JP2000295046A - 電力増幅器を有する電子機器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用される制御回路の省電力消費化をなして
かつノイズに十分強い機器を提供する。 【解決手段】 送信電力を発生する電力増幅器を有する
電子機器。この増幅器は、供給電力を受ける電源入力３
２を有する最終段３０と、電源入力３２に供給された電
気的大きさを測定する測定回路（４０，３７，３８）
と、送信電力を制御するために測定回路により制御され
る可変電力供給回路３５とにより構成される。可変電力
供給回路は、当該出力電圧を規定するためのスイッチモ
ード制御入力を有するスイッチモード電力供給回路５０
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子又は電気機器
に関する。かかる電子機器は、送信電力を発生する電力
増幅器を有し、この増幅器は、電源電力又は供給電力を
受ける電源入力を有する最終段と、前記電源入力に供給
される電気的大きさを測定する測定回路と、前記送信電
力を制御するよう前記測定回路により制御される可変電
力供給（電源）回路とによって構成されるようなもので
ある。

【０００２】本発明はまた、このような機器ないし装置
に適した増幅器に関する。

【０００３】本発明は、特に移動無線電話機における応
用例を提供するものであり、かかる電話機に対しては、
当該電話機に給電をなす蓄電池の放電期間を長くするた
めに消費電力の削減が要求されるものである。高周波送
信増幅器は、多くのエネルギーを消費する。故に、高効
率電力増幅器のクラスを用いることは関心の高いもので
ある。Ｄ級及びその他のクラスではこれが実情なのであ
る。

【０００４】

【従来の技術】米国特許第５，４９７，１２５号は、こ
の種の電力増幅器を記述しており、その出力電力は、当
該電力消費の測定値に基づいて制御されている。しかし
ながら、この既知の増幅器においては、その電流測定回
路で無視できないほどの電力損失があるというリスクが
ある。さらに、これも少しはエネルギーを消費してしま
う可変利得前置増幅器（プリアンプ）により出力電力の
変動をもたらしてしまうのである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、冒頭の段落
に定義したようなタイプの機器であって、当該制御回路
の省電力消費化をなしてかつノイズに十分強い機器を提
供せんとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】したがって、かかる機器
は、当該可変電力供給回路が、当該出力電圧を規定する
ためのスイッチモード制御入力を有するスイッチモード
電力供給回路を有することを特徴としている。

【０００７】本発明の概念は、極めて効率性の高いスイ
ッチモード電力供給（電源）回路を活用することであ
る。

【０００８】本発明の重要な特徴的事項は、前記可変電
力供給回路が、当該出力電圧を規定するための直列制御
入力を有しかつスレーブ回路と接続される直列電力供給
回路をさらに含み、前記直列電力供給回路の入出力間の
差の電圧が最小化するようにしたことの事項を含むもの
である。この特徴的事項によって、直列電力供給回路に
含まれる直列パストランジスタが飽和するまで動作し、
これによりエネルギー消費が殆どなくなることとなる。
さらに、当該スイッチモード電力供給源のスイッチング
ノイズがフィルタリングされしかも過大なエネルギー消
費も伴わない、という効果を奏するのである。

【０００９】以下、本発明に係る上述した態様及びその
他の態様を、次項の実施例に基づいて非制限的な具体例
により明確に説明する。

【００１０】

【発明の実施の形態】図１は、本発明による電子機器を
示している。この機器は、セルラーネットワークにおけ
る移動無線機の如き送受信機（トランシーバ）に相当す
る。かかる送信機は、送受信機アセンブリ５を有し、こ
のアセンブリは、アンテナ１０により信号を送信し当該
信号を受信するための送信部７及び受信部９を有する。
伝送対象の信号は主にマイクロフォン１２から到来し、
受信された信号は、主にラウドスピーカ１４へとさし向
けられる。処理部１７は、マイクロフォン１２及びラウ
ドスピーカ１４に係わる低周波数信号とアセンブリ５と
の間のインターフェースを確実にする。この回路全体に
は蓄電池２５による電力が供給される。

【００１１】上記送受信機アセンブリは、相対的に電力
の大きな信号を発生する高周波増幅器２０を有する。

【００１２】この増幅器２０は、図２に詳しく示されて
いる。この増幅器は、最終段（回路）３０を有し、この
回路は、その入力端子３１に供給される信号を増幅して
それをアンテナ１０に供給するようにしている。この増
幅器は、蓄電池２５によりその電源入力端３２を通じて
給電される。かかる蓄電池の後には可変電源レギュレー
ション（調整又は安定）回路３５が置かれる。この電源
は、最終段３０により供給される電流を測定する比較回
路３７によって制御される。かかる測定は、第１基準電
圧発生器３８により発生された基準値「ｒｅｆ１」と当
該測定電流とを比較するためである。電流タッピング
（引き出し）回路４０は、この最終段から当該供給電流
のうちの適正に規定された一部成分を引き出す。この電
流は、この最終段により発生される電力を規定するもの
である。

【００１３】本発明によれば、可変電力供給回路３５は
スイッチモード（switched-mode）電力供給回路５０を
有する。

【００１４】図３は、本発明の実施例をより詳細に示し
ている。上記スイッチモード電力供給回路５０は、その
入力端が蓄電池２５の端子と直接接続されており、直列
電源回路５２と組み合わされている。この回路５２の構
成は、図４を用いて説明されるようにして電流タッピン
グ回路を実現するためのものである。

【００１５】図３に表された実施例によれば、スイッチ
モード電力供給回路５０は、直列電力供給回路５２の入
出力間に存在する電圧ＶｅとＶｓとの差に依存したスイ
ッチ制御電圧を受ける。この差は、減算回路５５により
形成される。この回路５５の出力電圧は、減算回路５９
により第２の基準電圧発生器５７によって生成された基
準電圧「ｒｅｆ２」と比較される。かかる減算回路５９
は、電源回路５０の直列指令端子に電圧を発生する。発
生器５７は、差Ｖｓ−Ｖｅが低い値に設定されるので、
直列電力供給回路５２を介したエネルギー消費を防ぐた
めに十分低い電圧を発生する。当該直列電力供給回路の
出力電圧Ｖｓは、既に述べたように、比較回路３７によ
り設定される。

【００１６】このように、初段がエネルギー効率の良好
なスイッチモード電力供給回路５０を含み、次段がスイ
ッチモード電力供給回路５０のスイッチング乱れを排除
する直列電力供給回路５２を含む、というこの二重スレ
ーブ制御によって、エネルギーをそれほど消費しないも
のとなる。何となれば、その入力と出力との間の電圧は
低く維持されるからである。

【００１７】図４は、タッピング回路４０がどのように
構成されるかを示している。参照符号６０は、この直列
回路のパストランジスタを示している。このトランジス
タは、複数のエミッタゾーン（領域）を持っている。最
大の部分Ｚ１は、増幅器３０に給電するのに用いられ、
単一のゾーンＺ２は、コンパレータ３７への供給用であ
る。

【００１８】図５は、Ｄ級動作する増幅器３０の動作を
概略的に示している。このような増幅器は、スイッチン
グ回路７０から形成されており、このスイッチング回路
は、制御回路７１により開閉される。したがって、かか
るスイッチは、その入力端子３１に供給される信号の関
数として開成及び閉成されるのである。かくして、電力
供給回路５０及び５２を介して、供給電圧が直接、アン
テナ１０により形成さる負荷に供給されることとなる。

【００１９】本発明により、増幅器３０により発生され
た電力のコントロールをなし得た。この電力は、必要に
応じて可変基準値を生成する発生器３８により規定され
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、本発明による装置を示す。

【図２】 図２は、図１に示された装置の増幅器の構成
図を示す。

【図３】 図３は、本発明による増幅器のより詳しい図
を示す。

【図４】 図４は、電流タッピング回路を表す。

【図５】 図５は、Ｄ級動作増幅器の構造を表す。

【符号の説明】

５ 送受信機アセンブリ １０ アンテナ ７ 送信部 ９ 受信部 １２ マイクロフォン １４ ラウドスピーカ １７ 処理部 ２５ 蓄電池 ２０ 高周波増幅器 ３０ 最終段（回路） ３１ 入力端子 ３２ 電源入力端 ３５ 可変電源レギュレーション（調整又は安定）回路 ３７ 比較回路 ３８ 第１基準電圧発生器 ４０ 電流タッピング（引き出し）回路 ５０ スイッチモード（switched-mode）電力供給回路 ５２ 直列電源回路 ５５ 減算回路 ５９ 減算回路 ５７ 第２の基準電圧発生器 ６０ パストランジスタ Ｚ１，Ｚ２ エミッタゾーン ７０ スイッチング回路 ７１ 制御回路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 590000248 Ｇｒｏｅｎｅｗｏｕｄｓｅｗｅｇ １, 5621 ＢＡ Ｅｉｎｄｈｏｖｅｎ， Ｔｈ ｅ Ｎｅｔｈｅｒｌａｎｄｓ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 送信電力を発生する電力増幅器を有する
   電子機器であって、この増幅器は、 −供給電力を受ける電源入力を有する最終段と、 −前記電源入力に供給された電気的大きさを測定する測
   定回路と、 −前記送信電力を制御するために前記測定回路により制
   御される可変電力供給回路と、により構成される電子機
   器において、前記可変電力供給回路は、 −当該出力電圧を規定するためのスイッチモード制御入
   力を有するスイッチモード電力供給回路を有することを
   特徴とする電子機器。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の機器において、前記可
   変電力供給回路は、当該出力電圧を規定するための直列
   制御入力を有しかつスレーブ回路と接続される直列電力
   供給回路をさらに含み、前記直列電力供給回路の入出力
   間の差の電圧が最小化するようにしたことを特徴とする
   電子機器。
3. 【請求項３】 請求項２に記載の機器において、前記ス
   レーブ回路は、前記直列制御入力に作用するように、前
   記差の電圧を設定電圧と比較する比較器を有することを
   特徴とする電子機器。
4. 【請求項４】 請求項１、２又は３に記載の機器に用い
   るのに適した増幅器。