローブを完成させる。なお角筒状の弾性パイ
プ11は蛇腹状の金属管でできていて内面に凹凸が形成
されていたり、あるいはゴムホース等の接触摩擦の大き
い材質でできている。これに対して、外側の弾性板41
は表面のなめらかな剛性の高い金属板等でできており、
取付孔42に通したボルト43によって被測定面に固定
される(図9参照)。また内側の弾性板40は弾性板4
1と角度検出ユニット2との間を自由に摺動できるよう
に挟んで保持され、その両面にはテフロンコーティング
等の処理が施されている。従って、弾性板40に挟まれ
た各角度検出ユニット2は、形状計測プローブが被測定
面の変形に追従して屈曲しようとするとき、低摩擦の状
態で弾性パイプ11内を長手方向に摺動することができ
る。
【0035】なお、図8に示すように弾性板41の板厚
を長さ方向に変化させてもよい。具体的には、基準角度
検出ユニット5に近い側の端部を厚くして、反対側の端
部に向けて徐々に薄くなるようにする。一般に、基準角
度検出ユニット5の付近においては、角度検出ユニット
2と弾性パイプ11との間に大きなガタが生じて測定誤
差を生む傾向があるため、弾性板41をやや厚めにする
ことで、ガタを低減し測定精度を向上させることができ
る。
【0036】次に、上記構成からなる本実施形態の形状
計測装置の動作を説明する。
【0037】モノコック構造体の衝突試験にあっては、
図10に示すように、衝突力15によって被測定物13
が変形すると同時に、衝突の衝撃にともなって被測定物
13全体が矢印16のように跳ね返る挙動を示す。この
とき加速度センサ6に働く加速度データは外部の信号処
理装置に伝達され積分処理されて、基準角度検出ユニッ
ト5に作用する加速度,速度,及び変位の各種情報が得
られる。
【0038】本実施形態では、特に、加速度センサ6の
検出データを2回積分することにより、加速度センサ6
の変位の情報を得るようにしている。これはすなわち地
上座標系に対する絶対座標値が得られることにあたる。
この絶対座標を起点とし、これに形状計測プローブの屈
曲曲線をベクトル的に加算することで、図11に示す如
く、変形前,Δt1,Δt2…,変形後までにわたる各
時刻における被測定物の変形を地上座標系上で再現する
ことができる。
【0039】第2実施形態 次に、本発明の第2実施形態を説明する。図12及び図
13は本実施形態の作用を説明する図である。図示の通
りこの実施形態では、基準角度検出ユニット5にY方向
の加速度を検出する加速度センサ6を設けると共に、基
準角度検出ユニット5以外の角度検出ユニット2に別個
の加速度センサ7を設けることとした。
【0040】本実施形態では、加速度センサ6の検出加
速度を2回積分して基準角度検出ユニット5の絶対座標
を得ると共に、加速度センサ7の検出加速度も2回積分
して該角度検出ユニット2の絶対座標をも得るようにし
ている。従って、形状計測プローブ1の2点の絶対座標
が得られる。従って、図13に示す如く、形状計測プロ
ーブ1の屈曲曲線をこれら2点を通るように補正する。
かかる補正によって加速度センサが1個のときよりも高
精度で形状変化を再現することができる。
【0041】第3実施形態 次に、本発明の第3実施形態を説明する。図14及び1
5は本実施形態の作用を説明する図である。図示の通り
この実施形態でも、前記第2の実施形態と同様に2個の
加速度センサ6,7を設けているが、これらの加速度セ
ンサ6,7としては、Y軸方向の加速度とX軸方向の加
速度との両方を検出できる2自由度型のものを採用する
こととした。
【0042】本実施形態では、加速度センサ6のY軸加
速度を2回積分してY座標を得るとともにX軸加速度を
2回積分してX座標をも得る。そして同様に加速度セン
サ7についてもXY座標を得る。そして、図15に示す
如く、これら2点のXY座標を通るように形状計測プロ
ーブ1の屈曲曲線を補正する。従って、本実施形態によ
れば、例えば、モノコック構造体の衝突試験において、
構造体正面の左右のいずれか部分だけを障害物に衝突さ
せた場合のように、衝突後の構造体が左右に大きく回転
するような場合であっても、被測定物の地上座標系に対
する正確な位置情報を知ることができる。
【0043】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、例えば以下のように変形してもよい。
【0044】上記各実施形態では、いずれも形状計測プ
ローブを1本だけ使用する構成としたが、図16に示す
如く、2本の形状計測プローブを長手方向に逆向きに束
ねて1本の形状計測プローブとして使用するようにして
もよい。この場合、1本目の形状計測プローブの加速度
センサの設けられている位置と、2本目の形状計測プロ
ーブの加速度センサの設けられている位置とが互いに離
れるようにすることが好ましい。このように配置した2
本の形状計測プローブの検出出力を平均化すれば、1本
での計測よりも誤差を小さく抑えることができる。
【0045】また、上記各実施形態では、角度検出ユニ
ット2を直方体の形状としたが、これに代えて、図17
に示す如く、長手方向に一方が広がった末広がり型の形
状としてもよい。このように角度検出ユニット2を略円
錐台形状にすると、幅広の後端部53だけが弾性パイプ
11の内面に点接触して支持されるので、摺動摩擦抵抗
が低減して形状計測プローブの屈曲の柔軟性を高めるこ
とができる。また、先端部52が先細であって弾性パイ
プ11の内面に接触しないようになっているので、この
部分の接触による測定誤差を低減できる。
【0046】すなわち、以上説明した実施の形態は、本
発明の理解を容易にするために記載されたものであっ
て、本発明を限定するために記載されたものではない。
したがって、上記の実施の形態に開示された各要素は、
本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物を
も含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による形状計測プローブ
を模式的に示す斜視図である。
【図2】形状計測プローブを構成する角度検出ユニット
を作製する手順を説明する図である。
【図3】作製された角度検出ユニットを示す斜視図であ
る。
【図4】複数の角度検出ユニットを連結する方法を説明
する斜視図である。
【図5】2つの角度検出ユニットを組立てた状態を示す
平面図である。
【図6】2つの角度検出ユニットを組立てた状態を示す
平面図である。
【図7】連結した角度検出ユニットを形状計測プローブ
に組立てる手順を説明する図である。
【図8】弾性板の板厚について説明する斜視図である。
【図9】図7に従って組立てた形状計測プローブを被測
定面に固定した状態を説明する図である。
【図10】本発明の第1実施形態による動的形状測定装
置の作用を説明する図である。
【図11】本発明の第1実施形態による動的形状測定装
置の作用を説明する図である。
【図12】本発明の第2実施形態による動的形状測定装
置の作用を説明する図である。
【図13】本発明の第2実施形態による動的形状測定装
置の作用を説明する図である。
【図14】本発明の第3実施形態による動的形状測定装
置の作用を説明する図である。
【図15】本発明の第3実施形態による動的形状測定装
置の作用を説明する図である。
【図16】本発明の変形例による形状計測プローブを模
式的に示す斜視図である。
【図17】本発明の他の変形例による形状計測プローブ
を模式的に示す平面図である。
【図18】図17の変形例による形状計測プローブの取
付状態を示す図である。
【図19】従来技術による形状測定装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図20】従来技術による形状測定装置の計測動作を説
明する図である。
【図21】従来技術による形状計測プローブを示す斜視
図(a)及び断面図(b)である。
【符号の説明】
1…形状計測プローブ 2…角度検出ユニット 2A…プリント配線基板 2B…電子部品 3…角度検出素子 4…プレート 5…基準角度検出ユニット 6…加速度センサ 13…被測定物 14…両面テープ 20…固定ボール 21…シャフト 23…電極 30…端面 30d,30e…フレキシブル基板 32…段差部 40,41…弾性板 42…取付孔 43…ボルト 52…先端部 53…後端部
フロントページの続き (72)発明者 鳥居 修司 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 早坂 康男 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 2F029 AC12 2F063 AA25 AA41 BA11 BA30 BB05 BD12 CA10 CA13 DA02 DA04 DA08 DA21 DB02 DC02 DD01 DD06 DD08 EB01 JA07 LA13 ZA01 2F069 AA51 AA68 BB40 DD16 DD20 GG01 GG06 GG15 GG41 GG51 GG56 GG59 GG77 HH02 JJ02 JJ19 JJ26 MM04 MM11 QQ05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の角度検出ユニットを回動自在に連結
    して構成された形状計測プローブであって、 前記角度検出ユニットには、隣接する角度検出ユニット
    とのなす角を検出する角度検出手段が備えられると共
    に、同角度検出手段で検出した検出角度信号を出力する
    角度出力手段が備えられ、 前記角度検出ユニットの少なくとも1つに加速度センサ
    が備えられていることを特徴とする形状計測プローブ。
  2. 【請求項2】 前記加速度センサは、前記形状計測プロ
    ーブの複数の角度検出ユニットのうち、角度計算の基準
    となる基準角度検出ユニットに備えられていることを特
    徴とする請求項1記載の形状計測プローブ。
  3. 【請求項3】 前記加速度センサは多軸方向の加速度を
    検出可能なものであることを特徴とする請求項1又は2
    のいずれか記載の形状計測プローブ。
  4. 【請求項4】 検出する加速度の方向が互いに異なる複
    数の加速度センサを前記形状計測プローブのそれぞれ異
    なる位置に備えていることを特徴とする請求項1記載の
    形状計測プローブ。
  5. 【請求項5】 検出する加速度の方向が互いに同一であ
    る複数の加速度センサを前記形状計測プローブのそれぞ
    れ異なる位置に備えていることを特徴とする請求項1記
    載の形状計測プローブ。
  6. 【請求項6】 水平面内の直交方向の2方向の加速度と
    垂直軸を中心とする回転方向の加速度との3つの自由度
    の加速度を検出できることを特徴とする請求項1,2,
    4,5いずれか記載の形状計測プローブ。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載した形状計測プローブで
    あって前記複数の角度検出ユニットのうち該形状計測プ
    ローブの端部付近の角度検出ユニットが基準角度検出ユ
    ニットになっている形状計測プローブを、長手方向に逆
    向きにして2本束ねることで1本の形状計測プローブを
    構成したことを特徴とする形状計測プローブ。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載された形状計測プローブ
    に接続される信号処理装置であって、前記加速度センサ
    からの出力を積分して速度情報を得る手段と、この速度
    情報をさらに積分して変位情報を得る手段とのいずれか
    又は両方を備えた信号処理装置と、前記形状計測プロー
    ブとを組合わせて構成される動的形状測定装置。
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