JP2000318955A

JP2000318955A - 芳香発生装置を含むエレベータ設備

Info

Publication number: JP2000318955A
Application number: JP2000119299A
Authority: JP
Inventors: Lutz Richter; ルツツ・リヒター; Lennart Svensson-Hilford; レンナート・スベンソン−ヒルフオード
Original assignee: Inventio AG
Current assignee: Inventio AG
Priority date: 1999-05-07
Filing date: 2000-04-20
Publication date: 2000-11-21
Also published as: CA2307443A1

Abstract

(57)【要約】【課題】エレベータかご内および乗り場に芳香物質を
放出するための装置１２を備えるエレベータ設備を提供
する。【解決手段】各芳香発生装置１２は、装置から限定さ
れた距離に位置することができる排出噴射口１３を介す
るいくつかの異なる芳香および香気の放出を制御するた
めに制御可能なバルブを有する。芳香物質は、排出噴射
口を中心に最大半径約０．５ｍ内でのみ知覚可能であ
り、かつこの知覚可能性が数秒間だけ続く程度の少量だ
け放出される。これにより、エレベータかご５内または
乗り場で、互いに混ざり合う、または悪影響を及ぼし合
うことなく、異なる香気および芳香をいくつかの噴射口
１３から同時に放出することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、芳香物質を放出す
るために１つまたは複数の装置を備えるエレベータ設備
に関する。

【０００２】

【従来の技術】芳香が人の快適さや気分に良い影響を及
ぼす可能性があることは立証できることである。今日、
芳香発生装置は主に、様々な範囲の商品において顧客の
購買行動に芳香が影響を及ぼすことがいくつかの調査で
確かめられている小売業の分野で使用されるかまたは香
水を提供する働きをする。

【０００３】本発明の対象は、ビルディングの内部また
は外側の壁をエレベータかごが昇降するエレベータ設備
であり、このかごは通常、鋼板からなる筐体として構成
され、水平方向に摺動するドアによって閉じることがで
きる入口と、多少複雑な換気機器とを有し、かつ乗客の
快適さを高めるために芳香発生機器を含む。

【０００４】特開平７−１５７２４２号は、数回のドア
の開閉が行われると、エレベータかご内で特定の芳香が
常に知覚可能であるような方法で芳香物質用の供与装置
を作動させる「エレベータの芳香発生装置」を開示す
る。

【０００５】記述された装置の効果は、エレベータかご
内で良好な匂い雰囲気を保つことである。しかし、放出
することができる芳香がたった１つしかなく、その芳香
はかご全体にわたって拡散する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、乗客
を快適な気分かつ自分に個人的な配慮がなされているよ
うな気分にさせる新規な方法で、エレベータ設備内に芳
香物質による効果を生み出すことができる装置を開発す
ることである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、例えば
乗客の好み、移動先、時間帯や時期、空気の質などの因
子および環境に応じて芳香および香気をエレベータ設備
の１つまたは複数の領域内に放出することによってこれ
が達成される。

【０００８】従属請求項に記載された方法によって、請
求項１に記載されたエレベータ設備の有利なさらなる発
展および改良が可能である。

【０００９】芳香の最大限可能な個別の割当てを達成す
るため、芳香排出噴射口を中心に最大半径約０．５ｍ内
でのみ知覚可能であり、そのため互いに影響を及ぼし合
うことがなく、その知覚可能性が数秒間のみ続く程度の
少量だけ芳香物質の一部を放出することができる芳香発
生装置が提案される。これは、その非常に大きな表面上
で芳香分子が広がる結晶性塊(crystalline granulate)
が充填された小さなガラス管を介して吹き出される、バ
ルブによって制御される微量(fine puff)の空気によっ
て達成される。

【００１０】そのような芳香発生装置は、パッケージ
（カートリッジ）内に一緒に集められる芳香物質の複数
のチューブを受け入れることができ、それにより、装置
内にカートリッジを挿入することによって、チューブ端
部の閉鎖が開放され、チューブがその各端部で高精度制
御バルブに接続される。制御バルブは、空気準備装置か
らの圧縮空気の供給と、芳香排出噴射口への空気の流出
とを制御する働きをする。チューブは異なる芳香物質を
含み、特定のチューブに割り当てられた制御バルブを作
動させることによって、最大１２種の異なる芳香を数分
の１秒間、発生することができる。空気をフィルタにか
け、除湿し、圧縮し、冷却する単一の空気準備装置が、
１つまたは複数のそのような芳香発生装置に供給を行
う。

【００１１】本発明は、エレベータ設備の１つまたは複
数のかご内、およびエレベータドア近傍の１つまたは複
数の乗り場に、芳香および香気を放出することを可能に
する。各かごに対して別々の芳香発生装置がかご天井に
取り付けられ、また、１つの装置が、芳香の効果が望ま
れる各乗り場、例えば乗り場呼出しおよび情報パネルの
後ろに配置される。

【００１２】かごの内側かご壁、またはかご天井に、１
つまたは複数の芳香放出噴射口が取り付けられ、これら
は、単一の芳香発生装置によって供給される。上述した
限定された知覚可能領域のために、互いに干渉し合う、
または悪影響を及ぼし合うことなく、異なる芳香および
香気を異なる噴射口から同時に放出することができる。

【００１３】上に述べたことが、芳香発生装置が複数の
排出噴射口を備えて乗り場にある場合にも適用できるこ
とは言うまでもない。

【００１４】装置当たり複数の排出噴射口がある場合、
限定された長さの細いチューブが、芳香発生装置と、分
散して配置された芳香排出噴射口との間に置かれる。

【００１５】分散芳香排出噴射口のごく近傍にある人存
在感知装置、好ましくは反射光センサは、近づくと、１
回分の芳香物質の放出を引き起こす。後ろに下がって再
び近づくことを繰り返すことによって、乗客は、複数回
の芳香の放出を起こすことができ、噴射口の近傍にある
適当な命令装置で、好ましい芳香、または、例えば異な
る芳香の予めプログラムされた順序を選択することがで
きる。人識別システムを備えるエレベータ設備では、例
えば自動行先呼出しに対して、記憶された乗客の好みに
応じて個々に適合された芳香効果を発生することができ
る。

【００１６】エレベータかご内、および／または乗り場
ドアの近傍で、視覚的、聴覚的、またはマルチメディア
のプレゼンテーションが、情報、広告、娯楽などとして
与えられる場合、これらは、同時に放出される芳香信号
によって効果的に補足される。

【００１７】特別な芳香および香気の放出によって、新
規な方法でエレベータの使用者に情報を伝達することも
可能である。例えば、数時間持続する芳香が、エレベー
タの検査が行われたことを乗客に知らせることができ、
異なる芳香が、待ち時間が長くなると予想されることを
知らせることができる。

【００１８】本発明によるエレベータ設備用の芳香発生
システムは、いくつかの有利な効果を有する。

【００１９】かご内、または乗り場ドアの前の領域に、
互いに影響を及ぼし合うことなく、最大１２種の異なる
芳香および香気を同時に放出することができ、その知覚
可能性が数秒だけ続く。この手段によって、乗客に待ち
時間および移動時間がより短く思われるようにする様々
な効果および娯楽的効果を実施することができ、個別に
選択可能な芳香によって、乗客の快適さに良い影響を及
ぼすことができる。さらに、芳香信号は、情報の新規な
搬送媒体として使用することができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】本発明の例示的な実施形態を図１
および図２に示し、以下により詳細に述べる。

【００２１】図１は、エレベータ設備のかご５を通る垂
直断面の簡略図である。また、入口開口部２、かごガイ
ドレール３、かご懸架ロープ４、および昇降路ドアパネ
ル１１を有するエレベータ昇降路壁１を見ることができ
る。本発明によって芳香物質が放出されるエレベータか
ご５は、本質的に、かご床６、かご後壁７、かご側壁
８、かご天井９、およびかごドアパネル１０からなる。
かご天井には、芳香発生装置１２が取り付けられてい
る。かごは、複数の芳香排出噴射口１３を含み、噴射口
１３は、接続チューブ１４を介して芳香発生装置１２に
接続される。

【００２２】また、芳香排出噴射口１３に割り当てら
れ、乗客が近づいたときに芳香の一部の放出を引き起こ
す人存在感知装置２１と、放出される芳香および香気の
種類および順序に乗客が影響を与えることができるよう
にする命令装置１５とが示されている。

【００２３】図２は、乗り場ドアフレーム１８および２
つの乗り場ドアパネル１１を備えるエレベータ乗り場ド
ア１７と、乗り場の壁に造り付けられた乗り場呼出しお
よび情報パネル１９とを備える乗り場１６を示す。この
図中には、昇降路呼出しおよび情報パネル１９に組み込
まれた芳香発生装置１２と、乗り場壁または情報パネル
１９に組み込まれた複数の芳香排出噴射口１３とを見る
ことができる。噴射口１３は、乗り場壁２０にある接続
チューブ１４によって芳香発生装置１２に接続されてい
る。また、この図では、芳香排出噴射口１３に割り当て
られ、乗客が近づいたときに芳香の一部の放出を引き起
こす人存在感知装置２１と、乗り場で放出される芳香の
種類および順序が、乗客によって影響されることを可能
にする３つの命令装置１５も見られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】エレベータ設備のかご５を通る垂直断面の簡略
図である。

【図２】乗り場ドアフレーム１８および２つの乗り場ド
アパネル１１を備えるエレベータ乗り場ドア１７と、乗
り場の壁に造り付けられた乗り場呼出しおよび情報パネ
ル１９とを備える乗り場１６を示す図である。

【符号の説明】

１エレベータ昇降路壁２入口開口部３かごガイドレール４かご懸架ロープ５エレベータかご６かご床７かご後壁８かご側壁９かご天井１０かごドアパネル１１昇降路ドアパネル１２芳香発生装置１３芳香排出噴射口１４接続チューブ１５命令装置１６乗り場１７エレベータ乗り場ドア１８乗り場ドアフレーム１９乗り場呼出しおよび情報パネル２０乗り場壁２１人存在感知装置

フロントページの続き (72)発明者レンナート・スベンソン−ヒルフオードドイツ国、デー−12247・ベルリン、ベートーベンシユトラーセ・16

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】１つまたは複数のエレベータを備え、１
つまたは複数の香気および芳香を発生する装置（１２）
を含むエレベータ設備であって、前記の芳香発生装置によって、例えば乗客の好み、移動
先、時間帯や時期、空気の質などの因子および環境に応
じて芳香および香気を放出することができることを特徴
とするエレベータ設備。
【請求項２】１つまたは複数の芳香発生装置（１２）
が、排気噴射口（１３）を中心に限定された半径内での
み知覚可能であり、かつこの知覚可能性が好ましくは数
秒間だけ続く程度の少量の芳香物質を放出することを特
徴とする請求項１に記載のエレベータ設備。
【請求項３】前記の芳香発生装置（１２）が、制御命
令に応じて複数の異なる芳香および香気を放出すること
ができることを特徴とする請求項１または２に記載のエ
レベータ設備。
【請求項４】前記の芳香発生装置（１２）が、エレベ
ータかご（５）内および／またはエレベータ昇降路ドア
（１７）の近傍の乗り場（１６）に芳香および香気を放
出することを特徴とする請求項１から３のいずれか一項
に記載のエレベータ設備。
【請求項５】前記の芳香発生装置（１２）が、エレベ
ータかご（５）またはエレベータ乗り場ドアの近傍の１
地点または複数の異なる地点で、異なる芳香および香気
を放出することができることを特徴とする請求項１から
４のいずれか一項に記載のエレベータ設備。
【請求項６】芳香放出噴射口（１３）に割り当てられ
た人存在感知装置（２１）が、この噴射口の作動領域内
での人の存在を、中断後に再び検出するたびに、芳香物
質の１回分の放出が行われることを特徴とする請求項１
から５のいずれか一項に記載のエレベータ設備。
【請求項７】排気噴射口（１３）それぞれの近傍に位
置された適切な命令装置（１５）によって、乗客が、放
出される芳香および香気の種類に影響を与えることがで
きることを特徴とする請求項１から６のいずれか一項に
記載のエレベータ設備。
【請求項８】放出される芳香および香気の種類が、自
動人識別システムからの情報に基づいて制御されること
を特徴とする請求項１から７のいずれか一項に記載のエ
レベータ設備。
【請求項９】エレベータかご内および／またはエレベ
ータ乗り場ドアの近傍での芳香の放出が、行われる視覚
的および／または聴覚的プレゼンテーション（情報、広
告、娯楽など）に依存することを特徴とする請求項１か
ら８のいずれか一項に記載のエレベータ設備。
【請求項１０】特別な芳香が、情報、例えば、エレベ
ータのメンテナンスが行われた、待ち時間が長くなる可
能性があるといった情報を、エレベータの乗客およびビ
ルディングの使用者に伝えることを特徴とする請求項１
から９のいずれか一項に記載のエレベータ設備。