JP2000303177A - 排気ガスの処理方法 - Google Patents

排気ガスの処理方法

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JP2000303177A
JP2000303177A JP11110240A JP11024099A JP2000303177A JP 2000303177 A JP2000303177 A JP 2000303177A JP 11110240 A JP11110240 A JP 11110240A JP 11024099 A JP11024099 A JP 11024099A JP 2000303177 A JP2000303177 A JP 2000303177A
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exhaust gas
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heating element
exhaust
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JP11110240A
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English (en)
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Yukito Aota
幸人 青田
Atsushi Koike
淳 小池
Shotaro Okabe
正太郎 岡部
Yuzo Koda
勇蔵 幸田
Sunao Yoshisato
直 芳里
Masahiro Kanai
正博 金井
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Original Assignee
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Priority to US11/776,265 priority patent/US20080014345A1/en
Priority to US12/326,238 priority patent/US20090084500A1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマCVD装置等の処理装置において、
未反応ガス及び副生成物の微粉体の排気手段への付着、
堆積、及び、プラズマCVD室内への逆流を防止する。 【解決手段】 プラズマCVD装置において、排気ダク
ト4内にフィラメント6を設置し、電流密度5〜500
A/mm2の電力を供給して、プラズマCVD室3から
排気された未反応ガス及び副生成物に化学反応を起こさ
せて捕集する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子等の製
造プロセスにおいて、膜形成に用いるプラズマCVD装
置、熱CVD装置、光CVD装置、スパッタ装置等の基
体処理装置、または、膜処理に用いるドライエッチング
装置等の膜処理装置といった処理装置における未反応ガ
スや副生成物を含む排気ガスの処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、堆積膜形成装置をはじめとする基
体処理装置等の処理装置において、その排気ガス中の未
反応ガスや副生成物の排気手段への付着による、被処理
物(基体、膜)の品質低下や装置の劣化が問題となって
いた。そのため、上記未反応ガスや副生成物を、フッ素
系或いは塩素系等のガスを用いたエッチングや排気配管
の加熱などにより処理する技術が開発されている。
【0003】例えば、プラズマCVD法を用いた堆積膜
形成装置では、真空容器内に供給した原料ガスをプラズ
マ発生手段によりプラズマ化することにより、該真空容
器内に設置した基板上に堆積膜を形成するが、原料ガス
は真空容器内で堆積膜形成に寄与した後、排気経路を経
てガス排気手段(排気配管、バルブ、真空ポンプ)によ
り排出される。
【0004】シリコン系の非晶質(アモルファス)薄膜
または微結晶(マイクロクリスタル)薄膜を上記プラズ
マCVD法で形成する場合には、一般にSiH4やSi2
6等のSiを含有する原料ガスを供給し、一定圧力に
保ちながら高周波放電によってプラズマ状態に分解し、
プラズマ中に置かれた基板上に上記薄膜を形成する。
【0005】しかしながら、従来のプラズマCVD装置
においては、堆積膜の形成中に副生成物として微粉体が
発生し、排気手段の圧力調整バルブ及び排気配管、ゲー
トバルブに付着堆積し、さらに真空ポンプ内にも堆積す
るという現象があった。
【0006】このため、堆積した微粉体により排気口が
塞がり、成膜時の圧力変動を生じたり、微粉体の逆流等
のため堆積膜の特性低下を生じ、製品の品質が低下する
という問題が発生した。さらに、排気配管、圧力調整バ
ルブ、ゲートバルブ、真空ポンプといった排気手段に付
着した微粉体により装置の異常を生じるため装置のメン
テナンスに時間を要し、装置の稼働率を低下させる問題
を招いていた。
【0007】一方、シリコン系非晶質半導体デバイスの
連続製造装置として、米国特許第4,400,409号
明細書等に、ロール・ツー・ロール(Roll−to−
Roll)方式を採用した連続プラズマCVD装置が開
示されている。
【0008】この装置によれば、複数のプラズマCVD
室を設け、前記各プラズマCVD室において必要とされ
る導電型の半導体を堆積形成しつつ、基板をその長手方
向に連続的に移動させることによって、半導体結合を有
する大面積のデバイスを連続的に形成することができ
る。
【0009】このように、ロール・ツー・ロール方式の
連続プラズマCVD装置を用いれば、製造装置を止める
ことなく長時間連続してデバイスを製造することができ
るので、高い生産性を得ることができる。
【0010】しかしながら、上記ロール・ツー・ロール
方式の装置においても、排気手段中に副生成物としての
微粉体が発生する条件では、排気手段に微粉体が付着
し、連続製造時間が長くなるに従って、排気手段に付着
した微粉体が蓄積し、プラズマCVD室内部にも逆流し
た微粉体が蓄積されることになり、前述のように製造さ
れるデバイスに欠陥が発生し易くなると共に、プラズマ
CVD室を排気する排気手段に微粉体のつまりによる故
障が発生し、装置の稼働率を低下させるという問題があ
った。
【0011】そのため、従来、このような副生成物の微
粉体の排気系への付着を制御する方法として、特開昭6
0−114570号公報、特開平1−312833号公
報、特開平4−136175号公報、特開平8−133
889号公報、特開平8−299784号公報等に種々
の技術が開示されている。
【0012】例えば、特開昭60−114570号公報
には、排気配管や微粉体トラップを加熱することで微粉
体を低密度の柔らかい微粉体ではなく、処理の容易な高
密度の硬い微粉体として捕集する方法が開示されてい
る。
【0013】また、特開平1−312833号公報に
は、気密容器と排気システムとの間に第2の反応室及び
加熱手段を設けることによって、反応部で熱分解されな
かった未反応ガスを完全に分解する技術が開示されてい
る。
【0014】特開平4−136175号公報には、排気
ガス中の未反応ガスを反応させて膜形成を行う反応室を
設けることにより排気管中の未処理ガスを減らし、微粉
体或いは膜片といったダストの発生を防ぎ、真空ポンプ
及び有毒ガス処理装置の劣化のない薄膜形成装置が開示
されている。
【0015】特開平8−133889号公報には、基板
ヒーター内部に排気管を貫通させ、排気管を加熱しなが
ら膜の堆積を行う方法が開示されている。
【0016】特開平8−299784号公報には、排気
通路の途中に介設されるトラップ用通路容器内に邪魔板
よりなる加熱トラップ手段を設けることにより、排気ガ
ス中の未反応ガスを熱分解してほぼ完全にトラップする
技術が開示されている。
【0017】このような技術により、排気配管内の未反
応ガス、或いは未反応ガスに由来して生成する微粉体を
捕集、或いは処理することが可能となり、これらに起因
する問題は減少してきている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た排気ガスの処理方法では、副生成物の処理方法は十分
とはいえず、特に、プラズマCVD法を用いて堆積膜を
形成する際には、成膜速度を高めるためにSiH4やS
26等の原料ガス流量及びRFパワーを増加すると、
排気配管内に微粉体が付着、蓄積する。例えば、上記の
排気配管途中に加熱トラップ容器を設置する方法では、
排気トラップ容器前段の排気経路内に副生成物としての
微粉体が付着、蓄積し易い。また、排気配管等を300
℃〜400℃に加熱しても、十分な微粉体の除去効果が
得られず、排気手段に微粉体が付着蓄積する。このよう
に副生成物である微粉体が、排気手段に付着、蓄積する
という問題は十分に解決されていない。従って、ロール
・ツー・ロール法のような手法によって長時間連続して
堆積膜形成を行う場合には、排気配管やバルブに蓄積し
た微粉体により排気口がふさがれて成膜圧力の変動を生
じたり、蓄積した微粉体が堆積膜形成容器内に逆流して
堆積膜の膜質を低下させる原因になっている。さらに、
装置の排気手段であるバルブ、排気配管、真空ポンプに
異常が生じ、かかる異常回避のためのメンテナンスに時
間を要し、装置の稼働率を低下させてしまう。
【0019】本発明が解決しようとする課題は、上記し
たように、長時間にわたる処理において被処理物(基
体、堆積膜)に欠陥を発生させることなく、良好な処理
を行うことができる処理方法を提供することにある。具
体的には、プラズマCVD法やスパッタリング法、エッ
チング法などにより基体や膜の処理を行う処理装置にお
いて、後段の排気手段であるバルブ、排気配管、真空ポ
ンプへの未反応ガスや副生成物の微粉体の付着、堆積を
防止し、排気手段に該微粉体の詰まりによる故障が発生
することなく、長時間連続して処理が可能な処理方を提
供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、以下のように構成したことを特徴とす
る。
【0021】即ち本発明の排気ガスの処理方法は、基体
または膜を処理するための処理室と該処理室を排気する
ための排気手段とを有する処理装置における排気ガスの
排気処理方法であって、上記排気ガスを上記処理室出口
に設置した電流密度が5〜500A/mm2に制御され
た発熱体に接触させることによって、該排気ガス中の未
反応性ガス及び副生成物の少なくとも一方に化学反応を
起こさせることを特徴とする。本発明においては、この
ような構成によって未反応ガス及び副生成物の微粉体に
化学反応を起こさせ、膜として捕集する。
【0022】本発明において、前記発熱体の電流密度は
好ましくは20〜150A/mm2とする。
【0023】また、前記発熱体に電力供給を開始または
停止する際には、電流密度を徐々に変化させることが発
熱体の破損を防止し、寿命を延ばすためには好ましい。
また、排ガス処理中の発熱体の電流密度は一定に保つこ
とにより、化学反応を安定化させ、発熱体の寿命を延ば
すことができる。
【0024】さらに好ましくは、前記発熱体を複数個用
い、排気ガスの上流側に位置する発熱体の電流密度が低
くなるように、好ましくは少なくとも1個の電流密度を
その他の発熱体の電流密度と10A/mm2以上異なる
ように設定することにより、未反応ガス及び副生成物の
化学反応を徐々に生じさせ、副生成物の微粉体の発生を
制御することができる。
【0025】本発明において、前記発熱体としては、タ
ングステン、モリブデン、レニウムのうちの少なくとも
一つを含有することが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】図1に本発明の処理方法を適用し
た処理装置である堆積膜形成装置の一実施形態の模式的
な断面図を示す。図1の装置においては、真空容器1中
に処理室であるプラズマCVD室3を有し、原料ガスを
プラズマCVD室3の一方に設けられたガス供給手段2
から供給し、プラズマCVD室3で高周波グロー放電に
よる堆積膜形成処理を行う。さらに、堆積膜形成後の未
反応ガスや副生成物から生じた微粉体は、プラズマCV
D室3の他方に設けられた排気経路である排気ダクト4
及び排気配管5を経由して排気手段である真空ポンプ1
3へと排出される。そして、プラズマCVD室3と真空
ポンプ13の間に設けられた排気ダクト4の反応室(排
気ガス成分に化学反応を生じさせる領域)内に発熱体と
してフィラメント6が設置されている。また、プラズマ
CVD室3内のプラズマ領域とフィラメント6の間は、
ガスの流れに淀みが生じないように凹凸のない構造を形
成している。また、排気配管5中には圧力調整バルブ1
1、ゲートバルブ12が設けられている。
【0027】プラズマCVD室3内の基板ホルダー10
上に被処理物である基板(不図示)を設置し、プラズマ
CVD室3内に原料ガスや希釈ガスを供給し、上記基板
上に膜を堆積させる。その際、プラズマCVD室3は加
熱ヒーター8で加熱され、基板は加熱ヒーター7で加熱
される。また、RF電源9からRF電力が供給される。
フィラメント6は、発熱体電流密度コントローラー14
による電力供給により加熱されており、プラズマCVD
室3より排気された未反応ガスや副生成物は、排気ダク
ト4内の上記フィラメント6により化学反応を生じ、膜
として排気ダクト4内で捕集されることになる。
【0028】これによって、排気ダクト4後方の排気配
管5及びバルブ11,12、ポンプ13内には微粉体の
付着が激減する。
【0029】本発明において発熱体としては、上記した
ようにフィラメントが好ましく用いられ、該フィラメン
トは、タングステン、モリブデン、レニウムのうちの少
なくとも一つを含有することが好ましい。例えばこれら
の金属単体または合金、添加物を含有する改質金属また
は改質合金のいずれかで形成されるものを用いることが
できる。
【0030】
【実施例】(実施例1)本例では、図1に示した構成の
プラズマCVD装置を用いて、ガラス基板上に非晶質シ
リコンの堆積膜を形成した。プラズマCVD室3は、幅
(図1の紙面奥行き方向)500mm、長さ850m
m、高さ50mmとした。このプラズマCVD室3の排
気側に、排気ダクト4を設け、発熱体としては、図3に
示すように、タングステンワイヤ31をピッチ3mmで
アルミナセラミックスからなる支持体32に螺旋状に巻
いたフィラメント6を用いた。
【0031】排気ダクト4には、図2に示すように、プ
ラズマCVD室3の排気口から10mm(L0)の位置
から間隔L1=25mmで、タングステンフィラメント
6を3本設置し、さらに間隔L2=200mmとし、間
隔L3=30mmにしてタングステンフィラメント6を
2本設置した。尚、図2においては便宜上フィラメント
6への電力供給配線は省略した。
【0032】成膜処理は、次の手順で進めた。先ず、真
空容器1を真空ポンプ13により1Pa以下に真空排気
した。引き続きアルゴンガスを133sccm導入し、
排気配管5の内部の圧力調整バルブ11の開度を調整す
ることによりプラズマCVD室3の内圧を133Paに
維持した。
【0033】次に、真空容器1内の基板加熱ヒーター
7、プラズマCVD室加熱ヒーター8を基板温度が25
0℃になるように加熱制御した。この状態で2時間放置
し、プラズマCVD室3の温度が安定した後、アルゴン
ガスを止め、ガス供給手段2によりSiH4の原料ガス
80sccmと希釈H2ガス1600sccmを流し
た。
【0034】次に、電流密度コントローラー14をオン
し、フィラメント6に電力を供給し、5分後に各フィラ
メント6が電流密度50A/mm2になるよう徐々に電
流密度を上げた。10分経過後、RF電力を投入してプ
ラズマCVD室3にプラズマを生起し、非晶質シリコン
膜をガラス基板上に堆積させた。この堆積膜形成中はフ
ィラメント6の電流密度を50A/mm2に一定に制御
し、フィラメントの電流密度変化を抑えた。
【0035】6時間経過後、RF電力の供給を停止し、
次にフィラメント6の電流密度を徐々に下げて5分後に
電力供給を停止し、原料ガス及び希釈ガス、ヒーター電
力の供給を停止した。次に、真空容器1内、真空ポンプ
13等排気手段をパージし、装置内をN2ガスで大気圧
にした。
【0036】さらに、上記工程を再度繰り返し、合計で
12時間の堆積膜形成後、大気開放した。
【0037】その後、堆積した非晶質シリコン膜の状態
を確認したが、副生成物の微粉体の付着もなく、良好な
膜ができていることが確認された。
【0038】また、従来の排気ガス処理方法では、成膜
中に排気弁に付着する微粉体により圧力変動が生じてい
たが、このような現象は観察されなかった。さらに、排
気ダクト4の壁面に膜化した堆積膜が付着し、フィラメ
ント6後方(ガスの流れの下流方向)の排気配管5及び
圧力調整バルブ11内面には、微粉体の付着は認められ
なかった。
【0039】(実施例2)実施例1と同じ条件で、成膜
時間を30分として堆積膜を形成した。その後、堆積し
た非晶質シリコン膜にアルミニウム電極を蒸着して、光
暗導電率比を測定し膜特性評価を行った。膜質は、SN
比(σp/σd:光導電率を暗導電率で割った値)が2×
105以上の良好な膜であることが確認された。
【0040】(実施例3)フィラメント6に供給する電
力の電流密度を1〜1000A/mm2、成膜圧力を3
9.9〜266Pa、SiH4原料ガス及び希釈H2ガス
量を変化させて、成膜時間を3時間として非晶質シリコ
ン堆積膜の形成を行った。他の条件は実施例1と同じ条
件で操作を行い、排気ガスの処理能力を評価した。さら
に、上記工程を1サイクルとして、フィラメント6が破
損するまで繰り返し成膜を行い、フィラメントの耐久性
を評価した。表1に処理能力の評価として、成膜条件と
副生成物の化学反応状況を、表2にフィラメントの耐久
性の評価として、成膜条件とフィラメントの状況を示
す。尚、表中の◎○△×の内容を以下に示す。副生成物
の化学反応状況は目視で判断した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】〔処理能力の評価〕 ×:微粉体の付着、堆積が著しかった。 △:微粉体の付着、堆積がかなり認められた。 ○:微粉体の付着、堆積がわずかに認められた。 ◎:微粉体の付着、堆積が全く認められなかった。 −:実験中止等のため判断できず。
【0044】〔フィラメントの耐久性の評価〕 ×:フィラメントが1サイクル以内に破損した。 △:フィラメントが2〜20サイクルで破損した。 ○:フィラメントが21〜50サイクルで破損した。 ◎:50サイクルでもフィラメントが破損しなかった。
【0045】上記表1、表2より明らかなように、フィ
ラメントの電流密度が5A/mm2未満では未反応ガス
及び副生成物の化学反応が不十分で、排気ダクトの反応
室内及び排気手段内に副生成物の微粉体が多量に付着・
堆積し、処理能力が不十分であることがわかった。ま
た、フィラメントの電流密度が500A/mm2を超え
ると、フィラメントが破損し易くなり、長時間の堆積膜
処理を行うには耐久性が不十分であった。
【0046】(実施例4)図1の装置を用い、発熱体で
あるフィラメント6のプラズマPVD室3の排気口に近
い3個を1段目、残りを2段目として、下記条件で電流
密度分布の効果を確認した。 (1)全てのフィラメントの電流密度を50A/mm2
とする。 (2)1段目のフィラメントの電流密度を20〜40A
/mm2、2段目のフィラメントの電流密度を50A/
mm2とする。
【0047】成膜条件及び結果を表3に示す。装置の操
作は実施例1と同様にした。
【0048】
【表3】
【0049】〔副生成物の状況〕 ×:微粉体の付着、堆積あり ○:微粉体の付着、堆積なし
【0050】〔フィラメントの状況〕 ×:フィラメントの破損あり ○:フィラメントの破損なし
【0051】その結果、希釈H2ガス量が少ない等の場
合、1段目のフィラメントの電流密度が大きすぎると、
1段目のフィラメント前方に副生成物が隆起し、排気ガ
スの流れに淀みが生じて微粉体の付着が生じ易かった。
そこで、1段目のフィラメントの電流密度を下げると
(後段のフィラメントの電流密度が50A/mm2)、
1段目の前方に付着した副生成物の隆起はなくなり、良
好な結果が得られた。
【0052】このように、フィラメントの電流密度をガ
スの流れ方向に傾斜を持たせることにより、未反応ガス
及び副生成物の化学反応を徐々に起こさせることで副生
成物の微粉体の発生を制御することができる。
【0053】(実施例5)SiH4ガスを200scc
m、H2ガスを3000sccm、この時の圧力を13
3Paとし、図4に示す発熱体電流密度コントローラー
と図1の装置を用い、堆積膜を形成した。図4中、41
は200Wの電力源、42はトランス/スライダック、
43はリレー/電磁開閉器、44は発熱体(本例では図
1のフィラメント6)である。1回の成膜時間を1時
間、成膜停止冷却時間を30分以上として、該サイクル
を繰り返した。
【0054】図4の装置では、フィラメント6への電力
供給をリレーの接点のオン、オフで繰り返し行うため、
フィラメント6の急激な温度変化やフィラメント6内の
電流密度の変動等を招き、また、成膜中にフィラメント
6の電流密度が上昇するなどにより、16サイクルでフ
ィラメント6の断線を生じた。
【0055】そこで、図5に示す発熱体電流密度コント
ローラーを用い、フィラメント6に電力を印加し、5分
後に各フィラメント6の電流密度が所定の値になるよう
に徐々に電流密度を上げる制御を行った。図5中、51
は200Wの電力源、52はトランス/スライダック、
53は電流調整器、54は発熱体(本例では図1のフィ
ラメント6)、55は電流センサーである。
【0056】フィラメント6への電力供給を停止する際
には、電流密度下降開始から5分後に電流密度が0A/
mm2となるように制御した。さらに、成膜中にこの電
流密度が上昇するのを抑え、所定の電流密度を維持する
よう制御した。
【0057】その結果、成膜サイクルを30サイクルと
してもフィラメント6の断線は生じなかった。
【0058】上記のように、フィラメントの電流密度の
急激な変化を抑えることと、成膜中の電流密度変動を抑
えることが、フィラメントの寿命を延ばすことになる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、処理室から排出された
未反応ガス及び副生成物の微粉体、及び排気手段内に堆
積する微粉体を、処理室直後の排気ダクト内に設置した
所定の電流を印加した発熱体を用いて化学反応を起こさ
せ、膜として捕集することによって、排気配管、コンダ
クタンス調整バルブ、及び真空ポンプへの付着、堆積を
防止し、排気コンダクタンスの低下やコンダクタンス、
真空ポンプの動作不良を改善することができる。
【0060】また、微粉体の処理室への逆拡散を防止
し、長時間にわたって最適な処理空間を維持できるた
め、高品質な半導体薄膜の形成及び品質の高い処理が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法を適用したプラズマCVD装
置の一例の模式的断面図である。
【図2】本発明の実施例で構成したプラズマCVD装置
のフィラメント周辺部の模式的断面図である。
【図3】本発明の実施例で用いたフィラメントの構造を
示す図である。
【図4】本発明の実施例で用いた発熱体電流密度コント
ローラーの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施例で用いた他の発熱体電流密度コ
ントローラーの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 真空容器 2 ガス供給手段 3 プラズマCVD室 4 排気ダクト 5 排気配管 6 高融点金属フィラメント 7 基板加熱ヒーター 8 プラズマCVD室加熱ヒーター 9 RF電源 10 基板ホルダー 11 圧力調整バルブ 12 ゲートバルブ 13 真空ポンプ 14 発熱体電流密度コントローラー 31 フィラメント 32 支持体 41 電力源 42 トランス/スライダック 43 リレー/電磁開閉器 44 発熱体 51 電力源 52 トランス/スライダック 53 電流調整器 54 発熱体 55 電流センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡部 正太郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 幸田 勇蔵 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 芳里 直 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 金井 正博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 4D002 AA18 AA22 AA26 AC10 BA05 BA12 CA20 GA01 GA02 GA03 GB04 GB11 GB20 HA03 HA06 4K029 DA02 GA01 4K030 AA06 AA17 BA30 BB05 CA06 CA12 EA12 FA01 JA16 5F045 AA08 AB04 AC01 AD06 BB08 BB15 EG01 EG02 EG05 EG07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体または膜を処理するための処理室と
    該処理室を排気するための排気手段とを有する処理装置
    における排気ガスの排気処理方法であって、上記排気ガ
    スを上記処理室出口に設置した電流密度が5〜500A
    /mm2に制御された発熱体に接触させることによっ
    て、該排気ガス中の未反応性ガス及び副生成物の少なく
    とも一方に化学反応を起こさせることを特徴とする排気
    ガスの処理方法。
  2. 【請求項2】 前記発熱体の電流密度が20〜150A
    /mm2である請求項1記載の排気ガスの処理方法。
  3. 【請求項3】 前記処理装置がプラズマCVD法により
    基体上に堆積膜を形成する装置である請求項1記載の排
    気ガスの処理方法。
  4. 【請求項4】 前記発熱体に電力供給する際に、印加電
    流密度を徐々に増加させる請求項1記載の排気ガスの処
    理方法。
  5. 【請求項5】 前記発熱体への電力供給を停止する際
    に、印加電流密度を徐々に低下させる請求項1記載の排
    気ガスの処理方法。
  6. 【請求項6】 排ガス処理中の発熱体の電流密度が一定
    である請求項1記載の排気ガスの処理方法。
  7. 【請求項7】 前記発熱体を複数個用い、排気ガスの上
    流側に位置する発熱体の電流密度が低くなるように設定
    する請求項1記載の排気ガスの処理方法。
  8. 【請求項8】 前記発熱体の少なくとも1個の電流密度
    をその他の発熱体の電流密度と10A/mm2以上異な
    るように設定する請求項7記載の排気ガスの処理方法。
  9. 【請求項9】 前記発熱体が、タングステン、モリブデ
    ン、レニウムのうちの少なくとも一つを含有する請求項
    1乃至8記載の排気ガスの処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100854080B1 (ko) 2008-01-15 2008-08-25 (주) 이이시스 상압 플라즈마를 이용한 배기가스 처리장치
CN108636070A (zh) * 2018-05-11 2018-10-12 江苏师范大学 废气处理系统
JP2021506061A (ja) * 2017-12-05 2021-02-18 エドワーズ リミテッド 熱管理方法及び装置

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