JP2000317655A - 中空材の製造方法 - Google Patents

中空材の製造方法

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JP2000317655A
JP2000317655A JP11130322A JP13032299A JP2000317655A JP 2000317655 A JP2000317655 A JP 2000317655A JP 11130322 A JP11130322 A JP 11130322A JP 13032299 A JP13032299 A JP 13032299A JP 2000317655 A JP2000317655 A JP 2000317655A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対の長尺材の長手方向に連続する断面コ字
状ないしU字状の枠部同士を突き合わせて溶接すること
により、両枠部が合体した中空部を備える中空材を製造
する方法として、中受け材を簡単に抜出できるようにす
ることにより、高品質の中空材を能率よく製作可能とす
る手段を提供すること。 【解決手段】 一対の長尺材1、1の対向配置した枠部
10、10間で構成する中空部20の内側から、両側片の突合
せ部11、11の内面にそれぞれ当て材4、4を突合せ部に
沿って当てる。そして、一方の当て材4と他方の当て材
4との間に、長さ方向に沿うラック5aを備えた棒状の中
受け材5を、当て材に沿う態様にして配置し、これによ
り両方の当て材4,4の裏面を当接支持する。この状態
で、摩擦撹拌接合により、突合せ部11、11を接合する。
その後、中受け材のラック5aにピニオン60を噛合させて
回転駆動させることにより、中受け材5を抜出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一対の金属製長
尺材の長手方向に連続するコ字状ないしU字状の枠部同
士を突き合わせ、溶接により両枠部を接合一体化して中
空部を形成する、中空材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中空材の製造方法の一つに、例えば、図
4に示すように、2本の長尺チャンネル材(1)(1)
を用い、互いのコ字状枠部(10)(10)が対向する形
で、各々の両側片(10a )(10b )の先端同士を突き合
わせ、これら突合せ部(11)(11)を溶接によって接合
一体化することにより、枠部(10)(10)の合体による
中空部(20)を有する角筒状の中空材を製造する方法が
ある。
【0003】前記両側片(10a )(10b )の突合せ部
(11)(11)を接合一体化する溶接は、TIGやMIG
等のガスシールドアーク溶接等といった溶融溶接により
行うこともできるが、この図では、固相接合の範疇に入
る摩擦撹拌接合により行われている。
【0004】この摩擦撹拌接合で前記溶接を行う場合に
は、径大の円柱状回転子(3b)の端面(3c)の軸線上に
径小のピン状プローブ(3a)が一体に突設された接合工
具(3)を用い、前記回転子(3b)を回転させることに
より前記プローブ(3a)を回転させながら、該プローブ
(3a)を突合せ部(11)にその外面から挿入し、前記回
転子(3b)の端面(3c)を側片(10a )(10a )に押し
付けつつ、前記プローブ(3a)を挿入状態で突合せ部
(11)に沿ってチャンネル材(1)(1)に対して相対
的に移動させる。こうすることにより、突合せ部(11)
が溶接されて両側片(10a )(10a )が接合一体化され
る。
【0005】この摩擦撹拌接合は、溶接時の入熱量が溶
融溶接に比して少なく、かつ凝固収縮に伴う応力の発生
もないから、溶接部(W)近傍の熱歪みによる変形や割
れが生じ難い等といった利点を有している。
【0006】而して、摩擦撹接合や溶融溶接等の溶接に
よって両側片(10a )(10a )を接合一体化する場合に
は、プローブ(3a)の挿入圧や回転子(3b)の端面(3
c)の押付け圧により生じる両側片(10a )(10a )の
凹みを防止するために、あるいはまた溶接金属の溶け落
ち、酸化、裏波ビードの形成を防止するために、同図に
示すように、中空部(20)内に裏当て材として中受け材
(8)を突合せ部(11)(11)に沿って装填しておくこ
とが望ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の方法では、チャンネル材(1)(1)が長尺である
ことから、中受け材(8)としてチャンネル材(1)
(1)の全長に亘る長さのものを、突合せ部(11)(1
1)の内面と密着するように嵌挿しておき、これを接合
後に抜出する必要があるため、中受け材(8)の抜出時
に摩擦抵抗を強く受け、中受け材(8)の抜出操作が困
難になるという難点があった。
【0008】なお、このような問題は、図示したチャン
ネル材(1)(1)同士の接合に限らず、長手方向に連
続する断面コ字状ないしU字状の枠部を有する一対の長
尺材を溶接によって接合一体化して、両枠部の合体によ
る中空部を備えた中空材を製造する場合に共通する課題
である。
【0009】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、一対の長尺材の長手方向に連続す
る断面コ字状ないしU字状の枠部同士を突き合わせて溶
接することにより、両枠部が合体した中空部を備える中
空材を製造する方法として、中受け材を簡単に抜出でき
るようにすることにより、高品質の中空材を能率良く製
作可能とする手段を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、長手方向に連続する断面コ字状ないし
U字状の枠部(断面半円状の枠部を含む)を有する一対
の長尺材を、互いの枠部が対向するように配置し、これ
ら枠部の両側片の突合せ部を接合一体化することによ
り、両枠部の合体による中空部を備えた中空材を製造す
るに当たり、前記一対の長尺材の対向配置した枠部間で
構成する中空部内に、各突合せ部の内面にそれぞれ突合
せ部に沿う態様にして当てられる当て材と、長さ方向に
沿うラックを備え、かつ一方の当て材と他方の当て材と
の間に当て材に沿う態様にして配置されるとともに、両
方の当て材の裏面を当接支持する棒状の中受け材と、を
装填し、この状態で、接合した後、前記ラックに噛合す
るピニオンを備えた中受け材抜出操作具を用い、前記ピ
ニオンをラックに噛合させた状態で回転駆動させること
により、中受け材をその長さ方向に移動させて、該中受
け材を一方の当て材と他方の当て材との間から抜出させ
る操作を行うことを特徴としている。
【0011】これによれば、各突合せ部の内面に、当て
材がそれぞれ突合せ部に沿う態様にして当てられること
により、溶接金属の溶け落ち、酸化、裏波ビードの形成
が防止される。
【0012】さらに、一方の当て材と他方の当て材との
間に中受け材を当て材に沿う態様にして配置することに
より、両方の当て材が中受け材でしっかりと支持される
とともに、両枠部の両側片の各突合せ部がそれぞれ当て
材を介してしっかりと支承されることになる。したがっ
て、突合せ部を摩擦撹拌接合によって接合一体化する場
合であっても、プローブの挿入圧や回転子の押付け圧に
より両側片が内側に曲がることが抑制され、接合壁に凹
みを生じない。
【0013】また、ピニオンをラックに噛合させた状態
で回転駆動させることにより、中受け材に極めて強い移
動力が付与され、そのため中受け材が当て材の長さ方向
に沿う態様にして配置されていても、中受け材が確実に
移動されて、中受け材の抜出操作が容易になり、もって
中空材の製造を能率良く行うことができるようになる。
【0014】また、上記構成において、前記当て材又は
中受け材の少なくとも一方には、当て材と中受け材との
当接面において、溝が中受け材の移動方向に沿って形成
されている場合には、中受け材の移動時の摩擦抵抗が減
少し、中受け材がスムーズに移動されるものとなる。ま
た同時に、中受け材の抜出操作に要するピニオンの回転
駆動力が低減される。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施形態につい
て、図面を参照して具体的に説明する。
【0016】図2及び図3において、(1)は押出形材
として得られた長尺のアルミニウム(その合金を含む、
以下同じ)よりなるチャンネル材であり、その2本が互
いの断面コ字状の枠部(10)(10)を対向して且つ両側
片(10a )(10b )同士を突き合わせた状態で、図示し
ないテーブル上に水平に載置されている。
【0017】また、図示していないが、チャンネル材
(1)(1)の左右両側には、該チャンネル材(1)
(1)を突合せ方向に加圧して両側片(10a )(10b )
を突合せ状態に保持する左右一対の加圧部材が配置され
ている。なお、この加圧部材に代えて、万力等のクラン
プ部材を用い、このクランプ部材で両側片(10a )(10
b)を突合せ状態に保持することも可能である。
【0018】(3)は、摩擦撹拌接合用の接合工具であ
って、径大の円柱状回転子(3b)と、該回転子(3b)の
端面(3c)軸線上に一体に突設された径小のピン状プロ
ーブ(3a)とを備えている。前記回転子(3b)とプロー
ブ(3a)はともに、両チャンネル材(1)(1)よりも
硬質でかつ接合時に発生する摩擦熱に耐えうる耐熱材料
から形成されている。また、前記プローブ(3a)の周面
には、軟化部の撹拌用凸条(図示せず)が螺旋状に形成
されている。
【0019】而して、両チャンネル材(1)(1)の突
き合わせた枠部(10)(10)間で構成される中空部(2
0)内には、各突合せ部(11)(11)の内面にそれぞれ
突合せ部(11)(11)に沿って当てられた合計2個の板
棒状の当て材(4)(4)と、断面方形の棒状の中受け
材(5)とが装填されている。
【0020】前記当て材(4)(4)は、チャンネル材
(1)(1)の構成材料であるアルミニウムよりも硬質
の金属材からなり、この実施形態では、鉄やSUS等の
鉄系材料からなる。このように、当て材(4)(4)と
して鉄系材料からなるものを使用することにより、溶接
金属と当て材(4)(4)との固着を確実に防止するこ
とができて、両側片(10a )(10a )の突合せ部(11)
と一緒に当て材(4)が接合される不具合を阻止するこ
とができるようになる。
【0021】これら当て材(4)(4)は、その長さが
チャンネル材(1)(1)の長さ寸法と略同寸ないし若
干長く設定された長尺なものであって、各突合せ部(1
1)(11)の内面に、それぞれ突合せ部(11)(11)に
沿う態様にして突合せ部(11)(11)の全長に亘って面
接触状態に当てられている。この状態において、これら
当て材(4)(4)は、互いに対向して離間配置されて
いる。
【0022】前記中受け材(5)は、その長さがチャン
ネル材(1)(1)の長さ寸法よりも若干長く設定され
た長尺なもので、その厚さ方向の両側面を、当て材
(4)(4)の裏面と当接する支持面とするものであ
る。この中受け材(5)の各支持面には、それぞれ断面
コ字状の2個の溝(5b)(5b)(5b)(5b)が長さ方向
に沿って形成されている。このように溝(5b)を形成す
ることにより、当て材(4)の裏面との接触面積を小さ
くし得て、中受け材(5)の移動に伴う摩擦抵抗を減少
させることができる。一方、この中受け材(5)の幅方
向の両側面には、長さ方向に沿うラック(5a)(5a)が
全長に亘って形成されている。
【0023】そして、この中受け材(5)は、図3
(c)において上側の突合せ部(11)の内面に当てられ
た当て材(4)と、下側の突合せ部(11)の内面に当て
られた当て材(4)との間に、これら当て材(4)
(4)に沿う態様にして当て材(4)(4)の全長に亘
ってぴったりと嵌挿配置されている。これによって、こ
の中受け材(5)は、上下両方の当て材(4)(4)の
裏面を前記支持面において当接支持しているとともに、
各突合せ部(11)(11)をそれぞれ当て材(4)(4)
を介して支承している。さらに、この中受け材(5)の
一端部は、後記する中受け材抜出操作具(6)のピニオ
ン(60)(60)を前記ラック(5a)(5a)に噛合させる
ために、予め、中空部(20)内から外方に突出させられ
ている。
【0024】上記構成において、両チャンネル材(1)
(1)により中空材(2)を製造する場合には、接合工
具(3)の回転子(3b)を回転させることによりプロー
ブ(3a)を回転させながら、該プローブ(3a)を側片
(10a )(10a )の突合せ部(11)に押接する。これに
よって突合せ部(11)の素材が摩擦熱にて軟化して該軟
化部が塑性流動し、プローブ(3a)が該突合せ部(11)
に挿入されるとともに、回転子(3b)の端面(3c)が該
突合せ部(11)の外面に押接するから、このプローブ
(3a)を、挿入状態で、突合せ部(11)に沿って両チャ
ンネル材(1)(1)に対して相対移動させる。
【0025】プローブ(3a)の回転により発生する摩擦
熱、あるいは更に回転子(3b)の端面(3c)と突合せ部
(11)の外面との摺動に伴い発生する摩擦熱により、プ
ローブ(3a)との接触部及びその近傍において側片(10
a )(10a )が軟化し、かつ該軟化部がプローブ(3a)
の回転により撹拌されるともともに、該軟化撹拌部がプ
ローブ(3a)の相対移動に伴ってプローブ(3a)の通過
溝を埋めるように塑性流動したのち、摩擦熱を急速に失
って冷却固化する。この現象がプローブ(3a)の相対移
動に伴って順次、繰り返されていき、最終的に突き合わ
された側片(10a )(10a )の突合せ部(11)が接合一
体化される。同図中(W)は、この摩擦撹拌接合による
溶接部で、突合せ部(11)に沿って形成されている。な
お、接合工具(3)は、進行方向と逆略方向側へ若干傾
いた状態で相対移動され、これによって塑性流動した軟
化部を回転子(3b)の端面(3c)で上から押さえて接合
表面を均すようになっている。
【0026】この摩擦撹拌接合においては、プローブ
(3a)の突合せ部(11)への挿入圧と回転子(3b)の端
面(3c)の突合せ部(11)への押付け圧とによって両枠
部(10)(10)の上側の側片(10a )(10a )に荷重が
加わるが、これら側片(10a )(10a )が中空部(20)
内の上側の当て材(4)を介して中受け材(5)により
支承され、荷重は中受け材(5)、下側の当て材(4)
及び下側の側片(10b )(10b )を介してテーブルに受
け止められるから、上側の側片(10a )(10a )が内側
に曲がって凹んでしまうことはなく、もって形成された
中空部(20)の上側の接合壁は平坦になる。
【0027】こうして両チャンネル材(1)(1)を上
側の突合せ部(11)において接合一体化したのち、中空
部(20)内に当て材(4)(4)及び中受け材(5)を
装填したまま、この一体物の上下を逆にして前と同様に
テーブル上に載置し、そして側片(10b )(10b )の突
合せ部(11)を摩擦撹拌接合にて接合一体化する。こう
することにより、両枠部(10)(10)の合体による中空
部(20)を有する角筒状の中空材(2)が得られる。な
お、上側の突合せ部(11)を接合一体化する摩擦撹拌接
合と、下側の突合せ部(11)を接合一体化する摩擦撹拌
接合とを、同時に遂行しても良いことはもちろんであ
る。
【0028】次いで、図1に示すように、中受け材抜出
操作具(6)を用いて、中受け材(5)を上側の当て材
(4)と下側の当て材(4)との間から抜出する操作を
行う。前記抜出操作具(6)は、前記中受け材(5)の
ラック(5a)(5a)に噛合する1対のピニオン(60)
(60)を備えている。そして、テーブル(7)上に中空
材(2)を載置した後、該中空材(2)の中受け材
(5)の一端部の幅方向両側に、前記一対のピニオン
(60)(60)を中受け材(5)を挟む態様にして配置
し、これにより中受け材(5)のラック(5a)(5a)に
これら一対のピニオン(60)(60)を噛合させる。この
状態を保持し、ピニオン(60)(60)を手動により又は
モータ(図示せず)により回転駆動させる。このピニオ
ン(60)(60)の回転駆動力により、中受け材(5)に
極めて強い移動力が付与され、該中受け材(5)がその
長さ方向に移動されていき、最終的に該中受け材(5)
が上側の当て材(4)と下側の当て材(4)との間から
抜出される。この中受け材(5)の移動に際し、中受け
材(5)の支持面には、溝(5b)(5b)(5b)(5b)が
中受け材(5)の長さ方向に沿って、つまり中受け材
(5)の移動方向に沿って形成されているので、中受け
材(5)は、摩擦抵抗を強く受けることなくスムーズに
移動されることとなる。また同時に、中受け材(5)の
移動操作に要するピニオン(60)(60)の回転駆動力
は、低減されることとなる。なお、(7a)(7a)は、中
空材(2)の動きを止める棒状のストッパーで、テーブ
ル(7)上に固定状態に立設されている。
【0029】こうして中受け材(5)を抜出したのち、
当て材(4)(4)を取り外す。この当て材(4)
(4)の取外しに際し、当て材(4)(4)は、上述し
たように鉄系材料からなるので、突合せ部(11)(11)
と一緒に接合されておらず、したがって当て材(4)
(4)を簡単に取り外すことができる。
【0030】かくして得られた中空材(2)は、中空部
(20)の両側の接合壁が平坦であり、高い品質を備えて
いる。さらに、この中空材(2)は、接合時に当て材
(4)(4)が当てられていたことから、溶接金属の裏
落ちや裏波ビードの形成が阻止された状態で、摩擦撹拌
接合が行われたものであり、したがって中空材(2)の
接合状態は良好である。
【0031】なお、この実施形態では、突合せ部(11)
(11)の接合は、摩擦撹拌接合により行われているが、
この発明では、これをTIG、MIG等のガスシールド
溶接で行うことも可能である。このガスシールド溶接で
行う場合であっても、中受け材(5)の抜出操作を容易
に行うことができることはもとより、突合せ部(11)
(11)の内面に当て材(4)(4)が当てられているか
ら、溶接金属の溶け落ちや裏波ビードの形成を防止で
き、更に溶接金属の酸化も防止することができる。
【0032】また、溝(5a)は、当て材(4)の裏面に
おける中受け材(5)との当接面に、形成されていても
良い。
【0033】また、この発明は、例示したチャンネル材
(1)に限らず、長手方向の連続する断面コ字状ないし
U字状の枠部を有する各種の長尺材を原材として、これ
らの枠部同士の合体による中空部を備えた中空材を製造
する場合にいずれも適用可能である。
【0034】例えば、断面U字状の枠部として断面半円
状の枠部を有する2本の金属押出形材製長尺材(図示せ
ず)を原材として用い、丸パイプ状の中空材を製造をす
る場合にも適用可能である。
【0035】また、長尺材として複数の枠部を有するも
のを組み合わせ、接合部に中空部を形成する形で3本以
上の長尺材を接合一体化した中空材とすることも可能で
ある。
【0036】
【発明の効果】上述の次第で、この発明によれば、接合
の際に、各突合せ部の内面に、当て材がそれぞれ突合せ
部に沿う態様にして当てられているので、溶接金属の裏
落ち、酸化、裏波ビードの形成を防止することができ
る。さらに、一方の当て材と他方の当て材との間に、中
受け材が当て材に沿う態様にして配置されているので、
両方の当て材をしっかりと支持することができ、更に各
突合せ部をそれぞれ当て材を介してしっかりと支承する
ことができるようになり、したがって突合せ部を摩擦撹
拌接合によって接合一体化する場合であっても、プロー
ブの挿入圧や回転子の押付け圧により生じる両側片の凹
みを防止することができる。したがって、溶接金属の裏
落ち、酸化、裏波ビードが発生しておらず且つ接合前の
突合せ部の形状を保持した高品質の中空材を製作するこ
とができる。
【0037】さらに、ピニオンをラックに噛合させた状
態で回転駆動させることにより、中受け材に極めて強い
移動力を付与することができるから、中受け材が当て材
の長さ方向に沿う態様にして配置されていても、中受け
材を確実に移動させることができて、中受け材の抜出操
作を容易に行うことができるようになるから、中空材を
能率良く製造することができる。
【0038】また、上記構成において、前記当て材又は
中受け材の少なくとも一方に、当て材と中受け材との当
接面において、溝が中受け材の移動方向に沿って形成さ
れている場合には、中受け材の移動時の摩擦抵抗を減少
させることができるから、中受け材をスムーズに移動さ
せることができるし、中受け材の移動操作に要するピニ
オンの回転駆動力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を示す図で、中受け材を抜
出する途中の状態を示す斜視図である。
【図2】突合せ部を溶接する途中の状態を示す斜視図で
ある。
【図3】突合せ部を溶接する途中の状態を示す図で、
(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は図2中のII
I(c)−III(c)線の断面図である。
【図4】従来の中空材の製造方法を説明する斜視図であ
る。
【符号の説明】
1…チャンネル材(長尺材) 10…枠部 11…突合せ部 2…中空材 20…中空部 3…摩擦撹拌接合用の接合工具 4…当て材 5…中受け材 5a…ラック 5b…溝 6中受け材抜出操作具 60…ピニオン W…溶接部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に連続する断面コ字状ないしU
    字状の枠部(10)を有する一対の長尺材(1)(1)
    を、互いの枠部が対向するように配置し、これら枠部の
    両側片の突合せ部(11)(11)を接合一体化することに
    より、両枠部の合体による中空部(20)を備えた中空材
    (2)を製造するに当たり、 前記一対の長尺材の対向配置した枠部間で構成する中空
    部(20)内に、各突合せ部(11)(11)の内面にそれぞ
    れ突合せ部に沿う態様にして当てられる当て材(4)
    (4)と、長さ方向に沿うラック(5a)を備え、かつ一
    方の当て材(4)と他方の当て材(4)との間に当て材
    に沿う態様にして配置されるとともに、両方の当て材の
    裏面を当接支持する棒状の中受け材(5)と、を装填
    し、 この状態で、接合した後、 前記ラックに噛合するピニオン(60)を備えた中受け材
    抜出操作具(6)を用い、 前記ピニオンをラックに噛合させた状態で回転駆動させ
    ることにより、中受け材(5)をその長さ方向に移動さ
    せて、該中受け材を一方の当て材と他方の当て材との間
    から抜出させる操作を行うことを特徴とする中空材の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記当て材又は中受け材の少なくとも一
    方には、当て材と中受け材との当接面において、溝(5
    b)が中受け材の移動方向に沿って形成されている請求
    項1記載の中空材の製造方法。
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