JP2000303663A - セルフクリーニング性を有するタイル - Google Patents
セルフクリーニング性を有するタイルInfo
- Publication number
- JP2000303663A JP2000303663A JP11113081A JP11308199A JP2000303663A JP 2000303663 A JP2000303663 A JP 2000303663A JP 11113081 A JP11113081 A JP 11113081A JP 11308199 A JP11308199 A JP 11308199A JP 2000303663 A JP2000303663 A JP 2000303663A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tile
- layer
- less
- self
- hydrophilic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Finishing Walls (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 付着汚れが雨や水洗により容易に除去可能な
タイルの提供。 【解決手段】 基材表面に、釉薬層又は印刷層が形成さ
れており、さらにその上に、SiO2及び/又はアルカ
リシリケートを含有する透明な親水性層が形成されてい
るタイルであって、原子間力顕微鏡で測定した前記親水
性層表面の任意の位置における凹凸の平均高さおよび平
均幅が0.4nm以上200nm以下であり、中心線平
均表面粗さRaが0.1nm以上50nm以下であるこ
とを特徴とするセルフクリーニング性を有するタイル。
タイルの提供。 【解決手段】 基材表面に、釉薬層又は印刷層が形成さ
れており、さらにその上に、SiO2及び/又はアルカ
リシリケートを含有する透明な親水性層が形成されてい
るタイルであって、原子間力顕微鏡で測定した前記親水
性層表面の任意の位置における凹凸の平均高さおよび平
均幅が0.4nm以上200nm以下であり、中心線平
均表面粗さRaが0.1nm以上50nm以下であるこ
とを特徴とするセルフクリーニング性を有するタイル。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、付着汚れが雨や水
洗により容易に除去可能なタイルに関する。
洗により容易に除去可能なタイルに関する。
【0002】
【従来の技術】タイル張り工法で建物の外壁を構築する
場合、その上に窓がある場合には、窓枠サッシュ等とパ
ネルとの間の隙間がシーリング材で充填される場合が多
い。この場合、シーリング材には耐候性が要求されるの
で、耐候性に優れたシリコーン系シーリング材が最も適
している。
場合、その上に窓がある場合には、窓枠サッシュ等とパ
ネルとの間の隙間がシーリング材で充填される場合が多
い。この場合、シーリング材には耐候性が要求されるの
で、耐候性に優れたシリコーン系シーリング材が最も適
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ーン系シーリング材の問題点は、施工後半年程度で目地
の周辺にうす黒い汚れが生じるということである。シリ
コーン系シーリング材によるこのようなうす黒い汚れ
は、業界では“撥水汚染”と呼ばれている。撥水汚染
は、シーリング材から遊離した未硬化のシリコーン前駆
体の分子が雨水によって持ち運ばれて目地の周辺部の建
材表面に拡散し、その結果、目地周辺部の建材表面が撥
水性(即ち、疎水性)になることに起因している。建物
外壁にうす黒い汚れが生じるのは、都市煤塵に多く含ま
れているカーボンブラックのような親油性(即ち疎水
性)の汚染物質がそこに付着することに因ると考えられ
ている(建築技術、1993年4月、90−93頁)。このよう
なうす黒い“撥水汚染”は建物の美観を著しく損ねる。
汚れが極端な場合には、建物の施工主は既存のシリコー
ン系シーリング材を除去し、目地を別の材料で施工し直
さなければならない。或いは、建物の所有者や管理者は
施工者に対して目地の施工をやり直すことを要求する。
撥水汚染の発生しにくいシーリング材としてはポリサル
ファイド系シーリング材などが知られているが、耐候性
に問題がある。
ーン系シーリング材の問題点は、施工後半年程度で目地
の周辺にうす黒い汚れが生じるということである。シリ
コーン系シーリング材によるこのようなうす黒い汚れ
は、業界では“撥水汚染”と呼ばれている。撥水汚染
は、シーリング材から遊離した未硬化のシリコーン前駆
体の分子が雨水によって持ち運ばれて目地の周辺部の建
材表面に拡散し、その結果、目地周辺部の建材表面が撥
水性(即ち、疎水性)になることに起因している。建物
外壁にうす黒い汚れが生じるのは、都市煤塵に多く含ま
れているカーボンブラックのような親油性(即ち疎水
性)の汚染物質がそこに付着することに因ると考えられ
ている(建築技術、1993年4月、90−93頁)。このよう
なうす黒い“撥水汚染”は建物の美観を著しく損ねる。
汚れが極端な場合には、建物の施工主は既存のシリコー
ン系シーリング材を除去し、目地を別の材料で施工し直
さなければならない。或いは、建物の所有者や管理者は
施工者に対して目地の施工をやり直すことを要求する。
撥水汚染の発生しにくいシーリング材としてはポリサル
ファイド系シーリング材などが知られているが、耐候性
に問題がある。
【0004】本発明の目的は、シリコーン系シーリング
材による上記“撥水汚染”の生じにくいタイル建材を提
供することにある。
材による上記“撥水汚染”の生じにくいタイル建材を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決すべく、基材表面に、釉薬層又は印刷層が形成されて
おり、さらにその上に、SiO2及び/又はアルカリシ
リケートを含有する透明な親水性層が形成されているタ
イルであって、原子間力顕微鏡で測定した前記親水性層
表面の任意の位置における凹凸の平均高さおよび平均幅
が0.4nm以上200nm以下であり、中心線平均表
面粗さRaが0.1nm以上50nm以下であることを
特徴とするセルフクリーニング性を有するタイルを提供
する。このような親水性層を形成することによって、釉
薬層又は印刷層による意匠性をそこなうことなく、高度
な親水性を呈し、汚染物の付着や、雨水又は水洗いによ
る清浄性の向上したタイルの提供が可能になる。
決すべく、基材表面に、釉薬層又は印刷層が形成されて
おり、さらにその上に、SiO2及び/又はアルカリシ
リケートを含有する透明な親水性層が形成されているタ
イルであって、原子間力顕微鏡で測定した前記親水性層
表面の任意の位置における凹凸の平均高さおよび平均幅
が0.4nm以上200nm以下であり、中心線平均表
面粗さRaが0.1nm以上50nm以下であることを
特徴とするセルフクリーニング性を有するタイルを提供
する。このような親水性層を形成することによって、釉
薬層又は印刷層による意匠性をそこなうことなく、高度
な親水性を呈し、汚染物の付着や、雨水又は水洗いによ
る清浄性の向上したタイルの提供が可能になる。
【0006】ここで、基材表面の凹凸の高さ、幅、表面
粗さは原子間力顕微鏡を用いて求めることができる。複
雑でかつ微細な凹凸表面を測定する際には、表面の吸着
水、表面に入り込んだ気体が邪魔をして、接触式の表面
粗さ計では正確な値を知ることができないため、原子間
力顕微鏡を用いて測定することが好ましい。凹凸の高さ
及び幅は可視光の波長の1/2、すなわち、200nm
以下とすることが好ましい。光の干渉による表面層の発
色を防止することができ、釉薬層又は印刷層の質感をそ
こなうことがないからである。また、凹凸の高さ及び幅
は0.4nm以上であることが好ましい。そうすること
により、凹凸による親水性向上の効果を充分に享受でき
る。表面粗さは、主に凹凸の高さによって決まり、およ
そ、表面粗さ(Ra)=高さ/4となる。ここでは、凹
凸の高さは0.4nm以上200nm以下であることが
好ましいので、表面粗さは0.1nm以上50nm以下
が好ましい。
粗さは原子間力顕微鏡を用いて求めることができる。複
雑でかつ微細な凹凸表面を測定する際には、表面の吸着
水、表面に入り込んだ気体が邪魔をして、接触式の表面
粗さ計では正確な値を知ることができないため、原子間
力顕微鏡を用いて測定することが好ましい。凹凸の高さ
及び幅は可視光の波長の1/2、すなわち、200nm
以下とすることが好ましい。光の干渉による表面層の発
色を防止することができ、釉薬層又は印刷層の質感をそ
こなうことがないからである。また、凹凸の高さ及び幅
は0.4nm以上であることが好ましい。そうすること
により、凹凸による親水性向上の効果を充分に享受でき
る。表面粗さは、主に凹凸の高さによって決まり、およ
そ、表面粗さ(Ra)=高さ/4となる。ここでは、凹
凸の高さは0.4nm以上200nm以下であることが
好ましいので、表面粗さは0.1nm以上50nm以下
が好ましい。
【0007】本発明の好ましい態様においては、前記凹
凸がフラクタル構造であるようにする。フラクタル構造
とは、大きい周期の凹凸構造とその構造の中に小さい周
期の凹凸構造を含む多段の凹凸構造である。フラクタル
構造、つまり凹凸の中に更に細かい凹凸がある複雑な構
造とすることで、親水性層の保水力を高め、さらに高度
な親水性を発現させることが可能となる。
凸がフラクタル構造であるようにする。フラクタル構造
とは、大きい周期の凹凸構造とその構造の中に小さい周
期の凹凸構造を含む多段の凹凸構造である。フラクタル
構造、つまり凹凸の中に更に細かい凹凸がある複雑な構
造とすることで、親水性層の保水力を高め、さらに高度
な親水性を発現させることが可能となる。
【0008】本発明の好ましい態様においては、前記親
水性層には、さらに親水性の無機酸化物粒子が含有され
ているようにする。微細な粒子状の無機酸化物を添加す
ることで、上記凹凸構造を形成しやすくなる。
水性層には、さらに親水性の無機酸化物粒子が含有され
ているようにする。微細な粒子状の無機酸化物を添加す
ることで、上記凹凸構造を形成しやすくなる。
【0009】本発明の好ましい態様においては、SiO
2層又はアルカリシリケート層の膜厚は0.5μm未満
にするのが好ましく、より好ましくは0.1μm以下で
あり、さらに好ましくは0.01μm以下である。0.
5μm未満にすれば、光の干渉による発色を防止するこ
とができる。また、前記層が薄ければ薄いほど、前記層
の透明度と釉薬層または印刷層に基づく意匠性とを確保
することができる。更に、膜厚を薄くすれば前記層の耐
摩耗性が向上する。
2層又はアルカリシリケート層の膜厚は0.5μm未満
にするのが好ましく、より好ましくは0.1μm以下で
あり、さらに好ましくは0.01μm以下である。0.
5μm未満にすれば、光の干渉による発色を防止するこ
とができる。また、前記層が薄ければ薄いほど、前記層
の透明度と釉薬層または印刷層に基づく意匠性とを確保
することができる。更に、膜厚を薄くすれば前記層の耐
摩耗性が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のタイルの好ましい製造法
の1つは、釉薬層または印刷層が形成されたタイルを準
備し、その表面を無定形シリカで被覆する。無定形シリ
カの形成には、次のいづれかの方法を採用することがで
きる。 (1)シリコンのアルコキシド、例えば、テトラエトキ
シシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−プ
ロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメトキ
シシラン、アルキルシリケート等を、(部分)加水分解
させた後、スプレーコーティング、フローコーティン
グ、スピンコーティング、ディップコーティング、ロー
ルコーティングその他のコーティング法により、釉薬層
または印刷層が形成されたタイルの表面に塗布し、常温
から1000℃程度の温度で焼成する。 (2)コロイダルシリカをスプレーコーティング、フロ
ーコーティング、スピンコーティング、ディップコーテ
ィング、ロールコーティングその他のコーティング法に
より、釉薬層または印刷層が形成されたタイルの表面に
塗布し、常温から1000℃程度の温度で焼成する。こ
こで、コロイダルシリカとしては、平均粒子径1〜10
0nmの粒状シリカ、平均径1〜50nm、平均長さ1
0〜1000nmの鎖状シリカ等が好適に利用可能であ
る。 (3)めっき法、CVD法、スパッタリング、真空蒸着
法などよって、釉薬層または印刷層が形成されたタイル
の表面に無定形シリカ層を形成し、必要に応じて熱処理
する。
の1つは、釉薬層または印刷層が形成されたタイルを準
備し、その表面を無定形シリカで被覆する。無定形シリ
カの形成には、次のいづれかの方法を採用することがで
きる。 (1)シリコンのアルコキシド、例えば、テトラエトキ
シシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−プ
ロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメトキ
シシラン、アルキルシリケート等を、(部分)加水分解
させた後、スプレーコーティング、フローコーティン
グ、スピンコーティング、ディップコーティング、ロー
ルコーティングその他のコーティング法により、釉薬層
または印刷層が形成されたタイルの表面に塗布し、常温
から1000℃程度の温度で焼成する。 (2)コロイダルシリカをスプレーコーティング、フロ
ーコーティング、スピンコーティング、ディップコーテ
ィング、ロールコーティングその他のコーティング法に
より、釉薬層または印刷層が形成されたタイルの表面に
塗布し、常温から1000℃程度の温度で焼成する。こ
こで、コロイダルシリカとしては、平均粒子径1〜10
0nmの粒状シリカ、平均径1〜50nm、平均長さ1
0〜1000nmの鎖状シリカ等が好適に利用可能であ
る。 (3)めっき法、CVD法、スパッタリング、真空蒸着
法などよって、釉薬層または印刷層が形成されたタイル
の表面に無定形シリカ層を形成し、必要に応じて熱処理
する。
【0011】本発明のタイルの他の好ましい製造法の1
つは、釉薬層または印刷層が形成されたタイルを準備
し、その表面をアルカリシリケートで被覆する。アルカ
リシリケートの形成には、例えば、けい酸リチウム、け
い酸ナトリウム、けい酸カリウム等のアルカリシリケー
トをスプレーコーティング、フローコーティング、スピ
ンコーティング、ディップコーティング、ロールコーテ
ィングその他のコーティング法により、釉薬層または印
刷層が形成されたタイルの表面に塗布し、100℃から
1000℃程度、好ましくは200℃から600℃程度
の温度で焼成する。
つは、釉薬層または印刷層が形成されたタイルを準備
し、その表面をアルカリシリケートで被覆する。アルカ
リシリケートの形成には、例えば、けい酸リチウム、け
い酸ナトリウム、けい酸カリウム等のアルカリシリケー
トをスプレーコーティング、フローコーティング、スピ
ンコーティング、ディップコーティング、ロールコーテ
ィングその他のコーティング法により、釉薬層または印
刷層が形成されたタイルの表面に塗布し、100℃から
1000℃程度、好ましくは200℃から600℃程度
の温度で焼成する。
【0012】上記方法により、原子間力顕微鏡で測定し
た前記親水性層表面の任意の位置における凹凸の平均高
さおよび平均幅が0.4nm以上200nm以下であ
り、中心線平均表面粗さRaが0.1nm以上50nm
以下であるタイルが作製できる。
た前記親水性層表面の任意の位置における凹凸の平均高
さおよび平均幅が0.4nm以上200nm以下であ
り、中心線平均表面粗さRaが0.1nm以上50nm
以下であるタイルが作製できる。
【0013】目地のシリコーン・シーリング材から遊離
した未硬化のシリコーン前駆体は疎水性であるから、上
記のような良好な親水性を呈するタイル表面に付着しに
くい。また、都市煤塵に含まれるカーボンブラックのよ
うな燃焼生成物も基本的に疎水性であるから、上記タイ
ル表面に付着しにくい。
した未硬化のシリコーン前駆体は疎水性であるから、上
記のような良好な親水性を呈するタイル表面に付着しに
くい。また、都市煤塵に含まれるカーボンブラックのよ
うな燃焼生成物も基本的に疎水性であるから、上記タイ
ル表面に付着しにくい。
【0014】建物の外壁タイルは時折降雨にさらされ
る。雨水には大気中に浮遊する煤塵が同伴されている
が、上記タイルの表面は優れた親水性であるので、雨が
サッシや外壁を流下する際に雨に同伴する煤塵が上記タ
イルの表面に付着することがない。
る。雨水には大気中に浮遊する煤塵が同伴されている
が、上記タイルの表面は優れた親水性であるので、雨が
サッシや外壁を流下する際に雨に同伴する煤塵が上記タ
イルの表面に付着することがない。
【0015】更に、親水性の表面が降雨を受ける都度、
外装タイルの表面に付着した煤塵や汚染物質は雨により
洗い流され、表面は自己浄化される。親水性表面の水に
対する親和力は、燃焼生成物のような疎水性物質に対す
る親和力よりも大きいので、カーボンブラックのような
疎水性物質は表面から容易に釈放され、雨によって洗い
流される。このようにして上記タイルの表面は長期間に
わたり清浄に維持される。
外装タイルの表面に付着した煤塵や汚染物質は雨により
洗い流され、表面は自己浄化される。親水性表面の水に
対する親和力は、燃焼生成物のような疎水性物質に対す
る親和力よりも大きいので、カーボンブラックのような
疎水性物質は表面から容易に釈放され、雨によって洗い
流される。このようにして上記タイルの表面は長期間に
わたり清浄に維持される。
【0016】
【実施例】実施例1.5cmx10cm四角の施釉タイル
の表面に、コロイダルシリカゾル(日産化学製、スノー
テックス)をスプレーコーティング法により塗布し、7
50℃の温度で10分間焼成し、#1試料を得た。ま
た、5cmx10cm四角の施釉タイルの表面に、けい酸
リチウムとけい酸カリウムを0.1重量%ずつ含有する
分散液をスプレーコーティング法により塗布し、350
℃の温度で10分間焼成し、#2試料を得た。#1試
料、#2試料ともに、施釉タイルの表面に形成された被
覆層は透明であった。
の表面に、コロイダルシリカゾル(日産化学製、スノー
テックス)をスプレーコーティング法により塗布し、7
50℃の温度で10分間焼成し、#1試料を得た。ま
た、5cmx10cm四角の施釉タイルの表面に、けい酸
リチウムとけい酸カリウムを0.1重量%ずつ含有する
分散液をスプレーコーティング法により塗布し、350
℃の温度で10分間焼成し、#2試料を得た。#1試
料、#2試料ともに、施釉タイルの表面に形成された被
覆層は透明であった。
【0017】建物の屋上に図1および図2に示す屋外汚
れ加速試験装置を設置し、#1、#2試料及び比較のた
め被覆処理していない施釉タイルをこの汚れ加速試験装
置に取り付けて屋外暴露汚れ加速試験に付した。図1お
よび図2を参照するに、この装置は、フレーム10に支
持された傾斜した試料支持面12を備え、試料14を取
り付けるようになっている。フレームの頂部には前方に
傾斜した屋根16が固定してある。この屋根は波形プラ
スチック板からなり、集まった雨が試料支持面12に取
り付けた試料14の表面に筋を成して流下するようにな
っている。波形屋根16の直下で試料14の上方には、
シリコーンゴム製のシーリング材18(セメダイン社の
“バスコーク”)を帯状に塗布した。
れ加速試験装置を設置し、#1、#2試料及び比較のた
め被覆処理していない施釉タイルをこの汚れ加速試験装
置に取り付けて屋外暴露汚れ加速試験に付した。図1お
よび図2を参照するに、この装置は、フレーム10に支
持された傾斜した試料支持面12を備え、試料14を取
り付けるようになっている。フレームの頂部には前方に
傾斜した屋根16が固定してある。この屋根は波形プラ
スチック板からなり、集まった雨が試料支持面12に取
り付けた試料14の表面に筋を成して流下するようにな
っている。波形屋根16の直下で試料14の上方には、
シリコーンゴム製のシーリング材18(セメダイン社の
“バスコーク”)を帯状に塗布した。
【0018】約1カ月間自然条件に暴露したところ、未
処理のタイルには黒色の汚れが観察された。これに対
し、#1試料、#2試料には目立った汚れは観察されな
かった。
処理のタイルには黒色の汚れが観察された。これに対
し、#1試料、#2試料には目立った汚れは観察されな
かった。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、タイルの表面は良好な
親水性を呈するので、目地のシーリング材から遊離した
未硬化のシリコーン前駆体の分子や都市煤塵が付着せ
ず、外装タイルの表面は雨水によりセルフクリーニング
される。従って、シリコーン系シーリング材による“撥
水汚染”を長期間にわたり防止することができる。
親水性を呈するので、目地のシーリング材から遊離した
未硬化のシリコーン前駆体の分子や都市煤塵が付着せ
ず、外装タイルの表面は雨水によりセルフクリーニング
される。従って、シリコーン系シーリング材による“撥
水汚染”を長期間にわたり防止することができる。
【図1】屋外汚れ加速試験装置の正面図である。
【図2】図1に示した屋外汚れ加速試験装置の側面図で
ある。
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 基材表面に、釉薬層又は印刷層が形成さ
れており、さらにその上に、SiO2及び/又はアルカ
リシリケートを含有する透明な親水性層が形成されてい
るタイルであって、原子間力顕微鏡で測定した前記親水
性層表面の任意の位置における凹凸の平均高さおよび平
均幅が0.4nm以上200nm以下であり、中心線平
均表面粗さRaが0.1nm以上50nm以下であるこ
とを特徴とするセルフクリーニング性を有するタイル。 - 【請求項2】 前記凹凸の平均高さが0.8nm以上4
0nm以下、平均幅が9nm以上100nm以下、中心
線平均表面粗さRaが0.1nm以上10nm以下であ
ることを特徴とする請求項1に記載のセルフクリーニン
グ性を有するタイル。 - 【請求項3】 前記凹凸はフラクタル構造であることを
特徴とする請求項1または2に記載のセルフクリーニン
グ性を有するタイル。 - 【請求項4】 前記親水性層には、さらに親水性の無機
酸化物粒子が含有されていることを特徴とする請求項1
〜3に記載の親水性複合材。 - 【請求項5】 前記層の厚みが0.5μm以下であるこ
とを特徴とする請求項1〜4に記載のセルフクリーニン
グ性を有するタイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11113081A JP2000303663A (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | セルフクリーニング性を有するタイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11113081A JP2000303663A (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | セルフクリーニング性を有するタイル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000303663A true JP2000303663A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14603012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11113081A Pending JP2000303663A (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | セルフクリーニング性を有するタイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000303663A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002087893A (ja) * | 2000-09-13 | 2002-03-27 | Inax Corp | 微細凹凸又は粗化面を有する基体表面に親水性防汚層を有するタイル及びその製造方法 |
JP2018168661A (ja) * | 2017-03-30 | 2018-11-01 | 株式会社Lixil | タイル及びタイルの製造方法 |
US10293449B2 (en) | 2013-05-17 | 2019-05-21 | 3M Innovative Properties Company | Easy-clean surface and method of making the same |
-
1999
- 1999-04-21 JP JP11113081A patent/JP2000303663A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002087893A (ja) * | 2000-09-13 | 2002-03-27 | Inax Corp | 微細凹凸又は粗化面を有する基体表面に親水性防汚層を有するタイル及びその製造方法 |
US10293449B2 (en) | 2013-05-17 | 2019-05-21 | 3M Innovative Properties Company | Easy-clean surface and method of making the same |
JP2018168661A (ja) * | 2017-03-30 | 2018-11-01 | 株式会社Lixil | タイル及びタイルの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3348613B2 (ja) | 光触媒性親水性コ−ティング組成物 | |
KR101103264B1 (ko) | 기능성 표면의 제조방법 | |
US20050221098A1 (en) | Substrate with a self-cleaning coating | |
KR20080055865A (ko) | 오염방지 재제 및 이들의 생산 방법 | |
JP2000303663A (ja) | セルフクリーニング性を有するタイル | |
JP2000302531A (ja) | セルフクリーニング性を有するタイル | |
JPH10114545A (ja) | 光触媒性親水性部材及びその製造方法、並びに光触媒性親水性コーティング組成物 | |
CZ2003596A3 (en) | Process for coating glass | |
JP3298440B2 (ja) | 光触媒性親水性コ−ティング液 | |
JP2001098187A (ja) | 光触媒性親水性コーティング組成物、及び光触媒性親水性部材の製造方法 | |
JP3298439B2 (ja) | 光触媒性親水性コ−ティング液 | |
JP3266526B2 (ja) | 光触媒性親水性部材、及びその製造方法 | |
JPH10225639A (ja) | 光触媒性親水性部材及びその製造方法、並びに光触媒性親水性コ−ティング組成物 | |
JP3879313B2 (ja) | 防汚層付き基材 | |
JPH10180948A (ja) | 転写シ−ト、及び光触媒性親水性薄膜の転写方法 | |
JPH1085610A (ja) | 光触媒性親水性部材、及びその製造方法 | |
JPH09188850A (ja) | 光触媒性親水性コーティング組成物 | |
JPH10235204A (ja) | 光触媒性親水性部材 | |
JP2000318084A (ja) | 親水性部材 | |
JP2000144052A (ja) | 親水性被膜 | |
JPH1081840A (ja) | 光触媒性親水性塗料組成物 | |
JPH10237357A (ja) | コ−ティング組成物 | |
JP2004306036A (ja) | 光触媒性親水性部材 | |
JPH1085608A (ja) | 光触媒性親水性部材、及びその製造方法 | |
JPH10152346A (ja) | 光触媒性親水性部材及びその製造方法、並びに光触媒性親水性コ−ティング組成物 |