JP2000320362A - 可変出力エンジン付き車両及びその出力制御方法 - Google Patents

可変出力エンジン付き車両及びその出力制御方法

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JP2000320362A JP13406099A JP13406099A JP2000320362A JP 2000320362 A JP2000320362 A JP 2000320362A JP 13406099 A JP13406099 A JP 13406099A JP 13406099 A JP13406099 A JP 13406099A JP 2000320362 A JP2000320362 A JP 2000320362A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】可変出力エンジンの性能を十分発揮でき、か
つ、運転性も良好な可変出力エンジン付き車両及びその
出力制御方法の提供。 【解決手段】ミッション30に付設された速度段位置検出
機構31からの速度段位置信号、トルコン70に付設された
ロックアップ検出機構71からのロックアップ有無信号及
び車輪駆動状態切替機構80に付設された車輪駆動状態検
出機構81からの車輪駆動状態検出信号を入力されエンジ
ン出力切替装置90に出力切替信号を出力するコントロー
ラ75を設け、速度段位置が所定の速度段より高い時エン
ジン出力を高出力側に制御し、ロックアップ有の時は、
前述の速度段位置よりもより高速度段位置で高出力側に
制御し、さらに、駆動車輪数が増加された場合は、増加
前の切替え速度段位置より低い速度段位置で高出力側に
切替えるように制御する可変出力エンジン付き車両及び
その出力制御方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータグレーダ、
ブルドーザ等の建設機械あるいはその他の車両におい
て、そのエンジン出力を変更可能にされた可変出力エン
ジン付き車両及びその出力制御方法に関する。
【0002】
【背景技術】通常、エンジン出力はある一定の最大出力
が得られるように設定されている。しかし、車両、機械
によっては、状況により最大出力の設定値を変えたい要
求がある。
【0003】例えば、建設機械は、出力の大きいことが
仕事能率の高いことに直結する。しかし、低速度域にお
いては、トランスミッションの減速比が大きいため、出
力を大きくすると、駆動力が車輪または履帯の路面粘着
係数を上まわる場合があり、このような場合には、 車
輪または履帯がスリップすることがある。車輪等がスリ
ップすると、仕事がやりにくいばかりでなく、運転制御
性が悪く、車輪等の損耗を生じて足まわりの寿命も短く
なり、かつ、作業能率も悪い。
【0004】これを防止するために、常用作業域におけ
るトランスミッションの速度段に応じて適正出力が決め
られている。このため、それよりも高速度段で作業をす
るときには、出力がもっとあった方が、高能率作業が可
能であるにも拘わらず、低速度段作業時のスリップ防止
のために、エンジン出力を押さえた設定とされている。
【0005】上述のような場合、出力が可変にできれ
ば、作業において適正な出力を選ぶことが可能となり、
作業の効率が向上する。このため、燃料噴射量を制御す
るなどしてエンジン出力を可変にしたエンジン、すなわ
ち、可変出力エンジンが開発されている。このような、
可変出力を得る方法は、現在いくつか知られている。例
えば、以下のような方法がある。
【0006】1)電子ガバナコントロールにより、電子
的にエンジン出力を制御する方法。 2)米国特許第4785778号に記載されている方
法。この方法に用いられる装置は、燃料噴射システムの
燃料噴射量を制御する可動ラックにメインガバナばねの
一端を当接させるとともに、このメインガバナばねの他
端に制御レバーを関与させ、かつ、この制御レバーの位
置を油圧シリンダで変化させる構造を有している。この
油圧シリンダで制御レバーの位置をメインガバナばねを
押し込む方向にあるいはその逆方向に変位させること
で、ばね圧を変化させて燃料噴射量を制御するものであ
る。 3)ブーストコンペンセータ装置で制御する方法。この
方法は、ターボチャージャの過給圧をブーストコンペン
セータ装置(以下、ブーコン装置と略する場合がある)
付きの燃料噴射装置を備えたエンジンにおいて、ブーコ
ン装置に印加するターボチャージャの過給圧を電磁弁を
使ってオン、オフ制御し、過給圧を供給した高出力状態
と、全く供給しない基本出力状態とを設定して2段階の
エンジン出力を得る方法である。 4)本件出願人が既に出願した特願平11−95473
号明細書に記載した方法。この方法は、上述の3)の方
法を改良した方法である。すなわち、3)の方法におい
ては、ブーコン装置に印加するターボチャージャの過給
圧は単にオン、オフ制御するだけであるため、過給圧を
供給した高出力状態と、全く供給しない基本出力状態と
の2段階のエンジン出力しか得られず、その中間の出力
は得られない。そこで、ターボチャージャの過給圧をブ
ーコン装置に供給する流路の途中に、過給圧を複数段に
切替えできる圧力状態切替機構を設け、この圧力状態切
替機構の切替え操作により、中間の圧力状態を得られる
様にし、これによってエンジン出力を所望の複数段に切
替えられるようにした方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近の可変
出力エンジンを備えた車両においては、エンジンとトラ
ンスミッションとの間に、トルクコンバータ(以下、ト
ルコンと略する場合がある)を配置したものが見受けら
れる。しかし、トルコンを有する車両では、運転操作は
容易になるものの、トルコンでの滑りが生じるため、動
力伝達効率が下がり、特に、高速度段での運転時の効率
低下が問題となる。このため、高速度段ではトルコンを
直結(ロックアップ)するロックアップ機構付きトルコ
ンが開発され、このようなロックアップ機構付きトルコ
ンを備えたモータグレーダが米国キャタピラ(CATERPIL
LAR)社から販売されている(キャタピラ社、1996
年カタログ、「24H、Motor Grader」192頁参照)。
しかし、このキャタピラ社のものは、可変出力エンジン
とロックアップ機構との関係を全く考慮しておらず、十
分な運転制御とはなっていない。
【0008】また、可変出力エンジン付き車両の運転性
能をより充実させるため、駆動輪を車輪の全てに切替え
可能なもの(全輪駆動式=ALL WHEEL DRI
VE=AWD)も販売されている。このような全輪駆動
式モータグレーダが米国ジョンデア(JOHN DEERE)社
から販売されている(ジョンデア社、1997年カタロ
グ、「Motor Graders 770C、770CH、772
CH」参照)。しかし、このジョンデア社のものは、可
変出力エンジンと全輪駆動との関係は考慮しているもの
の、運転操作の容易性を高める、トルコンあるいはロッ
クアップ機構付きトルコン装置は備えておらず、可変出
力エンジン付き車両の運転性及び制御性を十分には改善
していない。
【0009】本発明の目的は、可変出力エンジン付き車
両において、可変出力エンジンの性能を十分発揮でき、
かつ、運転性も良好な可変出力エンジン付き車両及びそ
の出力制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、可変出力エン
ジンに、ロックアップ機構付きトランスミッションと、
このトランスミッションの速度段位置信号及びロックア
ップ機構のロックアップ有無信号によって可変出力エン
ジンの出力を制御するエンジン出力コントローラとを設
けることにより、前記目的を達成しようとするものであ
る。また、本発明は、上述の構成に加えて、車両の車輪
のうちどの車輪を駆動するかを切替える車輪駆動状態切
替機構、及び、この車輪駆動状態切替機構の切替状態を
検出して車輪駆動状態検出信号をエンジン出力コントロ
ーラに出力する車輪駆動状態検出機構を設けることによ
って、よりよく前記目的を達成しようとするものであ
る。
【0011】具体的には、請求項1に記載の発明は、エ
ンジンと、このエンジンの出力を多段に変更するエンジ
ン出力切替装置と、エンジンの出力側に連結されたロッ
クアップ機構付きトルクコンバータと、このトルクコン
バータの出力側に連結された多段変速トランスミッショ
ンと、ロックアップ機構の作動の有無を検出してロック
アップ有無信号を出力するロックアップ検出機構と、ト
ランスミッションの速度段位置を検出して速度段位置信
号を出力する速度段位置検出機構と、この速度段位置検
出機構からの速度段位置信号及びロックアップ検出機構
からのロックアップ有無信号を入力されエンジン出力切
替装置にエンジン出力切替信号を出力するエンジン出力
コントローラとを具備したことを特徴とする可変出力エ
ンジン付き車両である。
【0012】この発明によれば、トルクコンバータによ
ってスムースな運転が可能になるとともに、ロックアッ
プ機構によって高速での運転効率を向上でき、さらに、
トランスミッションの速度段位置とトルクコンバータの
ロックアップの有無とに応じて最適なエンジン出力を得
ることができる。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の可変出力エンジン付き車両において、エンジンには、
エンジンに過給圧を供給するターボチャージャが接続さ
れるとともに、エンジン出力切替装置は、エンジンへの
燃料噴射量をターボチャージャの過給圧に応じて調整す
るブーストコンペンセータ装置を有する燃料噴射装置
と、ブーストコンペンセータ装置に供給する圧力を少な
くとも2段階の所定圧力に切替える圧力状態切替機構と
を含んで構成されたことを特徴とする可変出力エンジン
付き車両である。
【0014】この発明によれば、可変出力エンジンの出
力をターボチャージャの過給圧を利用して簡易に切替え
ることができる。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の可変出力エンジン付き車両において、トラン
スミッションには、車両の車輪のうちどの車輪を駆動す
るかを切替える車輪駆動状態切替機構が連結されるとと
もに、この車輪駆動状態切替機構には、この車輪駆動状
態切替機構の切替状態を検出して車輪駆動状態検出信号
をエンジン出力コントローラに出力する車輪駆動状態検
出機構が設けられたことを特徴とする可変出力エンジン
付き車両である。
【0016】この発明によれば、車輪駆動状態を切替え
られるようにした場合、この車輪駆動状態にも応じてエ
ンジン出力を最適に制御することができる。
【0017】請求項4に記載の発明は、エンジンと、こ
のエンジンの出力を多段に変更するエンジン出力切替装
置と、エンジンの出力側に連結されたロックアップ機構
付きトルクコンバータと、このトルクコンバータの出力
側に連結された多段変速トランスミッションと、ロック
アップ機構の作動の有無を検出してロックアップ有無信
号を出力するロックアップ検出機構と、トランスミッシ
ョンの速度段位置を検出して速度段位置信号を出力する
速度段位置検出機構と、この速度段位置検出機構からの
速度段位置信号及びロックアップ検出機構からのロック
アップ有無信号を入力されエンジン出力切替装置にエン
ジン出力切替信号を出力するエンジン出力コントローラ
とを具備し、エンジン出力コントローラは、速度段位置
検出機構からの速度段位置信号が所定の速度段より高速
の速度段位置の時、エンジン出力が高出力側(高出力状
態)になるようにエンジン出力切替装置を制御するとと
もに、ロックアップ検出機構からのロックアップ有無信
号がロックアップ有信号の時には、高出力側に切替られ
る速度段位置よりもより高速度段位置で高出力側になる
ようエンジン出力切替装置を制御することを特徴とする
可変出力エンジン付き車両の出力制御方法である。
【0018】この発明によれば、可変出力エンジンの出
力を、トランスミッションの速度段位置とトルクコンバ
ータのロックアップアップの有無より、最適に制御でき
る。
【0019】請求項5に記載の発明は、エンジンと、こ
のエンジンの出力を多段に変更するエンジン出力切替装
置と、エンジンの出力側に連結されたロックアップ機構
付きトルクコンバータと、このトルクコンバータの出力
側に連結された多段変速トランスミッションと、ロック
アップ機構の作動の有無を検出してロックアップ有無信
号を出力するロックアップ検出機構と、トランスミッシ
ョンの速度段位置を検出して速度段位置信号を出力する
速度段位置検出機構と、トランスミッションの出力側に
連結され車両の車輪のうちどの車輪を駆動するかを切替
える車輪駆動状態切替機構と、この車輪駆動状態切替機
構の切替状態を検出して車輪駆動状態検出信号を出力す
る車輪駆動状態検出機構と、この車輪駆動状態検出機構
からの車輪駆動状態検出信号、速度段位置検出機構から
の速度段位置信号及びロックアップ検出機構からのロッ
クアップ有無信号を入力されエンジン出力切替装置にエ
ンジン出力切替信号を出力するエンジン出力コントロー
ラとを具備し、エンジン出力コントローラは、速度段位
置検出機構からの速度段位置信号が所定の速度段より高
速の速度段位置の時、エンジン出力が高出力側になるよ
うにエンジン出力切替装置を制御するとともに、ロック
アップ検出機構からのロックアップ有無信号がロックア
ップ有信号の時には、高出力側に切替られる速度段位置
よりもより高速度段位置で高出力側になるようエンジン
出力切替装置を制御し、さらに、車輪駆動状態切替機構
により駆動する車輪数が増加する方向に切替えられた場
合には、増加する前における高出力側への切替え速度段
位置より低い速度段位置で高出力状態に切替えるように
エンジン出力切替装置を制御することを特徴とする可変
出力エンジン付き車両の出力制御方法である。
【0020】この発明によれば、可変出力エンジンの出
力を、トランスミッションの速度段位置とトルクコンバ
ータのロックアップの有無、並びに、車輪うちの駆動輪
の数とにより、最適に制御できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図1及び図2に基づいて、
本発明にかかる可変出力エンジン付き車両及びその出力
制御方法の一実施形態を説明する。図1は本実施形態の
概略構成を示すもので、図2は本実施形態のような可変
出力エンジン付き車両における車速(V:横軸)と牽引
力(F:縦軸)との関係を示すグラフである。
【0022】図1において、エンジン10には、吸気管
11及び排気管12が接続されている。吸気管11の最
上流側にはエアクリーナ13が接続されるとともに、吸
気管11のエアクリーナ13とエンジン10との中間に
は、上流側から下流側にターボチャージャ14及びイン
タークーラ15が設けられている。これにより、エアク
リーナ13を通過して清浄化された空気は、ターボチャ
ージャ14で加圧された後インタークーラ15で冷却さ
れて過給率を増加するようにしてエンジン10へ供給さ
れる。
【0023】エンジン10には、燃料噴射装置20及び
ロックアップ機構付きトルクコンバータ(トルコン)7
0が接続されている。燃料噴射装置20には、ブースト
コンペンセータ装置(ブーコン装置)21が付設され、
このブーコン装置21には、吸気管11のターボチャー
ジャ14とインタークーラ15との中間から分岐された
分岐流路17が接続され、ターボチャージャ14の過給
圧(出口側給気圧)が供給可能とされている。ブーコン
装置21は、ターボチャージャ14の過給圧に対応して
燃料噴射装置20のエンジン10に対する燃料噴射量を
調整、制御するようになっている。
【0024】ロックアップ機構付きトルクコンバータ7
0は、一般市販のものと同等構造のもので、このトルコ
ン70の出力側には、多段変速トランスミッション30
が接続されている。これにより、エンジン10の出力
は、トルコン70のロックアップ機構が作用していない
ときは、トランスミッション30側からの負荷に応じて
滑りを伴ってトランスミッション30側に伝達され、一
方、ロックアップ機構が作用しているときは、滑りを生
じることなく直接トランスミッション30側に伝達され
るようになっている。また、トルコン70には、ロック
アップ機構が作用しているか否かを検出するロックアッ
プ検出機構71が付設されている。このロックアップ検
出機構71は、ロックアップ機構が作用しているか否か
を、例えば、ロックアップ機構を構成するクラッチの可
動板の位置、あるいは、クラッチに加わる流体圧などか
ら検出するものであり、エンジン出力コントローラ75
にロックアップ有無信号を出力するようになっている。
【0025】トランスミッション30は、エンジン10
の出力回転を複数の速度段、例えば、前進1速から8速
の8段、後進1速から4速の4段、に変速して車輪など
に伝達するもので、トランスミッション30には速度段
位置検出機構(速度段位置信号発生機構)31が付設さ
れている。この速度段位置検出機構31は、トランスミ
ッション30がどの速度段に選択されているかを、例え
ばトランスミッション30のシフトレバーの位置から検
出するものであり、エンジン出力コントローラ75に速
度段位置信号を出力するようになっている。
【0026】トランスミッション30の出力側には、車
輪駆動状態切替機構80を介して複数の駆動用車輪85
が連結されている。車輪駆動状態切替機構80は、複数
の駆動可能な車輪85のうちのどの車輪85を駆動する
かを切替える機構であり、例えば、車両の後輪または前
輪のみの駆動、あるいは、前、後輪の両方、すなわち全
輪の駆動(AWD)等を切替える機構であって、この車
輪駆動状態切替機構80も市販のものと同等構造のもの
である。この車輪駆動状態切替機構80には、車輪駆動
状態検出機構81が付設されている。この車輪駆動状態
検出機構81は、駆動すべき車輪85がいずれであるか
を、例えば、車輪駆動状態切替機構80の切替レバー
(または、スイッチ)の状態や、車輪駆動状態切替機構
80のギアのかみ合い状態位置などから検出するもので
あり、エンジン出力コントローラ75に車輪駆動状態検
出信号を出力するようになっている。
【0027】分岐流路17には圧力状態切替機構40が
設けられ、この圧力状態切替機構40は、分岐流路17
に対して抵抗作用をする流体回路素子としての固定の絞
り41と、分岐流路17において絞り41とブーコン装
置21との途中から分岐され下流側を吸気管11のエア
クリーナ13とターボチャージャ14との間、すなわち
ターボチャージャ14の上流側流路(吸気管11)に接
続された補助分岐流路42と、この補助分岐流路42に
設けられるとともに、補助分岐流路42を閉塞する状態
と補助分岐流路42の圧力の一部を排出してターボチャ
ージャ14から分岐流路17に加わる圧力より減圧さ
れ、かつ、大気圧より高い所定の圧力状態とに切替可能
な切替手段50とを有して構成されている。
【0028】切替手段50は、補助分岐流路42の途中
を閉塞または連通させる2位置電磁切替弁51と、この
2位置電磁切替弁51の連通状態における2位置電磁切
替弁51の後流側における補助分岐流路42に設けられ
た固定の絞り52とを有して構成されている。
【0029】なお、ブーストコンペンセータ装置21付
きの燃料噴射装置20と圧力状態切替機構40とを備え
てエンジン出力切替装置90が構成され、このエンジン
出力切替装置90によってエンジン10の出力が基本出
力(基本出力側、基本出力モード)と基本出力(基本出
力側、基本出力モード、エコノミーモード)とに切替ら
れるようになっている。
【0030】エンジン出力コントローラ75は、ロック
アップ検出機構71からのロックアップ有無信号、速度
段位置検出機構31からの速度段位置信号、ならびに、
車輪駆動状態検出機構81からの車輪駆動状態検出信号
を入力されて、エンジン出力切替装置90に設けられた
2位置電磁切替弁51のソレノイド53に、エンジン出
力切替信号、具体的には、ソレノイド53のON、OF
F信号を出力するようにされている。このエンジン出力
切替信号は、前述の各信号(ロックアップ有無信号、速
度段位置信号、車輪駆動状態検出信号)に応じてエンジ
ン出力を変化させるが、高出力が必要なときは、2位置
電磁切替弁51のソレノイド53を作動させず、補助分
岐流路42を閉塞するように出力され、一方、上述の高
出力よりは低い出力である基本出力が必要な時には、ソ
レノイド53を作動させて補助分岐流路42を連通させ
るように出力される。この補助分岐流路42を連通させ
た状態では、絞り52によりターボチャージャ14の過
給圧の一部をターボチャージャ14の上流側に流出させ
ることにより、ブーコン装置21に供給される圧力が低
下され、燃料噴射装置20の燃料噴射量を減少させてエ
ンジン出力を減少させ、基本出力とするようになってい
る。
【0031】次に、以上のように構成された本実施形態
における作用を説明する。エアクリーナ13で清浄にさ
れたエアは、吸気管11内を通りターボチャージャ14
及びインタークーラ15で過給、冷却されてエンジン1
0に供給される。一方、エンジン10には燃料噴射装置
20により燃料が供給されるが、この燃料の供給量はブ
ーコン装置21により制御され、エンジン10の出力特
性が決まることとなる。
【0032】ブーコン装置21には、分岐流路17を介
してターボチャージャ14の出口側の圧力(過給圧、給
気圧)が絞り41を介して付加されることとなるが、こ
の圧力は圧力状態切替機構40の切替状態により変化す
る。
【0033】圧力状態切替機構40による圧力の切替え
は、エンジン出力コントローラ75から2位置電磁切替
弁51のソレノイド53に与えるエンジン出力切替信号
の切替えによって行なわれる。この際、2位置電磁切替
弁51は、切替手段50の一部を構成し、切替手段50
は圧力状態切替機構40の一部を構成し、圧力状態切替
機構40はエンジン出力切替装置90の一部を構成して
いるのは、前述の通りである。従って、エンジン出力コ
ントローラ75からのエンジン出力切替信号は、大きく
見れば、エンジン出力切替装置90に出力されており、
具体的に見れば、2位置電磁切替弁51のソレノイド5
3に出力されていると云える。
【0034】制御にあたり、エンジン10の出力を高出
力状態(高出力側)にしたい時は、エンジン出力コント
ローラ75から2位置電磁切替弁51のソレノイド53
に高出力作動信号、本実施形態ではソレノイド53を作
動させないソレノイドOFF信号が発信される(実際に
は、ソレノイドON信号が発信されない)。これによ
り、2位置電磁切替弁51は、ばね力によって図1の図
示の状態にされ、補助分岐流路42が閉塞状態とされ
る。このため、補助分岐流路42からの過給圧の流出が
なくなるから、ブーコン装置21にはターボチャージャ
14の過給圧が減圧されることなくそのまま作用して、
高圧状態となり、燃料噴射装置20からエンジン10に
噴射される燃料噴射量も増大してエンジン10の出力が
高出力状態とされる。
【0035】一方、エンジン10の出力を基本出力状態
(基本出力側)にしたい時は、エンジン出力コントロー
ラ75から2位置電磁切替弁51のソレノイド53に基
本出力作動信号、本実施形態ではソレノイド53を作動
させるソレノイドON信号が発信される。これにより、
2位置電磁切替弁51は図1の図示の状態から図中上方
に切替えられ、補助分岐流路42が連通状態とされる。
このため、分岐流路17に供給されていたターボチャー
ジャ14の過給圧の一部は絞り52を介してターボチャ
ージャ14の上流側へ流出し、ブーコン装置21に加え
られる圧力は所定の圧力に減圧され、燃料噴射装置20
からエンジン10に供給される燃料が減少されて、基本
出力状態とされる。
【0036】この際、減圧の程度は、分岐流路17に設
けられた絞り41と補助分岐流路42に設けられた絞り
52の絞り状態に応じて設定されることとなる。また、
分岐流路17の絞り41が設けられることにより、絞り
41で過給圧が絞られてブーコン装置21に加えられる
から、補助分岐流路42から過給圧の一部が流出する
と、絞り41の上、下流で圧力差が生じ、ブーコン装置
21に所定の減圧された圧力が加わるものである。
【0037】以上の制御にあたり、圧力状態切替機構4
0の切替えは、エンジン出力コントローラ75からのエ
ンジン出力切替信号により制御されるが、この制御は、
エンジン出力コントローラ75内に設けられているRO
M等の図示しない記憶手段に記憶された所定のテーブル
に従って制御される。このテーブルの一例を次の表1に
示す。
【0038】
【表1】
【0039】すなわち、表1において、○印は高出力モ
ード、×印は基本出力モードを表している。表1は、車
輪駆動状態検出機構81からの車輪駆動状態検出信号に
おける全輪駆動(AWD)のOFF、ONと、この車輪
駆動状態検出信号のOFF、ONの各状態におけるロッ
クアップ検出機構71からのロックアップ有無信号のO
N、OFFと、速度段位置検出機構31からの速度段位
置信号とによって高出力モード(高出力状態)と基本出
力モード(基本出力状態)とが切替えられるものであ
る。この際、AWDのOFFの状態には、車輪駆動状態
切替機構80を備えていない、すなわち、車輪駆動状態
を切り換えることができないタイプの車両の場合を含ん
でいる。また、ロックアップ検出機構71からのロック
アップ有無信号のONは、ロックアップ有信号のことで
あり、OFFは、ロックアップ無信号、いわゆる、トル
コンモードのことである。
【0040】具体的には、以下の各状態のように制御さ
れる。 車輪駆動状態検出機構81からの車輪駆動状態検出信
号がAWD、OFFの状態、または、車輪駆動状態切替
機構80を備えていない車両において、ロックアップ検
出機構71のロックアップ有無信号がONの時には、速
度段位置検出機構31の速度段位置信号が前進4速、あ
るいは、後進3速よりも高速段位置(F4〜F8、ある
いは、R3,R4)にあるときに高出力状態とし、それ
以下の速度段位置(F1〜F3、あるいは、R1,R
2)では基本出力状態とする。このように制御する理由
は、車輪85の一部が駆動され、かつ、ロックアップ機
構付きトルクコンバータ70がロックアップされている
状態において、低速度段位置(F1〜F3、あるいは、
R1,R2)で高出力とすると、出力が大きすぎるた
め、車輪85がスリップして運転操作性を低下させた
り、車輪85を摩耗させたりするからである。
【0041】車輪駆動状態検出機構81からの車輪駆
動状態検出信号がAWD、OFFの状態、または、車輪
駆動状態切替機構80を備えていない車両において、ロ
ックアップ検出機構71のロックアップ有無信号がOF
F(ロックアップなし)、すなわち、トルコン70がト
ルコンとして作動されているトルコンモードの時には、
速度段位置検出機構31の速度段位置信号が前進3速、
あるいは、後進2速よりも高速段位置(F3〜F8、あ
るいは、R2〜R4)にあるときに高出力状態とし、そ
れ以下の速度段位置(F1,F2、あるいは、R1)で
は基本出力状態とする。このように制御する理由は、
の理由と同様であり、以下の、の各制御の理由も同
様である。また、トルコンモードで、高出力状態にする
速度段位置を下げた理由は、トルコンモードでは、トル
コン70において多少の滑りが発生して出力ロスが発生
しており、この出力ロスを補う意味と、トルコンモード
では、より低速度段で高出力にしても、車輪85がスリ
ップを生じにくいからである。
【0042】車輪駆動状態検出機構81からの車輪駆
動状態検出信号がAWD、ONの状態において、ロック
アップ検出機構71のロックアップ有無信号がONの時
には、速度段位置検出機構31の速度段位置信号が前進
2速、あるいは、後進2速よりも高速段位置(F3〜F
8、あるいは、R2〜R4)にあるときに高出力状態と
し、それ以下の速度段位置(F1,F2、あるいは、R
1)では基本出力状態とする。
【0043】車輪駆動状態検出機構81からの車輪駆
動状態検出信号がAWD、ONの状態において、ロック
アップ検出機構71のロックアップ有無信号がOFF、
すなわち、トルコンモードの時には、速度段位置検出機
構31の速度段位置信号が前進2速、あるいは、後進2
速よりも高速段位置(F2〜F8、あるいは、R2〜R
4)にあるときに高出力状態とし、それ以下の速度段位
置(F1、あるいは、R1)では基本出力状態とする。
なお、前進1速、あるいは、後進1速の状態では、ロッ
クアップ機構付きトルクコンバータ70及び車輪駆動状
態切替機構80の状態の如何に拘わらず、基本出力とさ
れているのは、前進、後進に拘わらず、始動時期に高出
力とすると、車輪85に滑りを発生させやすいからであ
る。また、基本的に高出力を必要としないトランスミッ
ション30のニュートラル状態(N)においても、常に
基本出力とされている。
【0044】次に、図2に示す本実施形態にかかる可変
出力エンジン付き車両の前進状態での走行(車速)、牽
引力性能について説明する。図2は、前進8段変速機を
有する車両における車速(横軸)と、牽引力(リム・プ
ル=RIMPULL:縦軸)との関係を示し、実線で示
す特性は、通常出力(基本出力)状態における1速から
8速の全速度段の特性を示し、破線で示す特性は、高出
力状態における2速から8速の高速段域の特性を示して
いる。
【0045】このような車両においては、2速で通常作
業を行い、3速から6速では、砂利等の材料の撒きちら
し作業、砂利道の均し作業、除雪作業等の軽負荷作業を
行い、7,8速では、走行あるいはより軽負荷作業を行
っている。この際、2速以上の軽負荷作業や走行では、
高出力にしても車輪等のすべりの問題が生じないため、
破線で示す高出力特性にエンジン出力を設定して高能率
な作業を行っている。
【0046】図2において、2速の状態では、AWDが
ONで、ロックアップ有無信号がOFF、すなわち、全
輪駆動状態でトルコンモードの時は、高出力モードとさ
れ、これ以外の状態では基本出力モードとされる。3速
の状態では、AWDがONで、ロックアップ有無信号
がON、すなわち、全輪駆動状態でロックアップモード
の時、あるいは、AWDのON、OFFに拘わらずト
ルコンモードの時には、高出力モードとされ、これ以外
の状態では基本出力モードとされる。また、この3速の
状態を、表1に対応した表現にすると、AWD、OF
Fで、ロックアップOFF(トルコンモード)の時、
ロックアップのON、OFFに拘わらず、AWDがON
の時には、高出力モードとされる。4速以上の状態で
は、AWDのON、OFF、ロックアップのON、OF
Fに拘わらず、常時高出力モードとされる。
【0047】以上のように構成された本実施形態によれ
ば、次のような効果がある。すなわち、本実施形態で
は、エンジン10にロックアップ機構付きトルクコンバ
ータ70を介して多段変速トランスミッション30を連
結し、かつ、ロックアップ機構付きトルクコンバータ7
0のロックアップ検出機構71からのロックアップ有無
信号及びトランスミッション30の速度段位置検出機構
31からの速度段位置信号を入力されてエンジン出力切
替信号を出力するエンジン出力コントローラ75を設け
たから、トルクコンバータ70によってスムースな運転
が可能になるとともに、ロックアップ機構によって高速
での運転効率を向上でき、さらに、トランスミッション
30の速度段位置とトルクコンバータ70のロックアッ
プの有無とに応じて作業内容に合った最適なエンジン出
力を得ることができ、作業能率を向上できる。
【0048】また、エンジン出力コントローラ75のエ
ンジン出力切替信号に応じてエンジン10の出力を切替
えるエンジン出力切替装置90は、ターボチャージャ1
4の過給圧に応じて燃料噴射量を調整するブーストコン
ペンセータ装置21付きの燃料噴射装置20と、このブ
ーストコンペンセータ装置21への供給圧力を切替える
圧力状態切替機構40とを備えて構成されているから、
可変出力エンジン10の出力をターボチャージャ14の
過給圧を利用して簡易に切替えることができる。この
際、過給圧の切替えは、圧力状態切換機構40により、
簡易に行える。さらに、エンジン出力コントローラ75
には、車輪駆動状態切替機構80の車輪駆動状態検出機
構81からの車輪駆動状態検出信号も入力されており、
車輪85の駆動状態に応じた最適なエンジン出力制御を
行うことができる。
【0049】より具体的には、ターボチャージャ14の
過給圧をブーコン装置21に供給する分岐流路17に補
助分岐流路42を設けるとともに、この補助分岐流路4
2を介して過給圧の一部を流出(排出)、もしくは、流
出しないようにしたので、絞り41,絞り52により設
定される過給圧より低く、かつ、大気圧より高い所定の
圧力、もしくは、過給圧と同等の圧力をブーコン装置2
1に供給できる。従って、ターボチャージャ14の過給
圧と、これより減圧され、かつ、大気圧より高い所定の
圧力との2段階の圧力をブーコン装置21に供給でき、
燃料噴射装置20の燃料噴射量、延いてはエンジン10
の出力を2段階に変更、調整できる。この出力の変更
は、エンジン出力コントローラ75からのエンジン出力
切替信号により、トランスミッション30の速度段、ロ
ックアップ機構付きトルクコンバータ70のロックアッ
プ有無、車輪駆動状態切替機構80の車輪駆動状態に応
じて自動的に行えるから、常に適正な走行を行え、作業
出力を得ることができる。特に、低速段では低い出力と
し、高速の速度段では高出力を出せるようにしたから、
低速段における車輪85などのスリップを心配すること
なく、高速段では、能率の良い作業を行える。
【0050】また、ブーコン装置21に供給する圧力の
切替えは、2位置電磁切替弁51と絞り41、絞り52
という簡易な流体回路素子により構成された圧力状態切
替機構40により行うことができるから、装置を安価に
提供できる。さらに、圧力状態切替機構40はエンジン
10やブーコン装置21等に改造を加えることなく、分
岐流路17に少しの改造をすることでエンジン10に取
り付けることができるから、可変出力エンジンシステム
を搭載した建設機械(建機)、車両等に野外で容易に取
り付けることができる。しかも、その保守なども簡易で
あって特別な作業者を必要とせず、かつ、絞り52を異
なる値の絞りに交換することで、容易に必要なエンジン
出力特性を得ることができる。
【0051】また、分岐流路17に設けられる流体回路
素子は、絞り41としたので、補助分岐流路42からの
過給圧の一部流出時に、簡易な構成で分岐流路17に過
給圧より低い圧力を発生させることができる。さらに、
補助分岐流路42の後流側は、ターボチャージャ14の
上流側の吸気管11に接続されているから、2位置電磁
切替弁51により補助分岐流路42を連通させたとき
に、補助分岐流路42を通って流出する過給圧を吸気管
11に環流させることができ、ターボチャージャ14に
よる過給圧を無駄にすることがない。
【0052】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。
【0053】例えば、エンジン出力切替装置90は、前
記実施形態の構成に限らず、背景技術に記載した電子ガ
バナによる装置、米国特許第4785778号に記載さ
れている装置、ブーコン装置に供給するターボチャージ
ャの過給圧を電磁弁で単にオン、オフする装置、その他
の装置などでも良く、要するに、エンジン出力を複数段
に切替えられる装置で有れば足りる。
【0054】また、本発明においては、車輪駆動状態切
替機構80は必ずしも設ける必要はなく、所定の車輪8
5のみが常時駆動されるタイプの車両にも本発明は適用
できる。この場合のエンジン出力コントローラ75によ
る制御は、AWDがOFFの場合の制御と同等である。
この場合、車輪85の代わりに履帯を用いた車両にも本
発明は適用できる。なお、車輪駆動状態切替機構80を
設ける場合でも、車輪85の全てを駆動輪にする機構に
限らず、駆動輪を増減できる機構であっても良い。この
場合のエンジン出力コントローラ75による制御は、駆
動輪の増加状態を、AWDがONの場合の制御と同等に
みなして良い
【0055】さらに、高出力状態と基本出力状態とを切
替える速度段位置は、前述の表1に限らず、エンジンの
出力特性、車両の用途、その他の状況に応じて適宜に変
更できる。しかし、所定の速度段よりも高速の速度段で
高出力モードとし、この状態で、ロックアップがONさ
れると、この切替える速度段をより高速側にし、また、
駆動輪が増加された場合にも、切替える速度段をより高
速側にする。
【0056】また、多段変速トランスミッション30の
速度段位置段数も、前記実施形態に前進8段、後進4段
に限られず、適宜に設定できる。
【0057】さらに、圧力状態切替機構40も、前記実
施形態の限らず、他の構成でも良く、例えば、切替手段
50の補助分岐流路42を複数の流路とするとともに、
これらの流路にそれぞれ2位置切替弁と絞りとを設け、
これらの絞りの値を変更することで、2段ではなく3段
以上の異なる圧力をブーストコンペンセータ装置21に
供給可能とし、エンジン出力をこれらに見合った多段の
出力に変更できるようにしても良い。
【0058】また、切替手段50の切替弁を3位置切替
弁とし、この3位置切替弁の後流側の流路を複数にし、
この複数の流路に異なる値の絞りを設けて前述と同様な
多段の圧力を得られるようにしても良い。そのほか、各
種の公知の流体回路素子を用いて圧力状態切替機構40
を構成しても良い。例えば、2位置切替弁と、減圧弁と
を用いて圧力状態切替機構40を構成することもでき、
いわゆる一般の流体圧回路技術を応用できる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、可変出力エンジン付き
車両において、可変出力エンジンの性能を十分発揮で
き、かつ、運転性も良好な可変出力エンジン付き車両及
びその出力制御方法を提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の概略構成を示すブロック
図である。
【図2】本実施形態のような可変出力エンジン付き車両
における車速(V:横軸)と牽引力(F:縦軸)との関
係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 エンジン 11 吸気管 14 ターボチャージャ 17 分岐流路 20 燃料噴射装置 21 ブーストコンペンセータ装置 30 多段変速トランスミッション 31 速度段位置検出機構 40 圧力状態切替機構 50 切替手段 70 ロックアップ機構付きトルクコンバータ 71 ロックアップ検出機構 75 エンジン出力コントローラ 80 車輪駆動状態切替機構 81 車輪駆動状態検出機構 85 車輪 90 エンジン出力切替装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンと、このエンジンの出力を多段に
    変更するエンジン出力切替装置と、前記エンジンの出力
    側に連結されたロックアップ機構付きトルクコンバータ
    と、このトルクコンバータの出力側に連結された多段変
    速トランスミッションと、前記ロックアップ機構の作動
    の有無を検出してロックアップ有無信号を出力するロッ
    クアップ検出機構と、前記トランスミッションの速度段
    位置を検出して速度段位置信号を出力する速度段位置検
    出機構と、この速度段位置検出機構からの速度段位置信
    号及び前記ロックアップ検出機構からのロックアップ有
    無信号を入力され前記エンジン出力切替装置にエンジン
    出力切替信号を出力するエンジン出力コントローラとを
    具備したことを特徴とする可変出力エンジン付き車両。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の可変出力エンジン付き車
    両において、前記エンジンには、エンジンに過給圧を供
    給するターボチャージャが接続されるとともに、前記エ
    ンジン出力切替装置は、前記エンジンへの燃料噴射量を
    前記ターボチャージャの過給圧に応じて調整するブース
    トコンペンセータ装置を有する燃料噴射装置と、前記ブ
    ーストコンペンセータ装置に供給する圧力を少なくとも
    2段階の所定圧力に切替える圧力状態切替機構とを含ん
    で構成されたことを特徴とする可変出力エンジン付き車
    両。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の可変出力エンジ
    ン付き車両において、前記トランスミッションには、車
    両の車輪のうちどの車輪を駆動するかを切替える車輪駆
    動状態切替機構が連結されるとともに、この車輪駆動状
    態切替機構には、この車輪駆動状態切替機構の切替状態
    を検出して車輪駆動状態検出信号を前記エンジン出力コ
    ントローラに出力する車輪駆動状態検出機構が設けられ
    たことを特徴とする可変出力エンジン付き車両。
  4. 【請求項4】エンジンと、このエンジンの出力を多段に
    変更するエンジン出力切替装置と、前記エンジンの出力
    側に連結されたロックアップ機構付きトルクコンバータ
    と、このトルクコンバータの出力側に連結された多段変
    速トランスミッションと、前記ロックアップ機構の作動
    の有無を検出してロックアップ有無信号を出力するロッ
    クアップ検出機構と、前記トランスミッションの速度段
    位置を検出して速度段位置信号を出力する速度段位置検
    出機構と、この速度段位置検出機構からの速度段位置信
    号及び前記ロックアップ検出機構からのロックアップ有
    無信号を入力され前記エンジン出力切替装置にエンジン
    出力切替信号を出力するエンジン出力コントローラとを
    具備し、前記エンジン出力コントローラは、前記速度段
    位置検出機構からの速度段位置信号が所定の速度段より
    高速の速度段位置の時、エンジン出力が高出力側になる
    ように前記エンジン出力切替装置を制御するとともに、
    前記ロックアップ検出機構からのロックアップ有無信号
    がロックアップ有信号の時には、前記高出力側に切替ら
    れる速度段位置よりもより高速度段位置で高出力側にな
    るよう前記エンジン出力切替装置を制御することを特徴
    とする可変出力エンジン付き車両の出力制御方法。
  5. 【請求項5】エンジンと、このエンジンの出力を多段に
    変更するエンジン出力切替装置と、前記エンジンの出力
    側に連結されたロックアップ機構付きトルクコンバータ
    と、このトルクコンバータの出力側に連結された多段変
    速トランスミッションと、前記ロックアップ機構の作動
    の有無を検出してロックアップ有無信号を出力するロッ
    クアップ検出機構と、前記トランスミッションの速度段
    位置を検出して速度段位置信号を出力する速度段位置検
    出機構と、前記トランスミッションの出力側に連結され
    車両の車輪のうちどの車輪を駆動するかを切替える車輪
    駆動状態切替機構と、この車輪駆動状態切替機構の切替
    状態を検出して車輪駆動状態検出信号を出力する車輪駆
    動状態検出機構と、この車輪駆動状態検出機構からの車
    輪駆動状態検出信号、前記速度段位置検出機構からの速
    度段位置信号及び前記ロックアップ検出機構からのロッ
    クアップ有無信号を入力され前記エンジン出力切替装置
    にエンジン出力切替信号を出力するエンジン出力コント
    ローラとを具備し、前記エンジン出力コントローラは、
    前記速度段位置検出機構からの速度段位置信号が所定の
    速度段より高速の速度段位置の時、エンジン出力が高出
    力側になるように前記エンジン出力切替装置を制御する
    とともに、前記ロックアップ検出機構からのロックアッ
    プ有無信号がロックアップ有信号の時には、前記高出力
    側に切替られる速度段位置よりもより高速度段位置で高
    出力側になるよう前記エンジン出力切替装置を制御し、
    さらに、前記車輪駆動状態切替機構により駆動する車輪
    数が増加する方向に切替えられた場合には、増加する前
    における高出力状態への切替え速度段位置より低い速度
    段位置で高出力側に切替えるように前記エンジン出力切
    替装置を制御することを特徴とする可変出力エンジン付
    き車両の出力制御方法。
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