JP2000311655A - ランプ用電気導入体およびランプ - Google Patents
ランプ用電気導入体およびランプInfo
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Abstract
密着状態が得られ、しかもこの気密密着状態が高温にお
いても長時間安定に維持されるランプ用電気導入体、ま
た長い使用寿命を有するランプを提供する。 【解決手段】 本発明のランプ用電気導入体は、柱状の
閉塞用部材と、この閉塞用部材をその長さ方向に貫通し
て伸びるよう一体に固定された電気供給棒とよりなり、
閉塞用部材が、シリカとモリブデンとの混合割合が長さ
方向に連続的または段階的に変化する状態の傾斜機能材
料によって形成され、この傾斜機能材料は、モリブデン
の濃度および任意の断面において10μm2 以上の面積
を有する大きさのシリカ粒の平均断面積が定められてい
る特定領域を有している。本発明のランプは、上記のラ
ンプ用電気導入体により、バルブの気密封止構造が形成
されてなる。
Description
ランプのバルブの気密封止構造を形成するためのランプ
用電気導入体およびランプに関する。
の金属よりなる導電性無機物質成分とシリカなどの金属
酸化物よりなる絶縁性無機物質成分との混合焼結体によ
り構成され、特定の一方向に向かうに従って導電性無機
物質成分の濃度が連続的または段階的に変化することに
より、導電性無機物質成分の濃度が高い導電性部分と、
導電性無機物質成分の濃度が零または当該濃度が低い絶
縁性部分とが、異なる個所に位置された一体の固体材料
であり、例えばランプのバルブにおける気密封止構造の
構成において、電流供給路を形成する閉塞部構造体、す
なわち電気導入体として好適に用いられる。
料を形成する仮焼結体に電気供給棒を貫通させて一体に
焼結処理することにより、電気供給棒の外周面を傾斜機
能材料に気密に密着させた電気導入体が知られている
(特開平10−151713号公報参照)。
バルブの気密封止構造を形成したランプにおいては、当
該ランプが点灯されて高温となったときに、電気供給棒
と傾斜機能材料との熱膨張の差に起因して傾斜機能材料
にクラックが発生するために十分な気密に密着した状態
が維持されず、比較的短時間のうちに気密に密着した状
態が損なわれる、という問題がある。
な問題を解決するためになされたものであって、その目
的は、電気供給棒と閉塞用部材との間に十分な気密密着
状態が得られ、しかもこの気密密着状態が高温において
も長時間にわたって安定に維持されるランプ用電気導入
体を提供することにある。本発明の他の目的は、バルブ
の気密封止構造が安定で長い使用寿命を有するランプを
提供することにある。
入体は、柱状の閉塞用部材と、この閉塞用部材をその長
さ方向に貫通して伸びるよう一体に固定された電気供給
棒とよりなり、閉塞用部材が、シリカおよびモリブデン
よりなり、シリカとモリブデンとの混合割合が長さ方向
に連続的または段階的に変化する状態の傾斜機能材料に
よって形成され、当該傾斜機能材料は、モリブデンの濃
度が39体積%以上でかつ任意の断面において10μm
2 以上の面積を有する大きさのシリカ粒の平均断面積が
160μm2 以下である特定領域を有していることを特
徴とする。
は、柱状の閉塞用部材と、この閉塞用部材をその長さ方
向に貫通して伸びるよう一体に固定された電気供給棒と
よりなり、閉塞用部材が、シリカおよびモリブデンより
なり、シリカとモリブデンとの混合割合が長さ方向に連
続的または段階的に変化する状態の傾斜機能材料によっ
て形成され、当該傾斜機能材料は、モリブデンの濃度が
55体積%以上でかつ任意の断面において10μm2 以
上の面積を有する大きさのシリカ粒の平均断面積が67
0μm2 以下である特定領域を有していることを特徴と
する。
電気供給棒がタングステンよりなることが好ましい。
入体により、バルブの気密封止構造が形成されてなるこ
とを特徴とする。
材を構成する傾斜機能材料の特定領域が、モリブデンの
濃度が高いために形成されるモリブデンの連続相中にシ
リカが特定の小さい微粒子状で分散して存在する状態で
あり、この特定領域において電気供給棒が当該閉塞用部
材と密着されていることにより、電気供給棒の外周面が
傾斜機能材料に十分気密に密着した状態が確実に得られ
ると共に、閉塞用部材と電気供給棒との熱膨張の差が小
さくて閉塞用部材にクラックが発生することが防止さ
れ、その結果、高温においても長時間にわたって十分な
気密密着状態が維持される。
電気導入体によって、バルブの気密封止構造が形成され
ることにより、安定で長い使用寿命を有するものとな
る。
ついて詳細に説明する。図1は、本発明のランプ用電気
導入体の一例における構成を示す説明用断面図である。
このランプ用電気導入体10は、一端側(図に右端側)
にテーパー部分12を有する円柱状の閉塞用部材11を
具え、この閉塞用部材11に、その長さ方向に伸びる電
気供給棒20が貫通した状態で一体に固定保持されて構
成されている。
あるシリカおよび導電性無機物質成分であるモリブデン
によって形成される傾斜機能材料よりなり、具体的に
は、シリカのみからなる絶縁性無機物質層部分と、この
絶縁性無機物質層部分に積層された、シリカとモリブデ
ンとの均一な混合物よりなる複数の混合物層部分とから
構成されており、図の例では、テーパー部分12が絶縁
性無機物質層部分であり、他端側に向かうに従ってモリ
ブデンの濃度が段階的に増大する状態に積層された構成
とされている。上記の閉塞用部材11を構成する傾斜機
能材料は、モリブデンの濃度が段階的に変化されたもの
であるが、モリブデンの濃度が連続的に変化するもので
あってもよい。
ことが好ましく、例えば、閉塞用部材11の一端側のテ
ーパー部分12の端面から突出する先端に金属コイルが
巻かれることにより放電電極21が形成されたものであ
る。この電気供給棒20の外径は、ランプに必要な電流
容量を考慮して定められる。
他端側にモリブデンの濃度が高い特定領域11aを有
し、この特定領域11aは、下記の条件(1)および
(2)の少なくとも一方が満足される領域である。 (1)モリブデンの濃度が39体積%以上であると共
に、任意の断面において10μm2 以上の面積を有する
大きさのシリカ粒の平均断面積が160μm2 以下であ
ること。 (2)モリブデンの濃度が55体積%以上であると共
に、任意の断面において10μm2 以上の面積を有する
大きさのシリカ粒の平均断面積が670μm2 以下であ
ること。
大きさのシリカ粒の平均断面積」は微視的組織の観察に
おいて測定される値であり、具体的には、特定領域11
aにおける任意の断面を研磨して得られる研磨面の一部
を金属顕微鏡により撮影し、その画像における面積10
μm2 以上のシリカ粒の数nおよび当該シリカ粒の面積
の合計である総面積Sを求め、下記式(1)により算出
される値である。
いずれかの位置であってもよいが、この特定領域11a
において、電気供給棒20の外周面が閉塞用部材11と
気密に密着した状態とされている。図の例では、特定領
域11aが閉塞用部材11の他端側(図の左端側)に位
置し、この領域において、電気供給棒20の基端部の外
周面が閉塞用部材11と気密に密着した状態とされてい
る。
デンの連続相中に特定の微粒子状で分散して存在してい
る状態にあり、「平均断面積」で表されるシリカ粒の大
きさは、当該傾斜機能材料を製造するために用いられる
シリカ粉末の平均粒径、並びにシリカ粉末とモリブデン
粉末とを混合する手段などによって調整することができ
る。すなわち、シリカ粉末の平均粒径が小さい程、また
混合撹拌の程度を高くするほど、平均断面積を小さくす
ることができる。
ような方法によって製造することができる。例えば、成
形用金型内にシリカ粉末を充填してシリカよりなる絶縁
性無機粉末層を形成し、その上にシリカ粉末とモリブデ
ン粉末とを異なる割合で混合して得られる、モリブデン
粉末の含有割合が異なる複数の混合粉末を、モリブデン
粉末の濃度が最も低い混合粉末から順に金型内に層状に
充填して粉末積層体を形成する。その後、得られた粉末
積層体を加圧して積層成形体を形成し、この積層成形体
に対して、例えば1000〜1200℃を最高加熱温度
として加熱することにより仮焼結体を得、この仮焼結体
に、その長さ方向に伸びるよう電気供給棒20の外径に
適合するような内径を有する貫通孔を形成する。この貫
通孔は、仮焼結体に孔形成加工を施すことにより形成す
ることができるが、例えば孔形成用の成形部材が予め底
部材に設けられた成形用金型を用いることにより、貫通
孔を有する積層成形体を直接的に形成することも可能で
ある。
気供給棒20を、その他端を先頭として、仮焼結体の一
端開口から貫通孔内に挿入して仮焼結体を貫通させ、こ
の状態で、真空中において例えば1500〜2000℃
を最高加熱温度とする焼結処理を行うことにより、傾斜
機能材料よりなる閉塞用部材11に電気供給棒20が一
体的に固定保持された状態で設けられてなるランプ用電
気導入体10が得られる。
0によれば、閉塞用部材11を構成する傾斜機能材料の
特定領域11aにおいては、モリブデンの濃度が高いた
めに連続相が形成されて、このモリブデンの連続相中に
シリカが特定の微粒子状で分散して存在する状態となっ
ており、この特定領域11aにおいて、電気供給棒20
の外周面が閉塞用部材11と密着されているため、両者
が十分に気密に密着した状態が確実に得られると共に、
閉塞用部材11と電気供給棒20との熱膨張の差が小さ
くて閉塞用部材11にクラックが生ずることが防止さ
れ、その結果、高温においても、長時間にわたって閉塞
用部材11と電気供給棒20との気密密着状態が安定に
維持される。
件(2)において、モリブデンの濃度が過小な場合に
は、モリブデンの連続相が十分に形成されないために、
シリカ粒の平均断面積の値が条件を満たしていても閉塞
用部材11と電気供給棒20との間に十分な気密密着状
態を得ることができない。一方、シリカ粒の平均断面積
の値が過大な場合には、熱膨張による応力が大きくなる
ために、モリブデンの濃度が条件を満たしていても高温
においては比較的短時間のうちに閉塞用部材11にクラ
ックが発生する。
用いたランプの構成を示す説明図である。このランプに
おいて、30は石英ガラスよりなるバルブであり、発光
管部31とこれに連結された筒状の封止管部32とによ
り形成されている。そして、封止管部32内にランプ用
電気導入体10が配置され、このランプ用電気導入体1
0は、シリカのみからなる絶縁性部分である一端が発光
管部31の内部に臨み、その一端から、先端に放電電極
21が設けられている電気供給棒20が管軸方向に突出
して伸びる状態とされており、当該封止管部32が当該
ランプ用電気導入体10の絶縁性部分の外周面に溶着さ
れることにより、バルブ30の気密封止構造が形成され
ている。なお、発光管部31内には、水銀、その他の必
要な発光物質が封止される。
例から明らかなように、ランプの点灯時において、当該
ランプ用電気導入体10が高温となった場合にも、閉塞
用部材11においてクラックの発生がなくて十分な気密
密着状態が維持され、従って、安定で長い使用寿命を有
するものとなる。
験を行った。 〔実験例〕下記のようにして実験用サンプルを作製し
た。 <サンプル1>平均粒径5μmのシリカ粉末と平均粒径
1μmモリブデン粉末とを、超音波を作用させる混合手
段(「混合手段1」という。)によって混合し、これに
よりモリブデンの濃度が39体積%の混合粉末を調製し
た。この混合粉末を成形用金型内に充填し、加圧して外
径3.5mm、長さ約5mmの円柱状の積層成形体を形
成し、これを約1200℃で加熱して仮焼結体を得た。
この仮焼結体に、その長さ方向に伸びる直径0.7mm
の貫通孔を形成し、外径0.6mmのタングステン棒を
挿入して約1700℃で焼結処理し、図3に示すよう
に、円柱状の混合焼結体50にタングステン棒51が一
体的に固定保持された状態の複合体を作製した。これを
「サンプル1」とする。
察によってシリカ粒の平均断面積の値を測定した。すな
わち、サンプル1を任意の個所で切断して断面を研磨
し、その研磨面から無作為に選んだ縦580μm、横4
52μmの領域を188倍の倍率で金属顕微鏡により撮
影し、デジタル処理が可能な画像データを得、この画像
データから画像処理ソフトによりその視野内に存在する
面積10μm2 以上のシリカ粒の数nおよびその総面積
Sを求め、既述の式(1)により面積10μm2以上の
シリカ粒の平均断面積の値を算出したところ、160μ
m2 であった。
うに、モリブデンの濃度および混合手段を変更した他
は、サンプル1と同様にして合計6種類の複合体を作製
した。これらを「サンプル2」〜「サンプル7」とす
る。表中、「混合手段2」とは、平均粒径30μmのシ
リカ粉末と平均粒径1μmのモリブデン粉末とを、乳鉢
を用いて混合する手段であり、「混合手段3」とは、平
均粒径5μmのシリカ粉末と平均粒径1μmのモリブデ
ン粉末とを、回転ボールミルを用いて混合する手段であ
る。以上のサンプル2〜サンプル7について、シリカ粒
の平均断面積の値を求めた。結果を表1に示す。
リカ粉末と平均粒径1μmのモリブデン粉末とを、単に
撹拌棒を用いる混合手段(「混合手段4」という。)に
よって混合し、これによりモリブデンの濃度が29体積
%の混合粉末を調製し、この混合粉末を用いた他は、サ
ンプル1と同様にして複合体を作製した。これを「比較
用サンプル1」とする。 <比較用サンプル2〜4>表1に示すように、混合手段
を変更した他は、比較用サンプル1と同様にして合計3
種類の複合体を作製した。これらを「比較用サンプル
2」〜「比較用サンプル4」とする。 <比較用サンプル5〜9>表1に示すように、モリブデ
ンの濃度および混合手段を変更した他は、比較用サンプ
ル1と同様にして合計5種類の複合体を作製した。これ
らを「比較用サンプル5」〜「比較用サンプル9」とす
る。これらについて、シリカ粒の平均断面積の値を求め
た。結果を表1に示す。
ル1〜9の各々について、下記のリーク試験および高温
放置酸化試験を行った。結果を表1に示す。
実験用サンプルの各々の過半部分を内径4mmの石英管
53の一端部内に挿入して、その挿入部分の外周面と石
英管53の内周面とをエポキシ接着剤54で気密に接着
固定した後、石英管53内に他端の開口からエチルアル
コールを最大の圧力が30MPaとなるまで加圧注入
し、このときに混合焼結体50とタングステン棒51と
の境界からエチルアルコールが漏洩することの有無、す
なわち、リークの有無を調べた。
ークの認められなかった実験用サンプルの各々について
実施した。当該高温放置酸化試験においては、実験用サ
ンプルを温度550℃の空気雰囲気中に1000時間放
置し、混合焼結体50にクラックが発生するまでの時間
を測定した。
が39体積%でシリカ粒の平均断面積の値が160μm
2 であるサンプル1、並びに、モリブデンの濃度が55
体積%以上でシリカ粒の平均断面積の値が670μm2
以下であるサンプル2〜7については、モリブデンの濃
度および含有されているシリカ粒の平均断面積の両方の
条件が満たされていることにより、混合焼結体50とタ
ングステン棒51との間の気密密着状態が十分に高く、
しかも高温においても長時間にわたってその気密密着状
態が損なわれないことが確認された。一方、モリブデン
の濃度が29体積%と過小である比較用サンプル1〜4
については、混合手段の如何によらず、リーク試験にお
いてリークが認められ、混合焼結体50とタングステン
棒51との間の気密密着状態が不十分であることが確認
された。また、シリカ粒の平均断面積の値が過大である
比較サンプル5〜9については、短時間のうちに高温放
置酸化試験において混合焼結体50にクラックが発生し
た。
(2)が満足される場合には、閉塞用部材と電気供給棒
との間に気密密着状態が確実に得られ、しかも高温にお
いても長時間にわたって十分な気密密着状態が維持され
ることが明らかである。ここで、条件(1)を満たすよ
うなシリカ粒の平均断面積が小さい特定領域を有するラ
ンプ用電気導入体を製造することに比して、モリブデン
の濃度を高くし、含有されるシリカ粒の平均断面積が大
きくされた条件(2)を満たす特定領域を有するランプ
用電気導入体を製造することは比較的容易である。
て、ランプ用電気導入体を作製し、このランプ用電気導
入体によりバルブの気密封止構造が形成されてなるラン
プを作製して下記の試験を行った。結果を表2に示す。
mのシリカ粉末を充填し、シリカよりなる絶縁性無機粉
末層を形成し、その上に、平均粒径5μmのシリカ粉末
と平均粒径1μmのモリブデン粉末とを回転ボールミル
を用いる混合手段3によって混合した、モリブデン粉末
の含有割合の異なる混合粉末を複数種類用意し、モリブ
デンの濃度の低い順に、最上層の混合粉末のモリブデン
の濃度が55体積%となるよう金型内に層状に充填し、
既述の製造方法により、外径3.5mm、長さ19mm
の積層成形体を得、これを約1200℃で加熱した仮結
体に、モリブデンの濃度が55体積%である部分におい
ては直径0.7mm、それ以外の部分においては直径
0.9mmである貫通孔を形成した。この貫通孔に、そ
の先端にタングステン線を巻き付けた放電電極を有する
外径0.6mm、長さ30mmのタングステン棒を挿入
させて仮焼結体を貫通した状態とし、真空中において約
1700℃の焼結処理を行い、閉塞用部材(11)に電
気供給棒(20)が一体的に固定保持されたランプ用電
気導入体(10)を得た。このランプ用電気導入体(1
0)は、外径が3mm、一端側に位置する絶縁性部分の
長さが約4mm、他端側に位置する特定領域(11a)
の長さが約6mm、中間に位置するモリブデンの濃度が
0.3〜39体積%の範囲で変化する部分の長さが約6
mmである、全長が16mmの形状を有するものであっ
た。
について、モリブデンの濃度が55体積%である特定領
域においてシリカ粒の平均断面積の値を求めたところ、
200μm2 であった。このランプ用電気導入体を電気
供給棒を含む平面において、その長さ方向に切断し、そ
の切断面を研磨して得られた研磨面を観察したところ、
モリブデンの濃度が55体積%の領域である特定領域に
おいては、閉塞用部材と電気供給棒とが密着しており、
気密密着状態となっていることが観察された。
用電気導入体を用い、図2の構成に従い、発光管部(3
1)における発光空間の直径が5.9mm、管軸方向距
離が10.0mm、封止管部(32)の内径が3.4m
m、電極間距離が1.4mmであり、発光物質として水
銀15mg、バッファガスとしてアルゴンが封入されて
なる、定格電圧が80V、定格電力が150W、動作圧
力が約11MPaである超高圧水銀ランプを作製した。
定格条件で点灯し、安定化した状態において、ランプ用
電気導入体の外端部分の温度を測定したところ、約45
0℃であった。更に、この超高圧水銀ランプを自然空冷
の条件下において定格条件で点灯させて、2時間45分
間の点灯状態と、その後の15分間の消灯状態を繰り返
す寿命試験を行ったところ、通算の点灯時間が2000
時間を超えて点灯状態が保たれ、長い寿命が得られるこ
とが確認された。
領域に相当する領域におけるモリブデンの濃度が39体
積%であること以外は、実施例1と同様にして、モリブ
デンの濃度が39体積%である領域のシリカ粒の断面積
の値が310μm2 であるランプ用電気導入体を得、こ
のランプ用電気導入体を用いて、実施例1と同様の構成
の超高圧水銀ランプを作製し、同様の寿命試験を行っ
た。この放電ランプを点灯してランプ用電気導入体の外
端部分の温度を測定したところ、約450℃であり、寿
命試験を行ったところ、通算の点灯時間が475時間に
達したときに閉塞用部材にクラックが発生した。
と平均粒径1μmのモリブデン粉末とを混合手段4によ
って混合し、実施例1の閉塞用部材の特定領域に相当す
る領域におけるモリブデンの濃度が55体積%であるこ
と以外は、実施例1と同様にして、モリブデンの濃度が
55体積%である領域のシリカ粒の断面積の値が105
0μm2 であるランプ用電気導入体を得、このランプ用
電気導入体を用いて、実施例と同様の構成の超高圧水銀
ランプを作製し、同様の寿命試験を行った。この放電ラ
ンプを点灯してランプ用電気導入体の外端部分の温度を
測定したところ、約450℃であり、寿命試験を行った
ところ、通算の点灯時間が730時間に達したときに閉
塞用部材にクラックが発生した。
入体によれば、閉塞用部材を構成する傾斜機能材料の特
定領域が、モリブデンの濃度が高いために形成されるモ
リブデンの連続相中にシリカが特定の微粒子状で分散し
て存在する状態であり、この特定領域において電気供給
棒が当該閉塞用部材と密着されていることにより、電気
供給棒の外周面が傾斜機能材料に十分気密に密着した状
態が確実に得られると共に、閉塞用部材と電気供給棒と
の熱膨張の差が小さくて閉塞用部材にクラックが発生す
ることが防止され、その結果、高温においても長時間に
わたって十分な気密密着状態を維持することができる。
電気導入体により、気密封止構造が形成され、安定な動
作特性が得られると共に、使用寿命を長くすることがで
きる。
成を示す説明用断面図である。
構成を示す説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 柱状の閉塞用部材と、この閉塞用部材を
その長さ方向に貫通して伸びるよう一体に固定された電
気供給棒とよりなり、 閉塞用部材が、シリカおよびモリブデンよりなり、シリ
カとモリブデンとの混合割合が長さ方向に連続的または
段階的に変化する状態の傾斜機能材料によって形成さ
れ、 当該傾斜機能材料は、モリブデンの濃度が39体積%以
上でかつ任意の断面において10μm2 以上の面積を有
する大きさのシリカ粒の平均断面積が160μm2 以下
である特定領域を有していることを特徴とするランプ用
電気導入体。 - 【請求項2】 柱状の閉塞用部材と、この閉塞用部材を
その長さ方向に貫通して伸びるよう一体に固定された電
気供給棒とよりなり、 閉塞用部材が、シリカおよびモリブデンよりなり、シリ
カとモリブデンとの混合割合が長さ方向に連続的または
段階的に変化する状態の傾斜機能材料によって形成さ
れ、 当該傾斜機能材料は、モリブデンの濃度が55体積%以
上でかつ任意の断面において10μm2 以上の面積を有
する大きさのシリカ粒の平均断面積が670μm2 以下
である特定領域を有していることを特徴とするランプ用
電気導入体。 - 【請求項3】 電気供給棒がタングステンよりなること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のランプ用
電気導入体。 - 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
ランプ用電気導入体により、バルブの気密封止構造が形
成されてなることを特徴とするランプ。
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1999
- 1999-04-26 JP JP11117608A patent/JP3085300B1/ja not_active Expired - Fee Related
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