JP2000294424A

JP2000294424A - トランス

Info

Publication number: JP2000294424A
Application number: JP11099786A
Authority: JP
Inventors: Yoshitaka Yoshida; 芳隆吉田
Original assignee: Tokin Corp
Current assignee: Tokin Corp
Priority date: 1999-04-07
Filing date: 1999-04-07
Publication date: 2000-10-20

Abstract

(57)【要約】【課題】組み立てやすく、その上、ボビンへの挿入時
に薄板の歪みが発生せず、特性不良も発生しないトラン
スを提供する。【解決手段】コイルが巻線されたボビンと、パーマロ
イ等からなるＥ形状の薄板を厚さ方向に積層してなるコ
ア６１とでトランスを構成する。コア６１は、下部が従
来の足の長い薄板１を積層し、上部が同じ長さの足の短
い薄板４ａを組み合わせてなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、アナログ通信に用
いられるトランスに関し、特に、モデム等のＮＣＵ部に
用いられるライントランスに関する。

【０００２】

【従来の技術】データ通信の分野では、現在、アナログ
通信のＦＡＸやＰＣ用モデムが全世界の広範囲にわたっ
て重要な役割を果たしている。このモデム等のＮＣＵ部
に用いられるライントランスは、基板載せタイプであ
り、図３に示すように、コイル２が巻線されたボビン３
と熱処理を施した高透磁率磁性材料からなるＥ形状の薄
板を厚さ方向に積層してなるコア６との組み合わせで構
成されている。

【０００３】しかし、最近のモデムは、パーソナルコン
ピュータの機器全体が薄型化され、また、ノート型パソ
コンへの対応からカード型となってきているため、薄型
化され、ライントランス自体が図３に示す基板載せタイ
プから図４及び図５に示す基板落とし込みタイプに変わ
ってきている。それに伴ない、落とし込みの高さが高く
なってきているため、図５に示すように、端子２５は上
へのびてきている。

【０００４】図３及び図４に示すような端子の形状の場
合、コアを挿入する部分は、端子５、１５でふさがるこ
とがないため、図６の足の長い薄板１を交互に積層して
いくことによりコア６を構成することができる。しか
し、図５に示すような端子の形状では、ボビン３への薄
板の挿入が非常に困難となっている。

【０００５】また、図６に示す足の長い薄板１を挿入し
ようとすると、ボビンの挿入口と端子にぶつかり曲がっ
てしまい、コアの形状不良、または曲がりからくる特性
不良となってしまうという問題があった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、組み立てやすく、その上、ボビンへの挿入時
に薄板の歪みが発生せず、特性不良も発生しないトラン
スを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、ボビンへの薄
板の挿入時に歪みを加えないように、コアの上部に、分
割型の足の短い薄板を用いることを特徴とする。

【０００８】即ち、本発明は、磁性材料からなるＥ形状
の薄板が積層されたコアと、前記薄板の中足の挿入口を
有し、コイルが巻線された筒状の巻芯と、該巻線の両端
に設けられた鍔と、該鍔の一端に設けられた端子植設部
とを備えたボビンとからなり、前記挿入口の上辺とほぼ
同じ高さまで端子の先端部が延びているトランスにおい
て、前記コアは、前記端子の先端部側の数層が前記端子
植設部側の薄板より、足の短い薄板を突き合わせて形成
されたトランスである。

【０００９】また、本発明は、前記トランスにおいて、
前記コアが前記端子の先端側の数層が同じ長さの薄板を
突き合わせて形成されているトランスである。

【００１０】また、本発明は、前記トランスにおいて、
前記コアが前記端子の先端側の数層が異なる長さの薄板
を突き合わせて形成されているトランスである。

【００１１】本発明において、薄板の挿入がしにくくな
る挿入口の上部に２分割された形状の薄板を両側より入
れることにより、薄板の変形がなく組立できるため、組
立後の特性劣化が少なく、寸法不良も少なくできる。ま
た、組立時間が短くなり製作コストも安価となる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。

【００１３】本発明の一実施の形態のトランスは、コイ
ルが巻線されたボビンと、パーマロイ等からなるＥ形状
の薄板を厚さ方向に積層してなるコアとから構成され
る。

【００１４】本発明の一実施の形態のトランスは、図５
の従来のトランスと比較すると、コアのみ異なり、他は
同様の構造である。なお、ボビンにおいて、挿入部の９
０％まで端子でふさがれている。

【００１５】図１は、本発明の一実施の形態のトランス
に用いられる薄板及び積層状態を示す説明図である。図
１に示すように、本発明の一実施の形態のトランスに用
いられるコア６１は、下部が従来の足の長い薄板１を積
層し、上部が同じ長さの足の短い薄板４ａを組み合わせ
てなる。

【００１６】ボビンの上部において、足の短い薄板を用
いているため、ボビンの挿入口及び端子にぶつかること
はない。

【００１７】図２は、本発明の他の実施の形態のトラン
スに用いられる薄板及び積層状態を示す説明図である。
図２に示すように、本発明の他の実施の形態のトランス
に用いられるコア６２は、下部が従来の足の長い薄板１
を積層し、上部が異なる長さの足の短い薄板４ｂ、４ｃ
を組み合わせてなる。この場合においても、上記と同様
な効果が得られる。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
組み立てやすく、その上、ボビンへの挿入時に薄板の歪
みが発生せず、特性不良も発生しないトランスを提供す
ることができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態のトランスに用いられる
薄板及び積層状態を示す説明図。図１（ａ）は、薄板の
平面図。図１（ｂ）は、積層状態を示す説明図。

【図２】本発明の他の実施の形態のトランスに用いられ
る薄板及び積層状態を示す説明図。図２（ａ）は、薄板
の平面図。図２（ｂ）は、積層状態を示す説明図。

【図３】従来の基板載せタイプのトランスの説明図。図
３（ａ）は、平面図。図３（ｂ）は、正面図。図３
（ｃ）は、左側面図。図３（ｄ）は、右側面図。

【図４】従来の基板落とし込みタイプのトランスの説明
図。図４（ａ）は、平面図。図４（ｂ）は、正面図。図
４（ｃ）は、左側面図。図４（ｄ）は、右側面図。

【図５】従来の他の例の基板落とし込みタイプのトラン
スの説明図。図５（ａ）は、平面図。図５（ｂ）は、正
面図。図５（ｃ）は、左側面図。図５（ｄ）は、右側面
図。

【図６】従来のトランスに用いられる薄板及び積層状態
を示す説明図。図６（ａ）は、薄板の平面図。図６
（ｂ）は、積層状態を示す説明図。

【符号の説明】

１（従来の）足の長い薄板２コイル３，１３，２３ボビン４ａ，４ｂ，４ｃ（本発明の）足の短い薄板５，１５，２５端子６，６１，６２コア

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】磁性材料からなるＥ形状の薄板が積層さ
れたコアと、前記薄板の中足の挿入口を有し、コイルが
巻線された筒状の巻芯と、該巻線の両端に設けられた鍔
と、該鍔の一端に設けられた端子植設部とを備えたボビ
ンとからなり、前記挿入口の上辺とほぼ同じ高さまで端
子の先端部が延びているトランスにおいて、前記コア
は、前記端子の先端部側の数層が前記端子植設部側の薄
板より、足の短い薄板を突き合わせて形成されたことを
特徴とするトランス。
【請求項２】請求項１記載のトランスにおいて、前記
コアは、前記端子の先端側の数層が同じ長さの薄板を突
き合わせて形成されていることを特徴とするトランス。
【請求項３】請求項１記載のトランスにおいて、前記
コアは、前記端子の先端側の数層が異なる長さの薄板を
突き合わせて形成されていることを特徴とするトラン
ス。