JP2000313850A - ゲルワニスおよび活性エネルギー線硬化性被覆組成物 - Google Patents

ゲルワニスおよび活性エネルギー線硬化性被覆組成物

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JP2000313850A
JP2000313850A JP11121003A JP12100399A JP2000313850A JP 2000313850 A JP2000313850 A JP 2000313850A JP 11121003 A JP11121003 A JP 11121003A JP 12100399 A JP12100399 A JP 12100399A JP 2000313850 A JP2000313850 A JP 2000313850A
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Masaru Ota
大 太田
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】印刷適性,光沢,乾燥性に優れた活性エネルギ
ー線硬化性被覆組成物 【解決手段】数平均分子量が2000〜10000、2
5℃で液状であり、かつ酸価が50〜150である下式
(1)で示されるカルボキシル基含有ポリエステルと金
属キレートもしくは金属アルコレートとを反応させてな
るゲルワニス。更にエチレン性不飽和二重結合含有化合
物を含むゲルワニス。 式(1) X−(OCO−R1 −OCO−R2 −OCO−R3 −C
OOH)n (XはC1〜5脂肪族炭化水素残基、R1 はC4〜6
ルキレン基、R2 はC5〜8分岐アルキレン基、R3
2〜4のアルケニレン基、nは1〜4)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷適性、光沢、
乾燥性に優れた活性エネルギー線硬化性被覆組成物を製
造するためのゲルワニスおよびそれを配合した活性エネ
ルギー線硬化性被覆組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オフセット印刷用油性インキには
印刷適性を与えるためにゲルワニスが配合されている。
ゲルワニスを製造するには、例えばロジン変性フェノー
ル樹脂、乾性油及び高沸点の石油系溶剤を180℃前後
に加熱して均一な溶液とし、これにアルミニウム石鹸、
アルミニウムアルコレート等のゲル化剤を加えて必要と
する粘度のワニスを製造していた。しかし上記のゲルワ
ニスの製造には次のような問題点があった。
【0003】(1)ゲル化剤としてアルミニウム石鹸を
添加する場合、温度が高いためゲル化剤が均一に分散さ
れる前に、高温の溶液に接触した時点で部分ゲル化を起
こし、大小の塊状ゲル粒子を作ってしまい、その結果、
得られたワニスに弾性がなくなってしまう。このため、
樹脂溶液を一旦100℃前後の温度にまで冷却した後ア
ルミニウム石鹸を添加してゲル化温度である180℃前
後の温度にまで加熱して弾力性を有する均一なゲルワニ
スを製造していた。しかしがら、この方法では粘性を有
する溶液を冷却した後再度加熱する必要があり、冷却費
用、時間など多大のロスを生じる。
【0004】(2)ゲル化剤としてアルミニウムアルコ
レートを使用すると、180℃前後の樹脂溶液に部分ゲ
ルを作ることなく均一に溶解し、放冷すると均一なゲル
ワニスを作ることができる。しかしながら、このゲルワ
ニスは、粘性を有するものの弾性に欠け、従って用途が
極めて限られたものになるという問題点を有していた。
【0005】(3)アルミニウム石鹸は空気中での安定
性に優れているものの、溶媒に溶解させるとゲル化して
しまうため溶液として取り扱うことが難しく、又、粉体
で使用すると取り扱い中に飛散しやすい。 (4)活性エネルギー線硬化性インキでは、ゲルワニス
を作る場合180℃もの高温を与えられず、しかも樹脂
がモノマー成分と相溶しにくい。したがって、エアロジ
ルのようなチキソトロピック性を与える体質顔料を配合
したり、活性エネルギー線硬化性のワニスとそれと相溶
するチキソトロピック性を与える樹脂を混合することで
ワニスとしていた。従って、活性エネルギー線硬化性イ
ンキは熱硬化性インキに比較して、乳化性、機上安定
性、網点再現性、版・ブラン残り、光沢などが劣るとい
う欠点があった。
【0006】上記活性エネルギー線硬化性インキに伴う
問題点を解決するために種々の試みがなされている。例
えば、特公昭55−12446号公報には、光重合性基
含有ポリオールを金属アルコキシド又は金属キレート化
物により脱アルコールした光重合性ゲルワニスが記載さ
れている。特公昭60−21607号公報には、光重合
性基とカルボキシ基を有する化合物を金属アルコキシド
又は金属キレート化合物により脱アルコールした光重合
性ゲルワニスが記載されている。しかし上記の方法で得
られるゲルワニスは耐乳化性が改善できない。
【0007】特公平05−64669号公報には、アル
ミニウムアルコレートもしくはアルミニウムキレート、
アルミニウム石鹸、不飽和二塩基酸、トリオールおよび
(メタ)アクリル酸からなるゲルワニスが記載されてい
るが、このゲルワニスはアルミニウム石鹸を使うため耐
乳化性が劣る傾向が見られ、現実の使用に耐えるもので
はなかった。
【0008】特公平05−64670号公報には、アル
ミニウムアルコレート或いはアルミニウムキレート、ジ
アリルフタレートプレポリマーおよび紫外線硬化性液体
を加熱混合するゲルワニスが記載されている。このゲル
ワニスは、耐熱変化性、耐乳化性、チキソトロピック性
をある程度付与できるものの、製造されたワニスは性能
がばらつき粘弾性をコントロールし難い。
【0009】特公昭60−21607号公報には、光重
合性基とカルボキシ基とを有する化合物を金属アルコキ
シド又は金属キレート化物により脱アルコールして得ら
れる光重合性ゲルワニスが記載されているが、この方法
で作成した光重合性ゲルワニスは反応温度が高く経時で
着色するなどの欠点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の活
性エネルー線硬化性印刷インキは、地汚れなどの印刷時
の不具合を解決できるものの他のインキ成分との相溶性
が悪く、製品の性能がばらつくことが多く、一般油性イ
ンキのごとき安定した粘弾性を維持することが困難であ
った。本発明者は、こうした問題点に着目し活性エネル
ギー線硬化性インキとして十分な弾性を確保できるよう
ゲルワニスの開発を鋭意行い、本発明に至ったものであ
る。本発明はゲルワニスが比較的低温の反応条件で容易
に作成でき、しかも該ゲルワニスをインキに応用する
と、硬化性を全く損なうことなく、更に印刷機上におけ
る印刷適性を向上させる活性エネルギー線硬化性被覆組
成物を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、数平均分子量
が2000〜10000、25℃で液状であり、かつ酸
価が50〜150であるカルボキシル基含有ポリエステ
ルと金属キレートもしくは金属アルコレートとを反応さ
せてなることを特徴とするゲルワニスに関する。更に本
発明は、更にエチレン性不飽和二重結合含有化合物を含
む上記ゲルワニスに関する。更に本発明は、カルボキシ
ル基含有ポリエステルが下記一般式(1)で示される上
記ゲルワニス。
【0012】一般式(1) X−(OCO−R1 −OCO−R2 −OCO−R3 −C
OOH)n (式中、Xは炭素数1〜5の脂肪族炭化水素残基、R1
は炭素数4〜6のアルキレン基、R2 は炭素数5〜8の
分岐アルキレン基、R3 は炭素数2〜4のアルケニレン
基、nは1〜4の整数、をそれぞれ表す。) 更に本発明は、上記ゲルワニスを含有する活性エネルギ
ー線硬化性被覆組成物に関する。更に本発明は、下記一
般式(1)で示されるゲルワニス製造用ポリエステル樹
脂に関する。
【0013】一般式(1) X−(OCO−R1 −OCO−R2 −OCO−R3 −C
OOH)n (式中、X、R1、R2、R3およびnは上記と同義であ
る。)
【0014】
【発明の実施の形態】本発明におけるゲルワニス形成用
の樹脂は、数平均分子量が2000〜10000、好ま
しくは2000〜6000、25℃で液状であり、かつ
酸価が50〜150であるカルボキシル基含有ポリエス
テルである。カルボキシル基含有ポリエステルの数平均
分子量が2000より小さくなると作成したゲルに弾性
が十分に付与されず、逆に数平均分子量が6000、特
に10000より大きくなると直鎖構造になりやすいた
めに結晶化しやすい、又ゲルワニスの網目構造の架橋点
が大きすぎてしまい安定した弾性が得られない、更に被
覆組成物中の他の樹脂との相溶性が低下する、という傾
向があるので好ましくない。
【0015】又、カルボキシル基含有ポリエステルの酸
価が50より小さくなると、金属キレートもしくは金属
アルコレートの使用量が制限されるため必要なゲル弾性
を付与し難く、逆に酸価が150より大きい場合には、
金属キレートもしくは金属アルコレート化合物の使用量
が多くなり、インキとしての保存安定性が悪くなる。
【0016】本発明のカルボキシル基含有ポリエステル
は、2個以上の水酸基を含有する化合物と多塩基酸とを
触媒の存在下で所望の分子量、酸価になるよう温度や反
応時間を調整することによって製造される。得られるポ
リエステルは常温(25℃)で液状である。2個以上の
水酸基を有する化合物としては、例えばエチレングリコ
ール、ブタンジオール、プロピレングリコール、1,6
−ヘキサンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエ
トキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、
ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、キシレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,4−ペン
タンジオール、2,5−ジメチル−1,6−ヘキサンジ
オール、2−エチル−1,4−ブタンジオール、3−エ
チル−1,5−ペンタンジオール等のジオール類、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル等の多価アルコールを挙げることができる。上記の化
合物の内、分岐アルキレン鎖を有する水酸基を含有する
化合物は、カルボキシル基含有ポリエステルの結晶化す
る傾向を押さえ、且つ弾性を損なわないようにするソフ
トセグメントとしての作用を有するので好ましい。
【0017】上記多塩基酸としては、アジピン酸、コハ
ク酸、グルタル酸、ピメリン酸、セバチン酸、アゼライ
ン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、フタ
ル酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリッ
ト酸、無水マロン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、
無水トリメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二酸無水物、テトラヒドロ無水フ
タル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデセ
ニル無水コハク酸、ベンジル無水コハク酸等があり、こ
れらは単独或いは二種以上を組み合わせて使用してもよ
い。これらの多塩基酸は、2以上の水酸基を含有する化
合物の全ての水酸基と反応しうるカルボン酸の等量数を
最高限度として任意の反応比で使用してもよい。
【0018】本発明においてカルボキシル基含有ポリエ
ステルは、下記一般式(1)で示されるものが好ましい 一般式(1) X−(OCO−R1 −OCO−R2 −OCO−R3 −C
OOH)n (式中、X、R1、R2、R3およびnは上記と同義であ
る。) 上記一般式(1)で示されるカルボキシ基含有ポリエス
テルは、例えば、グリセリンのような多価アルコールに
アジピン酸のようなジカルボン酸を反応させた後、ソフ
トセグメントとして、例えば3−メチル−1,5−ペン
タンジオールのようなジオールを反応させてポリオール
化し、マレイン酸のような不飽和二重結合を有するジカ
ルボン酸を反応させることよって得ることができる。
【0019】本発明における金属キレートもしくは金属
アルコレート化合物は、例えば、アルミニウムイソプロ
ピレート、モノsec−ブトキシアルミニウムジイソプ
ロピレート、アルミニウムsec−ブチレート、エチル
アセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、ア
ルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミ
ニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウム
モノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテー
ト)アルミニウムジn−ブトキシドモノメチルアセトア
セテート、アルミニウムジイソブトキシドモノメチルア
セトアセテート、アルミニウムジsec−ブトキシドモ
ノエチルエチルアセトアセテート、環状アルミニウムオ
キシドステアレート、アルミニウムアルコレート、チタ
ンアルコレート、ジルコニウムキレート等を挙げること
ができるがこれに限定されるものではない。
【0020】本発明のゲルワニスは、カルボキシル基含
有ポリエステルと金属キレートもしくは金属アルコレー
トとを50〜100℃で反応させて得られる。最終生成
物である被覆組成物が活性エネルギー線硬化性の場合、
この反応系に後述するエチレン性不飽和二重結合含有化
合物をカルボキル基含有ポリエステル100部に対して
5〜20重量部存在させることが好ましい。ゲルワニス
としての弾性はカルボキシル基含有ポリエステルと金属
キレートもしくは金属アルコレートの比によって決定さ
れるが、カルボキシル基含有ポリエステルに含有される
カルボキシル基は全て反応させるので、ゲル弾性はカル
ボキル基含有ポリエステルの酸価に依存する。
【0021】本発明においてエチレン性不飽和二重結合
含有化合物は、ゲルワニスの製造時に添加および/また
はゲルワニスに添加する。これらのエチレン性不飽和二
重結合含有化合物としては、例えばネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加
物のジアクリレート等のモノマー、或いはエポキシアク
リレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリ
レート等のオリゴマーを挙げることができ、これらは単
独或いは組み合わせて用いることができる。
【0022】本発明の活性エネルギー線硬化性被覆組成
物は、必要に応じて、着色剤、熱可塑性樹脂、添加剤と
して光重合開始剤、光重合促進剤、熱重合禁止剤、樹脂
可塑剤、顔料分散剤等を配合してもよい。
【0023】光重合開始剤は、主に可視光部における吸
収の少ないもの、光重合性化合物との相溶性がよいも
の、光化学的には項間交差量子効率が1に近いもの、が
好ましい。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェ
ノン、ベンゾインエチルエ−テル、ベンジルジメチルケ
タ−ル、アゾビスイソブチロニトリル、2−クロロチオ
ザンゾン、2−メチルチオザンゾン、2−エチルチオザ
ンゾン、2−イソプロピルチオザンゾン、4’−イソプ
ロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン
等がある。更に、光重合開始効率を高めるために、ミヒ
ラ−ズケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフ
ェノン等の光重合促進剤を組み合わせて使用してもよ
い。
【0024】熱重合禁止剤は、光重合のためのラジカル
発生を妨害しない程度の量でしかも、熱的にはラジカル
を抑制する作用を有するものである。このような熱重合
禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノ
−ル、t−ブチルカテコ−ル、ピロガロ−ル等がある。
【0025】着色剤としては、有機顔料、染料、カーボ
ンブラック等の従来使用されている染料及び顔料が使用
でき、必要な色相を得るために数種の染顔料を混合する
こともできる。着色剤は全固形分の5〜50重量%が適
当であり、好ましくは9〜20重量%である。以下、実
施例によって本発明を説明する。
【0026】実施例1 5L四ツ口フラスコに温度計、攪拌機、冷却管を取り付
け、これにトリメチロールプロパン134グラムとアジ
ピン酸1752グラムを入れて混合し、窒素ガス雰囲気
下210℃に昇温後、7時間かけて縮合反応を行い、1
70℃に冷却後、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル1416グラムを徐々に追加し均一な溶液となった時
点で触媒としてトリスイソプロポキシチタネートを全固
形分に対し80ppm添加し、還流しながら縮合反応を
反応固形分の酸価が0.1未満になるまで12時間反応
を継続した。水酸基価が55を超えた時点で無水マレイ
ン酸294.18グラムを徐々に添加反応させ、再度ト
リスイソプロポキシチタネートを全固形分に対し50p
pmを徐々に添加し、酸価が52になった時点で反応を
終了させ、減圧下で縮合水を十分除去すると、平均分子
量が3160、25℃で390ポイズのカルボキシル基
含有ポリエステルが得られた。次に別途用意した1L四
ツ口フラスコに温度計、攪拌機を取り付け、ジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレート93.75グラムを入
れて60℃に昇温後、上記カルボキシル基含有ポリエス
テル6.25グラムを徐徐に添加溶解し、更に熱重合禁
止剤としてp−メトキシフェノール0.94グラムを添
加し、十分に溶解するまで攪拌を続けた。60℃の温度
を維持しながら次にジイソプロポキシアルミニウムモノ
アセト酢酸エチルエステルを3.13グラムを加えワニ
ス1を得た。
【0027】実施例2 5L四ツ口フラスコに温度計、攪拌機、冷却管を取り付
け、これにトリメチロールプロパン134グラムとアジ
ピン酸1314グラムを入れて混合し、窒素ガス雰囲気
下210℃に昇温後、7時間かけて縮合反応を行い、1
50℃に冷却後、縮合水を系外に除去し、次に3−メチ
ル−1,5−ペンタンジオール1062グラムを徐々に
追加し、均一な溶液となった時点で触媒としてトリスイ
ソプロポキシチタネートを全固形分に対し20ppm添
加し、還流しながら縮合反応を反応固形分の酸価が0.
1未満になるまで12時間反応を継続する。酸価が0.
1以下、及び水酸基価が55を超えた時点で無水マレイ
ン酸を294.18グラムを徐々に添加反応させ、再度
トリスイソプロポキシチタネートを全固形分に対し50
ppmを徐々に添加し、酸価が125になった時点で反
応を終了させ、平均分子量が2016で、25℃で液状
で250ポイズのカルボキシル基含有ポリエステルを得
た。次に別途準備した1L四ツ口フラスコを温度計、攪
拌機を取り付け、ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート93.75グラムを60℃に昇温後、上記カルボ
キシ含有ポリエステル6.25グラムを徐々に添加して
溶解し、更に熱重合禁止剤としてpメトキシフェノール
0.094グラム添加し、十分に溶解するまで攪拌を続
けた。60℃の温度を維持しながら次にジイソプロポキ
シアルミニウムモノアセト酢酸エチルエステルを3.1
3グラムを加えワニス2を得た。
【0028】比較例1 5L四ツ口フラスコに温度計、攪拌機、冷却管を取り付
け、これにトリメチロールプロパン134グラムとアジ
ピン酸876グラムを入れて混合し、210℃に昇温
後、7時間かけて縮合反応を行い、150℃に冷却後、
縮合水を系外に除去し、次に3−メチル−1,5−ペン
タンジオール708グラムを徐々に追加し均一な溶液と
なった時点で触媒としてトリスイソプロポキシチタネー
トを全固形分に対し20ppm添加し、還流しながら縮
合反応を反応固形分の酸価が0.1未満になるまで12
時間反応を継続した。酸価が0.1以下、水酸基価が5
5を超えた時点で無水マレイン酸を294.18グラム
を徐々に添加反応させ、再度トリスイソプロポキシチタ
ネートを全固形分に対し50ppmを徐々に添加し、酸
価が170になった時点で反応を終了させ、平均分子量
が1024で、25℃で液状で127ポイズのカルボキ
シル基含有ポリエステルが得られた。次に別途準備した
1L四ツ口フラスコに温度計、攪拌機を取り付け、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート93.75グラ
ムを入れて60℃に昇温後、上記カルボキシル基含有ポ
リエステル6.25グラムを徐々に添加溶解し、更に熱
重合禁止剤としてpメトキシフェノール0.094グラ
ム添加、十分に溶解するまで攪拌を続ける。60℃の温
度を維持しながら次にジイソプロポキシアルミニウムモ
ノアセト酢酸エチルエステルを3.13グラムを加えワ
ニス3を得た。
【0029】インキの製造 実施例1、2比較例1で作成したワニスを用いて下記の
オフセット用印刷インキを常法に従い三本ロールミルに
て、表1に示す配合によりカーミン6B(東洋インキ製
造(株)製紅顔料)と開始剤1としてイルガキュア90
7(チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製光重合開
始剤)開始剤2としてDETX−S、(日本化薬(株)製
光重合促進剤)及び反応性希釈剤としてM−408(東
亜合成化学(株)製反応性希釈剤)、非反応性樹脂とし
てDT−170(東都化成(株)製ポリエステル)を加
え30℃でのタックが8〜9、25℃でのフローが15
〜17になるよう調整し実施例3、4比較例2の平版イ
ンキを得た。
【0030】
【表1】
【0031】表中数字は重量部をあらわす。 印刷試験評価
【0032】実施例3、4比較例2に示したインキを以
下の項目について試験を行った。 印刷適性試験:リスロン226(コモリコーポレーショ
ン(株)製オフセット印刷機)を用いてNPIコート紙
(日本製紙(株)製)に毎時8000枚の印刷速度で印
刷を行いドットゲイン、水ダイアル幅、ベタ濃度の変化
幅について評価を行った。結果は表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】評価基準を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】本発明のゲルワニスを使用した紫外線化
性インキは、水幅適性が良好で、ドットゲインやベタ濃
度の変化幅が非常に優れており、インキに弾性が付与さ
れているため、光沢値も従来のワニスを用いるよりも向
上が認められた。また本発明のゲルワニスを使用した電
子線硬化性インキも網点再現性、光沢、印刷適性に優
れ、印刷の高速化と高品質化を同時に達成できるという
効果を有する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数平均分子量が2000〜10000、
    25℃で液状であり、かつ酸価が50〜150であるカ
    ルボキシル基含有ポリエステルと金属キレートもしくは
    金属アルコレートとを反応させてなることを特徴とする
    ゲルワニス。
  2. 【請求項2】 更にエチレン性不飽和二重結合含有化合
    物を含む請求項1記載のゲルワニス。
  3. 【請求項3】 カルボキシル基含有ポリエステルが下記
    一般式(1)で示される請求項1または2記載のゲルワ
    ニス。 一般式(1) X−(OCO−R1 −OCO−R2 −OCO−R3 −C
    OOH)n (式中、Xは炭素数1〜5の脂肪族炭化水素残基、R1
    は炭素数4〜6のアルキレン基、R2 は炭素数5〜8の
    分岐アルキレン基、R3 は炭素数2〜4のアルケニレン
    基、nは1〜4の整数、をそれぞれ表す。)
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載のゲルワニスを含
    有する活性エネルギー線硬化性被覆組成物。
  5. 【請求項5】 下記一般式(1)で示されるゲルワニス
    製造用ポリエステル樹脂。 一般式(1) X−(OCO−R1 −OCO−R2 −OCO−R3 −C
    OOH)n (式中、X、R1、R2、R3およびnは上記と同義であ
    る。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100728664B1 (ko) 2005-03-22 2007-06-15 대한잉크 주식회사 옵셋 잉크용 광경화성 수지 조성물 및 이의 제조방법
EP2388146A2 (en) 2010-05-19 2011-11-23 Fujifilm Corporation Printing method, method for preparing overprint, method for processing laminate, light-emitting diode curable coating composition, and light-emitting diode curable ink composition

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