JP2000308817A - 粉体と液体との混合方法および混合装置 - Google Patents

粉体と液体との混合方法および混合装置

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JP2000308817A
JP2000308817A JP2000050730A JP2000050730A JP2000308817A JP 2000308817 A JP2000308817 A JP 2000308817A JP 2000050730 A JP2000050730 A JP 2000050730A JP 2000050730 A JP2000050730 A JP 2000050730A JP 2000308817 A JP2000308817 A JP 2000308817A
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liquid
powder
mixing
mixing container
container
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JP2000050730A
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English (en)
Inventor
Akiyasu Ota
晶康 太田
Akihito Tsujimoto
章仁 辻本
Katsumi Okayama
克己 岡山
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Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不均一な供給状態や供給口からの液垂れを回
避できる粉体と液体との混合方法および混合装置を提供
する。 【解決手段】 混合装置10は、開口部16を有し、内
径に対する長手方向寸法比が1.5〜2.5に設定され
る混合容器12を含む。混合容器12内には混合容器1
2の容積に対して30%〜80%の冶金用粉末などの粉
体が投入される。混合容器12を水平方向から10度〜
40度傾けかつ回転させながら、ノズル部58によって
潤滑剤などの液体が混合容器12内の粉体に供給され
る。ノズル部58は、液体の供給不要時には液体の排出
を阻止できるように構成される。液体供給後、ノズル部
58を混合容器12から退避させた状態で、混合容器1
2を回転揺動させて粉体と液体とが混合される。その
後、開口部16が下方に位置するように混合容器12を
傾けた状態で、混合容器12を回転させかつ混合容器1
2に衝撃を与えながら混合容器12内の混合物が取り出
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、粉体と液体との
混合方法および混合装置に関し、より特定的には、混合
容器内に投入された粉体に液体を噴霧し、混合容器を揺
動させることで粉体に液体を混合する、粉体と液体との
混合方法および混合装置、この混合方法によって製造さ
れる混合体、ならびに混合体から得られる成形体および
焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の混合方法では、たとえば
実公平5−38829号公報に示すように、容器内に粉
末を投入し、ほぼ容器の中心部に配置されたノズルよ
り、液体を噴霧しながら容器を回転揺動し、容器内の粉
末を攪拌することで液体と混合していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
方法によれば、ノズルから液体を噴霧しながら容器を回
転揺動するために、ノズルに粉末が触れる可能性が高
い。そして、ノズルに粉末が触れると、粉末がノズルに
付着して噴霧口を部分的に塞ぐために、均質な噴霧状態
を維持できずに、混合性が低下するといった問題があっ
た。また、ノズルに付着した粉末は、液体を必要以上に
吸収してしまうため、だまになってしまうといった問題
もあった。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、液
体の供給口が粉体で覆われることによって生じる不均一
な供給状態や供給口からの液垂れを回避できる、粉体と
液体との混合方法および混合装置を提供することであ
る。また、この発明の他の目的は、この混合方法によっ
て製造される混合体、ならびに混合体から得られる成形
体および焼結体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の粉体と液体との混合方法は、混
合容器内に臨ませた供給部によって混合容器内の粉体に
液体を供給する第1工程、および混合容器を揺動させて
粉体に液体を混合する第2工程を備える。請求項2に記
載の粉体と液体との混合方法は、請求項1に記載の粉体
と液体との混合方法において、第2工程は、供給部を混
合容器から退避させた状態で行われるものである。請求
項3に記載の粉体と液体との混合方法は、請求項1に記
載の粉体と液体との混合方法において、第1工程は、混
合容器を水平方向から10度〜40度傾けた状態で、液
体を前記粉体に供給する工程を含むものである。
【0006】請求項4に記載の粉体と液体との混合方法
は、請求項3に記載の粉体と液体との混合方法におい
て、混合容器は中空円筒状に形成されかつ内径に対する
長手方向寸法比が1.5〜2.5に設定され、混合容器
内には混合容器の容積に対して30%〜80%の粉体が
投入されているものである。請求項5に記載の粉体と液
体との混合方法は、混合容器は開口部を含み、第2工程
の後に、開口部が下方に位置するように混合容器を傾け
た状態で、混合容器を回転させかつ混合容器に衝撃を与
えながら混合容器内の混合物を取り出す第3工程をさら
に含むものである。請求項6に記載の粉体と液体との混
合方法は、請求項1に記載の粉体と液体との混合方法に
おいて、第1工程は、混合容器を回転させながら液体を
供給する工程を含むものである。
【0007】請求項7に記載の粉体と液体との混合方法
は、請求項1に記載の粉体と液体との混合方法におい
て、粉体が冶金用粉末を含み、液体が潤滑剤およびバイ
ンダの少なくともいずれか一方を含むものである。請求
項8に記載の粉体と液体との混合方法は、請求項7に記
載の粉体と液体との混合方法において、冶金用粉末が希
土類合金を含むものである。請求項9に記載の粉体と液
体との混合体は、混合容器内に臨ませた供給部によって
混合容器内の粉体に液体を供給したのち、混合容器を揺
動させて粉体に液体を混合して得られる。
【0008】請求項10に記載の成形体は、混合容器内
に臨ませた供給部によって混合容器内の粉体に液体を供
給したのち、混合容器を揺動させて粉体に液体を混合し
て得られる混合体を用いて製造される。請求項11に記
載の焼結体は、混合容器内に臨ませた供給部によって混
合容器内の粉体に液体を供給したのち、混合容器を揺動
させて粉体に液体を混合して得られる混合体を用いて製
造される。請求項12に記載の粉体と液体との混合装置
は、粉体を収容する混合容器、混合容器への液体の供給
時には混合容器内に臨み、混合容器内での粉体と液体と
の混合時には混合容器から退避する供給部、および粉体
と液体とを混合するために混合容器を揺動させる揺動部
を備える。
【0009】請求項13に記載の粉体と液体との混合装
置は、請求項12に記載の粉体と液体との混合装置にお
いて、供給部は、液体の供給不要時には液体の排出を阻
止できるように構成されるものである。請求項14に記
載の粉体と液体との混合装置は、請求項13に記載の粉
体と液体との混合装置において、供給部は、筒状に形成
されかつその端部に供給口を有するスプレーチューブ
と、スプレーチューブ内を軸方向に摺動可能なストップ
ロッドと、供給口を封止する方向にストップロッドを付
勢する付勢部と、付勢部による付勢に対抗する圧力を加
えて供給口を開放する第1加圧部とを含むものである。
請求項15に記載の粉体と液体との混合装置は、請求項
14に記載の粉体と液体との混合装置において、供給部
へ液体を供給するために液体に背圧を加える第2加圧部
をさらに含むものである。
【0010】請求項1に記載の粉体と液体との混合方法
では、液体を粉体表面に向けて供給する工程と、粉体に
液体を混合する工程とを別工程とする。すなわち、所望
量の液体を供給した後に粉体に液体を混合し、粉体に液
体を混合する工程では液体の供給は終了しているので、
液体の供給時に供給部に粉体が付着することはなく、液
体を粉体の表面に均一に供給できる。したがって、液体
の供給口が粉体で覆われることによって生じる不均一な
供給状態や供給口からの液垂れを回避でき、だまの発生
を防止して、効率よく均一に粉体と液体とを混合でき
る。請求項2に記載の粉体と液体との混合方法では、供
給部を混合容器から退避させた状態で粉体に液体を混合
するので、供給部に粉体が付着することを防止できる。
したがって、供給部が粉体によって摩耗されず、供給部
の寿命を長くできる。
【0011】請求項3に記載の粉体と液体との混合方法
では、混合容器を水平方向から10度〜40度傾けた状
態で液体を粉体に供給するので、液体を粉体の表面にさ
らに均一に供給できる。したがって、粉体と液体とを混
合する場合に、液体の不均一な供給によって生じるだま
の発生を防止して、さらに効率よく均一に粉体と液体と
を混合できる。請求項4に記載のような条件下で液体を
粉体表面に向けて供給することによって、液体を粉体の
表面により均一に供給できる。したがって、粉体と液体
とを混合する場合に、液体の不均一な供給によって生じ
るだまの発生を防止して、さらに一層効率よく均一に粉
体と液体とを混合できる。
【0012】請求項5に記載の粉体と液体との混合方法
では、開口部が下方に位置するように混合容器を傾けた
状態で、混合容器を回転させかつ混合容器に衝撃を与え
ながら混合容器内の混合物を取り出す。この場合、混合
容器内の混合物を効率よく取り出すことができ、残留物
を少なくすることができるので、後のサイクルの混合工
程における均質な混合を保証できる。請求項6に記載の
粉体と液体との混合方法では、混合容器を回転させなが
ら液体を供給するので、粉体の表面に均一に液体を供給
できる。特に液体の供給量が多いときには、粉体全体に
対して液体を供給できるため、この効果は高い。また、
混合容器を揺動させるのではなく回転させることで、供
給部に粉体が付着することを防止できる。
【0013】請求項7に記載のように、粉体が冶金用粉
末を含み、液体が潤滑剤およびバインダの少なくともい
ずれか一方を含む場合であっても、上述した粉体と液体
との混合方法を適用すると、均一な混合が行えるため、
焼結後の割れなどの不良が発生することを防止できる。
希土類合金は研磨性が高く混合容器を摩耗しやすい。し
かし、上述の粉体と液体との混合方法によれば、短い混
合時間で均一な混合が可能であるため、請求項8に記載
のように冶金用粉末として希土類合金を混合する場合で
あっても、混合容器の摩耗をきわめて少なくすることが
できる。
【0014】請求項9に記載のようにして混合体を製造
すれば、均一に混合された混合体が得られる。請求項1
0に記載のようにして得られる混合体を用いれば、プレ
スするときに発生する成形体の割れ、ひびを少なくで
き、成形体の歩留まりを向上できる。請求項11に記載
のようにして得られる混合体を用いれば、成形体を焼結
するときに発生する割れ、ひびを少なくでき、焼結体の
歩留まりを向上できる。請求項12に記載の粉体と液体
との混合装置を用いれば、粉体と液体とを均一に混合で
きる。請求項13に記載の粉体と液体との混合装置で
は、供給部は、液体の供給が不要なときには液体の排出
を阻止することができるので、所望量の液体供給後の供
給部端部からの液垂れを防止することができる。したが
って、液垂れによって生じるだまの発生を防止して、効
率よく均一に粉体と液体とを混合できる。
【0015】請求項14に記載の粉体と液体との混合装
置では、付勢部によってストップロッドが供給口を封止
する方向に常に付勢するとともに、液体供給時には付勢
部による付勢に対抗する圧力を加えて供給口を開放する
ので、供給を停止しているときには、スプレーチューブ
内に残留している液体が供給口から垂れることを防止で
きる。請求項15に記載の粉体と液体との混合装置で
は、供給部への液体の供給を背圧を加えて行うととも
に、供給停止を供給口の封止によって行うので、液体へ
の加圧状態は常に一定とすることができ、噴出圧の変動
を防止できる。したがって、供給状態を常に変動のない
一定の状態に維持することができるので、液体を均一に
散布することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。ここでは、粉体として冶
金用粉末を用い、液体として潤滑剤を用いる。図1およ
び図2を参照して、この発明の一実施形態の混合装置1
0は、混合容器12を含む。混合容器12は円筒状の胴
体部14を含む。胴体部14の一端側は円錐台状に形成
され、その端部には開口部16が形成され、他端側は略
平坦状に形成される。混合容器12は、内径をD、長手
方向寸法をLとすると、L/Dが1.5〜2.5となるよ
うに設定される。この実施形態では、D寸法が1メート
ル、L寸法が2メートルに設定されている。
【0017】混合容器12は、回転揺動部18に設置さ
れる。回転揺動部18は、混合容器12を保持する台枠
20と、台枠20を揺動する揺動機構22と、台枠20
を揺動可能に支持する支持台24とを含む。台枠20
は、混合容器12をその軸を中心に回転させるためのロ
ーラ26を備えており、またガイドローラ28によって
混合容器12の位置を規制している。揺動機構22は、
クランク30を含む。クランク30の一端は台枠20に
接続され、他端はプーリ32に接続される。プーリ32
には、ベルト34を介してモータ36が連結される。し
たがって、モータ36によって、ベルト34、プーリ3
2を介してクランク30が回転され、それに応じて台枠
20が支点21を中心にして揺動される。さらに、回転
揺動部18は、混合容器12に衝撃を与えるための打缶
機構38を有する。打缶機構38は、エアシリンダ40
とエアシリンダ40に接続されるハンマ42とを含む。
エアシリンダ40の伸縮によってハンマ42が混合容器
12を打撃する。
【0018】また、混合容器12の開口部16側には、
蓋体保持部44、ノズル保持部46、排出部48が配設
される。蓋体保持部44は、蓋体50を保持可能な着脱
部52、着脱部52を開口部16に近接離間させること
のできる駆動部でありシリンダロッド54を有するエア
シリンダ56から構成され、開口部16を封止する蓋体
50を開口部16に着脱させる。
【0019】ノズル保持部46は、潤滑剤を噴霧する供
給部であるノズル部58、ノズル部58を混合容器12
の開口部16に設置するときに開口部16を封止するカ
バー部60、ノズル部58やカバー部60を開口部16
に近接離間させることのできる駆動部でありシリンダロ
ッド62を有するエアシリンダ64から構成され、開口
部16にノズル部58を設置することができる。排出部
48は、樋部66と、樋部66に回動部68を介して設
けられたカバー部70とから構成され、混合容器12か
らの混合体を排出させる。
【0020】つぎに、潤滑剤を噴霧するノズル部58の
構成と噴霧機構について、図3を参照して説明する。ノ
ズル部58は、カバー部60の中央部に設けられる。ノ
ズル部58は、中空筒状のスプレーチューブ72を含
む。スプレーチューブ72の先端部には噴霧口74が設
けられる。スプレーチューブ72内部には、ストップロ
ッド76が摺動自在に設けられる。ストップロッド76
の先端側には、噴霧口74を封止できるように円錐状の
頭部78が形成される。ストップロッド76の後端側に
はピストン部80が形成される。ピストン部80のさら
に後端側には付勢部であるばね82が配設され、ばね8
2によってピストン部80を常時噴霧口74側に付勢し
ている。
【0021】スプレーチューブ72には、潤滑剤導入管
84と圧力管86が設けられる。潤滑剤導入管84は、
噴霧する潤滑剤をノズル部58内に供給する。圧力管8
6は、ガスをノズル部58内に供給する。ノズル部58
へのガスの供給を制御することによって、ストップロッ
ド76を移動させて噴霧口74が開閉される。なお、ス
プレーチューブ72内において圧力管86の開口部と潤
滑剤導入管84の開口部との間にシール部材88が設け
られ、潤滑剤導入管84から導入される潤滑剤と、圧力
管86から導入されるガスとを分離する。
【0022】潤滑剤導入管84は、液体容器90に接続
されている。また、圧力管86は、バルブ92を介して
ガスボンベ等の加圧タンク94に接続される。液体容器
90は、圧力調整用のバルブ96を介して加圧装置98
に接続される。液体容器90は、加圧装置98によって
一定圧に加圧される。なお、ノズル部58の周囲には、
ガス抜き管100とガス供給管102とが設けられる。
【0023】このようなノズル部58の噴霧動作につい
て説明する。まず、噴霧停止状態では、バルブ92を閉
として加圧タンク94からガスを供給しない状態とす
る。この状態では、ばね82は、ストップロッド76を
噴霧口74側に押しつけるようにピストン部80を付勢
している。したがって、ストップロッド76の頭部78
は、噴霧口74に当接し、噴霧口74を封止している。
この状態ではノズル部58内部の潤滑剤は、噴霧口74
から噴霧されることはない。なお、このような噴霧停止
状態においてもバルブ96は開放され、液体容器90内
は加圧状態となり、潤滑剤導入管84を介してノズル部
58内には潤滑剤が充填され、ノズル部58内部も加圧
状態にある。
【0024】つぎに、噴霧を開始する場合には、バルブ
92を開とすることで、加圧タンク94内のガスは、圧
力管86を介してノズル部58内に供給される。このガ
スの圧力が、ばね82の付勢力を上回ると、ピストン部
80をばね82の方向に移動させる。ピストン部80の
移動に伴って、ストップロッド76も移動するため、噴
霧口74は開放され、潤滑剤が噴霧口74から噴霧され
る。噴霧を停止するときには、再びバルブ92を閉とし
てガス圧の供給を止め、同時に、圧力管86にかかって
いる圧力がバルブ92によって解放される。
【0025】この実施形態によれば、噴霧する潤滑剤に
は加圧装置98からのガスによって常に一定の圧力を加
えた状態とし、噴霧の停止や開始は、別のガス圧すなわ
ち加圧タンク94からのガスの圧力によって制御され
る。したがって、噴霧の開始当初から一定の圧力条件で
噴霧を行うことができるため、変動することなく均一な
噴霧状態を確保することができる。また、この実施形態
のように、ノズル部58の先端の噴霧口74とストップ
ロッド76の先端の頭部78とによって噴霧口74を閉
塞するために、ノズル部58内部に残留する潤滑剤が、
噴霧停止後に噴霧口74から液垂れすることを防止でき
る。
【0026】ついで、混合装置10による冶金用粉末と
潤滑剤との混合方法について、図4から図7を参照して
説明する。まず、図示しないが、混合容器12内に冶金
用粉末が投入される。このとき、混合容器12の容積に
対して30%〜80%の冶金用粉末が投入される。な
お、冶金用粉末の投入量は、40%〜60%にすること
がより好ましい。所定量の冶金用粉末が投入された混合
容器12は、コンベア(図示せず)によって搬送され、
回転揺動部18に載置される。
【0027】つぎに、冶金用粉末に潤滑剤が噴霧され
る。回転揺動部18に載置された混合容器12は、まず
図4に示すように、所定の角度に傾けた状態で停止さ
れ、蓋体保持部44のエアシリンダ56を延出させ、着
脱部52によって蓋体50が保持される。その後、蓋体
50を保持した状態でエアシリンダ56が縮められ、混
合容器12から蓋体50が取り外される。
【0028】その後、図5に示すように、混合容器12
の傾きがノズル保持部46に合致するように変更され、
ノズル保持部46のエアシリンダ64を延出させ、ノズ
ル部58が開口部16に設置され、噴霧口74が混合容
器12内に臨まされる。このとき、混合容器12の傾斜
角度は、水平方向から10度〜40度の状態が好まし
い。この傾斜状態で、上述のように潤滑剤の噴霧が開始
される。なお、潤滑剤の噴霧は、冶金用粉末にノズル部
58が直接当たらない状態で冶金用粉末の表面に向けて
行われ、混合容器12内周面に直接噴霧しないことが大
切である。また、潤滑剤の噴霧中に、混合容器12を回
転させることでさらに均一な混合を行うことができる。
混合容器12を回転させて潤滑剤が噴霧される場合に
は、まず混合容器12を回転させ、一定速になった後に
ノズル部58からの潤滑剤の噴霧が開始される。
【0029】このように、潤滑剤の噴霧中には、揺動動
作を行わないため、ノズル部58に冶金用粉末が付着し
たり、ノズル部58が冶金用粉末によって摩耗すること
がない。また、混合容器12を回転させて潤滑剤が噴霧
される場合には、まず混合容器12を回転させ、一定速
になった後にノズル部58からの潤滑剤の噴霧が開始さ
れることで、潤滑剤がより均一に供給される。
【0030】潤滑剤の噴霧終了後に、混合工程が行われ
る。まず、噴霧終了後、ノズル保持部46のエアシリン
ダ64が縮められ、混合容器12からノズル部58が取
り外される。その後、再び図4に示すように、混合容器
12が蓋体保持部30に合致するように傾けられ、蓋体
保持部44のエアシリンダ56を延出させ、着脱部52
によって保持されていた蓋体50が開口部16に設置さ
れる。その後、図6に示すように、混合容器12は、回
転揺動部18によって回転および揺動され、混合容器1
2内の冶金用粉末と潤滑剤とが混合される。
【0031】このように、噴霧工程と混合工程とを別工
程とすることによって、潤滑剤の供給時にノズル部58
に粉体が付着することはなく、潤滑剤を冶金用粉末の表
面に均一に供給できる。したがって、ノズル部58の噴
霧口74が冶金用粉末で覆われることによって生じる不
均一な噴霧状態や噴霧口74からの液垂れを回避でき、
だまの発生を防止して、効率よく均一に冶金用粉末と潤
滑剤とを混合できる。また、冶金用粉末と潤滑剤との混
合工程は、ノズル部58を取り外して行われるので、ノ
ズル部58に冶金用粉末が付着したり、ノズル部58が
冶金用粉末によって摩耗することがなく、ノズル部58
の寿命を長くできる。
【0032】混合工程終了後に、混合体が排出される。
まず図4に示すように、混合容器12が蓋体保持部44
に合致するように傾けられ、蓋体保持部44のエアシリ
ンダ56を延出させ、着脱部52によって蓋体50が保
持される。その後、蓋体50を保持した状態でエアシリ
ンダ56が縮められ、混合容器12から蓋体50が取り
外される。その後、図7に示すように、混合容器12の
傾きが排出部48に合致するように変更され、樋部66
上に開口部16が配置された状態で、回動部68を駆動
してカバー部70によって開口部16の上部が覆われ
る。このように開口部16が下方に位置するように混合
容器12を傾けた状態で混合容器12が回転される。ま
た、この排出工程中、打缶機構38によって、混合容器
12に衝撃が与えられる。このように、混合容器12を
回転させるとともに混合容器12に衝撃を与えながら、
混合体を排出することによって、混合容器12内の混合
体を効率よく取り出すことができる。
【0033】上述のように、冶金用粉末と潤滑剤とを均
一に混合することができるので、プレス時や焼結時にお
いて発生する割れやひびを少なくすることができ、成形
体や焼結体の歩留まりを向上できる。また、蓋体50を
混合容器12に着脱可能なエアシリンダ56とは別に、
ノズル部58を混合容器12の開口部16に設置可能な
エアシリンダ64を備えることによって、混合時にはノ
ズル部58を混合容器12から取り外すことが容易とな
り、混合時のノズル部58への冶金用粉末の付着を防止
できる。
【0034】実験例1 混合容器12内に、混合容器12の容積に対して、冶金
用粉末が20%から90%まで投入されたときの混合度
を図8に示す。このとき、混合容器12を水平方向から
25度傾けて回転させた状態で、潤滑剤が噴霧され、そ
の後回転揺動混合がなされた。また混合時間は、30
分、60分および120分とされた。混合度は以下のよ
うにして算出された。混合後に混合体から10個のサン
プルを取り出し、それに含有されている潤滑剤の量をガ
スクロマトグラフィで検出した。10個のサンプルにお
ける平均被覆量を算出したのちそれぞれのサンプルとの
標準偏差を規格化して算出し、これを混合度とした。図
8に示すように、潤滑剤が30分、60分および120
分のいずれの場合にも、混合容器12の容積の30%〜
80%、より好ましくは40%〜60%の範囲で、潤滑
剤が均一に混合されることがわかる。
【0035】実験例2 つぎに、混合容器12を、水平方向から50度まで傾け
て潤滑剤が噴霧されたときの混合度を図9に示す。この
とき、冶金用粉末は混合容器12の容積に対して25%
投入され、混合容器12を回転させた状態で潤滑剤が噴
霧され、その後回転揺動混合がなされた。混合時間は、
30分、60分および120分とされた。図9に示すよ
うに、30分、60分および120分のいずれの場合に
も、混合容器12の角度が小さいと混合性が低下し、ま
た角度が大きい場合にも混合性は低下している。また、
混合容器12を、水平方向から10度〜40度の範囲で
傾けた場合に、潤滑剤が均一に混合されることがわか
る。このように、冶金用粉末の混合容器12への投入量
と、潤滑剤を冶金用粉末表面に向けて噴霧する時の混合
容器12の傾きを最適な条件とすることによって、潤滑
剤を冶金用粉末の表面に均一に噴霧することができ、潤
滑剤と冶金用粉末とを均一に混合できる。
【0036】なお、この実施形態においては、粉体とし
て冶金用粉末を用いた場合について説明したが、特に研
磨性が高く混合容器12を摩耗しやすい希土類合金を用
いた場合には、さらに効果が高い。すなわち、希土類合
金を用いた場合であっても、ノズル部58が摩耗され
ず、ノズル部58の寿命を長くできる。また、冶金用粉
末以外の粉末を用いた場合であっても同様の効果を奏す
る。その希土類合金はたとえば磁石を製造するために用
いられる。その磁石は混合装置10を用いて以下のよう
に製造される。米国特許第4,770,723号の第9
パラグラフ(1)に記載されているように原料合金が作
製される。つぎに、同パラグラフ(2)に示されるよう
に合金は粉砕される。粉砕粉に対して、有機溶剤で希釈
した潤滑剤が混合装置10を用いて混合される。さら
に、同パラグラフ(3)、(4)に示されるように混合
体が成形されて成形体が作製され、成形体が焼結される
ことで希土類磁石が得られる。
【0037】また、この実施形態では、液体として潤滑
剤を用いたが、バインダを用いてもよい。さらに、潤滑
剤やバインダ以外の液体を混合するものであってもよ
い。
【0038】
【発明の効果】この発明によれば、 液体の供給口が粉
体で覆われることによって生じる不均一な供給状態や供
給口からの液垂れを回避でき、だまの発生を防止して、
効率よく均一に粉体と液体とを混合できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の概略構成を示す側面図
である。
【図2】回転揺動部に混合容器を設置した状態を示す正
面図である。
【図3】ノズル部および噴霧機構を示す構成図である。
【図4】図1に示す実施形態の動作を示す側面図であ
る。
【図5】図1に示す実施形態の動作を示す側面図であ
る。
【図6】図1に示す実施形態の動作を示す側面図であ
る。
【図7】図1に示す実施形態の動作を示す側面図であ
る。
【図8】この実施形態による投入量と混合度との関係を
示す特性図である。
【図9】この実施形態による混合容器の角度と混合度と
の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
10 混合装置 12 混合容器 16 開口部 18 回転揺動部 38 打缶機構 44 蓋体保持部 46 ノズル保持部 48 排出部 58 ノズル部 72 スプレーチューブ 74 噴霧口 76 ストップロッド 82 ばね 84 潤滑剤導入管 86 圧力管 90 液体容器 92、96 バルブ 94 加圧タンク 98 加圧装置 D 混合容器の内径 L 混合容器の長手方向寸法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡山 克己 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友特殊金 属株式会社和歌山事業所内 Fターム(参考) 4G035 AB43 4G036 AB14 4G037 AA02 AA11

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 混合容器内に臨ませた供給部によって前
    記混合容器内の粉体に液体を供給する第1工程、および
    前記混合容器を揺動させて前記粉体に前記液体を混合す
    る第2工程を備える、粉体と液体との混合方法。
  2. 【請求項2】 前記第2工程は、前記供給部を前記混合
    容器から退避させた状態で行われる、請求項1に記載の
    粉体と液体との混合方法。
  3. 【請求項3】 前記第1工程は、前記混合容器を水平方
    向から10度〜40度傾けた状態で、前記液体を前記粉
    体に供給する工程を含む、請求項1に記載の粉体と液体
    との混合方法。
  4. 【請求項4】 前記混合容器は中空円筒状に形成されか
    つ内径に対する長手方向寸法比が1.5〜2.5に設定
    され、前記混合容器内には前記混合容器の容積に対して
    30%〜80%の前記粉体が投入されている、請求項3
    に記載の粉体と液体との混合方法。
  5. 【請求項5】 前記混合容器は開口部を含み、 前記第2工程の後に、前記開口部が下方に位置するよう
    に前記混合容器を傾けた状態で、前記混合容器を回転さ
    せかつ前記混合容器に衝撃を与えながら前記混合容器内
    の混合物を取り出す第3工程をさらに含む、請求項1に
    記載の粉体と液体との混合方法。
  6. 【請求項6】 前記第1工程は、前記混合容器を回転さ
    せながら前記液体を供給する工程を含む、請求項1に記
    載の粉体と液体との混合方法。
  7. 【請求項7】 前記粉体が冶金用粉末を含み、前記液体
    が潤滑剤およびバインダの少なくともいずれか一方を含
    む、請求項1に記載の粉体と液体との混合方法。
  8. 【請求項8】 前記冶金用粉末が希土類合金を含む、請
    求項7に記載の粉体と液体との混合方法。
  9. 【請求項9】 混合容器内に臨ませた供給部によって混
    合容器内の粉体に液体を供給したのち、前記混合容器を
    揺動させて前記粉体に前記液体を混合して得られる、粉
    体と液体との混合体。
  10. 【請求項10】 混合容器内に臨ませた供給部によって
    混合容器内の粉体に液体を供給したのち、前記混合容器
    を揺動させて前記粉体に前記液体を混合して得られる混
    合体を用いて製造される、成形体。
  11. 【請求項11】 混合容器内に臨ませた供給部によって
    混合容器内の粉体に液体を供給したのち、前記混合容器
    を揺動させて前記粉体に前記液体を混合して得られる混
    合体を用いて製造される、焼結体。
  12. 【請求項12】 粉体を収容する混合容器、 前記混合容器への液体の供給時には前記混合容器内に臨
    み、前記混合容器内での前記粉体と前記液体との混合時
    には前記混合容器から退避する供給部、および前記粉体
    と前記液体とを混合するために前記混合容器を揺動させ
    る揺動部を備える、粉体と液体との混合装置。
  13. 【請求項13】 前記供給部は、前記液体の供給不要時
    には前記液体の排出を阻止できるように構成される、請
    求項12に記載の粉体と液体との混合装置。
  14. 【請求項14】 前記供給部は、筒状に形成されかつそ
    の端部に供給口を有するスプレーチューブと、前記スプ
    レーチューブ内を軸方向に摺動可能なストップロッド
    と、前記供給口を封止する方向に前記ストップロッドを
    付勢する付勢部と、前記付勢部による付勢に対抗する圧
    力を加えて前記供給口を開放する第1加圧部とを含む、
    請求項13に記載の粉体と液体との混合装置。
  15. 【請求項15】 前記供給部へ前記液体を供給するため
    に前記液体に背圧を加える第2加圧部をさらに含む、請
    求項14に記載の粉体と液体との混合装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007222861A (ja) * 2006-02-21 2007-09-06 Sumitomo Chemical Co Ltd 湿潤粉体の製造方法
CN105214543A (zh) * 2015-09-24 2016-01-06 北京理工大学 真空系统控制振动颗粒粉体分离混合装置及方法
KR102167269B1 (ko) * 2020-03-30 2020-10-19 이영준 페인트 교반 및 페인트 적정량 분배시스템

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