JP2000304685A - 白色光発生装置及びこれを備えた過渡吸収測定装置 - Google Patents

白色光発生装置及びこれを備えた過渡吸収測定装置

Info

Publication number
JP2000304685A
JP2000304685A JP11113768A JP11376899A JP2000304685A JP 2000304685 A JP2000304685 A JP 2000304685A JP 11113768 A JP11113768 A JP 11113768A JP 11376899 A JP11376899 A JP 11376899A JP 2000304685 A JP2000304685 A JP 2000304685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser pulse
white light
light
pulse
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11113768A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Ito
利昭 伊藤
Shinichiro Aoshima
紳一郎 青島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP11113768A priority Critical patent/JP2000304685A/ja
Publication of JP2000304685A publication Critical patent/JP2000304685A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光媒質にレーザーパルスを入射させると光
が発生するが、得られる光の発光の輝点は広く不均一に
現れるため、測定装置の光源としては利用し難いという
問題があった。 【解決手段】 本発明に係る白色光発生装置は、レーザ
ーパルスを第1レーザーパルスと第2レーザーパルスの
2つに分割し、第2レーザーパルスを第1レーザーパル
スと交差する方向から、所定の時間的遅延をもって発光
媒質に入射させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高輝度の白色光発
生装置及びこれをプローブ光源として備えた過渡吸収測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】N2ガスやキセノンガスなどの発光媒質
にレーザーパルスを入射させると光が発生するが、この
レーザーパルスを分割し一定の時間間隔をおいて入射さ
せると、同じエネルギーのレーザーパルスから数倍の輝
度の光が発生することが従来から知られている(第45
回応用物理学関係連合講演会30a−W−5)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして得られる光の発光の輝点は広く不均一に現れる
ため、測定装置の光源としては利用し難いという問題が
あり、これを過渡吸収測定装置に用いた場合に発光毎に
光強度が不安定になるという問題があった。
【0004】そこで、本発明は上記課題を解決した白色
光発生装置及びこれを備えた過渡吸収測定装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る白色光発生
装置は、レーザーパルスを発光媒質に照射して白色光を
発生させる白色光発生装置において、レーザーパルスを
出力するレーザーパルス光源と、レーザーパルスを第1
レーザーパルス及び第2レーザーパルスに分割する分割
手段と、第1レーザーパルスの光軸と第2レーザーパル
スの光軸とを発光媒質内で交差させるための光学的手段
と、第2レーザーパルスを第1レーザーパルスに対して
所定の時間的遅延をもって発光媒質に入射させるための
光学的遅延手段とを備えることを特徴とする。このよう
な構成とすることにより、2つのレーザーパルスが交差
して入射することで発光の輝点を小さくすることができ
る。
【0006】上記白色光発生装置は、レーザーパルスが
モードロックピコ秒YAGレーザーの基本波であり、発
光媒質は3〜10気圧のキセノンガス、クリプトンガス
又はそれらの混合ガスであることを特徴としても良い。
このような構成のレーザーパルス及び発光媒質を用いる
ことが好適である。
【0007】本発明に係る過渡吸収測定装置は、被測定
物質にレーザーパルスを照射して被測定物質の透過光強
度の変化を測定する過渡吸収測定装置において、上記白
色光発生装置と、レーザーパルス光源からの出力の一部
を分岐し被測定物質に照射する分岐照射手段と、白色光
発生装置からの白色光を被測定物質に入射させる白色光
入射手段と、被測定物質を透過した白色光を検出する光
検出器とを備えることを特徴とする。プローブ光源とし
て上記白色光発生装置を用いることにより、プローブ光
の発光毎の光強度を安定させることができ、従って測定
精度向上を図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る白色光発生装置の好
適な実施形態を説明する。各図において同一要素には同
一の符号を付し重複する説明は省略する。
【0009】図1は、第1実施形態の白色光発生装置1
を示す図である。白色光発生装置1は、図1に示すよう
にレーザーパルス光源7と、レーザーパルス光源7から
のレーザーパルスを第1レーザーパルスL1と第2レー
ザーパルスL2とに分割する分割手段12と、白色光を
発光させる発光媒質としてキセノンガスが封入されたキ
セノンチューブ5と、第2レーザーパルスL2を第1レ
ーザーパルスL1に対して遅れてキセノンチューブ5に
入射させるための光学的遅延手段17とからなる。ここ
で、分割手段12はレーザーパルス出射光軸上に配置さ
れた半波長板9及びその後方に配置された偏光ビームス
プリッタ11とから構成され、光学的遅延手段17は偏
光ビームスプリッタ11の透過光軸上の全反射ミラー1
3と全反射ミラー13の反射光軸上のダイクロイックミ
ラー15とから構成されている。
【0010】上記の構成を更に詳細に説明する。レーザ
ー光源7にはピコ秒パルスのレーザー光を発光するモー
ドロックピコ秒YAGレーザーを用いる。レーザーパル
ス光源7、半波長板9、偏光ビームスプリッタ11及び
全反射ミラー13は、レーザーパルス出射光軸上に配置
されており、全反射ミラー13は反射面の法線がレーザ
ーパルス出射光軸に対して45°の角度に傾けられてい
る。偏光ビームスプリッタ11のレーザーパルス出射光
軸の垂直方向には、所定の間隔を隔ててキセノンガスが
封入されたガラスのキセノンチューブ5が配置されてお
り、偏光ビームスプリッタで分割されて曲げられたレー
ザーパルスはキセノンチューブ5に入射される。また、
全反射ミラー13のレーザーパルス出射光軸の垂直方向
には同じく所定の間隔を隔ててダイクロイックミラー1
5が、全反射ミラー13の反射面の法線とダイクロイッ
クミラー15の反射面の法線が直交する角度をもって対
向されており、全反射ミラー13で反射したレーザーパ
ルスは更にダイクロイックミラー15で90°曲げられ
る。キセノンチューブ5と偏光ビームスプリッタ11、
キセノンチューブ5とダイクロイックミラー15のそれ
ぞれの間には、集光レンズ19が配置されている。
【0011】次に、本実施形態の白色光発生装置1の作
動について説明する。まず、レーザーパルス光源7で出
力されたレーザーパルス(パルス幅30〜100psの
ピコ秒YAGレーザーの基本波)は、分割手段12で2
つのレーザーパルス、すなわちキセノンチューブ5の方
向に進行する第1レーザーパルスL1及び全反射ミラー
13の方向に進行する第2レーザーパルスL2に分割さ
れる。第1レーザーパルスL1は直線的にキセノンチュ
ーブ5に入射し、第2レーザーパルスL2は全反射ミラ
ー13、及びダイクロイックミラー15でそれぞれ光路
を90°曲げられ、第1レーザーパルスL1に対し1n
s遅れて、第1レーザーパルスの垂直方向からキセノン
チューブ5に入射する。キセノンチューブ5に高強度の
レーザーパルスが集光することで、キセノンガスのブレ
ークダウンにより白色光L3が発生する。発生した白色
光L3はダイクロイックミラー15を通じて取り出され
る。
【0012】第1実施形態の白色光発生装置1では、こ
のようにして発生した白色光の発光の輝点を集中させる
ことができる。以下に図2(a)及び図2(b)を用い
てこの原理を説明する。図2(a)は従来、図2(b)
は第1実施形態の白色光発生装置1の発光時におけるキ
セノンチューブ5の様子を示す図である。元のレーザー
パルスの強度が3mJ、焦点距離25mmの集光用レン
ズを用いた場合、図2(a)に示すように2つのパルス
が同じ方向から入射される従来の白色光発生装置では白
色光がレーザーパルスの進行する軸方向に2mm程度の
領域で発生し、高輝度白色光発光点がところどころ不均
一に分布する。一方、図2(b)に示すように二方向か
らレーザーパルスが入射される第1実施形態の白色光発
生装置1では高輝度白色光発光点が小さい領域(<10
0μm)内に発生し、理想的な点光源が得られる。
【0013】また、このように2つのレーザーパルスを
交差して入射させることとしても、レーザーパルスを分
割しないで発光媒質に入射させる(シングルパルス)場
合と比較して発生する白色光強度が増強されることは図
3から分かる。図3は本実施形態の白色光発生装置1の
白色光増強効果をシングルパルスにより発生する白色光
強度と比較して示す図である。なお、本実施形態では高
輝度白色光発光点が小さい面積に集中しているため、2
つのレーザーパルスを同じ方向から入射した場合と比較
して面積当たりの光強度は更に増強されている。
【0014】なお、本実施形態の遅延回路17における
第1レーザーパルスL1と第2レーザーパルスL2の光
学的距離の差は、第2レーザーパルスL2の遅延時間に
対する白色光強度に応じて定めるのが良い。図4は、第
1レーザーパルスL1と第2レーザーパルスL2のエネ
ルギーを等しくした場合の第2レーザーパルスL2の遅
延時間と発生する白色光の強度の関係を示す図である。
図4から分かるように、第1レーザーパルスL1に対す
る第2レーザーパルスL2の遅延時間は1.0〜3.0
nsの場合に発生する白色光の強度が強く好適である。
【0015】また、第1レーザーパルスL1と第2レー
ザーパルスL2の強度比については、入射レーザーパル
スの強度比と白色光強度との関係から定めるのが良い。
図5は第1レーザーパルスL1と第2レーザーパルスL
2の強度比と発生する白色光の強度の関係を示す図であ
る。図5は元のレーザーパルス強度3mJ、遅延時間1
nsの条件下で半波長板9の操作により第1レーザーパ
ルスL1と第2レーザーパルスL2の分岐比を変化さ
せ、第2レーザーパルスの強度を横軸下の目盛に、第1
レーザーパルスの強度を横軸上の目盛に表し、それに対
する白色光強度を相対値で縦軸に示している。図5から
分かるように第1レーザーパルスL1と第2レーザーパ
ルスL2の強度比は8:2〜2:8の場合に発生する白
色光の強度が強く好適であり、実施形態では半波長板9
を操作してこのような強度比にする。
【0016】次に、本発明の白色光発生装置の第2実施
形態を説明する。図6は第2実施形態の白色光発生装置
20を示す図である。白色光発生装置20は、第1実施
形態の白色光発生装置1の半波長板9及び偏光ビームス
プリッタ11に代えてハーフミラー31を用いている。
また、レーザーパルス出射光軸上のハーフミラー31の
後方にある全反射ミラー33はレーザーパルス出射光軸
に対して所定の角度で配置され、ダイクロイックミラー
15は用いられていない。レーザーパルス光源7で出力
されたレーザーパルスはハーフミラー31で分岐され、
ハーフミラー31で反射されたレーザーパルスは、第1
レーザーパルスL1としてキセノンチューブ5に入射
し、ハーフミラー31を透過したレーザーパルスは全反
射ミラー33で反射され、第2レーザーパルスL2とし
てキセノンチューブ5に第1レーザーパルスL1と交差
する方向から入射する。
【0017】このような構成にすることにより半波長板
及び偏光ビームスプリッタは必要なくなり構成は簡単な
ものとなるが、第1レーザーパルスL1と第2レーザー
パルスL2の分岐比がハーフミラー31により決まって
しまい任意に変えることができなくなる。
【0018】次に、本発明の白色光発生装置の第3実施
形態を説明する。図7は第3実施形態の白色光発生装置
30を示す図である。白色光発生装置30は、レーザー
パルス出射光軸上にキセノンチューブ5と全反射ミラー
35とが配置され、他の全反射ミラー37とダイクロイ
ックミラー39が、前述のキセノンチューブ5と全反射
ミラー35とを合わせて長方形となるような位置に配置
されて構成されている。ここで、キセノンチューブ5の
対角に配置されるのは全反射ミラー37である。全反射
ミラー35、37とダイクロイックミラー39は、反射
面の法線を挟む2辺に対し法線が45°の角度となる方
向に向けられている。レーザー光源7で出力されたレー
ザーパルスはキセノンチューブ5に第1レーザーパルス
L1として入射される。キセノンチューブ5を透過した
レーザーパルスは全反射ミラー35、37とダイクロイ
ックミラー39とでそれぞれ90°ずつ曲げられ、キセ
ノンチューブ5に第1レーザーパルスL1と垂直な方向
から入射する。発生した白色光L3はダイクロイックミ
ラー39から取り出される。このような構成とすること
により偏光ビームスプリッタやハーフミラーといったレ
ーザー光の分割手段は必要なくなるが第1レーザーパル
スL1と第2レーザーパルスL2の比を変えることがで
きなくなる。
【0019】次に、本発明の白色光発生装置の第4実施
形態を説明する。図8は第4実施形態の白色光発生装置
40を示す図である。白色光発生装置40は、第3実施
形態の白色光発生装置30の全反射ミラー37を所定の
角度にすることによりダイクロイックミラー39を構成
要素から外し、またレーザー光源7とキセノンチューブ
5との光軸上に、ダイクロイックミラー45がレーザー
光源7とキセノンチューブ5との間の光軸を直角に曲げ
る角度で新たに配置されている。レーザー光源7で出力
されたレーザーパルスはダイクロイックミラー45で光
路を90°曲げられキセノンチューブ5に第1レーザー
パルスL1として入射される。キセノンチューブ5を透
過したレーザーパルスは全反射ミラー41、43で光路
を曲げられ、第2レーザーパルスL2としてキセノンチ
ューブ5に第1レーザーパルスL1と交差する方向から
入射する。このような構成とすることにより、第3実施
形態の白色光発生装置と同様に偏光ビームスプリッタや
ハーフミラーといったレーザー光の分割手段は必要なく
なるが第1レーザーパルスL1と第2レーザーパルスL
2の比を変えることができなくなる。
【0020】また、図示しないが図7の白色光発生装置
30において第2レーザーパルスL2の透過光に対し、
図8に示す光学系を用いて再度キセノンチューブ5に第
3レーザーパルスとして入射させ、トリプルパルスによ
り白色光を発生させることも可能である。
【0021】以上、本発明に係る白色光発生装置を詳細
に説明してきたが本発明は上記実施形態に限定されるも
のではない。例えば、本実施形態では光源としてピコ秒
YAGレーザーを用いているが、ガラスレーザーなど他
のレーザーを用いても良い。
【0022】次に、本発明に係る過渡吸収測定装置の実
施形態について説明する。図9は、実施形態の過渡吸収
測定装置50を示す図である。過渡吸収測定装置50
は、レーザーパルスを出力するためのレーザーパルス光
源7と、レーザーパルス光源7の出力の一部を分岐して
サンプル57に照射させる分岐照射手段64と、レーザ
ーパルスの入射により白色光を発生させる上記実施形態
の白色光発生装置1(プローブ光源)と、サンプル57
に白色光を入射するための白色光入射手段67と、サン
プル57を透過した白色光を検出する光検出部55(分
光器51及びストリークカメラ53とから構成される)
と、ストリークカメラ53の同期をとるトリガ信号発生
手段60とから構成されている。
【0023】トリガ信号発生手段60は、レーザーパル
スの光軸上に配置されたハーフミラー61とハーフミラ
ー61の反射光の光軸上に配置されたフォトダイオード
59とから構成され、フォトダイオード59とストリー
クカメラ53とは電気的に接続されている。分岐照射手
段64はレーザーパルスの光軸上に配置されたダイクロ
イックミラー63と複数の全反射ミラー62とから構成
される。白色光発生装置1とサンプル57と検出部55
は一つの直線上に配置されており、白色光発生装置1と
サンプル57との間の白色光入射手段67は白色光L3
の空間パターンを整形するピンホール65と複数のレン
ズ66とから構成されている。これらは白色光L3と光
化学反応を生起するレーザーパルスL7とのオーバーラ
ップを確実にするために配置されている。
【0024】なお、本実施形態ではサンプル57として
クリセンのテトラヒドロフラン溶液(5×10-3mol
/l)を用い、サンプル57は3mmの光路長を有する
フローセルで循環されている。
【0025】次に、過渡吸収測定装置50の作動を説明
する。レーザーパルス光源7から出力されたレーザーパ
ルスはハーフミラー61で分岐され、分岐された一方の
レーザーパルスL4はフォトダイオード59で光電変換
されてストリークカメラ53にトリガ信号として入力さ
れる。また、ハーフミラー61で分岐された他方のレー
ザーパルスL5はダイクロイックミラー63で、波長の
違いにより基本波L6と3倍高調波L7とに更に分岐さ
れ、ダイクロイックミラー63で分岐された3倍高調波
のレーザーパルスL7は過渡吸収の測定が行われるサン
プル57に照射され光化学反応を生起させる。一方、基
本波のレーザーパルスL6はプローブ光源である白色光
発生装置1に導入され白色光L3を発生させる。発生さ
れた白色光L3は白色光入射手段67を通じてサンプル
57に入射され、透過した白色光L3を光検出部55で
検出することでサンプル57の過渡吸収が測定される。
【0026】図10は、ストリークカメラ53を用いた
過渡吸収測定の原理を示す図である。図10に示すよう
に、過渡吸収測定はサンプル57を透過した白色光L3
を分光器51で波長毎に分光し、各波長範囲での透過光
強度の時間変化をストリークカメラ53で検出すること
により行われる。この測定方法においては一回の測定に
より時間情報、空間情報をストリークカメラ53で同時
に取得するので、プローブ光である白色光L3の強度を
安定させる必要がある。しかし、白色光L3の発光輝点
が不安定であると、白色光L3をピンホール65に集光
した場合にピンホール65を透過した白色光L3の強度
変動が大きくなってしまう。
【0027】そこで、実施形態のように高輝度白色光発
光点が小さい領域に固定される本発明に係る白色光発生
装置をプローブ光に用いるのが白色光強度を安定させる
上で好適であり、より正確な過渡吸収測定を行うことが
できる。
【0028】次に実施形態の過渡吸収測定装置の効果を
見るために、従来の過渡吸収測定と本実施形態の過渡吸
収測定の結果を示す。図11(a)は従来の白色光発生
装置をプローブ光源として用いた過渡吸収測定装置によ
るクリセン溶液の測定結果、図11(b)は本実施形態
の白色光発生装置1をプローブ光源として用いた過渡吸
収測定装置50によるクリセン溶液の測定結果を示す図
である。測定の条件は白色光の発生方法以外はすべて同
じであり、従来の白色光発生装置では3mJのレーザー
パルスを分岐させないで用い、本実施形態の白色光発生
装置50では、3mJのレーザーパルスを第1レーザー
パルス0.9mJ、第2レーザーパルス2.1mJに分
岐させ、両者の間隔を1nsとしてプローブ光を得た。
なお、クリセン溶液の光化学反応を生起する励起光には
波長355nm、パルス幅25ps、100μJ/cm
2のレーザーパルスを用いた。
【0029】図11(a)及び図11(b)から分かる
ように本実施形態の白色光発生装置1をプローブ光源と
して用いることにより測定結果の精度向上を図ることが
できる。なお、図11について補足すると、横軸の0n
sは励起光照射時に対応し、図中の曲線(i)、(iii)
の波長領域はクリセンの励起一重項状態、(ii)は励起
三重項状態の吸収に対応する。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば高輝度発光点を小さい領
域に固定することができ、安定した白色光源を得ること
ができる。また、この白色光発生装置を備える過渡吸収
測定装置によれば、プローブ光である白色光の発光毎の
強度変動が少なくなり過渡吸収測定の測定精度を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の白色光発生装置を示す図であ
る。
【図2】白色光発生装置の発光時におけるキセノンチュ
ーブの様子を示す図である。
【図3】実施形態の白色光発生装置の白色光増強効果を
シングルパルスの白色光強度と比較して示す図である。
【図4】第2レーザーパルスL2の遅延時間と発生する
白色光の強度の関係を示す図である。
【図5】第1レーザーパルスL1と第2レーザーパルス
L2の強度比と発生する白色光の強度の関係を示す図で
ある。
【図6】第2実施形態の白色光発生装置を示す図であ
る。
【図7】第3実施形態の白色光発生装置を示す図であ
る。
【図8】第4実施形態の白色光発生装置を示す図であ
る。
【図9】実施形態の過渡吸収測定装置を示す図である。
【図10】ストリークカメラを用いた過渡吸収測定の原
理を示す図である。
【図11】従来と実施形態の白色光発生装置をプローブ
光源として用いた過渡吸収測定装置によるクリセン溶液
の測定結果である。
【符号の説明】
L1・・・第1レーザーパルス、L2・・・第2レーザ
ーパルス、L3・・・白色光、1・・・第1実施形態の
白色光発生装置、5・・・キセノンチューブ、7・・・
レーザーパルス光源、9・・・半波長板、11・・・偏
光ビームスプリッタ、12・・・分割手段、13・・・
全反射ミラー、15・・・ダイクロイックミラー、17
・・・光学的遅延手段、19・・・集光レンズ、20・
・・第2実施形態の白色光発生装置、30・・・第3実
施形態の白色光発生装置、、40・・・第4実施形態の
白色光発生装置、31・・・ハーフミラー、33、3
5、37、41、43・・・全反射ミラー、39、45
・・・ダイクロイックミラー、50・・・過渡吸収測定
装置、51・・・分光器、53・・・ストリークカメ
ラ、55・・・光検出部、57・・・サンプル、59・
・・フォトダイオード、60・・・トリガ信号発生手
段、61・・・ハーフミラー、62・・・全反射ミラ
ー、63・・・ダイクロイックミラー、64・・・分岐
照射手段、65・・・ピンホール、66・・・レンズ、
67・・・白色光入射手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G020 AA04 2G059 AA10 EE01 GG01 GG04 GG08 GG09 HH02 JJ13 JJ19 JJ22 JJ30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザーパルスを発光媒質に照射して白
    色光を発生させる白色光発生装置において、 前記レーザーパルスを出力するレーザーパルス光源と、 前記レーザーパルスを第1レーザーパルス及び第2レー
    ザーパルスに分割する分割手段と、 前記第1レーザーパルスの光軸と前記第2レーザーパル
    スの光軸とを前記発光媒質内で交差させるための光学的
    手段と、 前記第2レーザーパルスを前記第1レーザーパルスに対
    して所定の時間的遅延をもって前記発光媒質に入射させ
    るための光学的遅延手段と、を備えることを特徴とする
    白色光発生装置。
  2. 【請求項2】 前記レーザーパルスがモードロックピコ
    秒YAGレーザーの基本波であり、前記発光媒質は3〜
    10気圧のキセノンガス、クリプトンガス又はそれらの
    混合ガスであることを特徴とする請求項1記載の白色光
    発生装置。
  3. 【請求項3】 被測定物質にレーザーパルスを照射して
    被測定物質の透過光強度の変化を測定する過渡吸収測定
    装置において請求項1又は2記載の白色光発生装置と、 前記レーザーパルス光源からの出力の一部を分岐し前記
    被測定物質に照射する分岐照射手段と、 前記白色光発生装置からの前記白色光を前記被測定物質
    に入射させる白色光入射手段と、 前記被測定物質を透過した前記白色光を検出する光検出
    器と、を備えることを特徴とする過渡吸収測定装置。
JP11113768A 1999-04-21 1999-04-21 白色光発生装置及びこれを備えた過渡吸収測定装置 Pending JP2000304685A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11113768A JP2000304685A (ja) 1999-04-21 1999-04-21 白色光発生装置及びこれを備えた過渡吸収測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11113768A JP2000304685A (ja) 1999-04-21 1999-04-21 白色光発生装置及びこれを備えた過渡吸収測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000304685A true JP2000304685A (ja) 2000-11-02

Family

ID=14620657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11113768A Pending JP2000304685A (ja) 1999-04-21 1999-04-21 白色光発生装置及びこれを備えた過渡吸収測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000304685A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108398402A (zh) * 2018-01-11 2018-08-14 清华大学 多光程气体吸收腔及其痕量气体测量系统

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108398402A (zh) * 2018-01-11 2018-08-14 清华大学 多光程气体吸收腔及其痕量气体测量系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6134313B2 (ja) レーザシステム及び極端紫外光生成システム
US9506871B1 (en) Pulsed laser induced plasma light source
JP5628256B2 (ja) フラッシュ光分解システム
US7817270B2 (en) Nanosecond flash photolysis system
JP3224640B2 (ja) Lifによる濃度計測装置及び方法
JPH04144053A (ja) 白色パルス光発生装置
Ishizawa et al. High-order harmonic generation from a solid surface plasma by using a picosecond laser
JP2621599B2 (ja) コンタクトホール形成装置及び方法
JP2000304685A (ja) 白色光発生装置及びこれを備えた過渡吸収測定装置
US6903824B2 (en) Laser sensitometer
US5832007A (en) Apparatus for and method of generating X-ray laser
Weber et al. Soft x‐ray emission from double‐pulse laser‐produced plasma
JPH02157790A (ja) レーザ投影装置
JPH06134588A (ja) レーザ加工装置
JPH04143638A (ja) 時間分解吸収測定装置
JPS634173Y2 (ja)
JPH10148614A (ja) 三次元温度・濃度計測装置
JP3045827B2 (ja) 光短パルス発生器及びこれを使用したレーザ装置
JP3264558B2 (ja) 同位体分離装置
KR20030054084A (ko) 레이저 유기 플라즈마 원자 발광 분광방법 및 그 장치
JPS6358827A (ja) 露光装置
JPH0618337A (ja) ガス温度計測方法
RU2077702C1 (ru) Устройство для формирования, преобразования, передачи и регистрации оптической информации
JPH06221917A (ja) レーザー光束のビームパターンの測定方法
Vodop'yanov et al. Studying the possibility of applying the light-hydraulic effect to digital printing