JP2000318697A - 航空機エンジン地上試験設備 - Google Patents

航空機エンジン地上試験設備

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JP2000318697A
JP2000318697A JP11135514A JP13551499A JP2000318697A JP 2000318697 A JP2000318697 A JP 2000318697A JP 11135514 A JP11135514 A JP 11135514A JP 13551499 A JP13551499 A JP 13551499A JP 2000318697 A JP2000318697 A JP 2000318697A
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JP
Japan
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engine
wall
ground test
aircraft
sound
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Pending
Application number
JP11135514A
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English (en)
Inventor
Yoshitsugu Yamazaki
芳嗣 山崎
Kanae Fujinaga
鼎 藤永
Takaaki Matsumoto
貴明 松本
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Japan Transport Engineering Co
Original Assignee
Japan Transport Engineering Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 航空機を駐機したままエンジン地上試験を行
うための消音型設備において、エンジン前に流れる横風
などにより気流が乱れてエンジンの空気吸入におけるデ
イストーションが大きくなるのを防止可能にすること。 【解決手段】駐機した航空機を囲み、エンジンの空気取
り入れ側となる方向の面が開放されて遮音壁1が設けら
れている。遮音壁1の空気取り入れ側の壁面には、表面
に吸音材を施した複数個の曲面状の整流板を互いに間隔
を保って配置して構成した空力消音壁3が設けられてい
る。この空力消音壁3は、遮音壁1に当たる横風を整流
してエンジン前の空気の流速分布を均一にするととも
に、地上試験を行う航空機エンジンから発生する騒音を
消音する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空機を駐機した
ままエンジン地上試験を行うための消音型の航空機エン
ジン地上試験設備に関する。
【0002】
【従来の技術】空港などで点検、整備後の航空機を駐機
したままエンジン地上試験を行うための従来の施設とし
ては、固定式の遮音壁を設けたものが主に採用されてい
た。すなわち、従来は、図3、図4に示してあるよう
に、空気取り入れ側となる航空機の前方に当たる一面を
開放し、航空機の両側と後方に当たる側を遮音壁1で囲
んだ構成の消音型設備が用いられていた。
【0003】このような従来の設備にあっては、横風や
斜め方向の風が吹き付けると、遮音壁1の風下側に乱れ
た流れ2が形成されるものであった。このように遮音壁
1によって形成された乱れた流れ2はエンジン地上試験
を行う航空機のエンジン前に導かれ、これによって、航
空機エンジンにおける空気吸入の速度変動、いわゆるデ
ストーションを生ずることとなり、その結果、エンジン
がサージングを起こし、爆音とともにエンジンが停止し
て了う事態が発生することもあった。
【0004】このように、従来のエンジン地上試験設備
においては、エンジンに対する流入空気の均一性を損な
いがちでエンジン動作特性に悪影響を与えることが多い
ものであった。このような状況のもと、現行法では、エ
ンジン始動時に風向・風速の制限があるため、従来のエ
ンジン地上試験設備は、その稼働率が低いのが実状であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、従来
の航空機エンジン地上試験設備では、遮音壁が横風や斜
め方向からの風を受けると風下となる遮音壁の背面に乱
れた気流が生じてエンジン前方に導かれるものであっ
た。その問題点を解消するため、遮音壁に代えて整流板
の設置なども考えられたが、整流板では消音機能が減じ
られ、消音型のエンジン地上試験設備としての役割を果
たせないものとなって了うということで実用されていな
い。
【0006】以上のような現状の航空機エンジン地上試
験設備における問題点に鑑み、本発明は、エンジン地上
試験により発生する騒音を所望どおり消音する消音機能
を備えつつもエンジン前に流れる横風などにより気流が
乱れることによってエンジンがサージングを起こすのを
防止可能な構成の航空機エンジン地上試験設備を提供す
ることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】航空機を駐機したままエ
ンジン地上試験を行うための消音型設備における前記課
題を解決するため、本発明は、空気取り入れ側の壁面
に、表面に吸音材を施した複数個の曲面状の整流板を間
隔を保って配置して構成した空力消音壁を設けた航空機
エンジン地上試験設備を提供する。
【0008】このように、本発明の航空機エンジン地上
試験設備では、複数個の曲面状の整流板を互いに間隔を
保って空気取り入れ側の壁面に配置して構成した空力消
音壁が設けてあるので、このエンジン地上試験設備に横
風や斜め方向からの風が当たると、この整流板によって
流れが整流され、航空機エンジンの空気取り入れ部に対
し乱れた流れが導かれることがない。従って、本発明の
エンジン地上試験設備では、エンジン前の空気の流速分
布が均一化される。
【0009】一般に、エンジン前の流速分布について
は、デストーション=速度変動幅/平均速度<0.3 であ
るとエンジンがサージングを起こさないのであるが、本
発明によれば、この条件を常時達成することが可能であ
る。
【0010】また、本発明による航空機エンジン地上試
験設備で採用する整流板は表面に吸音材を施してあり、
かつ、曲面状となっていてエンジン地上試験により生ず
る騒音を周囲に直進させずに、その整流板の吸音材に当
てて反射を繰り返して消音するので、従来の設備と同等
の遮音機能を発揮することができる。
【0011】なお、空力消音壁の幅、長さ、高さは、本
設備を設置する実際の地理的条件などを考慮して決めら
れるが、整流板の設置間隔、長さ、高さは、その設備を
設置する環境における風の条件、遮音の要求度などに応
じて最適の状態を得るよう選定することとなる。
【0012】本発明による航空機エンジン地上試験設備
において、整流板で構成された空力消音壁を固定式でな
く、一点を支点にして可動式にして設備すると、地上試
験機種や、試験時の風の条件に応じて最適の整流効果や
遮音効果を選定可能となって好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明による航空機エンジ
ン地上試験設備を図示した実施形態に基づいて具体的に
説明する。
【0014】(第1実施形態)まず、図1に示す第1実
施形態について説明する。図1において、1は先に説明
した従来の設備におけると同様の遮音壁である。ただ
し、遮音壁1の前方への長さは、地上試験を行う航空機
エンジンが位置する所から所定間隔aまでとされてい
る。
【0015】3は空力消音壁で、複数個の曲面状の整流
板を互いに所定間隔を保って配置したもので、各整流板
の表面にはロックウールなどの軽量多孔質の吸音材が施
工されている。この整流板で構成した空力消音壁3の設
置長さbは、この航空機エンジン地上試験設備を設置す
る空港における風向きや風速などの立地条件に応じて適
宜選定する。また、空力消音壁3の幅、高さも前記した
と同様、立地条件に応じ適宜選定する。
【0016】更にまた、整流板の表面に施工する吸音材
の仕様、充填量、充填幅などは、エンジン地上試験で発
生する騒音が空力消音壁3を拡散通過する際に、その整
流板によって複数回の反射を繰り返す過程で騒音が吸収
されて所定の消音機能を発揮できるように個々に選定す
る。
【0017】本実施形態による航空機エンジン地上試験
設備は以上の構成を有しており、この設備に対し例えば
図のように斜め前方から風が吹くと、空力消音壁3の整
流板によって風は航空機エンジンの方向に偏向されると
ともに整流された流れ4となり、エンジン前の流速分布
が均一化される。これによって、デストーションが低下
され、エンジン地上試験を良好な状態で行えるようにな
る。
【0018】また、空力消音壁3は、吸音材を表面に施
した複数個の整流板で構成されているので、エンジン地
上試験により発生する騒音は、この空力消音壁3を通過
する際に整流板によって複数回の反射を繰り返し、その
過程で、表面に施工されている吸音材により吸音されて
消音が行われる。また、空力消音壁3は、互いに間隔を
保った複数個の整流板で構成されていて風を通すので、
台風などの際も最大設計風圧荷重が作用しないようにで
き、従来の消音壁よりも軽量化することができる。
【0019】(第2実施形態)次に、図2に示した第2
実施形態による航空機エンジン地上試験装置について説
明する。図2において、5は、第1実施形態における空
力消音壁3と同じように表面吸音材を施した整流板で構
成した空力消音壁であるが、この空力消音壁5は、遮音
壁1の前端を支点6として可動式とされている点に相違
がある。
【0020】この第2実施形態の航空機エンジン地上試
験設備では、地上試験する航空機の機種や、そのときの
風の条件に応じ空力消音壁5の設置角θを選定して空力
消音壁5が最適の整流効果を発揮できるようにすること
ができる。また、要求される消音機能(施設外部への騒
音の制限量)に応じて適正な設置角θを選定することが
できる。その他の構成は、第1実施形態による航空機エ
ンジン地上試験設備と同じであり、その重複する説明は
省略する。
【0021】以上、本発明を図示した実施形態に基づい
て具体的に説明したが、本発明がこれらの実施形態に限
定されず特許請求の範囲に示す本発明の範囲内で、その
具体的構造、構成に種々の変更を加えてよいことはいう
までもない。
【0022】例えば、上記実施形態では空力消音壁を構
成する整流板を横断面がなめらかな曲線をもつものとし
て示してあるが、多角形の折れ線状の曲面に近い横断面
を形成するものとしてもよい。また、以上説明した実施
形態においては、設備の上方を覆う屋根を示していない
が、必要に応じ屋根で覆った設備としてもよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、航空機
を駐機したままエンジン地上試験を行うための消音型設
備において、空気取り入れ側の壁面に、表面に吸音材を
施した複数個の曲面状の整流板を間隔を保って配置して
構成した空力消音壁を設けた航空機エンジン地上試験設
備を提供する。
【0024】本発明の航空機エンジン地上試験設備で
は、複数個の曲面状の整流板が互いに間隔を保って配置
して構成した空力消音壁を空気取り入れ側の壁面に配置
してあるので、このエンジン地上試験設備に横風や斜め
方向からの風が当たっても、この空力消音壁の整流板に
よって流れが整流され、エンジン前の空気の流速分布が
均一化される。
【0025】また、本発明による航空機エンジン地上試
験設備における空力消音壁で採用する整流板の表面には
吸音材を施してあり、かつ、曲面状となっているので、
エンジン地上試験により生ずる騒音はその吸音材付きの
整流板に当って反射を繰り返して消音される。
【0026】また、本発明による航空機エンジン地上試
験設備において、空力消音壁を固定式でなく、一点を支
点にして可動式にして設備したものでは、地上試験機種
や、試験時の風の条件によって最適の整流効果や遮音効
果を選定可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による航空機エンジン地
上試験設備の構成を示す平面図。
【図2】本発明の第2実施形態による航空機エンジン地
上試験設備の構成を示す平面図。
【図3】従来の航空機エンジン地上試験設備の構成を示
す平面図。
【図4】図3に示した設備の正面図。
【符号の説明】
1 消音壁 3 空力消音壁(固定式) 4 整流された流れ 5 空力消音壁(可動式) 6 支点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 航空機を駐機したままエンジン地上試験
    を行うための消音型設備であって、空気取り入れ側の壁
    面に、表面に吸音材を施した複数個の曲面状の整流板を
    互いに間隔を保って配置して構成した空力消音壁を設け
    たことを特徴とする航空機エンジン地上試験設備。
  2. 【請求項2】 前記空力消音壁を可動に構成したことを
    特徴とする請求項1記載の航空機エンジン地上試験設
    備。
JP11135514A 1999-05-17 1999-05-17 航空機エンジン地上試験設備 Pending JP2000318697A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8015758B2 (en) 2004-11-03 2011-09-13 Gesellschaft fur Larmschutz mbH Noise insulation device for aircraft
GB2485583A (en) * 2010-11-19 2012-05-23 Ind Acoustics Company Ltd Aircraft ground run-up enclosure
DE202012003865U1 (de) * 2012-04-18 2013-07-19 Gesellschaft für Lärmschutz mbH Lärmschutzeinrichtung für Flugzeuge

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2485583A (en) * 2010-11-19 2012-05-23 Ind Acoustics Company Ltd Aircraft ground run-up enclosure
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