JP2000309525A - 服用性を改良した咀嚼型ソフトカプセル剤およびその製法 - Google Patents
服用性を改良した咀嚼型ソフトカプセル剤およびその製法Info
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Abstract
れ、服用感に優れたソフトカプセル剤を提供すること。 【解決手段】 内容物が剤皮に充填されてなり、内容物
が室温で固形状または半固形状である、ソフトカプセル
剤。このソフトカプセル剤は、咀嚼型カプセル剤であり
得、その内容物は低融点添加剤を含有し得る。低融点添
加剤の含有量は、内容物の全重量当り10%以上であり
得、その融点は、約20〜50℃であり得る。低融点添
加剤は、チョコレート基剤、豚脂、ヤシ脂、およびマク
ロゴール(ポリエチレングリコール)、ならびにその組
み合せからなる群から選択され得る。
Description
セル剤およびその製法に関し、特に、内容物が室温で固
形状または半固形状であるソフトカプセル剤およびその
製法に関する。
どを改善する観点から、水なしでも容易に服用できる咀
嚼型カプセル剤の必要性が高まっている。水なしでも容
易に服用できる咀嚼型カプセル剤は、特に小児または高
齢者向けの速溶性製剤として有用である。
にソフトカプセル剤がある。咀嚼に適するようにソフト
カプセル剤の剤皮を柔らかくする方法として、従来よ
り、剤皮組成中の濃グリセリン、グリセリン、およびD
−ソルビトールなどの可塑剤の配合比を増大する方法が
知られている(例として、特開平10−273436号
公報、WO87/01034号などを参照)。しかし、
従来のソフトカプセル剤の内容物としては油性の溶液ま
たは懸濁液、あるいは水またはアルコール類含有溶液な
どが用いられており、ソフトカプセル剤の剤皮とは不均
一である。そのため、咀嚼した場合に、剤皮の違和感、
および内容物の油性基剤に由来する油っぽさが残りやす
い。薬剤は、多くの場合に特有の苦みなどの不快な呈味
を示す。従来の咀嚼型ソフトカプセル剤では、薬剤を含
む内容物が溶液または懸濁液であるため、内容物が口腔
内で瞬時に拡がり、服用と同時に薬剤の苦みを感じるこ
ととなる。これは、ソフトカプセル剤の服用感をさらに
低下させることにつながる。
として、口腔内で速やかに崩壊するように油脂類を含有
する顆粒を利用した成形方法が報告されている(特開平
8−333243号公報を参照)。しかし、ソフトカプ
セル剤において、上述の観点から、服用感を改善させた
例は知られていない。
高まりから、手軽に栄養分を補給し得る咀嚼型カプセル
剤の必要性が高まっている。従って、服用感に優れたソ
フトカプセル剤は、医薬に限らず食品などへの適用にお
いても有用である。
咀嚼型ソフトカプセル剤は、剤皮の違和感および薬剤の
苦みなどの理由から、服用感において必ずしも満足でき
るものではない。本発明は、これらの課題の解決を意図
するものである。
た結果、ソフトカプセル剤を、その内容物が室温で固形
状または半固形状となるように処方することにより、咀
嚼した際に剤皮と内容物が均一化され、剤皮の違和感を
軽減できることを見出した。特に、ソフトカプセル剤の
内容物として、低融点の添加剤が好ましく、具体的に
は、カカオ末、ビターチョコレート、カカオ脂などのチ
ョコレート基剤を適切な配合比に処方することにより、
水なしでも口腔内で容易に咀嚼可能な製剤が得られるこ
とを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成
されたものである。
り、内容物が室温で固形状または半固形状である、ソフ
トカプセル剤を提供する。
カプセル剤は、咀嚼型カプセル剤である。
カプセル剤は、内容物が低融点添加剤を含有する。低融
点添加剤の含有量は、内容物の全重量当り10%以上、
好ましくは30%以上、より好ましくは50%であり得
る。また、低融点添加剤の融点は、約20〜50℃であ
り得る。
剤、豚脂、ヤシ脂、およびマクロゴール(ポリエチレン
グリコール)、ならびにその組み合せからなる群から選
択され得る。特に、好ましくはチョコレート基剤であ
り、カカオ末、ビターチョコレート、およびカカオ脂、
ならびにその組み合せからなる群から選択され得る。好
ましくは、カカオ脂は主要量のV型結晶および少量のV
I型結晶を含み得る。
カプセル剤は、内容物がさらに甘味剤を含有する。甘味
剤は、アスパルテーム、グリチルリチン酸二ナトリウ
ム、サッカリンナトリウム、ステビア、およびソーマチ
ン、ならびにその組み合せからなる群から選択され得
る。
カプセル剤は、内容物が、低融点添加剤であるチョコレ
ート基剤としてカカオ脂を含み、そして甘味剤としてア
スパルテームを含み得る。
カプセル剤は、内容物が、甘味剤に加えて、さらに糖類
を含有する。糖類は、ショ糖、D−マンニトール、キシ
リトール、エリスリトール、D−ソルビトール、マルト
ース、還元麦芽糖水アメ、およびマルチトール、ならび
にその組み合せからなる群から選択され得る。
カプセル剤は、内容物が、甘味剤に加えて、さらに香料
を含有する。香料はチョコレートフレーバーであり得
る。
カプセル剤は、剤皮が次の成分(A)および(B)を含
有する:(A)ゼラチン;および(B)ゼラチン100
重量部に対し合計で100〜600重量部の可塑剤であ
って、(b1)〜(b3)から選ばれる1種または2種
以上の可塑剤:(b1)グリセリン、(b2)ショ糖、
果糖、D−マンニトール、キシリトール、エリスリトー
ル、D−ソルビトール、マルトース、還元麦芽糖水ア
メ、マルチトール、ショ糖アルコールおよび異性化糖、
ならびにその組み合せからなる群から選択される糖類可
塑剤、および(b3)プロピレングリコールおよびポリ
エチレングリコール、ならびにその組み合せからなる群
から選択されるグリコール。(B)の可塑剤は、(b
1)グリセリンを含有し得る。剤皮は(A)および
(B)に加えてさらに、(C)ゼラチン100重量部に
対し5〜100重量部の水不溶性セルロースを含有し得
る。
カプセル剤は、剤皮が(A)および(B)に加えてさら
に、(D)甘味料を含有する。(D)の甘味料は、サッ
カリンナトリウム、ステビア、およびソーマチン、なら
びにその組み合せからなる群から選択され得る。
カプセル剤は、内容物が薬剤を含有する。薬剤の含有量
は、内容物の全重量当り60%以下であり得る。
カプセル剤の薬剤は、解熱鎮痛薬成分、鼻炎薬成分、鎮
咳去痰薬成分、およびビタミン成分、ならびにその組み
合せからなる群から選択される。
カプセル剤は、内容物が食品を含有する。
フトカプセル剤を製造する方法であって、内容物を剤皮
に充填する工程を包含する、方法を提供する。
物が、低融点添加剤であるチョコレート基剤としてカカ
オ脂を含み、そして剤皮に充填された内容物を30〜4
0℃の温度でエージングする工程をさらに包含する。エ
ージングは、10時間以上行われ得る。
記載する。
食品などを含有する内容物が剤皮に充填されてなり、内
容物が室温で固形状または半固形状であることを1つの
特徴とする。「室温」とは約1〜30℃をいう。「固形
状または半固形状」とは、内容物が、室温で実質的に流
動性を示さないことをいう。内容物は、粉末でもあり得
るが、一体化された固形状または半固形状物であること
が、より好ましい。
物が固形または半固形状であるため、咀嚼した際に、内
容物と剤皮とが口腔内で絡み合うことになる。そのた
め、剤皮特有の違和感が軽減され、油性基剤のあぶらっ
ぽさもなく、服用感を顕著に改善することができる。
る本発明のソフトカプセル剤は新規であり、その使用の
態様について特に限定されないが、好ましくは、咀嚼型
カプセル剤である。
融点添加剤を含有し得る。低融点添加剤を適切な量で添
加することにより、内容物全体が過度の加熱を要するこ
となく溶解する。そのため、薬剤および食品など内容物
成分の変性もしくは分解、またはカプセルの接着不良な
どを生じることなく、容易にソフトカプセル剤を製造す
ることができる。
が、内容物の全重量当り、代表的には10%以上、好ま
しくは20%以上、より好ましくは30%以上、より好
ましくは40%以上、より好ましくは50%以上、より
好ましくは60%以上であり得る。また低融点添加剤
は、それを含む内容物の基剤全体の溶解温度を、室温よ
り高く、かつ代表的には約70℃以下、好ましくは、約
60℃以下、より好ましくは約50℃以下、さらにより
好ましくは約45℃以下に調節し得る添加剤であること
が好ましい。「基剤」とは、例えば、薬剤を含有するソ
フトカプセル剤については薬剤以外の内容物を、食品を
含有するソフトカプセル剤については食品以外の内容物
の各成分をいう。
剤は、薬学的に許容されるかまたは食品用として適切で
ある任意の添加剤であり得る。そのような低融点添加剤
の融点は、代表的には約20〜50℃、好ましくは約2
5〜45℃、より好ましくは約30〜40℃の範囲にあ
り得る。
レート基剤、豚脂、ヤシ脂、およびマクロゴール(ポリ
エチレングリコール)、ならびにその任意の組み合せが
挙げられる。特に、マクロゴールを用いると、難溶性薬
物の溶解性および溶出性の改善、難吸収性薬物の吸収性
の改善ができる。これらの添加剤は、市販されている
か、または公知の調製方法により、容易に入手可能であ
る。本発明に好適に使用し得る、市販のマクロゴールの
例として、マクロゴール600、マクロゴール100
0、マクロゴール1500、およびマクロゴール154
0がある。
料となり得る公知の材料およびその組合せを指す。代表
的なチョコレート基剤として、カカオ末、ビターチョコ
レート、およびカカオ脂、ならびにその組み合せが挙げ
られる。カカオ末、ビターチョコレート、およびカカオ
脂は、いずれも医薬品添加物として公知である。
せることにより、カプセル剤の外観を維持し、かつ水な
しでも口腔内で容易に咀嚼可能なチョコレート風味の製
剤を提供できる。また、薬剤および食品などの不快な呈
味もマスキングされる。
が、薬学的に許容されるかまたは食品用として適切であ
る任意の甘味成分(本明細書で「甘味剤」という。)を
含有し得る。好ましい甘味剤の例として、アスパルテー
ム、グリチルリチン酸二ナトリウム、サッカリンナトリ
ウム、ステビア、およびソーマチン、ならびにその任意
の組み合せが挙げられる。なお、便宜上、後述の、内容
物に含有され得る糖類は甘味剤の定義から除外される。
より、薬剤および食品の苦味などの不快な呈味をさらに
抑制した製剤を提供できる。
カカオ脂を、甘味剤としてのアスパルテームと組み合わ
せることにより、アスパルテームを安定化する効果が得
られることを見出した。従って、内容物が、チョコレー
ト基剤としてカカオ脂を含み、そして甘味剤としてアス
パルテームを含むソフトカプセル剤は、本発明の好まし
い態様である。上記の安定化効果は、特にカカオ脂の配
合比を、内容物の全重量当り代表的には約5%以上、好
ましくは約10%〜50%となるように、またはアスパ
ルテームの1重量部当り、代表的には約3〜15重量
部、好ましくは約3〜12重量部となるように処方した
とき、顕著であり得る。
が、甘味剤に加えて、さらに薬学的に許容されるかまた
は食品用として適切である任意の糖類を含有し得る。好
ましい糖類の例として、ショ糖、D−マンニトール、キ
シリトール、エリスリトール、D−ソルビトール、マル
トース、還元麦芽糖水アメ、およびマルチトール、なら
びにその任意の組み合せが挙げられる。糖アルコール類
は、一般に薬物および食品に対して安定である点で、特
に好ましい糖類の例である。なお、便宜上、前述のステ
ビアのような甘味を示す配糖体類は、糖類の定義から除
外される。
が、甘味剤に加えて、さらに薬学的に許容されるかまた
は食品用として適切である任意の香料を含有し得る。好
ましい香料の例として、チョコレートフレーバー、ペパ
ーミントフレーバー、およびバニラフレーバー、ならび
にその任意の組み合せが挙げられる。
を適宜、内容物に含有させることにより、服用感がいっ
そう改善されたソフトカプセル剤を提供できる。
は、内容物が、薬剤または食品を含有する。
の含有量は、内容物の全重量当り、代表的には60%以
下、好ましくは50%以下、より好ましくは30%以
下、さらにより好ましくは15%以下であり得る。この
ように薬剤の処方量を低めに規制することにより、薬剤
の不快な呈味が特に軽減された製剤を提供できる。
剤の、限定的でない例としては、解熱鎮痛薬成分、鼻炎
薬成分、鎮咳去痰薬成分、およびビタミン成分、ならび
にその組み合せが挙げられる。解熱鎮痛薬成分の例とし
て、アセトアミノフェン、アスピリン、エテンザミド、
サリチルアミド、ラクチルフェネチジンなど;鼻炎薬成
分の例として、塩酸フェニルプロパノールアミン、d−
マレイン酸クロルフェニラミン、グリチルリチン酸二カ
リウム、ベラドンナ総アルカロイドなど;鎮咳去痰薬成
分の例として、臭化水素酸デキストロメトルファン、リ
ン酸コデイン、塩酸メトキシフェナミン、マオウ、カン
ゾウなど;そして、ビタミン成分の例として、ビタミン
B類、ビタミンCなどの水溶性ビタミン、およびビタミ
ンA、ビタミンDなどの脂溶性ビタミンがある。上述の
ように、本発明は、不快な呈味、特に苦味を示す薬剤を
含むソフトカプセル剤について好適に利用し得る。
の含有量は、内容物の全重量当り、代表的には80%以
下、好ましくは70%以下、より好ましくは50%以
下、さらにより好ましくは30%以下であり得る。
品の、限定的でない例としては、任意のタンパク質、ペ
プチド、脂質(ステロイド、カロテノイド、およびテル
ペノイドを含む)、および糖質、ならびにその誘導体;
任意の食用可能な植物、動物、菌類、真菌類などの乾燥
粉末および抽出物;ならびにその組み合せが挙げられ
る。
ーゲンなどがある。酵素の例として、ペプシン、トリプ
シン、アミラーゼ、リパーゼ、リボヌクレアーゼなどが
ある。
ド、抗菌性ペプチド、抗ウイルス性ペプチド、抗腫瘍性
ペプチドなどがある。
HA)、エイコサペンタエン酸(EPA)などの高度不
飽和脂肪酸などがある。
性ホルモン、副腎皮質ホルモン、サポゲニン、ジギトキ
シンなどがある。
カロテン、ルテインなどがある。
トース、トレハロース、マルトース)、多糖(デンプ
ン、デンプン加水分解物、コンドロイチン硫酸、ヒアル
ロン酸)がある。
よび果物として利用される植物(例えば、ピーマン、ニ
ンジン、トマト、スイカ、メロン、リンゴ、コンニャ
ク、ブルーベリーなど)、薬草として利用される植物
(例えば、朝鮮ニンジン、イチョウ、ノコギリヤシ、羅
漢果、ガルシニアなど)がある。
類、爬虫類、節足動物、魚類などがある。哺乳動物の例
として、ブタ、ウシなどがある。鳥類の例として、ニワ
トリなどがある。爬虫類の例として、スッポン、カメ、
ヘビなどがある。節足動物の例として、ムカデ、ヤスデ
などがある。魚類の例として、ウナギなどがある。
る。
る。キノコの例としては、サルノコシカケ、冬虫夏草、
アガリクスなどがある。
す食品、例えば、健康食品、機能性食品および栄養補助
食品などを含むソフトカプセル剤について好適に利用し
得る。本発明はまた、チョコレート基剤の風味を有し、
特有の咀嚼感を与える、ソフトカプセル型の嗜好性食品
としても好適に利用し得る。
の成分(A)および(B):(A)ゼラチン;および
(B)ゼラチン100重量部に対し合計で100〜60
0重量部の可塑剤を含有し得る。この可塑剤は、代表的
には、次の(b1)〜(b3)から選ばれる1種または
2種以上である:(b1)グリセリン、(b2)ショ
糖、果糖、D−マンニトール、キシリトール、エリスリ
トール、D−ソルビトール、マルトース、還元麦芽糖水
アメ、マルチトール、ショ糖アルコールおよび異性化
糖、ならびにその組み合せからなる群から選択される糖
類(本明細書で「糖類可塑剤」という。)、および(b
3)プロピレングリコールおよびポリエチレングリコー
ル、ならびにその組み合せからなる群から選択されるグ
リコール。
ン、酸性ゼラチン、アルカリ性ゼラチン、ペプチドゼラ
チン、低分子ゼラチン、ゼラチンの誘導体(例えば、コ
ハク化ゼラチン)などのいずれをも含む。本発明におけ
る剤皮の(A)成分として、これらのいずれのゼラチン
をも単独でまたは組み合わせて使用することができる。
1)グリセリン、(b2)糖類可塑剤および(b3)グ
リコール類から選ばれる1種または2種以上が使用され
る。本発明においては可塑剤成分として少なくとも(b
1)グリセリンを使用することが好ましく、特に成型の
容易さを考慮すれば、(b1)グリセリンと、他の可塑
剤成分である(b2)糖類可塑剤および(b3)グリコ
ールの少なくとも1種とを併用することが好ましい。
0重量部に対し可塑剤全量として100〜600重量部
が好ましい。配合量が100重量部未満ではカプセルが
硬くなり、また600重量部を超えると軟らかくはなる
が成型が困難となり易い。
独で使用する場合、その使用量は、(A)成分のゼラチ
ン100重量部に対し100〜300重量部、特に12
0〜200重量部が好ましい。
ては、ショ糖、果糖、D−マンニトール、キシリトー
ル、エリスリトール、D−ソルビトール、マルトース、
還元麦芽糖水アメ、マルチトール、ショ糖アルコールお
よび異性化糖、ならびにその組み合わせから選ばれるも
のが使用される。咀嚼時の甘みを付与するためには、D
−ソルビトール、ショ糖およびマンニトールが好まし
い。高濃度に添加したときの付着性の低さの点からは、
D−ソルビトールおよびマンニトールが好ましい。
を併用すると、ゼラチンとの相溶性に優れ、また剤皮に
おける可塑剤濃度を高めることができる。グリセリンと
糖類可塑剤とを併用する場合には、ゼラチン100重量
部に対して、グリセリンを50〜300重量部、特に5
0〜250重量部配合し、そして糖類可塑剤を30〜3
00重量部、特に50〜150重量部配合することが好
ましい。
ては、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコ
ールから選ばれるものが使用される。ポリエチレングリ
コールとしては、重量平均分子量400〜4000のも
のが特に好ましい。これらグリコールは、吸湿性が強
く、成形後の取り扱いが困難となり易いため、添加量は
あまり多過ぎないことが好ましい。
とを併用すると、非常にソフトなゼラチン剤皮が得られ
る。グリセリンとプロピレングリコールとを併用する場
合には、ゼラチン100重量部に対して、グリセリンを
40〜200重量部、特に50〜120重量部配合し、
そしてプロピレングリコールを20〜300重量部、特
に40〜100重量部配合することが好ましい。グリセ
リンとポリエチレングリコールとを併用する場合には、
ゼラチン100重量部に対して、グリセリンを50〜1
00重量部、特に60〜80重量部配合し、そしてポリ
エチレングリコールを40〜200重量部、特に50〜
100重量部配合することが好ましい。
(b3)グリコール類の三者を併用する場合には、ゼラ
チン100重量部に対して、グリセリンを50〜200
重量部、特に60〜150重量部、糖類を30〜130
重量部、特に40〜80重量部、グリコール類を20〜
120重量部、特に50〜100重量部配合するのが好
ましい。
が、(A)成分のゼラチンおよび(B)成分の可塑剤に
加えて、(C)成分として水不溶性セルロースを含有し
得る。水不溶性セルロースの例としては、結晶セルロー
ス、エチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロース、およびデンプン類、ならびにそれらの組み合
わせが挙げられる。ソフトカプセル剤同士の付着防止と
いう理由で、特に結晶セルロースが好ましい。水不溶性
セルロースの配合量は、ゼラチン100重量部に対し、
5〜100重量部、特に25〜75重量部が好ましい。
水不溶性セルロースの配合量がゼラチン100重量部に
対し5重量部未満では、カプセルの付着の抑制が十分で
なく、保存時にカプセル同士またはカプセルと容器とが
付着し、また口中での付着感が生じ易い傾向がある。水
不溶性セルロース類の配合量がゼラチン100重量部に
対し100重量部を超えると、成型が困難となり易い。
て、さらに(D)成分として任意の甘味成分(本明細書
で「甘味料」という。)を含有し得る。甘味料は、薬学
的に許容されるかまたは食品用として適切であり、かつ
ソフトカプセル剤の製造に適合する限り、任意の甘味物
質であり得る。好ましい甘味料の例として、サッカリン
ナトリウム、ステビア、およびソーマチン、ならびにそ
の任意の組み合せが挙げられる。
り、水なしで服用しても口腔内で極めて容易に咀嚼可能
な製剤を提供できる。
上記(A)〜(D)成分以外に、必要に応じて、着色
剤、防腐剤、崩壊剤、界面活性剤、芳香剤、矯味剤、矯
臭剤などを配合することができる。また、服用性を高め
る観点から、内容物と剤皮との重量比は、代表的には約
1:1〜約4:1、好ましくは約3:2〜約3:1であ
り、カプセルのサイズは3〜20号、好ましくは5〜1
5号である。
皮に充填する工程を包含する、適切な任意の方法によっ
て製造され得る。内容物の剤皮への充填には、従来のソ
フトカプセル剤の製造の分野において公知の装置および
手順を利用し得る。(例えば、山田、月刊薬事、28巻
4号713〜717頁(1986年)を参照。) 図1は、本発明のソフトカプセル剤の製造の1つの例を
示す工程図である。まず、チョコレート基剤(または他
の低融点添加剤)を加熱溶解させる。この溶解物に、加
熱を続けた状態で、薬物(または食品)、甘味剤および
糖類の混合物と必要に応じて香料とを加え、均一な懸濁
物としての内容物を得る。別に、ゼラチンおよび可塑剤
を主成分とする剤皮原料を混合し、加熱溶解させる。こ
の剤皮に、加熱により流動性を維持した状態の内容物
を、適切な充填機(例えば、ロータリー式自動成形機)
を用いて充填して成型後、必要に応じて適温に調節され
た乾燥室で乾燥することにより、目的のソフトカプセル
剤が得られる。
上継続することによって、内容物をエージングさせる効
果が得られることがある。ここで「エージング」とは、
所望の温度で一定時間以上保つことにより、内容物の物
理化学的特性が改善されることをいう。例えば、内容物
中にチョコレート基剤、特にカカオ脂が含まれる場合、
エージングを行うことにより、チョコレート基剤に含ま
れるカカオ脂の結晶型を制御し得る。
オ脂をゆっくりと冷却すると、安定形のV型およびVI
型の結晶が析出し、硬度が高くなる。VI型結晶は、V
型結晶よりも硬度が高いが、粗大化しやすく、服用性
(口溶け)を低下させる原因となると考えられてきた
(蜂屋ら、New Food Industry、31
(9)、65〜74(1989);および蜂屋、油脂、
42、50〜58(1989))。
するソフトカプセル剤の製造において、硬度を適度に高
めかつ服用性を低下させない適切な量のVI型結晶を析
出させるようにエージングを行うことにより、剤皮と内
容物との一体感がさらに向上したソフトカプセル剤が得
られることを見出した。所望の硬度を達成するためのエ
ージングの温度は、代表的には20〜40℃、好ましく
は25〜40℃、より好ましくは30〜40℃、より好
ましくは32〜38℃、より好ましくは約35℃であり
得る。エージングを行う時間は、一般に5時間以上、好
ましくは10時間以上、より好ましくは15時間以上で
ある。エージング時間の上限は特にないが、一定時間を
超えると、それ以上継続しても効果は変わらない。
内容物に低融点添加剤として含有されるカカオ脂は、主
要量のV型結晶および少量のVI型結晶を含む。ここ
で、「主要量」とは、X線回折により観測され得るカカ
オ脂の結晶のうちで最も多く存在する結晶型の量をい
う。「少量」とは、その結晶の存在量が主要量よりも相
対的に少ないが、X線回折により観測され得る下限以上
である量をいう。
カカオ脂を含むビターチョコレートを低融点添加剤とし
て使用する場合にも適用し得る。また、カカオ脂以外
の、結晶多形を示す低融点添加剤を使用する場合にも適
用し得る。
カプセル剤は、医薬品、製剤、および菓子、健康食品の
種々の食品として好適に用いることができる。
例を示す。これらは、本発明の範囲を限定するものでは
ない。
るソフトカプセル剤は、いずれも次のようにして製造し
た:内容物は、チョコレート基剤(またはその代替物)
を約40℃で溶解し、それに、薬物、糖類、甘味剤、お
よび必要に応じて香料を、約40℃の加熱を維持したま
ま、懸濁させて調製する。剤皮は、ゼラチン、可塑剤、
および必要に応じて甘味料を約60℃で溶解して調製す
る。ロータリー式自動成形機(LEINER& SON
S社製)を用いて、内容物を剤皮に充填して成型後、2
0〜35℃の乾燥室(湿度約10〜30%)で乾燥する
ことによりソフトカプセル剤を製造する。
フトカプセル剤の味覚試験は、いずれも次のように行っ
た:5人のボランティアを対照に、1つ目の検体を水な
しで服用し、その味覚を評価する。服用4時間後、2つ
目の検体を同様に服用し、評価する。3つ目、4つ目の
検体がある場合は、翌日、それらの検体をそれぞれ4時
間の間隔を空けて水なしで服用し、評価する。5つ目の
検体がある場合は、さらにその翌日、その検体を水なし
で服用し、評価する。(以下の表中に示された検体を、
右側から左側に向かって順次、1つ目、2つ目、・・・
と呼ぶ。)検体の味覚は、以下の表1に示す判定基準に
従って評価する。
各処方の内容物を、カプセル化せずに上記方法で製造し
た。
平均値として、表3に示す。なお、比較例1および製造
例1〜2と、製造例3〜5とは、別々に評価した。
リグリセリド)を用いた比較例1は、服用すると瞬時に
薬物の苦味、油性基剤特有のあぶらっぽさを感じ、服用
感がかなり悪かった。油性基剤とカカオ脂とを等量添加
した製造例2では、内容物は半固形状となり、服用感が
若干改善された。チョコレート基剤であるカカオ脂のみ
を添加した製造例1は、固形状となり、服用時の苦味、
あぶらっぽさをあまり感じなかった。
基に、チョコレート基剤の中でもビターテイストを有す
るビターチョコレートおよび/またはカカオ末を用いた
ところ、さらに、薬物の苦味が抑制され、服用感が向上
した(製造例3〜5)。その中でも、ビターチョコレー
トを単独で用いた製造例3が最も良かった。
討)表4に示す各処方の内容物を、上記製造例1などと
同様に製造した。
平均値として、表5に示す。なお、製造例6〜10と、
製造例11〜13とは、別々に評価した。
に、甘味剤として、アスパルテーム、サッカリンナトリ
ウム、ソーマチン、グリチルリチン酸二カリウム、ステ
ビアを用いたところ、さらに、薬物の苦味が抑制され、
服用感が向上した。その中でも、アスパルテームを用い
た製造例6が最も良かった。製造例6の処方を基に、香
料として、チョコレートフレーバー、ペパーミントフレ
ーバー、バニラフレーバーを用いたところ、さらに、薬
物の苦味が抑制され、服用感も向上した。その中でも、
チョコレートフレーバーを用いた製造例11が最も良か
った。
6に示す各処方の内容物を、上記製造例1などと同様に
製造した。
て味覚試験を行った。(結果は示さない。) 薬物の苦味が比較的強いアセトアミノフェンを用いて、
苦味を強く感じるのは、どれくらいの主薬濃度かを検討
したところ、主薬濃度が50%(製造例17)までは、
ある程度、苦味を抑制することが出来た。その中でも、
主薬濃度が20%(製造例14)のときは、苦味を顕著
に抑制することが出来た。
パルテームの安定性の検討)表7に示す各処方の内容物
を、上記製造例1などと同様に製造した。
調製し、経時安定性試験(45℃、1ヵ月)を行なっ
た。また、カカオ脂の配合比を変えて、同様に検討し
た。カカオ脂の配合比が内容物重量の10%以上では、
アスパルテームの経時安定性を確保することが出来た。
また、カカオ脂の配合比が0%の製造例24のときで
も、アスパルテームのイニシャルに対する残存率が約9
1%まで確保できることから、カカオ脂の配合比が10
%以上であれば、アスパルテームの含量を十分に確保で
きる可能性が示された。
形の区分)表8に示す各処方の内容物を、上記製造例1
などと同様に製造した。標準温度(約20℃)にて、内
容物の状態を観察した。
うな液状の油性基剤を併用した場合であっても、内容物
の状態は、カカオ脂、ビターチョコレートなどのような
定融点添加剤の添加量が内容物全体の約10%〜約36
%程度では半固形状であり、約36%以上では完全な固
形状となった。。
的評価)表9に示す各処方の内容物および剤皮から、
7.5号Oval型のソフトカプセル剤を製造した。な
お、実施例1〜7においては、成型後の乾燥条件は25
℃、湿度20%、64時間であった。
平均値として、表10に示す。
剤皮の違和感もあり、かなり服用感が悪くなる傾向にあ
った。内容物をカカオ脂にかえ、固形状にした実施例1
は、剤皮の違和感が軽減されたが、薬物の苦味が若干残
り、服用感がやや悪かった。ビターチョコレートを添加
した実施例2では、苦味も抑制され、かなり服用感が向
上した。また、剤皮に甘味料を添加することで(実施例
3)、さらに服用感が向上することが判明した。
価)表11に示す各処方の内容物および剤皮から、7.
5号Oval型のソフトカプセル剤を製造した。
平均値として、表12に示す。
ため、剤皮の違和感はあまり感じないが、薬物の苦味が
若干残り、服用感がやや悪かった。ビターチョコレート
を添加した実施例5および6では、苦味も抑制され、か
なり服用感が向上した。その中でも、ビターチョコレー
トの添加量を増大させた実施例6は、さらに苦味が抑制
され、服用感も向上した。剤皮に甘味料を添加した実施
例7では、上記実施例3の場合と同様に、服用感がさら
に向上することが判明した。
て、ソフトカプセル剤の使用性は、以下の表13に示す
判断基準に従って評価した。
有処方の総合評価) (a)解熱鎮痛薬処方 表14に示す各処方の内容物および剤皮から、7.5号
Oval型のソフトカプセル剤を製造した。
のボランティアの平均値として、表15に示す。
剤皮の違和感もあり、かなり服用感が悪くなる傾向にあ
った。PTP(Press Through Pac
k)包装からのソフトカプセル剤の押し出しが困難にな
る傾向もあった。
トまたはカカオ末を添加し、内容物を固形状にした実施
例8および9では、剤皮の違和感が軽減され、さらに苦
味も抑制され、かなり服用感が向上した。剤皮に水不溶
性セルロースの一種である結晶セルロースを含有した実
施例8および9のソフトカプセル剤では、剤皮の違和感
はほとんどなく、またガラスビン密栓、40℃、1ヶ月
間保存する間にカプセル同士の付着がほとんど見られな
かった。さらに、内容物が固形であることによって、P
TP包装からのソフトカプセル剤の押し出しが容易であ
った。従って、これらの実施例の処方は、製品としての
実用性に優れていることが示された。
Oval型のソフトカプセル剤を製造した。
のボランティアの平均値として、表17に示す。
上記実施例8および9と同様に、剤皮の違和感が軽減さ
れ、さらに苦味も抑制され、全体の服用感も非常に良好
であった。使用性についての評価も高く、製品としての
実用性に優れていることが示された。
討) (a)エージング温度の検討 実施例8と同じ処方の内容物(製造例29)を上記製造
例1などと同様に調製して溶融した後、乾燥室中、25
℃、30℃、35℃、37℃、および40℃で16時間
エージングした。コントロールとして、カカオ脂単独で
も同様の操作をした。エージング後に冷却し、カプセル
型に固化させた。固化した内容物およびカカオ脂の短形
(短軸方向)の硬度を、手動式錠剤硬度計(Pfize
r社製)によって測定した。
カカオ脂のいずれにおいても、硬度は、エージング温度
を上げると徐々に高まり、35℃をピークとして低下傾
向を示した。カプセル内容物の硬度変化とカカオ脂単独
での硬度変化とが同じパターンの温度依存性を示すこと
から、カプセル内容物の硬度上昇には、カカオ脂の物性
が支配的であることが判明した。ここで、35℃でエー
ジングしたカカオ脂は、X線回折により、V型結晶を主
体とし、少量のVI型結晶を含んでいた。
例1などと同様に調製して溶融した後、乾燥室中、35
℃で、0時間、2時間、6時間、8時間、12時間、1
6時間、および64時間エージングした。コントロール
として、カカオ脂単独でも同様の操作をした。エージン
グ後に冷却し、カプセル型に固化させた。上記(a)と
同様に固化した内容物およびカカオ脂の硬度を測定し
た。
カカオ脂のいずれにおいても、硬度は、16時間までは
エージング時間が長くなるほど徐々に高まり、16時間
と64時間とでは違いは見られなかった。このことか
ら、35℃で16時間以上エージングを行うとほぼ最大
の硬度が得られることが判明した。
セル剤の総合評価)実施例8と同じ処方内容物および剤
皮から、ソフトカプセル剤を製造した。成型後、35℃
で16時間エージングしたグループ(実施例12)と、
エージングを行わずに25℃で冷却したグループ(実施
例13)とに分けた。得られたソフトカプセル剤のそれ
ぞれについて、味覚試験および使用性試験を行った。
フトカプセルでは、エージングを行わないソフトカプセ
ルと比較して剤皮の違和感がさらに軽減され、内容物の
苦味がさらに抑制され、全体の服用感および使用性の評
価がさらに向上した。このことから、内容物がカカオ脂
を含有する処方については、エージングを行うことによ
り、特に良好なソフトカプセル剤が得られることが判明
した。
その内容物が室温で固形状または半固形状となるように
処方することにより、咀嚼した際に剤皮と内容物が均一
化され、剤皮の違和感を軽減できる。特に、ソフトカプ
セル剤の内容物として、チョコレート基剤などの低融点
の添加剤を適切に処方することにより、水なしでも口腔
内で容易に咀嚼可能な製剤が得られる。このような咀嚼
型ソフトカプセル剤は、特に小児または高齢者向けの速
溶性医薬製剤または食品用として有用である。
器からの取り出しが容易で使用感の良好なソフトカプセ
ル剤が得られる。剤皮に水不溶性セルロースを含有させ
ることにより、保存時などにカプセル同士が付着しにく
いという効果が得られる。このように、本発明により、
製品としての実用性に優れたソフトカプセル剤が提供さ
れ得る。
にカカオ脂を用いる場合には、剤皮への内容物の充填後
にエージングを行うことにより、服用感および使用性が
特に改善されたソフトカプセル剤が得られる。
1つの例を示す工程図である。
物およびカカオ脂の硬度変化を示すグラフである。縦軸
は硬度(kgs)を、横軸はエージング温度(℃)を示
す。黒三角はカプセル内容物の結果を、黒菱形はカカオ
脂単独での結果を示す。
物およびカカオ脂の硬度変化を示すグラフである。縦軸
は硬度(kgs)を、横軸は35℃でのエージング時間
(h)を示す。黒三角はカプセル内容物の結果を、黒菱
形はカカオ脂単独での結果を示す。
製造したソフトカプセル剤についての味覚試験および使
用性試験の結果を示すグラフである。縦軸は5段階評価
による各項目の、5人のボランティアによる判定の平均
値を示す。左側の4つのカラム(改良前品)はエージン
グなしでの結果を、右側の4つのカラム(改良品)はエ
ージングありでの結果を示す。それぞれ左側から、剤皮
の違和感、内容物の苦味、全体の服用感、および使用性
の評価を示す。
Claims (30)
- 【請求項1】 内容物が剤皮に充填されてなり、該内容
物は室温で固形状または半固形状である、ソフトカプセ
ル剤。 - 【請求項2】 咀嚼型カプセル剤である、請求項1に記
載のソフトカプセル剤。 - 【請求項3】 前記内容物が低融点添加剤を含有する、
請求項1に記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項4】 前記低融点添加剤の含有量が、前記内容
物の全重量当り10%以上である、請求項3に記載のソ
フトカプセル剤。 - 【請求項5】 前記低融点添加剤の含有量が、前記内容
物の全重量当り30%以上である、請求項4に記載のソ
フトカプセル剤。 - 【請求項6】 前記低融点添加剤の含有量が、前記内容
物の全重量当り50%以上である、請求項5に記載のソ
フトカプセル剤。 - 【請求項7】 前記低融点添加剤の融点が約20〜50
℃である、請求項3〜6のいずれかに記載のソフトカプ
セル剤。 - 【請求項8】 前記低融点添加剤が、チョコレート基
剤、豚脂、ヤシ脂、およびマクロゴール、ならびにその
組み合せからなる群から選択される、請求項3〜6のい
ずれかに記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項9】 前記低融点添加剤が、チョコレート基剤
である、請求項8に記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項10】 前記チョコレート基剤が、カカオ末、
ビターチョコレート、およびカカオ脂、ならびにその組
み合せからなる群から選択される、請求項9に記載のソ
フトカプセル剤。 - 【請求項11】 前記カカオ脂が主要量のV型結晶およ
び少量のVI型結晶を含む、請求項10に記載のソフト
カプセル剤。 - 【請求項12】 前記内容物がさらに甘味剤を含有す
る、請求項1または3に記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項13】 前記甘味剤が、アスパルテーム、グリ
チルリチン酸二ナトリウム、サッカリンナトリウム、ス
テビア、およびソーマチン、ならびにその組み合せから
なる群から選択される、請求項12に記載のソフトカプ
セル剤。 - 【請求項14】 前記内容物が、低融点添加剤であるチ
ョコレート基剤としてカカオ脂を含み、そして甘味剤と
してアスパルテームを含む、請求項13に記載のソフト
カプセル剤。 - 【請求項15】 前記内容物がさらに糖類を含有する、
請求項12に記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項16】 前記糖類が、ショ糖、D−マンニトー
ル、キシリトール、エリスリトール、D−ソルビトー
ル、マルトース、還元麦芽糖水アメ、およびマルチトー
ル、ならびにその組み合せからなる群から選択される、
請求項15に記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項17】 前記内容物がさらに香料を含有する、
請求項12に記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項18】 前記香料がチョコレートフレーバーで
ある、請求項17に記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項19】 前記剤皮が次の成分(A)および
(B): (A)ゼラチン;および(B)ゼラチン100重量部に
対し合計で100〜600重量部の可塑剤であって、
(b1)〜(b3)から選ばれる1種または2種以上の
可塑剤: (b1)グリセリン、 (b2)ショ糖、果糖、D−マンニトール、キシリトー
ル、エリスリトール、D−ソルビトール、マルトース、
還元麦芽糖水アメ、マルチトール、ショ糖アルコールお
よび異性化糖、ならびにその組み合せからなる群から選
択される糖類可塑剤、および (b3)プロピレングリコールおよびポリエチレングリ
コール、ならびにその組み合せからなる群から選択され
るグリコール、を含有する、請求項1〜18のいずれか
に記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項20】 前記(B)の可塑剤が(b1)グリセ
リンを含有する、請求項19に記載のソフトカプセル
剤。 - 【請求項21】 前記剤皮がさらに(C)ゼラチン10
0重量部に対し5〜100重量部の水不溶性セルロース
を含有する、請求項19に記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項22】 前記剤皮がさらに(D)甘味料を含有
する、請求項19に記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項23】 前記(D)の甘味料が、サッカリンナ
トリウム、ステビア、およびソーマチン、ならびにその
組み合せからなる群から選択される、請求項22に記載
のソフトカプセル剤。 - 【請求項24】 前記内容物が薬剤を含有する、請求項
1〜23のいずれかに記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項25】 前記薬剤の含有量が、前記内容物の全
重量当り60%以下である、請求項24に記載のソフト
カプセル剤。 - 【請求項26】 前記薬剤が、解熱鎮痛薬成分、鼻炎薬
成分、鎮咳去痰薬成分、およびビタミン成分、ならびに
その組み合せからなる群から選択される、請求項25に
記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項27】 前記内容物が食品を含有する、請求項
1〜23のいずれかに記載のソフトカプセル剤。 - 【請求項28】 請求項1〜27のいずれかに記載のソ
フトカプセル剤を製造する方法であって、内容物を剤皮
に充填する工程を包含する、方法。 - 【請求項29】 前記内容物が、低融点添加剤であるチ
ョコレート基剤としてカカオ脂を含み、そして剤皮に充
填された該内容物を30〜40℃の温度でエージングす
る工程をさらに包含する、請求項28に記載の方法。 - 【請求項30】 前記エージングが、10時間以上行わ
れる、請求項29に記載の方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007123153A1 (ja) * | 2006-04-19 | 2007-11-01 | Ono Pharmaceutical Co., Ltd. | 経口投与用カプセル |
JP2013173714A (ja) * | 2012-02-27 | 2013-09-05 | Nakanihon Capsule Co Ltd | ソフトカプセルの製造方法及びソフトカプセル |
JP2013203671A (ja) * | 2012-03-27 | 2013-10-07 | Nakanihon Capsule Co Ltd | ソフトカプセル皮膜及びソフトカプセル |
-
2000
- 2000-02-07 JP JP2000029842A patent/JP3290429B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2013173714A (ja) * | 2012-02-27 | 2013-09-05 | Nakanihon Capsule Co Ltd | ソフトカプセルの製造方法及びソフトカプセル |
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