JP2000305287A - 有機感光体製造装置の基体端面処理装置並びに有機感光体およびその製造方法 - Google Patents

有機感光体製造装置の基体端面処理装置並びに有機感光体およびその製造方法

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JP2000305287A
JP2000305287A JP11280299A JP11280299A JP2000305287A JP 2000305287 A JP2000305287 A JP 2000305287A JP 11280299 A JP11280299 A JP 11280299A JP 11280299 A JP11280299 A JP 11280299A JP 2000305287 A JP2000305287 A JP 2000305287A
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solvent
face
resin
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JP11280299A
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English (en)
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Tatsuhiro Morita
竜廣 森田
Yoichi Takezawa
洋一 竹沢
幹男 ▲角▼井
Mikio Kadoi
Sayaka Fujita
さやか 藤田
Rikiya Matsuo
力也 松尾
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機感光体を構成する基体端部の外周面上に
形成された不要な塗膜や付着した残渣の剥がれを防止し
て、欠陥の少ない画像を形成する。 【解決手段】 溶剤槽32には補助槽38内の溶剤33
がポンプ37で供給される。有機感光体を構成する円筒
状の導電性基体36の下端部は溶剤33に浸漬可能であ
る。基体36の外周面上には感光層用塗膜が形成され、
基体36の下端部の不要な塗膜が溶解し拭取られる。溶
剤33は塗膜を溶解可能で、特に該溶剤33に可溶な樹
脂が含有される。基体36の下端面にはブレード34が
当接可能である。溶剤33の液面とブレード34の高さ
との相対関係が調節可能である。基体端面処理工程では
ブレード34の上部先端が溶剤33の液面よりも高く、
残渣清掃処理工程では低く設定される。樹脂含有溶剤3
3で不要な塗膜を拭取るので、残渣が付着した基体端面
を樹脂膜で覆って剥離を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
およびファクシミリなどの画像形成装置に用いられる有
機電子写真感光体であって、円筒状の導電性基体の外周
面上に形成される有機感光層を有する感光体を製造する
装置の基体端面処理装置並びに該装置を用いて作製され
た有機感光体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体(以下、単に「感光体」
ともいう)の光導電性材料(OPC)は無機系と有機系
とに分けられる。有機系材料を用いた感光体は感度、耐
久性および環境に対する安定性などに若干の問題はある
が、毒性、コストおよび材料設計の自由度などに優れ
る。有機感光体は感光層の形態によって単層型と積層型
(機能分離型)とに分けられる。特に、積層型感光体は
優れた増感性を示し、現在実用化されている有機感光体
の大部分を占める。その感光層は、光照射時に電荷担体
を発生する電荷発生物質(CGM)を含む電荷発生層
(CGL)と、電荷発生層で発生した電荷担体を受入れ
て輸送する電荷輸送物質(CTM)を主体とする電荷輸
送層(CTL)とから成る。また、積層型感光体の導電
性基体と感光層との間に下引き層(UCL)が設けら
れ、帯電性の改善、基体からの不要な電荷注入の阻止、
基体上の欠陥の被覆、ピンホールの発生の防止および感
光層の接着性改善などが図られ、耐久性の向上とともに
今後の主流として期待される。
【0003】有機感光層は、有機系光導電性材料を結着
樹脂とともに有機溶剤に溶解または分散させて感光層用
塗布液を調製し、該塗布液を導電性基体の外周面上に塗
布し、乾燥して形成される。塗布液はスプレー法、バー
コート法、ロールコート法、ブレード法、リング法およ
び浸漬塗布法などによって塗布できるが、特に塗布液を
満たした塗布槽に基体を浸漬した後、一定速度または任
意に変化させた速度で引上げる浸漬塗布法は比較的簡単
で生産性に優れ、製造コストが安価であることから多く
採用されている。
【0004】図11は、有機感光体製造装置の浸漬塗布
法を採用した感光層形成装置1を示す図である。感光層
形成装置1の塗布槽2は感光層用の塗布液3で満たさ
れ、該塗布液3にはチャッキング装置4によって保持さ
れた円筒状の導電性基体5が浸漬される。基体5の浸漬
に当たって、チャッキング装置4はモータ6を備える昇
降装置7によって下降される。基体5を充分浸漬した
後、チャッキング装置4は昇降装置7によって上昇され
て基体5が塗布液3から引上げられる。モータ6の回転
量を制御して、基体5の塗布液3への浸漬深さが選ばれ
る。
【0005】基体浸漬時に塗布槽2からオーバフローし
た塗布液3は、オーバフロー槽8から補助槽9に回収さ
れる。回収された塗布液3は撹拌装置10によって撹拌
され、その粘度が一定になるよう調整される。さらに塗
布液3中の異物がフィルタ11で濾過された後、ポンプ
12によって塗布槽2に戻される。戻された塗布液3に
よって塗布槽2が満たされると、次の塗布動作が実行さ
れる。基体5の外周面上に塗布された塗布液3は乾燥さ
れ、このようにして感光層が形成される。
【0006】完成した感光体の画像形成装置への搭載に
関して、感光体の基体5の両端部には駆動用歯車または
回転軸受けが付いた金属や樹脂製のフランジが圧入また
は接着されて嵌合される。また、感光体はトナーを充填
した現像槽に対して高い位置精度で取付けられる。これ
は、帯電した感光体表面に逆極性に帯電したトナーを付
着させる現像工程において、トナーの感光体への付着の
ずれや感光体からの落下などによる画像のブレを防止し
て、高品位な画像を得るためである。このため、一般に
は現像槽の付近に感光体の位置決め部材が設けられる。
たとえば、現像槽の両端にDSDカラーと呼ばれるロー
ラが設けられる。該ローラは感光体の両端部と接触して
位置決めを行う。
【0007】図14(a)は、前記感光層形成装置1を
用いた感光層形成における塗布液3に浸漬された基体5
を引上げる様子を示す断面図であり、図14(b)は引
上げられた基体5の側面から見た断面図である。図14
(a)に示すように塗布槽2には感光層用の塗布液3が
入っており、上部を密封した円筒状の導電性基体5が塗
布液3に浸漬され引上げられて、その外周面に塗膜13
が形成される。しかし、図14(b)に示すように基体
5を吊り下げて塗布液3に浸漬するので、基体5の下端
面には余分な塗膜13aが形成される。余分な塗膜13
aの膜厚はこれ以外の塗膜13の膜厚よりも厚く、形成
された塗膜の膜厚均一性は低い。したがって、余分な塗
膜13aを除去する必要がある。
【0008】特公平4−73778号公報には余分な塗
布13aを除去する技術として、塗膜13が形成された
基体の端部を該塗膜13が可溶な溶剤を収容した溶剤槽
内に浸漬して、余分な塗布13aを溶解し除去する技術
が開示されている。また特公平4−49815号公報や
実開昭60−60761号公報には、確実に除去するた
めに溶剤槽内に浸漬するとともに柔軟な板であるブレー
ドやスクレーバを基体の下端面に当接して、余分な塗膜
13aを拭取る技術が開示されている。
【0009】図15は、有機感光体製造装置の従来技術
である基体端面処理装置15を示す図である。図15
(a)は上面から見た断面図であり、図15(b)は側
面図である。塗膜13が可溶な溶剤17を収容した溶剤
槽16の中に、基体5の下端部を浸漬し、基体5および
ブレード18を相対的に回転させながらブレード18を
基体5の下端面に圧着して、余分な塗膜13aが拭取ら
れる。
【0010】図16は、基体端面処理時の基体5に付着
した残渣19を拡大して示す図である。図16(a)は
上面から見た断面図であり、図16(b)は側面図であ
る。多量の基体5を処理するにつれて、ブレード18に
は拭取られた塗膜13aの残渣(カス)19が付着して
ゆく。また残渣19は、拭取った後の基体5の下端面に
再付着する。したがって、拭取り精度が低下し良品率が
低下する。
【0011】拭取り精度はまた、溶剤槽16の中の溶剤
17の液面位置とブレード18の高さ方向の位置とに大
きく左右される。すなわち図15(b)を参照して、溶
剤17にブレード18が充分に埋没する場合、基体5ま
たはブレード18を回転させるので、溶剤17の液面が
波立ち、除去すべきでない塗膜13にも溶剤17が付着
して、図16(b)に示されるような塗膜13のエッジ
(境界線)20が正確に出ない。また、ブレード18の
上部が溶剤17の液面から出ている場合、ブレード18
に付着した残渣19が乾燥する。したがって、拭取り精
度が低下し良品率が低下する。
【0012】拭取り精度の低下に対して特開平9−60
25号公報では、溶剤槽16の中の溶剤17の液面位置
とブレード18の高さ方向の位置との関係を最適化する
技術が開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】特開平9−6025号
公報のブレードと溶剤槽液面高さとの相対位置関係の最
適化でも、顔料分散系塗布液による塗膜の除去処理では
上述した基体端面への残渣19の再付着、非除去部への
溶剤の付着およびブレード18への残渣19の付着固化
などによる拭取り精度の低下および良品率の低下は防止
できない。すなわち、顔料を樹脂中に分散して成る下引
き層や電荷発生層は電荷輸送層よりも膜厚が薄く、使用
される樹脂量が少ないので溶剤17に溶解しやすい。ま
た、残渣19には溶剤17に不溶な顔料が含まれる。し
たがって、残渣19は塗膜13のエッジ20の部分や基
体5の端面に残りやすい。また、残渣19は剥がれやす
いので、基体端面処理工程の次工程への基体搬送時に使
用される基体5を載せるパレットを汚染したり、基体5
を次の塗布液3に浸漬する際に塗布液3の中に落ちて黒
点や白点などの画像欠陥の原因となる。
【0014】たとえば、基体端面処理装置の動作を止め
て、人手によってブレード18に付着した残渣19を清
掃したり、基体5の仕上がりの悪い拭取り部分を再処理
したりすると、拭取り精度の低下が防止されて良品率が
向上するが、製造コストが上昇したり、作業安全性が悪
化したりする。また、多数のブレード18の清掃や多数
の基体5の再処理を一度に行うことは、このために費や
す時間が長くなって、結果的に製造コストが上昇する。
【0015】本発明の目的は、基体端部の外周面上に形
成された不要な有機感光層材料の塗膜拭取り残渣が剥が
れ落ちることを防止することが可能な有機感光体製造装
置の基体端面処理装置を提供することである。また本発
明の他の目的は、欠陥の少ない画像を形成することがで
きる前記基体端面処理装置によって処理された有機感光
体およびその製造方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、円筒状導電性
基体の端部であって、該基体の外周面上に感光層形成装
置によって樹脂を含有する有機感光層材料の塗膜が形成
された後の基体端部を、前記樹脂が可溶な溶剤に浸漬
し、基体端面に形成された不要な塗膜を拭取って除去す
る有機感光体製造装置の基体端面処理装置において、前
記溶剤中に、該溶剤に可溶な樹脂が含有されていること
を特徴とする有機感光体製造装置の基体端面処理装置で
ある。
【0017】本発明に従えば、樹脂を含有した溶剤によ
って基体端部の外周面上に形成された不要な塗膜が拭取
られるので、溶剤に含有した樹脂による膜で基体端面が
覆われる。このため、該端面に付着した剥がれやすい残
渣は樹脂膜で覆われる。したがって、残渣の容易な剥離
を防止することができる。これによって、次工程への基
体搬送時に使用されるパレットの残渣による汚染や、基
体の次の塗布液への浸漬時における残渣の塗布液中への
落下を防止することができ、黒点や白点などの画像欠陥
の発生を抑制して高い良品率で有機感光体を製造するこ
とができる。
【0018】また本発明は、前記樹脂は有機感光層材料
を構成する樹脂と同一であることを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、溶剤に含有される樹脂は
有機感光層材料を構成する樹脂と同一であるので、不要
な塗膜を容易に拭取って、前記樹脂による膜で基体端面
を確実に覆うことができる。またこのような樹脂は、次
の塗布工程へ持込まれても塗布液に溶解し、形成される
感光層に対して悪影響を及ぼさない。
【0020】また本発明は、前記樹脂の含有量は溶剤に
対して1〜3wt%であることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、溶剤に含有される樹脂の
濃度は比較的低いので、基体端面を覆った樹脂膜を容易
に拭取ることができる。すなわち、本発明において感光
層とは基体上に形成される各種層であり、具体的には下
引き層、電荷発生層および電荷輸送層である。したがっ
て、たとえば下引き層の形成における基体端面の拭取り
時に形成された樹脂膜は、次の電荷発生層の形成におけ
る基体端面の拭取り時に容易に拭取ることができる。ま
た、上述したように樹脂濃度は比較的低いので、樹脂膜
が拭取られずに残ったとしても、その厚みは薄い。した
がって、完成した感光体を画像形成装置に搭載する際の
現像槽に対する位置精度に与える影響は小さい。
【0022】また本発明は、前記有機感光層材料は顔料
分散層材料であることを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、特に下引き層や電荷発生
層は顔料を樹脂中に分散して成る。これらの層形成の基
体端面の拭取り時には、下引き層や電荷発生層のエッジ
部分や基体端面に、溶剤に溶解しない顔料の固まりを主
とする残渣が残りやすいが、上述したような樹脂を含有
する溶剤で基体端面を拭取り処理することによって、顔
料を樹脂膜で覆うことができる。したがって顔料の容易
な剥離を防止することができる。
【0024】また本発明は、前記基体端面処理装置は、
前記溶剤を収容するとともに有機感光層材料の塗膜が形
成された基体が浸漬される溶剤槽と、前記基体端面に当
接して不要な塗膜を拭取るブレードと、前記溶剤槽内の
溶剤の液面高さを調節する液面調節手段と、を含み、前
記液面調節手段は、基体端面に形成された不要な塗膜を
拭取って除去する基体端面処理工程中では、溶剤の液面
をブレードの上部先端よりも低い位置に保持し、ブレー
ドに付着した残渣を除去する残渣清掃処理工程中では、
溶剤の液面をブレードの上部先端よりも高い位置に保持
することを特徴とする。
【0025】本発明に従えば、液面調節手段によってブ
レードに溶剤を適切に供給することが可能となる。した
がって基体端面処理工程において、余分な塗膜の拭取り
精度を向上することができる。また残渣清掃処理工程に
おいて、ブレードに付着した残渣を溶剤で清掃すること
が可能となって、高い拭取り精度を常に保つことができ
る。さらに残渣清掃処理工程において、ブレードの清掃
を自動的に行うことが可能となって、人手によるメンテ
ナンスが不要となる。液面調節手段によってブレードに
対する液面を最適化するので、基体端面の拭取りがきれ
いに仕上がり、手作業による最終的な仕上げの加工が不
要になり、作業コストが低減する。
【0026】また本発明は、前記基体端面処理装置は、
前記溶剤槽の側面に密接するシャッタを上下に移動する
シャッタ移動機構を含み、前記液面調節手段は、前記基
体端面処理工程中では、シャッタ移動機構によってシャ
ッタを溶剤槽の高さ以下として、溶剤の液面をブレード
の上部先端よりも低い位置に保持し、前記残渣清掃処理
工程中では、シャッタ移動機構によってシャッタを溶剤
槽の高さ以上として、溶剤の液面をブレードの上部先端
よりも高い位置に保持することを特徴とする。
【0027】本発明に従えば、具体的にシャッタ移動機
構によってシャッタを上下移動し、かつ液面調節手段に
よってブレードと溶剤液面との相対的な高さ方向の位置
関係を最適化することによって、溶剤槽の収容量が可変
となる。残渣清掃処理工程中はシャッタを上げて収容量
を多くし、残渣が比較的少ない溶剤でブレードをよりき
れいに清掃することができる。このような残渣の少ない
溶剤を用いることによって溶剤槽内に残存する残渣は常
に少なく、基体端面の拭取りを、しみなどが残ることな
くきれいに仕上げることができる。
【0028】また本発明は、前記基体端面処理装置は、
前記溶剤槽を昇降する溶剤槽昇降手段または前記ブレー
ドを昇降するブレード昇降手段を含み、前記液面調節手
段は、前記基体端面処理工程中では、溶剤槽昇降手段に
よって溶剤槽を下降させてまたはブレード昇降手段によ
ってブレードを上昇させて、溶剤の液面をブレードの上
部先端よりも低い位置に保持し、前記残渣清掃処理工程
中では、溶剤槽昇降手段によって溶剤槽を上昇させてま
たはブレード昇降手段によってブレードを下降させて、
溶剤の液面をブレードの上部先端よりも高い位置に保持
することを特徴とする。
【0029】本発明に従えば、溶剤槽昇降手段によって
溶剤槽を昇降させることが可能となる。液面調節手段は
該溶剤槽昇降手段の昇降動作を制御して、ブレードと溶
剤液面との相対的な高さ方向の位置関係を最適化するこ
とができる。溶剤槽を昇降させることによって、少ない
溶剤量で基体端面を処理することができる。
【0030】また、ブレード昇降手段によってブレード
を昇降させることが可能となる。液面調節手段は該ブレ
ード昇降手段の昇降動作を制御して、ブレードと溶剤液
面との相対的な高さ方向の位置関係を最適化することが
できる。このような手法によれば、溶剤液面が一定とな
り、基体端面処理工程中における液面の波立ちが抑制さ
れ、塗膜のエッジ(境界線)を所望の位置に一定に形成
することができる。
【0031】また本発明は、前記基体端面処理装置は、
互いに対向するブレードを保持するブレード保持部材で
あって、保持部材回動機構によって対向するブレードを
開閉可能に保持するブレード保持部材を含み、前記基体
端面処理工程中では、保持部材回動機構によって閉じら
れたブレードが基体端面に当接し、前記残渣清掃処理工
程中では、保持部材回動機構によって保持部材が互いに
離反する方向または近接する方向に回動して開かれたブ
レードが、基体端面を解放することを特徴とする。
【0032】本発明に従えば、ブレード保持部材に保持
部材回動機構を設けることによって、溶剤の液面下でブ
レードを左右に大きく開いて残渣の清掃ができる。した
がって、残渣清掃処理工程で費やす時間を短縮すること
ができる。また、ブレードを下向きにして溶剤中に浸漬
して残渣を清掃することによって、残渣を確実に清掃す
ることができる。
【0033】また本発明は、互いに対向する複数組のブ
レードを支持する回転自在なブレード支持板を含むこと
を特徴とする。
【0034】本発明に従えば、2枚1組のブレードが複
数組設けられる。これらのブレードは、回転自在なブレ
ード支持板によって支持され、複数のブレードを順次交
換しながら使用することができる。したがって、残渣清
掃処理を効率的に短時間で実施することができる。
【0035】また本発明は、前記基体端面処理装置は、
ブレードを支持する回転自在な複数のブレード支持板を
含み、複数の前記ブレード支持板は、隣接するブレード
支持板とは逆方向に回転して基体端面にブレードを当接
させることを特徴とする。
【0036】本発明に従えば、複数のブレードが各ブレ
ード支持板に支持されて設けられる。各ブレード支持板
は回転自在であり、隣接するブレード支持板とは逆方向
に回転する。各ブレード支持板に支持された1組のブレ
ードを順次交換して使用することができる。したがっ
て、残渣清掃処理を効率的に短時間で実施することがで
きる。また、ブレード支持板が回転するとブレードの基
体接触部分が下向きとなって溶剤に浸漬するので、残渣
を確実に清掃することができる。
【0037】また本発明は、前記ブレードに付着した残
渣を除去するために超音波を該ブレードに作用させる超
音波発振手段を含むことを特徴とする。
【0038】本発明に従えば、超音波をブレードに作用
させることによって、より効果的かつ正確にブレードに
付着した残渣を清掃することができる。
【0039】また本発明は、円筒状導電性基体の端面の
外周面上に前記感光層形成装置によって樹脂を含有する
有機感光層材料の塗膜を形成した後、基体端面に形成さ
れた不要な塗膜を上述のうちのいずれか1つに記載の基
体端面処理装置によって除去して作製されたことを特徴
とする有機感光体である。
【0040】本発明に従えば、上述の有機感光体は基体
端面に余分な塗膜や残渣が残っていない感光体である。
このような感光体を画像形成装置に搭載することによっ
て、欠陥のない高い品位の画像を形成することができ
る。
【0041】また本発明は、円筒状導電性基体の端面の
外周面上に樹脂を含有する有機感光層材料の塗膜を感光
層形成装置によって形成する工程と、次に、基体端面に
形成された不要な塗膜を上述のうちのいずれか1つに記
載の基体端面処理装置によって除去する基体端面処理工
程と、次に、前記基体端面処理装置の残渣を除去する残
渣清掃処理工程とを備えることを特徴とする有機感光体
の製造方法である。
【0042】本発明に従えば、上述の製造方法では基体
端面に余分な塗膜や残渣が残っていない感光体を提供す
ることができる。
【0043】次に、本発明における有機感光体の材料に
ついて説明する。基体としては導電性を有する材料が用
いられる。たとえばアルミニウム、銅、真鍮、亜鉛、ニ
ッケル、ステンレス、クロム、モリブデン、バナジウ
ム、インジウム、チタン、金および白金などの金属や合
金、アルミニウム、アルミニウム合金、および酸化錫を
用いることができる。また、金や酸化インジウムなどを
蒸着または塗布したフィルム状のポリエステル、紙およ
び金属、導電性粒子を含有したプラスチックおよび紙、
並びに導電性ポリマーを含有したプラスチックなどを用
いても構わない。これらの材料は、円筒状、円柱状また
は薄膜シート状に加工して用いられる。特に本発明に用
いられる導電性基体は円筒状である。
【0044】まず、積層型の感光体について説明する。
感光層の形成に当たって、基体の傷および凹凸の被覆、
繰返し使用時の帯電性の劣化防止、低温/低湿環境下で
の帯電特性の改善などを目的として、基体と電荷発生層
および電荷輸送層との間に、下引き層を設ける場合があ
る。
【0045】下引き層としては、ポリアミド、共重合ナ
イロン、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリエ
ステル、エポキシ、フェノール樹脂、カゼイン、セルロ
ースおよびゼラチンなどの樹脂を用いることができ、特
にアルコール可溶性の共重合ナイロンが多く用いられ
る。また必要に応じて、特に下引き層の体積抵抗率の設
定、低温/低湿環境下での繰返しエージング特性の改善
などを目的として、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、酸
化インジウム、シリカおよび酸化アンチモンなどの無機
顔料が、ボールミル、ダイノーミルおよび超音波発振機
などの分散機を用いて、分散含有される。
【0046】下引き層の形成方法は次のようである。ま
ず、上述の樹脂と顔料とを、水や各種有機溶剤に分散し
て下引き層用塗布液を調整する。特に、水、メタノー
ル、エタノールおよびブタノールの単独溶剤、水とアル
コール類や2種類以上のアルコール類などの混合溶剤、
またはジクロロエタン、クロロホルム、トリクロロエタ
ン、トリクロロエチレンおよびパークロロエチレンなど
の塩素系溶剤とアルコール類との混合溶剤が好ましい。
調整した塗布液を図11の感光層形成装置1を用いて、
浸漬塗布法によって基体外周面上に塗布し、乾燥する。
【0047】下引き層中の無機顔料の割合は、30〜9
5重量%の範囲に選ばれる。また、下引き層の膜厚は
0.1〜5μm程度の範囲に選ばれる。
【0048】電荷発生層は、光照射によって電荷を発生
する電荷発生物質を主成分とし、必要に応じて公知の結
着剤、可塑剤および増感剤などを含有しても構わない。
【0049】電荷発生物質としては、たとえばペリレン
イミドやペリレン酸無水物などのペリレン系顔料、キナ
クリドンやアントラキノンなどの多環キノン系顔料、金
属および無金属フタロシアニンやハロゲン化無金属フタ
ロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、スクエアリウ
ム色素、アズレニウム色素、チアピリリウム色素、およ
びカルバゾール骨格、スチリルスチルベン骨格、トリフ
ェニルアミン骨格、ジベンゾチオフェン骨格、オキサジ
アゾール骨格、フルオレノン骨格、ビススチルベン骨
格、ジスチリルオキサジアゾール骨格またはジスチリル
カルバゾール骨格を有するアゾ顔料が挙げられる。特に
高い電荷発生能を有する顔料としては、無金属フタロシ
アニン顔料、オキソチタニルフタロシアニン顔料、フロ
ーレン環およびフルオレノン環を含有するビスアゾ顔
料、芳香族アミンから成るビスアゾ顔料およびトリスア
ゾ顔料が挙げられ、高い感度を有する感光体を提供する
ことができる。
【0050】また電荷発生層の結着剤としては、たとえ
ばメラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリウ
レタン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合樹脂、ポリカーボネイト樹脂、フェノキシ樹脂、ポ
リビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリア
ミド樹脂およびポリエステル樹脂が挙げられる。
【0051】電荷発生層は下引き層と同様に、電荷発生
層用塗布液を調整し、該塗布液を図11の感光層形成装
置1を用いて、浸漬塗布法によって下引き層が形成され
た基体上に塗布し、乾燥して形成される。電荷発生層用
塗布液は、上述の結着剤を溶剤に溶解し、電荷発生物質
を分散して調整される。結着剤を溶解する溶剤として
は、たとえばアセトン、メチルエチルケトンおよびシク
ロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチルや酢酸ブチル
などのエステル類、テトラヒドロフランやジオキサンな
どのエーテル類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンな
どの芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド
やジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒を
用いることができる。
【0052】なお、電荷発生層は、上述した結着剤を溶
解した溶剤中に電荷発生物質を分散した塗布液を用いた
塗布方法以外に、真空蒸着法で直接成膜しても形成する
ことができる。しかし、一般に塗布方法が好ましい。電
荷発生層中の電荷発生物質の割合は、30〜90重量%
の範囲に選ばれる。また、電荷発生層の膜厚は0.05
〜5μmの範囲、好ましくは0.1〜2.5μmの範囲
に選ばれる。
【0053】電荷輸送層は、電荷発生層上に設けられ
る。電荷発生物質が発生した電荷を受入れこれを輸送す
る能力を有する電荷輸送物質、結着剤およびゆず肌防止
レベリング剤を必須成分とし、必要に応じて公知の可塑
剤や増感剤などを含有しても構わない。
【0054】電荷輸送物質としては、たとえばポリ−N
−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カ
ルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレ
ン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビ
ニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール
誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導
体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アントラセ
ン、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プ
ロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、
ピラゾリン誘導体、フェニルヒドラゾン類、ヒドラゾン
誘導体、トリフェニルアミン系化合物、トリフェニルメ
タン系化合物、スチルベン系化合物、および3−メチル
−2−ベンゾチアゾリン環を有するアジン化合物などの
電子供与性物質、あるいはフルオレノン誘導体、ジベン
ゾチオフェン誘導体、インデノチオフェン誘導体、フェ
ナンスレンキノン誘導体、インデノピリジン誘導体、チ
オキサントン誘導体、ベンゾ[c]シンノリン誘導体、
フェナジンオキサイド誘導体、テトラシアノエチレン、
テトラシアノキノジメタン、ブロマニル、クロラニル、
およびベンゾキノンなどの電子受容性物質が挙げられ
る。
【0055】電荷輸送層の結着剤としては、電荷輸送物
質と相溶性を有するものであればよく、たとえばポリカ
ーボネイトおよび共重合ポリカーボネイト、ポリアリレ
ート、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリケトン、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリビ
ニルケトン、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、フェ
ノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂および
これらの共重合樹脂が挙げられる。これらを単独または
2種以上混合して用いても構わない。特に、ポリスチレ
ン、ポリカーボネイトおよび共重合ポリカーボネイト、
ポリアリレートおよびポリエステルは、体積抵抗率が1
13Ω以上あり、また成膜性および電位特性に優れてい
るので、好ましい。
【0056】電荷輸送層は、下引き層や電荷発生層と同
様に、電荷輸送層用塗布液を調整し、該塗布液を図11
の感光層形成装置1を用いて、浸漬塗布法によって下引
き層および電荷発生層が形成された基体上に塗布し、乾
燥して形成される。電荷輸送層用塗布液は、上述の結着
剤を溶剤に溶解し、電荷輸送物質を溶解して調整され
る。結着剤および電荷輸送物質を溶解する溶剤として
は、たとえばメタノールやエタノールなどのアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトンおよびシクロヘキサ
ノンなどのケトン類、エチルエーテルやテトラヒドロフ
ランなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロエタン
およびジクロロメタンなどの脂肪族ハロゲン炭化水素、
ベンゼン、クロロベンゼンおよびトルエンなどの芳香族
炭化水素が挙げられる。下引き層、電荷発生層および電
荷輸送層の作成に用いられる溶剤としては、特に非ハロ
ゲン系有機溶剤が好ましい。
【0057】電荷輸送層中の電荷輸送物質の割合は、3
0〜80重量%の範囲が好ましい。また、電荷輸送層の
膜厚は10〜50μmの範囲、特に15〜40μmの範
囲が好ましい。
【0058】下引き層用塗布液は、浸漬塗布などの塗布
工程でそれぞれ塗布されて塗膜が形成された後、本発明
に係る基体端部処理工程が実施されて、基体端部に形成
された余分な塗膜が除去される。基体端部処理が実施さ
れた後、塗膜は熱風や遠赤外線などの乾燥機を用いて乾
燥され、下引き層が完成する。同様にして電荷発生層お
よび電荷輸送層が順次形成され、感光体が完成する。塗
膜の乾燥条件は、40℃〜130℃で、10分〜2時間
が好ましいが、各層に溶剤が残らないような条件であれ
ばよい。
【0059】次に、単層型感光体について説明する。単
層型感光体は、前述の結着剤中に電荷発生物質を分散さ
せた感光層、または前述の電荷輸送物質を含む結着剤中
に電荷発生物質を顔料粒子の形で分散させた感光層を有
する。単層型感光体はオゾンの少ない正帯電型感光体で
あり、また単一の感光層で構成されるので、製造コスト
や歩留まりが積層型に比べて高い。
【0060】電子写真用感光体の感光層には、感度の向
上を図り、繰返し使用時の残留電位の上昇や疲労などを
抑えることを目的として、1種もしくは2種以上の電子
受容物質や色素を含有しても構わない。電子受容物質と
しては、たとえば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水
フタル酸および4−クロルナフタル酸無水物などの酸無
水物、テトラシアノエチレンやテレフタルマロンジニト
リルなどのシアノ化合物、4−ニトロベンズアルデヒド
などのアルデヒド類、アントラキノンや1−ニトロアン
トラキノンなどのアントラキシン類、2,4,7−トリ
ニトロフルオレノンや2,4,5,7−テトラニトロフ
ルオレノンなどの多環もしくは複素環ニトロ化合物が挙
げられる。色素としては、たとえばキサンテン系色素、
チアジン色素、トリフェニルメタン色素、キノリン系顔
料および銅フタロシアニンなどの有機光導電性化合物が
挙げられる。
【0061】さらに感光層は、成形性、可撓性および機
械的強度の向上を目的として、周知の可塑剤を含有して
も構わない。可塑剤としては、たとえば二塩基酸エステ
ル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、フタル酸エステ
ル、塩素化パラフィンおよびエポキシ型可塑剤が挙げら
れる。また感光層は、必要に応じて、ポリシロキサンな
どのゆず肌防止レベリング剤、耐久性向上のためフェノ
ール系化合物、ハイドロキノン系化合物、トコフェロー
ル系化合物およびアミン系化合物などの酸化防止剤や紫
外線吸収剤を含有しても構わない。
【0062】
【発明の実施の形態】図1は、有機感光体製造装置の本
発明の実施の第1形態である基体端面処理装置31aを
示す断面図である。図1(a)は基体端面処理工程を示
し、図1(b)は残渣清掃処理工程を示す。基体端面処
理装置31aは、溶剤33を収容する溶剤槽32を有す
る。補助槽38に収容された溶剤33が、ポンプ37に
よって溶剤槽32に供給される。該装置31によって処
理される基体36は図示しないチャッキング装置などに
よって保持され、該基体36の下端部は溶剤槽32の溶
剤33に浸漬可能に構成される。
【0063】基体36は有機電子写真感光体を構成し、
円筒形状で導電性を有する。基体36の外周面上には、
浸漬塗布法などの塗布方法を採用した後述する感光層形
成装置1によって、積層型感光体の場合は下引き層、電
荷発生層および電荷輸送層用の塗膜が、単一層型感光体
の場合は感光層用塗膜が、それぞれ形成されている。基
体端面処理装置31aは、基体36の下端部に形成され
た不要な塗膜を溶解し拭取って除去する。したがって、
溶剤槽32に収容される溶剤33は上述の塗膜を溶解可
能な溶剤である。特に本発明によれば溶剤33には、該
溶剤33に可溶な樹脂が少なくとも含有される。
【0064】また、基体端面処理装置31aは基体36
の下端部の外周面に当接するブレード34を有する。ブ
レード34は、たとえば柔軟性を有する板状の部材で実
現され、ブレードホルダ35に保持されて溶剤槽内に配
置される。さらに、基体端面処理装置31aは溶剤槽3
2に収容された溶剤33の液面と、ブレード34の高さ
方向の位置との相対的な位置関係を調節する手段を備え
る。具体的には、前記ポンプ37と補助槽38で構成さ
れる。これによって、ブレード34の上部先端を溶剤3
3の液面よりも低く設定してブレード34を溶剤33に
充分に浸漬することと、ブレード34の上部先端を溶剤
33の液面よりも高く設定してブレード34を溶剤33
から飛び出させることとが実現できる。
【0065】基体端面処理工程では図1(a)に示され
るように、ブレード34の上部先端が溶剤33の液面よ
りも高く設定される。基体36の下端部を溶剤33に浸
漬し、上述のように設定されたブレード34を基体36
の端面に当接する。ブレード34は、たとえば2枚1組
で設けられる。2枚のブレード34は円筒形状の基体3
6の内方側と外方側とに互いに対向して設けられ、基体
36を挟む。そして、基体36とブレード34とを相対
的に回転させると、基体36の外方側の端面に当接する
ブレード34によって、該部分34が当接した部分に形
成された余分な塗膜が拭取られる。
【0066】たとえば下引き層や電荷発生層のような顔
料分散系の感光層の基体端面を拭取る場合では、溶剤3
3に溶解しない顔料を主とする残渣が基体端面に残った
り再付着したりする。しかし本形態では、樹脂を含有す
る溶剤33を使用しているので、基体端面には薄い樹脂
膜が形成される。該樹脂膜は基体36に残ったり再付着
したりした残渣を覆うので、残渣は簡単に剥がれない。
このため、基体端面処理工程後、次工程へ基体36を搬
送する際に使用するパレットへの残渣の落下を防止する
ことができる。また、次の塗膜形成時における塗布液中
への残渣の落下を防止でき、黒点や白点などの画像欠陥
を低減することができる。
【0067】前記溶剤33に含有される樹脂の濃度は1
〜5wt%の範囲、特に1〜3wt%の範囲が、塗膜を
溶解する能力を損なうことなく、かつ適度な付着力で残
渣を覆うことができるので、好ましい。このように濃度
が比較的低いので、形成される樹脂膜の厚さも薄くな
り、次の塗膜形成後の基体端面処理工程で容易に除去す
ることができる。
【0068】基体端面処理工程後の残渣清掃処理工程で
は図1(b)に示されるように、ブレード34の上部先
端が溶剤33の液面よりも低く設定される。具体的に
は、ポンプ106によって補助槽38から溶剤槽32に
溶剤が供給されて液面を上昇させ、ブレード34の全体
を溶剤33に充分に浸漬させる。また、ブレード34は
基体36を解放する。このようにして、ブレード34に
付着した残渣を溶剤33で溶解して清掃する。再び基体
端面処理工程に移行する際には、ポンプ37を逆回転さ
せて液面を降下させる。
【0069】図2は、本発明の実施の第2形態である基
体端面処理装置31bを示す断面図である。図2(a)
は基体端面処理工程を示し、図2(b)は残渣清掃処理
工程を示す。基体端面処理装置31bは前記装置31a
とほぼ同様にして構成されるが、溶剤槽32の側壁に密
接するシャッタ39が設けられ、該シャッタ39を上下
に移動するシャッタ移動機構を備えることを特徴とす
る。該シャッタ移動機構を制御して液面調節手段は、ブ
レード34の上部先端と溶剤33の液面との相対的な位
置関係を調節する。
【0070】すなわち、基体端面処理工程では図2
(a)に示されるように、シャッタ移動機構によってシ
ャッタ39は溶剤槽32の先端の高さ以下に配置され
て、溶剤33の液面はブレード34の上部先端よりも低
く設定される。このとき、ポンプ37によって補助槽3
8から溶剤槽32に溶剤33を供給しても、溶剤33は
シャッタ39の上のスリット40からオーバフローし、
溶剤33の液面高さは安定する。また、溶剤槽32に収
容された溶剤33の樹脂濃度は一定に保たれる。
【0071】残渣清掃処理工程では図2(b)に示され
るように、シャッタ移動機構によってシャッタ39は溶
剤槽32の先端の高さよりも高く配置されて、溶剤33
の液面はブレード34の上部先端よりも高く設定され
る。
【0072】図3は、本発明の実施の第3形態である基
体端面処理装置31cを示す断面図である。図3(a)
は基体端面処理工程を示し、図3(b)は残渣清掃処理
工程を示す。基体端面処理装置31cは前記装置31a
とほぼ同様にして構成されるが、ブレードホルダ35を
支持してブレード34の位置を固定するためのブレード
支持部材42と、溶剤槽32を昇降させるための溶剤槽
昇降装置41とを備えることを特徴とする。該溶剤槽昇
降装置41の昇降動作を制御して液面調節手段は、ブレ
ード34の上部先端と溶剤33の液面との相対的な位置
関係を調節する。
【0073】すなわち、基体端面処理工程では図3
(a)に示されるように、溶剤槽昇降装置41によっ
て、ブレード34の上部先端が溶剤33の液面よりも高
く設定されるように、溶剤槽32を配置する。残渣清掃
処理工程では図3(b)に示されるように、溶剤槽昇降
装置41によって、ブレード34の上部先端が溶剤33
の液面よりも低く設定されるように、溶剤槽32を配置
する。
【0074】前記溶剤槽昇降装置41は、たとえばボー
ルねじ45、該ボールねじ45と溶剤槽32とを連結す
る連結部材44およびボールねじ45を回転駆動するモ
ータ46で構成されるが、溶剤槽32を昇降可能な構成
であればどのような構成であっても構わない。
【0075】図4は、本発明の実施の第4形態である基
体端面処理装置31dを示す断面図である。図4(a)
は基体端面処理工程を示し、図4(b)は残渣清掃処理
工程を示す。基体端面処理装置31dは前記装置31a
とほぼ同様にして構成されるが、ブレードホルダ35を
支持するとともにブレード34を昇降させるためのブレ
ード昇降装置43を備えることを特徴とする。該ブレー
ド昇降装置43の昇降動作を制御して液面調節手段は、
ブレード34の上部先端と溶剤33の液面との相対的な
位置関係を調節する。
【0076】すなわち、基体端面処理工程では図4
(a)に示されるように、ブレード昇降装置43によっ
て、ブレード34の上部先端が溶剤33の液面よりも高
く設定されるように、ブレード34を配置する。残渣清
掃処理工程では図4(b)に示されるように、ブレード
昇降装置43によって、ブレード34の上部先端が溶剤
33の液面よりも低く設定されるように、ブレード34
を配置する。
【0077】前記ブレード昇降装置43は、たとえばブ
レードホルダ35を支持するボールねじ47および該ボ
ールねじ47を回転駆動するモータ48で構成される
が、ブレード34を昇降可能な構成であればどのような
構成であっても構わない。
【0078】図5は、本発明の実施の第5形態である基
体端面処理装置のブレード保持部材51aを示す断面図
である。図5(a)は基体端面処理工程を示し、図5
(b)は残渣清掃処理工程を示す。該ブレード保持部材
51aは、第1〜第4形態の基体端面処理装置31a〜
31dのうちのいずれにも適用可能である。ブレード保
持部材51aは、互いに対向する2枚のブレード34を
保持する。また、ブレード保持部材51aは、当該保持
部材51aを回動する保持部材回動機構によって、ブレ
ード34を開閉可能に保持する。
【0079】基体端面処理工程では図5(a)に示され
るように、保持部材回動機構によって、ブレード34が
溶剤33に浸漬している基体36の下端部を挟持するよ
うに、ブレード保持部材51aが閉じられる。このとき
前記液面調節手段によって、ブレード34の上部先端が
溶剤33の液面から突出するように、液面高さが調節さ
れている。
【0080】残渣清掃処理工程では、保持部材回動機構
によって図5(a)の矢符Aの方向、すなわちブレード
保持部材51aが互いに離反する方向に回動して、図5
(b)に示されるようにブレード34が開かれる。すな
わち、ブレード保持部材51aが、その接合部分を中心
として左右に開かれる。これによって、ブレード34は
基体36の下端部を解放する。したがって、溶剤33の
液面高さが一定であってもブレード34は溶剤33に浸
漬し、ブレード34に付着している残渣を溶剤33で溶
解して清掃される。
【0081】図6は、本発明の実施の第6形態である基
体端面処理装置のブレード保持部材51bを示す図であ
る。図6(a)は基体端面処理工程を示す断面図であ
り、図6(b)は残渣清掃処理工程を示す断面図であ
り、図6(c)は基体端面処理工程を示す上面図であ
る。該ブレード保持部材51bは、前記ブレード保持部
材51aとほぼ同様に構成されるが、基体36を解放す
る際の回動方向が異なることを特徴とする。
【0082】基体端面処理工程では図6(a)に示され
るようである。すなわち図5(a)と同様に、保持部材
回動機構によってブレード保持部材51bが閉じられ、
ブレード34が基体36の下端部を挟持する。
【0083】残渣清掃処理工程では、基体端面を解放し
た後、図6(a)および図6(c)の矢符Bの方向、す
なわちブレード保持部材51bが互いに近接する方向に
回動して、図6(b)に示されるようにブレード34が
開かれる。すなわち、ブレード保持部材51bが、その
接合部分を中心として相互に交差する方向に開かれる。
この場合、ブレード34の基体36との接触部分が下向
きになるので、ブレード34に付着している残渣が除去
しやすくなる。
【0084】図7は、本発明の実施の第7形態である基
体端面処理装置のブレード支持板52を示す断面図であ
る。該ブレード支持板52は、第1〜第4形態の基体端
面処理装置31a〜31dのうちのいずれにも適用可能
である。ブレード支持板52は、互いに対向する複数組
のブレード34を支持し、回転自在に設けられる。具体
的にブレード支持板52には、互いに対向する2枚1組
のブレード34を保持する4つのブレードホルダ35が
設けられている。
【0085】溶剤33の液面はブレード34の上部先端
よりも低い位置に維持される。したがって、1組のブレ
ード34が基体端面処理を行っている間に、他の3組の
ブレード34に対して残渣清掃処理を施すことができ
る。すなわち、他の3組のブレード34は溶剤33に浸
漬され、該ブレード34に付着している残渣は溶剤33
で溶解して清掃される。このように本形態では、基体端
面処理工程と残渣清掃処理工程とを同時に行うことがで
きる。また、矢符Cの方向にブレード支持板52を回転
させると、清掃されたブレード34で順次基体端面処理
を行うことができ、基体端面処理を行ったブレード34
の残渣清掃処理を行うことができる。
【0086】図8は、本発明の実施の第8形態である基
体端面処理装置のブレード支持板53a,53bを示す
図である。図8(a)は断面図であり、図8(b)は上
面図である。該ブレード支持板53a,53bは、第1
〜第4形態の基体端面処理装置31a〜31dのうちの
いずれにも適用可能である。複数、ここでは3つのブレ
ード支持板53a,53bはブレード34を支持し、回
転自在に設けられる。ブレード支持板53a,53b
は、隣接するブレード支持板53a,53bとは逆方向
D,Eに回転して、基体端面にブレード34を当接させ
る。
【0087】具体的には、矢符Dの方向に回転可能な2
つのブレード支持板53aには、ブレードホルダ55に
それぞれ保持されたブレード34が4枚設けられてい
る。同様にして、矢符Eの方向に回転可能な単一のブレ
ード支持板53bも、ブレードホルダ55にそれぞれ保
持されたブレード34が4枚設けられている。基体36
の下端部は、ブレード支持板53aのブレード34と、
ブレード支持板53bのブレード34とによって挟持さ
れる。
【0088】溶剤33の液面はブレード34の上部先端
よりも低い位置に維持される。したがって、ブレード支
持板53aの1つのブレード34と、ブレード支持板5
3bの1つのブレード34とが基体端面処理を行ってい
る間に、他のブレード34に対して残渣清掃処理を施す
ことができる。すなわち、他のブレード34は溶剤33
に浸漬され、該ブレード34に付着している残渣は溶剤
33で溶解して清掃される。このように本形態では、基
体端面処理工程と残渣清掃処理工程とを同時に行うこと
ができる。また、矢符Dの方向にブレード支持板53a
を回転させ、矢符Eの方向にブレード支持板53bを回
転させると、清掃されたブレード34で順次基体端面処
理を行うことができ、基体端面処理を行ったブレード3
4の残渣を清掃することができる。
【0089】図9は、本発明の実施の第9形態である基
体端面処理装置31eを示す断面図である。図9(a)
は基体端面処理工程を示し、図9(b)は残渣清掃処理
工程を示す。基体端面処理装置31eは前記基体端面処
理装置31aとほぼ同様にして構成されるが、溶剤槽3
2の側壁に超音波を発振する超音波発振子54を設けた
ことを特徴とする。なお、超音波発振子54は、基体端
面処理装置31b〜31dに設けても構わない。
【0090】基体端面処理工程では図9(a)に示され
るように基体端面処理装置31aと同様にブレード34
の上部先端が溶剤33の液面よりも高く設定されて基体
36の下端部を溶剤33に浸漬し、ブレード34を基体
36の端面に当接し、基体36とブレード34とを相対
的に回転させて余分な塗膜が拭取られる。
【0091】残渣清掃処理工程では図9(b)に示され
るように基体端面処理装置31aと同様にブレード34
の上部先端が溶剤33の液面よりも低く設定されてブレ
ード34の全体を溶剤33に充分に浸漬させ、またブレ
ード34は基体36を解放する。このとき、超音波発振
子54を作動させて、ブレード34を超音波によって洗
浄する。これによって、ブレード34に付着した残渣を
溶剤33のみで清掃する場合と比較して、より効果的か
つ正確に残渣を除去することができる。
【0092】図10は、本発明の実施の第10形態であ
る基体端面処理装置31dの基体端面処理工程を説明す
るための断面図である。ここでは、前記基体端面処理装
置31dを用いて、基体端面処理工程を2回に分けて行
う場合について説明する。
【0093】1回目の基体端面処理工程では、図10
(a)に示されるように図4(a)と同様にして基体端
面処理を行った後、図4(b)と同様にして残渣清掃処
理を行う。続いて、ブレード昇降装置46によってブレ
ード34を上昇させ、図10(b)に示されるようにブ
レード34の上部先端を溶剤33の液面から突出させ、
1回目と同様にして2回目の基体端面処理を行う。この
とき、溶剤33の液面高さは、残渣清掃処理工程時の高
さに保持されたままである。
【0094】このように2回に分けて基体端面処理を行
うと、基体36の拭取り面がよりきれいに仕上がる。特
に、1回目の基体端面処理を予め定められる拭取り幅よ
りも少ない幅で拭取り、残渣清掃処理を行った後、2回
目の基体端面処理では前記予め定められる拭取り幅で拭
取ることが、拭取り面をきれいに仕上げる上で好まし
い。
【0095】図11は、有機感光体製造装置の感光層形
成装置1を示す図である。感光層形成装置1の塗布槽2
は感光層用の塗布液3で満たされ、該塗布液3にはチャ
ッキング装置4によって保持された円筒状の導電性基体
5が浸漬される。基体5は、前記基体36と同様であ
る。基体5の浸漬に当たって、チャッキング装置4はモ
ータ6を備える昇降装置7によって下降される。基体5
を充分浸漬した後、チャッキング装置4は昇降装置7に
よって上昇されて基体5が塗布液3から引上げられる。
モータ6の回転量を制御して、基体5の塗布液3への浸
漬深さが選ばれる。
【0096】基体浸漬時に塗布槽2からオーバフローし
た塗布液3は、オーバフロー槽8から補助槽9に回収さ
れる。回収された塗布液3は撹拌装置10によって撹拌
され、その粘度が一定になるよう調整される。さらに塗
布液3中の異物がフィルタ11で濾過された後、ポンプ
12によって塗布槽2に戻される。戻された塗布液3に
よって塗布槽2が満たされると、次の塗布動作が実行さ
れる。基体5の外周面上に塗布された塗布液3の塗膜
は、本発明に基づく前記基体端面処理装置で処理された
後、乾燥され、このようにして感光層が形成される。な
お、感光体形成装置は該感光層形成装置1と上述した基
体端面処理装置とを備える。
【0097】図12は、有機感光体61を示す図であ
る。有機感光体61は、基体36と、その外周表面上に
形成された有機感光層材料から成る感光層、すなわち塗
膜62とから成る。有機感光体61の下端部に形成され
た余分な塗膜62aが上述した基体端面処理装置で拭取
られて除去される。
【0098】なお、基体端面処理工程を2回に分けて行
う図10の第10形態では、余分な塗膜62aの幅を基
体36の末端から第1境界線63までとすると、1回目
の基体端面処理工程では基体36の末端から第1境界線
63よりも手前の第2境界線64までの余分な塗膜20
aをブレード34で拭取って除去する。2回目の基体端
面処理工程では、第2境界線64から第1境界線63ま
での余分な塗膜20aをブレード34で拭取って除去す
る。この第1境界線63から第2境界線64までの長さ
は拭取り幅にもよるが、0.5〜3mmとすることが好
ましく、特に1.0〜1.5mmとすることが好まし
い。
【0099】図13は、有機感光体61を搭載した画像
形成装置であるレーザプリンタ71を示す図である。レ
ーザプリンタ71は、有機感光体61、半導体レーザ7
2、回転多面鏡73、結像レンズ74、ミラー75、コ
ロナ帯電器76、現像器77、転写紙カセット78、給
紙ローラ79、レジストローラ80、転写帯電器81、
分離帯電器82、搬送ベルト83、定着器84、排紙ト
レイ85およびクリーナ86を含んで構成される。
【0100】有機感光体61は、図示しない駆動手段に
よって矢符87の方向に回転可能に構成される。半導体
レーザ72からのレーザビーム88は、回転多面鏡73
によって感光体61の表面に対してその長手方向(主走
査方向)に繰返し走査される。結像レンズ74はf−θ
特性を有し、レーザビーム88をミラー75で反射させ
て感光体61の表面に結像させて露光させる。感光体6
1を回転させ、レーザビーム88を上述のようにして走
査して結像させることによって、感光体61の表面には
静電潜像が形成される。
【0101】コロナ帯電器76は、レーザビーム88の
結像点よりも感光体61の回転方向上流側に設けられ、
感光体61の表面を均一に帯電させる。現像器77は、
前記結像点よりも回転方向下流に設けられ、感光体61
にトナーを供給し、静電潜像をトナー像として現像す
る。転写紙カセット78に収容された転写紙は、給紙ロ
ーラ79によって1枚ずつ取出され、レジストローラ8
0によって感光体61への露光と同期して、現像器77
のさらに回転方向下流側に設けられる転写帯電器81に
与えられ、トナー像が転写紙に転写される。該転写帯電
器81に近接してさらに回転方向下流側には分離帯電器
82が設けられ、該分離帯電器82はトナー像が転写さ
れた転写紙を除電して感光体61から分離する。
【0102】分離された転写紙は搬送ベルト83によっ
て定着器84に搬送されて、トナー像が転写紙に定着さ
れる。このようにして画像が形成された転写紙は、排紙
トレイ85に定着される。なお、分離帯電器82のさら
に回転方向下流側であって前記コロナ帯電器76の回転
方向上流側には、感光体61の表面に残留するトナーを
清掃するクリーナ86が図示しない除電ランプとともに
設けられる。感光体61を回転させることによって画像
形成が繰返される。
【0103】なお、レーザプリンタ71は図13に示さ
れる構成に限らず、本発明に係る感光体61が使用可能
な構成であれば、どのような構成であっても構わない。
たとえば、感光体61の外径が40mm以下の場合に
は、分離帯電器82を設けなくても構わない。
【0104】また、感光体61をコロナ帯電器76、現
像器77およびクリーナ86のうちの少なくともいずれ
か1つと一体的に構成して、プロセスカートリッジとし
ても構わない。たとえば、感光体61、コロナ帯電器7
6、現像器77およびクリーナ86の全てを組込んだプ
ロセスカートリッジ、感光体61、コロナ帯電器76お
よび現像器77を組込んだプロセスカートリッジ、感光
体61とクリーナ86とを組込んだプロセスカートリッ
ジ、感光体61と現像器77とを組込んだプロセスカー
トリッジが構成可能である。プロセスカートリッジを用
いると、プリンタなどにおいて、構成要素の交換が容易
となる。
【0105】また、コロナ帯電器76は、たとえばコロ
トロン帯電器、スコロトロン帯電器、鋸歯帯電器および
ローラ帯電器で実現しても構わない。現像器77として
は、接触式および非接触式のうち少なくともいずれか一
方を採用しても構わない。クリーナ86としては、ブレ
ードクリーナやブラシクリーナなどを用いても構わな
い。また、図示しない除電ランプは、現像バイアスなど
の高圧をかけるタイミングなどを工夫することによっ
て、設けなくても構わない。
【0106】次に、本発明に基づく基体端面処理装置を
用いて形成された有機感光体について、以下の実施例で
詳細に説明する。
【0107】(実施例1)メチルイソブチルケトン97
重量部に、以下の構造式(I)のビスアゾ顔料(クロル
ダイアンブルー)1.5重量部と、ブチラール樹脂(ユ
ニオンカーバイド社製)1.5重量部とを混合し、ペイ
ントシェーカで8時間分散し、電荷発生層用塗布液を調
製した。
【0108】
【化1】
【0109】次ぎに、図11に示される感光層形成装置
1を用いて、直径φ65mm×長さ348mmのアルミ
ニウム製の円筒状の導電性基体36を、前記電荷発生層
用塗布液に浸漬し、乾燥後の膜厚が0.8μmになるよ
うに、該塗布液を塗布して電荷発生層を形成した。
【0110】続いて、ジクロルメタン8重量部に、以下
の構造式(II)のヒドラゾン系化合物(4−ジエチル
アミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾ
ン)1重量部と、ポリカーボネイト樹脂(三菱ガス化学
製ユーピロン)1重量部とを混合し、マグネッティクス
ターラで撹拌溶解し、電荷輸送層用塗布液を調製した。
【0111】
【化2】
【0112】再び、図11に示される感光層形成装置1
を用いて、乾燥後の膜厚が20μmになるように、電荷
発生層上に電荷輸送層用塗布液を塗布して電荷輸送層を
形成し、このようにして有機感光体61を作製した。な
お、電荷発生層用塗布液を塗布した後、図1に示される
本発明に基づく基体端面処理装置31aを用いて前述の
基体端面処理を施した。このようにして連続して100
本の感光体61を作製したときの、各種基体端面処理条
件1〜14と、良品率の評価結果とを表1および表2に
示す。なお、表1および表2においてブレード位置は、
ブレード34の上部先端が溶剤33の液面よりも高い場
合をプラスとし、溶剤33の液面よりも低い場合をマイ
ナスとして示している。また、拭取り溶剤に含有させる
樹脂は感光層に用いられる樹脂と同一とした。
【0113】
【表1】
【0114】
【表2】
【0115】表1および表2から明らかなように、ブレ
ード34の上部先端が溶剤33の液面よりも2mm高
く、かつ基体端面処理後に溶剤33の液面を上昇させて
残渣清掃処理を行う方法において高い良品率が得られ、
最も精度良く効率的であることが判った。また、溶剤3
3に含有される樹脂の濃度を1〜3wt%の範囲に選ぶ
ことが、歩留まりが高く良好であることが判った。
【0116】(実施例2〜10)共重合ナイロン樹脂
(CM4000:東レ株式会社製)6重量部をメタノー
ル94重量部に溶解した下引層用塗布液を、感光層形成
装置1を用いて、アルミニウム性の円筒状の導電性基体
36の外周表面に、乾燥膜厚が1.5μmになるように
浸漬塗布して下引き層を形成した。次ぎに、下引き層の
上に順次、実施例1と同様にして電荷発生層と電荷輸送
層とを形成した。
【0117】電荷発生層用塗布液として、ε型銅フタロ
シアニン(リオフォトンEPPC:東洋インキ社製)2
重量部と、ブチラール樹脂(エスレックBL−1:積水
化学社製)1重量部と、テトラヒドロフラン100重量
部とを調合し、ボールミルで8時間分散したものを用意
し、乾燥膜厚が0.4μmの電荷発生層を形成した。
【0118】電荷輸送層用塗布液として、ブタジエン系
電荷輸送剤(1,1−ビス(p−ジエチルアミノフェニ
ル)−4,4−1,3−ブタジエン:高砂香料社製)1
重量部と、ポリカーボネイト樹脂(パンライトL−12
25:帝人化成社製)1重量部と、シリコーン系レベリ
ング剤(KF−96:信越化学工業社製)0.0001
重量部とをジクロロメタン10重量部に溶解したものを
用意し、電荷発生層上に乾燥膜厚が17μmとなるよう
に塗布し、80℃で1時間乾燥して電荷輸送層を形成
し、このようにしてLBP電子写真感光体を作製した。
このようにして連続100本の感光体を作製した。
【0119】作製された感光体に対しては、図2〜図1
0に示す本発明に基づく基体端面処理装置を用いて前述
したような基体端面処理をそれぞれ施した。その結果を
表3に示す。なお、拭取り条件は、拭取り用の溶剤33
に含有される樹脂を各感光層にの樹脂と同一とし、その
濃度を2wt%とした。また、拭取り時においてブレー
ド34の上部先端が溶剤33の液面よりも2mm高くし
てブレード34に付着した残渣を除去する残渣清掃処理
工程を施した。
【0120】
【表3】
【0121】表3に示すように、いずれの実施例2〜1
0においても、歩留まりが高く、かつ拭取り面の精度が
良好であり、安定した感光体を提供することが可能であ
ることが判った。
【0122】なお、本発明は上述の図面に示した実施例
のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内で適宜変形して実施できることは勿論であ
る。
【0123】また、本発明に用いられるブレード34
は、弾性が比較的高く、耐溶剤性が高い材料で構成する
ことが好ましい。たとえば、フッ素系のゴム材料で構成
することが好ましい。拭取り用の溶剤33としては、安
全性やコストなどを考慮すれば、基本的には塗膜形成に
用いたものを使用するのが好ましいが、塗膜を溶解する
ものであれば特に限定されない。拭取り用の溶剤33に
含有される樹脂も感光層を構成する樹脂と同一とするこ
とが好ましいが、感光体特性を損なわない限り、特に限
定されない。
【0124】さらに、拭取り時の基体36またはブレー
ド34の回転数は3〜30rpmの範囲が好ましく、特
に6〜10rpmが好ましい。これは、溶剤33の飛沫
や波立ちが少ないためである。ブレード34への押圧は
0.5〜2.0kg重が好ましい。残渣清掃処理時間は
0.5〜5分間が好ましく、特に1〜2分間が効率的で
あり好ましい。溶剤槽32の内部にブレード34に当接
可能でかつ回転可能なブラシを設け、清掃中に該ブラシ
を回転させること、または溶剤槽32の内部で溶剤33
を循環したり撹拌したりすることが、より短時間で清掃
できるので好ましい。
【0125】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、樹脂含有
溶剤によって基体端部の外周面上に形成された不要な塗
膜を拭取るようにしたので、溶剤に含有される樹脂によ
る膜で基体端面に付着した剥がれやすい残渣を覆うこと
ができる。したがって、残渣の容易な剥離が防止でき、
次工程への基体搬送時に使用されるパレットの残渣によ
る汚染や、次の塗布液への基体浸漬時における残渣の塗
布液中への落下が防止でき、黒点や白点などの画像欠陥
の発生を抑制して、高い良品率で有機感光体を製造する
ことができる。
【0126】また本発明によれば、溶剤に含有される樹
脂を有機感光層材料を構成する樹脂と同一としたので、
不要な塗膜を容易に拭取って、前記樹脂による膜で基体
端面を確実に覆うことができる。このような樹脂は次の
塗布工程へ持込まれても塗布液に溶解し、形成される感
光層に対して悪影響を及ぼさないので好ましい。
【0127】また本発明によれば、溶剤に含有される樹
脂の濃度を1〜3wt%と、比較的低くしたので、基体
端面を覆った樹脂膜を容易に拭取ることができる。ま
た、樹脂膜が拭取られずに残ったとしてもその厚みは薄
いので、完成した有機感光体を画像形成装置に搭載する
際の現像槽に対する位置精度に与える影響を小さく抑え
ることができる。
【0128】また本発明によれば、残渣が残りやすい顔
料分散層の形成時に、樹脂を含有する溶剤で基体端面を
処理することによって、顔料を樹脂膜で覆って容易な剥
離を防止することができる。
【0129】また本発明によれば、基体端面処理時には
基体端面にブレードが当接されて不要な塗膜が拭取られ
る。該ブレードに対して液面調節手段によって適切に溶
剤を供給するようにしたので、基体端面処理工程では余
分な塗膜の拭取り精度が向上して作業コストが低減し、
残渣清掃処理工程ではブレードに付着した残渣を溶剤で
清掃して高い拭取り精度が維持でき、またこのようなブ
レードの清掃を自動的に行うことが可能となる。
【0130】また本発明によれば、具体的にシャッタ移
動機構によってシャッタを上下移動し、かつ液面調節手
段によってブレードと溶剤液面との相対的な高さ方向の
位置関係を最適化することができる。
【0131】また本発明によれば、溶剤槽昇降手段によ
って溶剤槽を昇降して、またはブレード昇降手段によっ
てブレードを昇降して、ブレードと溶剤液面との相対的
な高さ方向の位置関係を最適化することができる。前者
では少ない溶剤量で基体端面が処理でき、後者では液面
の波立ちが抑制できて塗膜のエッジ(境界線)を一定に
形成することができる。
【0132】また本発明によれば、ブレードはブレード
保持部材によって保持される。ブレード保持部材は保持
部材回動機構によって開閉され、保持されたブレードは
基体を挟持または解放する。残渣清掃処理工程では基体
を解放し、短時間で残渣が清掃できる。ブレードを下向
きにすることで、残渣を確実に清掃できる。
【0133】また本発明によれば、ブレードは2枚1組
で複数組設けられ、該ブレードは回転自在なブレード支
持板によって支持されるので、複数のブレードを順次交
換しながら使用して、効率的に短時間で残渣が清掃でき
る。
【0134】また本発明によれば、ブレードは複数設け
られ、該ブレードは回転可能な各ブレード支持板に支持
される。互いに隣接するブレード支持板の回転方向は逆
であり、各ブレード支持板に支持された1組のブレード
を順次交換して使用して、効率的に短時間で残渣が確実
に清掃できる。
【0135】また本発明によれば、超音波発振手段を設
けたので、より効果的かつ正確に残渣が清掃できる。
【0136】また本発明によれば、上述したような基体
端面処理装置を用いて作製された有機感光体は、基体端
面に余分な塗膜や残渣が残っていない感光体である。こ
のような感光体を画像形成装置に搭載することによっ
て、欠陥のない高い品位の画像を形成することができ
る。
【0137】また本発明によれば、有機感光層材料の塗
膜を形成した後、上述したような基体端面処理装置で余
分な塗膜や残渣を除去することによって、欠陥のない高
い品位の画像が形成できる感光体を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機感光体製造装置の本発明の実施の第1形態
である基体端面処理装置31aを示す断面図であり、図
1(a)は基体端面処理工程を示し、図1(b)は残渣
清掃処理工程を示す。
【図2】本発明の実施の第2形態である基体端面処理装
置31bを示す断面図であり、図2(a)は基体端面処
理工程を示し、図2(b)は残渣清掃処理工程を示す。
【図3】本発明の実施の第3形態である基体端面処理装
置31cを示す断面図であり、図3(a)は基体端面処
理工程を示し、図3(b)は残渣清掃処理工程を示す。
【図4】本発明の実施の第4形態である基体端面処理装
置31dを示す断面図であり、図4(a)は基体端面処
理工程を示し、図4(b)は残渣清掃処理工程を示す。
【図5】本発明の実施の第5形態である基体端面処理装
置のブレード保持部材51aを示す断面図であり、図5
(a)は基体端面処理工程を示し、図5(b)は残渣清
掃処理工程を示す。
【図6】本発明の実施の第6形態である基体端面処理装
置のブレード保持部材51bを示す図であり、図6
(a)は基体端面処理工程を示す断面図であり、図6
(b)は残渣清掃処理工程を示す断面図であり、図6
(c)は基体端面処理工程を示す上面図である。
【図7】本発明の実施の第7形態である基体端面処理装
置のブレード支持板52を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の第8形態である基体端面処理装
置のブレード支持板53a,53bを示す図であり、図
8(a)は断面図であり、図8(b)は上面図である。
【図9】本発明の実施の第9形態である基体端面処理装
置31eを示す断面図であり、図9(a)は基体端面処
理工程を示し、図9(b)は残渣清掃処理工程を示す。
【図10】本発明の実施の第10形態である基体端面処
理装置31dの基体端面処理工程を説明するための断面
図である。
【図11】有機感光体製造装置の感光層形成装置1を示
す図である。
【図12】有機感光体61を示す側面図である。
【図13】有機感光体61を搭載した画像形成装置であ
るレーザプリンタ71を示す図である。
【図14】図14(a)は、前記感光層形成装置1を用
いた感光層形成における塗布液3に浸漬された基体5を
引上げる様子を示す断面図であり、図14(b)は引上
げられた基体5の側面から見た断面図である。
【図15】有機感光体製造装置の従来技術である基体端
面処理装置15を示す図であり、図15(a)は上面か
ら見た断面図であり、図15(b)は側面図である。
【図16】基体端面処理時の基体5に付着した残渣19
を拡大して示す図であり、図16(a)は上面から見た
断面図であり、図16(b)は側面図である。
【符号の説明】
31a〜31e 基体端面処理装置 32 溶剤槽 33 溶剤 34 ブレード 35,55 ブレードホルダ 36 基体 37 ポンプ 38 補助槽 39 シャッタ 41 溶剤槽昇降装置 42 ブレード支持部材 43 ブレード昇降装置 51a,51b ブレード保持部材 52,53a,53b ブレード支持板 54 超音波発振子 61 有機感光体 62 塗膜 62a 余分な塗膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲角▼井 幹男 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 藤田 さやか 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 松尾 力也 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H034 AA00 AA06 BF00 FA00 2H035 CA07 CB03 CZ00 2H068 AA21 AA26 EA16 EA38 EA43

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状導電性基体の端部であって、該基
    体の外周面上に感光層形成装置によって樹脂を含有する
    有機感光層材料の塗膜が形成された後の基体端部を、前
    記樹脂が可溶な溶剤に浸漬し、基体端面に形成された不
    要な塗膜を拭取って除去する有機感光体製造装置の基体
    端面処理装置において、 前記溶剤中に、該溶剤に可溶な樹脂が含有されているこ
    とを特徴とする有機感光体製造装置の基体端面処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記樹脂は有機感光層材料を構成する樹
    脂と同一であることを特徴とする請求項1の有機感光体
    製造装置の基体端面処理装置。
  3. 【請求項3】 前記樹脂の含有量は溶剤に対して1〜3
    wt%であることを特徴とする請求項1の有機感光体製
    造装置の基体端面処理装置。
  4. 【請求項4】 前記有機感光層材料は顔料分散層材料で
    あることを特徴とする請求項1記載の有機感光体製造装
    置の基体端面処理装置。
  5. 【請求項5】 前記基体端面処理装置は、前記溶剤を収
    容するとともに有機感光層材料の塗膜が形成された基体
    が浸漬される溶剤槽と、前記基体端面に当接して不要な
    塗膜を拭取るブレードと、前記溶剤槽内の溶剤の液面高
    さを調節する液面調節手段と、を含み、 前記液面調節手段は、 基体端面に形成された不要な塗膜を拭取って除去する基
    体端面処理工程中では、溶剤の液面をブレードの上部先
    端よりも低い位置に保持し、 ブレードに付着した残渣を除去する残渣清掃処理工程中
    では、溶剤の液面をブレードの上部先端よりも高い位置
    に保持することを特徴とする請求項1〜4のうちのいず
    れか1つに記載の有機感光体製造装置の基体端面処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記基体端面処理装置は、前記溶剤槽の
    側面に密接するシャッタを上下に移動するシャッタ移動
    機構を含み、 前記液面調節手段は、 前記基体端面処理工程中では、シャッタ移動機構によっ
    てシャッタを溶剤槽の高さ以下として、溶剤の液面をブ
    レードの上部先端よりも低い位置に保持し、前記残渣清
    掃処理工程中では、シャッタ移動機構によってシャッタ
    を溶剤槽の高さ以上として、溶剤の液面をブレードの上
    部先端よりも高い位置に保持することを特徴とする請求
    項5の有機感光体製造装置の基体端面処理装置。
  7. 【請求項7】 前記基体端面処理装置は、前記溶剤槽を
    昇降する溶剤槽昇降手段または前記ブレードを昇降する
    ブレード昇降手段を含み、 前記液面調節手段は、 前記基体端面処理工程中では、溶剤槽昇降手段によって
    溶剤槽を下降させてまたはブレード昇降手段によってブ
    レードを上昇させて、溶剤の液面をブレードの上部先端
    よりも低い位置に保持し、 前記残渣清掃処理工程中では、溶剤槽昇降手段によって
    溶剤槽を上昇させてまたはブレード昇降手段によってブ
    レードを下降させて、溶剤の液面をブレードの上部先端
    よりも高い位置に保持することを特徴とする請求項5の
    有機感光体製造装置の基体端面処理装置。
  8. 【請求項8】 前記基体端面処理装置は、互いに対向す
    るブレードを保持するブレード保持部材であって、保持
    部材回動機構によって対向するブレードを開閉可能に保
    持するブレード保持部材を含み、 前記基体端面処理工程中では、保持部材回動機構によっ
    て閉じられたブレードが基体端面に当接し、 前記残渣清掃処理工程中では、保持部材回動機構によっ
    て保持部材が互いに離反する方向または近接する方向に
    回動して開かれたブレードが、基体端面を解放すること
    を特徴とする請求項5の有機感光体製造装置の基体端面
    処理装置。
  9. 【請求項9】 互いに対向する複数組のブレードを支持
    する回転自在なブレード支持板を含むことを特徴とする
    請求項5の有機感光体製造装置の基体端面処理装置。
  10. 【請求項10】 前記基体端面処理装置は、ブレードを
    支持する回転自在な複数のブレード支持板を含み、 複数の前記ブレード支持板は、隣接するブレード支持板
    とは逆方向に回転して基体端面にブレードを当接させる
    ことを特徴とする請求項5の有機感光体製造装置の基体
    端面処理装置。
  11. 【請求項11】 前記ブレードに付着した残渣を除去す
    るために超音波を該ブレードに作用させる超音波発振手
    段を含むことを特徴とする請求項5の有機感光体製造装
    置の基体端面処理装置。
  12. 【請求項12】 円筒状導電性基体の端面の外周面上に
    前記感光層形成装置によって樹脂を含有する有機感光層
    材料の塗膜を形成した後、基体端面に形成された不要な
    塗膜を請求項1〜11のうちのいずれか1つに記載の基
    体端面処理装置によって除去して作製されたことを特徴
    とする有機感光体。
  13. 【請求項13】 円筒状導電性基体の端面の外周面上に
    樹脂を含有する有機感光層材料の塗膜を感光層形成装置
    によって形成する工程と、 次に、基体端面に形成された不要な塗膜を請求項1〜1
    1のうちのいずれか1つに記載の基体端面処理装置によ
    って除去する基体端面処理工程と、 次に、前記基体端面処理装置の残渣を除去する残渣清掃
    処理工程とを備えることを特徴とする有機感光体の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8617655B2 (en) 2009-05-22 2013-12-31 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Coating device and coating method

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