JP2000310329A - 表面硬化処理したコンロッド - Google Patents
表面硬化処理したコンロッドInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大端部や小端部の表面強度をより向上させる
ことができると共に、連結棒部の靱性を確保できるコン
ロッドを提供する。 【解決手段】 クランク軸が連結される大端部11b
と、ピストンが連結される小端部11aと、これら大端
部11b及び小端部11aの間を連結する連結棒部11
cとを有するコンロッド1において、前記大端部11b
と小端部11aは複数回浸炭し、前記連結棒部11cは
前記大端部11bと小端部11aの浸炭回数よりも少な
い回数浸炭を行うか、又は、浸炭をしないようにした。
ことができると共に、連結棒部の靱性を確保できるコン
ロッドを提供する。 【解決手段】 クランク軸が連結される大端部11b
と、ピストンが連結される小端部11aと、これら大端
部11b及び小端部11aの間を連結する連結棒部11
cとを有するコンロッド1において、前記大端部11b
と小端部11aは複数回浸炭し、前記連結棒部11cは
前記大端部11bと小端部11aの浸炭回数よりも少な
い回数浸炭を行うか、又は、浸炭をしないようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表面硬化処理し
たコンロッドに関するものである。
たコンロッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から内燃機関や圧縮機等のコンロッ
ドの小端部及び大端部の枢軸が相対的に回動する孔部内
面には、圧縮荷重が作用しつつ枢軸側の部材が摺動し、
小端部及び大端部の端部弓状部には引張り荷重や曲げモ
ーメントが、小端部及び大端部を連結する連結棒部には
引張り及び圧縮荷重さらに前記孔部と枢軸部の間の回動
摩擦が特に大きい場合には曲げモーメントが作用するこ
とから、小端部及び大端部については表面を硬くした方
が耐磨耗性や強度を向上しさらに耐疲労強度を向上させ
ることができる。連結棒部については、耐磨耗性を必要
としないので、小端部及び大端部ほどには表面を硬くす
る必要が無く、衝撃的な引張りあるいは圧縮荷重に耐え
るように、小端部及び大端部の表面より積極的に表面硬
さを低下させることが行われる。
ドの小端部及び大端部の枢軸が相対的に回動する孔部内
面には、圧縮荷重が作用しつつ枢軸側の部材が摺動し、
小端部及び大端部の端部弓状部には引張り荷重や曲げモ
ーメントが、小端部及び大端部を連結する連結棒部には
引張り及び圧縮荷重さらに前記孔部と枢軸部の間の回動
摩擦が特に大きい場合には曲げモーメントが作用するこ
とから、小端部及び大端部については表面を硬くした方
が耐磨耗性や強度を向上しさらに耐疲労強度を向上させ
ることができる。連結棒部については、耐磨耗性を必要
としないので、小端部及び大端部ほどには表面を硬くす
る必要が無く、衝撃的な引張りあるいは圧縮荷重に耐え
るように、小端部及び大端部の表面より積極的に表面硬
さを低下させることが行われる。
【0003】そして、大端部や小端部の表面を硬くする
技術として浸炭処理という方法がある。これは、低炭素
鋼を浸炭剤中で加熱し、鋼表面から炭素(C)を浸透さ
せ、その表面付近のC濃度を高める方法である。浸炭さ
れた品物を高温度のオーステナイト状態から急冷する
と、鋼表面はマルテンサイト化されて硬化するが、内部
は低炭素なので硬化せずに、粘り強さを保持する。浸炭
剤としては、個体、液体、ガスのいずれも利用される。
技術として浸炭処理という方法がある。これは、低炭素
鋼を浸炭剤中で加熱し、鋼表面から炭素(C)を浸透さ
せ、その表面付近のC濃度を高める方法である。浸炭さ
れた品物を高温度のオーステナイト状態から急冷する
と、鋼表面はマルテンサイト化されて硬化するが、内部
は低炭素なので硬化せずに、粘り強さを保持する。浸炭
剤としては、個体、液体、ガスのいずれも利用される。
【0004】さらに、表面硬化処理として浸炭窒化処理
もある。この場合低炭素鋼を浸炭窒化材中で加熱し、鋼
表面に炭素(C)に加え、窒素(N)を浸透させるもの
であり、鋼表面を高硬度化すると共に内部に粘り強さを
保持させるものである。
もある。この場合低炭素鋼を浸炭窒化材中で加熱し、鋼
表面に炭素(C)に加え、窒素(N)を浸透させるもの
であり、鋼表面を高硬度化すると共に内部に粘り強さを
保持させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らはそのような従来の浸炭方法あるいは浸炭窒化方法
よりも更に表面強度等をより向上させることはできない
か、鋭意検討した結果、この発明を創作するに至ったも
のである。
者らはそのような従来の浸炭方法あるいは浸炭窒化方法
よりも更に表面強度等をより向上させることはできない
か、鋭意検討した結果、この発明を創作するに至ったも
のである。
【0006】そこで、この発明は、大端部や小端部の表
面強度をより向上させることができると共に、連結棒部
の靱性を確保できるコンロッドを提供することを課題と
している。
面強度をより向上させることができると共に、連結棒部
の靱性を確保できるコンロッドを提供することを課題と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、クランク軸が連結され
る大端部と、ピストンが連結される小端部と、これら大
端部及び小端部の間を連結する連結棒部とを有するコン
ロッドにおいて、前記大端部と小端部は複数回表面硬化
処理を実施し、前記連結棒部は前記大端部と小端部の表
面硬化処理回数よりも少ない回数表面硬化処理を行う
か、又は、表面硬化処理をしないようにした表面硬化処
理したコンロッドとしたことを特徴とする。
めに、請求項1に記載の発明は、クランク軸が連結され
る大端部と、ピストンが連結される小端部と、これら大
端部及び小端部の間を連結する連結棒部とを有するコン
ロッドにおいて、前記大端部と小端部は複数回表面硬化
処理を実施し、前記連結棒部は前記大端部と小端部の表
面硬化処理回数よりも少ない回数表面硬化処理を行う
か、又は、表面硬化処理をしないようにした表面硬化処
理したコンロッドとしたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて説明する。
いて説明する。
【0009】[発明の実施の形態1]図1乃至図25に
は、この発明の実施の形態1を示す。
は、この発明の実施の形態1を示す。
【0010】まず構成を説明すると、この実施の形態1
のコンロッド1は、化学成分としてCを0.1から0.
5重量%、Siを0.1から0.5重量%、Crを0.3
から4.0重量%含有する鉄を基材とし、表面硬化処理
(浸炭あるいは浸炭窒化)が施されている。図1及び図
21乃至図25には、本発明のコンロッド1として採用
可能な基材の化学成分の規格を示し、この規格は、熱間
圧延,熱間鍛造など、熱間加工によって作られたもの
で、通常更に鍛造,切削などの加工と熱処理を施し、主
として機械構造用に使用される一端焼入れ性を保証した
構造用鋼鋼材について規定したものである。本発明の実
施の形態1においては、この図1及び図21乃至図25
中、SCM420Hが基材として使用されている。
のコンロッド1は、化学成分としてCを0.1から0.
5重量%、Siを0.1から0.5重量%、Crを0.3
から4.0重量%含有する鉄を基材とし、表面硬化処理
(浸炭あるいは浸炭窒化)が施されている。図1及び図
21乃至図25には、本発明のコンロッド1として採用
可能な基材の化学成分の規格を示し、この規格は、熱間
圧延,熱間鍛造など、熱間加工によって作られたもの
で、通常更に鍛造,切削などの加工と熱処理を施し、主
として機械構造用に使用される一端焼入れ性を保証した
構造用鋼鋼材について規定したものである。本発明の実
施の形態1においては、この図1及び図21乃至図25
中、SCM420Hが基材として使用されている。
【0011】このコンロッド1は、図19に示すよう
に、図示省略のピストン側に接続される小端部11a
と、図示省略のクランクシャフト側に接続される大端部
11bとを有し、これらが連結棒部11cを介して連結
されている。
に、図示省略のピストン側に接続される小端部11a
と、図示省略のクランクシャフト側に接続される大端部
11bとを有し、これらが連結棒部11cを介して連結
されている。
【0012】そして、その小端部11a及び大端部11
bは、ピストンピンを介してピストンやクランクシャフ
トと連結されるため、表面の硬度が要求されることか
ら、2回浸炭されているのに対して、連結棒部11c
は、表面の硬度はそれ程要求されないため、1回浸炭さ
れている。
bは、ピストンピンを介してピストンやクランクシャフ
トと連結されるため、表面の硬度が要求されることか
ら、2回浸炭されているのに対して、連結棒部11c
は、表面の硬度はそれ程要求されないため、1回浸炭さ
れている。
【0013】そして、このコンロッド1の小端部11a
及び大端部11bは、表面硬化処理(浸炭あるいは浸炭
窒化)により、表面から少なくとも100μmの範囲の
組織がマルテンサイト2を含んで構成され、このマルテ
ンサイト2の結晶粒径が粒度が、鋼のオーステナイト結
晶粒度試験方法(JIS G 0551)に規定する粒
度測定対象表面の顕微鏡による粒度測定方法、及びこの
顕微鏡測定に基づく平均粒度番号算出方法及び粒度算出
方法と同一の方法で測定算出する場合7から10とされ
ている。図2には、鋼のオーステナイト結晶粒度試験方
法(JIS G0551)により、鋼を焼きなまし・焼
きならし・焼き入れ・浸炭その他の目的で変態点以上又
は固溶化熱処理の温度に加熱したとき、その温度及び保
持時間によって定まるオーステナイト結晶粒の大きさ
を、所定の粒度を規定の方法によって測定して得られる
粒度番号と、断面積1mm2あたりの結晶粒の数及び結
晶粒の平均断面積の相関が示されており、マルテンサイ
ト2組織における粒度番号(上記した鋼のオーステナイ
ト結晶粒度試験方法(JIS G 0551)に規定す
るものと同一の方法で測定算出したもの)についても、
図2を適用して断面積1mm2あたりの結晶粒の数ある
いは結晶粒の平均断面積を概略求めることができる。
及び大端部11bは、表面硬化処理(浸炭あるいは浸炭
窒化)により、表面から少なくとも100μmの範囲の
組織がマルテンサイト2を含んで構成され、このマルテ
ンサイト2の結晶粒径が粒度が、鋼のオーステナイト結
晶粒度試験方法(JIS G 0551)に規定する粒
度測定対象表面の顕微鏡による粒度測定方法、及びこの
顕微鏡測定に基づく平均粒度番号算出方法及び粒度算出
方法と同一の方法で測定算出する場合7から10とされ
ている。図2には、鋼のオーステナイト結晶粒度試験方
法(JIS G0551)により、鋼を焼きなまし・焼
きならし・焼き入れ・浸炭その他の目的で変態点以上又
は固溶化熱処理の温度に加熱したとき、その温度及び保
持時間によって定まるオーステナイト結晶粒の大きさ
を、所定の粒度を規定の方法によって測定して得られる
粒度番号と、断面積1mm2あたりの結晶粒の数及び結
晶粒の平均断面積の相関が示されており、マルテンサイ
ト2組織における粒度番号(上記した鋼のオーステナイ
ト結晶粒度試験方法(JIS G 0551)に規定す
るものと同一の方法で測定算出したもの)についても、
図2を適用して断面積1mm2あたりの結晶粒の数ある
いは結晶粒の平均断面積を概略求めることができる。
【0014】また、その小端部11a及び大端部11b
の表面には、表面硬化処理により、FeあるいはCrの少
なくとも一方の炭化物3が析出され、この組織中の炭化
物3の平均粒径が0.5から10μm、組織中の炭化物
3の面積率が1パーセントから20パーセント、表面か
ら少なくとも0.5mmの範囲の硬さがHV700以上
で、しかも、表面粗さがRa2μm以上に構成されてい
る。
の表面には、表面硬化処理により、FeあるいはCrの少
なくとも一方の炭化物3が析出され、この組織中の炭化
物3の平均粒径が0.5から10μm、組織中の炭化物
3の面積率が1パーセントから20パーセント、表面か
ら少なくとも0.5mmの範囲の硬さがHV700以上
で、しかも、表面粗さがRa2μm以上に構成されてい
る。
【0015】一方、連結棒部11cは、表面層の組織が
マルテンサイト2で構成され、組織中の炭化物3の平均
粒径が表面層で0.5μm未満とされている。また、組
織中の炭化物3の面積率が連結棒部11cの表面層で1
%未満とされ、又、表面粗さがRa2μm未満とされて
いる。
マルテンサイト2で構成され、組織中の炭化物3の平均
粒径が表面層で0.5μm未満とされている。また、組
織中の炭化物3の面積率が連結棒部11cの表面層で1
%未満とされ、又、表面粗さがRa2μm未満とされて
いる。
【0016】次に、このコンロッド1の製造工程につい
て説明すると、図20に示すように、まず、鍛造前の素
材を鍛造し(1)、バリ取り(2)を行い、次に、小端
部11aの小端孔11d、大端部11bの大端孔11e
加工、小端部11a、大端部11b各端面加工(3)を
行う。
て説明すると、図20に示すように、まず、鍛造前の素
材を鍛造し(1)、バリ取り(2)を行い、次に、小端
部11aの小端孔11d、大端部11bの大端孔11e
加工、小端部11a、大端部11b各端面加工(3)を
行う。
【0017】その後、連結棒部11cを銅メッキ等によ
りマスキング(4)し、1回目浸炭(5)を行った後、
マスキング除去処理(6)を行い、2回目浸炭(7)を
行う。
りマスキング(4)し、1回目浸炭(5)を行った後、
マスキング除去処理(6)を行い、2回目浸炭(7)を
行う。
【0018】次いで、歪み取り(8)を行い、小端孔1
1d、大端孔11e研磨(9)を行い、コンロッド1の
製造を完了する。
1d、大端孔11e研磨(9)を行い、コンロッド1の
製造を完了する。
【0019】一方、他の製造工程としては、例えば、上
記小端孔11d、大端孔11e加工、小端部11a、大
端部11b各端面加工(3)の後に1回目浸炭(10)
を行い、次に、マスキング(11)を行う。その後、2
回目浸炭(12)を行った後、歪み取り(13)を行
い、小端孔11d、大端孔11e研磨(14)を行うこ
ともできる。
記小端孔11d、大端孔11e加工、小端部11a、大
端部11b各端面加工(3)の後に1回目浸炭(10)
を行い、次に、マスキング(11)を行う。その後、2
回目浸炭(12)を行った後、歪み取り(13)を行
い、小端孔11d、大端孔11e研磨(14)を行うこ
ともできる。
【0020】ここで、浸炭について説明する。
【0021】コンロッド1の基材として上記のように、
SCM420Hの材料を使用し、まず、1回目の浸炭を
行う。すなわち、ガスで浸炭する場合、浸炭炉は水平な
左右方向を長手方向とする場合、前後方向の側面、天井
面、底面は閉じられた壁面とされ、少なくとも前後の側
面と天井面に電熱あるいはガスバーナーによる加熱手段
が配置され、左右方向の両端にそれぞれ開閉扉を配置し
たものとなる。開閉扉の一方が、防炭処理された金属性
のパレットにコンロッド1が載置されたものの搬入口と
され、他方が搬出口とされる。浸炭炉にはさらに炭素雰
囲気を作り出すためCOガスやメタン等の炭化水素ガス
からなる浸炭ガスを導くガス導入口と、コンロッド1表
面に浸透せずCO2ガスや水蒸気となったもの(加熱の
ための燃焼の結果できるガスを含む)排気ガスの排出口
が設けられている。浸炭は前記浸炭ガスを炉内に導くと
ともに、壁面の加熱手段で所定温度に加熱し、あるいは
前記浸炭ガスの供給を止めるとともに加熱を停止して
(炉冷)行う。加熱はコンロッド1表面の加熱色を検知
して温度計測するか、炉内に挿入する温度センサにより
温度計測し加熱量を制御しつつ行う。炭素雰囲気濃度は
02ガス濃度を検知して所定の算出プログラムを使用し
て算出する。炭素雰囲気濃度を一定にするため、02ガ
ス濃度を検知しつつ前記浸炭ガスの供給量をフィードバ
ック制御する。この実施の形態では、図4に示すよう
に、炭素雰囲気濃度が、CP(カーボンポテンシャル)
=1.60中において、950℃で、3時間加熱して浸
炭を行った後、Al線の温度(727℃)より下の温度
まで炉冷(FC)するか、前記パレットを炉の中から出
し、常温の所定容積以上の油あるいは水を収容する油槽
あるいは水槽中に前記パレットごと加熱されたコンロッ
ド1を浸漬する焼き入れ(MQ)を行う。すなわち、C
Pは、図3に示す鋼の状態図において、炭素濃度(C
%)がS点(0.8%C)からE点(2.1%C)の範
囲となるように、ここでは1.60に設定される一方、
Al線よりも上の温度域、ここでは950℃に設定され
ている。このように過剰浸炭した鋼の表面は、結晶粒界
に遊離セメンタイトがあらわれた超共析組織を呈する。
SCM420Hの材料を使用し、まず、1回目の浸炭を
行う。すなわち、ガスで浸炭する場合、浸炭炉は水平な
左右方向を長手方向とする場合、前後方向の側面、天井
面、底面は閉じられた壁面とされ、少なくとも前後の側
面と天井面に電熱あるいはガスバーナーによる加熱手段
が配置され、左右方向の両端にそれぞれ開閉扉を配置し
たものとなる。開閉扉の一方が、防炭処理された金属性
のパレットにコンロッド1が載置されたものの搬入口と
され、他方が搬出口とされる。浸炭炉にはさらに炭素雰
囲気を作り出すためCOガスやメタン等の炭化水素ガス
からなる浸炭ガスを導くガス導入口と、コンロッド1表
面に浸透せずCO2ガスや水蒸気となったもの(加熱の
ための燃焼の結果できるガスを含む)排気ガスの排出口
が設けられている。浸炭は前記浸炭ガスを炉内に導くと
ともに、壁面の加熱手段で所定温度に加熱し、あるいは
前記浸炭ガスの供給を止めるとともに加熱を停止して
(炉冷)行う。加熱はコンロッド1表面の加熱色を検知
して温度計測するか、炉内に挿入する温度センサにより
温度計測し加熱量を制御しつつ行う。炭素雰囲気濃度は
02ガス濃度を検知して所定の算出プログラムを使用し
て算出する。炭素雰囲気濃度を一定にするため、02ガ
ス濃度を検知しつつ前記浸炭ガスの供給量をフィードバ
ック制御する。この実施の形態では、図4に示すよう
に、炭素雰囲気濃度が、CP(カーボンポテンシャル)
=1.60中において、950℃で、3時間加熱して浸
炭を行った後、Al線の温度(727℃)より下の温度
まで炉冷(FC)するか、前記パレットを炉の中から出
し、常温の所定容積以上の油あるいは水を収容する油槽
あるいは水槽中に前記パレットごと加熱されたコンロッ
ド1を浸漬する焼き入れ(MQ)を行う。すなわち、C
Pは、図3に示す鋼の状態図において、炭素濃度(C
%)がS点(0.8%C)からE点(2.1%C)の範
囲となるように、ここでは1.60に設定される一方、
Al線よりも上の温度域、ここでは950℃に設定され
ている。このように過剰浸炭した鋼の表面は、結晶粒界
に遊離セメンタイトがあらわれた超共析組織を呈する。
【0022】この1回目の浸炭によって形成される金属
組織は、表面が図5に示すようにマルテンサイト2の結
晶粒の平均粒径が概略20μm程度となり、更に、これ
を拡大すると図6に示すように、大きなマルテンサイト
2の結晶粒の間に、網目状の炭化物3が析出している。
また、中心部は図7に示すようにマルテンサイト2の結
晶粒の平均粒径が概略25μm程度となる。
組織は、表面が図5に示すようにマルテンサイト2の結
晶粒の平均粒径が概略20μm程度となり、更に、これ
を拡大すると図6に示すように、大きなマルテンサイト
2の結晶粒の間に、網目状の炭化物3が析出している。
また、中心部は図7に示すようにマルテンサイト2の結
晶粒の平均粒径が概略25μm程度となる。
【0023】次いで、その1回目の浸炭が終了したもの
に2回目の浸炭を施す。これは、炭素雰囲気濃度が、C
P=1.20中において、900℃で、2時間加熱し、
その後、850℃で20分間加熱する。すなわち、CP
は、図4に示す鋼の状態図において、炭素濃度(C%)
がS点(0.8%C)からE点(2.1%C)の範囲と
なるように、ここでは1.20に設定される一方、Ac
m線よりも下でAl線よりも上の温度域、ここでは90
0℃に設定されている。
に2回目の浸炭を施す。これは、炭素雰囲気濃度が、C
P=1.20中において、900℃で、2時間加熱し、
その後、850℃で20分間加熱する。すなわち、CP
は、図4に示す鋼の状態図において、炭素濃度(C%)
がS点(0.8%C)からE点(2.1%C)の範囲と
なるように、ここでは1.20に設定される一方、Ac
m線よりも下でAl線よりも上の温度域、ここでは90
0℃に設定されている。
【0024】この処理で、過剰浸炭層の炭素を内部へ拡
散させると共に、表面のC%を0.8%以上に保つ。
0.8%未満だと表面に炭化物3は析出しない。
散させると共に、表面のC%を0.8%以上に保つ。
0.8%未満だと表面に炭化物3は析出しない。
【0025】そして、油焼入れあるいは水焼き入れの何
れかの焼入れ(MQ)を行い、160℃で1時間30分
加熱して焼き戻しを行う。
れかの焼入れ(MQ)を行い、160℃で1時間30分
加熱して焼き戻しを行う。
【0026】その2回目の浸炭によって形成される金属
組織は、表面が図8に示すようにマルテンサイト2の結
晶粒の平均粒径が概略5μm程度となり、更に、これを
拡大すると図9に示すように、マルテンサイト2の結晶
粒の粒径が1回目より小さくなると共に、炭化物3は網
目状から微細粒に変化する。
組織は、表面が図8に示すようにマルテンサイト2の結
晶粒の平均粒径が概略5μm程度となり、更に、これを
拡大すると図9に示すように、マルテンサイト2の結晶
粒の粒径が1回目より小さくなると共に、炭化物3は網
目状から微細粒に変化する。
【0027】また、中心部は、図10に示すようにマル
テンサイト2の結晶粒の平均粒径が概略14μm程度と
なる。
テンサイト2の結晶粒の平均粒径が概略14μm程度と
なる。
【0028】なお、第1回目の浸炭後の冷却を炉冷でな
く焼き入れで行う場合、表面の金属組織はオーステナイ
ト結晶粒が全てマルテンサイト2にはならず、残留オー
ステナイトが混じる場合があるが、マルテンサイト2及
び残留オーステナイトの結晶粒の平均径は概略20μm
程度となり、さらに第1回目の浸炭後の冷却方法のいか
んに拘らず第2回目の浸炭後の焼き入れを経て残留オー
ステナイトの結晶粒が残ることもある。この場合でもマ
ルテンサイト2及び残留オーステナイトの結晶粒の平均
径は概略5μm程度となり、これらマルテンサイト2及
び残留オーステナイトの結晶粒の粒度は、鋼のオーステ
ナイト結晶粒度試験方法(JIS G0551)に規定
する方法と同一の方法で測定算出する粒度で7から10
とすることができる。すなわち、複数回の浸炭工程と、
後処理を経て熱処理が終了した状態において、表面から
少なくとも100μmの範囲の組織を、残留オーステナ
イトの結晶粒が混入するとしてもマルテンサイトを含ん
で構成することができる。
く焼き入れで行う場合、表面の金属組織はオーステナイ
ト結晶粒が全てマルテンサイト2にはならず、残留オー
ステナイトが混じる場合があるが、マルテンサイト2及
び残留オーステナイトの結晶粒の平均径は概略20μm
程度となり、さらに第1回目の浸炭後の冷却方法のいか
んに拘らず第2回目の浸炭後の焼き入れを経て残留オー
ステナイトの結晶粒が残ることもある。この場合でもマ
ルテンサイト2及び残留オーステナイトの結晶粒の平均
径は概略5μm程度となり、これらマルテンサイト2及
び残留オーステナイトの結晶粒の粒度は、鋼のオーステ
ナイト結晶粒度試験方法(JIS G0551)に規定
する方法と同一の方法で測定算出する粒度で7から10
とすることができる。すなわち、複数回の浸炭工程と、
後処理を経て熱処理が終了した状態において、表面から
少なくとも100μmの範囲の組織を、残留オーステナ
イトの結晶粒が混入するとしてもマルテンサイトを含ん
で構成することができる。
【0029】このように複数回浸炭を行うことにより、
コンロッド1の小端部11a及び大端部11bの表面
は、上記のようにマルテンサイト2で構成されると共
に、炭化物3(Fe3CあるいはCr3C)が析出すること
となる。そして、コンロッド1の小端部11a及び大端
部11bの表面から深い所まで浸炭が行われると共に、
炭化物3が粒子が分散することにより、強度が向上する
こととなる。
コンロッド1の小端部11a及び大端部11bの表面
は、上記のようにマルテンサイト2で構成されると共
に、炭化物3(Fe3CあるいはCr3C)が析出すること
となる。そして、コンロッド1の小端部11a及び大端
部11bの表面から深い所まで浸炭が行われると共に、
炭化物3が粒子が分散することにより、強度が向上する
こととなる。
【0030】さらに、図11に示すように、表面から
0.1mmの表層においては、直径44.06μmの円
形の3ヶ所の視野範囲(視野1,視野2,視野3)につ
いて、画像解析すると、金属組織中の炭化物3の粒子の
分散状態は、図12に示すようになる。すなわち、視野
1乃至3の平均値は、粒子の総面積(μm2)が90.
93μm2、面積率(%)が5.97%、粒子の個数が
69.67、粒径最大値(μm)が3.56μm、粒径
最小値(μm)が0.35μm、粒径平均値(μm)が
1.1μmとなる。この微細炭化物3がマルテンサイト
2の結晶粒の成長を阻害し、表面付近のマルテンサイト
2の結晶粒径を細かく(平均粒径1〜10μm)でき、
表面応力が高くなり、曲げ強度を向上させることができ
る。通常の平均粒径は10〜20μm程度である。
0.1mmの表層においては、直径44.06μmの円
形の3ヶ所の視野範囲(視野1,視野2,視野3)につ
いて、画像解析すると、金属組織中の炭化物3の粒子の
分散状態は、図12に示すようになる。すなわち、視野
1乃至3の平均値は、粒子の総面積(μm2)が90.
93μm2、面積率(%)が5.97%、粒子の個数が
69.67、粒径最大値(μm)が3.56μm、粒径
最小値(μm)が0.35μm、粒径平均値(μm)が
1.1μmとなる。この微細炭化物3がマルテンサイト
2の結晶粒の成長を阻害し、表面付近のマルテンサイト
2の結晶粒径を細かく(平均粒径1〜10μm)でき、
表面応力が高くなり、曲げ強度を向上させることができ
る。通常の平均粒径は10〜20μm程度である。
【0031】すなわち、図13には、SCM420Hの
基材を上記のように浸炭したものにおいて、深さと硬さ
(Hv)との関係を示す。これによれば、Hv550と
なる有効硬化深さは1.45mm(E1.45)であ
り、表面硬さはHv890、中心硬さはHv441であ
る。
基材を上記のように浸炭したものにおいて、深さと硬さ
(Hv)との関係を示す。これによれば、Hv550と
なる有効硬化深さは1.45mm(E1.45)であ
り、表面硬さはHv890、中心硬さはHv441であ
る。
【0032】なお、表面から0.5mmの範囲の硬さを
Hv700以上を維持しつつ、表面硬さをHv890よ
り下げるあるいは高めることにより有効硬化深さを1〜
2mmの範囲で変化させても良い。
Hv700以上を維持しつつ、表面硬さをHv890よ
り下げるあるいは高めることにより有効硬化深さを1〜
2mmの範囲で変化させても良い。
【0033】また、マルテンサイト結晶粒径と107回
疲労強度との関係を、図14に示すと、結晶粒径が10
μm以下になると、疲労強度が急激に大きくなることが
分かる。してみれば、上記のように小端部11a及び大
端部11bを複数回浸炭により、平均粒径を1〜10μ
m程度にできるため、疲労強度も大きくすることができ
る。
疲労強度との関係を、図14に示すと、結晶粒径が10
μm以下になると、疲労強度が急激に大きくなることが
分かる。してみれば、上記のように小端部11a及び大
端部11bを複数回浸炭により、平均粒径を1〜10μ
m程度にできるため、疲労強度も大きくすることができ
る。
【0034】さらに、図15には、上記のようにして浸
炭された平滑材を室温において小野式回転曲げ試験を行
った場合におけるデータを示し、図16には、その応力
振幅(MPa)と破壊繰返し数(N)との関係を示す。
これによれば、測定部1,2,3,4,5,8,9,1
1において、破壊繰返し数(N)が1.00E+07
(107)となる。そして、測定部8,9,11では、
応力振幅(MPa)が1000を超える。
炭された平滑材を室温において小野式回転曲げ試験を行
った場合におけるデータを示し、図16には、その応力
振幅(MPa)と破壊繰返し数(N)との関係を示す。
これによれば、測定部1,2,3,4,5,8,9,1
1において、破壊繰返し数(N)が1.00E+07
(107)となる。そして、測定部8,9,11では、
応力振幅(MPa)が1000を超える。
【0035】これに対し、図17には、従来のように1
回浸炭された平滑材を室温において小野式回転曲げ試験
を行った場合におけるデータを示し、図18には、その
応力振幅(MPa)と破壊繰返し数(N)との関係を示
す。これによれば、測定部1,2,3において、破壊繰
返し数(N)が1.00E+07(107)となる。そ
して、これら測定部1,2,3では、応力振幅(MP
a)が800より小さい。
回浸炭された平滑材を室温において小野式回転曲げ試験
を行った場合におけるデータを示し、図18には、その
応力振幅(MPa)と破壊繰返し数(N)との関係を示
す。これによれば、測定部1,2,3において、破壊繰
返し数(N)が1.00E+07(107)となる。そ
して、これら測定部1,2,3では、応力振幅(MP
a)が800より小さい。
【0036】従って、この発明の実施の形態1のよう
に、小端部11a及び大端部11bは複数回浸炭を行う
ことにより、繰返し応力に対する強度が向上することが
分かる。コンロッド1の小端部11a及び大端部11b
の枢軸が相対的に回動する小端孔11d及び大端孔11
e内面には、圧縮荷重が作用しつつ枢軸側の部材が摺動
し、小端部11a及び大端部11bの端部弓状部には引
張り荷重や曲げモーメントが、小端部11a及び大端部
11bを連結する連結棒部11cには引張り及び圧縮荷
重さらには曲げモーメントが作用することから、小端部
11a及び大端部11bについては表面を硬くした方が
耐磨耗性や強度を向上しさらに耐疲労強度を向上させる
ことができる。そのため、ここでは小端部11a及び大
端部11bを2回浸炭してそれを可能としている。ま
た、連結棒部11cについては、耐磨耗性を必要としな
いので、小端部11a及び大端部11bほどには表面を
硬くする必要が無く、衝撃的な引張りあるいは圧縮荷重
に耐えるように、小端部11a及び大端部11bの表面
より積極的に表面硬さを低下させることが行われる。そ
のため、ここでは連結棒部11cを1回浸炭してそれを
可能としている。なお、小端孔11d、大端孔11eさ
らに小端部11a、大端部11bの各端面(小端孔11
d、大端孔11eの端部フランジ面)の耐磨耗性が特に
要求され、小端部11a、大端部11bの端部弓状部の
強度が必要とされない場合には、小端孔11d、大端孔
11e及び小端部11a、大端部11bの各端面を2回
浸炭し、連結棒部11c及び2回浸炭部を除く小端部1
1a、大端部11bをマスキングを利用して1回浸炭あ
るいは浸炭なしとしても良い。
に、小端部11a及び大端部11bは複数回浸炭を行う
ことにより、繰返し応力に対する強度が向上することが
分かる。コンロッド1の小端部11a及び大端部11b
の枢軸が相対的に回動する小端孔11d及び大端孔11
e内面には、圧縮荷重が作用しつつ枢軸側の部材が摺動
し、小端部11a及び大端部11bの端部弓状部には引
張り荷重や曲げモーメントが、小端部11a及び大端部
11bを連結する連結棒部11cには引張り及び圧縮荷
重さらには曲げモーメントが作用することから、小端部
11a及び大端部11bについては表面を硬くした方が
耐磨耗性や強度を向上しさらに耐疲労強度を向上させる
ことができる。そのため、ここでは小端部11a及び大
端部11bを2回浸炭してそれを可能としている。ま
た、連結棒部11cについては、耐磨耗性を必要としな
いので、小端部11a及び大端部11bほどには表面を
硬くする必要が無く、衝撃的な引張りあるいは圧縮荷重
に耐えるように、小端部11a及び大端部11bの表面
より積極的に表面硬さを低下させることが行われる。そ
のため、ここでは連結棒部11cを1回浸炭してそれを
可能としている。なお、小端孔11d、大端孔11eさ
らに小端部11a、大端部11bの各端面(小端孔11
d、大端孔11eの端部フランジ面)の耐磨耗性が特に
要求され、小端部11a、大端部11bの端部弓状部の
強度が必要とされない場合には、小端孔11d、大端孔
11e及び小端部11a、大端部11bの各端面を2回
浸炭し、連結棒部11c及び2回浸炭部を除く小端部1
1a、大端部11bをマスキングを利用して1回浸炭あ
るいは浸炭なしとしても良い。
【0037】[発明の実施の形態2]図26には、この
発明の実施の形態2を示す。
発明の実施の形態2を示す。
【0038】この実施の形態2は、実施の形態1と比較
すると、浸炭方法が相違する。すなわち、実施の形態1
と同様のコンロッド1の小端部11a及び大端部11b
の基材について、1回目の浸炭を行う。これは、炭素雰
囲気濃度が、CP(カーボンポテンシャル)=1.40
中において、950℃で、3時間加熱して浸炭を行った
後、Al線の温度(727℃)より下の温度まで炉冷
(FC)するか焼入れ(MQ)する。
すると、浸炭方法が相違する。すなわち、実施の形態1
と同様のコンロッド1の小端部11a及び大端部11b
の基材について、1回目の浸炭を行う。これは、炭素雰
囲気濃度が、CP(カーボンポテンシャル)=1.40
中において、950℃で、3時間加熱して浸炭を行った
後、Al線の温度(727℃)より下の温度まで炉冷
(FC)するか焼入れ(MQ)する。
【0039】次いで、その1回目の浸炭が終了したもの
に2回目の浸炭を施す。これは、炭素雰囲気濃度が、C
P=1.20中において、900℃で、2時間加熱した
後、850℃で20分間加熱する。
に2回目の浸炭を施す。これは、炭素雰囲気濃度が、C
P=1.20中において、900℃で、2時間加熱した
後、850℃で20分間加熱する。
【0040】その後、油あるいは水による焼入れ(M
Q)を行う。
Q)を行う。
【0041】このようにしても実施の形態1と略同様の
効果が得られる。
効果が得られる。
【0042】[発明の実施の形態3]図27には、この
発明の実施の形態3を示す。
発明の実施の形態3を示す。
【0043】この実施の形態3は、浸炭を3回行ってい
る。すなわち、実施の形態1と同様のコンロッド1の小
端部11a及び大端部11bの基材について、1回目の
浸炭を行う。これは、炭素雰囲気濃度が、CP(カーボ
ンポテンシャル)=1.60中において、950℃で、
3時間加熱して浸炭を行った後、Al線の温度(727
℃)より下の温度まで炉冷(FC)するか焼入れ(M
Q)する。
る。すなわち、実施の形態1と同様のコンロッド1の小
端部11a及び大端部11bの基材について、1回目の
浸炭を行う。これは、炭素雰囲気濃度が、CP(カーボ
ンポテンシャル)=1.60中において、950℃で、
3時間加熱して浸炭を行った後、Al線の温度(727
℃)より下の温度まで炉冷(FC)するか焼入れ(M
Q)する。
【0044】次いで、その1回目の浸炭が終了したもの
に2回目の浸炭を施す。これは、炭素雰囲気濃度が、C
P=1.20中において、900℃で、2時間加熱して
浸炭を行った後、Al線の温度(727℃)より下の温
度まで炉を冷却する。
に2回目の浸炭を施す。これは、炭素雰囲気濃度が、C
P=1.20中において、900℃で、2時間加熱して
浸炭を行った後、Al線の温度(727℃)より下の温
度まで炉を冷却する。
【0045】更に、その2回目の浸炭が終了したものに
3回目の浸炭を施す。これは、炭素雰囲気濃度が、CP
=1.20中において、820℃で、1時間加熱して浸
炭を行う。
3回目の浸炭を施す。これは、炭素雰囲気濃度が、CP
=1.20中において、820℃で、1時間加熱して浸
炭を行う。
【0046】その後、油あるいは水による焼入れ(M
Q)を行う。
Q)を行う。
【0047】このようにしても実施の形態1と略同様の
効果が得られる。
効果が得られる。
【0048】[発明の実施の形態4]図28には、この
発明の実施の形態4を示す。
発明の実施の形態4を示す。
【0049】この発明の実施の形態4は、実施の形態1
と同様のコンロッド1の小端部11a及び大端部11b
の基材について、1回目の浸炭を行う。これは、炭素雰
囲気濃度が、CP(カーボンポテンシャル)=1.05
中において、850℃で、2時間加熱して浸炭を行った
後、Al線の温度(727℃)より下の温度まで炉冷
(FC)するか焼入れ(MQ)する。
と同様のコンロッド1の小端部11a及び大端部11b
の基材について、1回目の浸炭を行う。これは、炭素雰
囲気濃度が、CP(カーボンポテンシャル)=1.05
中において、850℃で、2時間加熱して浸炭を行った
後、Al線の温度(727℃)より下の温度まで炉冷
(FC)するか焼入れ(MQ)する。
【0050】次いで、その1回目の浸炭が終了したもの
に2回目の浸炭を施す。これは、炭素雰囲気濃度が、C
P=1.00中において、800℃で、30分加熱して
浸炭を行う。
に2回目の浸炭を施す。これは、炭素雰囲気濃度が、C
P=1.00中において、800℃で、30分加熱して
浸炭を行う。
【0051】その後、油あるいは水による焼き入れ(M
Q)を行う。
Q)を行う。
【0052】[発明の実施の形態5]図29には、この
発明の実施の形態5を示す。
発明の実施の形態5を示す。
【0053】この実施の形態5は、実施の形態1と同様
のコンロッド1の小端部11a及び大端部11bの基材
について、1回目の浸炭を行う。これは、炭素雰囲気濃
度が、CP(カーボンポテンシャル)=1.20中にお
いて、900℃で、1時間加熱して浸炭を行った後、A
l線の温度(727℃)より下の温度まで炉冷(FC)
するか焼入れ(MQ)する。
のコンロッド1の小端部11a及び大端部11bの基材
について、1回目の浸炭を行う。これは、炭素雰囲気濃
度が、CP(カーボンポテンシャル)=1.20中にお
いて、900℃で、1時間加熱して浸炭を行った後、A
l線の温度(727℃)より下の温度まで炉冷(FC)
するか焼入れ(MQ)する。
【0054】次いで、その1回目の浸炭が終了したもの
に2回目の浸炭を施す。これは、炭素雰囲気濃度が、C
P=1.00中において、800℃で、30分加熱して
浸炭を行う。
に2回目の浸炭を施す。これは、炭素雰囲気濃度が、C
P=1.00中において、800℃で、30分加熱して
浸炭を行う。
【0055】その後、油あるいは水による焼き入れ(M
Q)を行う。
Q)を行う。
【0056】ここで、上記実施の形態1乃至5に記載の
方法により製造されたコンロッド1におけるマルテンサ
イト結晶粒径は、図29に示すような分布となり、10
μmより小さいことが分かる。してみれば、上記のよう
に複数回浸炭により、平均粒径が5μm程度となるた
め、図14から明らかなように、疲労強度も急激に大き
くなるものである。ちなみに、1回浸炭の場合には、図
30に示すように、結晶粒径が14μm程度であるた
め、疲労強度は上記と比較すると大幅に低下しているこ
とが分かる。
方法により製造されたコンロッド1におけるマルテンサ
イト結晶粒径は、図29に示すような分布となり、10
μmより小さいことが分かる。してみれば、上記のよう
に複数回浸炭により、平均粒径が5μm程度となるた
め、図14から明らかなように、疲労強度も急激に大き
くなるものである。ちなみに、1回浸炭の場合には、図
30に示すように、結晶粒径が14μm程度であるた
め、疲労強度は上記と比較すると大幅に低下しているこ
とが分かる。
【0057】[発明の実施の形態6]図31及び図32
には、この発明の実施の形態6を示す。
には、この発明の実施の形態6を示す。
【0058】上記実施の形態1が一体型のコンロッド1
であったのに対し、この実施の形態6は分割型のコンロ
ッド1である。
であったのに対し、この実施の形態6は分割型のコンロ
ッド1である。
【0059】このコンロッド1は、図示省略のピストン
側に接続される小端部11aと、図示省略のクランクシ
ャフト側に接続される大端部11bとを有し、これらが
連結棒部11cを介して連結されている。その大端部1
1bは、分割され、キャップ11fがボルト11gにて
取り付けられることにより、大端孔11eが形成される
ように構成されている。
側に接続される小端部11aと、図示省略のクランクシ
ャフト側に接続される大端部11bとを有し、これらが
連結棒部11cを介して連結されている。その大端部1
1bは、分割され、キャップ11fがボルト11gにて
取り付けられることにより、大端孔11eが形成される
ように構成されている。
【0060】そして、その小端部11a及び大端部11
bは、ピストンやクランクシャフトと連結されるため、
表面の硬度が要求されることから、2回浸炭されている
のに対して、連結棒部11cは、表面の硬度はそれ程要
求されないため、1回浸炭されている。
bは、ピストンやクランクシャフトと連結されるため、
表面の硬度が要求されることから、2回浸炭されている
のに対して、連結棒部11cは、表面の硬度はそれ程要
求されないため、1回浸炭されている。
【0061】次に、このコンロッド1の製造工程につい
て説明すると、図32に示すように、まず、鍛造前の素
材を鍛造し(1)、バリ取り(2)を行い、次に、小端
孔11d、大端孔11e加工、小端部11a・大端部1
1b各端面加工(3)を行う。
て説明すると、図32に示すように、まず、鍛造前の素
材を鍛造し(1)、バリ取り(2)を行い、次に、小端
孔11d、大端孔11e加工、小端部11a・大端部1
1b各端面加工(3)を行う。
【0062】その後、連結棒部11cを銅メッキ等によ
りマスキング(4)し、1回目浸炭(5)を行った後、
マスキング除去処理(6)を行い、2回目浸炭(7)を
行う。
りマスキング(4)し、1回目浸炭(5)を行った後、
マスキング除去処理(6)を行い、2回目浸炭(7)を
行う。
【0063】次いで、歪み取り(8)を行い、大端部1
1bを分割し(9)、大端部11bのボルト11gによ
る結合(10)を行う。そして、小端孔11d、大端孔
11e研磨(11)を行い、コンロッド1の製造を完了
する。
1bを分割し(9)、大端部11bのボルト11gによ
る結合(10)を行う。そして、小端孔11d、大端孔
11e研磨(11)を行い、コンロッド1の製造を完了
する。
【0064】一方、他の製造工程としては、例えば、上
記小端孔11d、大端孔11e加工、小端部11a、大
端部11b各端面加工(3)の後に1回目浸炭(12)
を行い、次に、マスキング(13)を行う。その後、2
回目浸炭(14)を行った後、歪み取り(15)を行
い、大端部11bを分割し(16)、大端部11bのボ
ルト11gによる結合(17)を行う。そして、小端孔
11d、大端孔11e研磨(18)を行い、コンロッド
1の製造を完了する。
記小端孔11d、大端孔11e加工、小端部11a、大
端部11b各端面加工(3)の後に1回目浸炭(12)
を行い、次に、マスキング(13)を行う。その後、2
回目浸炭(14)を行った後、歪み取り(15)を行
い、大端部11bを分割し(16)、大端部11bのボ
ルト11gによる結合(17)を行う。そして、小端孔
11d、大端孔11e研磨(18)を行い、コンロッド
1の製造を完了する。
【0065】なおさらに、図4、図26〜図29に示す
複数浸炭の熱処理のそれぞれに、さらにコンロッドを略
160℃の温度に加熱し、1時間30分程度略160℃
の温度に保持した後空冷する焼き戻しを実施するように
しても良い。これにより表面硬化組織を維持しつつ歪み
取りを図ることができる。
複数浸炭の熱処理のそれぞれに、さらにコンロッドを略
160℃の温度に加熱し、1時間30分程度略160℃
の温度に保持した後空冷する焼き戻しを実施するように
しても良い。これにより表面硬化組織を維持しつつ歪み
取りを図ることができる。
【0066】またさらに、浸炭窒化の場合には、COガ
スやメタン等の炭化水素ガスに例えばアンモニアガスを
加えた浸炭窒化ガスを加熱炉中に導入して炭素・窒素雰
囲気を作り出す。この場合、窒素雰囲気濃度を所定値に
するように制御しつつ、その他の加熱温度、加熱保持時
間及び、炭素雰囲気濃度、加熱及び冷却回数、冷却方法
等は、図4、あるいは図26〜図29と同様にしても良
い。このように浸炭窒化を複数回実施しても良いし、あ
るいは複数回の熱処理の内、いずれかを浸炭、他を浸炭
窒化となるように実施しても良い。コンロッドの複数浸
炭窒化工程中あるいは、浸炭及び浸炭窒化の組み合わせ
複数処理工程中、マスキングをしなくても良いのは複数
浸炭の場合と同様である。複数浸炭、複数浸炭窒化、浸
炭及び浸炭窒化の組み合わせ複数処理により、コンロッ
ドの表面硬度を高めるのみでなく表面組織を緻密なマル
テンサイト結晶粒だけからなる、あるいは緻密な残留オ
ーステナイトが混じるとしても緻密なマルテンサイト結
晶粒からなるものとしており、耐摩耗性の向上、疲労強
度の向上を図ることができる。
スやメタン等の炭化水素ガスに例えばアンモニアガスを
加えた浸炭窒化ガスを加熱炉中に導入して炭素・窒素雰
囲気を作り出す。この場合、窒素雰囲気濃度を所定値に
するように制御しつつ、その他の加熱温度、加熱保持時
間及び、炭素雰囲気濃度、加熱及び冷却回数、冷却方法
等は、図4、あるいは図26〜図29と同様にしても良
い。このように浸炭窒化を複数回実施しても良いし、あ
るいは複数回の熱処理の内、いずれかを浸炭、他を浸炭
窒化となるように実施しても良い。コンロッドの複数浸
炭窒化工程中あるいは、浸炭及び浸炭窒化の組み合わせ
複数処理工程中、マスキングをしなくても良いのは複数
浸炭の場合と同様である。複数浸炭、複数浸炭窒化、浸
炭及び浸炭窒化の組み合わせ複数処理により、コンロッ
ドの表面硬度を高めるのみでなく表面組織を緻密なマル
テンサイト結晶粒だけからなる、あるいは緻密な残留オ
ーステナイトが混じるとしても緻密なマルテンサイト結
晶粒からなるものとしており、耐摩耗性の向上、疲労強
度の向上を図ることができる。
【0067】またさらに、図13乃至図17のデータは
基材としてSCM420Hを使用した場合のものである
が、図1及び図21乃至図25に記載の全ての構造用鋼
鋼材を基材として、複数浸炭、複数浸炭窒化、浸炭及び
浸炭窒化の組み合わせ複数処理をすることにより、同様
にコンロッドの耐摩耗性の向上、疲労強度の向上を図る
ことができる。
基材としてSCM420Hを使用した場合のものである
が、図1及び図21乃至図25に記載の全ての構造用鋼
鋼材を基材として、複数浸炭、複数浸炭窒化、浸炭及び
浸炭窒化の組み合わせ複数処理をすることにより、同様
にコンロッドの耐摩耗性の向上、疲労強度の向上を図る
ことができる。
【0068】また、上記実施の形態では、コンロッド1
の小端部11aと大端部11bを2回、連結棒部11c
を1回浸炭を行っているが、小端部11aと大端部11
bは3回以上でも良く、又、連結棒部11cは浸炭しな
くても良い。すなわち、小端部と大端部が複数回、連結
棒部がそれよりも少ない回数か、零回であれば良い。
の小端部11aと大端部11bを2回、連結棒部11c
を1回浸炭を行っているが、小端部11aと大端部11
bは3回以上でも良く、又、連結棒部11cは浸炭しな
くても良い。すなわち、小端部と大端部が複数回、連結
棒部がそれよりも少ない回数か、零回であれば良い。
【0069】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項に記載
された発明によれば、コンロッドの大端部や小端部の表
面強度をより向上させることができると共に、連結棒部
の靱性を確保できる。
された発明によれば、コンロッドの大端部や小端部の表
面強度をより向上させることができると共に、連結棒部
の靱性を確保できる。
【図1】この発明の実施の形態1に係る鋼材種類の記号
と化学成分を示す表図である。
と化学成分を示す表図である。
【図2】同実施の形態1に係るマルテンサイト結晶粒度
番号を示す表図である。
番号を示す表図である。
【図3】同実施の形態1に係る鋼の状態図である。
【図4】同実施の形態1に係る浸炭方法の説明図であ
る。
る。
【図5】同実施の形態1に係る1回浸炭した場合のコン
ロッドの表面の金属組織を示す拡大図である。
ロッドの表面の金属組織を示す拡大図である。
【図6】同実施の形態1に係る図5に示す金属組織表面
を更に拡大した図である。
を更に拡大した図である。
【図7】同実施の形態1に係る1回浸炭した場合のコン
ロッドの中央部の金属組織を示す拡大図である。
ロッドの中央部の金属組織を示す拡大図である。
【図8】同実施の形態1に係る2回浸炭した場合のコン
ロッドの表面の金属組織を示す拡大図である。
ロッドの表面の金属組織を示す拡大図である。
【図9】同実施の形態1に係る図8に示す金属組織表面
を更に拡大した図である。
を更に拡大した図である。
【図10】同実施の形態1に係る2回浸炭した場合のコ
ンロッドの中央部の金属組織を示す拡大図である。
ンロッドの中央部の金属組織を示す拡大図である。
【図11】同実施の形態1に係るコンロッドの表面を示
す図である。
す図である。
【図12】同実施の形態1に係る2回浸炭品金属組織中
の炭化物粒子の分散状態を示す表図である。
の炭化物粒子の分散状態を示す表図である。
【図13】同実施の形態1に係る高度曲線図である。
【図14】同実施の形態1に係るマルテンサイト結晶粒
径と107回疲労強度との関係を示すグラフ図である。
径と107回疲労強度との関係を示すグラフ図である。
【図15】同実施の形態1に係るコンロッドの各部にお
ける寿命等を示す表図である。
ける寿命等を示す表図である。
【図16】同実施の形態1に係る破壊繰り返し数と応力
振幅との関係を示すグラフ図である。
振幅との関係を示すグラフ図である。
【図17】従来のコンロッドの各部における寿命等を示
す表図である。
す表図である。
【図18】従来のコンロッドの各部における破壊繰り返
し数と応力振幅との関係を示すグラフ図である。
し数と応力振幅との関係を示すグラフ図である。
【図19】同実施の形態1に係る一体型のコンロッドを
示す図で、(a)はコンロッドの正面図、(b)は
(a)のA−A線に沿う断面図、(c)は(a)のBー
B線に沿う断面図である。
示す図で、(a)はコンロッドの正面図、(b)は
(a)のA−A線に沿う断面図、(c)は(a)のBー
B線に沿う断面図である。
【図20】同実施の形態1に係るコンロッドの製造工程
の図である。
の図である。
【図21】同実施の形態1に係る他の鋼材種類の記号と
化学成分を示す表図である。
化学成分を示す表図である。
【図22】同実施の形態1に係る他の鋼材種類の記号と
化学成分を示す表図である。
化学成分を示す表図である。
【図23】同実施の形態1に係る他の鋼材種類の記号と
化学成分を示す表図である。
化学成分を示す表図である。
【図24】同実施の形態1に係る他の鋼材種類の記号と
化学成分を示す表図である。
化学成分を示す表図である。
【図25】同実施の形態1に係る他の鋼材種類の記号と
化学成分を示す表図である。
化学成分を示す表図である。
【図26】この発明の実施の形態2に係る浸炭方法の説
明図である。
明図である。
【図27】この発明の実施の形態3に係る浸炭方法の説
明図である。
明図である。
【図28】この発明の実施の形態4に係る浸炭方法の説
明図である。
明図である。
【図29】この発明の実施の形態5に係る浸炭方法の説
明図である。
明図である。
【図30】上記各実施の形態1乃至5のマルテンサイト
結晶粒径を示すグラフ図である。
結晶粒径を示すグラフ図である。
【図31】この発明の実施の形態6に係る分割型のコン
ロッドを示す図で、(a)はコンロッドの一部を断面し
た正面図、(b)はコンロッドの大端部の分割部分で断
面した図である。
ロッドを示す図で、(a)はコンロッドの一部を断面し
た正面図、(b)はコンロッドの大端部の分割部分で断
面した図である。
【図32】同実施の形態6に係る図31に示すコンロッ
ドの製造工程の図である。
ドの製造工程の図である。
1 コンロッド 11a 小端部 11b 大端部 11c 連結棒部
Claims (1)
- 【請求項1】 クランク軸が連結される大端部と、ピス
トンが連結される小端部と、これら大端部及び小端部の
間を連結する連結棒部とを有するコンロッドにおいて、 前記大端部と小端部は複数回表面硬化処理を実施し、前
記連結棒部は前記大端部と小端部の表面硬化処理回数よ
りも少ない回数表面硬化処理を行うか、又は、表面硬化
処理をしないことを特徴とする表面硬化処理したコンロ
ッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11122158A JP2000310329A (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | 表面硬化処理したコンロッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11122158A JP2000310329A (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | 表面硬化処理したコンロッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000310329A true JP2000310329A (ja) | 2000-11-07 |
Family
ID=14829042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11122158A Pending JP2000310329A (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | 表面硬化処理したコンロッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000310329A (ja) |
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1999
- 1999-04-28 JP JP11122158A patent/JP2000310329A/ja active Pending
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