JP2000302706A - ジフルオロメタンの製造方法及びオゾン層破壊冷媒の再利用方法 - Google Patents
ジフルオロメタンの製造方法及びオゾン層破壊冷媒の再利用方法Info
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- JP2000302706A JP2000302706A JP11113263A JP11326399A JP2000302706A JP 2000302706 A JP2000302706 A JP 2000302706A JP 11113263 A JP11113263 A JP 11113263A JP 11326399 A JP11326399 A JP 11326399A JP 2000302706 A JP2000302706 A JP 2000302706A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来、オゾン層破壊冷媒は破壊処理により有
害な廃棄物であるフッ素含有塩へ分解される一方、新た
な天然資源によりハイドロフルオロカーボン冷媒が代替
冷媒として合成されており、資源の浪費、有害な廃棄物
の生成が平行して行われていた。 【解決手段】 ジクロロジフルオロメタンまたはクロロ
ジフルオロメタンである冷媒物質を水、助溶媒、塩基と
ともに耐圧容器に充填し、前記冷媒物質の臨界温度以上
へ加熱してジフルオロメタンへ転換する。
害な廃棄物であるフッ素含有塩へ分解される一方、新た
な天然資源によりハイドロフルオロカーボン冷媒が代替
冷媒として合成されており、資源の浪費、有害な廃棄物
の生成が平行して行われていた。 【解決手段】 ジクロロジフルオロメタンまたはクロロ
ジフルオロメタンである冷媒物質を水、助溶媒、塩基と
ともに耐圧容器に充填し、前記冷媒物質の臨界温度以上
へ加熱してジフルオロメタンへ転換する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済み冷凍空調
機器より回収されたクロロフルオロカーボンまたはハイ
ドロクロロフルオロカーボンなどオゾン層破壊物質の再
利用方法に関する。
機器より回収されたクロロフルオロカーボンまたはハイ
ドロクロロフルオロカーボンなどオゾン層破壊物質の再
利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気(冷凍)冷蔵庫、空調機、冷
蔵または冷凍倉庫、ショーケース等の冷媒を圧縮して用
いる冷凍空調装置においてはフッ素原子と塩素原子を含
有する炭化水素類は不燃性かつ性能がよい冷媒として長
年用いられてきたが、このCFC(クロロフルオロカー
ボン)やHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)
類は塩素原子を有しているがゆえに、大気に放出され成
層圏に達してしまった場合にオゾン層を破壊してしまう
ことが明らかになったため、近年その使用が世界的に禁
止または制限されている。
蔵または冷凍倉庫、ショーケース等の冷媒を圧縮して用
いる冷凍空調装置においてはフッ素原子と塩素原子を含
有する炭化水素類は不燃性かつ性能がよい冷媒として長
年用いられてきたが、このCFC(クロロフルオロカー
ボン)やHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)
類は塩素原子を有しているがゆえに、大気に放出され成
層圏に達してしまった場合にオゾン層を破壊してしまう
ことが明らかになったため、近年その使用が世界的に禁
止または制限されている。
【0003】オゾン層保護の観点からは、今後の使用禁
止や制限ばかりでは大気に放出されるCFCやHCFC
類を削減するためには十分とは言えず、使用済み冷凍空
調機器から前記CFCやHCFC類を回収後、破壊する
努力が行われている。
止や制限ばかりでは大気に放出されるCFCやHCFC
類を削減するためには十分とは言えず、使用済み冷凍空
調機器から前記CFCやHCFC類を回収後、破壊する
努力が行われている。
【0004】特に特定フロンとして指定されているジク
ロロジフルオロメタン(R12)について、特定フロン
破壊処理方法が開発され、指定フロンであるHCFCも
含め処理施設において分解されている。
ロロジフルオロメタン(R12)について、特定フロン
破壊処理方法が開発され、指定フロンであるHCFCも
含め処理施設において分解されている。
【0005】現在処理施設において実施されている方法
を含め提案されている破壊処理方法には、ロータリーキ
ルン法、セメントキルン法、高温水蒸気分解法、接触分
解法、プラズマ法などの方法がある。
を含め提案されている破壊処理方法には、ロータリーキ
ルン法、セメントキルン法、高温水蒸気分解法、接触分
解法、プラズマ法などの方法がある。
【0006】具体的には、特開平5-220344号公報、特開
平6-63178号公報、特開平6-205853号公報、特開平6-304
447号公報、特開平7-24081号公報、特開平7-144137号公
報、特開平7-265664号公報、特開平7-277714号公報、特
開平7-299329号公報、特開平7-323214号公報、特開平8-
141108号公報、特開平8-141367号公報、特開平8-257368
号公報、特開平8-323147号公報、特開平8-511469号公
報、特開平9-103643号公報、特開平9-506543号公報、特
開平9-508062号公報、特開平10-118666号公報、特開平1
0-118667号公報、特開平10-141634号公報、特開平10-14
1635号公報、特開平10-146517号公報、特開平10-156143
号公報、特開平10-263365号公報、特開平10-265413号公
報、特開平10-309439号公報、特開平10-314592号公報、
特開平10-507731号公報、特開平10-511602号公報などを
挙げることができる。
平6-63178号公報、特開平6-205853号公報、特開平6-304
447号公報、特開平7-24081号公報、特開平7-144137号公
報、特開平7-265664号公報、特開平7-277714号公報、特
開平7-299329号公報、特開平7-323214号公報、特開平8-
141108号公報、特開平8-141367号公報、特開平8-257368
号公報、特開平8-323147号公報、特開平8-511469号公
報、特開平9-103643号公報、特開平9-506543号公報、特
開平9-508062号公報、特開平10-118666号公報、特開平1
0-118667号公報、特開平10-141634号公報、特開平10-14
1635号公報、特開平10-146517号公報、特開平10-156143
号公報、特開平10-263365号公報、特開平10-265413号公
報、特開平10-309439号公報、特開平10-314592号公報、
特開平10-507731号公報、特開平10-511602号公報などを
挙げることができる。
【0007】一方、オゾン層破壊物質であるCFCやH
CFCに代わって塩素原子を含まないHFC(ハイドロ
フルオロカーボン)が、オゾン層を破壊しない冷媒とし
て製造・使用されつつある。
CFCに代わって塩素原子を含まないHFC(ハイドロ
フルオロカーボン)が、オゾン層を破壊しない冷媒とし
て製造・使用されつつある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】現在実施されているC
FCやHCFCの破壊処理方法では、その分解物質とし
て生成するフッ化水素を中和するためにフッ化カルシウ
ムやフッ化ナトリウムあるいはフッ化カリウムなどの含
フッ素塩を生成する。フッ化カルシウム(蛍石)は天然
に存在する物質ではあるが、低純度で生成するために、
その有効な利用方法がなく、今後HCFCの回収量が増
大した場合に新たな廃棄物問題を発生する可能性が高
い、という課題がある。フッ化ナトリウムあるいはフッ
化カリウムに至っては腐食性・毒性が強く、さらに廃棄
処理が困難である。
FCやHCFCの破壊処理方法では、その分解物質とし
て生成するフッ化水素を中和するためにフッ化カルシウ
ムやフッ化ナトリウムあるいはフッ化カリウムなどの含
フッ素塩を生成する。フッ化カルシウム(蛍石)は天然
に存在する物質ではあるが、低純度で生成するために、
その有効な利用方法がなく、今後HCFCの回収量が増
大した場合に新たな廃棄物問題を発生する可能性が高
い、という課題がある。フッ化ナトリウムあるいはフッ
化カリウムに至っては腐食性・毒性が強く、さらに廃棄
処理が困難である。
【0009】さらに超臨界水を用いる破壊処理方法で
は、分解能力は高いものの、超臨界状態の温度が高くか
つ圧力が高いために、装置コストがかかるとともに脱塩
素反応だけを選択的に行うことが困難である。
は、分解能力は高いものの、超臨界状態の温度が高くか
つ圧力が高いために、装置コストがかかるとともに脱塩
素反応だけを選択的に行うことが困難である。
【0010】さらに、炭化水素燃料を供給して燃焼させ
る方法でも、脱塩素反応だけを選択的に行うことは困難
である。
る方法でも、脱塩素反応だけを選択的に行うことは困難
である。
【0011】一方、HFCを冷媒として用いる場合にお
いても、高純度のフッ化カルシウムなどを原料として新
たに合成されており、最終フルオロカーボン類が分解処
理される時点において廃棄物としてのフッ化カルシウム
の量を増大させる方向にあり、将来HFCの回収が開始
される時点で、新たな廃棄物問題を発生する可能性が高
い、という課題がある。
いても、高純度のフッ化カルシウムなどを原料として新
たに合成されており、最終フルオロカーボン類が分解処
理される時点において廃棄物としてのフッ化カルシウム
の量を増大させる方向にあり、将来HFCの回収が開始
される時点で、新たな廃棄物問題を発生する可能性が高
い、という課題がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ために、本発明は、ジクロロジフルオロメタンまたはク
ロロジフルオロメタンである冷媒物質を水、助溶媒、塩
基とともに耐圧容器に充填し、前記冷媒物質の臨界温度
以上へ加熱し、ジフルオロメタンを製造することを特徴
とする。
ために、本発明は、ジクロロジフルオロメタンまたはク
ロロジフルオロメタンである冷媒物質を水、助溶媒、塩
基とともに耐圧容器に充填し、前記冷媒物質の臨界温度
以上へ加熱し、ジフルオロメタンを製造することを特徴
とする。
【0013】また第2の本発明は、ジフルオロメタンの
製造方法において、塩基として水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸カルシウムの群から少なくとも1種選ば
れるものを用いることを特徴とする。
製造方法において、塩基として水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸カルシウムの群から少なくとも1種選ば
れるものを用いることを特徴とする。
【0014】また第3の本発明は、ジフルオロメタンの
製造方法において、ジクロロジフルオロメタンまたはク
ロロジフルオロメタンである冷媒物質の臨界温度以上で
ありかつ水の臨界温度未満であることを特徴とする。
製造方法において、ジクロロジフルオロメタンまたはク
ロロジフルオロメタンである冷媒物質の臨界温度以上で
ありかつ水の臨界温度未満であることを特徴とする。
【0015】また、第4の本発明は、ジフルオロメタン
の製造方法において、助溶媒が、 (1)炭素数が2から10であり、水酸基を2個以上有
するポリオール (2)脂肪族または芳香族炭化水素化合物 (3)界面活性剤の群から選択される少なくとも1種以
上であることを特徴とする。
の製造方法において、助溶媒が、 (1)炭素数が2から10であり、水酸基を2個以上有
するポリオール (2)脂肪族または芳香族炭化水素化合物 (3)界面活性剤の群から選択される少なくとも1種以
上であることを特徴とする。
【0016】また、第5の本発明のオゾン層破壊冷媒の
再利用方法は、使用済み冷凍空調機器より回収されたジ
クロロジフルオロメタンまたはクロロジフルオロメタン
である冷媒物質を水、助溶媒、塩基とともに耐圧容器に
充填し、前記冷媒物質の臨界温度以上へ加熱してジフル
オロメタンへ転換することを特徴とする。
再利用方法は、使用済み冷凍空調機器より回収されたジ
クロロジフルオロメタンまたはクロロジフルオロメタン
である冷媒物質を水、助溶媒、塩基とともに耐圧容器に
充填し、前記冷媒物質の臨界温度以上へ加熱してジフル
オロメタンへ転換することを特徴とする。
【0017】また、第6の本発明の冷凍空調機器は、使
用済み冷凍空調機器より回収されたジクロロジフルオロ
メタンまたはクロロジフルオロメタンから転換生成され
たジフルオロメタンまたは使用済み冷凍空調機器より回
収されたジフルオロメタンを主たる冷媒として用いるこ
とを特徴とする。
用済み冷凍空調機器より回収されたジクロロジフルオロ
メタンまたはクロロジフルオロメタンから転換生成され
たジフルオロメタンまたは使用済み冷凍空調機器より回
収されたジフルオロメタンを主たる冷媒として用いるこ
とを特徴とする。
【0018】また、第7の本発明の冷凍空調機器は、冷
凍機油として、ポリビニルエーテル油または環状エーテ
ル油を基油とする冷凍機油を用いることを特徴とする。
凍機油として、ポリビニルエーテル油または環状エーテ
ル油を基油とする冷凍機油を用いることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明のジフルオロメタン
の製造方法について説明する。
の製造方法について説明する。
【0020】本発明では、ジクロロジフルオロメタンま
たはクロロジフルオロメタンである冷媒物質を水、助溶
媒、塩基とともに耐圧容器に充填し、前記冷媒物質の臨
界温度以上へ加熱する。
たはクロロジフルオロメタンである冷媒物質を水、助溶
媒、塩基とともに耐圧容器に充填し、前記冷媒物質の臨
界温度以上へ加熱する。
【0021】まず、超臨界状態の水ほどの分解能力では
ないが、非分解物質である冷媒物質が超臨界状態にある
ために加水分解反応が効率よく進行し、脱塩化水素反応
だけを選択的に行わせることが可能となる。
ないが、非分解物質である冷媒物質が超臨界状態にある
ために加水分解反応が効率よく進行し、脱塩化水素反応
だけを選択的に行わせることが可能となる。
【0022】また、冷媒物質と水だけであれば、水への
冷媒物質の溶解度は冷媒物質の臨界温度以上であっても
小さく、処理能力を上昇させるためには耐圧容器の耐圧
能力を非常に高くする必要があるが、本発明のように水
以外に助溶媒を用いることにより、冷媒物質の臨界温度
以上であっても、助溶媒に水と冷媒物質を溶解せしめて
おくことが可能となり、耐圧容器で構成される反応部分
での処理能力を向上させることができる。すなわち装置
コストを低く抑えることが可能となる。
冷媒物質の溶解度は冷媒物質の臨界温度以上であっても
小さく、処理能力を上昇させるためには耐圧容器の耐圧
能力を非常に高くする必要があるが、本発明のように水
以外に助溶媒を用いることにより、冷媒物質の臨界温度
以上であっても、助溶媒に水と冷媒物質を溶解せしめて
おくことが可能となり、耐圧容器で構成される反応部分
での処理能力を向上させることができる。すなわち装置
コストを低く抑えることが可能となる。
【0023】さらに、本発明の第2の発明では、塩基
が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム
の群から少なくとも1種選ばれるものであることを特徴
とする。
が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム
の群から少なくとも1種選ばれるものであることを特徴
とする。
【0024】塩基の存在は、冷媒物質からの脱塩化水素
反応を促進する。中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸カルシウムといった塩基は、生成する塩化水
素と反応して生成する塩が、塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム、塩化カルシウムといった有用・無害な化合物であ
るので、環境に悪い影響を及ぼすことがなく好ましい。
反応を促進する。中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸カルシウムといった塩基は、生成する塩化水
素と反応して生成する塩が、塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム、塩化カルシウムといった有用・無害な化合物であ
るので、環境に悪い影響を及ぼすことがなく好ましい。
【0025】さらに、本発明の第3の発明では、加熱温
度が、前記冷媒物質の臨界温度以上でありかつ水の臨界
温度未満であることを特徴とする。
度が、前記冷媒物質の臨界温度以上でありかつ水の臨界
温度未満であることを特徴とする。
【0026】脱塩化水素反応も化学反応の1種であるた
め反応温度が高いほど高速に進行するが、水の臨界温度
を超えると超臨界水による分解能力が急激に高まり、脱
塩化水素反応ばかりでなく脱フッ化水素反応も平行して
起こるようになり、反応時間など他の反応制御項目によ
る制御が困難になる。
め反応温度が高いほど高速に進行するが、水の臨界温度
を超えると超臨界水による分解能力が急激に高まり、脱
塩化水素反応ばかりでなく脱フッ化水素反応も平行して
起こるようになり、反応時間など他の反応制御項目によ
る制御が困難になる。
【0027】反応温度として前記冷媒物質の臨界温度以
上でありかつ水の臨界温度未満である温度を選択する
と、脱塩化水素反応だけを選択的に行わしめることが可
能になる。
上でありかつ水の臨界温度未満である温度を選択する
と、脱塩化水素反応だけを選択的に行わしめることが可
能になる。
【0028】さらに、本発明の第4の発明では、助溶媒
が、 (1)炭素数が2から10であり、水酸基を2個以上有
するポリオール (2)脂肪族または芳香族炭化水素化合物 (3)界面活性剤の群から選択される少なくとも1種以
上であることを特徴とする。
が、 (1)炭素数が2から10であり、水酸基を2個以上有
するポリオール (2)脂肪族または芳香族炭化水素化合物 (3)界面活性剤の群から選択される少なくとも1種以
上であることを特徴とする。
【0029】ジクロロジフルオロメタンやクロロジフル
オロメタンは、微弱な極性を有する化合物であるが、液
相の水への溶解度は超臨界状態に至っても大きくない。
オロメタンは、微弱な極性を有する化合物であるが、液
相の水への溶解度は超臨界状態に至っても大きくない。
【0030】液相である類似の極性を有する化合物には
比較的高い溶解度を示すので、同一容積同一圧力の容器
内には水だけの場合よりもより多くの該冷媒物質を共存
させることができる。しかし、エーテル結合やエステル
結合、アミド結合などを有する化合物では、塩基が共存
するためにその分解も平行して進行し、雑多な反応生成
物が生成するために好ましくない。
比較的高い溶解度を示すので、同一容積同一圧力の容器
内には水だけの場合よりもより多くの該冷媒物質を共存
させることができる。しかし、エーテル結合やエステル
結合、アミド結合などを有する化合物では、塩基が共存
するためにその分解も平行して進行し、雑多な反応生成
物が生成するために好ましくない。
【0031】炭素数が2から10であり、水酸基を2個
以上有するポリオールを助溶媒とした場合には、水が共
存するので助溶剤の反応は進行し難く、高純度でジフル
オロメタンを獲得することができる。
以上有するポリオールを助溶媒とした場合には、水が共
存するので助溶剤の反応は進行し難く、高純度でジフル
オロメタンを獲得することができる。
【0032】炭素数が2から10であり、水酸基を2個
以上有するポリオールとしては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、グリセリン、ブタンジオール、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、など
を挙げることができる。
以上有するポリオールとしては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、グリセリン、ブタンジオール、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、など
を挙げることができる。
【0033】また、脂肪族または芳香族炭化水素化合物
は、強固な炭素−炭素結合で構成されるため、塩基が存
在しても分解することはない。
は、強固な炭素−炭素結合で構成されるため、塩基が存
在しても分解することはない。
【0034】このような脂肪族または芳香族炭化水素化
合物としては、デカンやポリブテンなどの炭素数8以上
の脂肪族炭化水素や、アルキルベンゼンなどの芳香族化
合物を挙げることができる。
合物としては、デカンやポリブテンなどの炭素数8以上
の脂肪族炭化水素や、アルキルベンゼンなどの芳香族化
合物を挙げることができる。
【0035】また、界面活性剤は、液相が(1)炭素数
が2から10であり、水酸基を2個以上有するポリオー
ルが水と相互溶解して、ジクロロジフルオロメタンやク
ロロジフルオロメタンが多量に溶解した相と、ジクロロ
ジフルオロメタンやクロロジフルオロメタンがほとんど
溶解せず水を多く含んだ相に相分離する場合や、(2)
脂肪族または芳香族炭化水素化合物が水と混和しがたい
ために、ジクロロジフルオロメタンやクロロジフルオロ
メタンが多量に溶解した脂肪族または芳香族炭化水素化
合物の相とほとんど水で構成される相に相分離する場合
に、両者の混和、乳化を促進することにより反応をスム
ーズに進行させることができる。
が2から10であり、水酸基を2個以上有するポリオー
ルが水と相互溶解して、ジクロロジフルオロメタンやク
ロロジフルオロメタンが多量に溶解した相と、ジクロロ
ジフルオロメタンやクロロジフルオロメタンがほとんど
溶解せず水を多く含んだ相に相分離する場合や、(2)
脂肪族または芳香族炭化水素化合物が水と混和しがたい
ために、ジクロロジフルオロメタンやクロロジフルオロ
メタンが多量に溶解した脂肪族または芳香族炭化水素化
合物の相とほとんど水で構成される相に相分離する場合
に、両者の混和、乳化を促進することにより反応をスム
ーズに進行させることができる。
【0036】界面活性剤としては、カチオン系界面活性
剤またはノニオン系界面活性剤を用いることができる。
剤またはノニオン系界面活性剤を用いることができる。
【0037】また、助溶剤は、フェノール系やビタミン
類などの酸化防止剤を含んでいると、より安定に再使用
でき、好ましい。
類などの酸化防止剤を含んでいると、より安定に再使用
でき、好ましい。
【0038】よって、助溶媒が、 (1)炭素数が2から10であり、水酸基を2個以上有
するポリオール (2)脂肪族または芳香族炭化水素化合物 (3)界面活性剤の群から選択される少なくとも1種以
上であることによって、ジフルオロメタンを効率よく製
造することができる。
するポリオール (2)脂肪族または芳香族炭化水素化合物 (3)界面活性剤の群から選択される少なくとも1種以
上であることによって、ジフルオロメタンを効率よく製
造することができる。
【0039】反応における水の量は、該冷媒物質に含ま
れる塩素原子モル数以上に共存させればよいが、迅速な
反応のためには、2倍モル以上、より好ましくは大過剰
に共存させた方がよい。
れる塩素原子モル数以上に共存させればよいが、迅速な
反応のためには、2倍モル以上、より好ましくは大過剰
に共存させた方がよい。
【0040】反応における塩基の量も、該冷媒物質に含
まれる塩素原子モル数分だけ塩化水素が脱離するので、
当該モル数以上に共存させればよいが、迅速な反応のた
めには、1.2倍モル以上が好ましい。大過剰に存在す
るとフッ化水素の脱離をも促進する傾向があるので、3
倍モル以下が好ましい。
まれる塩素原子モル数分だけ塩化水素が脱離するので、
当該モル数以上に共存させればよいが、迅速な反応のた
めには、1.2倍モル以上が好ましい。大過剰に存在す
るとフッ化水素の脱離をも促進する傾向があるので、3
倍モル以下が好ましい。
【0041】続いて、本発明の第5の発明であるオゾン
層破壊冷媒の再利用方法について説明する。
層破壊冷媒の再利用方法について説明する。
【0042】本発明のオゾン層破壊冷媒の再利用方法で
は、冷蔵庫やルームエアコンなどの使用済み冷凍空調機
器より回収されたジクロロジフルオロメタンまたはクロ
ロジフルオロメタンである冷媒物質を水、助溶媒、塩基
とともに耐圧容器に充填し、前記冷媒物質の臨界温度以
上へ加熱してジフルオロメタンへ転換することを特徴と
する。
は、冷蔵庫やルームエアコンなどの使用済み冷凍空調機
器より回収されたジクロロジフルオロメタンまたはクロ
ロジフルオロメタンである冷媒物質を水、助溶媒、塩基
とともに耐圧容器に充填し、前記冷媒物質の臨界温度以
上へ加熱してジフルオロメタンへ転換することを特徴と
する。
【0043】冷媒回収装置などで回収された冷媒は多く
の場合冷凍機油や水を含むが、水はジフルオロメタンへ
の転換反応に用いるので特に除去する必要はない。冷凍
機油も助溶媒としての効果があるので本質的には除去す
る必要がないが、含まれる添加剤あるいは添加剤分解
物、冷凍空調機器の銅配管から溶出した銅イオンなどを
含有することがあるので、回収冷媒容器から徐々に冷媒
を気化させて燒結金属フィルタなどを通して油成分を分
離除去した冷媒を耐圧容器に導入することが好ましい。
の場合冷凍機油や水を含むが、水はジフルオロメタンへ
の転換反応に用いるので特に除去する必要はない。冷凍
機油も助溶媒としての効果があるので本質的には除去す
る必要がないが、含まれる添加剤あるいは添加剤分解
物、冷凍空調機器の銅配管から溶出した銅イオンなどを
含有することがあるので、回収冷媒容器から徐々に冷媒
を気化させて燒結金属フィルタなどを通して油成分を分
離除去した冷媒を耐圧容器に導入することが好ましい。
【0044】ジフルオロメタンへの転換方法は、前述の
第1から6の本発明に従って実施すればよい。
第1から6の本発明に従って実施すればよい。
【0045】このように転換されたジフルオロメタン
は、塩素を含有せず、たとえ大気に漏洩してもオゾン層
を破壊することはなく、さらに現在クロロジフルオロメ
タン(R22)冷媒の代替として使用されつつあるR4
10A冷媒(R32:R125=1:1)よりも地球温
暖化係数が小さく、かつ、冷凍能力に勝る。
は、塩素を含有せず、たとえ大気に漏洩してもオゾン層
を破壊することはなく、さらに現在クロロジフルオロメ
タン(R22)冷媒の代替として使用されつつあるR4
10A冷媒(R32:R125=1:1)よりも地球温
暖化係数が小さく、かつ、冷凍能力に勝る。
【0046】以上のように、オゾン層破壊冷媒からジフ
ルオロメタン冷媒に転換再利用することにより、オゾン
層破壊冷媒を破壊することにより生成する廃棄処理困難
な廃棄物の発生を抑制するとともに、新たな冷媒の製造
のために不必要に天然資源を使用することがなく、地球
環境にとって好ましい再利用が可能になる。
ルオロメタン冷媒に転換再利用することにより、オゾン
層破壊冷媒を破壊することにより生成する廃棄処理困難
な廃棄物の発生を抑制するとともに、新たな冷媒の製造
のために不必要に天然資源を使用することがなく、地球
環境にとって好ましい再利用が可能になる。
【0047】続いて、本発明の第6の発明である冷凍空
調装置について説明する。
調装置について説明する。
【0048】本発明の冷凍空調装置は、使用済み冷凍空
調機器より回収されたジクロロジフルオロメタンまたは
クロロジフルオロメタンから転換生成されたジフルオロ
メタンまたは使用済み冷凍空調機器より回収されたジフ
ルオロメタンを主たる冷媒として用いる。
調機器より回収されたジクロロジフルオロメタンまたは
クロロジフルオロメタンから転換生成されたジフルオロ
メタンまたは使用済み冷凍空調機器より回収されたジフ
ルオロメタンを主たる冷媒として用いる。
【0049】ジフルオロメタン冷媒は比較的脱離しやす
い塩素原子を有しないために、長期間にわたる冷凍空調
装置における使用においても劣化が少なく、使用済み機
器からの回収の後、冷凍機油などの不純物を除去後、再
使用が可能である。
い塩素原子を有しないために、長期間にわたる冷凍空調
装置における使用においても劣化が少なく、使用済み機
器からの回収の後、冷凍機油などの不純物を除去後、再
使用が可能である。
【0050】また、混合冷媒でないので、回収、精製に
おける組成変動がなく、再使用が容易である。
おける組成変動がなく、再使用が容易である。
【0051】このような転換または再使用冷媒を使用す
る冷凍空調機器とすることにより、冷媒漏洩の少ない冷
凍空調装置の施工、解体と組み合わせて、地球環境への
負荷が小さい冷凍空調機器を構成することができる。
る冷凍空調機器とすることにより、冷媒漏洩の少ない冷
凍空調装置の施工、解体と組み合わせて、地球環境への
負荷が小さい冷凍空調機器を構成することができる。
【0052】続いて、本発明の第7の発明である冷凍空
調装置について説明する。
調装置について説明する。
【0053】本発明の冷凍空調装置は、冷凍機油とし
て、ポリビニルエーテル油または環状エーテル油を用い
ることを特徴とする。
て、ポリビニルエーテル油または環状エーテル油を用い
ることを特徴とする。
【0054】冷媒として用いるジフルオロメタンは極性
が高い冷媒であるので、この冷媒と相溶性を有する極性
油を冷凍機油として用いることが、冷凍空調装置の設計
上好ましい(相溶性を有することにより、冷凍サイクル
内部を回巡する冷凍機油の滞留を防ぐことができる)。
しかしながら、本発明の冷凍空調装置に用いる冷媒は、
使用済み冷凍空調機器より回収されたジクロロジフルオ
ロメタンまたはクロロジフルオロメタンから転換生成さ
れたジフルオロメタンまたは使用済み冷凍空調機器より
回収されたジフルオロメタンであるので、微量の塩素成
分、フッ素成分、添加剤分解物である酸成分、水分など
の混入がありうる。
が高い冷媒であるので、この冷媒と相溶性を有する極性
油を冷凍機油として用いることが、冷凍空調装置の設計
上好ましい(相溶性を有することにより、冷凍サイクル
内部を回巡する冷凍機油の滞留を防ぐことができる)。
しかしながら、本発明の冷凍空調装置に用いる冷媒は、
使用済み冷凍空調機器より回収されたジクロロジフルオ
ロメタンまたはクロロジフルオロメタンから転換生成さ
れたジフルオロメタンまたは使用済み冷凍空調機器より
回収されたジフルオロメタンであるので、微量の塩素成
分、フッ素成分、添加剤分解物である酸成分、水分など
の混入がありうる。
【0055】ポリビニルエーテル油または環状エーテル
油を基油とする冷凍機油を用いると、このような微量の
不純物が共存しても分解を起こしがたく、再利用冷媒の
冷凍空調機器への再利用を可能とすることができる。
油を基油とする冷凍機油を用いると、このような微量の
不純物が共存しても分解を起こしがたく、再利用冷媒の
冷凍空調機器への再利用を可能とすることができる。
【0056】ポリビニルエーテル油としては、特開平6-
234814号公報、特開平8-193196号公報などに記載された
もの、環状エーテル油としては、特開平8-104687号公
報、特開平9-31484号公報、特開平9-165593号公報など
に記載されたものなどを用いることができる。
234814号公報、特開平8-193196号公報などに記載された
もの、環状エーテル油としては、特開平8-104687号公
報、特開平9-31484号公報、特開平9-165593号公報など
に記載されたものなどを用いることができる。
【0057】不純物捕捉物質として、エポキシ化合物な
どを含有しても良い。
どを含有しても良い。
【0058】
【実施例】続いて、具体的な実施例を示して説明する。
【0059】(実施例1)図1のようなテフロン内筒を
備えた内容積300mlのステンレス製耐圧容器1に、
マグネット撹拌子2と、水 20g、助溶媒のエチレン
グリコール120g、塩基の水酸化カルシウム 24.
5gを投入後、蓋を閉め、接続口3から真空ポンプで内
部を約30秒間排気後、オゾン層破壊冷媒ジクロロジフ
ルオロメタン 20gを封入して、180℃に設定した
磁気撹拌機4を備えたオイルバス5に投入して、内部を
撹拌しながら15時間反応後、内部のガスを採取・分析
したところ、水蒸気を除いて1容積%未満のジクロロジ
フルオロメタン、1〜2容積%のクロロジフルオロメタ
ン並びに97容積%程度のジフルオロメタンで構成され
ていた。
備えた内容積300mlのステンレス製耐圧容器1に、
マグネット撹拌子2と、水 20g、助溶媒のエチレン
グリコール120g、塩基の水酸化カルシウム 24.
5gを投入後、蓋を閉め、接続口3から真空ポンプで内
部を約30秒間排気後、オゾン層破壊冷媒ジクロロジフ
ルオロメタン 20gを封入して、180℃に設定した
磁気撹拌機4を備えたオイルバス5に投入して、内部を
撹拌しながら15時間反応後、内部のガスを採取・分析
したところ、水蒸気を除いて1容積%未満のジクロロジ
フルオロメタン、1〜2容積%のクロロジフルオロメタ
ン並びに97容積%程度のジフルオロメタンで構成され
ていた。
【0060】(実施例2)図1のようなテフロン内筒を
備えた内容積300mlのステンレス製耐圧容器1に、
マグネット撹拌子2と、水 20g、助溶媒のアルキル
ベンゼン油 110g、シリコーン系界面活性剤 0.
2g、塩基の水酸化ナトリウム 28gを投入後、蓋を
閉め、接続口3から真空ポンプで内部を約30秒間排気
後、オゾン層破壊冷媒クロロジフルオロメタン 20g
を封入して、210℃に設定した磁気撹拌機4を備えた
オイルバス5に投入して、内部を撹拌しながら10時間
反応後、内部のガスを採取・分析したところ、水蒸気を
除いて1容積%未満のクロロジフルオロメタン並びに9
9容積%程度のジフルオロメタンで構成されていた。
備えた内容積300mlのステンレス製耐圧容器1に、
マグネット撹拌子2と、水 20g、助溶媒のアルキル
ベンゼン油 110g、シリコーン系界面活性剤 0.
2g、塩基の水酸化ナトリウム 28gを投入後、蓋を
閉め、接続口3から真空ポンプで内部を約30秒間排気
後、オゾン層破壊冷媒クロロジフルオロメタン 20g
を封入して、210℃に設定した磁気撹拌機4を備えた
オイルバス5に投入して、内部を撹拌しながら10時間
反応後、内部のガスを採取・分析したところ、水蒸気を
除いて1容積%未満のクロロジフルオロメタン並びに9
9容積%程度のジフルオロメタンで構成されていた。
【0061】(実施例3)市販のR410A冷媒使用ル
ームエアコンを一部分解して冷媒と冷凍機油を取り除
き、その後、実施例2の方法で製造されたジフルオロメ
タン800gとポリビニルエーテル油を基油とする冷凍
機油250gを充填した。
ームエアコンを一部分解して冷媒と冷凍機油を取り除
き、その後、実施例2の方法で製造されたジフルオロメ
タン800gとポリビニルエーテル油を基油とする冷凍
機油250gを充填した。
【0062】2000時間運転後、解体して圧縮機や冷
凍機油を分析したが、特に異常は見られなかった。
凍機油を分析したが、特に異常は見られなかった。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明により、フッ化カ
ルシウムのように有害な廃棄物を生成することなく、低
コストでジクロロジフルオロメタンまたはクロロジフル
オロメタンである冷媒物質からジフルオロメタンの製造
ができる。
ルシウムのように有害な廃棄物を生成することなく、低
コストでジクロロジフルオロメタンまたはクロロジフル
オロメタンである冷媒物質からジフルオロメタンの製造
ができる。
【0064】また、本発明により、有害なオゾン層破壊
冷媒であるジクロロジフルオロメタンまたはクロロジフ
ルオロメタンを有用なジフルオロメタンへ転換し再利用
することができる。
冷媒であるジクロロジフルオロメタンまたはクロロジフ
ルオロメタンを有用なジフルオロメタンへ転換し再利用
することができる。
【0065】また、本発明により、再利用冷媒であるジ
フルオロメタンを使用可能な冷凍空調機器を提供するこ
とができる。
フルオロメタンを使用可能な冷凍空調機器を提供するこ
とができる。
【図1】本発明の具体的実施例における耐圧容器を示す
図
図
1 ステンレス製耐圧容器 2 マグネット攪拌子 3 接続口 4 磁気攪拌機 5 オイルバス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C09K 5/04 C10N 40:30 (72)発明者 中島 啓造 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC13 BA02 BA06 BA29 BA32 BA73 BB11 BB14 BB31 BC10 BE60 EA02 4H039 CA11 CD20 4H104 BB10A CB01A PA20
Claims (7)
- 【請求項1】 ジクロロジフルオロメタンまたはクロロ
ジフルオロメタンである冷媒物質を水、助溶媒、塩基と
ともに耐圧容器に充填し、前記冷媒物質の臨界温度以上
へ加熱することを特徴とするジフルオロメタンの製造方
法。 - 【請求項2】 塩基が、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸カルシウムの群から少なくとも1種選ばれるも
のであることを特徴とする請求項1に記載のジフルオロ
メタンの製造方法。 - 【請求項3】 加熱温度が、前記冷媒物質の臨界温度以
上でありかつ水の臨界温度未満であることを特徴とする
請求項1に記載のジフルオロメタンの製造方法。 - 【請求項4】 助溶媒が、 (1)炭素数が2から10であり、水酸基を2個以上有
するポリオール (2)脂肪族または芳香族炭化水素化合物 (3)界面活性剤の群から選択される少なくとも1種以
上であることを特徴とする請求項1に記載のジフルオロ
メタンの製造方法。 - 【請求項5】 使用済み冷凍空調機器より回収されたジ
クロロジフルオロメタンまたはクロロジフルオロメタン
である冷媒物質を水、助溶媒、塩基とともに耐圧容器に
充填し、前記冷媒物質の臨界温度以上へ加熱してジフル
オロメタンへ転換することを特徴とするオゾン層破壊冷
媒の再利用方法。 - 【請求項6】 使用済み冷凍空調機器より回収されたジ
クロロジフルオロメタンまたはクロロジフルオロメタン
から転換生成されたジフルオロメタンまたは使用済み冷
凍空調機器より回収されたジフルオロメタンを主たる冷
媒として用いる冷凍空調機器。 - 【請求項7】 冷凍機油として、ポリビニルエーテル油
または環状エーテル油を基油とする冷凍機油を用いるこ
とを特徴とする請求項6記載の冷凍空調機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11113263A JP2000302706A (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | ジフルオロメタンの製造方法及びオゾン層破壊冷媒の再利用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11113263A JP2000302706A (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | ジフルオロメタンの製造方法及びオゾン層破壊冷媒の再利用方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000302706A true JP2000302706A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14607740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11113263A Pending JP2000302706A (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | ジフルオロメタンの製造方法及びオゾン層破壊冷媒の再利用方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000302706A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006153359A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 冷蔵庫 |
-
1999
- 1999-04-21 JP JP11113263A patent/JP2000302706A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006153359A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 冷蔵庫 |
JP4552623B2 (ja) * | 2004-11-30 | 2010-09-29 | パナソニック株式会社 | 冷蔵庫 |
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