JP2000308897A - 水質浄化装置及び水流造成装置 - Google Patents

水質浄化装置及び水流造成装置

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JP2000308897A
JP2000308897A JP11914999A JP11914999A JP2000308897A JP 2000308897 A JP2000308897 A JP 2000308897A JP 11914999 A JP11914999 A JP 11914999A JP 11914999 A JP11914999 A JP 11914999A JP 2000308897 A JP2000308897 A JP 2000308897A
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air
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inlet pipe
outlet
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Mitsuyoshi Hatanaka
三芳 畑中
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    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Jet Pumps And Other Pumps (AREA)
  • Aeration Devices For Treatment Of Activated Polluted Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量の水を効率的に水質浄化する。 【解決手段】 水中に垂下した水導入管13と、これを
支持する浮遊体12と、浮遊体12に載置されるエアポ
ンプ14と、エアポンプ14で水導入管13の下部に空
気を送るエア導入管15と、水導入管13から横方向に
向けて設けられた噴き出し口16と、噴き出し口16に
設けられて水導入管13内の水を噴き出す推進器17と
から構成した。推進器17を作動させて噴き出し口16
から水を噴き出すと、水導入管13の上部開口から水面
近くの水と水面上の空気を吸い込んで混合させる。下部
開口では深層水を吸い込んでエアポンプ14からの空気
と混合させる。これにより水質浄化を図る。推進器17
を大きくして水導入管13の周囲の水を一方へ押し流
し、水流を造成して対流させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、効率的に曝気して
水質の浄化を図ると共に、水流を造成して広範囲に水質
の浄化を図る水質浄化装置及び水流造成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水質の浄化を図る装置としては、例えば
実開平6−57500号公報記載の「池水浄化装置」が
知られている。この池水浄化装置を図2に基づいて概説
する。
【0003】図中の1はフロート、2は水中ポンプ、3
は池水吸込口、4はエジェクタ、5は吸気管、6はディ
フューザ、7は吐出ノズルである。
【0004】水中ポンプ2の動作により、池水吸込口3
から取り込まれた池水が、エジェクタ4で吸気管5から
取り込まれた空気と混合されて、ディフューザ6で拡散
され、吐出ノズル7で水中に吹き出される。水中に混入
させた空気中の酸素によって周囲に水が曝気される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記池水浄
化装置では、その装置の周囲の水の曝気しかできず、大
きな池等の大がかりな水の浄化を図るには多大な時間を
要するという問題点がある。
【0006】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、簡単な構造で、大量の水に対して効率的にか
つ確実に水質の浄化を図ることができる水質浄化装置及
び水流造成装置を提供する目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る水質浄
化装置は、水中に垂下して配設される水導入管と、この
水導入管に設けられた噴き出し口と、この噴き出し口に
設けられ、上記水導入管内の水を外部に噴き出す推進器
とを備えてなり、上記推進器を作動させて上記水導入管
内の水を上記噴き出し口から外部に噴き出すことによ
り、水導入管の上部開口から水面近くの水と共に水面上
の空気を吸い込んで空気と水を混合しながら噴き出し口
から外部に噴き出させることを特徴とする。
【0008】上記構成により、上記推進器を作動させて
上記水導入管内の水を上記噴き出し口から外部に噴き出
すと、水導入管の上部開口から水面近くの水と共に水面
上の空気を吸い込んで空気と水を混合しながら噴き出し
口から外部に噴き出す。
【0009】これにより、水面近くの水を深い層に送る
ことができると共に簡単な構造で確実に空気と水を混合
させることができ、水質浄化の効率を大幅に向上させる
ことができる。
【0010】第2の発明に係る水質浄化装置は、水中に
垂下して配設される水導入管と、空気を取り込んで水中
に送り込むエアポンプと、上記エアポンプに一端が接続
されると共に他端が上記水導入管の下部に開口して設け
られるエア導入管と、上記水導入管に設けられた噴き出
し口と、この噴き出し口に設けられ、上記水導入管内の
水を外部に噴き出す推進器とを備えてなり、上記エアポ
ンプ及び推進器を作動させて上記水導入管内の水を上記
噴き出し口から外部に噴き出すと共に水導入管の下部に
空気を吹き出すことにより、水導入管の下部開口から深
層水を吸い込み、エア導入管からの空気と混合しながら
噴き出し口から外部に噴き出させることを特徴とする。
【0011】上記構成により、上記エアポンプ及び推進
器を作動させて上記水導入管内の水を上記噴き出し口か
ら外部に噴き出すと共に水導入管の下部に空気を吹き出
すと、水導入管の下部開口から深層水を吸い込み、エア
導入管からの空気と混合しながら噴き出し口から外部に
噴き出される。
【0012】これにより、深い層の水を浅い層に送るこ
とができると共に簡単な構造で確実に空気と水を混合さ
せることができ、水質浄化の効率を大幅に向上させるこ
とができる。
【0013】第3の発明に係る水質浄化装置は、水中に
垂下して配設される水導入管と、空気を取り込んで水中
に送り込むエアポンプと、上記エアポンプに一端が接続
されると共に他端が上記水導入管の下部に開口して設け
られるエア導入管と、上記水導入管に設けられた噴き出
し口と、この噴き出し口に設けられ、上記水導入管内の
水を外部に噴き出す推進器とを備えてなり、上記エアポ
ンプ及び推進器を作動させて上記水導入管内の水を上記
噴き出し口から外部に噴き出すと共に水導入管の下部に
空気を吹き出すことにより、水導入管の上部開口から水
面近くの水と共に水面上の空気を吸い込んで空気と水を
混合しながら噴き出し口から外部に噴き出させると共
に、水導入管の下部開口から深層水を吸い込み、エア導
入管からの空気と混合しながら噴き出し口から外部に噴
き出させることを特徴とする。
【0014】上記構成により、上記エアポンプ及び推進
器を作動させて上記水導入管内の水を上記噴き出し口か
ら外部に噴き出すと共に水導入管の下部に空気を吹き出
すと、水導入管の上部開口から水面近くの水と共に水面
上の空気を吸い込んで空気と水を混合しながら噴き出し
口から外部に噴き出させると共に、水導入管の下部開口
から深層水を吸い込み、エア導入管からの空気と混合し
ながら噴き出し口から外部に噴き出す。
【0015】これにより、水面付近の浅い層の水と深い
層の水にそれぞれ空気を混合させながら噴き出し口から
噴き出して全体を撹拌するため、この曝気と撹拌によっ
て、水質浄化の効率化をさらに向上させることができ
る。
【0016】第4の発明に係る水流造成装置は、第1な
いし第3の発明に係る水質浄化装置を備えて構成され、
上記推進器の推進能力を利用して、上記水導入管内の水
を噴き出し口から外部に噴き出させると共に、水導入管
の周囲の水を一方へ押し流して水流を造成することを特
徴とする。
【0017】上記構成により、上記第1から第3の発明
の作用と同様に、曝気と、上層及び深層間での撹拌によ
り、水流造成装置の周囲の水の水質浄化を図ることがで
きる。さらに、推進器で水導入管の周囲の水を一方へ押
し流して水流を造成することにより、大きな範囲で水質
浄化を図ることができる。これにより、大きな池、ダ
ム、運河、防波堤の内側や入り江等の水質浄化を図るこ
とができる。
【0018】第5の発明に係る水流造成装置は、第4の
発明に係る水流造成装置において、上記推進器の下流側
に、上記推進器で押し流された水を任意の方向へ案内す
る案内溝を備えたことを特徴とする。
【0019】上記構成により、案内溝は水底の地形等に
応じて配設される。例えば、水流造成装置を入り江に設
置する場合は、案内溝を入り江から外海まで配設する。
これにより、推進器で押し流された水は案内溝に案内さ
れて流れ、それを呼び水として案内溝の周囲に大きな水
の流れが造成される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る水質浄化装置
及び水流造成装置について、添付図面を参照しながら説
明する。なお、水質浄化装置と水流造成装置とは同じ構
成であるため、ここでは水流造成装置として説明する。
【0021】本実施形態に係る水流造成装置11は、図
1に示すように主に、装置全体を水中の浮かせるための
浮遊体12と、この浮遊体12に支持された状態で水中
に垂下して配設される水導入管13と、浮遊体12に載
置され、空気を取り込んで水中に送り込むエアポンプ1
4と、エアポンプ14に一端が接続されると共に他端が
水導入管13の下部に開口して設けられるエア導入管1
5と、水導入管13に設けられた噴き出し口16と、噴
き出し口16に設けられ、水導入管13内の水を外部に
噴き出す推進器17とから構成されている。
【0022】浮遊体12はブイやフロート等によって構
成されている。この浮遊体12は保持チェーン21を介
して水導入管13を支持している。浮遊体12は円盤状
に形成され、その中央部に孔が設けられている。この中
央の孔は水導入管13の直上に位置して設けられてい
る。この孔は水導入管13内に空気を取り込むための孔
である。即ち、水導入管13の上端開口から水が吸い込
まれるときに生じる渦流の上端開口がこの孔に位置して
空気を水導入管13内に吸い込むようになっている。
【0023】水導入管13は中空円筒状に形成されてい
る。この水導入管13の上下両端部は開口しており、こ
の両端開口から水を吸い込むようになっている。水導入
管13は保持チェーン21で浮遊体12に支持されるこ
とで、その上端開口が水面から0.3〜10m程度水中
に沈んだところに配設される。この水導入管13の上端
開口の水面からの深さは、推進器17の能力に応じて調
整される。推進器17の能力が大きいときには水導入管
13の上端開口から大量の水を吸い込むので大きな渦流
が生じ、推進器17の能力が小さいときには小さな渦流
が生じる。このため、推進器17の能力(渦流の大き
さ)との関係で水導入管13の設置深さを設置して、空
気と水の混合比を調整する。
【0024】エアポンプ14は浮遊体12上に取り付け
られている。このエアポンプ14は、空気を取り込んで
水中に送り込み、水導入管13の下端開口付近から吹き
出すようになっている。エアポンプ14と水導入管13
の下端開口付近とをつなぐエア導入管15が配設され、
エアポンプ14から吹き出される空気を水導入管13の
下端開口付近まで案内するようになっている。
【0025】噴き出し口16は、水導入管13の上下方
向中央部から少し下方に位置して設けられている。これ
は重力との関係があるためである。即ち、水導入管13
内においては、上方の水を下方へ吸引する場合には重力
が加勢する方向(プラスの方向)へ作用するが、下方の
水を上方へ吸引する場合には重力がマイナス方向へ作用
する。このため、噴き出し口16から噴出する水の量
を、上下で同じ比率になるように、即ち、水導入管13
の上端開口から吸引される水と下端開口から吸引される
水とがほぼ同じ比率になるように、噴き出し口16の取
り付け位置が設定されている。なお、この噴き出し口1
6の取り付け位置は、混合したい上層水と下層水の比率
に応じて調整する。
【0026】推進器17は水中モータープロペラによっ
て構成されている。この推進器17は噴き出し口16の
開口中央部に固定金具(図示せず)で固定されている。
なお、固定金具及び推進器17は、その周囲を流れる水
の抵抗にならないように、流線型状に形成されている。
推進器17の出力は水質浄化用と水流造成用とで異な
る。即ち、水流造成装置11を水質浄化用として使用す
る場合は、水導入管13内の水を噴き出し口16から吹
き出させる能力だけで済むため、小さな出力の推進器1
7を用いる。水流造成装置11を水流造成用として使用
する場合は、水導入管13内の水を噴き出し口16から
吹き出させるだけでなく、水導入管13の外部の水を押
しやる必要があるため、大出力の推進器17を用いる。
【0027】推進器17及びエアポンプ14の電源は浮
遊体12上に設置される。即ち、推進器17及びエアポ
ンプ14を駆動するバッテリーが浮遊体12内に設置さ
れる。
【0028】水導入管13の下端部には水導入管保持用
碇18が取り付けられている。この水導入管保持用碇1
8は、接続チェーン19を介して回転止棒20の先端部
に取り付けられている。この回転止棒20のうち接続チ
ェーン19が接続される位置は、推進器17のプロペラ
の位置よりも下流側(図1中の左側)に設定されてい
る。これにより、推進器17の作動で推進力が生じて水
導入管13が移動しようとする動作に対して、水導入管
保持用碇18で水底に支持された接続チェーン19が、
推進器17のプロペラの位置よりも下流側で回転止棒2
0を支持するので、水導入管13が回転することもな
く、安定して一方向に支持されるようになっている。
【0029】[動作]以上の構成により、次のようにし
て水質浄化及び水流造成処理が行われる。
【0030】水流造成装置11を水流造成用として用い
るときは、推進器17として大出力のものを使用する。
この水流造成装置11を浄化したい水のある大きな池、
ダム、運河、防波堤の内側や入り江等に搬送する。入り
江等においては、一定間隔をおいて複数本の水流造成装
置11を図1のように沈める。各水流造成装置11は、
入り江等において、水が対流を起こしやすいように考慮
して設置される。
【0031】次いで、エアポンプ14と推進器17とを
作動させる。推進器17の作動により、水導入管13内
の水が噴き出し口16から外部に吹き出されると共に、
水導入管13の外部の水も推進器17によって押し流さ
れる。
【0032】このとき、噴き出し口16から水が噴き出
されるのに伴って、水導入管13内ではその上端開口と
下端開口とから水が吸い込まれる。上端開口から水が吸
い込まれるときには渦流が生じる。この渦流は、水面ま
で達して浮遊体12の中央部の孔で水面に開口する。こ
れにより、水導入管13の上端開口から水と共に大量の
空気が吸い込まれ、水導入管13内で混合されながら噴
き出し口16に達する。
【0033】一方、水導入管13の下端開口では深層水
を内部に吸い込む。このとき、下端開口付近ではエアポ
ンプ14からの空気が吹き出されており、この空気と吸
い込んだ水とが混合されながら噴き出し口16に達す
る。
【0034】噴き出し口16においては、上端開口から
の水と下端開口からの水とが一緒になって噴き出し口1
6から水平方向に噴き出される。これによって水導入管
13に推進力が作用するが、水導入管保持用碇18で支
持されているため、水導入管13の移動は抑えられる。
さらに、水導入管13は、接続チェーン19と回転止棒
20によって、推進器17のプロペラよりも下流位置で
支持されているために、回転することはなく、安定して
水を一方向に噴き出し続ける。なお、噴き出し口16の
方向(水を噴き出す方向)は、推進器17の作動時に調
整する。
【0035】推進器17は、水導入管13内の水を噴き
出し口16から外部に噴き出すと共に、水導入管13の
外部の水も噴き出し口16の方向に押し流す。水流造成
装置11は、複数個設置されるため、各推進器17で水
が押し流されると、全体として、一方向へ移動する水の
流れが発生する。
【0036】これにより、個々の水流造成装置11によ
ってその近傍の上層水と深層水とが曝気される。また、
複数の水流造成装置11の全体によって入り江等に水の
対流が生じて全体が撹拌され、入り江等の全体の水が曝
気される。
【0037】また、入り江においては、水流造成装置1
1を適宜配設して入り江に対流を起こさせることで、外
海との間で海水の入れ替えを行うことができるようにな
る。この結果、極めて効率的に入り江の水質浄化を図る
ことができるようになる。
【0038】また、水流造成装置11を水質浄化用とし
て用いるときは、推進器17として小出力のものを使用
する。なお、大出力のものであっても差し支えない。
【0039】この水流造成装置11を、1本または複数
本、池や入り江等に沈める。複数本沈める場合は噴き出
し口16の噴き出し方向は統一されず、任意の方向に向
ける。エアポンプ14と推進器17を作動させると、各
水流造成装置11の周囲の上層水及び深層水が撹拌され
ながら曝気される。このとき、水導入管13内の水は推
進器17によって噴き出し口16の方向に噴き出されて
押しやられる。このため、曝気された水は水質浄化装置
から離れた位置に押しやられ、常に未浄化の水が水質浄
化装置の近傍に存在することになる。この結果、入り江
や池等の水全体を効率的に水質浄化することができるよ
うになる。
【0040】[効果]以上のように、この水流造成装置
11でその周囲の上層水と深層水とを曝気しながら撹拌
するため、効率的に水質浄化を図ることができる。
【0041】また、水流造成装置11によって入り江等
に対流を起こさせるようにしたので、入り江等の全体が
撹拌され、入り江等を効率的に水質浄化することができ
るようになる。
【0042】さらに、入り江に対流を起こさせること
で、外海との間で海水の入れ替えを行うことができ、こ
れによってさらに効率的に水質浄化を図ることができる
ようになる。
【0043】また、水流造成装置11は、構造が簡単
で、製造コストが安価であるため、低コストで環境維持
を図ることができる。
【0044】[変形例] (1) 上記実施形態では、水導入管13を浮遊体12
で支持するようにしたが、水導入管13の固定手段とし
ては、水底に打ち込んだ杭等によって固定してもよい。
また、他の公知手段で水中に支持してもよい。これによ
っても、前記実施形態同様の作用、効果を奏することが
できる。
【0045】(2) 上記実施形態では、水導入管13
を中空円筒体で構成したが、四角筒状や五角筒状等の他
の形状でもよい。また、浮遊体12は円盤状に形成した
が、三角形や四角形等の多角形に形成してもよい。これ
によっても、前記実施形態同様の作用、効果を奏するこ
とができる。
【0046】(3) 上記実施形態では、推進器17と
して水中モータープロペラを用いたが、タービンポンプ
等の他も推進器を用いてもよい。水を一方向へ押しやる
ことができる既存の手段であれば、上記実施形態同様の
作用、効果を奏することができる。
【0047】(4) 上記実施形態では、水導入管保持
用碇18を1つだけ設けたが、2つ以上設けてもよい。
最低でも2つ設けると、図3に示すように、水導入管1
3の回転は完全に抑えられ、方向も一定方向に固定され
る。水導入管保持用碇18を3つ設けて、水導入管13
を3方向から支持すれば、さらに安定させることができ
る。
【0048】(5) 上記実施形態では、水導入管13
の上下両端を開口して、上層水と深層水の両方の水を吸
引するようにしたが、図4に示すように、水導入管13
の下部を塞いで上端開口からのみ水を吸い込むようにし
てもよい。この場合、噴き出し口16は水導入管13の
下端部に設ける。なお、エアポンプ14とエア導入管1
5は設けない。
【0049】これにより、上層水に大量の空気を混入さ
せて深層水中に噴き出すことができ、上層水と深層水と
の間で水の撹拌を行いながら曝気して、入り江や池等の
全体を効率的に水質浄化することができる。
【0050】(6) 上記実施形態では、水導入管13
の上下両端を開口して、上層水と深層水の両方の水を吸
引するようにしたが、図5示すように、水導入管13の
上部を塞いで下端開口からのみ水を吸い込むようにして
もよい。この場合、噴き出し口16は水導入管13の下
部に設ける。エアポンプ14とエア導入管15は上記実
施形態同様に設ける。
【0051】これにより、深層水にエアポンプ14とエ
ア導入管15で大量の空気を混入させながら上層水中に
噴き出すことができ、上層水と深層水との間で水の撹拌
を行うながら曝気して、入り江や池等の全体を効率的に
水質浄化することができる。
【0052】(7) 水質浄化用と水流造成用とで異な
る推進器17の出力の調整は、推進器17自体を変える
ことで行ってもよく、出力を調整できる推進器17を用
いてもよい。出力を調整できる推進器17としては、供
給電力の制御によるものや、周波数制御によるもの等が
ある。また、その他、既存の手段を用いて推進器17の
出力を調整してもよい。
【0053】(8) 上記実施形態では、推進器17及
びエアポンプ14を駆動する電源として、バッテリーを
浮遊体12内に設置したが、電源コードによって陸上か
ら供給するようにしてもよい。
【0054】(9) 上記実施形態では、噴き出し口1
6を水導入管13の途中に一体的に設けたが、図6に示
すように、噴き出し口31を別部材として形成してもよ
い。この噴き出し口31は、四角筒状又は円筒状に形成
され、上下に二分割された水導入管13の間に取り付け
られている。噴き出し口31の一側(図6中の右側)は
塞がれている。この噴き出し口31内には推進器32が
設けられている。この推進器32は、駆動モータ33
と、この駆動モータ33の回転軸33Aの先端部に取り
付けられたスクリュー34とから構成されている。な
お、スクリュー34の代わりに、タービン等の他の推進
手段を設けてもよい。
【0055】また、噴き出し口31の一側は、塞がずに
開放してもよい。これにより、水導入管13の上下から
水が吸い込まれると共に、噴き出し口31の一側からも
水が吸い込まれる。この結果、水導入管13の周囲の水
を押しやる機能が増強され、水流造成機能が増強され
る。なお、このときは、駆動モータ33を流線型にして
水の流れがスムーズになるようにする。
【0056】また、噴き出し口31の一側を開放せず
に、スクリュー34を噴き出し口31の出口の外部に配
設すると共に、その寸法を噴き出し口31よりも大きく
形成してもよい。この場合も、水導入管13の上下から
水が吸い込まれると共に、水導入管13の周囲の水を押
しやる機能も増強される。
【0057】以上のように構成された噴き出し口31及
び推進器32によっても、上記実施形態同様の作用、効
果を奏することができる。
【0058】(10) 上記実施形態では、噴き出し口
16から噴き出される水の下流側には何も設けなかった
が、図7に示すように、案内溝36を設けてもよい。こ
の案内溝36は、断面が半円形の樋と同様に形成されて
いる。案内溝36は、支持用脚37に支持されて水中に
配設されている。断面半円形の案内溝36は、上方が開
放した状態で配設されている。さらに、案内溝36は、
支持用脚37によって支持された状態で、水を案内した
い方向へ配設される。案内溝36は、直線に限らず、水
中の地形等に応じて、曲げたり延ばしたりして配設され
る。これにより、噴き出し口16から噴き出された水
は、半円形の案内溝36に案内されて案内溝36の配設
方向に流される。案内溝36内に流入した水はそのまま
案内溝36内を流れて案内溝36の配設ルートに沿う流
れとなる。この案内溝36内を流れる水はその周囲の水
を巻き込んで流れ、大きな水の流れが形成される。即
ち、水中に運河が形成される。
【0059】これにより、水流造成装置11を多数本配
設しなくても、1本だけ設けて、入り江等に水流を造成
することができるようになる。しかも、水流の筋道を思
い通りに設定することができる。この結果、より確実に
水流の造成を行うことができ、上記実施形態同様の作
用、効果を奏することができる。
【0060】なお、案内溝36としては、半円形に限ら
ず、三角形や四角形等の多角形、楕円形等の他の形状で
もよい。
【0061】また、案内溝36は上側が開放した樋状に
限らず、筒状でもよい。案内溝を筒状にする場合、水は
その筒の中だけを流れるため、筒の内径をある程度大き
くする。
【0062】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
次のような効果を奏する。
【0063】水質浄化装置または水流造成装置でその周
囲の水を曝気して噴き出し口から外部に噴き出すように
したので、入り江や池等の水全体を効率的に水質浄化す
ることができるようになる。
【0064】さらに、水流造成装置の場合は、入り江等
に対流を起こして全体を撹拌するため、さらに効率的に
水質浄化することができるようになる。
【0065】また、入り江に対流を起こさせることで、
外海との間で海水の入れ替えを行うことができ、これに
よっても水質浄化を図ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る水流造成装置を示す概
略側面図である。
【図2】従来例を示す側面図である。
【図3】本発明の第1変形例に係る水流造成装置を示す
概略平面図である。
【図4】本発明の第2変形例に係る水流造成装置を示す
概略側面図である。
【図5】本発明の第3変形例に係る水流造成装置を示す
概略側面図である。
【図6】本発明の第4変形例に係る水流造成装置を示す
概略側面図である。
【図7】本発明の第5変形例に係る水流造成装置を示す
概略側面図である。
【符号の説明】
11:水流造成装置、12:浮遊体、13:水導入管、
14:エアポンプ、15:エア導入管、16:噴き出し
口、17:推進器、18:水導入管保持用碇、19:接
続チェーン、20:回転止棒、21:保持チェーン、3
1:噴き出し口、32:推進器、33:駆動モータ、3
4:スクリュー、36:案内溝、37:支持用脚。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中に垂下して配設される水導入管と、 この水導入管に設けられた噴き出し口と、 この噴き出し口に設けられ、上記水導入管内の水を外部
    に噴き出す推進器とを備えてなり、 上記推進器を作動させて上記水導入管内の水を上記噴き
    出し口から外部に噴き出すことにより、水導入管の上部
    開口から水面近くの水と共に水面上の空気を吸い込んで
    空気と水を混合しながら噴き出し口から外部に噴き出さ
    せることを特徴とする水質浄化装置。
  2. 【請求項2】 水中に垂下して配設される水導入管と、 空気を取り込んで水中に送り込むエアポンプと、 上記エアポンプに一端が接続されると共に他端が上記水
    導入管の下部に開口して設けられるエア導入管と、 上記水導入管に設けられた噴き出し口と、 この噴き出し口に設けられ、上記水導入管内の水を外部
    に噴き出す推進器とを備えてなり、 上記エアポンプ及び推進器を作動させて上記水導入管内
    の水を上記噴き出し口から外部に噴き出すと共に水導入
    管の下部に空気を吹き出すことにより、水導入管の下部
    開口から深層水を吸い込み、エア導入管からの空気と混
    合しながら噴き出し口から外部に噴き出させることを特
    徴とする水質浄化装置。
  3. 【請求項3】 水中に垂下して配設される水導入管と、 空気を取り込んで水中に送り込むエアポンプと、 上記エアポンプに一端が接続されると共に他端が上記水
    導入管の下部に開口して設けられるエア導入管と、 上記水導入管に設けられた噴き出し口と、 この噴き出し口に設けられ、上記水導入管内の水を外部
    に噴き出す推進器とを備えてなり、 上記エアポンプ及び推進器を作動させて上記水導入管内
    の水を上記噴き出し口から外部に噴き出すと共に水導入
    管の下部に空気を吹き出すことにより、水導入管の上部
    開口から水面近くの水と共に水面上の空気を吸い込んで
    空気と水を混合しながら噴き出し口から外部に噴き出さ
    せると共に、水導入管の下部開口から深層水を吸い込
    み、エア導入管からの空気と混合しながら噴き出し口か
    ら外部に噴き出させることを特徴とする水質浄化装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3の水質浄化装置を備え
    て構成され、 上記推進器の推進能力を利用して、上記水導入管内の水
    を噴き出し口から外部に噴き出させると共に、水導入管
    の周囲の水を一方へ押し流して水流を造成することを特
    徴とする水流造成装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の水流造成装置におい
    て、 上記推進器の下流側に、上記推進器で押し流された水を
    任意の方向へ案内する案内溝を備えたことを特徴とする
    水流造成装置。
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