JP2000291535A - 往復動ポンプ - Google Patents

往復動ポンプ

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JP2000291535A
JP2000291535A JP11096563A JP9656399A JP2000291535A JP 2000291535 A JP2000291535 A JP 2000291535A JP 11096563 A JP11096563 A JP 11096563A JP 9656399 A JP9656399 A JP 9656399A JP 2000291535 A JP2000291535 A JP 2000291535A
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fluid
cylinder
suction
suction port
plunger
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JP11096563A
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Yoshio Minami
吉夫 南
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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  • Reciprocating Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルタのメンテナンスコストを低減させつ
つ、チェック弁等の各部の寿命を確保できるようにした
往復動ポンプを提供する。 【解決手段】 シリンダ10内を往復運動するプランジ
ャ12で該シリンダ10内に流体を吸い込み昇圧して吐
き出すようにした往復動ポンプにおいて、プランジャ1
2による吸込行程開始直後及び/または吸込行程終了直
前に前記シリンダ10内に流体を吸い込む補助吸込口1
6bと、それ以外の吸込行程中に前記シリンダ10内に
流体を吸い込む主吸込口16aと、これらの補助吸込口
16bと主吸込口16aからの吸込動作を制御する制御
機構を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高圧水を使
用して機械部品を洗浄したり、コンクリートをはる作業
に用いるクランク式往復動ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】クランク式往復動ポンプは、例えばモー
タやエンジン等の駆動機の回転運動をクランク軸で往復
運動に変換し、プランジャ若しくはピストンで流体を押
し出すようにしたポンプであり、一般に、小吐出し量な
がら高い吐出し圧力を持つ。
【0003】図9は、従来の一般的な往復動ポンプ(プ
ランジャポンプ)の要部を示すもので、これは、シリン
ダ10と、該シリンダ10の内部を上死点(吸込エン
ド)と下死点(吐出しエンド)との間の所定のストロー
クSだけ往復運動するプランジャ12と、昇圧した高圧
水がシリンダ10の上部から外部に漏れないようにする
シール部材14を備えている。このポンプは横置きして
用いられ、プランジャ12の上昇による吸込行程で吸込
口16からシリンダ10の内部に吸い込んだ流体を、プ
ランジャ12の下降による吐出し行程で吐出し口18か
ら吐き出すことで、高い吐出し圧力を得るようにしてい
る。
【0004】また、逆流を防止して吸込側から吐出し側
に一方向の流れを形成するため、シリンダ10の下端に
は、内部に吸込側流路20aと吐出し側流路20bを有
するチェック弁シート20が備えられ、このチェック弁
シート20の上面と吸込側ポペット22との間に吸込チ
ェック弁24が、チェック弁シート20の下面と吐出し
側ポペット26との間に吐出しチェック弁28がそれぞ
れ形成されている。これにより、吸込行程中は、吐出し
側流路20bを吐出しチェック弁28の吐出し側ポペッ
ト26で塞ぎ、吐出し行程中は、吸込側流路20aを吸
込チェック弁24の吸込側ポペット22で塞ぐようにな
っている。
【0005】ここで、吸込口16に接続された流体配管
30内にフィルタ32を設置し、シリンダ10内に吸い
込む流体を該フィルタ32で濾過することで、チェック
弁24,28やシール部材14等を保護するようにして
いる。例えば、吐出し圧力が500kgf/cmを越
すような高い吐出し圧力を発生するプランジャポンプで
は、このフィルタ32として、3〜5μm程度の細かい
公称濾過精度を持つものが一般に使用されている。これ
は、フィルタ32による流体の濾過精度が粗いと、異物
の存在によってポペット22,26のスムーズな動きが
阻害されてしまうばかりでなく、ポペット22,26が
チャック弁シート20に着座した時に、両者の間に大き
な異物を噛み込んで、この寿命の低下に繋がってしま
い、また、チェック弁24,28の閉じ遅れが生じる
と、チェック弁24,28が閉じたときに急激な圧力変
動が生じてクランク軸などに急激な負荷変動が生じてし
まうからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来の
技術のように、チェック弁等を保護するため、細かい濾
過精度のフィルタを使用してシリンダに吸い込む流体を
濾過すると、目詰まりが早いため、メンテナンスコスト
が嵩んでしまう。また、細かい濾過精度のフィルタが高
価であるために、流体を循環使用して流体の費用を節約
できる反面、フィルタ交換のためのコストも高くなって
しまう。なお、フィルタのメンテナンスコストを節約し
ようとして、フィルタの濾過精度を落とすと、前述のよ
うに、チェック弁等のプランジャポンプの各部の寿命が
短くなってしまう。
【0007】本発明は、上述の事情に鑑みて為されたも
ので、フィルタのメンテナンスコストを低減させつつ、
チェック弁等の各部の寿命を確保できるようにした往復
動ポンプを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、シリンダ内を往復運動するプランジャで該シリンダ
内に流体を吸い込み昇圧して吐き出すようにした往復動
ポンプにおいて、プランジャによる吸込行程開始直後及
び/または吸込行程終了直前に前記シリンダ内に流体を
吸い込む補助吸込口と、それ以外の吸込行程中に前記シ
リンダ内に流体を吸い込む主吸込口と、これらの補助吸
込口と主吸込口からの吸込動作を制御する制御機構を有
することを特徴とする往復動ポンプである。これによ
り、シリンダ内の異なる領域に個別の流路を経由して種
類や性状の異なる流体を吸い込むことができ、ポンプの
安定した動作等の種々の機能を行わせることができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、前記補助吸込口
に接続される流体供給流路に前記主吸込口に接続される
流体供給流路よりも濾過精度の細かいフィルタが取り付
けられていることを特徴とする請求項1に記載の往復動
ポンプである。これにより、補助吸込口からは細かい濾
過精度のフィルタで濾過した流体を、主吸込口からは粗
い濾過精度のフィルタで濾過した流体をシリンダ内にそ
れぞれ吸い込むことで、細かい濾過精度のフィルタで濾
過した異物の少ない流体が吸込チェック弁及び/または
吐出しチェック弁の回りに滞留するようにして、吸込側
ポペット及び/または吐出し側ポペットのスムーズな動
作が得られ、あるいはシール部材の延命を図ることがで
きる。
【0010】請求項3に記載の発明は、前記制御機構
は、前記プランジャの動作に機械的に連動する切換バル
ブを有することを特徴とする請求項1に記載の往復動ポ
ンプである。これにより、複雑な制御系を不要として簡
単な構成で切換動作を行なうことができる。
【0011】プランジャをクランク軸を介して往復運動
させ、切換バルブを該クランク軸の回転に同期して切換
制御するようにしてもよい。さらに、切換バルブを、ク
ランク軸と一体に回転するバルブ本体と、バルブ本体を
内部に収納するバルブケースとから構成し、バルブ本体
とバルブケースとが所定の位置関係にある時にそれぞれ
に設けた流体流路が互いに連通するように構成してもよ
い。バルブ本体を、キーを介してクランク軸に対して円
周方向に位置決めし、バルブケースをポンプケーシング
に固着するようにしてもよい。
【0012】請求項4に記載の発明は、前記プランジャ
が複数設けられ、これらが1つの駆動軸によって位相が
異なるように往復運動するようになっていることを特徴
とする請求項1に記載の往復動ポンプである。これによ
り、吐出しにおける脈動の減少や、機械的振動の防止を
図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1乃至図8を参照して説明する。この実施の形態
は、プランジャポンプに適用した例を示すもので、図9
に示す従来例と同一部材には同一符号を付して説明す
る。
【0014】図1乃至図4は、本発明の第1の実施の形
態のプランジャポンプを示すもので、これは、シリンダ
10と、該シリンダ10の内部を所定のストロークSだ
け往復運動するプランジャ12と、昇圧した高圧水がシ
リンダ10の上部から外部に漏れないようにするシール
部材14を備えている。シール部材14は、シリンダ1
0の上部に嵌着された軸受34とシール押え36との間
に狭持して固定され、シリンダ10の上端にはグランド
ナット38が装着されている。更に、シール押え36と
シリンダ10の下部に装着されたシリンダスリーブ40
との間には、シール部材14を上方に付勢してシール部
材14にシール効果を与える圧縮コイルばね42が介装
されている。
【0015】シリンダ10は、円筒状又は角筒状のブラ
ケット44内に保持され、このブラケット44の下端に
は、主吸込口16aを有する円筒状又は角筒状のシリン
ダケース46が連結され、このシリンダケース46の下
端に、吐出し口18と補助吸込口16bとを有する吐出
しフランジ48が接続されている。シリンダ10の下端
には、シリンダケース46の内部に位置して、チェック
弁シート20が吐出しフランジ48との間に挟持されて
固定されている。
【0016】チェック弁シート20の内部には、主吸込
口16aに連通する主吸込側流路20c、補助吸込口1
6bに連通する補助吸込側流路20d及び吐出し口18
に連通する吐出し側流路20eがそれぞれ設けられてい
る。更に、チェック弁シート20の上面には、吸込側弁
ばね50で下方に付勢された吸込側ポペット22が配置
されて吸込チェック弁24が構成され、チェック弁シー
ト20の下面には、吐出し側弁ばね52で上方に付勢さ
れた吐出し側ポペット26が配置されて吐出しチェック
弁28が構成されている。
【0017】これにより、吸込側ポペット22が吸込側
弁ばね50の弾性力に抗してチェック弁シート20の上
面から離れた時に、主吸込口16a及び補助吸込口16
bからのシリンダ10内への流体の吸い込みが行われ、
吐出し側ポペット26が吐出し側弁ばね52の弾性力に
抗してチェック弁シート20の下面から離れた時に、吐
出し口18からのシリンダ10内の流体の吐出しが行わ
れるようになっている。
【0018】主吸込口16aは、主流体配管54に接続
され、この主流体配管54内には、補助ポンプ56と主
フィルタ58が設置されている。一方、補助吸込口16
bは、補助流体配管60に接続され、この補助流体配管
60も副フィルタ64を介して補助ポンプ56に連結さ
れている。ここで、主フィルタ58としては粗い濾過精
度のものが使用され、副フィルタ64としては細かい濾
過精度のものが使用されている。
【0019】これによって、主吸込口16aからは粗い
濾過精度の主フィルタ58で濾過された流体がシリンダ
10内に吸い込まれ、補助吸込口16bからは細かい濾
過精度の副フィルタ64で濾過された流体がシリンダ1
0内に吸い込まれる。なお、シリンダ10の上部には、
グランドに注水する注水入口66と注水出口68が設け
られている。
【0020】プランジャ12は、ユニバーサルジョイン
ト状の連結部70を介してプランジャロッド72の下端
に連結され、このプランジャロッド72の上端は、ポン
プフレーム74のシリンダ部76内を上下動するクロス
ヘッド78に連結されている。このクロスヘッド78
は、コネクティングロッド80を介してクランク軸82
に連結され、これにより、クランク軸82の回転に伴っ
てプランジャ12が所定のストロークSで上下動するよ
うになっている。クランク軸82は一対の軸受84によ
って回転自在に支承され、その駆動端部82aは、図示
しないカップリングやプーリを介してモータやエンジン
等の駆動機に連結されている。
【0021】クランク軸82の自由端側は開放され、こ
こにクランク軸82の回転に同期して補助流体配管60
の開放及び遮断を行う切換バルブ90が同軸に取付けら
れている。この切換バルブ90は、図2に詳細に示すよ
うに、キー92を介して該クランク軸82に対する円周
方向の位置決めがなされて、これと一体に回転する略円
柱状のバルブ本体94と、該バルブ本体94を内部に収
納するバルブケース96を備えている。このバルブケー
ス96は、クランク軸82の貫通部をシールするオイル
シール98を収納するベアリングカバー100にインロ
ーとボルトで位置決めされて取り付けられている。バル
ブ本体94は止めビス104でクランク軸82に固定さ
れている。バルブ本体94とバルブケース96は、例え
ばステンレス鋼製である。
【0022】バルブ本体94の端面とバルブケース96
の端板部との間には、隙間tのバルブ室102が設け
られている。このバルブ室102の隙間tは、例えば
6mmに設定されている。また、バルブ本体94の外周
面とバルブケース96の内周面との隙間tは、流体の
漏れが少なくなるよう、例えば50μm程度に設定され
ているとともに、シール部材106でシールされ、更に
バルブケース96にはシールから漏れた液体を外部に排
出するドレン口108が設けられている。
【0023】バルブケース96の端板部の中央にはバル
ブ室102に連通する流体注入口110が、周壁部には
流体供給口112がそれぞれ設けられている。この流体
注入口110は図1に示す補助流体配管60の第1配管
60aに、流体供給口112は同じく図1に示す第2配
管60bにそれぞれ接続され、この第2配管60bは補
助吸込口16bに接続されている。一方、バルブ本体9
4の内部には、この端面で開口し、ほぼ直角に屈曲して
外周面で開口する2個の液体流路114,116が設け
られている。この流体流路114,116の幅は、例え
ば、バルブ室102の隙間tとほぼ等しい、6mmに
設定されている。
【0024】これによって、バルブ本体94の流体流路
114,116の内部は、バルブ室102内に注入され
た流体で満たされ、この流体流路114,116の一方
とバルブケース96の流体供給口112とが互いに連通
した時に、該流体供給口112から第2配管60bに流
体が供給されるようになっている。
【0025】バルブ本体94の一方の流体流路114
は、吸込行程開始直後に流体を流体供給口112から供
給し、他方の流体流路116は、吸込行程終了直前に流
体を流体供給口112から供給するためのものである。
すなわち、図3に示すように、一方の流体流路114
は、プランジャ12が最下位に位置して、これが例えば
全ストロークSの1割程度上昇した時に対応するクラン
ク軸82の回転角度αの範囲で円周方向に開口して軸方
向に平行に延び、この範囲a〜bでバルブケース96の
流体供給口112に連通し、他方の流体流路116は、
プランジャ12が例えば全ストロークSの9割程度上昇
してから最上端に位置する時に対応するクランク軸82
の回転角度βの範囲で円周方向に開口して軸方向に平行
に延び、この範囲c〜dでバルブケース96の流体供給
口112に連通するように構成されている。
【0026】この実施の形態では、主吸込口16a及び
バルブ本体94の双方に対して共通の補助ポンプ56を
用いて、補助吸込口16bからの方が、主吸込口16a
からの吸い込みよりも優先されるようになっている。こ
れは、バルブ本体94がクランク軸82とともに回転し
ており、吸込口より吐出し口の半径が大きいので、バル
ブ本体がポンプ作用を持ち、補助吸込口16bの方が高
い圧力になるからである。ただし、フィルタ58とフィ
ルタ64の目詰まりによる圧力損失が同程度か、フィル
タ64の方が小さいことを確認する必要があり、そのた
めに圧力スイッチなどを設けて目詰まりを監視すればよ
い。なお、図示しないが補助ポンプの他に、これよりも
例えば2〜3kgt/cm、少なくとも1kgt/c
程度の高圧の流体を送り出せる第2の補助ポンプを
設け、この第2のポンプに補助流体配管を連結するよう
にしてもよい。
【0027】次に、前記実施の形態のプランジャポンプ
の動作について説明する。先ず、プランジャ12が最下
端に位置し、クランク軸82の回転に伴ってプランジャ
12が上昇して吸込行程が開始される。図1乃至図3
は、この時の状態を示している。
【0028】この時、切換バルブ90は、バルブ本体9
4の流体流路114とバルブケース96の流体供給口1
12が互いに連通しており、この切換バルブ90を通過
した流体が補助吸込口16bからシリンダ10の内部に
吸い込まれる。この流体は、細かい濾過精度の副フィル
タ64で濾過された異物の少ない流体である。なお、こ
の時、補助吸込口16bからの吸い込みの方が、主吸込
口16aからの吸い込みよりも優先されているため、主
吸込口16aからの吸い込みは行われない。また、プラ
ンジャ12は、遅い速度で上昇を開始し、徐々に速度を
上げるため、この時に吸い込まれた液体の攪拌が防止さ
れる。
【0029】そして、プランジャ12が、例えば全スト
ロークSの約1割程度上昇して、バルブ本体94の流体
流路114とバルブケース96の流体供給口112とが
遮断されると、補助吸込口16bへの流体の供給が停止
されて、主吸込口16aからの吸い込みが行われる。こ
の流体は、粗い濾過精度の主フィルタ58で濾過された
異物の多い流体である。
【0030】プランジャ12が更に上昇して、例えば全
ストロークSの約9割程度に達して、バルブ本体94の
流体流路116とバルブケース96の流体供給口112
が互いに連通すると、前述と同様に、この切換バルブ9
0を通過した異物の少ない流体が補助吸込口16bから
シリンダ10の内部に吸い込まれる。そして、プランジ
ャ12が最上端に達した時に、流体流路116とバルブ
ケース96の流体供給口112が遮断され、プランジャ
12が下降して吐出し行程に移る。この時、プランジャ
12は、徐々に速度を落として最上端に達するため、こ
の時に吸い込まれた液体の攪拌が防止される。
【0031】つまり、図3及び図4に示すように、吸込
行程開始直後の所定の範囲a〜b及び吸込行程終了直前
の所定の範囲c〜dにおいては、補助吸込口16bから
の細かい濾過精度の副フィルタ64で濾過した異物の少
ない流体の補助吸込が、中間の範囲b〜cにおいては、
主吸込口16aからの粗い濾過精度の主フィルタ58で
濾過した異物の多い主吸込が行われて、吐出し行程に移
行する。これによって、吸込行程終了時におけるシリン
ダ10の約1割程度の上部及び下部は、異物の少ない流
体で満たされることになる。
【0032】そして、吐出し行程に移行すると、吸込側
ポペット22がチェック弁シート20の上面に着座し、
吐出し側ポペット26がチェック弁シート20の下面か
ら離れるが、この際、各ポペット22,26の移動は、
異物の少ない流体の中で行われて、スムーズな動きが得
られ、しかも吸込側ポペット22とチェック弁シート2
0との間に大きな異物を噛み込むことなく、安定した弁
動作が得られる。吐出し行程終了時には、吐出し側ポペ
ット26がチェック弁シート20の下面に着座するが、
この動作も前述と同様に、異物の少ない流体の中でスム
ーズに行われて、安定した弁動作が得られる。また吸込
行程開始時には、吸込側ポペット22がチェック弁シー
ト20の上面から離れるが、この動作も異物の少ない流
体の中でスムーズに行われる。しかも、吸込行程終了時
におけるシリンダ10の約1割程度の上部は、異物の少
ない流体で満たされるため、シール部材14も保護され
る。
【0033】このように構成することにより、細かい濾
過精度のフィルタを備えているものの、このフィルタに
よる流体の濾過量を減少させ、流体の濾過の大部分を粗
い濾過精度のフィルタで行うことで、全体としてフィル
タのメンテナンスコストを低減させることができる。
【0034】なお、この実施の形態においては、吸込行
程開始直後と吸込行程終了直前の双方に、補助吸込口1
6bからの細かい濾過精度の副フィルタ64で濾過した
異物の少ない流体の補助吸込を行うようにしているが、
一方のみを行うようにしても良い。これにより、フィル
タのメンテナンスコストを更に低減させることができ
る。このことは、以下の第2の実施の形態においても同
様である。
【0035】図5乃至図8は、本発明の第2の実施の形
態の、互いに120°ずつ位相をずらして吸込行程と吐
出し行程を繰り返す3個のプランジャを備えた3連のプ
ランジャポンプに適用して最適な切換バルブ90aを示
すものである。なお、第1の実施の形態と同一部材には
同一符号を付してその説明を省略する。
【0036】この切換バルブ90aは、キー92を介し
てクランク軸82と一体に回転する略円柱状のバルブ本
体94aと、該バルブ本体94aを内部に収納するバル
ブケース96aとを備えており、このバルブケース96
aは、クランク軸82の貫通部をシールするオイルシー
ル98を収納するベアリングカバー100に位置決めさ
れて係留されている。
【0037】バルブケース96aの端板部の中央には、
バルブ室102に連通する流体注入口110が、周壁部
には、直線状に並ぶ1〜3連目のプランジャ用の3個の
流体供給口112a,112b,112cがそれぞれ設
けられている。この流体注入口110は、図1に示す補
助流体配管60の第1配管60aに接続され、各流体供
給口112a,112b,112cは、図示しないが、
各プランジャに対応して設けられた各補助吸込口にそれ
ぞれ接続されるようになっている。一方、バルブ本体9
4aの内部には、この端面で開口し、ほぼ直角に屈曲し
て外周面で開口する1〜3連目のプランジャ用の各2個
の液体流路114a,116a、114b,116b及
び114c,116cが同心状に設けられている。
【0038】そして、外周側に位置する1連目のプラン
ジャ用の液体流路114a,116aと中間に位置する
2連目のプランジャ用の流体流路114b,116b
は、互いに120°位相をずらした位置に、中間に位置
する2連目のプランジャ用の流体流路114b,116
bと内周側に位置する3連目のプランジャ用の流体流路
114c,116cは、互いに120°位相をずらした
位置にそれぞれ設けられている。ここで、各流体流路の
中心角度γは、プランジャの全ストロークSの概略1割
程度に相当する回転角度に該流体流路の幅がプラスされ
た、例えば、42°に設定されている。
【0039】これにより、図8に示すように、クランク
軸82の回転に伴って、1連目のプランジャが上昇して
吸込行程を開始した後、クランク軸82が120°回転
すると、2連目のプランジャが上昇して吸込行程を開始
し、更にクランク軸82が120°回転すると、3連目
のプランジャが上昇して吸込行程を開始する。ここにお
いて、この1〜3連目のプランジャの吸込行程開始直後
と吸込行程終了直前に、切換バルブ90aの内部を通過
した細かい濾過精度の副フィルタ64(図1参照)で濾
過された異物の少ない流体が各シリンダに吸い込まれ、
それ以外は、粗い濾過精度の主フィルタ58(図1参
照)で濾過された異物の多い流体が吸い込まれるように
なっている。
【0040】このように構成することにより、複数のプ
ランジャを有する多連のプランジャポンプであっても、
1個の切換バルブで液体の供給を切換制御することがで
きる。
【0041】なお、前記各実施の形態においては、クラ
ンク軸の回転動作に機械的に連動して駆動される切換バ
ルブで液体の供給を切換制御するようにした例を示して
いるが、例えば、プランジャの位置を検出する検出セン
サを設けて、その信号により弁等を制御して液体の供給
を切換制御するようにしても良い。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
液体の大部分を粗い濾過精度のフィルタで濾過してシリ
ンダ内に吸い込むことで、全体としてフィルタのメンテ
ナンスコストを低減させ、しかも、細かい濾過精度のフ
ィルタで濾過した異物の少ない流体が吸込チェック弁及
び/または吐出しチェック弁の回りに滞留するようにし
て、チェック弁等の各部の寿命を確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のプランジャポンプ
の要部を示す断面図である。
【図2】図1の切換バルブの要部拡大図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図1乃至図3に示す切換バルブの開閉タイミン
グチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態のプランジャポンプ
の切換バルブの要部拡大図である。
【図6】図5のB−B線断面図である。
【図7】図5及び図6に示す切換バルブの分解斜視図で
ある。
【図8】図5乃至図7に示す切換バルブのタイミングチ
ャートである。
【図9】従来のプランジャポンプの要部を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
10 シリンダ 12 プランジャ 14 シール部材 16a 主吸込口 16b 補助吸込口 18 吐出し口 20 チェック弁シート 22 吸込側ポペット 24 吸込チェック弁 26 吐出し側ポペット 28 吐出しチェック弁 54 主流体配管 58 主フィルタ 60 補助流体配管 64 副フィルタ 82 クランク軸 90,90a 切換バルブ 92 キー 94,94a バルブ本体 96,96a バルブケース 102 バルブ室 110 流体注入口 112,112a〜112c 流体供給口 114,114a〜114c,116,116a〜11
6c 流体流路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内を往復運動するプランジャで
    該シリンダ内に流体を吸い込み昇圧して吐き出すように
    した往復動ポンプにおいて、 プランジャによる吸込行程開始直後及び/または吸込行
    程終了直前に前記シリンダ内に流体を吸い込む補助吸込
    口と、それ以外の吸込行程中に前記シリンダ内に流体を
    吸い込む主吸込口と、 これらの補助吸込口と主吸込口からの吸込動作を制御す
    る制御機構を有することを特徴とする往復動ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記補助吸込口に接続される流体供給流
    路には前記主吸込口に接続される流体供給流路よりも濾
    過精度の細かいフィルタが取り付けられていることを特
    徴とする請求項1に記載の往復動ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記制御機構は、前記プランジャの動作
    に機械的に連動する切換バルブを有することを特徴とす
    る請求項1に記載の往復動ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記プランジャが複数設けられ、これら
    が1つの駆動軸によって位相が異なるように往復運動す
    るようになっていることを特徴とする請求項1に記載の
    往復動ポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101793246A (zh) * 2010-03-16 2010-08-04 三一重工股份有限公司 混凝土泵送结构和混凝土泵送结构的控制方法

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