JP2000293178A - 楽音信号の符号化装置及び復号化装置 - Google Patents

楽音信号の符号化装置及び復号化装置

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JP2000293178A JP11104352A JP10435299A JP2000293178A JP 2000293178 A JP2000293178 A JP 2000293178A JP 11104352 A JP11104352 A JP 11104352A JP 10435299 A JP10435299 A JP 10435299A JP 2000293178 A JP2000293178 A JP 2000293178A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アタック時などの即応性を高めることを可能
とする楽音信号の符号化装置及び復号化装置を提供す
る。 【解決手段】 ステップ幅決定回路300に、入力され
る楽音信号のPCMサンプルに基づいて1ブロック内に
おける量子化ステップの下限値として最小ステップ幅を
決定する最小ステップ幅決定回路31を備え、ステップ
幅更新回路14は、量子化器6からのADPCM符号語
とステップ幅バッファ9に記憶された前回のステップ幅
に基づいて次回のステップ幅を求め、かつ求められたス
テップ幅が上記最小ステップ幅決定回路31により決定
された量子化ステップの下限値としての最小ステップ幅
を下回らないようにステップ幅を制限して更新されたス
テップ幅をステップ幅バッファ9に記憶させるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、楽音信号のアタ
ック時などの即応性を高めることを可能とする楽音信号
の圧縮技術に係り、楽音信号を入力とするブロック化A
DPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modula
tion:適応差分PCM)技術の符号化・復号化装置に関
し、特に、楽音信号のアタック時の即応性が重要視され
る電子楽器に適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】ADPCM符号化は、差分値のみを符号
化するため、圧縮データ列の途中から復号することが原
理上不可能である。そのため、ブロック化を行ってブロ
ックの先頭の1サンプルとブロックの先頭におけるステ
ップサイズを圧縮データ内に保持しておく方法が考えら
れる。このブロック化ADPCM方式は、ブロック毎に
ステップ幅が更新されるものとブロック内でも1サンプ
ル毎にステップ幅が更新されるものに大別することがで
きる。この明細書では、後者のブロック内でも1サンプ
ル毎にステップ幅が更新されるブロック化ADPCMに
ついて言及する。
【0003】図13に従来例によるブロック化ADPC
Mエンコーダの詳細な構成を示す。また、図14に図1
3に示す構成によるブロック化ADPCMエンコーダの
各部動作のタイミングチャートを示す。以下、この従来
例に係る動作を図14に示すタイミングチャートにおけ
る処理内容の番号順に従って説明する。
【0004】処理内容1:スイッチ制御およびサンプル
番号発生器(以下、サンプル番号発生器をk発生器と称
す)11は、入力される楽音信号のPCMサンプル(以
下、単に入力サンプルと称す)x[n](n:入力サン
プル番号)をカウントし、スイッチ2、スイッチ3およ
びスイッチ13の制御とN(N:圧縮データブロックの
1ブロックに含まれるサンプル数(ブロック長))サン
プル毎に入力サンプルを切り出す役割を果たす。つま
り、1ブロック内におけるサンプルの番号kを発生して
Nサンプル毎にリニアPCMバッファ1へバッファリン
グされたサンプルをバッファの先頭から0〜N−1と番
号を付ける。
【0005】リニアPCMバッファ1に、時刻mN〜m
N+N−1(m:圧縮データブロック番号)までNサン
プルが溜まるまでバッファリングの後段処理は何もしな
い。この間、スイッチ2、スイッチ3、スイッチ13の
いずれも任意の状態である。なお、このリニアPCMバ
ッファ1をダブルバッファとすることによってリニアP
CMバッファ1へのバッファリング処理と後段の処理を
並行して行っても良い。
【0006】処理内容2:初期ステップ幅決定回路12
は、入力される楽音信号のPCMサンプルからブロック
の先頭における量子化ステップサイズである初期ステッ
プ幅f[mN]を決定する。初期ステップ幅は、例えば
あるブロックmの初期ステップ幅を決定する際に、1つ
前のブロックm−1の最後のサンプルk=N−1のステ
ップ幅をブロックmの初期ステップ幅とする方法があ
る。この場合、エンコーダ動作を開始した1番最初のブ
ロック0の初期ステップ幅を予め決めておく。この処理
は、リニアPCMバッファ1へのバッファリング処理と
並行して行うこともでき、入力x[n]を参照しても良
いし、リニアPCMバッファ1の値を参照する形で実装
してもよい。
【0007】処理内容3:スイッチ制御およびk発生器
11がN個の入力をカウントした時点で、PCMサンプ
ルx[mN]〜x[mN+N−1]のNサンプルがリニ
アPCMバッファ1へ読み込み完了する。このとき、ブ
ロック先頭サンプルx[mN]が決まる。この時点で、
スイッチ制御およびk発生器11により、スイッチ3、
スイッチ12は共にa側となる。予測値バッファ4に
は、ブロックの先頭サンプルx[mN]が記憶され、ス
テップ幅バッファ9には、初期ステップ幅f[mN]が
記憶される。すなわち、予測値p[mN]=x[m
N]、ステップ幅s[mN]=f[mN]である。
【0008】処理内容4:次に、スイッチ3、スイッチ
12が共にb側に切り替わる。k=1〜N−1までの間
にスイッチ2が順に切り替わり、リニアPCMバッファ
1にバッファリングされているサンプルが順番に出力さ
れる。この時、スイッチ2から加算器5に出力されるリ
ニアPCMサンプルは、x[mN+1]〜x[mN+N
−1]に相当する。加算器5では、スイッチ2から加算
器5に出力されるリニアPCMサンプルx[mN+k]
と予測値バッファ4に記憶されている値p[mN+k−
1]の差分値d[mN+k]が式(1)に従って計算さ
れる。 d[mN+k]=x[mN+k]−p[mN+k−1] (1)
【0009】加算器5からの差分値d[mN+k]は、
量子化器6へと入力され、ステップ幅バッファ9に記憶
されているステップ幅s[mN+k−1]で式(2)に
従う除算を行うことによりADPCM符号語c[mN+
k]が計算される。 c[mN+k]=d[mN+k]/s[mN+k−1] (2) ADPCM符号語c[mN+k]は、例えば符号部1b
it、整数部1bit、小数部2bitの計4bitで
ある。c[mN+1]〜c[mN+N−1]は図には特
に示さないバッファにバッファリングされる。
【0010】処理内容5:量子化器6からのADPCM
符号語c[mN+k]は、逆量子化器10へ入力され、
逆量子化器10は、式(3)に従う演算により差分値
d'[mN+k]を再度計算する。 d'[mN+k]=c[mN+k]×s[mN+k−1] (3) 逆量子化器10からの差分値d'[mN+k]と予測値
バッファ4に記憶されている予測値p[mN+k−1]
が加算器8で加算され、予測器7を通った値が次の時刻
mN+kの予測値p[mN+k]となる。なお、予測器
7を省略して加算器8の出力を予測値とみなしても良
く、この場合には式(4)により予測値が計算される。 p[mN+k]=p[mN+k−1]+d'[mN+k] (4)
【0011】処理内容6:上記量子化器6からのADP
CM符号語c[mN+k]は、ステップ幅更新回路14
においても参照され、サンプル番号kの値が変わるたび
に次の時刻mN+kに利用されるステップ幅バッファ9
のステップ幅s[mN+k]が式(5)に従って再計算
され更新される。 s[mN+k]=s[mN+k−1]×M(|c[mN+k]|) (5) ここで、Mはステップサイズの更新係数で、例えばN.
S. Jayant, AdaptiveQuantization With One−Word Me
mory(The Bell System Technical Journal,Vol.5
2, No.7, September, 1973, p1141)の4bitの
ステップサイズ更新係数を使った場合、表1のようにな
る。
【0012】
【表1】
【0013】上記ステップ幅更新回路14により時刻m
N+k−1に更新されたステップ幅は、次回の時刻mN
+kに量子化器6および逆量子化器10で参照される。
ステップ幅の更新時にステップ幅が一定の範囲制限を越
えないように制限を行う必要があるが、従来例では、こ
の範囲制限は定数なので波形の性質によらず常に一定
で、ブロックが変わっても一定の範囲制限しか行われな
い。
【0014】処理内容7:リニアPCMバッファ1から
のブロック先頭サンプルx[mN]、初期ステップ幅決
定回路12からの初期ステップ幅f[mN]、量子化器
6からのADPCM符号語c[mN+1]〜c[mN+
N−1]は、伝送または記録される。
【0015】次に、図15に従来例によるブロック化A
DPCMデコーダの詳細な構成を示す。また、図16に
図15に示す構成によるブロック化ADPCMデコーダ
の各部動作のタイミングチャートを示す。以下、この従
来例に係る動作を図16に示すタイミングチャートにお
ける処理内容の番号順に従って説明する。
【0016】処理内容1:スイッチ制御およびk発生器
27は、エンコーダからのブロック先頭サンプルx[m
N]の入力に基づいて1ブロック内のサンプル番号kの
発生とスイッチ24およびスイッチ29を制御する。ス
イッチ制御およびk発生器27は、ブロック先頭サンプ
ルx[mN]が入力された時点で、スイッチ24および
スイッチ29を共にa側に切り替える。エンコーダから
入力されるブロック先頭サンプルx[mN]は、予測値
バッファ25へ記憶され、一方、初期ステップ幅f[m
N]は、ステップ幅バッファ26へ記憶される。すなわ
ち、予測値p[mN]=x[mN]となり、ステップ幅
s[mN]=f[mN]となる。
【0017】処理内容2:k=1〜N−1の間、スイッ
チ制御およびk発生器27の制御により、スイッチ24
とスイッチ29は共にb側に切り替わる。k=1〜N−
1と変化するのに従って、ADPCM符号語c[mN+
k]が逆量子化器21へ入力され、式(3)の計算によ
りステップ幅バッファ26の値s[mN+k−1]と積
算が行われ差分値d'[mN+k]が出力される。
【0018】この差分値d'[mN+k]に予測値バッ
ファ25に記憶されている値p[mN+k−1]を加算
器22で加算した値が予測器23へ入力され、予測器2
3で予測された値が予測値バッファ25に記録される。
予測値バッファの値がデコーダの出力として出力され、
p[mN]〜p[mN+N−1]がデコーダ出力として
得られる。なお、エンコーダ内の予測器7を省略した場
合には、デコーダ内の予測器23も省略して良い。この
場合、デコーダの出力p[mN+k−1]は式(4)に
より計算される。
【0019】処理内容3:エンコーダからのADPCM
符号語c[mN+1]〜c[mN+N−1]は、ステッ
プ更新回路28にも入力される。kの値が変わるたびに
次の時刻mN+kに利用されるステップ幅バッファ26
の値s[mN+k]が式(5)により再計算され更新さ
れる。ステップ幅の更新係数はエンコーダと同じであ
る。エンコーダと同ようにステップ幅の更新時にステッ
プ幅が一定の範囲制限を越えないように制限を行う必要
があるが、この従来例では範囲制限が定数であり、常に
一定である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
例のブロック化ADPCMエンコーダ及びデコーダで
は、ステップ幅更新回路14及び28において行われる
ステップ幅の制限が常に一定であるため、サンプルの急
激な変化に対して即応性が悪かった。特に、ステップ幅
が小さくなるようなサンプルが連続していて突然大きな
変動が生じた場合には、ADPCMのステップ幅更新が
追いつけないため、楽音のアタック部分での劣化が激し
かった。
【0021】この発明は上述した点に鑑みてなされたも
ので、アタック時などの即応性を高めることを可能とす
る楽音信号の符号化装置及び復号化装置を提供すること
を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】この発明に係る楽音信号
の符号化装置は、入力される楽音信号のPCMサンプル
を所定サンプル毎にブロック化してリニアPCMサンプ
ルを出力するブロック化手段と、上記ブロック化手段を
介したブロック先頭サンプル及び入力される予測値を記
憶する予測値記憶手段と、入力される楽音信号のPCM
サンプルからブロックの先頭における量子化ステップサ
イズを決定する初期ステップ幅決定手段と、上記ブロッ
ク化手段を介して順次出力されるリニアPCMサンプル
と上記予測値記憶手段に記憶された予測値との差分値を
現在のステップ幅で量子化してADPCM符号語を求め
る量子化手段と、上記初期ステップ幅決定手段により決
定された初期ステップ幅及び更新されたステップ幅を記
憶して次回のステップ幅を与えるためのステップ幅記憶
手段と、上記量子化手段からのADPCM符号語と上記
ステップ幅記憶手段に記憶された現在のステップ幅とに
基づいて差分値の近似値を求める逆量子化手段と、上記
逆量子化手段からの差分値の近似値と上記予測値記憶手
段に記憶された前回の予測値とに基づいて次回の予測値
を求めて上記予測値記憶手段に記憶させるための予測手
段と、入力される楽音信号のPCMサンプルに基づいて
1ブロック内における量子化ステップの下限値として最
小ステップ幅を決定する最小ステップ幅決定手段と、上
記量子化手段からのADPCM符号語と上記ステップ幅
記憶手段に記憶された前回のステップ幅に基づいて次回
のステップ幅を求め、かつ求められたステップ幅が上記
最小ステップ幅決定手段により決定された量子化ステッ
プの下限値としての最小ステップ幅を下回らないように
ステップ幅を制限して更新されたステップ幅を上記ステ
ップ幅記憶手段に記憶させるためのステップ幅更新手段
とを備えたことを特徴とするものである。
【0023】また、上記最小ステップ幅決定手段の出力
を対数値に変換する対数変換手段と、この対数変換手段
からの対数値を再度最小ステップ幅の推定値に変換する
指数変換手段とをさらに備え、上記指数変換手段を介し
た出力を上記ステップ幅更新手段に与え、当該ステップ
幅更新手段は、指数変換手段を介した出力に基づいて1
ブロック内における量子化ステップ幅が最小ステップ幅
を下回らないように制限することを特徴とするものであ
る。
【0024】また、最小ステップ幅とインデックス値と
の対応テーブルを参照して上記最小ステップ幅決定手段
からの出力に対応するインデックス値を求めるテーブル
検索手段と、上記対応テーブルを参照して上記テーブル
検索手段からのインデックス値を再度ステップ幅に変換
するテーブル参照手段とをさらに備え、上記テーブル参
照手段を介した出力を上記ステップ幅更新手段に与え、
当該ステップ幅更新手段は、テーブル参照手段を介した
出力に基づいて1ブロック内における量子化ステップ幅
が最小ステップ幅を下回らないように制限することを特
徴とするものである。
【0025】また、上記対応テーブルとして、対数テー
ブルまたはMaxの量子化テーブルを用いることを特徴
とするものである。
【0026】また、他の発明に係る楽音信号の符号化装
置は、入力される楽音信号のPCMサンプルを所定サン
プル毎にブロック化してリニアPCMサンプルを出力す
るブロック化手段と、上記ブロック化手段を介したブロ
ック先頭サンプル及び入力される予測値を記憶する予測
値記憶手段と、入力される楽音信号のPCMサンプルか
らブロックの先頭における量子化ステップサイズを決定
する初期ステップ幅決定手段と、上記ブロック化手段を
介して順次出力されるリニアPCMサンプルと上記予測
値記憶手段に記憶された予測値との差分値を現在のステ
ップ幅で量子化してADPCM符号語を求める量子化手
段と、上記初期ステップ幅決定手段により決定された初
期ステップ幅及び更新されたステップ幅を記憶して次回
のステップ幅を与えるためのステップ幅記憶手段と、上
記量子化手段からのADPCM符号語と上記ステップ幅
記憶手段に記憶された現在のステップ幅とに基づいて差
分値の近似値を求める逆量子化手段と、上記逆量子化手
段からの差分値の近似値と上記予測値記憶手段に記憶さ
れた前回の予測値とに基づいて次回の予測値を求めて上
記予測値記憶手段に記憶させるための予測手段と、上記
予測値記憶手段に記憶された1ブロック前の予測値に基
づいて量子化ステップの下限値を決定して次のブロック
における最小ステップ幅の推定値とする最小ステップ幅
推定手段と、上記量子化手段からのADPCM符号語と
上記ステップ幅記憶手段に記憶された前回のステップ幅
に基づいて次回のステップ幅を求め、かつ求められたス
テップ幅が上記最小ステップ幅推定手段により決定され
た量子化ステップの下限値としての最小ステップ幅を下
回らないようにステップ幅を制限して更新されたステッ
プ幅を上記ステップ幅記憶手段に記憶させるためのステ
ップ幅更新手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0027】また、上記初期ステップ幅決定手段は、1
ブロック分のNサンプルから隣接サンプル間の差分値の
絶対値を計算して得られたN−1個分の差分値の絶対値
の平均値の2倍と、ブロックの先頭の差分値の絶対値と
を比較して、ブロック先頭の差分値の絶対値の方が大き
い場合はブロック先頭の差分値の絶対値を初期ステップ
幅とし、ブロック先頭の差分値の絶対値が小さいか等し
い場合はN−1個分の絶対差分値の平均値を初期ステッ
プ幅とすることを特徴とするものである。
【0028】また、この発明の係る楽音信号の復号化装
置は、入力されるADPCM符号語と現在のステップ幅
に基づいて差分値の近似値を求める逆量子化手段と、入
力されるブロック先頭サンプル及び与えられる予測値を
記憶する予測値記憶手段と、上記逆量子化手段からの差
分値の近似値と上記予測値記憶手段に記憶された前回の
予測値とに基づいて次回の予測値を求めて上記予測値記
憶手段に記憶させるための予測手段と、入力される初期
ステップ幅及び更新されたステップ幅を記憶して次回の
ステップ幅を与えるためのステップ幅記憶手段と、入力
されるADPCM符号語と上記ステップ幅記憶手段に記
憶された前回のステップ幅とに基づいて次回のステップ
幅を求め、かつ求められたステップ幅が入力される量子
化ステップの下限値としての最小ステップ幅を下回らな
いようにステップ幅を制限して更新されたステップ幅を
上記ステップ幅記憶手段に記憶させるためのステップ幅
更新手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0029】また、入力される最小ステップ幅の対数値
を最小ステップ幅の推定値に変換する指数変換回路をさ
らに備え、上記指数変換手段を介した出力を上記ステッ
プ幅更新手段に与え、当該ステップ幅更新手段は、指数
変換手段を介した出力に基づいて1ブロック内における
量子化ステップ幅が最小ステップ幅を下回らないように
制限することを特徴とするものである。
【0030】また、最小ステップ幅とインデックス値と
の対応テーブルを参照して入力されるインデックス値を
対応するステップ幅に変換するテーブル参照手段とをさ
らに備え、上記テーブル参照手段を介した出力を上記ス
テップ幅更新手段に与え、当該ステップ幅更新手段は、
テーブル参照手段を介した出力に基づいて1ブロック内
における量子化ステップ幅が最小ステップ幅を下回らな
いように制限することを特徴とするものである。
【0031】また、上記対応テーブルとして、対数テー
ブルまたはMaxの量子化テーブルを用いることを特徴
とするものである。
【0032】さらに、他の発明に係る楽音信号の復号化
装置は、入力されるADPCM符号語と現在のステップ
幅に基づいて差分値の近似値を求める逆量子化手段と、
入力されるブロック先頭サンプル及び与えられる予測値
を記憶する予測値記憶手段と、上記逆量子化手段からの
差分値の近似値と上記予測値記憶手段に記憶された前回
の予測値とに基づいて次回の予測値を求めて上記予測値
記憶手段に記憶させるための予測手段と、入力される初
期ステップ幅及び更新されたステップ幅を記憶して次回
のステップ幅を与えるためのステップ幅記憶手段と、上
記予測値記憶手段に記憶された1ブロック前の予測値に
基づいて量子化ステップの下限値を決定して次のブロッ
クにおける最小ステップ幅の推定値とする最小ステップ
幅推定手段と、入力されるADPCM符号語と上記ステ
ップ幅記憶手段に記憶された前回のステップ幅とに基づ
いて次回のステップ幅を求め、かつ求められたステップ
幅が上記最小ステップ幅推定手段により決定された量子
化ステップの下限値としての最小ステップ幅を下回らな
いように制限して更新されたステップ幅を上記ステップ
記憶手段に記憶させるためのステップ幅更新手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0033】
【発明の実施の形態】この発明では、従来例のブロック
化ADPCMエンコーダに対し、最小ステップ幅決定回
路を付加し、補助情報として最小ステップ幅を持つこと
により、サンプルの急激な変化に対する即応性を向上さ
せる。一般に、補助情報とは、エンコーダからデコーダ
に渡されるデコードの際に必要な情報のうち、ADPC
M符号語以外の情報のことを呼ぶ。
【0034】この発明の各実施の形態の詳細な説明につ
いては後述するが、まず、この発明の実施の形態1に係
るエンコーダでは、図1に示すように、従来のブロック
化ADPCMエンコーダの構成に対し、最小ステップ幅
決定回路31を付加し、ブロック毎に更新するステップ
幅の下限値を与え、ステップ幅更新回路14が出力する
ステップ幅の範囲を制限する。また、この発明の実施の
形態1に係るデコーダでは、図2に示すように、ステッ
プ幅更新回路28でエンコーダ側より与えられた最小ス
テップ幅の推定値q[mN]によってステップ幅を制限
する。
【0035】次に、この発明の実施の形態2に係るエン
コーダでは、図6に示すように、、従来例のブロック化
ADPCMエンコーダの構成に対し、最小ステップ幅決
定回路31、対数変換回路51、指数変換回路52の3
つを付加し、ブロック毎に更新するステップ幅の下限値
を与える。これによって、ステップ幅更新回路14が出
力するステップ幅の範囲を制限しつつも、補助情報のb
it数を削減することができる。また、この発明の実施
の形態2に係るデコーダでは、図7に示すように、指数
変換回路61を付加して、エンコーダ側より与えられた
最小ステップ幅の対数値を最小ステップ幅に変換して、
この値によりステップ幅を制限する。
【0036】また、この発明の実施の形態3に係るエン
コーダでは、図8に示すように、従来例のブロック化A
DPCMエンコーダに、最小ステップ幅決定回路31、
テーブル検索回路71、テーブル参照回路72の3つを
付加し、補助情報としてテーブル内のインデックスを加
えて伝送または記録する。これにより、ブロック毎に更
新するステップ幅の下限値を与え、ステップ幅更新回路
14が出力するステップ幅の範囲を制限しながら、補助
情報のbit数を削減することができる。なお、このテ
ーブルは対数テーブルでもそれ以外のテーブルでもよ
い。また、この発明の実施の形態3に係るデコーダで
は、図10に示すように、テーブル参照回路81を付加
し、エンコーダと同じテーブルを参照してエンコーダか
ら与えられたテーブル内でのインデックス値から最小ス
テップ幅を得て、ステップ幅を制限する。
【0037】また、この発明の実施の形態4に係るエン
コーダでは、図11に示すように、従来例のブロック化
ADPCMエンコーダに、1ブロック前の予測値に基づ
いて量子化ステップの下限値を決定して次のブロックの
最小ステップ幅の推定値とする最小ステップ幅推定回路
91を付加し、ブロック毎に更新するステップ幅の下限
値を与え、ステップ幅更新回路14が出力するステップ
幅の範囲を制限する。また、この発明の実施の形態4に
係るデコーダでは、図12に示すように、1ブロック前
の予測値に基づいて量子化ステップの下限値を決定して
次のブロックの最小ステップ幅の推定値とする最小ステ
ップ幅推定回路101でステップ幅更新回路28が出力
するステップ幅の範囲を制限する。以下、この発明の各
実施の形態についてより詳細に説明する。
【0038】実施の形態1.図1はこの発明の実施の形
態1に係るエンコーダの構成を示すブロック図である。
図1において、図13に示す従来例と同一部分は同一符
号を付してその説明は省略する。新たな符号として、3
00は本実施の形態1に係るステップ幅決定回路であ
り、このステップ幅決定回路300は、従来のステップ
幅決定回路100に対し、入力される楽音信号のPCM
サンプルに基づいて1ブロック内における量子化ステッ
プの下限値として最小ステップ幅q[mN]を決定する
最小ステップ幅決定回路31を付加している。
【0039】また、本実施の形態1に係るステップ幅決
定回路300内の初期ステップ幅決定回路32は、1ブ
ロック分のNサンプルから隣接サンプル間の差分値の絶
対値を計算して得られたN−1個分の差分値の絶対値の
平均値の2倍と、ブロックの先頭の差分値の絶対値とを
比較して、ブロック先頭の差分値の絶対値の方が大きい
場合はブロック先頭の差分値の絶対値を初期ステップ幅
とし、ブロック先頭の差分値の絶対値が小さいか等しい
場合はN−1個分の絶対差分値の平均値を初期ステップ
幅とするようになっている。
【0040】上記最小ステップ幅決定回路31は、以下
の手順で最小ステップを決定する。 1.時刻mN〜mN+N−1までのNサンプルを観測
し、N−1個の差分を求める。 2.N−1個の差分の絶対値の中から最大値Mを探索す
る。 3.最大値Mにある係数aを掛けて、この値を最小ステ
ップ幅q[mN]とする。
【0041】例えば4bitADPCMの場合、ADP
CM符号語で表現可能な振幅は、整数部1bit、小数
部2bitの計3bitである。この3bitが100
の時1.0であり、111の時7/4を表す。式(3)
より差分の絶対値の最大値Mを求めることができる最小
のステップサイズは、最大値Mの4/7であると推定で
きる。したがって、最大値Mの4/7の値を最小ステッ
プ幅とすれば、最大値Mをとるサンプルの直前のサンプ
ルにおいてステップ幅が極端に小さくなる場合にも最大
値Mを式(3)により得ることができる。また、一般
に、B bit ADPCMでは、係数aは式(6)に示
す程度の値が適当であることが実験的に分かっている。
【0042】
【数1】
【0043】ステップ幅更新回路14では、従来例と同
じく現在のステップ幅にADPCM符号語から得られた
ステップ幅更新係数M(|c[mN+k]|)との積算に
よって次のステップ幅を求めるが、この計算結果が上記
の手順により最小ステップ幅決定回路31で得られた最
小ステップ幅q[mN]よりも小さい場合には最小ステ
ップ幅を次のステップ幅としてステップ幅バッファ9に
記憶する。このようにすることによって、ブロック内の
差分値の絶対値の最大値に依存してステップ幅が制限さ
れ、結果として追従性が高まる。また、最小ステップ幅
決定回路31からの最小ステップ幅q[mN]は、補助
情報として伝送または記録される。この最小ステップ幅
q[mN]は、リニアPCMサンプルが例えば16bi
tの場合16bitである。
【0044】次に、図2はこの発明の実施の形態1に係
るデコーダの構成を示すブロック図である。図2におい
て、図15に示す従来例と同一部分は同一符号を付して
その説明は省略する。新たな符号として、400は本実
施の形態1に係るステップ幅決定回路であり、このステ
ップ幅決定回路400と従来例のステップ幅決定回路2
00との相違点は、ステップ幅決定回路400では、ス
テップ幅更新回路28で最小ステップ幅q[mN]を参
照し、この最小ステップ幅を下回らないようにステップ
幅を制限して更新されたステップ幅をステップ幅バッフ
ァ26に記憶させる点である。
【0045】すなわち、ステップ幅更新回路28では、
従来例と同じく現在のステップ幅にADPCM符号語か
ら得られたステップ幅更新係数M(|c[mN+k]|)
との積算によって次のステップ幅を求めるが、この計算
結果が最小ステップ幅q[mN]よりも小さい場合には
最小ステップ幅を次のステップ幅としてステップ幅バッ
ファ26に記憶させる。
【0046】上記実施の形態1によれば、小振幅から急
激に大振幅へ変化するような楽音信号に対して即応性が
良いデータ圧縮伸張が実現できる。例えば図3(a)に
示すように、1ブロックのサンプルが変化の少ない状態
から時刻tで急激に変化するような元波形サンプルを入
力とした場合、従来例では、時刻tよりも前の部分にお
いて差分値が小さいため、ステップ幅バッファ9に記録
されるステップ幅の値も小さくなる。
【0047】ステップ幅更新回路14では、次のステッ
プ幅をステップ幅バッファ9の値とADPCM符号語c
[mN+k]から得られたステップ幅更新係数M(|c
[mN+k]|)との積算によって更新するため、いわ
ゆるオーバーロード状態が発生して、ステップ幅の変化
は図3(g)の状況になる。この結果、従来例では図3
(b)に示すような大きな劣化が生じる。図3(e)に
示す従来例の差分波形と図3(d)に示す元波形の差分
波形を見ると急激な差分値の変化に追従できていないこ
とが解る。
【0048】これに対し、この発明の実施の形態1で
は、最小ステップ幅決定回路31を備え、ステップ幅更
新回路14により、ブロック毎にステップ幅バッファ9
の値がある値以下にならないように制限するため、図3
(c)のように、大きな変化に追従することができる。
この発明の実施の形態1に係る波形を示す図3(c),
(f),(h)に対して従来例に係る波形を示す図3
(b)、(e)、(g)を比較してみると効果が解る。
【0049】この発明の実施の形態1におけるステップ
幅更新回路14により更新されるステップ幅は最小ステ
ップ幅決定回路31で決定されたステップ幅よりも小さ
くなることはないため、急激な振幅変化にも追従できて
いる。なお、図3(g)に示す従来例のステップ幅変化
と図3(h)に示すこの発明の実施の形態1に係るステ
ップ幅変化を比較すると、この発明の実施の形態1によ
るステップ幅の分解能が下がるため、時刻tよりも前の
部分においていわゆるグラニュラ状態が発生してノイズ
が若干増すことが図3(c)にも現れている。しかし、
アタック音等の大きな変化の前後のノイズは、聴覚マス
キング効果によりマスキングされることが報告されてい
るので、音質の劣化は知覚されない。
【0050】また、図1に示すエンコーダの構成で説明
したように、この発明の実施の形態1におけるエンコー
ダは、ステップ幅決定回路300内に、1ブロック分の
Nサンプルから隣接サンプル間の差分値の絶対値を計算
して得られたN−1個分の差分値の絶対値の平均値の2
倍と、ブロックの先頭の差分値の絶対値とを比較して、
ブロック先頭の差分値の絶対値の方が大きい場合はブロ
ック先頭の差分値の絶対値を初期ステップ幅とし、ブロ
ック先頭の差分値の絶対値が小さいか等しい場合はN−
1個分の絶対差分値の平均値を初期ステップ幅とする初
期ステップ幅決定回路32を備えていることで、ブロッ
クの切り出し位置によらずアタック部分の急激な変化に
追従することができる。
【0051】図4と図5は上記初期ステップ幅決定回路
32の上述した効果を説明するもので、初期ステップ幅
に絶対差分値の平均値を採用した場合(図4)と初期ス
テップ幅にブロック先頭の絶対差分値を採用した場合
(図5)を示している。図4(a)に示すように、ブロ
ックm−1で振幅が小さくブロックmの時刻t1にアタ
ック部分を持つような元波形の差分波形を、図13に示
す従来例による初期ステップ幅決定回路12を使ったエ
ンコーダ、デコーダに通した場合、ブロックm−1のk
=N−1におけるステップ幅をブロックmの初期ステッ
プ幅として採用するため、図4(b)に示すように、従
来例の差分波形は、ブロックmの再生波形の時刻t1部
分でステップ幅の更新が追いつかず劣化を生ずる。
【0052】これに対し、本実施の形態1のように、初
期ステップ幅にブロックmのリニアPCMサンプルの絶
対差分値の平均値を採用した差分波形は、図4(c)の
ように、時刻t1部分での追従性が高まり、時刻t1付
近の劣化はなくなる。時刻t1付近の振幅W1a、W1b
よびW1cを比較してみると効果が解る。
【0053】しかし、図5(a)に示す元波形の差分波
形のように、ブロックm−1の後半にアタック部分が存
在するような場合に、初期ステップ幅に絶対差分値の平
均値を採用した差分波形の場合には、図5(b)に示す
ように、ブロックmの先頭部分で本来必要とするステッ
プ幅よりも絶対差分値の平均値の方が小さいため、ブロ
ックmにおける振幅W2bがW2aよりも小さくなってしま
う。この場合には、初期ステップ幅として絶対差分値の
平均値を採用せずに、図5(c)に示すブロック先頭の
絶対差分値を採用した場合の差分波形の方がW2cに示す
ように元波形により近い波形を得ることができる。
【0054】これら相反する現象に対応するため、この
実施の形態1に係る初期ステップ幅決定回路32では、
以下の手順で初期ステップ幅を決定する。 1.時刻mN〜mN+N−1までのNサンプルから隣接
サンプル間の差分値の絶対値を計算し、得られたN−1
個分の差分値の絶対値の平均値を求め、これをAとす
る。 2.ブロックの先頭の差分値の絶対値、すなわちx[m
N]とx[mN+1]の差分値を求め、この値をIとす
る。 3.Aの2倍の値とIを比較して、2A<Iならば、I
を初期ステップとし、2A≧Iならば、Aを初期ステッ
プとする。
【0055】このように、初期ステップ幅決定回路32
により上記の手順に従って初期ステップ幅を決定するこ
とにより、ブロックの切り出し位置に寄らずアタック部
分の急激な変化に追従することができる。
【0056】実施の形態2.次に、図6はこの発明によ
る実施の形態2に係るエンコーダの構成を示すブロック
図である。図6において、図1に示す実施の形態1と同
一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな
符号として、500は本実施の形態2に係るステップ幅
決定回路であり、このステップ幅決定回路500は、実
施の形態1のステップ幅決定回路300に対し、最小ス
テップ幅決定回路31の出力を対数値に変換する対数変
換回路51と、この対数変換回路51からの対数値を再
度最小ステップ幅の推定値に変換する指数変換回路52
とをさらに備え、上記指数変換回路52を介した出力を
ステップ幅更新回路14に与え、当該ステップ幅更新回
路14は、指数変換回路52を介した出力に基づいて1
ブロック内における量子化ステップ幅が最小ステップ幅
を下回らないように制限するようになっている。
【0057】この実施の形態2においては、実施の形態
1のエンコーダと同じ手順で最小ステップ幅が決定され
た後、対数変換回路51で式(7)に従って最小ステッ
プ幅の対数値を得る。 h[mN]=logbq[mN] (7)
【0058】また、指数変換回路52では式(8)に従
って式(7)の逆の計算により指数変換を行い最小ステ
ップ幅q’[mN]を得る。なお、bには任意の整数が
使えるが、2を使うのが良い。 q’[mN]=bh[mN] (8) この最小ステップ幅q’[mN]は、補助情報としても
伝送または記録される。指数変換回路52では、最小ス
テップ幅の対数値h[mN]を再度リニアに戻してステ
ップ幅更新回路14で参照され、ステップ幅が最小ステ
ップ幅以下にならないように制限される。
【0059】最小ステップ幅は、リニアで伝送するより
も対数値として伝送した方が効率が良く、例えばリニア
PCMサンプルが16bitの場合に最小ステップ幅の
対数値h[mN]を12bit程度にしても効果は減少
しない。
【0060】また、図7はこの発明の実施の形態2に係
るデコーダの構成を示すブロック図である。図7におい
て、図2に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付
してその説明は省略する。新たな符号として、600は
本実施の形態2に係るステップ幅決定回路であり、この
ステップ幅決定回路600は、図2に示す実施の形態1
のステップ幅決定回路400に対し、指数変換回路61
を付加している。
【0061】この指数変換回路61は、図6に示すエン
コーダ側の指数変換回路52と同様に、式(8)により
指数変換の計算を行い、入力される最小ステップ幅の対
数値h[mN]をリニアに変換するようになされ、指数
変換回路61を介した出力に基づいて1ブロック内にお
ける量子化ステップ幅がステップ幅更新回路28で最小
ステップ幅以下にならないように制限する。
【0062】実施の形態3.次に、図8はこの発明によ
る実施の形態3に係るエンコーダの構成を示すブロック
図である。図8において、図1に示す実施の形態1と同
一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな
符号として、700は本実施の形態3に係るステップ幅
決定回路であり、このステップ幅決定回路700は、実
施の形態1のステップ幅決定回路300に対し、内蔵さ
れた最小ステップ幅とインデックス値との対応テーブル
を参照して最小ステップ幅決定回路31からの出力に対
応するインデックス値を求めるテーブル検索回路71
と、内蔵する対応テーブルを参照して上記テーブル検索
回路71からのインデックス値を再度ステップ幅に変換
するテーブル参照回路72とをさらに備え、テーブル参
照回路72を介した出力をステップ幅更新回路14に与
え、テーブル参照回路72を介した出力に基づいて1ブ
ロック内における量子化ステップ幅が最小ステップ幅を
下回らないように制限するようになっている。
【0063】この実施の形態3においては、実施の形態
1と同じ手順で最小ステップ幅が決定された後、テーブ
ル検索回路71では、図9に示す如く横軸をインデック
ス値とし縦軸をステップ幅に対応する値とするテーブル
を内蔵していて、最小ステップ幅決定回路31からの最
小ステップ幅にテーブル内の値で最も近いステップ幅を
検索し、そのインデックス値i[mN]を出力するよう
になされ、インデックス値i[mN]は、補助情報とし
て伝送または記録される。
【0064】テーブル参照回路72では、テーブル検索
回路71と同様な図9に示す如くインデックス値−最小
ステップ幅に対応する値のテーブルを内蔵し、インデッ
クス値i[mN]を用いて得られた値を最小ステップ幅
として得て、ステップ幅更新回路14に与えることで、
ステップ幅更新回路14においてステップ幅が最小ステ
ップ幅以下にならないように制限するようになってい
る。
【0065】テーブルとしては、式(7)において対数
の定数bを2とした場合の最小ステップ幅q[mN]を
縦軸とし、その対数値h[mN]を横軸とした対数テー
ブルを用いると良いが、対数テーブルに限られるもので
はなく、Maxのテーブルなどを用いても良い。
【0066】ここで、Maxのテーブルとは、Maxの
量子化特性として知られる入力値と量子化値との対応を
最小ステップ幅とインデックス値の対応に置き換えたも
のである。つまり、テーブル検索回路71をMaxの最
適量子化特性で量子化し、その量子化値i[mN]をデ
コーダ側に送る。なお、Maxの最適量子化特性とは信
号の振幅分布を考慮した量子化特性のことである(Ma
x, J:Quantization for minimum distortion, IRE
Trans. IT-6, 7-12, 1960)。
【0067】上記実施の形態3によれば、テーブルのイ
ンデックス値を用いることによって、例えば64点の対
数テーブルを用いた場合、インデックス値i[mN]は
6bitで表せるので、補助情報のデータ量を抑えるこ
とができる。
【0068】また、図10はこの発明の実施の形態3に
係るデコーダの構成を示すブロック図である。図10に
おいて、図2に示す実施の形態1と同一部分は同一符号
を付してその説明は省略する。新たな符号として、80
0は本実施の形態3に係るステップ幅決定回路であり、
このステップ幅決定回路800は、図2に示す実施の形
態1のステップ幅決定回路400に対し、テーブル参照
回路81を付加している。
【0069】このテーブル参照回路81は、図9に示す
エンコーダ側のテーブル参照回路72と同様なテーブル
を内蔵し、入力されるインデックス値i[mN]から最
小ステップ幅を得て、ステップ幅更新回路28でステッ
プ幅が最小ステップ幅以下にならないように制限する。
従って、この実施の形態3によっても、実施の形態2と
同様に補助情報のデータ量を抑えることができる。
【0070】実施の形態4.次に、図11はこの発明の
実施の形態4に係るエンコーダの構成を示すブロック図
である。図11において、図13に示す従来例と同一部
分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号
として、900は本実施の形態4に係るステップ幅決定
回路であり、このステップ幅決定回路900は、図13
に示す従来例のステップ幅決定回路100に対し、予測
値バッファ4に記憶された1ブロック前の予測値に基づ
いて量子化ステップの下限値を決定して次のブロックに
おける最小ステップ幅の推定値とする最小ステップ幅推
定回路91を付加している点である。
【0071】この最小ステップ幅推定回路91の入力信
号から出力を決定するアルゴリズムは、実施の形態1で
示した最小ステップ幅決定回路31と同じアルゴリズム
であるが、最小ステップ幅決定回路31が入力x[n]
を入力とするのに対して、最小ステップ幅推定回路91
では、予測値バッファ4の出力を入力とする点が異な
る。ブロック番号mのブロックを処理している間に推定
される最小ステップ幅推定回路91の出力は、ブロック
番号m+1の処理時点になって始めて出力される。つま
り、あるブロック番号m+1の処理する際に最小ステッ
プ幅と推定される値は1ブロック前のブロック番号mの
絶対差分値の最大値にある係数aを掛けて得られた値で
ある。
【0072】ステップ幅更新回路14では、こうして得
られた最小ステップ幅の推定値よりもステップ幅が小さ
くならないように制限しながらステップ幅の更新が行わ
れる。隣接ブロック間の相関は高いので1つ前のブロッ
クにおける最小ステップ幅を最小ステップ幅の推定値と
して選んでも効果が得られる。しかも、この値はデコー
ダ側に補助情報として送る必要はなく、デコーダ側でも
前のブロックから同様に推定できる。
【0073】ブロック番号m+1の処理時における最小
ステップ幅の推定値は、ブロック番号mの処理時におい
て決定された値であるということはエンコード動作を開
始した時点(ブロック番号0の処理時)には最小ステッ
プ幅の推定値が得られない。したがって、最小ステップ
幅推定回路91は、ブロック番号0の処理時に限って、
定数eを最小ステップ幅の推定値として出力するように
動作する。この定数eはたとえば0である。
【0074】また、図12はこの発明の実施の形態4に
係るデコーダの構成を示すブロック図である。図12に
おいて、図15に示す従来例と同一部分は同一符号を付
してその説明は省略する。新たな符号として、1000
は本実施の形態4に係るステップ幅決定回路であり、こ
のステップ幅決定回路1000と従来例のステップ幅決
定回路200との相違点は、ステップ幅決定回路100
0では、予測値バッファ25に記憶された1ブロック前
の予測値に基づいて量子化ステップの下限値を決定して
次のブロックにおける最小ステップ幅の推定値とする最
小ステップ幅推定回路101を付加し、ステップ幅更新
回路28では、最小ステップ幅推定回路101からの最
小ステップ幅q[mN]を参照し、この最小ステップ幅
を下回らないようにステップ幅を制限して更新されたス
テップ幅をステップ幅バッファ26に記憶させる点であ
る。
【0075】このステップ幅決定回路1000は、ステ
ップ幅決定回路200に最小ステップ幅推定回路101
を付加しており、最小ステップ幅の推定値は、エンコー
ダと同じく1つ前のブロックを処理して得られる。ステ
ップ幅更新回路28では、最小ステップ幅の推定値より
もステップ幅が小さくならないように制限しながらステ
ップ幅を更新する。エンコーダと同様に、最小ステップ
幅推定回路101は、ブロック番号0の処理時に限っ
て、定数eを最小ステップ幅の推定値として出力するよ
うに動作する。この定数eはたとえば0である。
【0076】従って、この実施の形態4によれば、実施
の形態1と同様に、ステップ幅更新回路28により更新
されるステップ幅は、最小ステップ幅推定回路101で
推定されたステップ幅よりも小さくなることはないた
め、急激な振幅変化にも追従できる。
【0077】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ブロ
ック毎に量子化ステップの下限値としての最小ステップ
幅を下回らないようにステップ幅を制限するようにした
ので、アタック時などの即応性を高めることを可能とす
る楽音信号の符号化装置及び復号化装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るエンコーダの
構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係るデコーダの構
成を示すブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る作用効果を説
明する波形図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係る初期ステップ
幅決定回路32の効果を説明するもので、初期ステップ
幅に絶対差分値の平均値を採用した場合の説明図であ
る。
【図5】 この発明の実施の形態1に係る初期ステップ
幅決定回路32の効果を説明するもので、初期ステップ
幅にブロック先頭の絶対差分値を採用した場合の説明図
である。
【図6】 この発明による実施の形態2に係るエンコー
ダの構成を示すブロック図である。
【図7】 この発明による実施の形態2に係るデコーダ
の構成を示すブロック図である。
【図8】 この発明による実施の形態3に係るエンコー
ダの構成を示すブロック図である。
【図9】 この発明による実施の形態3に係る対応テー
ブル(対数テーブル及びMaxテーブル)の説明図であ
る。
【図10】 この発明による実施の形態3に係るデコー
ダの構成を示すブロック図である。
【図11】 この発明による実施の形態4に係るエンコ
ーダの構成を示すブロック図である。
【図12】 この発明による実施の形態4に係るデコー
ダの構成を示すブロック図である。
【図13】 従来例によるブロック化ADPCMエンコ
ーダの詳細な構成を示すブロック図である。
【図14】 図13に示す構成によるブロック化ADP
CMエンコーダの各部動作のタイミングチャートであ
る。
【図15】 従来例によるブロック化ADPCMデコー
ダの詳細な構成を示すブロック図である。
【図16】 図15に示す構成によるブロック化ADP
CMデコーダの各部動作のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 リニアPCMバッファ、2 スイッチ、3 スイッ
チ、4 予測値バッファ、5 加算器、6 量子化器、
7 予測器、8 加算器、9 ステップ幅バッファ、1
0 逆量子化器、11 スイッチ制御およびk発生器、
12 初期ステップ幅決定回路、13 スイッチ、14
ステップ幅更新回路、21 逆量子化器、22 加算
器、23 予測器、24 スイッチ、25 予測値バッ
ファ、26 ステップ幅バッファ、27 スイッチ制御
およびk発生器、28 ステップ幅更新回路、29 ス
イッチ、31 最小ステップ幅決定回路、32 初期ス
テップ幅決定回路、52 対数変換回路、52 指数変
換回路、61 指数変換回路、71 テーブル検索回
路、72 テーブル参照回路、81 テーブル参照回
路、91 最小ステップ幅推定回路、101 最小ステ
ップ幅推定回路、300,400,500,600,7
00,800,900,1000 ステップ幅決定回
路。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される楽音信号のPCMサンプルを
    所定サンプル毎にブロック化してリニアPCMサンプル
    を出力するブロック化手段と、 上記ブロック化手段を介したブロック先頭サンプル及び
    入力される予測値を記憶する予測値記憶手段と、 入力される楽音信号のPCMサンプルからブロックの先
    頭における量子化ステップサイズを決定する初期ステッ
    プ幅決定手段と、 上記ブロック化手段を介して順次出力されるリニアPC
    Mサンプルと上記予測値記憶手段に記憶された予測値と
    の差分値を現在のステップ幅で量子化してADPCM符
    号語を求める量子化手段と、 上記初期ステップ幅決定手段により決定された初期ステ
    ップ幅及び更新されたステップ幅を記憶して次回のステ
    ップ幅を与えるためのステップ幅記憶手段と、 上記量子化手段からのADPCM符号語と上記ステップ
    幅記憶手段に記憶された現在のステップ幅とに基づいて
    差分値の近似値を求める逆量子化手段と、 上記逆量子化手段からの差分値の近似値と上記予測値記
    憶手段に記憶された前回の予測値とに基づいて次回の予
    測値を求めて上記予測値記憶手段に記憶させるための予
    測手段と、 入力される楽音信号のPCMサンプルに基づいて1ブロ
    ック内における量子化ステップの下限値として最小ステ
    ップ幅を決定する最小ステップ幅決定手段と、 上記量子化手段からのADPCM符号語と上記ステップ
    幅記憶手段に記憶された前回のステップ幅に基づいて次
    回のステップ幅を求め、かつ求められたステップ幅が上
    記最小ステップ幅決定手段により決定された量子化ステ
    ップの下限値としての最小ステップ幅を下回らないよう
    にステップ幅を制限して更新されたステップ幅を上記ス
    テップ幅記憶手段に記憶させるためのステップ幅更新手
    段とを備えたことを特徴とする楽音信号の符号化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の楽音信号の符号化装置
    において、上記最小ステップ幅決定手段の出力を対数値
    に変換する対数変換手段と、この対数変換手段からの対
    数値を再度最小ステップ幅の推定値に変換する指数変換
    手段とをさらに備え、上記指数変換手段を介した出力を
    上記ステップ幅更新手段に与え、当該ステップ幅更新手
    段は、指数変換手段を介した出力に基づいて1ブロック
    内における量子化ステップ幅が最小ステップ幅を下回ら
    ないように制限することを特徴とする楽音信号の符号化
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の楽音信号の符号化装置
    において、最小ステップ幅とインデックス値との対応テ
    ーブルを参照して上記最小ステップ幅決定手段からの出
    力に対応するインデックス値を求めるテーブル検索手段
    と、上記対応テーブルを参照して上記テーブル検索手段
    からのインデックス値を再度ステップ幅に変換するテー
    ブル参照手段とをさらに備え、上記テーブル参照手段を
    介した出力を上記ステップ幅更新手段に与え、当該ステ
    ップ幅更新手段は、テーブル参照手段を介した出力に基
    づいて1ブロック内における量子化ステップ幅が最小ス
    テップ幅を下回らないように制限することを特徴とする
    楽音信号の符号化装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の楽音信号の符号化装置
    において、上記対応テーブルとして、対数テーブルまた
    はMaxの量子化テーブルを用いることを特徴とする楽
    音信号の符号化装置。
  5. 【請求項5】 入力される楽音信号のPCMサンプルを
    所定サンプル毎にブロック化してリニアPCMサンプル
    を出力するブロック化手段と、 上記ブロック化手段を介したブロック先頭サンプル及び
    入力される予測値を記憶する予測値記憶手段と、 入力される楽音信号のPCMサンプルからブロックの先
    頭における量子化ステップサイズを決定する初期ステッ
    プ幅決定手段と、 上記ブロック化手段を介して順次出力されるリニアPC
    Mサンプルと上記予測値記憶手段に記憶された予測値と
    の差分値を現在のステップ幅で量子化してADPCM符
    号語を求める量子化手段と、 上記初期ステップ幅決定手段により決定された初期ステ
    ップ幅及び更新されたステップ幅を記憶して次回のステ
    ップ幅を与えるためのステップ幅記憶手段と、 上記量子化手段からのADPCM符号語と上記ステップ
    幅記憶手段に記憶された現在のステップ幅とに基づいて
    差分値の近似値を求める逆量子化手段と、 上記逆量子化手段からの差分値の近似値と上記予測値記
    憶手段に記憶された前回の予測値とに基づいて次回の予
    測値を求めて上記予測値記憶手段に記憶させるための予
    測手段と、 上記予測値記憶手段に記憶された1ブロック前の予測値
    に基づいて量子化ステップの下限値を決定して次のブロ
    ックにおける最小ステップ幅の推定値とする最小ステッ
    プ幅推定手段と、 上記量子化手段からのADPCM符号語と上記ステップ
    幅記憶手段に記憶された前回のステップ幅に基づいて次
    回のステップ幅を求め、かつ求められたステップ幅が上
    記最小ステップ幅推定手段により決定された量子化ステ
    ップの下限値としての最小ステップ幅を下回らないよう
    にステップ幅を制限して更新されたステップ幅を上記ス
    テップ幅記憶手段に記憶させるためのステップ幅更新手
    段とを備えたことを特徴とする楽音信号の符号化装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の楽
    音信号の符号化装置において、上記初期ステップ幅決定
    手段は、1ブロック分のNサンプルから隣接サンプル間
    の差分値の絶対値を計算して得られたN−1個分の差分
    値の絶対値の平均値の2倍と、ブロックの先頭の差分値
    の絶対値とを比較して、ブロック先頭の差分値の絶対値
    の方が大きい場合はブロック先頭の差分値の絶対値を初
    期ステップ幅とし、ブロック先頭の差分値の絶対値が小
    さいか等しい場合はN−1個分の絶対差分値の平均値を
    初期ステップ幅とすることを特徴とする楽音信号の符号
    化装置。
  7. 【請求項7】 入力されるADPCM符号語と現在のス
    テップ幅に基づいて差分値の近似値を求める逆量子化手
    段と、 入力されるブロック先頭サンプル及び与えられる予測値
    を記憶する予測値記憶手段と、 上記逆量子化手段からの差分値の近似値と上記予測値記
    憶手段に記憶された前回の予測値とに基づいて次回の予
    測値を求めて上記予測値記憶手段に記憶させるための予
    測手段と、 入力される初期ステップ幅及び更新されたステップ幅を
    記憶して次回のステップ幅を与えるためのステップ幅記
    憶手段と、 入力されるADPCM符号語と上記ステップ幅記憶手段
    に記憶された前回のステップ幅とに基づいて次回のステ
    ップ幅を求め、かつ求められたステップ幅が入力される
    量子化ステップの下限値としての最小ステップ幅を下回
    らないようにステップ幅を制限して更新されたステップ
    幅を上記ステップ幅記憶手段に記憶させるためのステッ
    プ幅更新手段とを備えたことを特徴とする楽音信号の復
    号化装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の楽音信号の復号化装置
    において、入力される最小ステップ幅の対数値を最小ス
    テップ幅の推定値に変換する指数変換回路をさらに備
    え、上記指数変換手段を介した出力を上記ステップ幅更
    新手段に与え、当該ステップ幅更新手段は、指数変換手
    段を介した出力に基づいて1ブロック内における量子化
    ステップ幅が最小ステップ幅を下回らないように制限す
    ることを特徴とする楽音信号の復号化装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の楽音信号の復号化装置
    において、最小ステップ幅とインデックス値との対応テ
    ーブルを参照して入力されるインデックス値を対応する
    ステップ幅に変換するテーブル参照手段とをさらに備
    え、上記テーブル参照手段を介した出力を上記ステップ
    幅更新手段に与え、当該ステップ幅更新手段は、テーブ
    ル参照手段を介した出力に基づいて1ブロック内におけ
    る量子化ステップ幅が最小ステップ幅を下回らないよう
    に制限することを特徴とする楽音信号の復号化装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の楽音信号の復号化装
    置において、上記対応テーブルとして、対数テーブルま
    たはMaxの量子化テーブルを用いることを特徴とする
    楽音信号の復号化装置。
  11. 【請求項11】 入力されるADPCM符号語と現在の
    ステップ幅に基づいて差分値の近似値を求める逆量子化
    手段と、 入力されるブロック先頭サンプル及び与えられる予測値
    を記憶する予測値記憶手段と、 上記逆量子化手段からの差分値の近似値と上記予測値記
    憶手段に記憶された前回の予測値とに基づいて次回の予
    測値を求めて上記予測値記憶手段に記憶させるための予
    測手段と、 入力される初期ステップ幅及び更新されたステップ幅を
    記憶して次回のステップ幅を与えるためのステップ幅記
    憶手段と、 上記予測値記憶手段に記憶された1ブロック前の予測値
    に基づいて量子化ステップの下限値を決定して次のブロ
    ックにおける最小ステップ幅の推定値とする最小ステッ
    プ幅推定手段と、 入力されるADPCM符号語と上記ステップ幅記憶手段
    に記憶された前回のステップ幅とに基づいて次回のステ
    ップ幅を求め、かつ求められたステップ幅が上記最小ス
    テップ幅推定手段により決定された量子化ステップの下
    限値としての最小ステップ幅を下回らないように制限し
    て更新されたステップ幅を上記ステップ記憶手段に記憶
    させるためのステップ幅更新手段とを備えたことを特徴
    とする楽音信号の復号化装置。
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