JP2000302869A - 膜形成用組成物の製造方法 - Google Patents

膜形成用組成物の製造方法

Info

Publication number
JP2000302869A
JP2000302869A JP11116285A JP11628599A JP2000302869A JP 2000302869 A JP2000302869 A JP 2000302869A JP 11116285 A JP11116285 A JP 11116285A JP 11628599 A JP11628599 A JP 11628599A JP 2000302869 A JP2000302869 A JP 2000302869A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organosilane
film
group
sec
iii
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11116285A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Akiike
利之 秋池
Takahiko Kurosawa
孝彦 黒澤
Atsushi Shioda
淳 塩田
Kinji Yamada
欣司 山田
Kohei Goto
幸平 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP11116285A priority Critical patent/JP2000302869A/ja
Publication of JP2000302869A publication Critical patent/JP2000302869A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布膜の均一性、誘電率特性、保存安定性お
よび下地に対する密着性などのバランスに優れた膜形成
用組成物の製造方法を提供すること。 【解決手段】 溶媒中、一般式(I);R1 Si(OR
2 3 (式中、R1 は1価の有機基を示し、R2 は同一
または異なり、アルキル基、アリール基またはアシル基
を示す)で表されるオルガシラン(I)の加水分解縮合
物の存在下に、一般式(II) ;(R1 2 Si(O
2 2 で表されるオルガノシラン(II) および/また
は一般式(III);Si(OR2 4 で表されるオルガノ
(III)を加水分解し、縮合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜形成用組成物の
製造方法に関し、さらに詳しくは、半導体素子などにお
ける層間絶縁膜として、適当な均一な厚さを有する塗膜
が形成可能な、しかも誘電率特性、塗膜の耐クラック
性、塗膜の表面硬度などに優れた膜形成用組成物の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子などにおける層間絶縁
膜として、CVD法などの真空プロセスで形成されたシ
リカ(SiO2 )膜が多用されている。そして、近年、
より均一な層間絶縁膜を形成することを目的として、S
OG(Spin on Glass)膜と呼ばれるテト
ラアルコキシランの加水分解生成物を主成分とする塗布
型の絶縁膜も使用されるようになっている。また、半導
体素子などの高集積化に伴い、有機SOGと呼ばれるポ
リオルガノシロキサンを主成分とする低誘電率の層間絶
縁膜が開発されている。しかしながら、半導体素子など
のさらなる高集積化に伴い、より優れた導体間の電気絶
縁性が要求されており、したがって、より低誘電率の層
間絶縁膜材料が求められるようになっている。
【0003】そこで、特開平6−181201号公報に
は、層間絶縁膜材料として、より低誘電率の絶縁膜形成
用塗布型組成物が開示されている。この塗布型組成物
は、吸水性が低く、耐クラック性に優れた半導体装置の
絶縁膜を提供することを目的としており、その構成は、
チタン、ジルコニウム、ニオブおよびタンタルから選ば
れる少なくとも1種の元素を含む有機金属化合物と、分
子内にアルコキシ基を少なくとも1個有する有機ケイ素
化合物とを縮重合させてなる、数平均分子量が500以
上のオリゴマーを主成分とする絶縁膜形成用塗布型組成
物である。
【0004】また、WO96/00758号公報には、
多層配線基板の層間絶縁膜の形成に使用される、アルコ
キシシラン類、シラン以外の金属アルコキシドおよび有
機溶媒などからなる、厚膜塗布が可能で、かつ耐酸素プ
ラズマ性に優れるシリカ系塗布型絶縁膜形成用材料が開
示されている。
【0005】さらに、特開平3−20377号公報に
は、電子部品などの表面平坦化、層間絶縁などに有用な
酸化物被膜形成用塗布液が開示されている。この酸化物
被膜形成用塗布液は、ゲル状物の発生のない均一な塗布
液を提供し、また、この塗布液を用いることにより、高
温での硬化、酸素プラズマによる処理を行った場合であ
っても、クラックのない良好な酸化物被膜を得ることを
目的としている。そして、その構成は、所定のシラン化
合物と、同じく所定のキレート化合物とを有機溶媒の存
在化で加水分解し、重合して得られる酸化物被膜形成用
塗布液である。
【0006】しかし、上記のように、シラン化合物にチ
タンやジルコニウムなどの金属キレート化合物を組み合
せた場合、塗膜の均一性が優れず、さらに誘電率、基板
との密着性、保存安定性などをバランスよく有するもの
ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塗布膜の均
一性、誘電率特性、塗膜の耐クラック性、塗膜の表面硬
度などのバランスに優れた膜形成用組成物の製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶媒中、下記
一般式(I)で表されるオルノガシラン(I)の加水分
解縮合物の存在下に、下記一般式(II) で表されるオル
ガノシラン(II) および/または下記一般式(III)で表
されるオルガノシラン(III)を加水分解し、縮合するこ
とを特徴とする膜形成用組成物の製造方法を提供するも
のである。 R1 Si(OR2 3 ・・・・・(I) (式中、R1 は1価の有機基を示し、R2 は同一または
異なり、アルキル基、アリール基またはアシル基を示
す。) (R1 2 Si(OR2 2 ・・・・・(II) (式中、R1 は同一または異なり、1価の有機基を示
し、R2 は同一または異なり、アルキル基、アリール基
またはアシル基を示す。) Si(OR2 4 ・・・・・(III) (式中、R2 は同一または異なり、アルキル基、アリー
ル基またはアシル基を示す。)
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、溶媒中でオルガノシラ
ン(I)の加水分解縮合物の存在下で、オルガノシラン
(II) および/またはオルガノシラン(III)の加水分解
・縮合を行なうことによって、高度の三次元的構造とか
つ高分子量を有するポリオルガノシロキサンが生成する
ものである。そして、この生成されたポリオルガノシロ
キサンをベースポリマーとして含有する本発明の組成物
を、浸漬またはスピンコート法などにより、シリコンウ
エハなどの基材に塗布し、有機溶剤の除去と熱縮重合を
行なうと、ガラス質または巨大高分子の膜を形成するこ
とができる。得られる膜は、密着性が良好で、平坦化に
優れ、クラックの発生がない、厚膜の絶縁体を形成する
ことができる。以下、本発明に用いられるオルガノシラ
ン(I)、オルガノシラン(II) 、オルガノシラン(II
I)、溶媒などについて説明し、次いで、本発明の製造方
法について詳述する。
【0010】オルガノシラン(I)の加水分解縮合物 本発明に用いられるオルガノシラン(I)の加水分解縮
合物は、上記一般式(I)で表されるオルガノシラン
(I)の加水分解物および/またはその縮合物である。
本発明においては、あらかじめオルガノシラン(I)を
加水分解、あるいは縮合して、加水分解縮合物にしてお
く必要がある。オルガノシラン(I)の加水分解縮合物
を用いることによって、分子量が高く吸湿性の低い塗膜
が得られるという効果が得られる。オルガノシラン
(I)自体を用いたのでは、分子量の上昇が十分ではな
く、好ましくない。
【0011】ここで、オルガノシラン(I)の加水分解
物は、オルガノシラン(I)に含まれるOR2 基がすべ
て加水分解さされている必要はなく、例えば、1個だけ
が加水分解されているもの、2個以上が加水分解されて
いるもの、あるいは、これらの混合物であってもよい。
また、上記オルガノシラン(I)の縮合物は、オルガノ
シラン(I)の加水分解物のシラノール基が縮合してS
i−O−Si結合を形成したものであるが、本発明で
は、シラノール基がすべて縮合している必要はなく、僅
かな一部のシラノール基が縮合したもの、縮合の程度が
異なっているものの混合物などをも包含した概念であ
る。
【0012】一般式(I)において、R1 は1価の有機
基、好ましくは、炭素数1〜8の1価の有機基として
は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i
−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−
ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチ
ル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基などのア
ルキル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、
バレリル基、ベンゾイル基、トリオイル基などのアシル
基、ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル
基、グリシジル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイ
ド基、アミド基、フルオロアセトアミド基、イソシアナ
ート基などのほか、これらの基の置換誘導体などを挙げ
ることができる。
【0013】R1 の置換誘導体における置換基として
は、例えば、ハロゲン原子、置換もしくは非置換のアミ
ノ基、水酸基、メルカプト基、イソシアナート基、グリ
シドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、(メ
タ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アンモニウム塩基
などを挙げることができる。ただし、これらの置換誘導
体からなるR1 の炭素数は、置換基中の炭素原子を含め
て8以下である。
【0014】また、R2 のアルキル基としては、好まし
くは、炭素数1〜5のアルキル基であり、例えば、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n
−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペ
ンチル基などを挙げることができ、アリール基として
は、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル
基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフ
ェニル基などを挙げることでき、アシル基としては、好
ましくは、炭素数1〜6のアシル基であり、例えば、ア
セチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、
カプロイル基などを挙げることができる。一般式(I)
中に複数個存在するR2 は、相互に同一でも異なっても
よい。
【0015】上記一般式(I)で表されるオルガノシラ
ン(I)としては、具体的には、メチルトリメトキシシ
ラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プ
ロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラ
ン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−s
ec−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキ
シシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメ
トキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ
−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポ
キシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチル
トリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリ−tert
−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、n−
プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキ
シシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、
n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プ
ロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−
sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert
−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラ
ン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルト
リエトキシシラン、i−プロピルトリ−n−プロポキシ
シラン、i−プロピルトリ−iso−プロポキシシラ
ン、i−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、i−プロ
ピルトリ−sec−ブトキシシラン、i−プロピルトリ
−tert−ブトキシシラン、i−プロピルトリフェノ
キシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチ
ルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキ
シシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラ
ン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチル
トリ−sec−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−te
rt−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラ
ン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチ
ル−i−トリエトキシシラン、sec−ブチル−トリ−
n−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−iso
−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−ブト
キシシラン、sec−ブチル−トリ−sec−ブトキシ
シラン、sec−ブチル−トリ−tert−ブトキシシ
ラン、sec−ブチル−トリフェノキシシラン、t−ブ
チルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラ
ン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチ
ルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−
n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−sec−ブトキ
シシラン、t−ブチルトリ−tert−ブトキシシラ
ン、t−ブチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−
プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラ
ン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニル
トリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリフェノ
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−トリフロロプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリエ
トキシシランなどの1種または2種以上が挙げられる。
【0016】オルガノシラン(1)の加水分解縮合物
は、あらかじめ、オルガノシラン(I)を加水分解・縮
合させたものを使用することもできるが、本発明に用い
られる溶媒の存在下にオルガノシラン(I)を混合し
て、さらに適量の水を添加することにより、オルガノシ
ラン(1)を加水分解・縮合させて、オルガノシラン
(I)の加水分解縮合物とすることが好ましい。オルガ
ノシラン(I)の加水分解縮合物のポリスチレン換算重
量平均分子量(以下「Mw」ともいう)は、好ましく
は、800〜100,000、さらに好ましくは、1,
000〜50,000である。
【0017】本発明において、オルガノシラン(I)の
加水分解縮合物は、単独でまたは2種以上を混合して使
用することができる。
【0018】オルガノシラン(II) 本発明に用いられるオルガノシラン(II) は、上記一般
式(II) で表される。このオルガノシラン(II) は、溶
媒中、上記オルガノシラン(I)の加水分解縮合物の存
在下で、加水分解、縮合することにより、オルガノシラ
ン(I)の加水分解縮合物の三次元構造中に取り込まれ
て、巨大高分子を形成し、また、塗膜の誘電率を低下さ
せる。
【0019】一般式(II) において、R1 やR2 は、一
般式(I)におけるR1 やR2 と同義であり、同義の範
囲内で異なっていてもよい。
【0020】上記一般式(I)で表されるオルガノシラ
ン(II) としては、具体的に、ジメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル−ジ−n−プ
ロポキシシラン、ジメチル−ジ−iso−プロポキシシ
ラン、ジメチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジメチル−
ジ−sec−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−tert
−ブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエ
チルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ
エチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−i
so−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−n−ブトキシ
シラン、ジエチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジエ
チル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジエチルジフェ
ノキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ
−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピル−
ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−i
so−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−
ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−sec−ブト
キシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−tert−ブトキ
シシラン、ジ−n−プロピル−ジ−フェノキシシラン、
ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−
プロピルジエトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ
−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−
iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ
−n−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−s
ec−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−t
ert−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−
フェノキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、
ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ
−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−iso
−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−ブトキ
シシラン、ジ−n−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラ
ン、ジ−n−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、
ジ−n−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−sec−
ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキ
シシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−プロポキシシ
ラン、ジ−sec−ブチル−ジ−iso−プロポキシシ
ラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、
ジ−sec−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ
−sec−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ
−sec−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−ter
t−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ
エトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−プロ
ポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−iso−プ
ロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−ブト
キシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−sec−ブト
キシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−tert−ブ
トキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−フェノキシ
シラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル−ジ
−エトキシシラン、ジフェニル−ジ−n−プロポキシシ
ラン、ジフェニル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ
フェニル−ジ−n−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−
sec−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−tert−
ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシランなどの
1種または2種以上が挙げられる。
【0021】オルガノシラン(III) 本発明に用いられるオルガノシラン(III)は、上記一般
式(III)で表される。このオルガノシラン(III)は、溶
媒中、上記オルガノシラン(I)の加水分解縮合物の存
在下で、加水分解、縮合することにより、オルガノシラ
ン(I)の加水分解縮合物の三次元構造中に取り込まれ
て、巨大高分子を形成し、また、塗膜の機械的強度を上
昇させる。
【0022】一般式(III)において、R2 は、一般式
(I)におけるR2 と同義であり、同義の範囲内で異な
っていてもよい。
【0023】上記一般式(III)で表されるオルガノシラ
ン(III)としては、具体的に、テトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラ
ン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−
ブトキシシシラン、テトラ−sec−ブトキシシシラ
ン、テトラ−tert−ブトキシシシラン、テトラフェ
ノキシシシランなどの1種または2種以上が挙げられ
る。
【0024】本発明において、オルガノシラン(I)の
加水分解縮合物に対するオルガノシラン(II) および/
またはオルガノシラン(III)の使用割合は、オルガノシ
ラン(I)1モルに対し、0.05〜1.4モル、好ま
しくは0.05〜1.2モルである。0.05モル未満
では、塗膜の機械的強度が不十分であり、一方、1.4
モルを超えると、溶液の保存安定性が劣化しやすい。ま
た、この際、オルガノシラン(II) と(III)との使用割
合は、(II) 0〜60モル%、好ましくは0〜50モル
%、(III)100〜40モル%、好ましくは100〜5
0モル%〔ただし、(II) +(III)=100モル%〕で
ある。(III)が40モル%未満では、塗膜の機械的強度
が不十分である。
【0025】本発明において、オルガノシラン(I)の
加水分解縮合物と、オルガノシラン(II) 〜(III)を以
上のような範囲で使用することで、より耐熱と低誘電性
のバランスに優れた硬化物を形成することができる膜形
成用組成物が得られる。
【0026】溶媒 本発明に使用する有機溶剤としては、例えば、n−ペン
タン、i−ペンタン、n−ヘキサン、i−ヘキサン、n
−ヘプタン、i−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペ
ンタン、n−オクタン、i−オクタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶
媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、
トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロ
ピルベンセン、i−プロピルベンセン、ジエチルベンゼ
ン、i−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−i
−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン、トリメチ
ルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒;メタノール、
エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n
−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、
t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノー
ル、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t
−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサ
ノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノー
ル、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、ヘ
プタノール−3、n−オクタノール、2−エチルヘキサ
ノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコー
ル、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノー
ル、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニル
アルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec
−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサ
ノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェ
ニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレ
ゾールなどのモノアルコール系溶媒;エチレングリコー
ル、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレン
グリコール、ペンタンジオール−2,4、2−メチルペ
ンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−2,5、
ヘプタンジオール−2,4、2−エチルヘキサンジオー
ル−1,3、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリ
コール、グリセリンなどの多価アルコール系溶媒;アセ
トン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケト
ン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチ
ル−i−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、
エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケト
ン、ジ−i−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シク
ロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2−ヘキサノ
ン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、ジ
アセトンアルコール、アセトフェノン、フェンチョンな
どのケトン系溶媒;エチルエーテル、i−プロピルエー
テル、n−ブチルエーテル、n−ヘキシルエーテル、2
−エチルヘキシルエーテル、エチレンオキシド、1,2
−プロピレンオキシド、ジオキソラン、4−メチルジオ
キソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エ
チレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エチレ
ングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコー
ルモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコー
ルジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、
テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリ
プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテ
ル系溶媒;ジエチルカーボネート、酢酸メチル、酢酸エ
チル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸
n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢
酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチ
ル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、
酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−
エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、
酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢
酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコール
モノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、
酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレ
ングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレング
リコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコール
モノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシ
トリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n
−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチ
ル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチ
ル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルなどのエステ
ル系溶媒;N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセト
アミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチル
ピロリドンなどの含窒素系溶媒;硫化ジメチル、硫化ジ
エチル、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジメチ
ルスルホキシド、スルホラン、1,3−プロパンスルト
ンなどの含硫黄系溶媒などを挙げることができる。これ
らは、1種あるいは2種以上を混合して使用することが
できる。これらの有機溶媒は、上記オルガノシラン
(I)〜(III)の合計量100重量部に対して、20〜
4,000重量部、好ましくは、100〜2,000重
量部使用する。
【0027】 本発明の組成物の製造方法においては、通常、上記溶媒
のほかに、オルガノシラン(I)〜(III)の加水分解の
ために、水が使用される。本発明において、水、好まし
くはイオン交換水は、上記溶媒中、上記オルガシラン
(I)の加水分解縮合物の存在下に、オルガノシラン
(II) および/または(III)を加水分解・縮合するが、
この際、水が、連続的もしくは断続的または一括添加さ
れる。水を連続的に添加する場合には、水をオルガノシ
ラン(I)〜(III)1モルに対して0.5当量/分以
下、好ましくは0.001〜0.05当量/分、より好
ましくは0.001〜0.01当量/分の速度で添加す
る。また、断続的に添加する場合には、一回に添加する
水の量がオルガノシラン(I)〜(III)1モルに対して
0.01〜0.2モル、好ましくは0.05〜0.1モ
ルであり、各添加時の間は2〜20分程度以上あけるこ
とが好ましい。また、上記混合物に添加する水の合計量
は、−OR2 で表される基〔ここで、−OR2 基として
は、オルガノシラン(I)〜(III)すべてを含むものと
する〕1モル当たり、通常、0.3〜3.0モル、好ま
しくは0.4〜2.5モルである。添加する水の合計量
が−OR2 で表される基1モル当たり0.3〜3.0モ
ルの範囲内の値であれば、塗膜の均一性が低下すること
がなく、また、膜形成用組成物の保存安定性が低下する
恐れも少ないためである。
【0028】本発明において、反応系に添加する水は、
有機溶媒を含んでいてもよい。水に含有させる有機溶媒
としては、上記溶媒と同様のものを例示することができ
る。水に含有させることのできる有機溶媒の割合は、通
常、重量で水の0〜20倍量であり、好ましくは水の
0.5〜10倍量である。水に有機溶媒を含有させてお
くことにより、ゲル化を抑えながらオルガノシラン
(I)〜(III)加水分解・縮合を行うことがより容易と
なる。
【0029】反応系に、水を連続的もしくは断続的また
は一括添加する際の、反応系の温度は通常、10〜90
℃、好ましくは20〜70℃である。また、水の添加
は、通常、混合物を攪拌しながら行う。
【0030】本発明の膜形成用組成物は、オルガノシラ
ンの加水分解・縮合反応によって得られるが、反応を促
進させるため触媒を添加することが好ましい。この際に
使用する触媒としては、金属キレート化合物、有機酸、
無機酸、有機塩基、無機塩基を挙げることができる。金
属キレート化合物としては、例えば、トリエトキシ・モ
ノ(アセチルアセトナート)チタン、トリ−n−プロポ
キシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、トリ−i
−プロポキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、
トリ−n−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)チ
タン、トリ−sec−ブトキシ・モノ(アセチルアセト
ナート)チタン、トリ−t−ブトキシ・モノ(アセチル
アセトナート)チタン、ジエトキシ・ビス(アセチルア
セトナート)チタン、ジ−n−プロポキシ・ビス(アセ
チルアセトナート)チタン、ジ−i−プロポキシ・ビス
(アセチルアセトナート)チタン、ジ−n−ブトキシ・
ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−sec−ブ
トキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−t
−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、モ
ノエトキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、
モノ−n−プロポキシ・トリス(アセチルアセトナー
ト)チタン、モノ−i−プロポキシ・トリス(アセチル
アセトナート)チタン、モノ−n−ブトキシ・トリス
(アセチルアセトナート)チタン、モノ−sec−ブト
キシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、モノ−
t−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタ
ン、テトラキス(アセチルアセトナート)チタン、トリ
エトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、ト
リ−n−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)
チタン、トリ−i−プロポキシ・モノ(エチルアセトア
セテート)チタン、トリ−n−ブトキシ・モノ(エチル
アセトアセテート)チタン、トリ−sec−ブトキシ・
モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−t−ブ
トキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、ジエ
トキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ−
n−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタ
ン、ジ−i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテー
ト)チタン、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトア
セテート)チタン、ジ−sec−ブトキシ・ビス(エチ
ルアセトアセテート)チタン、ジ−t−ブトキシ・ビス
(エチルアセトアセテート)チタン、モノエトキシ・ト
リス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ−n−プ
ロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、
モノ−i−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテー
ト)チタン、モノ−n−ブトキシ・トリス(エチルアセ
トアセテート)チタン、モノ−sec−ブトキシ・トリ
ス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ−t−ブト
キシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、テト
ラキス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ(アセ
チルアセトナート)トリス(エチルアセトアセテート)
チタン、ビス(アセチルアセトナート)ビス(エチルア
セトアセテート)チタン、トリス(アセチルアセトナー
ト)モノ(エチルアセトアセテート)チタンなどのチタ
ンキレート化合物;
【0031】トリエトキシ・モノ(アセチルアセトナー
ト)ジルコニウム、トリ−n−プロポキシ・モノ(アセ
チルアセトナート)ジルコニウム、トリ−i−プロポキ
シ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ
−n−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコ
ニウム、トリ−sec−ブトキシ・モノ(アセチルアセ
トナート)ジルコニウム、トリ−t−ブトキシ・モノ
(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジエトキシ・
ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−n−
プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウ
ム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナー
ト)ジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(アセチル
アセトナート)ジルコニウム、ジ−sec−ブトキシ・
ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−t−
ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウ
ム、モノエトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジ
ルコニウム、モノ−n−プロポキシ・トリス(アセチル
アセトナート)ジルコニウム、モノ−i−プロポキシ・
トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ−
n−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコ
ニウム、モノ−sec−ブトキシ・トリス(アセチルア
セトナート)ジルコニウム、モノ−t−ブトキシ・トリ
ス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、テトラキス
(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリエトキシ
・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ
−n−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジ
ルコニウム、トリ−i−プロポキシ・モノ(エチルアセ
トアセテート)ジルコニウム、トリ−n−ブトキシ・モ
ノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ−s
ec−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジル
コニウム、トリ−t−ブトキシ・モノ(エチルアセトア
セテート)ジルコニウム、ジエトキシ・ビス(エチルア
セトアセテート)ジルコニウム、ジ−n−プロポキシ・
ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−i
−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコ
ニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテ
ート)ジルコニウム、ジ−sec−ブトキシ・ビス(エ
チルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−t−ブトキ
シ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モ
ノエトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコ
ニウム、モノ−n−プロポキシ・トリス(エチルアセト
アセテート)ジルコニウム、モノ−i−プロポキシ・ト
リス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−
n−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジル
コニウム、モノ−sec−ブトキシ・トリス(エチルア
セトアセテート)ジルコニウム、モノ−t−ブトキシ・
トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テト
ラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ
(アセチルアセトナート)トリス(エチルアセトアセテ
ート)ジルコニウム、ビス(アセチルアセトナート)ビ
ス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリス
(アセチルアセトナート)モノ(エチルアセトアセテー
ト)ジルコニウムなどのジルコニウムキレート化合物;
トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス
(エチルアセトアセテート)アルミニウムなどのアルミ
ニウムキレート化合物;などを挙げることができる。
【0032】有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオ
ン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン
酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレ
イン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没
食子酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、ミキミ酸、
2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リ
ノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−
アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ
酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン
酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸などを挙げ
ることができる。無機酸としては、例えば、塩酸、硝
酸、硫酸、フッ酸、リン酸などを挙げることができる。
【0033】有機塩基としては、例えば、ピリジン、ピ
ロール、ピペラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピコリ
ン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルモノエタノ
ールアミン、モノメチルジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、ジアザビシクロオクラン、ジアザビシク
ロノナン、ジアザビシクロウンデセン、テトラメチルア
ンモニウムハイドロオキサイドなどを挙げることができ
る。無機塩基としては、例えばアンモニア、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カル
シウムなどを挙げることができる。これら触媒のうち、
金属キレート化合物、有機酸、無機酸が好ましく、より
好ましくはチタンキレート化合物、有機酸を挙げること
ができる。これらは1種あるいは2種以上を同時に使用
してもよい。
【0034】上記触媒の使用量は、上記オルガノシラン
(I)〜(III )の合計量100重量部に対して、通
常、0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜
10重量部の範囲である。
【0035】本発明の膜形成用組成物は、さらに下記の
ような成分を添加してもよい。
【0036】β−ジケトン β−ジケトンは、組成物の安定性向上剤として作用する
ものである。すなわち、このβ−ジケトンが上記ポリオ
ルガノシロキサンと配位して、この化合物によるオルガ
ノシラン(I)の加水分解縮合物とオルガノシラン(I
I) 〜(III)との共縮合反応を促進する作用を適度にコ
ントロールすることにより、得られる組成物の保存安定
性をさらに向上させる作用をなすものと考えられてい
る。
【0037】上記β−ジケトンとしては、アセチルアセ
トン、2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオ
ン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオ
ン、3,5−オクタンジオン、2,4−ノナンジオン、
3,5−ノナンジオン、5−メチル−2,4−ヘキサン
ジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプ
タンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ
−2,4−ヘプタンジオン、マロン酸ジメチル、マロン
酸ジエチルなどの1種または2種以上である。本発明に
おいて、膜形成用組成物中のβ−ジケトン含有量は、全
溶媒の1〜50重量%、好ましくは3〜30重量%とす
ることが好ましい。このような範囲でβ−ジケトンを添
加すれば、一定の保存安定性が得られるとともに、膜形
成用組成物の塗膜均一性などの特性が低下する恐れが少
ない。また、β−ジケトンは、オルガノシラン(I)〜
(III )の合計量100重量部に対して、通常、0.1
〜100重量部、好ましくは0.2〜80重量部の範囲
である。このβ−ジケトンは、オルガノシランの加水分
解、縮合反応後に添加することが好ましい。
【0038】その他の添加剤 本発明で得られた膜形成用組成物には、さらにコロイド
状シリカ、コロイド状アルミナ、有機ポリマー、界面活
性剤などの成分を添加してもよい。コロイド状シリカと
は、例えば、高純度の無水ケイ酸を前記親水性有機溶媒
に分散した分散液であり、通常、平均粒径が5〜30m
μ、好ましくは10〜20mμ、固形分濃度が10〜4
0重量%程度のものである。このような、コロイド状シ
リカとしては、例えば、日産化学工業(株)製、メタノ
ールシリカゾルおよびイソプロパノールシリカゾル;触
媒化成工業(株)製、オスカルなどが挙げられる。コロ
イド状アルミナとしては、日産化学工業(株)製のアル
ミナゾル520、同100、同200;川研ファインケ
ミカル(株)製のアルミナクリアーゾル、アルミナゾル
10、同132などが挙げられる。有機ポリマーとして
は、例えば、ポリアルキレンオキサイド構造を有する化
合物、糖鎖構造を有する化合物、ビニルアミド系重合
体、(メタ)アクリレート化合物、芳香族ビニル化合
物、デンドリマー、ポリイミド、ポリアミック酸、ポリ
アリーレン、ポリアミド、ポリキノキサリン、ポリオキ
サジアゾール、フッ素系重合体などを挙げることができ
る。界面活性剤としては、例えば、ノニオン系界面活性
剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両
性界面活性剤などが挙げられ、さらには、シリコーン系
界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、含
フッ素界面活性剤などを挙げることができる。
【0039】本発明で得られた膜形成用組成物におい
て、この膜形成用組成物中のナトリウム含量を20pp
b以内の値とするのが好ましい。このような範囲にナト
リウム含量を限定することにより、半導体などの層間絶
縁膜用材料に用いた場合でも、電気回路などの信頼性を
低下させる恐れがない、また腐食の発生をより効率的に
防止しながら、均一な厚さの層間絶縁膜とすることがで
きる。
【0040】さらに、膜形成用組成物を構成するにあた
り、膜形成用組成物中の沸点100℃以下のアルコール
の含量が、20重量%以下、特に5重量%以下であるこ
とが好ましい。沸点100℃以下のアルコールは、上記
オルガノシラン(I)〜(III)の加水分解および/また
はその縮合の際に生じる場合があり、その含量が20重
量%以下、好ましくは5重量%以下になるように蒸留な
どにより除去することが好ましい。膜形成用組成物中の
沸点100℃以下のアルコールの含量を20重量%以下
であれば、塗膜の均一性を低下させる恐れがない。
【0041】膜形成用組成物の調製方法 本発明の膜形成用組成物を調製するに際しては、溶媒
中、上記オルガノシラン(I)の加水分解縮合物の存在
下に、上記オルガノシラン(II) および/または(III)
を混合して、加水分解し、縮合すればよく、特に限定さ
れない。
【0042】本発明の組成物の調製法の具体例として
は、下記〜の方法などを挙げることができる。 オルガノシラン(I)および必要量の有機溶剤からな
る混合物に、所定量の水および触媒を加えて加水分解・
縮合反応を行ったのち、オルガノシラン(II)および/
または(III)、水および触媒を添加して、(II) および
/または(III)の加水分解、縮合を行う方法。 オルガノシラン(I)および必要量の有機溶剤からな
る混合物に、所定量の水および触媒を加えて加水分解・
縮合反応を行ったのち、反応により生じたアルコール成
分を減圧除去したのち、オルガノシラン(II) および/
または(III)、水および触媒を添加して、(II) および
/または(III)の加水分解、縮合を行う方法。
【0043】オルガノシラン(I)および必要量の有
機溶剤からなる混合物に、所定量の水および触媒を加え
て加水分解・縮合反応を行ったのち、オルガノシラン
(II)および/または(III)、水および触媒を添加し
て、(II) および/または(III)の加水分解、縮合を行
ったのち、反応により生じたアルコール成分を減圧除去
する方法。 オルガノシラン(I)および必要量の有機溶剤からな
る混合物に、所定量の水および触媒を加えて加水分解・
縮合反応を行ったのち、反応により生じたアルコール成
分を減圧除去したのち、オルガノシラン(II) および/
または(III)、水および触媒を添加して、(II) および
/または(III)の加水分解、縮合を行ったのち、反応に
より生じたアルコール成分を減圧除去する方法。
【0044】オルガノシラン(I)および必要量の有
機溶剤からなる混合物に、所定量の水および触媒を加え
て加水分解・縮合反応を行ったのち、オルガノシラン
(II)および/または(III)、水および触媒を添加し
て、(II) および/または(III)の加水分解、縮合を行
ったのち、得られる組成物に、β−ジケトンを添加する
方法。 オルガノシラン(I)および必要量の有機溶剤からな
る混合物に、所定量の水および触媒を加えて加水分解・
縮合反応を行ったのち、反応により生じたアルコール成
分を減圧除去したのち、オルガノシラン(II) および/
または(III)、水および触媒を添加して、(II) および
/または(III)の加水分解、縮合を行ったのち、得られ
る組成物に、β−ジケトンを添加する方法。
【0045】オルガノシラン(I)および必要量の有
機溶剤からなる混合物に、所定量の水および触媒を加え
て加水分解・縮合反応を行ったのち、オルガノシラン
(II)および/または(III)、水および触媒を添加し
て、(II) および/または(III)の加水分解、縮合を行
ったのち、反応により生じたアルコール成分を減圧除去
したのち、得られる組成物に、β−ジケトンを添加する
方法。 オルガノシラン(I)および必要量の有機溶剤からな
る混合物に、所定量の水および触媒を加えて加水分解・
縮合反応を行ったのち、反応により生じたアルコール成
分を減圧除去したのち、オルガノシラン(II) および/
または(III)、水および触媒を添加して、(II) および
/または(III)の加水分解、縮合を行ったのち、反応に
より生じたアルコール成分を減圧除去したのち、得られ
る組成物に、β−ジケトンを添加する方法。
【0046】このようにして得られる本発明の組成物の
全固形分濃度は、好ましくは、2〜30重量%であり、
使用目的に応じて適宜調整される。組成物の全固形分濃
度が2〜30重量%であると、塗膜の膜厚が適当な範囲
となり、保存安定性もより優れるものである。また、こ
のようにして得られる組成物中のポリオルガノシラン成
分〔(I)、ならびに(II) および/または(III)〕の
重量平均分子量は、通常、1,000〜120、00
0、好ましくは1,200〜100,000程度であ
る。
【0047】このようにして得られる本発明の組成物
を、シリコンウエハ、SiO2 ウエハ、SiNウエハな
どの基材に塗布する際には、スピンコート法、浸漬法、
ロールコート法、スプレー法などの塗装手段が用いられ
る。
【0048】この際の膜厚は、乾燥膜厚として、1回塗
りで厚さ0.05〜1.5μm程度、2回塗りでは厚さ
0.1〜3μm程度の塗膜を形成することができる。そ
の後、常温で乾燥するか、あるいは、80〜600℃程
度の温度で、通常、5〜240分程度加熱して乾燥する
ことにより、ガラス質または巨大高分子の絶縁膜を形成
することができる。この際の加熱方法としては、ホット
プレート、オーブン、ファーネスなどを使用することが
でき、加熱雰囲気としては、大気下、窒素雰囲気、アル
ゴン雰囲気、真空下、酸素濃度をコントロールした減圧
下などで行うことができる。
【0049】このようにして得られる膜は、絶縁性に優
れ、塗布膜の均一性、誘電率特性、塗膜の耐クラック
性、塗膜の表面硬度に優れるから、LSI、システムL
シ、DRAM、SDRAM、RDRAM、D−RDRA
Mなどの半導体素子用層間絶縁膜、半導体素子の表面コ
ート膜などの保護膜、多層配線基板の層間絶縁膜、液晶
表示素子用の保護膜や絶縁防止膜などの用途に有用であ
る。
【0050】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体
的に説明する。なお、実施例および比較例中の部および
%は、特記しない限り、それぞれ重量部および重量%で
あることを示している。また、実施例中における膜形成
用組成物の評価は、次のようにして測定したものであ
る。
【0051】<膜厚均一性>膜形成用組成物を、8イン
チシリコンウエハ上に、スピンコーターを用いて、回転
数2,000rpm、20秒の条件で塗布した。その
後、80℃の温度に保持したホットプレートを用いて、
膜形成用組成物を塗布したシリコンウエハを5分間加熱
し、有機溶媒を飛散させた。次いで、200℃の温度に
保持したホットプレートを用いて、膜形成用組成物を塗
布したシリコンウエハを5分間加熱し、シリコンウエハ
上に塗膜を形成させた。このようにして得られた塗膜の
膜厚を、光学式膜厚計(Rudolph Techno
logies社製、Spectra Laser20
0)を用いて塗膜面内で50点測定した。得られた膜厚
の3σを計算し、下記基準で評価した。 ○:塗膜の3σが100nm未満 ×:塗膜の3σが100nm以上
【0052】<誘電率>8インチシリコンウエハ上に、
スピンコート法を用いて組成物試料を塗布し、ホットプ
レート上で80℃で5分間、200℃で5分間基板を乾
燥し、さらに440℃の真空オーブン中で60分基板を
焼成した。得られた基板上にアルミニウムを蒸着し、誘
電率評価用基板を作製した。誘電率は、横川・ヒューレ
ットパッカード(株)製、HP16451B電極および
HP4284AプレシジョンLCRメーター用いて、1
00kHzにおける容量値から算出した。
【0053】<耐クラック性>8インチシリコンウエハ
上に、スピンコート法を用いて組成物試料を塗布し、ホ
ットプレート上で80℃で5分間、200℃で5分間基
板を乾燥し、さらに440℃の真空オーブン中で60分
基板を焼成した。最終的な塗膜の膜厚は1.0μmに調
整した。得られた塗膜の外観を35万ルクスの表面観察
用ランプで観察 し、下記基準で評価した。 ○:塗膜表面にクラックが認められない、 ×:塗膜表面にクラックが認められる。
【0054】<表面硬度>8インチシリコンウエハ上
に、スピンコート法を用いて組成物試料を塗布し、ホッ
トプレート上で80℃で5分間、200℃で5分間基板
を乾燥し、さらに440℃の真空オーブン中で60分基
板を焼成した。得られた膜を、ナノインデンターXP
(ナノインスツルメンツ社製)を用いて連続剛性測定法
により測定した。
【0055】実施例1膜形成用組成物の調製 メチルトリメトキシシラン(MTMSi)203部(縮
合物換算100部)、イソプロポキシチタンテトラエチ
ルアセチルアセテート(TiEAA)1部(1mmo
l)、プロピレングリコールモノプロピルエーテル(P
FG)140部とを混合したのち、スリーワンモーター
で以て撹拌し、液温を55℃に安定させた。次に、イオ
ン交換水を90部とPFG50部の混合した溶液を1時
間かけて連続的に添加した。その後、反応溶液を50
℃、4時間の条件で反応させた。このMTMSiの縮合
物の重量平均分子量は、8,000であった。次いで、
この反応系に、ジメチルジメトキシシラン50部を加え
て、55℃で3時間反応させたのち、アセチルアセトン
(AcAc)20部を添加し、さらに55℃、0.5時
間の条件で反応させた。室温まで反応溶液を放冷したの
ち、PFGを150部添加した。最後に、反応溶液から
エバポレーションによってメタノールを含む溶媒150
部を除去することによって膜形成用組成物を得た。得ら
れた膜形成用組成物のメタノール含有量をガスクロマト
グラフィーで測定したところ、5%以下であった。以上
のオルガノシランの縮合物の重量平均分子量は、9,2
00であった。膜形成用組成物の評価 先に示した評価条件で、塗膜における厚さの均一性、誘
電率、耐クラック限界膜厚、表面硬度を評価、測定し
た。それぞれの測定結果などを表1に示す。
【0056】実施例2膜形成用組成物の調製 メチルトリメトキシシラン(MTMSi)203部(縮
合物換算100部)、ジイソプロポキシチタンジエチル
アセチルアセテート(DiTiEAA)28部(66m
mol)、プロピレングリコールモノプロピルエーテル
(PFG)140部とを混合したのち、スリーワンモー
ターで以て撹拌し、液温を55℃に安定させた。次に、
イオン交換水を90部とPFG50部の混合した溶液を
10分間隔で6回に分けて断続的に添加した。その後、
反応溶液を55℃、4時間の条件で反応させた。このM
TMSiの縮合物の重量平均分子量は、8,300であ
った。次いで、ジメチルジメトキシシラン30部、テト
ラメトキシシラン50部を添加して55℃で3時間反応
させたのち、アセチルアセトン(AcAc)20部を添
加し、さらに55℃、0.5時間の条件で反応させた。
室温まで反応溶液を放冷したのち、PFGを150部添
加した。最後に、反応溶液からエバポレーションによっ
てメタノールを含む溶媒150部を除去することによっ
て膜形成用組成物を得た。得られた膜形成用組成物のメ
タノール含有量をガスクロマトグラフィーで測定したと
ころ、5%以下であった。以上のオルガノシランの縮合
物の重量平均分子量は、9,600であった。膜形成用組成物の評価 実施例1と同様の条件で、塗膜における厚さの均一性、
密着性、誘電率、耐熱性を評価、測定した。それぞれの
測定結果などを表1に示す。
【0057】実施例3膜形成用組成物の調製 メチルトリメトキシシラン(MTMSi)203部(縮
合物換算100部)とメトキシメチルプロピオネート
(MMP)200部とを混合したのち、スリーワンモー
ターで以て撹拌し、液温を60℃に安定させた。次に、
イオン交換水を120部にマレイン酸40部を溶解させ
た溶液を1時間かけて連続的に添加した。その後、反応
溶液を55℃、4時間の条件で反応させた。このMTM
Siの縮合物の重量平均分子量は、4,000であっ
た。次いで、テトラメトキシシラン50部を添加して、
50℃で2時間反応させた。最後に、反応溶液からエバ
ポレーションによって溶媒200部を除去することによ
って膜形成用組成物を得た。得られた膜形成用組成物の
メタノール含有量をガスクロマトグラフィーで測定した
ところ、5%以下であった。以上のオルガノシランの縮
合物の重量平均分子量は、5,800であった。膜形成用組成物の評価 実施例1と同様の条件で以て、塗膜における厚さの均一
性、密着性、誘電率、耐熱性を評価、測定した。それぞ
れの測定結果などを、表1に示す。
【0058】比較例1 ジメチルジメトキシシランを、反応系に最初から添加す
る以外は、実施例1と同様にして膜形成用組成物を調製
した。結果を表1に示す。以上のオルガノシランの縮合
物の重量平均分子量は、1,500であった。
【0059】比較例2 ジメチルジメトキシシランおよびテトラメトキシシラン
を、反応系に最初から添加する以外は、実施例2と同様
にして膜形成用組成物を調製した。結果を表1に示す。
以上のオルガノシランの縮合物の重量平均分子量は、
1,800であった。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明の膜形成用組成物の製造方法によ
れば、ろ過可能な膜形成用組成物が得られ、その結果、
塗布膜における厚さの均一性、誘電率特性、耐クラック
性、表面硬度などのバランスに優れた膜形成用組成物を
提供することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩田 淳 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 山田 欣司 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 後藤 幸平 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 4J035 BA06 CA01K CA06K EA01 LA03 LB20 4J038 DL031 DL051 DL141 NA11 NA12 NA21

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒中、下記一般式(I)で表されるオ
    ルガノシラン(I)の加水分解縮合物の存在下に、下記
    一般式(II) で表されるオルガノシラン(II)および/
    または下記一般式(III)で表されるオルガノシラン(II
    I)を加水分解し、縮合することを特徴とする膜形成用組
    成物の製造方法。 R1 Si(OR2 3 ・・・・・(I) (式中、R1 は1価の有機基を示し、R2 は同一または
    異なり、アルキル基、アリール基またはアシル基を示
    す。) (R1 2 Si(OR2 2 ・・・・・(II) (式中、R1 は同一または異なり、1価の有機基を示
    し、R2 は同一または異なり、アルキル基、アリール基
    またはアシル基を示す。) Si(OR2 4 ・・・・・(III) (式中、R2 は同一または異なり、アルキル基、アリー
    ル基またはアシル基を示す。)
JP11116285A 1999-04-23 1999-04-23 膜形成用組成物の製造方法 Pending JP2000302869A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11116285A JP2000302869A (ja) 1999-04-23 1999-04-23 膜形成用組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11116285A JP2000302869A (ja) 1999-04-23 1999-04-23 膜形成用組成物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000302869A true JP2000302869A (ja) 2000-10-31

Family

ID=14683284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11116285A Pending JP2000302869A (ja) 1999-04-23 1999-04-23 膜形成用組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000302869A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1331518A2 (en) * 2002-01-24 2003-07-30 JSR Corporation Radiation sensitive composition for forming an insulating film, insulating film and display device
JP2007019459A (ja) * 2005-06-06 2007-01-25 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体発光デバイス用部材及びその製造方法、並びにそれを用いた半導体発光デバイス
JP2007112974A (ja) * 2005-09-22 2007-05-10 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体発光デバイス用部材及びその製造方法、並びにそれを用いた半導体発光デバイス
JP2007146031A (ja) * 2005-11-29 2007-06-14 Shin Etsu Chem Co Ltd 硬化性ポリメチルシロキサン樹脂、その製造方法、硬化性ポリメチルシロキサン樹脂組成物及びその硬化被膜を有する物品
EP1854831A1 (en) * 2005-02-23 2007-11-14 Mitsubishi Chemical Corporation Semiconductor light emitting device member, method for manufacturing such semiconductor light emitting device member and semiconductor light emitting device using such semiconductor light emitting device member
WO2008105491A1 (ja) * 2007-02-28 2008-09-04 Jsr Corporation 一液型硬化性ポリシロキサン組成物、その硬化体、その製造方法、およびその用途
EP2256147A1 (en) * 2008-03-07 2010-12-01 Central Glass Company, Limited Thermosetting organic-inorganic hybrid transparent material
JP2013112573A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Ulvac Japan Ltd 多孔質シリカ前駆体塗布液の作製方法
WO2014073543A1 (ja) * 2012-11-06 2014-05-15 旭硝子株式会社 撥水膜用塗液および撥水膜付き物品
JP2015199916A (ja) * 2014-04-02 2015-11-12 Jsr株式会社 膜形成用組成物及びパターン形成方法
JP2021507052A (ja) * 2017-12-19 2021-02-22 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッドHoneywell International Inc. 耐亀裂性ポリシロキサン誘電体平坦化組成物、方法、及びフィルム

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1331518A3 (en) * 2002-01-24 2004-04-07 JSR Corporation Radiation sensitive composition for forming an insulating film, insulating film and display device
EP1331518A2 (en) * 2002-01-24 2003-07-30 JSR Corporation Radiation sensitive composition for forming an insulating film, insulating film and display device
EP1854831A4 (en) * 2005-02-23 2014-11-19 Mitsubishi Chem Corp SEMICONDUCTOR ELECTROLUMINESCENT COMPONENT ELEMENT, MANUFACTURING METHOD THEREOF, AND LIGHT EMITTING COMPONENT USING THE SAME
EP1854831A1 (en) * 2005-02-23 2007-11-14 Mitsubishi Chemical Corporation Semiconductor light emitting device member, method for manufacturing such semiconductor light emitting device member and semiconductor light emitting device using such semiconductor light emitting device member
JP2007019459A (ja) * 2005-06-06 2007-01-25 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体発光デバイス用部材及びその製造方法、並びにそれを用いた半導体発光デバイス
JP2007112974A (ja) * 2005-09-22 2007-05-10 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体発光デバイス用部材及びその製造方法、並びにそれを用いた半導体発光デバイス
JP2007146031A (ja) * 2005-11-29 2007-06-14 Shin Etsu Chem Co Ltd 硬化性ポリメチルシロキサン樹脂、その製造方法、硬化性ポリメチルシロキサン樹脂組成物及びその硬化被膜を有する物品
WO2008105491A1 (ja) * 2007-02-28 2008-09-04 Jsr Corporation 一液型硬化性ポリシロキサン組成物、その硬化体、その製造方法、およびその用途
EP2256147A4 (en) * 2008-03-07 2011-07-27 Central Glass Co Ltd THERMOSETABLE ORGANIC-INORGANIC HYBRID TRANSPARENT MATERIAL
EP2256147A1 (en) * 2008-03-07 2010-12-01 Central Glass Company, Limited Thermosetting organic-inorganic hybrid transparent material
JP2013112573A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Ulvac Japan Ltd 多孔質シリカ前駆体塗布液の作製方法
WO2014073543A1 (ja) * 2012-11-06 2014-05-15 旭硝子株式会社 撥水膜用塗液および撥水膜付き物品
JP2015199916A (ja) * 2014-04-02 2015-11-12 Jsr株式会社 膜形成用組成物及びパターン形成方法
JP2021507052A (ja) * 2017-12-19 2021-02-22 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッドHoneywell International Inc. 耐亀裂性ポリシロキサン誘電体平坦化組成物、方法、及びフィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100709644B1 (ko) 실리카계 막 및 그의 형성 방법, 반도체 장치의 절연막형성용 조성물, 및 배선 구조체 및 반도체 장치
KR100685333B1 (ko) 막형성용 조성물 및 절연막 형성용 재료
KR100618487B1 (ko) 막 형성용 조성물, 막의 형성 방법 및 절연막
KR20070043934A (ko) 유기 실리카계 막의 형성 방법, 유기 실리카계 막, 배선구조체, 반도체 장치 및 막 형성용 조성물
JP2000309753A (ja) 膜形成用組成物および絶縁膜形成用材料
JP4535280B2 (ja) 有機シリカ系膜の形成方法
JP2000309752A (ja) 膜形成用組成物および絶縁膜形成用材料
JP2000328004A (ja) 膜形成用組成物および絶縁膜形成用材料
JP2000302869A (ja) 膜形成用組成物の製造方法
JP2001049179A (ja) 膜形成用組成物、膜の形成方法および低密度化膜
JP2000345041A (ja) 膜形成用組成物、膜形成用組成物の製造方法および絶縁膜形成用材料
JP2001240798A (ja) 膜形成用組成物および絶縁膜形成用材料
JP2001040283A (ja) 膜形成用組成物の製造方法、膜形成用組成物および絶縁膜形成用材料
JP2000309751A (ja) 膜形成用組成物および絶縁膜形成用材料
JP4344893B2 (ja) 層間絶縁膜形成用組成物の製造方法
JP2001049178A (ja) 膜形成用組成物、膜の形成方法および低密度化膜
JP4022802B2 (ja) 膜形成用組成物、膜の形成方法および絶縁膜
JP4320855B2 (ja) 絶縁膜形成用組成物
JP2001049184A (ja) 膜形成用組成物、膜の形成方法および低密度化膜
JP2000344894A (ja) 膜形成用組成物の製造方法、膜形成用組成物および絶縁膜形成用材料
JP2001049172A (ja) 膜形成用組成物および絶縁膜形成用材料
JP2001040092A (ja) 膜形成用組成物および絶縁膜形成用材料
JP2001172562A (ja) 膜形成用組成物および絶縁膜形成用材料
JP2001019903A (ja) 膜形成用組成物の製造方法、膜形成用組成物および絶縁膜形成用材料
JP2001200203A (ja) 膜形成用組成物および絶縁膜形成用材料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090107

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090428