JP2000314650A - 高出力容量型気体/液体検出器 - Google Patents

高出力容量型気体/液体検出器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】センサと接触している液体によって引き起こさ
れるキャパシタンスの変化を確実に且つ容易に検出でき
る容量型の気体/液体検出器を提供すること。 【解決手段】イオン性液体用の気体/液体検出器10
は、容量型センサ11及びそれに対して交流電圧を加え
てそのキャパシタンスを測定するキャパシタンス検出器
25を有する。容量型センサ11は、イオン性液体12
に接触可能な一対の電極13、15を含む。交流電圧が
印加されるとき、電極の周囲には電荷の拡散二重層によ
ってデバイ素子51、53が形成される。交流電圧の振
幅を、デバイ素子51、53が優勢的に容量性でなくな
る電圧よりも十分低く設定することにより、比較的高い
検出感度での気体/液体の検出が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、マイクロフルイ
ディックス(microfluidics)システムにおける液体の有
無若しくは気体の有無を検出するための検出器に関し、
より詳細には、単位面積当りの大きなキャパシタンス変
化に対応する容量型気体/液体検出器に関する。
【0002】
【発明の背景】マイクロフルイディックスシステムにお
いては、しばしば、前述のシステムの予め定められた位
置で液体の有無を検出するか又は気体の有無を検出する
ことが必要となる。例えば、その全開示が参考として本
明細書に引用され、本出願の受譲受人に譲受された米国
特許出願Serial No.09/114,978では、バブル(bubble)に
基づく調圧器が開示されており、これは、毛管アレイ
(又はキャピラリアレイ)における液体の高さレベルを
検出するのに容量型検出器を利用している圧力センサに
応答して動作するものである。これもその全開示が参考
として本明細書に引用され、やはり本出願の譲受人に譲
受された米国特許出願Serial No.09/116,427では、能動
的一次調圧器と受動的二次調圧器を具備する調圧器が開
示されている。二次調圧器としては、毛管アレイを用い
る。一次調圧器は、その毛管アレイに連結された容量型
圧力センサに応答して動作するところのコントローラに
よって制御される。容量型圧力センサの幾つかの実施例
では、毛管アレイを構成する毛管群における液体の有無
を検出する。その他の実施例では、毛管アレイにおける
液体のレベルを検出する。
【0003】本出願と同時に申請され且つその全開示が
参考として本明細書に引用されている米国特許出願"Gas
Extraction Device for Extracting Gas from a Micro
fluidics System"では、本願発明者の二人及びその他に
よって、システム中の液体から放出された気体をそのシ
ステムから抽出するマイクロフルイディックスシステム
用の装置が開示されている。開示された幾つかの実施形
態は、そのシステムのある場所で蓄積する気体のバブル
が抽出を是認するサイズ又は寸法まで成長した時にそれ
を検出する検出器に応答して動作する能動的制御システ
ムを採用している。
【0004】液体の有無を検出するための従来の容量型
検出器は、典型的には一対の対向導電プレートとそのプ
レート間のキャパシタンスを測定するキャパシタンス検
出器回路とを具備している。その対向導電プレートの代
わりに、1つの表面上に差込式導電フィンガを配置して
もよく、従って、用語"プレート"(plates)は、このよう
な差込式フィンガをも包含するものと理解されよう。キ
ャパシタンス検出器回路は、数ボルトの振幅を有する交
流信号をプレート間に印加してキャパシタンスを測定す
る。この方法で測定される時、導電プレート間のキャパ
シタンスは、プレート群の面積とプレート群を分離する
媒質の誘電率に比例し、プレート間の距離に反比例す
る。液体類は、一般に気体類より大きい誘電率を有する
ため、プレート群が液体と接触する時にプレート間で測
定されるキャパシタンスは、プレートが空気のような気
体と接触する時に測定されたそれより大きい。しかし、
キャパシタンスの変化は比較的小さく、導電プレートと
マイクロフルイディックスシステムのその他の要素との
間の浮遊キャパシタンスで隠蔽されることがある。従っ
て、プレート群が液体と接触しているかどうかを検出す
ることが、しばしば、困難となる。このことは、単純で
低コストであるキャパシタンス検出器回路が使われる時
は、特に該当する。検出の信頼性は、プレート群の面積
を大きくすることで高められるが、液体の有無を検出す
るためにプレート群が配置される場所の空間寸法が小さ
いことで課せられる制約のため、しばしば、求められた
信頼性を充分実現できるほどにプレート群の面積を増や
すことができなくなる。
【0005】
【発明の解決すべき課題】従って、必要なものは、セン
サと接触している液体によって引き起こされるキャパシ
タンスの変化を確実に且つ容易に検出できる容量型気体
/液体検出器である。また、必要なものは、マイクロフ
ルイディックスシステムのその他の主要構成要素を製造
するのに使われるものと同じ微細加工技術を使って容易
に製造できる容量型気体/液体検出器である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、イオン性液体
用の気体/液体検出器を提供するものである。この検出
器は、容量型センサとキャパシタンス検出器とから構成
される。容量型センサは、一対の電極を具備し且つキャ
パシタンスを有する。キャパシタンス検出器は、容量型
センサに接続され、その電極間に交流電圧を印加するこ
とによって容量型検出器のキャパシタンスを測定する。
交流電圧は、イオン性液体と接触している少なくとも1
つの電極の少なくとも部分に構成されるデバイ素子(Deb
ye Element)が優勢的に容量性ではなくなる電圧を下回
る振幅を有する。デバイ素子は、結合分路導体を有する
デバイコンデンサを含む。分路導体は、電圧が増加する
につれて指数関数的に増大するコンダクタンスをもって
いる。
【0007】本発明はまた、イオン性液体から気体を除
去するための気体抽出装置も提供する。気体抽出装置
は、バブル捕獲チャンバーと、本発明による気体/液体
検出器と、バブル除去システムから成る。バブル捕獲チ
ャンバーは、気体のバブルを蓄積できる構造になってい
る。気体/液体検出器の容量型センサを構成している電
極の少なくとも1つはバブル捕獲チャンバーに配置さ
れ、そしてバブル捕獲チャンバーの周辺形状に実質的に
追従する形状にする。気体/液体検出器のキャパシタン
ス検出器は、バブル捕獲チャンバーに蓄積された気体の
バブルが予め定められたサイズ又は寸法まで成長し終わ
り且つ容量型センサの少なくとも部分に重なる時に、状
態を変化させるところの出力信号を発生する。バブル除
去システムは、バブル捕獲チャンバーに連結され、キャ
パシタンス検出器の出力信号に応答して動作して、バブ
ル捕獲チャンバーから気体のバブルを抽出する。
【0008】本発明はまた、イオン性液体の圧力を決定
するための圧力センサも提供するものである。当該圧力
センサは、圧力対位置コンバータと本発明による気体/
液体検出器から成る。圧力対位置コンバータは、液体と
圧力的に結合し且つその位置が液体の圧力で決まる液体
表面を確定できるように構成される。気体/液体検出器
の容量型センサの電極の少なくとも1つは、圧力対位置
コンバータにおける液体と接触するよう配置される。液
体と接触している容量型センサの電極の少なくとも1つ
の面積の割合は、液体面の位置に依存する。
【0009】最終的に、本発明は、イオン性液体用の気
体/液体検出器を提供する。この気体/液体検出器は、
容量型センサとキャパシタンス検出器とから構成され
る。容量型センサは、第1電極と、第2電極と、そして
液体と接触している前述の電極部分に近接して液体の中
に置かれるデバイ素子とを具備する。デバイ素子は、各
々結合分路導線を有するデバイコンデンサを含む。分路
導体は、印加電圧が増加するにつれて指数関数的に増大
するコンダクタンスをもっている。第1及び第2電極に
隣接するデバイ素子は、液体中の電気伝導によって直列
に接続される。少なくとも第1電極に隣接するデバイ素
子は、デバイ素子を欠く電極間のキャパシタンスより実
質上大きいキャパシタンスをもっている。キャパシタン
ス検出器は、容量型センサに接続されて、電極間に交流
電圧を印加することにより容量型センサのキャパシタン
スを測定する。交流電圧は、少なくとも第1電極に隣接
して存在しているデバイ素子が優勢的に容量性ではなく
なる印加電圧を下回る振幅を持つよう設定される。
【0010】デバイ素子の少なくとも1つが優勢的に容
量性ではなくなる印加電圧を下回る振幅を有する交流電
圧を使って容量型センサのキャパシタンスを測定するこ
とにより、測定されたキャパシタンスは、液体と接触し
ている電極間で従来測定されたキャパシタンスより一桁
以上大きい。このために、本発明による気体/液体検出
器は、従来の検出器のそれより著しく高い検出信頼度と
精度を備えることができるのである。多くの場合、この
ために、本発明による気体/液体検出器は、従来の容量
型センサより実質的に小さい面積をもつ容量型センサを
実現可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、水に重炭酸ナトリウム
を溶かした溶液のようなイオン性液体又はインクジェッ
トプリンタ類に典型的に使用される種類のインク内に導
電性を有する電極群を入れる時に、電極の各々に近接し
た液体中に電解槽(electrolytic cell)が形成されると
いう観測に基づいている。電解槽は、電極及び液体の材
料に依存するところの内部電圧及び電界を提供する。電
荷の拡散二重層(Diffuse Double Layer)がその電解槽に
存在する。電荷の拡散二重層は、結合分路導体を有する
コンデンサのように挙動する。その電荷の拡散二重層を
デバイ素子(Debye element)と呼ぶ。デバイ素子を構成
しているコンデンサをデバイコンデンサ(Debye capacit
or)と呼ぶ。デバイコンデンサは、拡散二重層の障壁電
圧及び電極でのイオン濃度と釣り合いがとれる等価プレ
ート間隔を有する電解コンデンサと類似している。最も
便利なスケーリング(scaling)又は寸法決定は、液体の
デバイ長1/κによるものである。デバイ長は、数十乃至
数百オングストロームの範囲にある。
【0012】イオン性液体は導電性であり、デバイ素子
を電極群間で直列に接続する。従って、2つのデバイ素
子の直列配置の電気特性は、測定装置をその電極に接続
することにより測定することができる。従って、2つの
デバイ素子の直列配置の容量部品のキャパシタンス、即
ち、2つのデバイコンデンサの直列配置によるキャパシ
タンスは、電極群にキャパシタンス検出器を接続するこ
とにより測定することができる。
【0013】コンデンサのキャパシタンスは、そのプレ
ート間隔に反比例する。電極群がイオン性液体と接触し
ている時のその電極群の上に存在するデバイコンデンサ
の等価プレート間隔は、電極間の物理的距離より充分小
さいため、デバイ素子のキャパシタンスを考慮して計算
された、イオン性液体と接触している2つの電極間の単
位面積当りのキャパシタンスは、プレート間隔としての
電極間の物理的距離とイオン性液体の誘電率とを使って
従来方式で計算された単位面積当りのキャパシタンスよ
り数倍以上大きい値となる。しかし、イオン性液体と接
触している電極の単位面積当りのキャパシタンスを測定
する従来方法は、典型的に、従来方式で計算されたキャ
パシタンス値と一致するキャパシタンス値を与える。従
って、イオン性液体と接触している電極群のキャパシタ
ンスを測定する従来方法では、電極が液体と接触してい
る時のその電極上に存在するデバイ素子のキャパシタン
スを測定することができない。
【0014】イオン性液体と接触している電極のキャパ
シタンスを測定する従来方法は、デバイ素子が印加電圧
に関して非線形である特性を有する故、デバイ素子の直
列配置のキャパシタンスを測定できない。デバイコンデ
ンサのキャパシタンスと結合分路導体のコンダクタンス
は、両方とも、電圧依存性を有する。特に、分路導体の
コンダクタンスは、半導体ダイオードのコンダクタンス
が印加電圧が増大するにつれて指数関数的に増加する仕
組みと同様に、印加電圧の増大につれて指数関数的に増
加する。典型的に数十ミリボルトを越える印加電圧で
は、分路導体はそれが実質上デバイコンデンサを短絡す
るような高いコンダクタンスを示す。イオン性液体と接
触している電極のキャパシタンスを測定する従来方法
は、典型的には、1ボルトのオーダーの大きさをもつ交
流信号を電極群に印加するものである。このオーダーの
電圧は、分路導体が実質上デバイコンデンサを短絡する
印加電圧よりはるかに大きい。従って、従来の測定技術
では電極群の上に存在するデバイ素子のキャパシタンス
を測定できない。
【0015】本発明による気体/液体検出器は、各デバ
イコンデンサと関連して結合された分路導体がデバイコ
ンデンサを短絡することを妨げ、且つそれによってデバ
イ素子のキャパシタンスの測定を可能にするような方法
で、電極群間のキャパシタンスを測定するものである。
結果として、電極がイオン性液体と接触している時、本
発明による気体/液体検出器は、従来方式で測定された
単位面積当りのキャパシタンスより一桁以上大きい電極
の単位面積当りのキャパシタンスを測定する。このよう
に測定するキャパシタンスを大きくできることは、本発
明による気体/液体検出器に従来の気体/液体検出器よ
りも優れた多くの利点をもたらす。これらの利点には、
その検出信頼度の向上、その電極の面積の縮減若しくは
これらの利点の組合せが含まれる。
【0016】図1(a)、(b)は、本発明を単純化し
た例示となる気体/液体検出器10を組み入れたマイク
ロフルイディックス装置の一部分を示すものである。本
発明による気体/液体検出器は、気体/液体検出器のセ
ンサが気体又はイオン性液体とのそれぞれと接触してい
るかどうかを確実に示す信号を発生する。該気体/液体
検出器は、液体と接触しているか又は液体と接触してい
ないところのセンサの面積の割合を確実に示す信号を発
するよう構成することもできる。
【0017】気体/液体検出器10は、図1(a)では
液体が無い状態で、そして図1(b)では液体12が存
在する状態で示されている。気体/液体検出器10は、
容量型センサ11とキャパシタンス検出器25とから成
る。容量型センサ11は、マイクロフルイディックスシ
ステムにおいて気体/液体検出を実行したい場所に配置
する。本願で用いられる際には、用語「気体/液体検
出」は、その場所での液体の存在を検出すること、その
場所での液体の不存在を検出すること、その場所での気
体の存在を検出すること、その場所での気体の不存在を
検出すること、及びその場所での気体と液体間の界面の
位置を検出することを包含する。
【0018】当該容量型センサは、実質上互いに平行に
y-方向に伸びる電極13及び15を含む。当該容量型セ
ンサは、基板17で支持され、且つこれは発明にとって
決定的ではないが、キャパシタンス検出器は、好ましく
は、容量型センサの近傍で基板表面18の上及びその内
部に形成される。この基板は、容量型センサがその上に
配置される絶縁層19を含むように示されているが、こ
の層は、もし同基板が絶縁性ならば省いてもよい。
【0019】容量型センサ11を構成している電極13
及び15は、21と23で略式に示した適当なコネクタ
(接続手段)によってキャパシタンス検出器25に接続
する。キャパシタンス検出器25は、交流若しくは他の
可変電圧を電極群間に印加して電極13及び15間のキ
ャパシタンスを測定する。この電圧の特性を以下に記述
する。
【0020】図1(a)に示したように液体が存在しな
いとき、容量型センサ11のキャパシタンスは、電極1
3及び15の実効面積、電極間のx-方向の実効距離の逆
数、及び電極群間の空間に充満する気体27の誘電率に
よって決まる。気体は、空気若しくはその他の何かの気
体であってよく、且つ液体12の部分からの蒸発によっ
て生ずる蒸気を含んでいてもよい。気体27の誘電率
は、1に近いものである。電極群間のx-方向の距離は、
典型的には数ミクロン程度であるので、キャパシタンス
検出器25で測定される容量型センサ11のキャパシタ
ンスは、比較的低い。ある場合には、容量型センサ11
の面積が小さいと、液体が無い状態の容量型センサのキ
ャパシタンスは、キャパシタンス検出器の雑音限界(noi
se threshold)を下回ることがある。
【0021】図1(b)に示したように、液体12が容
量型センサ11と接触する時、電極13及び15にかか
る電圧は、それぞれ、デバイ素子51及び53を構成す
る電荷の拡散二重層を電極に隣接した液体に形成する。
図1(b)に示した場合には、キャパシタンス検出器2
5は、電極13には正の電圧をそして電極15には負の
電圧を印加する。電極13にかかる正電圧は、負イオン
(「−」で示される)を引き付け且つ正イオン(「+」
で示される)を反発してデバイ素子51を構成する拡散
二重層を形成する。電極15にかかる負電圧は、正イオ
ンを引き付け且つ負イオンを反発してデバイ素子53を
構成する拡散二重層を形成する。
【0022】図1(c)は、デバイ素子51の等価回路
を示す。デバイ素子53の等価回路も類似しているので
説明しない。デバイ素子は、デバイコンデンサ55及び
デバイコンデンサと平行に接続された結合分路導体56
を包含する。デバイ素子53と液体12との間の接続は
59で示され、電極13とデバイ素子との間の接続は5
8で示す。上述したように、デバイ素子51は、電極1
3と液体との間で直列に接続されている。また上述した
ように、デバイ素子51は、拡散二重層の障壁電圧と釣
り合いがとれる等価プレート間隔及び電極でのイオン濃
度を有する。最も便利なスケーリングは、その液体のデ
バイ長1/κによっている;例えば、A.W.Adamson & A.P.
Gast, Physical Chemistry of Surfaces, John Wiley &
Sons, New York, 1997の第5章に説明されている拡散二
重層のGouy-Chapman解析参照。デバイ長は、 {(εε0(kT/q))/qN}1/2 で与えられ、ここで、εは比誘電率、ε0は真空状態で
の誘電率、kはボルツマン定数、qは電子の電荷、Tは絶
対温度、そしてNは液体のイオン濃度である。水道水(ta
p water)に重炭酸ナトリウムを溶かした溶液では、デバ
イ長は、数十乃至数百オングストロームの範囲にある。
【0023】分路導体56は、導体の両端に印加される
電圧が増えるにつれ、事実上、指数関数的に増える導電
率をもっている。分路導体56の導電率特性は、半導体
ダイオードのそれに似ている。従って、低い印加電圧値
のもとでは、分路導体は小さな誘電率を示し、且つデバ
イ素子51は、端子58、59間で測定される時、優勢
的に容量性である。しかし、印加電圧が増えるにつれ、
分路導体の導電率は大きくなり、一定の印加電圧でデバ
イ素子が優勢的に容量性でなくなり且つ優勢的に導電性
となる。従って、デバイコンデンサ55のキャパシタン
スを確実に測定するには、デバイ素子51の両端に印加
される電圧は、デバイ素子51が優勢的に容量性である
範囲の大きさをもっていなければならない。この範囲の
最大値は、分路導体のコンダクタンスがデバイコンデン
サのインピーダンスに等しいレベルに落ちる電圧に一致
しても良い。この電圧は、液体に関するイオン濃度のよ
うな変量に依存するため、その最大値より許容安全マー
ジンだけ小さい大きさをもつ印加電圧を使用することが
好ましい。前述の電圧は、例えば分路導体56のコンダ
クタンスがデバイコンデンサ55のインピーダンスの1
0倍未満になる電圧に一致することがある。その範囲の
その他の電圧は、例えば、要求される安全マージンによ
り択一的に使用可能である。
【0024】従って、キャパシタンス検出器25は、電
極上に存在するデバイ素子51及び53が、図1(b)
に示すように、液体12がその電極に接触する時に、優
勢的に容量性でなくなる電圧より、適当な安全マージン
だけ、小さい振幅をもつ交流電圧を印加することにより
容量型センサ11のキャパシタンスを測定できるよう構
成する。例えば、蛇口水に重炭酸ナトリウムを溶かした
溶液では、印加電圧は、電極の材料と水中のイオン濃度
に依存して、好ましくは、約30mV乃至約100mVの範
囲にある。
【0025】もう一度図1(b)を参照して説明する
と、電極13と15の間のイオン性液体12の領域57
は導電性であり、従って、電極13から離れたデバイ素
子51の側面を電極15から離れたデバイ素子53の側
面に電気的に接続する。デバイ素子51及び53の他の
側面は、それぞれ電極13及び15と電気接触してい
る。従って、その液体は、デバイ素子51と53を電極
13と15間で直列に接続することになる。
【0026】デバイ素子51及び53の各々のデバイコ
ンデンサは、電極13及び15間の物理的距離の何分の
一というくらいのプレート間距離を有する従来のコンデ
ンサに対応するキャパシタンスを有するので、図1
(b)に示した直列接続デバイ素子のキャパシタンス
は、キャパシタンス検出器25で測定される時、電極1
3及び15と図1(a)に示した気体の誘電体によって
形成されたコンデンサのそれの多数倍である。結果とし
て、液体12が存在する時、容量型センサ11のキャパ
シタンスは、液体が無い場合のそれより幾分か大きく、
キャパシタンス検出器25にとって測定が容易になる。
【0027】他の実施形態(図示せず)では、容量型セ
ンサ11を構成する電極13及び15は、2つの別々の
基板によって互いに対向して支持される。その基板は、
液体がそこを通過して流れることができるギャップで分
離されている。更に、電極13及び15は、類似のサイ
ズと形状を持つものとして表示され且つy-方向に互いに
平行に延びるものとして上で説明されているが、本願に
記載された本実施形態及びその他の実施形態における電
極の形状と相対的方向付けは、本発明にとって重要では
ない。電極は、異なったサイズや形状を有していても良
く、且つ、それらが相互に物理的に接触していないとい
う条件で、互いに平行に延びる必要もない。
【0028】容量型センサ11を構成する電極13及び
15の両方は、気体/液体検出を実行するのに望ましい
マイクロフルイディックスシステム中の場所に配置され
るものとして上に図示されているが、これも本発明を決
めるものではない。以下に説明することになるその他の
実施形態では、容量型センサを構成する電極の1つだけ
が気体/液体検出を実行するのに望ましい場所に置か
れ、容量型センサを構成するその他の電極は、マイクロ
フルイディックスシステム中の他の場所に液体と常時接
触状態に置かれる。
【0029】直列接続されたデバイ素子51及び53の
単位面積当りのキャパシタンスが大きいため、図1
(a)及び(b)に示した構造によれば、単純なキャパ
シタンス検出器25を使って簡単且つ確実に測定できる
程の充分大きいキャパシタンスを有する小面積気体/液
体検出器を実現することが可能となる。前述の気体/液
体検出器の単純化した実用的実施態様の例を図2(a)
乃至(c)に示す。図2(a)は、マイクロフルイディ
ックス装置の基板117の一部分の上に配置された気体
ー液体検出器の平面図であり、図2(b)、(c)はそ
の断面図である。気体/液体検出器は、図2(b)では
液体が無い状態で、そして図2(c)では液体12が存在
する状態で示してある。他の実施形態を図2(d)に示
す。図1(a)及び(b)に示した実施形態の構成要素
に対応する図2(a)乃至(d)に示した実施形態の構
成要素は、同じ参照番号を使って表し且つここでは再度
詳述しない。
【0030】まず、図2(a)及び(b)を参照して説
明すると、気体/液体検出器100は、容量型センサ1
11とキャパシタンス検出器25とから構成される。容
量型センサは、気体/液体検出を実行するのに望ましい
マイクロフルイディックスシステム中の場所に配置され
る。容量型センサは、櫛形(comb-shaped)形状をしてお
り且つ電極の隣り合うフィンガが、実質上相互に平行
に、y-方向に伸びるように相互に差し込まれているとこ
ろの電極113及び115を具備している。図は、電極
113及び115のそれぞれ典型的なフィンガ163及
び165を示す。電極113のフィンガ群は、接続部分
131で相互接続され、且つ電極115のフィンガ群
は、接続部分133で相互接続されている。容量型セン
サは基板117によって支持され、そしてキャパシタン
ス検出器は、好ましくは、容量型センサの近くでその基
板の表面118の上又はその内部に設定されるが、但し
これは本発明にとって重要ではない。基板は、電極群が
そこに配置される絶縁層119を含むものとして示され
ているが、もしその基板が絶縁材料から製造される場合
は、この層を省いてよい。
【0031】電極113及び115は、それぞれz-方向
に厚みを有し且つ基板117の表面からz-方向に伸び
る。電極群と基板の表面118によって凹所(recess)が
定められる。フィンガ163及び165と表面118と
の間に存在する凹所の部分を参照番号169で示す。あ
る種の液体12を使う幾つかの実施形態では、その液体
の表面張力により、液体のほとんどが容量型センサ11
1との接触から退いた後、液体の一部が凹所に捕獲され
る。この液体により、その液体が容量型センサと実際に
接触していない時には、気体/液体検出器に液体の存在
を表示させることができる。複数の電極間の液体の維持
が問題となる実施形態では、容量型センサは、少なくと
も部分的に電極間の凹所を埋める平坦化層171を含む
ことができる。フィンガ163と165間の凹所169
を埋める平坦化層の部分を参照番号175で示す。図で
は、電極と同高にして凹所を埋めている平坦化層を示し
ているが、或いは、平坦化層は、部分的に凹所を埋める
だけでもよい。
【0032】容量型センサ111を構成する電極113
及び115は、図中に参照番号21と23で示した適当
な導体によってキャパシタンス検出器25に接続され
る。同キャパシタンス検出器25は、交流若しくは別の
可変電圧を電極群間に印加して電極113及び115間
のキャパシタンスを測定する。印加電圧は、図2(c)
に示すように、液体12が電極群に接触する時、電極上
に存在するデバイ素子151及び153が、上述のよう
に、優勢的に容量性でなくなる電圧よりも小さく設定さ
れる。
【0033】図2(b)に示した、液体の不存在の状態
では、容量型センサ111のキャパシタンスは、電極群
113及び115の実効面積、電極群間のx-方向の実効
距離の逆数、及び(もし存在すれば)平坦化層171の
材料及び電極群を覆う気体27の誘電率によって決ま
る。気体は、空気若しくはその他の気体であってよく、
且つ液体12の部分からの蒸発によって生ずる蒸気を含
んでいてもよい。気体27の誘電率は、1に近いもので
ある。電極群間のx-方向の距離は数ミクロンのオーダで
あるので、キャパシタンス検出器25で測定される容量
型センサ111のキャパシタンスは比較的小さい。容量
型センサ11の面積を非常に小さくできるので、液体が
無い状態の容量型センサのキャパシタンスは、キャパシ
タンス検出器の雑音限界を下回ることがある。
【0034】図2(c)に示したように、液体12が容
量型センサ111と接触する時、電極113と115に
かかる電圧は、それぞれ、デバイ素子151と153を
構成する拡散二重層を電極群に隣接した液体に形成す
る。図示した例では、キャパシタンス検出器25は、電
極113には正の電圧をそして電極115には負の電圧
を印加する。電極113にかかる正電圧は、負イオンを
引き付け且つ正イオン(+マーク)を反発してデバイ素
子151を構成する拡散二重層を形成する。電極115
にかかる負電圧は、正イオン(「+」で示される)を引
き付け且つ負イオン(「−」で示される)を反発してデ
バイ素子153を構成する拡散二重層を形成する。図1
(c)に示すように、各デバイ素子は、結合分路導体を
有するデバイコンデンサのように挙動する。デバイコン
デンサは、電解コンデンサと似ていて、且つ液体のデバ
イ長1/κに従って釣り合いがとれる等価プレート間隔を
有し、それは、数十乃至数百オングストロームの範囲に
ある。
【0035】イオン性液体12は導電性であり、従っ
て、電極113から離れたデバイ素子151の側面を電
極115から離れたデバイ素子153の側面に電気的に
接続する。デバイ素子の他の側面は、電極113及び1
15に電気接続される。従って、その液体は、デバイ素
子151及び153を電極113及び115間で直列に
接続し、且つキャパシタンス検出器25は、液体12が
容量型センサ111と接触する時、電極113及び11
5間の実質上のキャパシタンスを測定することになる。
【0036】上で注目されるように、図2(a)乃至
(c)に示した例は、図面を簡易化するために単純にし
てある。本発明を試験するべく造られた容量型センサ1
11の実施形態では、電極113は、フィンガ163に
類似した、それぞれ、幅5μm、長さ約200μmの29
個のフィンガを備えており、そして電極115は、フィ
ンガ165に類似した、それぞれ、幅5μm、長さ約2
00μmの28個のフィンガを備えていた。フィンガ群
は5μmのギャップで間隔を開けたが、但し、ギャップ
の寸法は重要でなかった。全体的に、容量型センサは、
基板117上で約220μm×560μmの面積を占め
た。1MHzの周波数で35mV rmsのa.c.信号を印加する
キャパシタンス計を使って、容量型センサのキャパシタ
ンスを測定した。測定キャパシタンスは、脱イオン水の
層を容量型センサに付けた時、約1pFだけ変化し、そし
て水に溶かした重炭酸ナトリウムのほとんど飽和溶液の
層を容量型センサに付けた時、約150pFだけ変化し
た。同様のキャパシタンス変化は、インクの層を容量型
センサに付けた時も測定された。同インクは、本開示の
譲受人によって販売されたインクジェットプリンタの普
及版に用いられる種類のものであった。a.c.信号の周波
数は重要ではなかった:同様のキャパシタンス変化値
は、100kHz及び10kHzの周波数でも得られた。
【0037】比較的簡単なキャパシタンス検出器を使っ
て約10pFのキャパシタンス変化を確実に測定できるの
で、今本明細書で説明した実施例を利用している気体/
液体検出器は、顕著な信頼度マージンを備えている。或
いは、今説明した実施例のそれの十分の一未満の面積を
もつ容量型センサを使えば、許容できるが、比較的低い
信頼度マージンを有する気体/液体検出器も作ることが
できる。そのような検出器は、上に説明したそれらの三
分の一未満の直線寸法を持つものである。容量型センサ
の面積を更に縮小することも、電極間のギャップを縮め
ることで達成でき、これによって任意の寸法を有するセ
ンサにおいてその電極の有効面積を大きくすることがで
きる。
【0038】液体/気体検出器100は、好ましくは、
微細加工技術を使って作製する。当該技術は、当分野で
周知であり、従ってここでは詳述しない。基板117
は、シリコン又はその他の適当な半導電性又は絶縁性材
料のウェーハ部分である。もし要すれば、絶縁層119
は、ウェーハの表面上に成長若しくは堆積させた二酸化
ケイ素、窒化ケイ素又はその他の適当な絶縁体の層であ
ってよい。電極113及び115は、基板117の表面
上に置かれた、ドープされた型のポリシリコン又は窒化
タンタルのような、金属又は半導体から形成することが
できる。前述の材料を使って差込み形の電極構造を作り
出す技術は当分野で周知であり、従ってここでは説明し
ない。前述の層を補足的に含める時は、ポリイミドを平
坦化層171として用いることができる。
【0039】タンタル・アルミニウム合金又はスパッタ
成膜された窒化タンタルによる電極113及び115で
良好な結果が得られた。電極群と液体12の間のオーム
伝導(ohmic conduction)は、電極をこれらの材料から作
った時は、小さかった。アルミニウム又はタンタルのよ
うな、酸化される金属、及び酸化される金属を含む合金
も、電極に向く適当な材料であるかも知れない。ゴール
ド(金)製の電極を使って試験を実施した際に、電極群
と液体間に顕著なオーム伝導が起こった。類似の結果
は、その他の仕事関数の小さな材料から作った電極でも
期待できそうである。しかし、この観察は、図9(a)
乃至(c)を参照して後述される実施形態においてより
効果的に用いられるものである。
【0040】液体12と電極113、115の材料との
間の電気化学的相互作用は、極めて薄い不活性化層(pas
sivating layer)(図示せず)で電極の表面173を被
覆することにより防ぐことができる。この層は、厚さ約
50A未満の二酸化ケイ素又は窒化ケイ素の層であって
よい。
【0041】容量型センサ111を構成する電極群を基
板117の表面上に配置する代わりに、電極群を基板1
17中に形成してもよい。基板中に電極群を形成するこ
とは、追加の平坦化層171を要せずに内在的に平坦面
を実現できるという利点がある。内在的に平坦面を有す
る実施形態を図2(d)に示す。基板117は、シリコ
ンのような半導体材料のウェーハである。容量型センサ
111を構成する電極113及び115は、高濃度の不
純物を基板表面の選択された領域中に注入することによ
り製造される。その選択領域によって電極の形状が定め
られる。電極群は、好ましくは櫛形形状をしており且つ
図2(a)に示すように相互に差し込まれた構成を有す
る。
【0042】基板117は、例えば、シリコンのウェー
ハ部分であってよい。同シリコンは、真性であっても又
は低濃度のアクセプタ(p-型)不純物でドープされてい
てもよい。電極群は、高濃度のドナ(n-型)不純物を適
当なマスクを通して基板表面118中へ拡散することに
より定められる。得られるn+領域が電極群113及び
115を構成する。或いは、電極群は、高濃度のアクセ
プタ不純物を有する領域を形成することにより定めても
よい。不純物類は、拡散、イオン打込み又はその他の方
法で注入してよい。
【0043】基板117に形成された各n+の表面部分
に金属の層を付けて、電極群113及び115へ電気接
触する金属コンタクト(接点)を形成する。各電極の金
属コンタクトは、好ましくは、電極のフィンガ群を相互
接続する電極領域上に配置する。この領域は、図2
(a)に示した実施例の電極群113及び115の、そ
れぞれ、領域131及び133に対応する。電極113
の領域131(図2(a))上に配置された金属コンタ
クト135を図2(d)に示す。金属コンタクトは、2
1及び23で略図的に示した導体に類似の導体を介して
キャパシタンス検出器25に接続される(図2
(a))。
【0044】基板117の表面118は、電極群113
及び115を定める領域が不純物導入によって形成され
終わった後も実質上平坦なままであり、更に電極群に付
けられた金属コンタクトは、電極群のフィンガ群の長さ
だけ間隔が開けられているので、この実施形態は、液体
の一部分を捕捉できるところの位相幾何学的特徴点(top
ological features)を欠いており、このため液体の存在
について疑似検出(false detections)を起こすことがあ
る。
【0045】基板117の表面118は、極めて薄い不
活性化層(図示せず)で被覆してよい。この層は、厚さ
約50A未満の二酸化ケイ素又は窒化ケイ素の層であっ
てよい。
【0046】もう一度図2(a)を参照して説明する
と、キャパシタンス検出器25は、基板117の中及び
上に形成されたバイポーラ又は電界効果トランジスタか
ら製造されるか又は離れた位置に形成してもよい。キャ
パシタンスの変化に応答してアナログ又はディジタル信
号を発生する回路は、当分野で周知であり、従ってここ
では説明しない。センサのインピーダンスを測定するこ
とにより容量型センサ111のキャパシタンスを測定す
るところの適当な回路の一例を図3に示される。
【0047】図3に示した回路において、導体21は、
容量型センサ111の電極113を発振器181に接続
する。発振器は、図2(c)に示すように、複数の電極
がイオン性液体と接触する時にその電極上に存在するデ
バイ素子151及び153が優勢的に容量性ではなくな
る電圧よりも適当な安全マージンだけ小さい最大振幅を
有する交流信号を発する。この電圧は、複数の電極の材
料とその液体を作り上げている混合物のpH及び成分によ
って決まるものである。上述の実施形態においては、発
振器によって発生した信号は、1MHzの周波数を示した
が、その周波数の値は重要でない。印加電圧は、100
mV ピーク未満であった。
【0048】導体23は、電極115をインピーダンス
182と増幅器184の入力とに接続する。インピーダ
ンス182は、容量型センサ111が液体12の層に接
触している時(図2(c)参照)、その容量型センサの
それに匹敵するインピーダンスをもつ。例えば、上述の
実用的実施例のインピーダンスを1MHzの周波数で測定す
る時、インピーダンス182は、1kΩの抵抗をもつ抵
抗器であった。インピーダンス182の適当なインピー
ダンスは、測定周波数とは反比例する。更に、コンデン
サ、若しくは直列又は並列配置のコンデンサと抵抗器も
インピーダンス182として用いてよい。
【0049】増幅器184の出力は整流器185に接続
し、その整流器の出力を比較器186の第1入力に接続
する。比較器には、それを通して基準電圧Vを受容する
第2入力を有する。
【0050】容量型センサ111のインピーダンスとイ
ンピーダンス182のそれとは、発振器181の出力電
圧を減衰させるところの分周器(divider)を形成する。
容量型センサが液体12と接触していない時、容量型セ
ンサのインピーダンスは高く、且つ、従って、増幅器1
84への入力電圧は、発振器の出力電圧より実質的に小
さい。液体12が容量型センサと接触すると、容量型セ
ンサのインピーダンスは極端に落ち、そして増幅器への
入力電圧は実質的に増える。
【0051】増幅器184が容量型センサ111とイン
ピーダンス182によって形成された分周器の出力を増
幅し、整流器185が増幅器の出力に応答してDC電圧を
発生し、そして比較器186がそのDC電圧を基準電圧V
と比較する。比較器の出力状態は、整流器によって発生
されたDC電圧が基準電圧より大きいか小さいかによって
左右される。発振器181によって発生された信号の周
波数での容量型センサ111のインピーダンスに関連し
てインピーダンス182の値を適切に選択することによ
り、及び増幅器184の利得と基準電圧Vの値とを選択
することにより、比較器の出力187の状態は、容量型
センサ111が液体12と接触しているか否かによって
決めることができる。
【0052】比較器186に、第2の基準電圧が提供さ
れることができ、その結果、その出力187は、容量型
センサ111のインピーダンスが増えているか又は減っ
ているかどうかによって、容量型センサの様々なインピ
ーダンスでの状態変化をさせることができる。このた
め、キャパシタンス検出器25にヒステリシスが与えら
れる。更に他の実施形態として、比較器を省いてもよ
く、且つ整流器185の出力信号を容量型センサのキャ
パシタンスに関連したアナログ信号として用いてもよ
い。例えば、液体と接触しているところの容量型センサ
の面積の割合の表示が必要ならば、前述のアナログ信号
を用いることができる。容量型センサのキャパシタンス
の、及び、従って液体と接触している容量型センサの面
積の割合の、より精密な測定は、その容量型センサを自
己平衡自動切換型コンデンサキャパシタンス測定ブリッ
ジ(self-balancing automatic switched-capacitor cap
acitancemeasurement bridge)の1つの腕に接続するこ
とによって実現することができる。
【0053】キャパシタンス検出器25として用いるこ
とができるその他の適当な回路の多くは、当分野で周知
であり、従って、ここでは代わりとなる回路は説明しな
い。
【0054】実施形態202、即ち上述の同時提出の特
許出願に記載の気体抽出装置を制御するのに本発明によ
る気体/液体検出器を適用する構成を、図4(a)乃至
(d)に示す。その気体抽出装置は、バブル捕獲チャン
バーと気体除去システムとから構成される。インク送出
チャネルを通過するインクから取り出された気体は、バ
ブル捕獲チャンバーに蓄積される。気体除去システム
は、一次抽出チャンバーと二次抽出チャンバー及びそれ
らに結合された抽出ヒータから構成され、バブル捕獲チ
ャンバーから気体のバブルを排気マニホルドへ向けて抽
出する。
【0055】図示した実施形態では、気体/液体検出器
200は、バブル捕獲チャンバー204に配置された環
状の容量型センサ211を具備し、充分なサイズの気体
のバブルがバブル捕獲チャンバーに蓄積し終わった時を
決めるのに用いられる。以下に説明する気体抽出装置の
一部分を形成するところの制御回路は、気体/液体検出
器200によって発生された制御信号に応答して気体抽
出装置の一次抽出ヒータを活性化する。一次抽出ヒータ
を活性化することによって、バブルはバブル捕獲チャン
バーから一次抽出チャンバー110へ取り出される。
【0056】気体抽出装置202も一次抽出チャンバー
110に配置された環状容量型センサ311を具備する
気体/液体検出器300を包含する。気体/液体検出器
300は、充分なサイズの気体のバブルが一次抽出チャ
ンバーに蓄積し終わった時を決めるのに用いられる。上
述の制御回路は、気体/液体検出器300によって発生
された制御信号に応答して気体抽出装置の二次抽出ヒー
タ128を活性化する。二次抽出ヒータ128を活性化
することによって、一次抽出チャンバーからのバブルを
排気マニホルド130へ抽出される。
【0057】図4(a)乃至(c)に示した気体抽出装
置の好適実施形態となる実施形態202は、インクジェ
ットプリンタ(図示せず)のインク送出システムに配置
され、そしてインクに溶解された空気のような気体をイ
ンク送出チャネルを通過するインクから放出させるとこ
ろの気体放出ヒータ140又はその他の幾つかの構成要
素を具備する。インクは、例えば、インクジェットプリ
ンタのプリントヘッドへの途中にあるか又はその中にあ
るインク送出チャネルを通過することができる。本発明
による気体/液体検出器は、また、気体放出ヒータ又は
その他の気体放出要素を欠いている気体抽出装置に統合
してもよい。前述の気体抽出装置は、インクから放出さ
れた気体のバブルが蓄積するところのインク送出システ
ムにおけるある一点に置くことができる。前述の気体
は、例えば、インク加熱素子(ink firing element)によ
って、又は環境変化によって、インクから放出させるこ
とができよう。気体をインクから放出させる方法に関係
なく、気体抽出装置は、バブル捕獲チャンバーから気体
のバブルを取り出して、それらを排気マニホルド130へ
移送し、このようにしてインク送出システムから気体の
バブルを除去するのである。
【0058】気体抽出装置202は、インク送出チャネ
ル250と排気マニホルド130との間を延びていて、
一次抽出チャンバー110と、二次抽出チャンバー12
0と、そして一次及び二次抽出ヒータ118、128と
から構成される。インクは、インク入口52及びインク
出口54間をインク送出チャネル250を通して流れ
る。バブル捕獲チャンバー204は、インク送出チャネ
ルに置かれ、柱配置によりインク送出チャネルから輪郭
付けられている。図4(a)乃至(c)に示した例で
は、バブル捕獲チャンバーの周辺は、それぞれが基板1
02の表面150に平行な面で円形の断面を有する5本
の柱292乃至296の配置によって限定されている。
柱群は、1つの円の弓形上にほぼ配置させる。
【0059】インク送出チャネル250からバブル捕獲
チャンバー204を輪郭付ける柱292乃至296は、
インク入口52からインク出口54へインク送出チャネ
ルを通してインクを流すことができるよう、また、バブ
ル捕獲チャンバー204中を自由に流れられるよう、間
隔が開けられ且つ寸法取りされる。バブル捕獲チャンバ
ー中を流れるインクは、気体放出ヒータ140と接触す
るに至る。気体放出ヒータによって生じた熱は、溶存気
体をインクから放出して徐々にサイズが大きくなるバブ
ル(図示せず)を発生させる。
【0060】一次抽出チャンバー110は、バブル捕獲
チャンバー204を具備するインク送出チャネル250
の部分と結合される。一次抽出チャンバーは、先細チャ
ンバー114と直列の細長い平行に面取りされた(paral
lel-sided)ネック(くび)112から成る。先細チャン
バー114は、ネック112からの距離が増えるにつれ
増大する断面積をもっている。先細チャンバー114の
実質的に半円形の部分116は、ネック112から離れ
て、先細チャンバーの最も幅広部分から拡がる。ネック
112は、先細チャンバー114の細長い端部をバブル
捕獲チャンバーへ接続する。
【0061】二次抽出チャンバー120は、一次抽出チ
ャンバー110と排気マニホルド130の間に配置され
る。二次抽出チャンバーは、一次抽出チャンバーのそれ
と類似の構造を有している。一次抽出チャンバーの構成
要素に対応する二次抽出チャンバーの構成要素は、10
を加えた同じ参照番号で表示し、個別に説明しないこと
にする。
【0062】インク送出チャネル250と、一次及び二
次抽出チャンバー110、120は、基板102の表面
150上に配置された障壁材料152の層内に周知の微
細加工技術を使って形成する。
【0063】排気マニホルド130は、ネック112か
ら離れた先細チャンバー114の端部から基板102の
厚さ方向にわたって延び、大気(又は外気)と直接又は
間接的に連絡する。排気マニホルドは、インク送出チャ
ネル250から取り出された気体が大気中へ出る通路を
与えるものである。或いは、排気マニホルドは、カバー
154の厚みを通して延びるよう構成してもよい。
【0064】インク送出チャネル250中のインクの圧
力と排気マニホルド中の大気の圧力との間の圧力差に抗
してバブル捕獲チャンバー204から排気マニホルド1
30まで気体を移動させるには、インクから抽出された
気体にエネルギーを供給しなければならない。インク送
出チャネル中のインク圧力は、大気圧より小さい。この
エネルギーは、一次抽出チャンバー110の床(又は
壁)を形成する基板102の部分に配置された一次抽出
ヒータ118によって生じた熱の形で供給される。追加
エネルギーは、二次抽出チャンバー120の床を設定す
る基板102の部分に配置された二次抽出ヒータ128
によって供給される。各ヒータは、細長く且つそれぞれ
の抽出チャンバーの中心線に沿って長手方向に伸びる。
【0065】気体放出ヒータ140は、バブル捕獲チャ
ンバー204の床を設定する基板102の部分に配置さ
れる。気体放出ヒータ140は、ヒータ118及び12
8と構造的に類似している。気体放出ヒータ140は、
インク送出チャネル250中を流れるインクを暖めて、
インクに溶存する空気のような気体をインクから放出さ
せるものである。放出気体は泡の形で集まり、それがバ
ブル捕獲チャンバーに閉じ込められるのである。上述の
ように、気体放出ヒータはオプションである。
【0066】気体抽出装置202の電気的配置を図5に
略式で示す。ヒータ118、128及び140は、基板
102の表面150上に置かれた導電性軌道によってコ
ントローラ142に接続された抵抗体である。コントロ
ーラ142をヒータ118に接続する典型的軌道を略図
で143で示す。コントローラ142は、基板102か
ら物理的に離れていて、且つワイヤのような導体によっ
てそこに接続されていても良いが、当該コントローラ1
42は、好ましくは、周知の半導体回路組立技術を使っ
て基板表面150の上及びその内部に製造される。
【0067】コントローラ142は、ヒータ118、1
28及び140を構成する抵抗体中へそれぞれの電流を
選択的に通過させる。その電流がヒータに熱を発生させ
るのである。好ましい実施形態では、同コントローラ
は、時間間隔が5msの連続パルスにして、10個の5ms
幅のパルスで射出ヒータ118及び128に電流を供給
する。ヒータ群への供給電流をパルス化することによ
り、ヒータ群から基板102への熱の伝達が低減され、
且つヒータ群とヒータ群に隣接する基板の部分との間の
明瞭な温度差が維持されるのである。
【0068】コントローラ142は、図4(a)乃至
(c)に示した気体抽出装置202の形での、気体抽出
装置の幾つかの実施形態において、予め定められた時間
に予め定められた持続時間にわたってヒータ118、1
28及び140へ電流を送るところのオープンループ制
御装置であってよいが、当該コントローラは、本発明に
よる1つ以上の気体/液体検出器に応答して動作するも
のである。図示した例では、気体抽出装置202は、バ
ブル捕獲チャンバー110に置かれた気体/液体検出器
200と一次抽出チャンバーに置かれた気体/液体検出
器300とを含む。気体/液体検出器は、インク送出チ
ャネル250の天井と一次及び二次抽出チャンバー11
0、120の天井とを形成するカバー154の表面13
2上に配置されるものとして図示されている。しかし、
カバー表面上の気体/液体検出器の位置は、本発明にと
って重要ではない。気体/液体検出器は、代わりに、例
えば基板102の表面150上に配置してもよい。
【0069】図4(c)は、インク送出チャネル250
の内部に面するカバー154の表面132と一次及び二
次抽出チャンバー110、120を示す。気体抽出装置
202の種々の要素の周辺に関する位置を破線で示し且
つその要素を図4(a)及び4(b)と同じ参照番号で
識別する。気体/液体検出器200の容量型センサ21
1は、バブル捕獲チャンバー204の天井を設定すると
ころのカバー154の表面132の部分上に配置され
る。キャパシタンス検出器225は、好ましくは、容量
型センサ211に隣り合って、カバー表面132の上又
はその内側に形成されるが、但しこれも本発明にとって
重要ではない。気体/液体検出器300の容量型センサ
311は、一次抽出チャンバー110の天井を形成する
ところのカバー154の表面132の部分上に配置され
る。キャパシタンス検出器325は、好ましくは、容量
型センサ311に隣り合ったカバー表面132の上又は
その内側に形成されるが、但しこれも本発明にとって重
要ではない。
【0070】以下に、容量型センサ211を説明する。
容量型センサを構成する電極213及び215は、柱2
92乃至296によって定められたバブル捕獲チャンバ
ー204の周辺に沿うよう湾曲させる。或いは、その電
極群は、その周囲から僅かにはめ込んでもよい。図2
(a)乃至(c)を参照して上で説明した実施例におけ
るように、電極213及び215は、櫛形形状をしてお
り且つ電極群の隣り合うフィンガが、実質上、相互に同
心になるように相互に差し込まれた構成を有する。図4
(d)は、電極213及び215の、それぞれ、典型的
フィンガ263及び265と電極213のフィンガ群を
相互接続する接続部分を示す。図4(d)はまた、フィ
ンガ263及び265間の平坦化層217の一部を示
す。しかし、平坦化層は、ほとんどの実施例では省略し
てもよい。
【0071】容量型センサ211をカバー154で支持
する。カバー154は、シリコンのような半導体材料又
は絶縁体から組み立てる。カバー154は、容量型セン
サがその上に配置される表面132に隣接した絶縁性材
料の層(非表示)を含む。しかし、この絶縁層は、もし
カバー154が絶縁性材料から組み立てられる場合は必
要でないことがある。電極213及び215の隣り合っ
たフィンガ群とカバーの表面132とで定められる凹所
は、平坦化層271を充填して、インク部分が隣り合っ
たフィンガのそれの間に溜まるのを防ぐようにする。
【0072】容量型センサ311は、容量型センサ21
1の構造と類似しており、従って、ここでは、詳述しな
い。容量型センサ311の電極群(非表示)は、先細チ
ャンバー114の半円形部分116と同心であるところ
の円部分に追従するように湾曲して延びる。容量型セン
サ311の周辺部分は、半円形部分116の周辺に置く
か、又はその周囲から僅かにはめ込んでもよい。
【0073】気体/液体検出器200において、容量型
センサ221は、221及び223で略図的に示した導
体によってキャパシタンス検出器225に接続する。図
3に示した回路は、例えば、キャパシタンス検出器22
5として用いてもよい。図5は、キャパシタンス検出器
225で発せられた出力信号を制御回路142へ送る導
体280を略式で示す。
【0074】気体/液体検出器300においては、容量
型センサ311、キャパシタンス検出器325及び制御
回路142の間の接続は、今説明したそれと類似してい
る。
【0075】キャパシタンス検出器225及び325
は、インクと接触している電極部分に存在するデバイ素
子が優勢的に容量性でなくなる電圧より、適当な安全マ
ージンだけ、小さい振幅をもつ電圧を電極213及び2
15間及び容量型センサ311の電極間に印加できるよ
うに構成する。
【0076】本発明による気体/液体検出器200及び
300に応じて今説明した気体抽出装置202の動作
を、次に、図5、図6(a)乃至(c)、及び図7
(a)乃至(c)を参照して説明する。図6(a)乃至
(c)及び図7(a)乃至(c)は、簡略化のために、
キャパシタンス検出器225と325及び制御回路14
2、及び図5に示したような制御回路をヒータ群とキャ
パシタンス検出器群に接続している導体は省略した。更
にインクも図示してない。
【0077】図6(a)において、インクは、インク送
出チャネルを通ってインク入口52からインク出口54
へ流れる。インクは、インク送出チャネルと一次及び二
次抽出チャンバー110及び120を満たす。制御回路
は、気体放出ヒータ140へ電流を供給し始めている
が、バブル捕獲チャンバー204には、未だ気体のバブ
ルは形成されていない。バブル捕獲チャンバー204に
配置された気体/液体検出器200では、容量型センサ
211の全面積は、インクと接触している。従って、図
2(c)に示したそれと同じように容量型センサを構成
している電極群の全面積の上にデバイ素子が存在する。
容量型センサのキャパシタンスは、キャパシタンス検出
器225で検出する時は高く、且つキャパシタンス検出
器の出力は、一次抽出ヒータ118を動作を阻止すると
ころの第1状態に置かれる。
【0078】一次抽出チャンバー110に置かれた気体
/液体検出器300では、容量型センサ311の全面積
はインクと接触しており、その結果、図2(c)に示し
たそれと同じように容量型センサを構成している電極群
の全面積の上にデバイ素子が存在することになる。容量
型センサ311のキャパシタンスは、キャパシタンス検
出器325で検出時は高く、且つキャパシタンス検出器
の出力は、二次抽出ヒータ128の動作を阻止するとこ
ろの第1状態に置かれる。
【0079】インク送出チャネル250中を流れるイン
クを加熱する気体放出ヒータ140は、溶存気体を放出
し、それが蓄積して、図6(b)に示すようなバブル2
60を形成する。バブル捕獲チャンバー204中のイン
クの流れは、柱、例えば、柱296に抗してバブルを捕
捉し、これが、バブル捕獲チャンバーの下流側の境界を
定める。そのバブルは、容量型センサ211の部分24
6と重なり、その結果、この容量型センサの部分がバブ
ルに含まれている気体と接触することになる。容量型セ
ンサの部分246には、デバイ素子は存在しない。従っ
て、容量型センサのキャパシタンスは、キャパシタンス
検出器225で検出する時は、図6(a)で検出された
それよりも低い。しかし、その部分246は、容量型セ
ンサの面積に対する割合が比較的小さいために、そのキ
ャパシタンスは依然として比較的高い。従って、キャパ
シタンス検出器の出力は、一次抽出ヒータ118の動作
を阻止するところの第1状態のままである。また、気体
/液体検出器300は、二次抽出ヒータ128を動作を
継続して阻止する。
【0080】付加気体がバブル260に蓄積しそしてそ
のバブルが成長するにつれ、バブルに含まれている気体
に接触している容量型センサの部分246のサイズが増
大する。従って、容量型センサ211のキャパシタンス
は、キャパシタンス検出器225で検出する時は、漸次
小さくなることになる。図6(c)は、バブル246が
成長してバブル捕獲チャンバー204を充填し終わり且
つバブルがバブル捕獲チャンバーから除去できる状態に
なった後の気体抽出装置を示す。バブルがバブル捕獲チ
ャンバーを充填すると、容量型センサ211の全て又は
ほとんどの面積は、バブル中に含まれる気体と接触する
ことになる。容量型センサの面積上にはほとんど又は全
くデバイ素子は存在しない。従って、容量型センサのキ
ャパシタンスは、キャパシタンス検出器で検出する時
は、図6(a)及び6(b)で検出されたそれより著し
く小さい。
【0081】キャパシタンス検出器225は、容量型セ
ンサ211のほとんどを覆っているバブルに対応するレ
ベルに落ちている容量型センサのキャパシタンスが、図
6(c)に示すように、その出力を第2状態に状態変化
させるように構成する。容量型センサの出力状態の変化
に応答して、制御回路142が一次抽出ヒータ118へ
電流を送る。気体/液体検出器300は、二次抽出ヒー
タ128の動作を阻止し続ける。
【0082】一次抽出ヒータ118は、一次抽出チャン
バー110中のインクを加熱する。生ずるインク蒸気は
蒸気のバブル262を生成し、これが、図7(a)に示
すように、爆発的に成長して、直ぐに先細チャンバー11
4の壁に達する。蒸気バブルと先細チャンバーの壁との
間の接触により、蒸気バブルは、先細チャンバーの幅広
の端部の方へ移動させられる。蒸気バブルの連続的な爆
発性成長により、インクがネック112から放出され、
且つ蒸気バブル262とバブル260が合併させられて
複合バブルを形成する。複合バブルは、蒸気バブルの核
形成後、約1msの形になる。複合バブルは、1つの表面
を先細チャンバー114にそして別の表面をバブル捕獲
チャンバー204に有している。複合バブル表面と先細
チャンバー壁の間の接触により、複合バブルは先細チャ
ンバーの幅広端部の方へ移動させられる。この運動によ
り、バブル捕獲チャンバー204に置かれた複合バブル
の部分が一次抽出チャンバー110中に引き付けられ
る。結果として、バブル捕獲チャンバーを占めている複
合バルブの部分が縮み、インクと接触している容量型セ
ンサ211の面積が増え、容量型センサ211のキャパ
シタンスが増えるので、キャパシタンス検出器225の
出力が第1状態に戻る。しかし、コントローラ142
は、一次抽出ヒータ118に電流を送り続ける。
【0083】予め定めた時間の後、コントローラ142
は、一次抽出ヒータ118への電流供給を中断し、その
結果、ヒータは複合バブル264をもはや加熱しなくな
る。加熱がなくなることにより、複合バブルの蒸気成分
はを凝縮する。複合バブルは縮み、その体積の大部分は
インクから抽出された気体のバブルになる。複合バブル
は、先細チャンバー114の幅広端部の方へ移動し続け
る。このプロセス中、複合バブルは、複合バブルの一部
がバブル捕獲チャンバー204に留まるよう2つに分離
することがある。複合バブルの残り、又は全複合バブル
は、それが分離しない場合は、最終的に、ネック112
から離れた先細チャンバー114の一部に留まることに
なる。
【0084】図7(b)は、複合バブルが先細チャンバ
ー114に留まるに至った後の複合バブル264を示
す。この位置で、その複合バブルは、気体/液体検出器
300の容量型センサ311の部分346と重なる。結
果として、そのセンサの部分346がバブルに含まれて
いる気体と接触することになる。容量型センサの部分3
46には、デバイ素子は存在しない。従って、容量型セ
ンサのキャパシタンスは、キャパシタンス検出器325
で検出する時は、図6の各状態及び図7(a)で検出さ
れたそれより低い。しかし、その部分346は、容量型
センサの面積に対する割合が比較的小さい故、そのキャ
パシタンスは依然として比較的高い。結果として、キャ
パシタンス検出器の出力は、二次抽出ヒータ128の動
作を阻止するところの第1状態のままである。
【0085】気体/液体検出器200に応答した一次抽
出ヒータ118の付帯的動作は、付加気体をバブル捕獲
チャンバー204から一次抽出チャンバー110へ伝達
させ、複合バブル264のサイズを増大させる。バブル
捕獲チャンバー204に蓄積された別の気体のバブルを
260Aで示す。付加気体が複合バブル264に蓄積し
そしてその複合バブルが成長するにつれ、バブルに含ま
れている気体と接触している容量型センサ311の部分
346のサイズが増大する。従って、容量型センサ31
1のキャパシタンスは、キャパシタンス検出器325で
検出する時は、漸次小さくなることになる。図7(c)
はまた、バブル264が先細チャンバー114の半円形
部分116を実質上埋めるサイズまで成長した後の複合
バブル264も示すものである。このサイズで、複合バ
ブル264は一次抽出チャンバーから除去されなければ
ならない。
【0086】複合バブル264が、先細チャンバー11
4の半円形部分116を実質上埋める時、容量型センサ
311の全て又はそのほとんどは、複合バブル中に含ま
れる気体と接触することになる。容量型センサの面積上
にはほとんど又は全くデバイ素子は存在しない。従っ
て、容量型センサのキャパシタンスは、キャパシタンス
検出器325で検出する時は、図7(a)及び(b)で
検出されたそれより著しく小さい。キャパシタンス検出
器325は、容量型センサ311のほとんどを覆ってい
る複合バブル264に対応するレベルに落ちている容量
型センサのキャパシタンスが、その出力を第2状態に状
態変化させるように構成する。
【0087】キャパシタンス検出器325の出力状態の
変化に応答して、制御回路142が二次抽出ヒータ12
8へ電流を送る。これによって、図7(a)を引用して
上述したものと同様のプロセスが開始される。二次抽出
ヒータ128で発生された熱によって核形成され且つ爆
発的に成長させられた蒸気バブル(図示せず)は、複合
バブル264と結合して、一次抽出チャンバー110及
び二次抽出チャンバー120に表面を有する第2複合バ
ブル(図示せず)を形成する。二次抽出チャンバー12
0の部分を形成する先細チャンバー124の形状のた
め、第2複合バブルは、排気マニホルド130の方へ動
かされる。二次抽出チャンバー120の幾何学的形状に
より、第2複合バブルの少なくとも部分が一次抽出チャ
ンバー110から引き出され、そして第2複合バブルの
少なくとも部分が排気マニホルド130中へ強制的に送
られる。
【0088】二次抽出ヒータ128によって開始された
抽出プロセスから生ずる複合バブル264の収縮は、デ
バイ素子がその上に存在する容量型センサ311の面積
を増大させ、それが容量型センサ311のキャパシタン
スを増大させ且つキャパシタンス検出器325の出力を
第1状態に戻させるのである。しかし、コントローラ1
42は、予定時間が経過し終わるまで、二次抽出ヒータ
128への給電を停止しない。
【0089】本発明による気体/液体検出器は、また、
周囲の基準圧力に比して液体の圧力を検出するマイクロ
フルイディックス装置にも利用することができる。マイ
クロフルイディックスシステムにおける圧力差を測定す
るための圧力センサ類を含む種々の圧力調節器、即ち、
インクジェットプリンタのプリントヘッドは、上述の米
国特許出願Serial no.09/116,427に開示された。その開
示に記載された圧力センサ類は、インク圧力を液面の位
置に変換するところの様々な形の圧力対位置変換器を備
える。その時、液面の位置は、気体/液体検出器を使っ
て検出した。本願開示に記載の気体/液体検出器は、液
体と接触している容量型センサの部分を正確に表示し且
つ液面の位置を表示させるのに利用できるところの信号
を発生することができる。圧力調節器又は圧力センサに
おける本発明による気体/液体検出器の用途について説
明されるように、本発明による気体/液体検出器の実施
形態を組み入れている上述の特許出願中に開示される圧
力調節器の一形態を、図8(a)乃至(c)を参照して
次に説明する。本発明による気体/液体検出器は、上述
の特許出願に記載されたその他の圧力調節器及び圧力セ
ンサに容易に組み入れることができる。
【0090】図8(a)乃至(c)に示した圧力調節器
において、インクは、インク入口54とインク出口56
間をインク送出チャネル50を通して流れる。この実施
形態では、インク入口は基板417の厚みを通して拡が
り、そしてインク出口はカバー454の厚みを通して拡
がるが、これは本発明にとって重要ではない。圧力調節
器は、インクがインク出口へ送り出される圧力を周囲圧
力より低い予定圧力差に調節するものである。周囲圧力
は、典型的には大気圧であるが、必ずしもそうとは限ら
ない。毛管アレイ403は、インク送出チャネルからイ
ンクを吸収したり、インクをインク送出チャネル中へ放
出して、インク送出圧力を周囲圧力に関して予め定めら
れた圧力差に調節する。その圧力差は、アレイを構成し
ている毛管の幾何的配置によって並びに毛管アレイを組
み立てる材料に関連したインクの濡れ特性(wetting pro
perties)によって決まる。
【0091】しかし、毛管アレイ403のインク容量は
限定される故、圧力調節器は、コントローラ442に応
答して動作する弁401から成る第2の圧力調節器を具
備する。同コントローラは、圧力センサ407に応答し
て動作するものである。同圧力センサは、先細毛管40
5と本発明による液体/気体検出器400とから構成さ
れる。同液体/気体検出器は、容量型センサ411とキ
ャパシタンス検出器425とから成る。
【0092】先細毛管405は、この実施例では圧力対
位置変換器として機能する。インク表面の位置(図8
(b)中の参照番号406)は、インク圧力と周囲圧力
Aとの差で決まるものである。容量型センサ411の
キャパシタンスは、先細毛管におけるインク表面の位置
に依存する。
【0093】先細毛管405は、インク送出チャネル5
0から周囲圧力PAと圧力的に連絡している点へ側面方
向へ拡がる。先細毛管の側壁はテーパを付けて、インク
送出チャネルからの距離が増えるにつれて毛管の幅が増
えるようにする。先細毛管の頂上壁は、カバー454の
表面432で設定する。先細毛管の底面壁は、一部分を
電極413及び415で且つ一部分を平坦化層471で
設定する。平坦化層は、必要がなければ省いてもよい。
先細毛管405におけるインク表面の水準は、周囲圧力
Aとインク送出チャネルにおける圧力との間の圧力差
に依存する。先細毛管におけるインク表面の水準は、先
細毛管の底面壁上に配置された気体/液体検出器400
によって検出される。
【0094】圧力調節器402は、従来の微細加工技術
を利用して基板417の上に組み立てる。基板は、シリ
コン又はその他の半電導性若しくは絶縁性材料のウェー
ハ部分である。基板は、容量型センサ411を構成する
電極群がその上におかれるところの絶縁層419を含む
ものとして示されているが、当該基板が絶縁材料から組
み立てられる場合は、この層を省いてもよい。絶縁層4
19は、要すれば、ウェーハの表面上に成長若しくは堆
積させた二酸化ケイ素、窒化ケイ素又はその他の適当な
絶縁体の層であってよい。
【0095】キャパシタンス検出器425は、好ましく
は、容量型センサ411の近辺で基板の表面118の上
及びその内部に形成されるが、このことは本発明にとっ
て重要ではない。電極113及び115を具備し、且つ
必要時に平坦化層471を含んでいる容量型センサは、
上述の方法のどれかを使って基板の表面上に形成され
る。電極113及び115は、櫛形形状をしており且つ
電極の隣り合うフィンガが、好ましくは、実質上相互に
平行に伸びるように相互に差し込まれた構成を有するも
のである。
【0096】次いで、障壁材料452の層をウェーハの
表面上に堆積させて、容量型センサ411を覆う。それ
から、障壁材料452の部分を選択的に除去して、イン
ク送出チャネル50、毛管アレイ403及び先細毛管4
05を形成する。先細毛管を形成することで、容量型セ
ンサを露出させる。次いで、ウェーハにカバー454を
付け、個別の圧力調節器に分割する。
【0097】キャパシタンス検出器425は、インクと
接触している電極群の部分に存在するデバイ素子が、そ
の電圧で優勢的に容量性でなくなる電圧よりも適当な安
全マージンだけ小さい振幅をもつ交流電圧を電極113
及び115間に印加できるように構成する。
【0098】図8(b)は、先細毛管405におけるイ
ンク表面406を示す。インク表面が図示したように位
置付けされた状態で、容量型センサ411の部分408
がインクに浸され、そしてデバイ素子がインクと接触し
ている電極113及び115の部分上に存在する。容量
型センサの残りは、空気と接触し、それ故、キャパシタ
ンス検出器425によって測定されるキャパシタンスに
はほとんど寄与しない。従って、キャパシタンス検出器
によって測定されるキャパシタンスは、インクと接触し
ているところのキャパシタンス検出器の面積の割合によ
って決まり、そのキャパシタンスは、先細毛管でインク
レベルが上昇するにつれ増える。
【0099】インクレベルは、周囲圧力へ向かって増え
るインク送出チャネルの圧力に応じて先細毛管405で
上昇する。インク送出チャネルの圧力は、周囲圧力より
低く維持されねばならないので、キャパシタンス検出器
425によって測定されるキャパシタンスの増加は、イ
ンク圧力がそれ以上に上昇するのを防ぐために弁401
を閉じなければならないことを表している。従って、キ
ャパシタンス検出器は、キャパシタンス検出器によって
測定されるキャパシタンスが第1予定レベルを上回って
増える時に状態を変化させる出力信号を発生するよう、
且つキャパシタンスが第2予定レベル以下に落ちる時に
その元の状態に戻るよう構成される。予定レベルは、両
方とも同一であってよいが、第1予定レベルは、好まし
くは、ヒステリシスを与えられるよう第2予定レベルよ
り大きい。コントローラ442は、キャパシタンス検出
器425によって発せられた出力信号に応答して動作し
弁401を開閉する。キャパシタンス検出器425とコ
ントローラ442は、共通の物理的回路に統合してよ
い。
【0100】実用的圧力調節器では、電極113及び1
15の各々についてのフィンガの数は、量子化効果を低
減するために図8(b)に示した数より実質的に大きい
ものとされる。更に、電極のフィンガ群は、図示したよ
うに長さに対して直角に伸びる代わりに、先細毛管40
5の長手方向に沿って延びるようにしても良い。
【0101】先細毛管405の代替として、容量型セン
サ411は、テーパを付けない様々なサイズの毛管のア
レイを基盤にして形成しても良い。インク送出チャネル
における圧力が変化すると、アレイにおけるインクを充
満した毛管の数も変わる。デバイ素子は、インクを充満
した毛管を基盤にする容量型センサの電極群の部分上で
のみ存在し、空の毛管を基盤にする電極群の部分には存
在しない。結果として、容量型センサのキャパシタンス
は、インクが充満した毛管の数に依存し、且つ、従っ
て、インク送出チャネルにおける圧力と周囲圧力との差
に依存する。
【0102】上述の本発明による気体/液体検出器の実
施形態では、容量型センサを構成する電極群は、図1
(a)及び(b)に示した実施例におけるように、表面
上で実質上相互に平行に伸びるか、若しくは図4(a)
乃至(d)に示した実施形態におけるように相互に同心
である。更に、上述の実施形態で注目すべきことは、電
極は、2つの対向した基板上で互いに対向して交互に配
置させてもよいということである。また、上述の実施形
態では、センサを構成する両電極は類似面積であり、且
つ実質上液体と同時に接触しているか又は接触していな
い。しかし、互いに平行に、互いに対向して又は互いに
同心に配置されている電極群、面積が類似した電極群、
及び実質上液体と同時に接触しているか又は接触してい
ない電極群は本発明にとって重要ではない。
【0103】容量型センサを構成している電極群の1つ
と他との間に拡がる液体の部分がデバイ素子と液体の直
列配置が実質的に容量性であるくらいに十分低い抵抗を
有する実施例においては、電極群は、互いから分離して
よく、互いに平行に、対向させて又は同心に軸調整する
必要もなく、面積が類似している必要もなく、液体と同
時的に接触するか又は接触する必要もない。即ち上述の
制約に従わなくても良いために、電極の構造とその電極
群を組み込んでいる容量型センサの構造とを簡略化する
ことが可能となる。例えば、電極は、より単純な形状で
あってよく、且つ電極は櫛形構造でなくてもよいので、
センサが液体に向ける表面を平坦化する必要性も生じな
い。更に、対を成す電極の1つを他より実質上大きく作
ることができ、且つ液体と常に接触している位置に配置
させることもできる。電極の1つのサイズを大きくする
ことにより、センサが液体と接触する時のキャパシタン
ス変化が大きくなる。これは、直列接続される2つのコ
ンデンサのキャパシタンスは、コンデンサの1つが他の
コンデンサのキャパシタンスよりも大きな値を有すると
きに、コンデンサ群がほぼ等しいキャパシタンスを有す
る時よりも大きくなるからである。最後に、電極群は2
つの異なった材料から更に容易に製造可能である。
【0104】図9(a)乃至(c)には、容量型センサ
を構成している電極群が、互いに平行でなく、また対向
して又は同心に配置されるものでもなく、更に電極群の
1つに隣接するデバイ素子が他に隣接したデバイ素子よ
り実質上大きいキャパシタンスを有するところの、本発
明による気体/液体検出器の実施形態500が例示され
る。更に、図9(a)乃至(c)に示した実施形態で
は、電極群の1つは、液体と永久接触しており、且つキ
ャパシタンス検出器の出力信号は、電極のもう一方と液
体との接触状態又は液体と接触しているところの電極の
もう一方の電極の面積の割合に依存する。気体抽出装置
502のバブル捕獲チャンバーに蓄積したバブルのサイ
ズを決めるのに気体/液体検出器が使用される例を参照
して気体/液体検出器を説明する。この気体抽出装置
は、上に図4(a)乃至(d)を参照して説明した気体
抽出装置402と類似している。図4(a)乃至(d)
に示した気体抽出装置及び気体/液体検出器の各要素と
対応するところの図9(a)乃至(c)に示した気体抽
出装置及び気体/液体検出器の各要素は、同一の参照番
号を使って表示し、ここでは再度説明しない。
【0105】図9(a)乃至(c)は、気体抽出装置5
02に設置された気体/液体検出器500を示す。気体
抽出装置502の構造及び製造方法は、図4(a)乃至
(c)に示した気体抽出装置202のそれと同一であ
り、従って、再度説明しない。液体/気体検出器は、容
量型センサ511とキャパシタンス検出器525とから
成る。容量型センサは、電極群513及び515から成
る。電極513は、バブル捕獲チャンバー204の天井
を設定するカバー154の表面132の部分の上に配置
される。キャパシタンス検出器525は、好ましくは、
電極513に隣接して、カバーの表面132の内側及び
その上に形成されるが、このことは本発明にとって重要
ではない。電極513は、例示した柱292及び293
を含む柱群で画定されたバブル捕獲チャンバー204の
外周方向に対応して曲げ加工されている単一の導電性部
品から成る。当該電極は、外周から若干内側に差し込ま
れている構成とされてもよい。櫛形形状の電極213及
び215のそれと較べて比較的単純な電極513の構造
は、図9(c)を図4(d)と比較することにより理解
される。電極513には、差込み式電極群213及び2
15の隣り合うフィンガ群間に存在するところの凹所が
無いので、平坦化の必要性はない。従って、電極513
の組立は、電極213及び215の組立より簡単であ
る。
【0106】電極515は、基板102の表面150に
支持されていて、且つバブル捕獲チャンバー204外部
のインク送出チャネル250の底面で露出された表面1
50のほとんどを覆っている。電極515の単純な形状
と特徴物の大型サイズのため組立が単純化される。同電
極は、インク送出チャネル中を流れているインクと絶え
ず接触しており、且つその面積は、電極513の面積よ
り数倍大きい。
【0107】電極513及び515は、適当な導体によ
ってキャパシタンス検出器525に接続される。図3に
示した回路は、例えば、キャパシタンス検出器として用
いることができる。キャパシタンス検出器は、インクが
電極群と接触する時に電極上に存在するデバイ素子が優
勢的に容量性でなくなる電圧より、適当な安全マージン
だけ、小さい振幅をもつ交流電圧を電極513及び51
5間に印加できるように構成する。
【0108】気体抽出装置502が設置されているプリ
ンタの通常動作中、電極515は、インクと絶えず接触
しており、且つ大面積のデバイ素子は、この電極の表面
上に絶えず存在している。大面積のデバイ素子は、バブ
ル捕獲チャンバー204外部のインク送出チャネル25
0の面積と実質的に等しい面積をもっている。加えて、
小さめのデバイ素子は、インクと接触している電極51
3の面積の一部を覆っている。このデバイ素子のサイズ
は、バブル捕獲チャンバーに蓄積された気体のバブルの
サイズに依存する。デバイ素子は、上述のように、イン
ク中の伝導により電気的に直列に接続される。電極51
3及び515に接続されたキャパシタンス検出器525
は、電極群の間のキャパシタンスを測定する。測定キャ
パシタンスは、インクと接触している電極513の表面
の部分上に存在するデバイ素子のそれと実質上等しい。
何故なら、このデバイ素子のキャパシタンスは、電極5
15の表面上に存在するデバイ素子のそれと較べて小さ
いからである。従って、キャパシタンス検出器は、バブ
ル捕獲チャンバーに蓄積するバブルのサイズを表すとこ
ろのキャパシタンス変化を容易に検出することができ
る。
【0109】気体抽出装置502の電気的配置は、図5
に示した気体抽出装置202のそれと同一であり、従っ
て、ここで再度説明は行わない。気体抽出装置202の
組立と動作は、図4、図6、及び図7を参照して上述し
た気体抽出装置202と同じであるのでここでは再度説
明しない。
【0110】センサ511を構成する電極513及び5
15の配置は、インクがそれらの間で充分低いインピー
ダンスの導電経路を形成できるようにそれらが配置され
る限り、本発明にとって重要ではない。小さめの電極5
13は、インクの有無を検出したい場所に位置させるべ
きである。例えば、その電極は、気体放出ヒータ140
のサイズが縮小され、そして電極513が基板102の
表面150に再配置される場合にバブル捕獲チャンバー
204にあるバブルのサイズを交互に検出することがで
きる。加えて又はその代わりとして、電極515はカバ
ー154の表面132へ移動させることができ、且つそ
のサイズは任意に選択することができ、インク入口52
及びインク出口54の何れか又は両方と重なるように大
きくすることもできる。更に他の場合には、電極がバブ
ル捕獲チャンバー外部のインク送出チャネルの一部分だ
けを占めるように電極515のサイズを縮小することも
できる。
【0111】上述のように、電極513及び515は、
相違する種々の材料から形成することができる。特に、
電極515は、金又は白金のような仕事関数が小さな金
属から作ることができ、一方電極513はタンタル・ア
ルミニウム合金のような酸化される金属から作ることが
できる。電極515が小さな仕事関数の金属から作られ
る時、この電極上に存在するデバイ素子の分路導体のコ
ンダクタンスは非常に高いので、デバイ素子は優勢的に
容量性であり、且つ電極515はインクと実質上オーム
接触を形成する。この場合、電極がインクと接触してい
る時に電極513上に存在するデバイ素子だけが、測定
可能なキャパシタンスを有する。電極513は、この電
極上に存在するデバイ素子におけるデバイコンデンサの
1つのプレートへの直接的電気接続を形成し、そして電
極515は、液体を通してデバイコンデンサの他のプレ
ートへのオーム接続を形成する。電極513上に存在す
るデバイコンデンサの測定キャパシタンスは、電極51
5がタンタル又はその他の酸化される金属から作られて
いる場合に測定されたそれより幾分高いかも知れない。
その理由は、電極515が液体とオーム接触をなす時、
電極513上に存在するデバイ素子の測定キャパシタン
スは、電極515上に存在するデバイコンデンサの直列
キャパシタンスだけ低減されないからである。
【0112】本開示は、本発明の例証となる実施例を詳
細に説明しているが、理解すべきは、本発明は、記載さ
れた実施形態の細部に制限されないこと、並びに添付ク
レームによって定められた発明の範囲内で様々な変更を
実行してもよいということである。特に、気体/液体検
出器の適用は、記述されたものに限定されることはな
い。例えば、気体/液体検出器は、上述の特許出願Seri
al no.09/116,427に記載された圧力調節器の他の実施形
態に適用してもよい。更に、気体/液体検出器はまた、
上述の特許出願Serial no.09/114,978に記載されたバブ
ル弁におけるバブルの位置とサイズを監視するのに用い
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は、それぞれ液体が無い場合及
び存在する場合の本発明による気体/液体検出器の第1
実施形態の側面図である。(c)は、(b)に示したデ
バイ素子の1つの略等価回路である。
【図2】(a)は、本発明による気体/液体検出器の第
2実施例の平面図である。(b)、及び(c)は、それ
ぞれ液体が無い場合及び存在する場合の本発明による気
体/液体検出器の第2実施形態の側面図である。(d)
は、容量型センサが改良された電極構造を備えている場
合の本発明による気体/液体検出器の第2実施例の変形
の側面図である。検出器は液体が無い場合を示す。
【図3】本発明による気体/液体検出器のキャパシタン
ス検出器を例示する略図である。
【図4】(a)、(b)は、本発明による2つの気体/
液体検出器を組み入れている発明による気体抽出装置
の、それぞれ、平面図及び断面図である。気体抽出装置
のカバーは、装置の内部構造を示すために透明にして示
す。(c)は、気体/液体検出器の配置を示す本発明に
よる気体抽出装置のカバーの下側図である。(d)は、
(a)乃至(c)に示した気体抽出装置における1つの
気体/液体装置の容量型センサの部分の拡大図である。
【図5】図4(a)乃至(c)に示した発明による気体
抽出装置の電気的配置を示す略図である。
【図6】(a)乃至(c)は、本発明による気体抽出装
置の動作の前半を図解する平面図である。気体抽出装置
のカバーは、装置の内部構造を示すために透明にして示
す。
【図7】(a)乃至(c)は、本発明による気体抽出装
置の動作の後半を図解する平面図である。気体抽出装置
のカバーは、装置の内部構造を示すために透明にして示
す。
【図8】(a)は、本発明による気体/液体検出器を組
み入れている発明による圧力調節器の平面図である。気
体抽出装置のカバーは、装置の内部構造を示すために透
明にして示す。(b)は、(a)に示した圧力調節器に
おける気体/液体装置の容量型センサの構造と配置関係
を示す拡大図である。(c)は、(b)中の線8c-8
cについての断面図である。
【図9】(a)、(b)は、容量型センサが異質の電極
を具備する場合の本発明による気体/液体検出器の実施
例を組み入れている発明による気体抽出装置の、それぞ
れ、平面図及び断面図である。気体抽出装置のカバー
は、装置の内部構造を示すために透明にした。(c)
は、(a)及び(b)に示した気体抽出装置における1
つの気体/液体検出器の容量型センサを構成する電極群
の1つの部分の拡大図である。
【符号の説明】
10,100,200,300,400,500
気体/液体検出器 11;111;211;311;411;511
容量型センサ 12
イオン性液体 13,113,213,413,513
電極 15,215,315,415,515
電極 25,225,325,425,525
キャパシタンス検出器 51,53,151,153
デバイ素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/22 G01N 27/22 B H01L 29/84 H01L 29/84 Z (71)出願人 399117121 395 Page Mill Road P alo Alto,California U.S.A. (72)発明者 レスリ・エー・フィールド アメリカ合衆国カリフォルニア州ポートラ バレイ ウエイサイド・ロード811 (72)発明者 フィリップ・ダブリュ・バース アメリカ合衆国カリフォルニア州ポートラ バレイ ウエイサイド・ロード811 (72)発明者 ストアズ・ティ・ホーン アメリカ合衆国カリフォルニア州ブリスベ イン シエラ・ポイント・ロード 715

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン性液体用の気体/液体検出器におい
    て、 一対の電極を具備し、キャパシタンスを構成する容量型
    センサと、 該容量型センサに接続されて前記1対の電極間に交流電
    圧を印加することによって前記キャパシタンスを測定す
    るキャパシタンス検出器とを含んで成り、前記交流電圧
    の振幅は、イオン性液体と接触している前記一対の電極
    のうち少なくとも1つの電極の少なくとも一部分に存在
    して電圧の増大化に伴って指数関数的に増大するコンダ
    クタンスを有する結合分路導体を有するデバイコンデン
    サを構成するデバイ素子が優勢的に容量性ではなくなる
    電圧を下回る振幅となるよう設定されることを特徴とす
    る気体/液体検出器。
  2. 【請求項2】前記一対の電極の各々は、 相互接続要素と、 前記相互接続要素から伸びる細長のフィンガ群とを含
    み、前記1対の電極の一方の電極の細長のフィンガ群が
    他方の電極の細長フィンガ群に対して差し込まれた構成
    を成すことを特徴とする請求項1記載の気体/液体検出
    器。
  3. 【請求項3】前記容量型センサは、更に、半導体材料か
    らなる基板を含み、前記一対の電極の少なくとも一方
    は、基板中に導入された高濃度の不純物の領域を含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の気体/液体検出器。
  4. 【請求項4】前記容量型センサは、更に、その主表面に
    近接して絶縁領域を有する基板と、 該基板の前記主表面によって支持された平坦化層とを包
    んでなり、前記一対の電極の各々は、前記基板の前記主
    表面によって支持された金属層から成り、前記平坦化層
    は、前記1対の電極と前記基板の前記主表面とで定めら
    れた凹所を少なくとも部分的に埋めることを特徴とする
    請求項1記載の気体/液体検出器。
  5. 【請求項5】前記キャパシタンス検出器は、前記容量型
    センサの前記キャパシタンスが第1しきい値より大きい
    時第1状態の出力信号を発生し、且つ第2しきい値より
    小さい時第2状態の出力信号を発生することを特徴とす
    る請求項1記載の気体/液体検出器。
  6. 【請求項6】前記一対の電極の一方の電極は、前記イオ
    ン性液体との接触状態が変化する場所に配置され、且つ
    前記一対の電極の他方の電極は液体と永久的に接触する
    場所に配置されることを特徴とする請求項1記載の気体
    /液体検出器。
  7. 【請求項7】前記一対の電極の前記他方の電極は、前記
    一方の電極より大きい面積を有することを特徴とする請
    求項6記載の気体/液体検出器。
  8. 【請求項8】前記一方の電極の前記他方の電極は仕事関
    数の小さな材料から形成され且つ液体と実質上オーム接
    触を形成することを特徴とする請求項6記載の気体/液
    体検出器。
  9. 【請求項9】前記一対の電極の少なくとも一方は酸化さ
    れる金属から形成されることを特徴とする請求項1記載
    の気体/液体検出器。
  10. 【請求項10】前記一対の電極の少なくとも一方は、タ
    ンタルとアルミニウムから成る群から選択される元素を
    含むことを特徴とする請求項9記載の気体/液体検出
    器。
  11. 【請求項11】イオン性液体から気体を取り出す気体抽
    出装置において、気体のバブルを蓄積できるよう外周を
    画定して構成されたバブル捕獲チャンバーと、請求項1
    記載の気体/液体検出器にして、前記容量型センサを構
    成する前記一対の電極の少なくとも一方が、前記バブル
    捕獲チャンバーに配置され、前記キャパシタンス検出器
    前記バブル捕獲チャンバーの周辺に実質上対応して成形
    され、且つ前記バブル捕獲チャンバーに蓄積された前記
    気体の前記バブルが予め定められたサイズに成長して前
    記容量型センサの少なくとも一部分と重なる時に状態変
    化に対応する出力信号を発生する気体/液体検出器と、
    前記バブル捕獲チャンバーに結合されていて且つ該バブ
    ル捕獲チャンバーから前記気体の前記バブルを抽出する
    べく前記キャパシタンス検出器の出力信号に応答して動
    作するバブル取出システムとを含んで成ることを特徴と
    する気体抽出装置。
  12. 【請求項12】前記気体/液体検出器が第1気体/液体
    検出器であって且つ第1容量型センサと第1キャパシタ
    ンス検出器を包含し、前記バブル取出システムが第1バ
    ブル取出システムであり、該第1バブル取出システム
    は、実質的に半円形部分から成る先細チャンバーを含む
    一次抽出チャンバーを包含し、前記気体抽出装置は、更
    に第2容量型センサと第2キャパシタンス検出器とを含
    む請求項1記載の第2気体/液体検出器を追加的に包含
    し、該装置において、 前記第2容量型センサの前記1対の電極の少なくとも一
    方は先細チャンバーの半円形部分に配置され、且つ前記
    第2キャパシタンス検出器は、先細チャンバーに蓄積さ
    れた気体のバブルが予め定められたサイズに成長し終わ
    り且つ前記第2容量型センサの少なくとも一部分と重複
    する時に状態を変える出力信号発生することを特徴と
    し;且つ前記気体抽出装置は、前記一次抽出チャンバー
    に結合されていて且つ該一次抽出チャンバーからバブル
    を抽出するべく第2キャパシタンス検出器の出力信号に
    応答して動作する第2バブル取出しシステムを更に包含
    することを特徴とする請求項11記載の気体抽出装置。
  13. 【請求項13】イオン性液体の圧力測定用の圧力センサ
    において、 液体と圧力的に結合していて且つその位置が液体の圧力
    に依存するところの液体表面を画定するべく形成された
    圧力対位置変換器と、 請求項1記載の気体/液体検出器にして、前記容量型セ
    ンサの前記一対の電極の少なくとも一方が前記圧力対位
    置変換器における液体と接触するよう配置され、且つ前
    記液体と接触しているところの前記容量型センサの電極
    群の少なくとも1つの面積の割合が液体表面の位置に依
    存することを特徴とする気体/液体検出器とを具備する
    ことを特徴とする圧力センサ。
  14. 【請求項14】圧力対位置変換器が、長さと、その長さ
    に沿って変化する断面積とを有する毛細管を具備し;且
    つ容量型センサの電極群の少なくとも1つが、その毛細
    管の長さに沿って液体と接触するよう配置されることを
    特徴とする請求項13記載の圧力センサ。
  15. 【請求項15】圧力対位置変換器が、様々な断面積を有
    する毛細管のアレイから成り、且つ容量型センサの一対
    の電極の少なくとも1つが、その毛細管の長さに沿って
    液体と接触するよう配置されることを特徴とする請求項
    13記載の圧力センサ。
  16. 【請求項16】イオン性液体用の気体/液体検出器にお
    いて、 第1電極及び第2電極と、 液体と接触している電極群の部分に隣り合って液体中に
    拡がるデバイ素子とを含み、該デバイ素子の各々は結合
    分路導線を有するデバイコンデンサを含み、前記分路導
    体は増加する印加電圧につれて指数関数的に増大するコ
    ンダクタンスを有し、第1電極と隣接した前記デバイ素
    子と第2電極と隣接した前記デバイ素子とは液体によっ
    て直列に接続され、少なくとも前記第1電極と隣接した
    前記デバイ素子は該デバイ素子が無い電極群間のキャパ
    シタンスより実質上大きいキャパシタンスを有する容量
    型センサと、 該容量型センサに接続されていて且つ少なくとも第1電
    極と隣接して拡がるデバイ素子が優勢的に容量性でなく
    なる印加電圧を下回る振幅を有する交流電圧を電極間に
    印加することによってそのキャパシタンスを測定するキ
    ャパシタンス検出器とを含んで成ることを特徴とする気
    体/液体検出器。
  17. 【請求項17】前記第1電極及び前記第2電極の各々
    は、 相互接続要素と、該相互接続要素から伸びる細長のフィ
    ンガ群とを含み、前記第1電極の前記細長フィンガ群
    は、前記第2電極の細長フィンガ群に対して差し込まれ
    た構造を有することを特徴とする請求項16記載の気体
    /液体検出器。
  18. 【請求項18】前記容量型センサが、付加的に半導体材
    料の基板を含み、且つ前記第1電極及び前記第2電極
    は、各々高濃度の不純物を含んでいる領域を包含するこ
    とを特徴とする請求項16記載の気体/液体検出器。
  19. 【請求項19】前記第1電極は、前記液体との接触状態
    が変化する場所に配置され、且つ前記第2電極は、前記
    液体と永久的に接触している場所に配置されることを特
    徴とする請求項16記載の気体/液体検出器。
  20. 【請求項20】前記第2電極が前記第1電極より大きい
    面積を有することを特徴とする請求項19記載の気体/
    液体検出器。
  21. 【請求項21】前記第2電極は仕事関数の小さな材料か
    ら形成され且つ前記液体と実質上オーム接触を形成する
    ことを特徴とする請求項19記載の気体/液体検出器。
  22. 【請求項22】前記第1電極及び前記第2電極の少なく
    とも一方は酸化される金属から形成されることを特徴と
    する請求項16記載の気体/液体検出器。
  23. 【請求項23】前記第1電極及び前記第2電極の少なく
    とも一方がタンタルとアルミニウムから成る群から選択
    される元素を含むことを特徴とする請求項22記載の気
    体/液体検出器。
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