JP2000292340A - 粒度センサー - Google Patents

粒度センサー

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JP2000292340A
JP2000292340A JP11101179A JP10117999A JP2000292340A JP 2000292340 A JP2000292340 A JP 2000292340A JP 11101179 A JP11101179 A JP 11101179A JP 10117999 A JP10117999 A JP 10117999A JP 2000292340 A JP2000292340 A JP 2000292340A
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particle size
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powder
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JP11101179A
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English (en)
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Manabu Ohata
学 大畑
Mitsunori Shimada
光功 島田
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Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】散乱光強度を粒度分布に変換することなく(仮
定や拘束条件下での処理を施さず)利用することにより
粒度の状態を正確かつ迅速に把握して、製造プロセスの
運転状態や機器の状態監視を精度良く行い得る粒度セン
サーを提供する。 【解決手段】筐体内に、採取した試料を分散させる試料
分散部と、該試料分散部で分散された試料にレーザ光を
照射するレーザ光源及び試料分散部で分散された試料に
よって回折・散乱されたレーザ光の散乱光強度を検出す
るための複数のチャンネル区分を持つ光検出器並びに該
光検出器に散乱光をフォーカシングするための光学系を
有する散乱光測定部と、該散乱光測定部の光検出器で検
出した各チャンネル区分毎の散乱光強度データを、例え
ば各チャンネル区分毎に設定した基準値と個別に独立し
て比較し、粉体の粒度状態に関連付けられた信号に変換
処理して出力するデータ処理部と、を備えたことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体製造プロセス
において粉体の粒度状態を検出することで、製造プロセ
スの運転状態や機器(製造設備)の状態を監視し、例え
ば製造プロセスや機器の異常を迅速に検出し得る粒度セ
ンサーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、粉体製品の開発時や製造時の
品質を確認する手段としては、粒度分析計によって粉体
試料の粒度(粒度分布)を測定する方法が広く利用され
重要視されている。特に、粉体製品の製造プロセスにお
いては、プロセス中の各段階(各工程)で粒度を測定す
ることによって、粉体製品の品質を向上させたり品質を
維持したり、あるいは製造設備の運転状態の監視等を行
っている。
【0003】この粒度分布測定の手段としては、レーザ
散乱式あるいはレーザ回折・散乱式の粒度分析計がその
簡便性、迅速性及びデータ再現性の観点から最も広く使
用され、さらに使用範囲が増加しているのが実情であ
る。そして、レーザ回折・散乱式の粒度分析計による粒
度分布の測定は、フラウンフォーファの回折理論あるい
はMieの散乱理論による演算式(散乱光の物理現象を
数学的に解析した関係式や、この関係式に基づき実際の
散乱現象を開き角度の小さい扇形検出器で検出した場合
の関係式等)を利用して行われるが、その際、次の2つ
の解法が使用されている。
【0004】先ず、第1の解法は、粒度分布の形状モデ
ルが対数正規分布やロジン・ラムラ分布等であると仮定
し、散乱エネルギーの理論値が扇形検出器による実測値
と最小誤差となるように、前記分布関数のパラメータを
反復法等を利用することによって粒度分布を求めるよう
にしたものである。また、第2の解法は、前記扇形検出
器で検出した場合の関係式において、積分公式で離散化
することによって導いた線形連立方程式を、ある拘束条
件(粒度分布を滑らかにしたり、分布が負の値にならな
いようにする等の拘束条件)の下で解いたり、適当な分
布関数や分布形状(前記した対数正規分布等)の拘束条
件の下で解くことによって粒度分布を求めるようにした
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなレーザ回折・散乱式の粒度分析計にあっては、前述
した粒度分布への変換時に仮定や拘束条件に基づく処理
や近似処理が行われるため、実際の散乱光強度分布の微
妙な変化(差)が、測定誤差や計算(演算)誤差として
処理されてしまい、粒度分布の変化として明確に出力さ
れない場合がある。また、粒度分析計において出力とし
て汎用的に使用される種々の算術平均径等の要約データ
は、粒度分布が微妙に変化しただけでは変化量が小さ
く、これらのデータのみの監視では粒度分布が変化した
ことを正確に検知することが難しい。
【0006】その結果、実際の粉体製造時や粉体製品の
開発時等の粉体製造プロセスにおいて、測定対象として
の粉体製品の粒度分布に変化が生じたか否かを精度良く
確認したい場合とか、製造中の粉体製品の粒度品質を精
度良く確認し、例えば粉体製品の製造に関する機器(製
造設備等)の運転状態が健全であるか否かを監視したい
場合等に、前述した粒度分析計では、精度及び感度上の
観点からそのまま適用することが難しいという問題点が
あった。さらに、粒度分析計においては、光検出器で測
定した散乱光強度分布を変換するために複雑な演算処理
を必要し、通常、粒度を監視する必要がある場合に、結
果を出力するまでに時間がかかりすぎるという問題点も
あった。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、請求項1記載の発明の目的は、散乱光強度を粒
度分布に変換することなく(仮定や拘束条件下での処理
を施さず)利用することにより粒度の状態を正確かつ迅
速に把握して、製造プロセスの運転状態や機器の状態監
視を精度良く行い得る粒度センサーを提供することにあ
る。また、請求項2記載の発明の目的は、請求項1記載
の発明の目的に加え、検出器の各チャンネル毎に設定し
た基準値と測定値をそれぞれ個々に比較評価することに
よって、粒度の微小(微量)変化を正確に把握して製造
プロセスの運転状態や機器の状態監視をより精度良く行
い得る粒度センサーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、本発明のうち請求項1記載の発明は、筐体内に、採
取した試料を分散させる試料分散部と、該試料分散部で
分散された試料にレーザ光を照射するレーザ光源及び試
料分散部で分散された試料によって回折・散乱されたレ
ーザ光の散乱光強度を検出するための複数のチャンネル
区分を持つ光検出器並びに該光検出器に散乱光をフォー
カシングするための光学系を有する散乱光測定部と、該
散乱光測定部の光検出器で検出した各チャンネル区分毎
の散乱光強度データを処理し、粉体の粒度状態に関連付
けられた信号に変換処理して出力するデータ処理部と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】このように構成することにより、例えばプ
ロセス管内から採取された粉体の試料は、試料分散部に
供給されて分散され、この試料にレーザ光源からレーザ
光が照射される。照射されたレーザ光は、試料により回
折・散乱され、この回折・散乱された光は、集光レンズ
等の光学系でフォーカシングされて光検出器で検出され
る。この光検出器で検出されたデータは、データ処理部
でデジタル信号に変換され、その際データ処理部は、粒
度分布に変換するような演算をすることなく簡単な演算
を実施する。これにより、粒度が微妙に変化した場合で
も、散乱光強度の微量変化が精度良くまた迅速に検出さ
れて、例えば製造プロセスに所定の信号を出力すること
ができる。
【0010】また、請求項2記載の発明は、データ処理
部が、光検出器の各チャンネル区分毎に検出した散乱光
強度データと、各チャンネル区分毎に設定した基準値と
を個々に独立して比較し、その比較結果に基づいて所定
の信号を出力することを特徴とする。このように構成す
ることにより、光検出器の各チャンネル区分毎に検出さ
れた散乱光強度データと予め設定した基準値とを比較す
ることによって、粉体の粒度状態が判定されるため、判
定のための演算が比較演算となって簡単かつ迅速とな
り、データ処理の応答性が向上するだけでなく、粒度分
布に変換したものを評価する場合に比べ精度良く信頼性
の高い判定ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図8は、本発
明に係わる粒度センサーの一実施例を示し、図1がその
基本構成図、図2がプロセス管への設置状態を示す基本
構造図、図3が光検出器の概念図、図4が動作の一例を
示すフローチャート、図5及び図6がその説明図、図7
及び図8が散乱光強度分布を示す図である。
【0012】図1において、粒度センサー1は、筐体2
内に配置された散乱光測定部3とデータ処理部4及び試
料分散部5とを有している。前記散乱光測定部3は、コ
リメータ6aを有するレーザ光源6と、散乱場7の試料
による散乱光を集光する集光レンズ8(光学系)と、散
乱光強度分布を検出する光検出器9とで構成されてい
る。光検出器9は、例えば、任意の拡がり角α(図3参
照)を持つ複数の検出素子9iによって形成され、この
光検出器8の各チャンネル区分(例えば1チャンネル〜
17チャンネル)は、各粒子径区分にある粒子が散乱す
る光の強度パターンの特徴を捉えるのに最も適したよう
に設定されている。
【0013】前記データ処理部4は、マルチプレクサ1
0、増幅器11、A/D変換器12及び演算制御装置1
3等を有している。そして、散乱光測定部3の光検出器
9で検出された散乱光強度データが入力され、マルチプ
レクサ10で時分割されこれが増幅器11で増幅された
後に、A/D変換器12でデジタル信号に変換されて演
算制御装置13に入力される。演算制御装置13は、図
示しないCPU、RAM、ROM等を有し、この演算制
御装置13には、筐体2に設けられた例えば複数のデジ
タル端子やアナログ端子等からなる出力端子14が接続
されている。
【0014】前記試料分散部5は、筐体2に設けられた
試料供給口15とエジェクタ部16を有している。ま
た、試料分散部5は、エアー供給路17からエジェクタ
部16内に圧縮空気が供給されることにより、試料供給
口15が外部に対して負圧となって、プロセス管19
(図2参照)内の粉体(試料)が試料供給口15を介し
てエジェクタ部16内に吸引供給される。そして、この
試料がエジェクタ部16に接続された試料供給路18か
ら圧縮空気と共に噴出し、その間で分散されて散乱光測
定部3の散乱場7に供給される如く構成されている。
【0015】この粒度センサー1は、図2に示すよう
に、製造プロセス中のふるい20の下方(下流側)に位
置するプロセス管19に設置される。すなわち、粒度セ
ンサー1は、その筐体2がプロセス管19の所定位置の
外周面に取付部材21等で取り付けられると共に、筐体
2の試料供給口15とプロセス管19の試料採取口19
aとが適宜の配管22で接続されている。プロセス管1
9の試料採取口19aは例えば略水平方向に設けられる
が、この試料採取口19aは、1個所に限らず複数個所
に設置することもできる。
【0016】次に、この粒度センサー1の動作について
説明する。先ず、ふるい20を介して図2の矢印イの如
くプロセス管19内を流動する粉体は、粒度センサー1
が設置されている部分において、粒度センサー1の試料
分散部5等が作動することによって粒度センサー1内に
試料として採取される。この試料の採取は、図示しない
吸引機構の作動で試料供給口15、配管22を介して、
プロセス管19の試料採取口19aが負圧になることに
よって行われる。
【0017】そして、筐体2の試料供給口15から粒度
センサー1内に供給された試料は、レーザ光源6と集光
レンズ8間の散乱場7を通過することにより、レーザ光
が回折・散乱され、その散乱光強度が光検出器9で検出
される。この検出された散乱光強度データがデータ処理
部4に入力されて、粉体の粒度状態が検出(監視)され
る。ここで、この粉体の粒度状態の検出方法を図4のフ
ローチャート及び図5〜図8の説明図等に基づいて説明
する。
【0018】先ず、粉体の粒度状態を検出しようとする
場合、対応する粉体の散乱光強度分布の基準値Ibを設
定(S101)する。この基準値Ibの設定は、目的と
する粒度分布を持つ粒子群の散乱光強度分布を実際に測
定し、その測定結果を適宜処理して演算制御装置13の
RAM等に自動的に記憶したり、あるいは理想とする粒
度分布から数学的に散乱光強度分布を算出し、これを手
入力によって演算制御装置13のRAM等に記憶するこ
とによって行われる。これにより、例えば図5に示すよ
うに、光検出器9の各チャンネル毎(1チャンネル〜1
7チャンネル)の散乱光強度の基準値Ibがそれぞれ設
定され、光検出器9の各チャンネルに対応した検出素子
9iで受光する理想的な散乱光強度が設定されることに
なる。
【0019】散乱光強度分布の基準値Ibが設定される
と、各チャンネル毎の基準値Ibに対して許容値Yをそ
れぞれ設定(S102)する。この許容値Yの設定は、
例えば各チャンネル毎の基準値Ibに対して、一定の上
限許容値Y1と下限許容値Y2を設定する固定式で設定
され、基準値Ibが図5の場合、図6に示すような許容
範囲X(X=Y1−Y2)がそれぞれ設定される。
【0020】なお、許容値Yの設定は、一定の上限許容
値Y1及び下限許容値Y2による固定式に限らず、例え
ば各チャンネル毎に上限許容値Y1や下限許容値Y2
(すなわち許容範囲X)を変えて設定したり、許容でき
る範囲内の粒度分布を持つ粒子群を複数回測定して散乱
光強度分布の統計データから許容値Yを決定して設定す
ることもできるし、あるいは、基準値Ibに対して+Z
1%、−Z2%と比率で設定することもできる。
【0021】許容値Yが設定されると、測定対象として
の粉体の試料の散乱光強度を測定(S103)する。こ
の散乱光強度の測定は、前述した如く、プロセス管19
内の粉体が粒度センサー1の試料分散部3に採取される
ことによって行われ、散乱光測定部5の光検出器9で検
出された各チャンネル毎の散乱光強度データ(測定値I
という)がデータ処理部4に入力される。そして、デー
タ処理部4は、各チャンネル毎の測定値Iが入力される
と、この各測定値Iが許容範囲X内(すなわちI=Ib
±Y)か否かを判断(S104)する。
【0022】この判断S104で「YES」の場合、す
なわち例えば図7に示すように、全てのチャンネルの測
定値Iが各チャンネル毎に設定した許容範囲X内にある
場合は、測定した粉体の粒度状態が正常であると判定し
て、正常信号(合格信号)を出力(S105)する。な
お、通常、正常の場合は、信号(正常信号)を出力しな
いように構成される。一方、判断S104で「NO」の
場合、すなわち例えば図8に示すように、チャンネル
7、8で測定値Iが許容範囲Xから外れている場合は、
測定した粉体の粒度状態が異常であると判定して、異常
信号(不合格信号)を出力(S106)する。
【0023】つまり、本発明の粒度センサー1をプロセ
ス管19に設置することによって、粉体の製造プロセス
中の異物等の検出やふるい20の破損検出が可能になる
と共に、造粒、粉砕・破砕等の粒径操作処理が可能にな
る。すなわち、粒度センサー1によってプロセス管19
内の粉体を時々刻々採取して、各チャンネル毎の散乱光
強度を測定し、この測定値Iが予め設定した許容範囲X
内か否かを判断することにより、プロセス管19内の粉
体の粒度状態を判定し、異常である場合には、異常信号
が出力される。
【0024】例えば、プロセス管19内の粉体中に正常
な粉体に対して粒子の大きさが異なる異物が混入した場
合、散乱光強度分布(散乱光パターン)の所定のチャン
ネルに変化が生じるため、この変化で異物が検出され、
また、プロセス管19内の粉体の屈折率や形状が変化し
た場合も、散乱光強度分布の所定のチャンネルに微妙な
変化が見られるため、この変化で粉体中の異種物や異形
物が検出されることになる。
【0025】また、粉体の製造プロセス中では、分級や
粒度確認のために、現在でも多くのふるい20が使用さ
れているが、現状では、このふるい20自体の破損を機
械的に検出することはできない。しかし、上記粒度セン
サー1によれば、ふるい20通過後の粉体の粒度が監視
されるため、例えば分級に使用しているふるい20の目
の破損が生じたとすると、本来はふるい20上にあるは
ずの大粒径の粒子が、ふるい20を通過してしまうこと
になり、散乱光強度分布に変化が生じる。この変化から
ふるい20の目の破損が検出されることになる。
【0026】さらに、粉体の製造プロセスにおいては、
図示しない造粒機や破砕・粉砕機等の機器が使用されて
おり、例えば破砕・粉砕機の場合、使用しているうちに
破砕・粉砕する粉体によって内部のロール等の部品が摩
耗しその隙間が大きくなるため、粉砕・粉砕後の粉体粒
子の径が徐々に大きくなってしまうことがある。そこ
で、目標とする粒度分布が得られるように、造粒機や破
砕・粉砕機を制御する粒径操作処理が必要になるが、上
記粒度センサー1を図2に示すようにプロセス管19に
設置したり、造粒機の後段や破砕・粉砕機の後段に設置
することによって、該粒度センサー1の出力信号でこれ
らを制御することができる。
【0027】すなわち、粒度センサー1で検出された各
チャンネル毎の散乱光強度の測定値Iが全てのチャンネ
ルで許容範囲X内に入ったら、その出力信号(正常信
号)によって造粒機や破砕・粉砕機を停止させて処理を
完了させ、予定時間内に各チャンネルの散乱光強度の測
定値Iが許容範囲X内に入らない場合は、その出力信号
(異常信号)により造粒機や破砕・粉砕機に異常の可能
性があるものとして、破砕・粉砕機を停止させること等
ができる。
【0028】ところで、以上の例においては、光検出器
9の1チャンネルから17チャンネルの各検出素子9i
のそれぞれに基準値Ibや許容値Yを設定し、全てのチ
ャンネルにおいて測定値Iと許容値Yとをそれぞれ比較
したが、例えば検出素子9iの数素子を一つのチャンネ
ルとしても良いし、特定のチャンネルのみに基準値Ib
と許容値Yを設定し、当該チャンネルのみで粒度状態を
判定することもできる。なお、粒度センサー1で測定さ
れた試料は、図2の矢印ロに示すように、廃棄または回
収しても良いし、必要に応じて矢印ハに示すようにプロ
セスラインに戻すこともできる。
【0029】このように、上記実施例の粒度センサー1
によれば、散乱光測定部3の光検出器9によって各チャ
ンネル毎の散乱光強度(受光量)が直接測定され、この
散乱光強度の測定値Iと予め各チャンネル毎に設定した
許容値Yと比較することによって粒度状態が判定される
ため、粒度分布全体の形状を基準値Ibと正確に比較す
ることができて、従来のような仮定や拘束条件によって
算出された平均径では捉えることのできない微妙(微
量)な粒度状態の変化をも捉えることができる。その結
果、粒度が微妙に変化した場合であっても、散乱光強度
の微量変化を簡単な比較演算で精度良くかつ迅速に検出
することができ、その応答性を向上させることもできる
と共に、粒度状態の変化に対応した所定の信号を例えば
製造プロセスに迅速に出力することができる。
【0030】また、筐体2内に散乱光測定部3、データ
処理部4及び試料分散部5を内蔵しており、この筐体2
をプロセス管19の所定位置の外周に取り付け、この筐
体2の試料供給口15と試料供給口15近傍のプロセス
管19に設けた試料採取口19aとを短い配管22で接
続しているため、試料の採取時間が短縮され粒度状態の
検出時間遅れをより少なくすることができる。これらの
ことから、例えばプロセス管19内の粉体の粒度をほぼ
連続的にリアルタイムで検出監視することができて、製
造プロセス中の粒度状態が高精度に検出され、粉体製造
の歩留まりの悪化等を防ぐことが可能になる。
【0031】さらに、粒度センサー1が各チャンネル毎
の散乱光強度によって粒度状態を捉えて所定の出力信号
を出力するため、粒度分布を作業者が見て判断する必要
がなくなると共に、前述したように出力信号により、自
動的に製造プロセス中の異物等を検出したり、粒径操作
処理の監視や機器のフィードバック制御等を行うことが
可能になる。
【0032】また、粒度センサー1がプロセス管19に
短い配管22を介して接続されているため、試料の移送
距離が例えば実質的にほとんどない程短くてすみ、試料
を良好な状態で試料分散部5に供給することができると
共に、オンライン測定システムで発生するような、配管
途中の試料の詰まりやコンタミネーション等の試料の移
送上の問題をなくすことができる。
【0033】またさらに、粒度センサー1自体の散乱光
測定部3がプロセス管19内に位置しないため、散乱光
測定部3が流動する粉体中に置かれることがなく、散乱
光測定部3が粉体で汚れたり粉体が堆積することがなく
なり、メンテナンス作業がほとんど不要になると共に、
測定部への粉体の堆積等による測定精度の低下が確実に
防止される。また、粒度センサー1の検出状態によっ
て、例えば試料分散部5に供給される試料のサンプリン
グ量(すなわち試料の濃度)を調整することができるた
め、粉体の種類や粒径等に応じて試料を最適濃度にして
測定することができ、粒度状態をより一層高精度に検出
することが可能になる。
【0034】なお、上記実施例においては、筐体2内に
散乱光測定部3、データ処理部4及び試料分散部5が内
蔵された粒度センサー1について説明したが、本発明
は、この粒度センサー1の持つ機能を粒度分析計に構築
することも可能である。以下、この粒度分布に変換する
前の散乱光強度を利用した判定機能付き粒度分析計の一
例を図9に基づいて説明する。なお、上記粒度センサー
1と同一機能部位には同一符号を付し、その詳細な説明
は省略する。
【0035】前記散乱光強度を利用した判定機能付き粒
度分析計23(以下、粒度分析計23という)は、レー
ザー光源6、散乱場7、集光レンズ8及び光検出器9か
らなる散乱光測定部3と、マルチプレクサ10、増幅器
11、A/D変換器12及び演算制御装置13からなる
データ処理部4と、散乱光測定部3の散乱場7に粉体の
試料を供給する試料供給装置24と、データ処理部4に
接続されたプリンターやモニター(図示せず)からなる
出力装置25等を有している。
【0036】前記試料供給装置24は、散乱場7として
の試料セルに試料を所定の状態で供給する各種形態の供
給装置が使用される。また、演算制御装置13は図示し
ないCPU、RAM、ROM等を有する例えばパソコン
で形成され、そのROMには、図3に示すフローチャー
トを実行し得るプログラムが記憶されていると共に、R
AMには前記基準値Ibや許容値Yが設定されている。
【0037】そして、散乱場7に供給される試料の散乱
光強度分布が、上記粒度センサー1と同様に、光検出器
9で各チャンネル毎に測定され、散乱光強度の測定値I
と許容値Yがデータ処理部4で比較されて、粉体の粒度
状態が検出分析される。この粒度分析計23において
も、粉体の各チャンネル毎の散乱光強度が検出され、上
記粒度センサー1と同様の作用効果が得られる他に、次
のような作用効果が得られる。
【0038】すなわち、演算制御装置13に所定のプロ
グラムや基準値Ib、許容値Y等を設定することによっ
て、粒度分布に変換する前の散乱光強度を利用した判定
機能を持たせることができるため、ハードウェアを変更
することなく既存の粒度分析計に容易に対応することが
できる。
【0039】なお、本発明に適用し得る粉体としては、
湿式系と乾式系のいずれでも使用することができるし、
上記実施例における、散乱光測定部3やデータ処理部4
の構成、粒度センサー1の製造プロセスへの設置位置や
その設置構造等は一例であって、本発明に係わる各発明
の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であるこ
とはいうまでもない。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の発
明によれば、例えばプロセス管内から採取され試料分散
部で分散された試料にレーザ光源からレーザ光が照射さ
れて、光検出器でチャンネル区分毎に散乱光強度データ
が検出され、この散乱光強度データが仮定や拘束条件を
受けることなくそのままの状態でデータ処理部で処理さ
れるため、各チャンネル区分毎の微妙な粒度状態の変化
をも検出することができて、粉体の粒度状態を迅速かつ
精度良く検出することができる。
【0041】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の発明の効果に加え、光検出器の各チャンネル
区分毎に検出した散乱光強度データと、予め各チャンネ
ル区分毎に設定した基準値とを比較して粒度状態が判定
されるため、比較演算という簡単かつ迅速な演算処理が
行えて、応答性に優れた粒度センサーを得ることができ
る。さらに、各チャンネル毎に独立して許容値との比較
ができるため、粒度変換に用いられるような拘束や仮定
にとらわれずに精度良い粒度状態の判定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる粒度センサーの一実施例を示す
基本構成図
【図2】同プロセス管への設置状態を示す基本構造図
【図3】同光検出器の概念図
【図4】同動作を一例を示すフローチャート
【図5】同散乱光強度の基準値を示す説明図
【図6】同散乱光強度の許容値を示す説明図
【図7】同測定した散乱光強度が正常である場合の散乱
光強度分布を示す図
【図8】同測定した散乱光強度が異常である場合の散乱
光強度分布を示す図
【図9】本発明に係わる粒度センサーが持つ判定機能付
き粒度分析計の一実施例を示す基本構成図
【符号の説明】
1 粒度センサー 2 筐体 3 散乱光測定部 4 データ処理部 5 試料分散部 6 レーザ光源 7 散乱場 8 集光レンズ 9 光検出器 10 マルチプレクサ 11 増幅器 12 A/D変換器 13 演算制御装置 14 出力端子 15 試料供給口 19 プロセス管 20 ふるい 22 配管 23 粒度分析計 24 試料供給装置 25 出力装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筐体内に、採取した試料を分散させる試料
    分散部と、該試料分散部で分散された試料にレーザ光を
    照射するレーザ光源及び試料分散部で分散された試料に
    よって回折・散乱されたレーザ光の散乱光強度を検出す
    るための複数のチャンネル区分を持つ光検出器並びに該
    光検出器に散乱光をフォーカシングするための光学系を
    有する散乱光測定部と、該散乱光測定部の光検出器で検
    出した各チャンネル区分毎の散乱光強度データを処理
    し、粉体の粒度状態に関連付けられた信号に変換処理し
    て出力するデータ処理部と、を備えたことを特徴とする
    粒度センサー。
  2. 【請求項2】前記データ処理部は、光検出器の各チャン
    ネル区分毎に検出した散乱光強度データと、各チャンネ
    ル区分毎に設定した基準値とを個々に独立して比較し、
    その比較結果に基づいて所定の信号を出力することを特
    徴とする請求項1記載の粒度センサー。
JP11101179A 1999-04-08 1999-04-08 粒度センサー Pending JP2000292340A (ja)

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