JP2000306883A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

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JP2000306883A
JP2000306883A JP11110459A JP11045999A JP2000306883A JP 2000306883 A JP2000306883 A JP 2000306883A JP 11110459 A JP11110459 A JP 11110459A JP 11045999 A JP11045999 A JP 11045999A JP 2000306883 A JP2000306883 A JP 2000306883A
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Nushito Takahashi
主人 高橋
Toshio Masuda
俊夫 増田
Ryoji Fukuyama
良次 福山
Satoyuki Tamura
智行 田村
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリコンなどからなるフッ素消費部材をエッチ
ング室内に設置し、バイアスを印加することでプラズマ
中のフッ素を消費することができるが、フッ素消費量が
フッ素消費部材の温度に依存して変化するため、エッチ
ング特性が変動するという課題があった。 【解決手段】フッ素消費部材の削れ量が温度によって変
化しないレベルの高バイアスを印加する。さらに、フッ
素消費部材の広がりをエッチングガスの平均自由行程の
5〜10倍以内とした。 【効果】フッ素消費部材の温度が安定するまでの時間が
不要となるので、スループットが向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ処理装
置、特にプラズマエッチングにおいて、フッ素を含むガ
スプラズマを用いてシリコン酸化膜などの絶縁膜をエッ
チングするに際し、プラズマ中のエッチング活性種を制
御し、エッチング特性の向上を図る方法および装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】シリコン酸化膜などの絶縁膜(以後、単
に酸化膜と称する)のエッチング装置やエッチング方法
に関する従来の技術は、特開昭52―114444号公
報に記載のように、エッチングガスの主成分としてフレ
オンガスを用い、スパッタエッチングによるものを基本
としている。エッチングガスはフッ素、炭素、水素、酸
素などから構成されるガス種を使用するのが一般的であ
る。すなわち、これらのエッチングガス種を最適な組成
とすることが優れたエッチング特性を得る方法であり、
その具体的な方法が種々提案されている。
【0003】なお、特開昭52―114444号公報に
は、試料が載置される試料台をフッ素樹脂としたり炭素
とし、エッチングガス中のフッ素を吸収することで酸化
膜とシリコンの選択エッチングを実現している。すなわ
ち、プラズマ中のフッ素が過剰であれば、酸化膜の下地
材料であるシリコンもエッチングされるため、選択エッ
チングが困難であることを示している。エッチング室内
に特定の材料を設置することで過剰な活性種を消費し、
プラズマ中の活性種の組成制御を実現している。同じ主
旨の従来技術が、特開昭63―9120号公報に記載さ
れている。レジストをマスクとしてプラズマエッチング
するに際し、レジストのエッチングを引き起こすイオン
やラジカルなどの活性種を消費する物質をエッチング室
内に設置するものである。これにより、レジストと被エ
ッチング材料との選択比を確保している。また、活性種
を消費する材料は被エッチング材料とは異なる物質にす
ることや、これらの材料でウエハステージを構成するこ
とも示されており、具体的な材料として、シリコンや炭
素が挙げられている。なお、本実施例の他の目的は、シ
リコンや炭素からなる載置台は石英などの載置台と比較
して熱伝導特性に優れているため、ウエハの温度制御性
を向上することにある。
【0004】他のプラズマ中の活性種制御方法として、
炭化シリコン(SiC)に高周波バイアスを印加する方
法が特開平5―234696号公報に記載されている。
本実施例は、酸化膜の下地材料がシリコンで構成されて
いる場合、SiCにバイアスを印加することでプラズマ
中の過剰なフッ素を消費するものである。これにより、
下地シリコンのエッチング速度が抑制され選択比が向上
する。また、SiCはウエハ載置電極の外周部に設置さ
れ、ウエハへの高周波バイアスが印加されると同時にS
iCにも高周波バイアスが印加される構造が示されてい
る。
【0005】特開平7−135200号公報には、ウエ
ハ載置部以外の部分を炭素で覆い、過剰のハロゲンガス
を消費する例が示されている。また、ハロゲンガス消費
以外の他の目的は、堆積物の付着と電子のチャージアッ
プ抑制にある。
【0006】上述した各実施例では、いずれもウエハ載
置電極に活性種制御部材を設置する例が示されている。
これに対し、特許第2519383号公報および特許第
2625072号公報に記載の例では、酸化膜の下地が
窒化シリコンの場合に、プラズマ中のフッ素を消費(ス
カベンジ)する部材をエッチング室内に設置する例が示
されている。この場合は、ウエハ載置電極とは異なる第
3の電極上にシリコン(あるいはグラファイト)を設置
し、高周波バイアスを独立に印加したり温度制御(加
熱)することが示されている。本実施例も、基本的には
先に示した実施例と同じ主旨である。
【0007】プラズマ中の過剰な活性種を制御するため
に活性消費部材を設置するというアイデアとは若干異な
るが、ウエハ外周部にリング状部材を設置してエッチン
グ均一性を向上する方法が、特開平7−135200号
公報に記載されている。このリング状部材は、異物など
の汚染を防止するため、単結晶シリコンで製作されてい
る。しかし、プラズマ中の過剰な活性種を消費する点に
関しては記載されていない。
【0008】さらに、ウエハ載置電極に関していえば、
特開平2―65131号公報や特開平3−207408
号公報、特開平4−218346号公報、米国特許US
P5,271,788号公報には、ウエハ外周部の電位
分布を改善する方法が記載されている。すなわち、ウエ
ハ外周部に絶縁部材が設置されているとプラズマシース
の急変などにより電位分布が急激に変化するため、エッ
チング中にダメージの発生する恐れがある。これを抑制
するため、ウエハ外周部をウエハとほぼ同じ電位とする
方法である。具体的には、導体を設置し、この導体にウ
エハに印加している高周波バイアスを印加するものであ
る。このようにすることで、ダメージが抑制されたこと
が示されている。なお、具体的な材料としては、前者は
炭化シリコン、後者は被エッチング材料(ウエハ)より
電気抵抗の低い材料であり、シリコンウエハの場合は炭
化シリコンや炭素など、とされている。
【0009】また、特開平4−139722号公報には
ウエハ周辺のプラズマ状態(シース厚さ分布)を均一化
するという点では同じであるが、ウエハ周辺に2次電子
放出部材を設置する例が示されている。2次電子を放出
させるためには、部材にバイアスが印加されイオンが入
射する必要があるので、材料としては導電性の炭素、シ
リコンか厚さ1mm以下の石英やアルミナの絶縁材が選
定されている。さらに、本部材の幅をウエハの自己バイ
アス電圧分布が10%以内になるようにするとし、実施
例では10mm以上が示されている。
【0010】以上述べたように、従来の酸化膜エッチン
グでは、プラズマ中の過剰フッ素を制御するため、シリ
コンや炭素あるいは炭化シリコンなどのフッ素消費材料
をエッチング室内に設置する方法が示されている。ま
た、これらのフッ素消費部材に高周波バイアスを印加す
る方法も知られており、ウエハ載置電極へのバイアス印
加を利用してフッ素消費部材にバイアス印加する方法
や、別の電極を設けて独立にバイアス印加する方法もあ
る。さらには、フッ素消費部材の温度調節なども有効で
あることが示されている。
【0011】また、過剰フッ素を消費する目的とは異な
るが、ウエハ載置電極へのバイアス印加を利用する方法
において、ウエハ外周部の電位が急変するのを抑制する
ため、ウエハ外周部に電気抵抗の低い導体を設置する例
も知られている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の酸化膜エッチン
グ装置に示されているプラズマ中の過剰フッ素抑制方法
は、プラズマ中のフッ素(イオンやラジカル)をエッチ
ング室内に設置したシリコンや炭素と反応させることで
消費することを基本としている。しかし、本方法には二
つの課題がある。一つは、フッ素消費部材の設置場所と
プラズマ生成場所との位置関係である。エッチングはウ
エハ表面での現象であることを踏まえると、フッ素が生
成されるプラズマ発生領域からウエハ表面までフッ素が
拡散するに際し、ほぼそのままフッ素がウエハに到達す
るようなプラズマ発生方式であるか、あるいは途中でフ
ッ素が消費される構造なのか、さらには過剰フッ素をフ
ッ素消費部材で消費しても、その影響がウエハに及ぶ領
域であるか、などの課題である。フッ素消費部材表面で
のフッ素とフッ素消費部材との反応が、プラズマ中のフ
ッ素量を変化させるなどの課程を経て、ウエハ表面上で
のフッ素量に影響を及ぼすようになっていなければなら
ない。二つ目の課題は、フッ素とフッ素消費部材の反応
がフッ素消費部材の温度の影響を受けることである。温
度制御されていないプラズマ中の部材は、一般的にプラ
ズマからの入熱により次第に温度上昇する。 また、フ
ッ素消費部材とフッ素との表面反応も温度依存性がある
ため、フッ素消費量も次第に増加する。すなわち、プラ
ズマ中のフッ素組成比が変動するため、フッ素消費部材
の温度変動がエッチング特性に影響する現象は避けられ
ない。したがって、フッ素消費部材の温度を制御するこ
とができないのであれば、別の方法によりフッ素消費部
材表面におけるフッ素消費量を一定に制御するかエッチ
ング特性に影響しないレベルに制御しなければならな
い。
【0013】以上の点を考慮すると、上記課題を解決す
るには従来技術に示した実施例のみでは不充分であり、
さらなる工夫が必要である。
【0014】
【課題を解決するための手段】エッチング反応性生物が
ウエハ表面から離脱して再びウエハ上に入射したりプラ
ズマ中で解離する現象は、S.Tachi, et al.,Near-surfa
ce interactions and their etching-reaction model i
n metal plasma-assisted etching, Journal of Vacuum
Science & Technology, A16(1), 250(1998) に述べら
れているように、エッチングガスの平均自由行程に依存
する。たとえば、酸化膜エッチングで使用されているア
ルゴンガスに関して言えば、1Pa、0℃での平均自由行
程は約6mmである。この平均自由行程の数倍から数10
倍の領域がエッチングに影響を及ぼす空間であることが
上記論文に示されている。この点を踏まえて、酸化膜エ
ッチングに大きく影響を及ぼしているフッ素の消費部材
は、平均自由行程の数10倍以内の距離に設置しなけれ
ばならない。本発明では、フッ素消費部材をウエハ外周
部に設置した。その内径はウエハ径とほぼ同じにし、外
径はウエハ外径から平均自由行程の10倍以内の距離だ
け離れた範囲とした。
【0015】次に、フッ素消費部材の温度変動に起因す
るフッ素消費量の変動を解消しなければならない。フッ
素消費部材の消耗量を評価する過程で、消耗量すなわち
フッ素の消費量は、フッ素消費部材の温度と印加される
高周波バイアスのレベルに依存することを突きとめた。
すなわち、フッ素消費部材の温度が低ければ印加バイア
スの電圧に依存してフッ素消費量は増加するが、温度が
高ければ印加バイアスの影響は少ない。また、印加バイ
アスが大きければ、フッ素消費部材の温度が変動しても
フッ素消費量の変化は少ない。以上の点を考慮し、本発
明では、フッ素消費部材に高バイアスを印加し、温度変
動の影響を抑制した。なお、フッ素消費部材に高バイア
スを印加すると、フッ素消費部材の消耗量が増加する。
したがって、フッ素消費部材の交換頻度が多くなるとい
った問題や、必要以上にフッ素を消費してしまう恐れも
ある。そこで、本発明では、フッ素の消費を適正な量と
するため、平均自由行程の約10倍以内の領域にフッ素
消費部材を設けるとともに、外周径を最適化し、フッ素
消費量を制御する方法を採用した。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例について説明す
る。
【0017】図1は本発明を適用したプラズマエッチン
グ装置の模式図であり、電子サイクロトロン共鳴を応用
したプラズマ処理装置である。真空容器であるエッチン
グ室1の周囲に電子サイクロトロン共鳴(ECR)用磁
場を発生するためにコイル2が設置されている。エッチ
ング用ガスは、ガス供給管3を通して供給され、直径が
0.4ないし0.5mm程度の微細な穴が数100個程
度設けられたシリコンあるいはガラス状炭素からなるガ
ス供給板4からエッチング室1に導入される。ガス供給
板4の上方にはUHF帯のマイクロ波を放射する円盤状
のアンテナ5が設けられ、アンテナ5へのマイクロ波は
電源6からマッチング回路7、導入軸8を通して給電さ
れる。マイクロ波はアンテナ5の周囲から放射されると
ともに、アンテナ5の上方の空間での共振電界が誘電体
9を通ってエッチング室内に導入される。また、アンテ
ナ5と電極10との間で容量結合的な電界も発生し、効
率的なプラズマ発生源になっている。マイクロ波の周波
数は、プラズマの電子温度を0.25eVから1eVの
低温度にできる帯域が選定されていて、300MHzか
ら1GHzの範囲である。本一実施例では450MHz
付近の周波数帯を使用した。また、誘電体9としては、
石英やアルミナが使用できるし、ポリイミドなどの耐熱
性ポリマーで誘電損失が小さいものが使用できる。
【0018】ガス供給板4の下方にはウエハ載置電極1
0が設けられ、ウエハ11が静電吸着により支持(静電
吸着用電源は図示せず)されている。ウエハ11にプラ
ズマ中のイオンを引き込むため、高周波電源12からウ
エハ載置電極10に高周波バイアスが印加される。
【0019】また、エッチング室内壁13は温度調節さ
れている。図示していない温度調節器から冷媒を内壁1
3に導入して温度調節され、内壁13は一定の温度に保
持されている。本一実施例では30〜80℃に設定し
た。
【0020】エッチング室1に直結接続された真空室に
は、排気速度が2000から3000L/s程度のター
ボ分子ポンプが設置されている。また、図には示してい
ないが、ターボ分子ポンプの開口部には排気速度調整用
のコンダクタンスバルブが設置され、エッチングに適し
た流量と圧力を達成するために排気速度が調節される。
さらに、大気開放時などにターボ分子ポンプを隔離する
ためにストップバルブも設けられている。
【0021】次に、本発明のプラズマエッチング装置を
用いた酸化膜エッチングの一実施例について説明する。
【0022】高真空に排気された状態のエッチング室1
に、図には示していないが、搬送室から搬送アームによ
ってウエハが搬入され、ウエハ載置電極10の上に受け
渡される。搬送アームが後退してエッチング室1と搬送
室間のバルブが閉じられた後、ウエハ載置電極10が上
昇して、エッチングに適した位置で停止する。本一実施
例の場合は、ウエハ11とガス導入板4との距離(電極
間距離)を50mmから100mmとした。
【0023】エッチングガスとして、ArとC
の混合ガスを使用し、それぞれの流量500、1
0、5sccmを導入した。圧力は2Paである。UH
Fマイクロ波電源の出力を1kWとし、ウエハへのバイ
アス電源12の出力を600Wとした。コイル2に電流
を印加し、UHFマイクロ波450MHzの共鳴磁場
0.016Tをガス供給板4とウエハ載置電極10(す
なわちウエハ11)の間に発生させた。次にマイクロ波
電源6を動作させた。電子サイクロトロン共鳴により、
磁場強度0.016TのECR領域に強いプラズマが発
生する。
【0024】エッチング特性の均一化を図る上で、ウエ
ハ11の表面における入射イオン密度を均一にする必要
があるが、ECR位置を磁場コイル2で自由に調節する
ことができるため、最適なイオン密度分布が得られる。
本一実施例では、ECR領域の形状をウエハ11側に凸
の状態にとした。
【0025】プラズマが着火した後に、図には示してい
ないが、高周波電源12に並列に接続された直流電源か
ら高電圧がウエハ載置電極10に印加され、ウエハ11
はウエハ載置電極10に静電吸着される。静電吸着され
たウエハ11の裏面にヘリウムガスが導入され、冷媒に
より温度調節されたウエハ載置電極10のウエハ載置面
とウエハ間でヘリウムガスを介してウエハの温度調節が
行われる。
【0026】次に、高周波電源12を動作させ、ウエハ
載置電極10に高周波バイアスを印加する。これによ
り、ウエハ11にプラズマ中からイオンが垂直に入射す
る。酸化膜エッチングでは高エネルギーイオン入射が不
可欠であり、本一実施例でも高周波バイアス電圧Vpp
(最大ピークと最小ピーク間の電圧)は1000Vから
2000Vの値とした。このような高エネルギーイオン
による衝撃で、ウエハ11の温度が上昇する。酸化膜エ
ッチングでは、ウエハ温度は、高めの方が選択比は高く
なるなどエッチング特性に優れているため、数10℃の
値に調節される。しかし、高エネルギーイオンの入射を
必要とすることから、ウエハ11への入熱量が大きく、
ウエハ載置電極10の冷媒温度は、20℃付近に設定し
た。
【0027】バイアス電圧がウエハ11に印加されると
同時に、エッチングが開始される。所定のエッチング時
間でエッチングを終了する。あるいは、図示していない
が、反応生成物のプラズマ発光強度変化をモニターし、
エッチング終点を判定してエッチング終了時間を求め、
適切なオーバーエッチングを実施した後、エッチングを
終了する。エッチングの終了は、高周波バイアス電圧の
印加を停止したときである。これと同時に、エッチング
ガスの供給も停止する。
【0028】次に、静電吸着したウエハ11をウエハ載
置電極9から脱着する工程が必要であり、除電ガスとし
てアルゴンや実際にエッチングに使用するガス種などが
使用される。静電吸着電圧の供給を停止して給電ライン
をアースに接続した後、マイクロ波の放電を維持しなが
ら10秒間程度の除電時間を設ける。これにより、ウエ
ハ11上の電荷がプラズマを介してアースに除去され、
ウエハ11が容易に脱着できるようになる。除電工程が
終了すると、除電ガスの供給停止とともにマイクロ波の
供給も停止される。さらには、コイル2への電流供給も
停止する。また、ウエハ載置電極10の高さを、ウエハ
受け渡し位置まで下降させる。
【0029】この後しばらくの間、エッチング室1を高
真空まで排気する。高真空排気が完了した時点で、搬送
室間のバルブを開け、搬送アームを挿入してウエハ11
を受け取り、搬出する。次のエッチングがある場合は、
新しいウエハを搬入し、再び上述の手順に従ってエッチ
ングが実施される。
【0030】以上で、エッチング工程の代表的な流れを
説明した。
【0031】本装置の電子温度は、0.25eVから1
eVであり、エッチングガスであるCの解離はそ
れほど進まない。Cの解離は複雑であるが、プラ
ズマ中でCFからCFに解離し、次にCFが生成さ
れ、最後にFが生成される。したがって、電子温度が高
いほど解離が進み、Fが豊富なプラズマとなる。酸化膜
エッチングは、CF系の堆積物とSiOが反応してS
iFやOなどの揮発性反応性生物が形成されエッチ
ングが進行する。また、反応性生物として発生した酸素
は炭素Cと反応し、SiO表面から反応を抑制す
るC系堆積物を除去する働きもある。一方、下地のSi
NやSiなどとの反応は、SiOに比較して生じにく
い。しかし、酸化膜エッチングでは一般に高エネルギー
のイオンが入射し、イオンによる物理的なスパッタエッ
チングも十分発生する。したがって、SiOと下地S
iNやSiとの選択比を十分大きくするには、下地層の
上にCF系の堆積物を付着させて高エネルギー入射によ
るエッチングを抑制しなければならない。以上のような
現象のため、酸化膜エッチングを進行させるには、高エ
ネルギーのイオンを穴底まで供給しなければならない上
に、下地層との選択比を確保するためラジカルを供給し
て穴底に堆積膜を形成する必要がある。この堆積膜を形
成するのに有効なラジカルは、CFやCFである。
逆にフッ素ラジカル(F)は、SiFなどを形成して
下地層をエッチングしてしまう。したがって、高選択比
エッチングのためにはCF/F比を大きくすることが
必要である。UHF帯マイクロ波ECRプラズマの場合
は、電子温度が低いために、Fの生成量が少なく、CF
、CF2、CFが多いプラズマが形成されている。し
かし、デバイスパターンの微細化が進み、コンタクトホ
ールのアスペクト比が大きくなってくると、CF/F
比の制御をさらに精密に行う必要が出てきている。この
点は本発明の中心課題であり後述する。
【0032】エッチング室の高さ、すなわち電極間距離
は50mmから100mmの距離である。この理由は、
エッチングによって生成した反応生成物が再解離したり
ウエハに再入射したりすることで、酸化膜のエッチング
特性が影響を受けるが、その度合を最適化できる距離に
しているためである。すなわち、本一実施例での圧力2
Pa付近での平均自由行程(アルゴンガスでは約3m
m)の数10倍程度の電極間距離となっている。この程
度の電極間距離であればウエハ面上での圧力分布が一様
になり、ウエハ径が200mmから300mmに大口径
化されても、圧力差を十分小さくできる。さらに、電極
間距離に依存するコンダクタンスも大きいため、真空排
気速度も十分大きくとれ、エッチングガスや反応生成物
の滞在時間を短くすることが容易にできる。
【0033】側壁の面積が広ければ、それだけ堆積膜の
付着量が多くなる可能性を秘めており、エッチング特性
への影響度も大きくなる。本発明の装置では、側壁の高
さは電極間距離に相当する50mmから100mm程度
であり、酸化膜エッチング装置として普及している平行
平板形誘導プラズマ源方式のものと比較すると2倍から
数倍ほど大きい。しかし、側壁温度を30℃から80℃
程度の低温領域に設定しているため、側壁の堆積物が放
出されてエッチング特性に及ぼす影響は、非常に小さ
い。
【0034】以上述べたように、本発明のプラズマエッ
チング装置は、基本的に酸化膜エッチングに必要とされ
る機能を備えている。これに加えて、本発明の主眼点で
あるプラズマ中のF量を制御する方法について説明す
る。
【0035】図1のウエハ載置電極10に載置されたウ
エハ11の外周部にフッ素消費部材14を設ける。この
フッ素消費部材14はウエハ載置電極10と高周波的に
接続されており、ウエハ11に印加される高周波バイア
スが印加されるようになっている。なお、ウエハ載置電
極10の外周部側面は電気絶縁材料からなるシールドリ
ング15と、さらにその外側に同じく電気絶縁材料から
なる電極カバー16が設けられている。電極カバー16
の一部はウエハ載置電極10の上面(ウエハ載置面とほ
ぼ同じ面)も覆っている。さらに、図1の一実施例では
電極カバー16の上にリング状のカバーリング17を設
けた。さらに、ウエハ載置電極10の下方に、高周波バ
イアス電力をシールドするための絶縁板18とアース板
19が設けられている。なお、ウエハ載置電極10はウ
エハ受け渡しや電極間距離を設定するための上下機構を
有しているが、図1では省略してある。また、ウエハ載
置電極10に白抜きで示した矩形部分は温度調節のため
に冷媒を流す流路であるが、それの温度調節器も省略し
た。
【0036】次にフッ素消費部材14の働きについて説
明する。
【0037】フッ素消費部材14の材料は、シリコンや
ガラス状炭素、炭化シリコンなどが使用できるが、本一
実施例では単結晶シリコンを使用した。フッ素消費量は
フッ素消費部材14の消耗量に対応する。シリコンのエ
ッチング特性(削れ量)を図2に示す。エッチングガス
は前述したAr、C、Oの混合ガスであり、酸
化膜エッチングの条件と同じである。シリコンへの高周
波バイアスを変化させ、その時のエッチング速度を測定
した。また、シリコンの温度もパラメータとした。 図
2の結果を見ると、印加バイアスパワーが大きくなるに
つれて次第にシリコンのエッチング速度(すなわちフッ
素の消費量)が増加する。また、その増加率は温度が低
いほど大きい。シリコンの温度が高くなるにつれ、シリ
コンの削れ量は印加バイアスの影響を受けにくくなって
いる。なお図2には示されていないが、シリコン温度が
20℃の場合は、印加バイアスパワー150Wでエッチ
ング速度がゼロとなる。したがって、フッ素消費部材1
4にシリコンを使用する場合、その温度によって削れ量
すなわちフッ素消費量が大きく変化する。特にフッ素消
費部材14の温度が低いエッチング開始当初に削れ量の
変動が大きい。
【0038】本発明の第1の実施例について説明する。
フッ素消費部材14を図3に示すように、ウエハ11の
外周部にフッ素消費部材140を電極カバー16を介し
て置いた。この場合は、高周波バイアス電源12からウ
エハ載置電極10に高周波バイアスが印加されるが、ウ
エハ11に印加されるバイアス121に比較して、フッ
素消費部材140に印加されるバイアス122は小さ
い。そのため、フッ素消費部材140の削れ量は小さ
い。この理由は、アルミナなどの絶縁部材を介してフッ
素消費部材140を載置しているので、高周波バイアス
の抵抗が大きくなったためである。逆に言えば、フッ素
消費部材140に印加されるバイアス122を電極カバ
ー16の厚さを変えることにより制御することができる
ので、フッ素消費量を制御できることになる。バイアス
122は、実施例ではウエハバイアス121の約20%
とした。また、実施例でのフッ素消費部材140の外径
は、ウエハ外周部からの距離(半径の増加分)で示す
と、2Paのアルゴンの平均自由行程3mmの25倍の
距離とした。この様にすることで、プラズマ中のフッ素
を最適化できた。第1の実施例は、フッ素消費部材14
0の面積が広いので、フッ素消費に必要なシリコン削れ
量を広い面積で確保できるので、単位時間当たりのシリ
コン削れ深さを小さくでき、寿命が長いという特徴があ
る。また、ウエハ11の外周部に設置される部材が継ぎ
目のない一枚のシリコン板のみであるため、継ぎ目に堆
積物が付着して異物の原因になるなどの現象が解消で
き、異物低減に有利な構造となっている。
【0039】ただし、以下に述べる課題がある。
【0040】図3に示したフッ素消費部材140の温度
測定結果を図4に示す。エッチング時間を3分、次のエ
ッチングまでのプラズマ停止時間を1分として、繰り返
しエッチングした結果である。フッ素消費部材140の
温度は、エッチング開始当初は室温付近であるが、プラ
ズマ発生後に高周波バイアス122が印加されると急激
に上昇した。図4のA、B、C、D、はウエハ一枚の処
理が終了した時点に相当し、高周波バイアス電源12の
出力が停止した瞬間である。この例を見ると、一枚目の
エッチングは、フッ素消費部材140の温度が室温25
℃から90℃まで変動している。2枚目は90℃から1
30℃に、3枚目は130℃から160℃のように変動
している。フッ素消費部材140には約150W程度の
バイアスが印加されているので、エッチング開始一枚目
のシリコン削れ量は、0から1200nm/hまで大き
く変動している。すなわち、フッ素消費量が大きく変動
する。したがって、一枚目のエッチング特性は、2枚目
以降のエッチング特性と異なる可能性がある。いわゆ
る、ロット内(短時間)の経時変化が発生することにな
る。したがって、図3に示した実施例の場合は、経時変
化を防ぐためにエッチング開始直後のウエハ1枚目をダ
ミー放電とし、フッ素消費部材140の温度を上昇させ
る工程を採用した。この工程の採用により、エッチング
特性の変動を抑制することが可能となった。
【0041】しかし、ダミー放電のためのウエハが必要
になることやスループットの低下をきたすことなどか
ら、フッ素消費部材140の温度にかかわらずエッチン
グ特性を安定化することが望ましい。別の手段によりフ
ッ素消費部材140を温度調節する方法も考えられる
が、ウエハの周辺でしかもバイアスも印加してウエハと
は異なる温度に調節することは実際的ではなく、本発明
の他の実施例は、この点を改善したものである。
【0042】本発明の他の実施例における基本的な考え
方は、フッ素消費部材14の温度が変動してもシリコン
の削れ量がほぼ一定となる高バイアスをフッ素消費部材
14に印加することにある。しかし、図3に示したよう
な構造で高バイアスをフッ素消費部材140の全体に印
加すると、シリコンの削れ量(全削れ量を意味し、削れ
容積に相当)が多くなり過ぎ、プラズマ中のフッ素を必
要以上に消費してしまう。また、ウエハ11のエッチン
グ特性に影響を及ぼすプラズマ空間は平均自由行程の数
10倍程度であるから、ウエハから離れた領域になる程
シリコンを消費してもエッチング特性への影響が低下す
る。そこで、フッ素消費部材の削れ量を必要最小限にす
るとともに、フッ素消費領域をエッチング特性に強く影
響を及ぼす領域に限定することが重要となる。本発明で
は図5に示す構造とした。フッ素消費部材141がウエ
ハ載置電極10の外周部に設置されており、ウエハ11
に印加される高周波バイアス121がフッ素消費部材1
41にも印加される。なお、ウエハ載置電極10は静電
吸着電極であるから、表面が絶縁膜(静電吸着膜:図示
せず)で覆われており、その絶縁膜を介して高周波バイ
アス123が印加される。しかし、この絶縁膜は通常
0.2〜0.5mm程度と薄いため、高周波バイアス印
加の障害にはならない。また、ウエハ11とフッ素消費
部材141が同じ絶縁膜の上に載置されているので、単
位面積当たりに印加される高周波バイアスは両者同等と
なる。本発明のエッチング条件では、ウエハ11への高
周波バイアス121は600W程度である。したがっ
て、フッ素消費部材141にも600Wが印加され、そ
の時のフッ素消費量の温度依存性は、図2と図4の結果
から無視できるほど少ないことがわかる。また、フッ素
消費部材141の外径は平均自由行程(2Paのアルゴ
ンの平均自由行程は約3mm)の5〜10倍の領域とす
れば十分である。本実施例では7.5倍とした。この領
域に限定できたのは、図3の実施例でエッチング特性へ
の影響領域を評価した結果、平均自由行程より10倍以
上の距離にあるフッ素消費部材140の削れは、エッチ
ング特性への影響度が小さいことが判明したことに基づ
いている。また、フッ素消費部材141へのバイアス1
23(図5)がバイアス122(図3)に比較して大き
いため、単位面積当たりのシリコンの削れ量が大きく
(図2参照)、フッ素消費量に必要なシリコン量が消費
されることにもよる。この様な構成とすることにより、
プラズマ中のフッ素消費量を最適化することができ、エ
ッチング特性は一枚目から安定なものとなった。
【0043】なお、図5の実施例では、フッ素消費部材
141の外周側を電極カバー16で覆っている。この部
分へのバイアス124は非常に小さく、電極カバー16
が消耗することは少ない。また、消耗するとしてもわず
かである。
【0044】上述した実施例と同じ考え方であるが、フ
ッ素消費部材14の形状及び構造の他の実施例を以下に
示す。
【0045】図6は図5の実施例を基本としているが、
フッ素消費部材142へのバイアス125をウエハ11
へのバイアス121より小さくしたものである。フッ素
消耗量が多過ぎる場合は、バイアス125を低くするた
めに絶縁リング161をフッ素消費部材142の下に挿
入すれば良い。このアルミナなどのセラミックスや石
英、ポリイミド系樹脂からなる絶縁リング161によ
り、高周波バイアス電源12から印加されるバイアス1
25はウエハ11へのバイアス121より小さくなる。
したがって、絶縁リング161の厚さを適正化すること
で、必要なバイアス125とすることができる。また、
電極カバー16はアルミナ性であるが、アルミナが材料
的に好ましくない場合は、石英やポリイミド系樹脂など
の絶縁材料をカバーリング170として載置しても良
い。また、フッ素消費部材142と接触しないように載
置したシリコンや炭化シリコンなどの導体をカバーリン
グ170の材料としても良い。導体としてもバイアス1
26は小さいので、フッ素を過剰に消費することはな
い。
【0046】図7に示した例は、フッ素消費部材143
は図5の例と同じとし、カバーリング171を図6と同
じとしたものである。また、図8は、図7の場合に、フ
ッ素消費部材144とカバーリング171と電極カバー
16の間に隙間ができるので、それをフッ素消費部材1
44の外径を少し大きくすることで防止したものであ
る。この構造は、適宜前述の実施例に適用すれば良い。
【0047】また、図9に示した実施例は、フッ素消費
量を小さくする必要がある場合の例であり、電極カバー
16の上にフッ素消費部材145とカバーリング173
を載置した。電極カバー16でバイアスを低く抑えて印
加するので、フッ素消費部材145の削れ量は小さく、
フッ素消費量も少なくできる。
【0048】以上述べたフッ素消費部材において、アス
ペクト比の大きい酸化膜ホール加工の場合は、概してウ
エハへの印加バイアスが高い。そのため、載置しただけ
のフッ素消費部材の温度は低印加バイアスのプロセスに
比較して高くなる。たとえば、印加バイアス1500W
を越えるような場合は、フッ素消費部材の温度は250
℃以上となる。この様な高温度になると、フッ素消費部
材とフッ素はイオンアシストエッチングの他に化学的反
応も生じることがある。したがって、必要以上にフッ素
消費部材の温度を高くすることは望ましくない。本発明
の図5、図7、図8の実施例では、静電吸着によりフッ
素消費部材をウエハ載置電極に吸着固定しているため、
温度調節されたウエハ載置電極との熱伝導で異常な温度
上昇を避けることができる。
【0049】以上、プラズマ中のフッ素消費方法および
装置構成について実施例を用いて説明した。
【0050】なお、本実施例では、UHF型ECRプラ
ズマエッチング装置を用いた場合を前提に説明したが、
他のプラズマ源でも何等問題はなく、本発明はUHF型
ECRプラズマエッチング装置に限定されるものではな
い。したがって、マイクロ波以外の誘導型プラズマ装置
でも本発明を適用することができる。
【0051】また、側壁の温度調節は冷媒による例を示
したが、これに限定されるものではなく、水冷や気体に
よる強制冷却、あるいはヒーターの使用、赤外線を使用
するランプ加熱などでも良い。
【0052】
【発明の効果】本発明により、プラズマ中のフッ素量を
調節することができるので、酸化膜エッチング特性を向
上できるという効果がある。また、ウエハ外周部にフッ
素消費部材が設置されているので、窒化シリコン膜のエ
ッチング均一性を向上できる。さらに、フッ素消費部材
の寸法が小さく最適化されているので、その価格や消費
量が最小限に抑えられる。また、フッ素消費部材の温度
変動があってもエッチング特性に影響の及ばない方法も
取れるので、スループットの低下を防止できるという効
果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した装置の説明図である。
【図2】シリコンの削れ量の説明図である。
【図3】本発明の実施例の説明図である。
【図4】フッ素消費部材の温度測定結果の説明図であ
る。
【図5】本発明の他の実施例の説明図である。
【図6】本発明の他の実施例の説明図である。
【図7】本発明の他の実施例の説明図である。
【図8】本発明の他の実施例の説明図である。
【図9】本発明の他の実施例の説明図である。
【符号の説明】
1…エッチング室、2…コイル、3…ガス供給管、4…
ガス供給板、5…アンテナ、6…電源、7…マッチング
ボックス、8…導入軸、9…誘電体、10…ウエハ載置
電極、11…ウエハ、12…電源、13…内壁、14…
フッ素消費部材、15…シールドリング、16…電極カ
バー、17…カバーリング、18…絶縁板、19…アー
ス板、121〜126…バイアス、140〜145…フ
ッ素消費部材、170〜173…カバーリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福山 良次 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 田村 智行 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸事業所内 Fターム(参考) 5F004 AA16 BA14 BA20 BB11 BB25 BB29 CB02 DA23 DA26 DB03

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空処理室と、該真空処理室内で処理され
    る試料を載置するための試料台と、プラズマ生成手段
    と、プラズマ生成用のガス供給手段とを有するプラズマ
    処理装置において、前記プラズマを生成する手段とは独
    立に前記試料に高周波バイアスを印加する手段を設け、
    前記試料台の試料外周部にプラズマ中の特定の活性種と
    反応する材料からなる部材を設置し、該設置した部材に
    前記高周波バイアスを印加してプラズマ中の特定の活性
    種を消費するように構成したことを特徴とするプラズマ
    処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のプラズマ処理装置におい
    て、プラズマ中の活性種と反応する該部材を試料台の試
    料外周部に電気的絶縁部材を介して載置し、前記試料台
    の試料外周部を該部材のみで覆ったことを特徴とするプ
    ラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のプラズマ処理装置におい
    て、プラズマ中の活性種と反応する該部材が載置される
    絶縁部材の厚さを調節して該部材に印加される高周波バ
    イアスを調節できるようにしたことを特徴とするプラズ
    マ処理装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のプラズマ処理装置におい
    て、プラズマ中の活性種と反応する該部材を試料台の試
    料外周部に設置し、試料に印加する高周波バイアスが直
    接該部材にも印加されるようにし、該部材の外周部には
    該部材と電気的に絶縁した部材を載置したことを特徴と
    するプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のプラズマ処理装置におい
    て、プラズマ中の活性種と反応する該部材の内径は試料
    外径と略同じかわずかに小径とし、外径は該活性種ある
    いはエッチングガスの平均自由行程の5倍から10倍の
    範囲だけ半径が内径より大きいことを特徴とするプラズ
    マ処理装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のプラズマ処理装置におい
    て、プラズマ中の活性種と反応する該部材と高周波バイ
    アスが印加される試料台の間に電気的絶縁部材を挿入
    し、該部材に印加される高周波バイアスを絶縁部材の厚
    さを調節することで制御するようにしたことを特徴とす
    るプラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】請求項1から請求項6に記載のプラズマ処
    理装置において、プラズマ中の活性種と反応する該部材
    をシリコンあるいは炭素または炭化珪素としたことを特
    徴とするプラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】請求項1から請求項7に記載のプラズマ処
    理装置において、電気的絶縁部材をセラミックスあるい
    は石英、ポリイミド系樹脂としたことを特徴とするプラ
    ズマ処理装置。
  9. 【請求項9】請求項1から請求項8に記載のプラズマ処
    理装置において、試料台が静電吸着電極であることを特
    徴とするプラズマ処理装置。
  10. 【請求項10】真空処理室と、該真空処理室内で処理さ
    れる試料を載置するための試料台と、プラズマ生成手段
    と、プラズマ生成用のガス供給手段とを有するプラズマ
    処理装置を用いた試料のプラズマ処理方法であって、前
    記プラズマを生成する手段とは独立した手段から前記試
    料に高周波バイアスを印加すると共に、前記試料の外周
    部に設置した部材に前記高周波バイアスを印加して試料
    をプラズマ処理することを特徴とするプラズマ処理方
    法。
  11. 【請求項11】請求項10に記載のプラズマ処理装置を
    用いた試料のプラズマ処理方法において、プラズマ中の
    活性種と反応する該部材を試料台の試料外周部に電気的
    絶縁部材を介して載置し、前記試料台の試料外周部を該
    部材のみで覆い、前記試料に高周波バイアスを印加する
    と共に該部材にも絶縁部材を介して前記高周波バイアス
    を印加することを特徴とするプラズマ処理方法。
  12. 【請求項12】請求項10及び請求項11に記載のプラ
    ズマ処理装置を用いた試料のプラズマ処理方法におい
    て、試料台に設置した電気的絶縁部材の厚さを変えるこ
    とにより、プラズマ中の活性種と反応する該部材に印加
    される高周波バイアスを制御して該活性種との反応をコ
    ントロールし、プラズマ中の活性種の組成を制御するこ
    とを特徴とするプラズマ処理方法。
  13. 【請求項13】請求項11及び請求項12に記載のプラ
    ズマ処理装置を用いた試料のプラズマ処理方法におい
    て、一連の継続したプラズマ処理を実施するに際し、最
    初のプラズマ処理をプラズマ中の活性種と反応する該部
    材の温度を上昇させる処理とすることを特徴とするプラ
    ズマ処理方法。
  14. 【請求項14】請求項8に記載のプラズマ処理装置を用
    いた試料のプラズマ処理方法において、プラズマ中の活
    性種と反応する該部材を試料台の試料外周部に設置し、
    前記試料に印加する高周波バイアスが直接該部材にも印
    加されるようにし、該部材の外周部には該部材と電気的
    に絶縁された部材を載置し、プラズマ中の活性種と反応
    する該部材の内径は該試料と略同じかわずかに小径と
    し、外径は該活性種あるいはエッチングガスの平均自由
    行程の5倍から10倍の範囲だけ半径が内径より大きく
    し、プラズマ中の活性種と反応する該部材に高周波バイ
    アスを印加してプラズマ中の活性種の組成を制御するよ
    うにしたことを特徴とするプラズマ処理方法。
  15. 【請求項15】請求項1から請求項14に記載のプラズ
    マ処理装置およびプラズマ処理方法において、該部材と
    反応するプラズマ中の該活性種がフッ素であることを特
    徴とするプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003007674A (ja) * 2001-06-19 2003-01-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置の製造方法
JP2006351696A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Shibaura Mechatronics Corp 半導体処理装置用部材およびそれを備えた半導体処理装置
JP2008166853A (ja) * 2008-03-28 2008-07-17 Hitachi Ltd プラズマエッチング装置
JP2016018918A (ja) * 2014-07-09 2016-02-01 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理装置

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