JP2000316855A - 生体内監視装置 - Google Patents

生体内監視装置

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JP2000316855A
JP2000316855A JP11130149A JP13014999A JP2000316855A JP 2000316855 A JP2000316855 A JP 2000316855A JP 11130149 A JP11130149 A JP 11130149A JP 13014999 A JP13014999 A JP 13014999A JP 2000316855 A JP2000316855 A JP 2000316855A
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wave
ultrasonic
waves
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Yoshiharu Ishibashi
義治 石橋
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Toshiba Corp
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  • Radiation-Therapy Devices (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 体外から生体内へ印加したエネルギによる治
療中等において、S/Nの良好な画像でリアルタイム監
視ができる生体内監視装置の実現。 【解決手段】 生体内治療装置若しくは手術機器の使用
時に生体内を監視する生体内監視装置であって、ラスタ
一本につき複数回の波動を生体内に入射し、当該複数回
の入射波の体内からの反射波若しくは透過波を受信し電
気信号に変換した後、ラスタ毎に、受信した反射波若し
くは透過波の受信信号をあらかじめ設定されたタイミン
グにてアベレージングし、当該アベレージングされたラ
スタ毎の受信信号に基づいて生体内の情報を画像処理し
生体内を監視する生体内監視装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波動や電気的エネ
ルギ等を利用した治療時等に生体内を監視する生体内監
視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療の分野では、患者の術後の生
活の質(Quality of Life:以下、QO
L)の向上が重要視され、最小侵襲治療(Minima
llyInvasive Treatment:以下、
MIT)と呼ばれる治療法が注目を集めている。
【0003】例えば、癌治療の場合、その治療の多くを
外科的手術に頼っている現状から、本来その臓器が持つ
機能や外見上の形態を大きく損なう場合が多い。従っ
て、生命を長らえたとしても、患者にとって大きな負担
が残るという問題があり、QOLを考慮した低侵襲治療
(装置)の開発が強く望まれている。
【0004】このような事情において、MITを実現す
る治療法として、癌細胞を加熱し壊死に導くハイパーサ
ーミア療法が開発された。これは、腫瘍組織と正常組織
の熱感受性の違いを利用して、患部を42.5℃以上に
加温・維持することで、外科的手術によらずに癌細胞を
選択的に死滅させる治療法である。
【0005】また、生体内深部の腫瘍に対しては、深達
度の高い超音波エネルギを利用する方法が考えられてい
る(特開昭61−13955号)。
【0006】さらに、上記加温治療を更に進めて、ピエ
ゾ素子より発生した超音波を患部に集束させて腫瘍部分
を加熱し、熱変性壊死させる治療法も考えられている
(米国特許第5150711号)。この治療法では、超
音波のエネルギを集束させ、幅1〜3mm程度の限局し
た領域をおよそ1秒以下で80℃以上に加温することが
可能である。
【0007】このようなMITにおいては、治療領域及
び治療効果の確認手段として、治療中に生体内を監視す
る生体内監視装置は必須のものである。
【0008】ところが、治療装置が発する波動や電気エ
ネルギのため、治療中の監視は各種ノイズの影響を受け
てしまい、監視画像がノイズを含んでしまう場合があ
る。
【0009】図3は、超音波による生体内監視装置によ
り、単に生体内を監視のみをした場合と、高強度の超音
波エネルギを用いた治療中に生体内を監視した場合の生
体内への入射波と生体内からの反射波を示した図であ
る。
【0010】図3において、監視のみ行なった場合の反
射波は、ノイズの影響ををほとんど含まず、これによる
監視画像はノイズをあまり含まない。
【0011】一方、高強度の超音波エネルギを用いた治
療中に監視をした場合の反射波は、前記超音波エネルギ
からの影響を受けてしまい、本来必要な反射波と余分な
波とが重畳した波形となってしまう。この波形に埋もれ
た必要な反射波を取り出すことは困難であり、その結
果、生体内の映像化は不可能となってしまうことが多
い。
【0012】また、上記のような波動を用いた治療中の
生体内監視に限らず、例えば、電気メス等の手術機器を
利用した手術中において超音波を用いた生体内監視を行
なった場合でも、同様の問題は起こり得る。
【0013】この問題に対し、特開昭60−20143
6号公報に開示されているように、治療用超音波に照射
ブランク時間を設け、その間にイメージング用超音波パ
ルスを照射し生体内超音波イメージングを行う手法が提
案されている。
【0014】また、特願平07−097474号明細書
に開示されているように、ノイズに埋もれた画像を扇形
状にカットして非ノイズ画像をつなぎあわせることによ
り、生体内イメージング画像を構築する手法も報告され
ている。
【0015】さらに、特開昭62−87150号公報に
開示されているように、信号成分とノイズ成分の周波数
帯が異なる場合には、電気的なフィルタにより、ノイズ
を含んだ受信信号から信号成分を分離取得し画像を再構
築する手法が知られている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
治療用超音波に照射ブランク時間を設けてその間に生体
内超音波イメージングを行う手法では、照射時間が断続
的になることに加え、非照射時に熱が拡散してしまうた
め、連続照射の場合よりも治療時間(加熱時間)が増加
してしまうという問題点があった。
【0017】ノイズに埋もれた画像をカットして非ノイ
ズ画像をつなぎあわせて生体内イメージング画像を構築
する手法も、つなぎ合わせを原因として上述と同様に治
療時間が増加してしまうという問題があった。
【0018】また、電気的なフィルタによりノイズ成分
を含んだ受信信号から信号周波数を分離取得し画像を再
構築する手法を、前述の集束超音波を用いた治療装置に
適用しようとすると、治療用超音波の強度が極めて大き
いため、その高調波成分がイメージング用超音波の周波
数帯域内に存在してしまい、S/Nの良好な画像を再構
築することが困難であるとの問題点があった。
【0019】さらに、最近、生体内を実時間に監視する
リアルタイム監視が実現され、生体内監視についての利
便性は格段に向上している。しかし、上記照射ブランク
時間を設けてイメージングを行なう方法は監視画像が時
間的に断続的な画像であり、また、非ノイズ画像をつな
ぎ合わせてイメージング画像を構築する方法は画像構築
に時間を要することから、リアルタイム監視は不可能で
あった。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記事情に鑑
みてなされたもので、MITによる治療中等において、
S/Nの良好な画像でリアルタイム監視ができる生体内
監視装置の実現を目的とする。
【0021】本発明は、生体内治療装置若しくは手術機
器の使用時にモニタで生体内を表示する生体内監視装置
であって、一の走査線について複数回の波動を生体内に
送信する送信手段と、前記送信手段が送信した複数回の
波動の体内からの反射波若しくは透過波を受信し電気信
号に変換する受信手段と、前記受信手段が受信した複数
の波動に対応する反射波若しくは透過波の受信信号を平
均演算する平均演算手段と、前記平均演算手段により得
られた平均値に基づいて生体内の情報を画像処理し前記
モニタに表示する表示手段とを具備する生体内監視装置
である。
【0022】このような構成によれば、前記送信手段が
一の走査線について複数回の波動を生体内に送信し、前
記受信手段が受信した前記送信波の生体内からの反射波
若しくは透過波の受信信号を前記平均演算手段によって
平均演算するので、生体内治療装置若しくは手術機器か
らのノイズを相殺させ監視のための反射成分を取り出す
ことができる。従って、S/Nの良好な画像の構築や生
体内治療装置若しくは手術機器の動作中のリアルタイム
監視が可能となる。その結果、安全で確実な治療若しく
は手術を行なうことができる。
【0023】また、本発明は、生体内治療装置若しくは
手術機器の使用時にモニタで生体内を表示する生体内監
視装置であって、生体内に波動を送信する送信手段と、
前記送信手段が送信した波動の体内からの反射波若しく
は透過波を受信し電気信号に変換する受信手段と、前記
受信手段が受信した反射波若しくは透過波の受信信号を
同位相で隣り合う複数個の走査線について平均演算する
平均演算手段と、前記平均演算手段により平均演算され
た反射波若しくは透過波の受信信号に基づいて生体内の
情報を画像処理し前記モニタに表示する表示手段とを具
備する生体内監視装置である。
【0024】このような構成によれば、平均演算手段が
隣り合う複数個の走査線について行なう平均演算のタイ
ミングを前記送信手段の種類により変えることで、生体
内の異なる位置からの同位相の反射波について平均演算
を正確に演算することができる。従って、前記送信手段
の波動送信の回数を減らしても良好なS/Nを維持して
リアルタイム性を向上させることができる。その結果、
安全で確実な治療若しくは手術を行なうことができる。
【0025】前記生体内監視装置において、前記送信手
段の送信する波動は、超音波、電磁波、放射線のいずれ
かであることを特徴とすることが好ましい。
【0026】このような構成によれば、超音波や電磁波
等を使用した監視、診断等、例えば、超音波診断装置や
磁気共鳴イメージング装置等においても、生体内治療装
置若しくは手術機器からのノイズを除去することができ
る。従って、S/Nの良好な画像の構築や生体内治療装
置若しくは手術機器の動作中のリアルタイム監視が可能
であり、その結果、安全で確実な治療若しくは手術を行
なうことができる。
【0027】前記生体内監視装置において、前記生体内
治療装置は、超音波、電磁波、電気的エネルギ、粒子
線、放射線のいずれかを使用する治療装置であり、前記
手術機器は電気的エネルギを使用する機器であることを
特徴とすることが好ましい。
【0028】このような構成によれば、例えば、電気メ
スや放射線治療装置等の動作中生体内を監視する場合、
当該電気メスや放射線治療装置等からのノイズを除去し
たS/Nの良好な画像の構築、生体内治療装置若しくは
手術機器の動作中のリアルタイム監視が可能である。そ
の結果、安全で確実な治療若しくは手術を行なうことが
できる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に従っ
て説明する。
【0030】(第1の実施の形態)図1は、第1の実施
の形態に係る、生体内監視装置を有する生体内治療装置
の回路ブロック図を示している。
【0031】同図において、治療用超音波アプリケータ
1は、発生超音波の波面が進行方向に対して凹面をなす
ように球面上に配置された複数の圧電素子群2と、この
圧電素子群2の中心に挿入配置されたイメージング用超
音波プローブ3と、可撓性の水袋4によって構成されて
いる。圧電素子群2からは治療用の強力超音波が治療対
象7に向けて照射され、イメージング用超音波プローブ
3からは、後述する形態で監視用超音波が生体内の治療
対象7を含む生体内領域22に照射される。
【0032】水袋4内には超音波の伝播媒質5、例えば
よく脱気された水が封入されている。当該水袋4は患者
6に当接され、治療用超音波が圧電素子群2から治療対
象7に向けて照射される。
【0033】ここで、イメージング用超音波プローブ3
は、超音波プローブ3を高速走査するメカニカルスキャ
ン型でも電子的コントロールにより超音波ビームを走査
する電子スキャン型でも使用可能である。
【0034】イメージング用超音波プローブ3は、超音
波送受信部8に接続されている。超音波送受信部8は、
超音波送信時にはイメージング用超音波プローブ3に超
音波発生用の駆動電力を供給し、超音波受信時には受信
信号のバッファアンプとして動作する。そして、受信信
号を次段のアベレージング回路9に送る。
【0035】アベレージング回路9は、加算回路91と
記憶回路92を有しており、後述するように、各ラスタ
毎の複数の超音受信信号に関してアベレージングが施さ
れる。そして、画像表示部10において、各ラスタにつ
いてアベレージングした受信信号に基づいて患者6体内
の超音波イメージング像を構成し表示を行う。
【0036】なお、画像表示部10の表示形態(Aモー
ド、Bモード等)は、コンソール15からの操作者の指
示に従い制御部14によって制御される。
【0037】一方、圧電素子群2は、それぞれインピー
ダンス整合を行うための整合部11を介して駆動部12
に接続され、当該駆動部12から超音波発生に必要な電
力が供給される。駆動部12は、波形発生部13に接続
されており、波形発生部13では圧電素子群2から放射
させる超音波の波形がつくられる。駆動部12の出力振
幅や、波形発生部13の出力周波数及び波形は、コンソ
ール15からの操作者の指示に従い制御部14によって
制御される。
【0038】なお、波形発生部13としては、通常のア
ナログ発振回路やPLL回路を用いて発振回路を構成し
ゲート回路の組合わせで信号周波数及び波形制御を行っ
ても良いし、デジタル的に波形合成を行い、DAコンバ
ータ、及び低域透過フィルタを用いて波形合成を行って
もよい。また、VFコンバータを用いてもよい。
【0039】また、図1で太く表示した線は複数の線を
表しており、整合部11、駆動部12もそれぞれ圧電素
子の個数分だけ用意されている。
【0040】また、当該超音波発生用の圧電素子は、複
数個に分割されて形成されている必要はなく、一枚の圧
電素子でもよいし、微小な圧電素子を多数配列させたコ
ンポジット材と呼ばれるものでもよい。コンポジット材
の場合、圧電素子の並列接続がなければ整合部11や駆
動部12は、圧電素子の個数分用意すればよい。
【0041】さらに、圧電素子の代わりに、電磁誘導タ
イプや、水中放電タイプ、その他各種の超音波発生源を
用いてもよい。
【0042】次に、強力超音波を利用した腫瘍治療装置
による治療中に、上記構成の生体内監視装置で生体内領
域22のBモード映像を一フレーム構築する場合の動作
説明をする。
【0043】波形発生部13は、制御部14に制御さ
れ、コンソール15からの入力に従って圧電素子群2か
ら放射させる超音波の波形の電気信号を形成する。
【0044】駆動部12は、波形発生部13か形成した
波形の電気信号を、整合部11を介しインピーダンス整
合してコンソール15から入力された振幅で圧電素子群
2に印加する。
【0045】圧電素子群2は、印加された電気的パルス
による圧電効果により、患者6の治療対象7に集中した
治療用の強力超音波を照射し続ける。
【0046】一方、イメージング用超音波プローブ3
は、超音波送受信部8から超音波発生用の駆動電力を供
給され、治療対象7を含む生体内領域22についてラス
タ毎に複数回の超音波の送信を行なう。
【0047】そして、イメージング用超音波プローブ3
は、生体内からの反射波を受信して電気信号に変換し超
音波送受信部8に当該信号を送り出し、超音波送受信部
8は、受信信号を緩衝増幅した後、アベレージング回路
9に受信信号を送る。
【0048】アベレージング回路9中の加算回路91
は、同一ラスタについての複数回のイメージング超音波
受信信号を受け取り加算することで治療用超音波の位相
を相殺させ、加算後の受信信号を各ラスタについて記憶
回路92に記憶して、アベレージング処理を行なう。
【0049】すなわち、高強度集束超音波を用いた腫瘍
治療においては、治療用超音波を照射している間は、治
療領域を限局させるため、患者の動きは最小限に抑制さ
れている。従って、1本のラスタに対し複数回の超音波
を送信しても、Bモードに関しては、生体内からの反射
波により得られる受信信号は、毎回ほぼ同じものとな
る。一方、治療用超音波は、イメージング用超音波の送
受信タイミングに対してランダムな位相となっているた
め、イメージング用超音波による受信信号に重畳される
治療用超音波に基づくノイズ成分はランダムな位相とな
っている。
【0050】従って、同一ラスタに対し複数回のイメー
ジング超音波を送受信してアベレージング処理を施すこ
とにより、同位相のイメージング用超音波に基づく受信
信号成分が残り、これとは非同期であるランダム位相の
治療用超音波に基づく信号成分は打ち消しあって、S/
Nが改善されることになる。上記の場合、カラードップ
ラーモードであったとしてもBモードに関しては同様の
処理、すなわち受信信号成分をアベレージングすれば良
い。
【0051】画像表示部10は、各ラスタ毎にアベレー
ジングした受信信号に基づいて患者6体内の超音波イメ
ージング像を構築し、図示していないモニタ部に当該超
音波イメージング像を制御部14から指示された表示形
態(今の場合、Bモード)で表示する。
【0052】このような構成によれば、Bモード像の再
構築を行う際に、1本のラスタに対し複数回の超音波の
送受信を行い、送信信号のアベレージング処理を行っ
て、良好なS/Nを得ることができる。
【0053】従って、従来技術のように、イメージング
用超音波に基づく生体内の画像情報が治療用超音波と重
畳して埋もれることなく、少ないノイズでリアルタイム
監視が可能になる。
【0054】なお、アベレージング回路9が行なうアベ
レージングは、各ラスタ毎に行っても良いし、各超音波
振動子毎に行っても良い。すなわち、位相情報が失われ
ていない段階でのアベレージングを行う構成であれば、
どんなものであってもよい。
【0055】また、1本のラスタに対するイメージング
用超音波パルスの照射回数を操作者が調整もしくは制御
部14が自動的に調整して、リアルタイム性とS/Nの
バランスを調整可能にすることもできる。
【0056】また、一般に、患者の動きが最小限に抑え
られていても、加熱により熱変性領域が形成され、そこ
からのイメージング用超音波の反射波が経時的に変化し
てしまう場合がある。このとき超音波は、熱変性領域と
非変性領域で音響インピーダンスの境界が生じ、ここで
の反射波が増加するため、このポイントからの反射波の
振幅が増大する状況となる。この場合についても、上記
構成によれば、リアルタイム監視可能であり、熱変性領
域が拡大していく状況をBモードの輝度が増強すること
で確認できる。
【0057】また、前記境界面からの反射波の位相が回
転する場合であっても、上記構成によれば、リアル監視
によりBモードの輝度情報が減衰していくことが確認で
き、低エコー領域として境界面を画像化することができ
る。すなわち、上記構成によれば、治療用超音波の照射
により生体内の変化が生じた領域についても、画像化を
することができる。
【0058】さらに、ここで述べた超音波イメージング
の代わりに、X線、MRIなどを用いた生体内イメージ
ングの場合でも、治療用超音波及びその駆動エネルギに
起因するノイズ除去に関しては、本手法に極めて有効で
ある。
【0059】(第2の実施の形態)第1の実施の形態に
おいては、各ラスタについて複数回の超音波パルスを照
射し、その反射波を受信して各ラスタごとにアベレージ
ングし、治療用超音波等のノイズが除去された信号を取
り出すことで、S/Nを向上させノイズの少ない画像を
実現するものであった。
【0060】しかし、上記方法においては、各ラスタに
ついて発するイメージング用超音波パルスの照射回数が
多いほど良好なS/Nが得られ画質はよくなるが、アベ
レージング処理等に時間を要しリアルタイム性は低下し
てしまうことがある。
【0061】そこで、第2の実施の形態においては、リ
アルタイム性を低下させずに画像の質を向上させる方法
として、一つのラスタについて発するイメージング用超
音波パルスの照射回数を低下させ、隣り合う複数個のラ
スタ間についてアベレージングを行う手法について述べ
る。
【0062】すなわち、イメージング用超音波プローブ
3のラスタの密度に依存するが、一般的に隣り合うラス
タ間の超音波反射信号は、相互に相関が高い。このこと
を利用し、第2の実施の形態は、一つのラスタについて
の超音波照射回数を低下させ、その代わりに左右の空間
的に隣り合うポイントでの反射信号を補うことでアベレ
ージング処理を実行し、リアルタイム性を低下させず画
像の質を向上させるものである。
【0063】なお、この場合、各ラスタ毎のアベレージ
ング処理の際に注意すべき点は、イメージング用超音波
プローブ3から放射される入射波の同一時刻における同
一波面上の各点が、反射波が同位相になる生体内の空間
的ポイントになることである。その一方で、上記入射波
同一時刻における同一波面はイメージング用超音波プロ
ーブの種類によって異なるから各イメージング用超音波
プローブによって反射波が同位相になる空間的ポイント
も変化する。従って、隣り合うラスタ間でこの同位相の
反射波についてアベレージングを行ためには、イメージ
ング用超音波プローブの種類に応じてアベレージングタ
イミングを変更しなければならない。
【0064】例えば、イメージング用超音波プローブ3
がリニアプローブの場合には、受信信号を同一タイミン
グで加算しアベレージング処理すれば、空間的に隣り合
うポイントからの反射信号を得ることができる。また、
メカセクタスキャン型、コンベックス型、セクタ型、及
びこれらの融合型では、ラスタの空間的密度及び角度を
考慮して、同位相の隣り合う空間的ポイントを算出する
ことが必要となる(例えば、セクタ型の場合、あるラス
タ上の一点における反射波と同位相となる隣のラスタ上
の点は、超音波の伝播距離の差があるため、空間的に隣
の点ではなく斜め向かいの点が相当する)。
【0065】図2は、第2の実施の形態に係る、生体内
監視装置を有する生体内治療装置の回路ブロック図を示
している。なお、図1と同一の構成要素については、同
じ符号を付してある。
【0066】図2において、制御部20は、イメージン
グ用超音波プローブ3に接続されており、当該プローブ
3の種類を判別する。
【0067】計算部16は、制御部20からのプローブ
3の判別情報を受け取り、当該プローブ3の各ラスタ間
について同位相の反射波を取り出すタイミングを計算す
る。
【0068】一方、記憶部17には、超音波送受信部8
からの反射波の受信信号がラスタ毎に記憶される。
【0069】アベレージング回路19は、計算部16か
ら出力されるイメージング用超音波プローブ3につい
て、同位相の反射波を受信するアベレージングタイミン
グに基づいて記憶部17から記憶されたラスタ毎の受信
信号を順次読み出し、複数のラスタ間(例えば隣り合う
三つのラスタ間)の同位相の反射波についてアベレージ
ング処理を行なう。
【0070】すなわち、アベレージング回路19中の加
算回路191は、隣り合う複数のラスタについてのイメ
ージング超音波受信信号を受け取り加算することで、治
療用超音波の位相を相殺させ、加算後の受信信号を各ラ
スタについて記憶回路192に記憶することで、アベレ
ージング処理を行なう。
【0071】なお、上記アベレージング処理一回につい
て利用する隣り合うラスタの数は、コンソール15から
の入力により任意に設定することができる。
【0072】画像表示部10は、アベレージング処理し
た各受信信号に基づいて患者6体内の超音波イメージン
グ像を構築し、図示していないモニタ部に当該超音波イ
メージング像を制御部14から指示された表示形態(今
の場合、Bモード)で表示する。
【0073】このような構成によれば、Bモード像の再
構築を行う際に、各ラスタは一回の超音波の送受信を行
い、隣り合う複数個のラスタについて受信信号のアベレ
ージング処理を行う。
【0074】その結果、ノイズの少ない画質を少ない超
音波照射回数で実現(例えば、第1の実施の形態の場合
と比較して、ほぼ同質の画像で照射回数をおよそ1/3
以下に低減)することができる。また、断続的な画像で
はないので、リアルタイム監視が可能である。
【0075】なお、アベレージング回路9が行なうアベ
レージングは、複数のラスタ間について行っても良い
し、複数の超音波振動子間について行っても良い。すな
わち、位相情報が失われていない段階でのアベレージン
グを行う構成であれば、どんなものであってもよい。
【0076】なお、本第2の実施の形態に係る生体内監
視装置の動作原理は第1の実施の形態と同様であるの
で、治療用超音波の照射により生体内に熱変性が生じた
領域についても画像化することができる。
【0077】また、ここで述べた超音波イメージングの
代わりに、X線、MRIなどを用いた生体内イメージン
グの場合でも、治療用超音波及びその駆動エネルギ等に
起因するノイズ除去に関しては、本手法に極めて有効で
ある。
【0078】以上、本発明を第1、第2の実施の形態に
基いて説明したが、上記実施の形態に限定されるもので
はなく、例えば以下に示すように、その要旨を変更しな
い範囲で種々変形可能である。
【0079】第1、第2の実施の形態においては、強力
超音波を利用した腫瘍治療装置による治療中に、本発明
に係る生体内監視装置で生体内を監視する形態を説明し
た。
【0080】しかし、本発明に係る生体内監視装置は、
超音波を使用した治療装置との併用に限るものではな
い。
【0081】すなわち、超音波に限らず電磁波、電気的
エネルギ、粒子線を使用した治療装置と併用しても、治
療中に生体内をノイズの少ない画像でリアルタイム監視
することができる。
【0082】また、治療装置に限らず、電気メス等の手
術機器と併用し、手術中に生体内をノイズの少ない画像
でリアルタイム監視することも可能である。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、治療用超音波に起因す
るノイズ成分がアベレージングにより減衰し、生体内情
報に関する信号成分のみ残るので、治療用超音波を照射
中でも生体内のリアルタイムイメージングが可能とな
り、安全かつ確実な治療や手術が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る生体内監視装置の回路
ブロック図。
【図2】第2の実施の形態に係る生体内監視装置の回路
ブロック図
【図3】生体内監視のみの場合と、高強度の超音波エネ
ルギを用いた治療中の生体内監視の場合の生体内への入
射波と生体内からの反射波を示した図。
【符号の説明】
1…治療用超音波アプリケータ 2…圧電素子群 3…イメージング用超音波プローブ 8…超音波送受信部 9、19…アベレージング回路 91、191…加算回路 92、192…記憶回路 10…画像表示部 11…整合部 12…駆動部 13…波形発生部 14、20…制御部 15…コンソール 16…計算部 17…記憶部 22…生体内領域
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61N 5/10 A61B 17/36 330

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体内治療装置若しくは手術機器の使用
    時にモニタで生体内を表示する生体内監視装置であっ
    て、 一の走査線について複数回の波動を生体内に送信する送
    信手段と、 前記送信手段が送信した複数回の波動の体内からの反射
    波若しくは透過波を受信し電気信号に変換する受信手段
    と、 前記受信手段が受信した反射波若しくは透過波の受信信
    号を平均演算する平均演算手段と、 前記平均演算手段により得られた平均値に基づいて生体
    内の情報を画像処理し前記モニタに表示する表示手段
    と、 を具備する生体内監視装置。
  2. 【請求項2】 生体内治療装置若しくは手術機器の使用
    時にモニタで生体内を表示する生体内監視装置であっ
    て、 生体内に波動を送信する送信手段と、 前記送信手段が送信した波動の体内からの反射波若しく
    は透過波を受信し電気信号に変換する受信手段と、 前記受信手段が受信した反射波若しくは透過波の受信信
    号を同位相で隣り合う複数個の走査線について平均演算
    する平均演算手段と、 前記平均演算手段により平均演算された反射波若しくは
    透過波の受信信号に基づいて生体内の情報を画像処理し
    前記モニタに表示する表示手段と、 を具備する生体内監視装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の生体内監視装置に
    おいて、 前記送信手段の送信する波動は、超音波、電磁波、放射
    線のいずれかであることを特徴とする生体内監視装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の生体内監視装置に
    おいて、 前記生体内治療装置は、超音波、電磁波、電気的エネル
    ギ、粒子線、放射線のいずれかを使用する治療装置であ
    り、前記手術機器は電気的エネルギを使用する機器であ
    ることを特徴とする生体内監視装置。
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