JP2000290839A - 糸継ぎ方法及び糸継ぎ装置 - Google Patents

糸継ぎ方法及び糸継ぎ装置

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JP2000290839A
JP2000290839A JP11099093A JP9909399A JP2000290839A JP 2000290839 A JP2000290839 A JP 2000290839A JP 11099093 A JP11099093 A JP 11099093A JP 9909399 A JP9909399 A JP 9909399A JP 2000290839 A JP2000290839 A JP 2000290839A
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yarn
package
slack
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guide plate
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Akira Okamoto
明 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パッケージに巻かれた糸を紡績部へ搬送して
ピーシングを行うときの成功率を高めることができる糸
継ぎ方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 紡績部6からの紡績糸9をパッケージP
に巻き取り、その紡績糸の糸切れの際にパッケージPに
巻かれた糸端を引き出すと共にこれを親糸Yとして上記
紡績部6に搬送してピーシングを行う糸継ぎ方法におい
て、紡績部6へ搬送される親糸Yに圧縮エアを吹き付け
て糸Yの弛みを吸収しながら紡績部6に搬送するもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紡績糸の糸切れの
際にパッケージに巻かれた糸端を引き出すと共にこれを
親糸として紡績部に搬送してピーシングを行う糸継ぎ方
法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に紡績機においては糸切れの際に紡
糸されてくる糸とパッケージから解舒される糸とを繋ぎ
合わせるピーシングが行われている。
【0003】紡績機は、一般に多数の紡績ユニットを併
設して構成されており、各紡績ユニット間には糸継ぎを
補助する糸継ぎ台車が走行自在に設けられている。
【0004】図10に示すように、糸継ぎ台車60は、
いずれかの紡績ユニット61で糸切れが生じると、その
紡績ユニット61へ自動的に走行し、パッケージP側の
糸Yを紡績側のスピンドル53へ搬送するようになって
いる。
【0005】具体的には、糸継ぎ台車60は、糸切れを
起こした紡績ユニット61に到着すると、図示しないサ
クションマウスでパッケージP側の糸端を引き出し、そ
の糸Yをトランスファアーム52の先端に設けられたフ
ィンガローラ51で掴む。
【0006】そして、トランスファアーム52を上方へ
回動させスピンドル53近傍へ糸Yを案内する。このと
き、パッケージPは、モータ54で駆動される逆転ロー
ラ55により摩擦接触回転されて解舒方向に逆転駆動さ
れており、パッケージPの糸Yがトランスファアーム5
2に引っ張られないようになっている。
【0007】糸Yがスピンドル53に吸入されると、フ
ィンガローラ51のローラ56が所定数回転駆動され、
これによりスピンドル53の紡績部(図示せず)側に糸
端YE が所定長さ突出される。突出された糸端YE
は、紡績部に供給されるスライバー(図示せず)が紡績
作用によって絡み付き、ピーシングが行われる。
【0008】ここで、スピンドル53への糸通し動作を
支承なく行うためには、糸Yの移動長さとパッケージP
の解舒長さを同じにするか、或いは、糸Yの移動長さよ
り長めに糸Yを解舒しなければならない。
【0009】糸Yの移動長さとパッケージPの解舒長さ
を同じにする場合、トランスファアーム52の回動速さ
とパッケージPの解舒速さを同調させればよいが、これ
らの動作速度を同調させるのは、機構上困難である。こ
のため、通常パッケージPから糸Yを多めに解舒し、そ
の糸Yの余長を各紡績ユニット61に設けられたスラッ
クチューブ58で吸引し、糸Yに適度なテンションをか
けながら糸Yの搬送を行っている。
【0010】スラックチューブ58は、断面ほぼ矩形状
の偏平筒体に形成されており、糸道に臨む開口62から
糸Yの中間を吸引してチューブ58内部にU字状の弛み
部59を形成するようになっている。特に、糸Yの表面
にはケバがあるため、パッケージP上で糸Y同士が絡み
合い易く、解舒した糸Yに余長ができた場合は逆巻とな
る虞があるので、吸引力で糸Yを引っ張り、パッケージ
Pから糸Yを引き剥してスラックチューブ58内に吸収
するようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スラックチ
ューブ58は吸引によって糸Yを引き込むものであるた
め、開口付近では吸引力が弱く、スラックチューブ58
内にある程度の長さの糸Yが入らなければパッケージP
に糸Yが絡み付くのを防ぐ十分な引張力を得ることはで
きない。
【0012】しかしながら、糸Yにテンションをかけた
いのはトランスファアーム52が回動するわずかな瞬間
であり、そのわずかな瞬間に糸Yを確実にスラックチュ
ーブ58内に取り込んで十分なテンションをかけるのは
困難であるという課題があった。
【0013】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、パッケージに巻かれた糸を紡績部へ搬送してピーシ
ングを行うときの成功率を高めることができる糸継ぎ方
法及びその装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、紡績部からの紡績糸をパッケージに巻き取
り、その紡績糸の糸切れの際にパッケージに巻かれた糸
端を引き出すと共にこれを親糸として上記紡績部に搬送
してピーシングを行う糸継ぎ方法において、紡績部へ搬
送される親糸に圧縮エアを吹き付けて糸の弛みを吸収し
ながら紡績部に搬送するものである。これにより、親糸
の弛みを迅速に吸収することができ、ピーシングを行う
ときの成功率を高めることができる。
【0015】また、紡績部からの紡績糸をパッケージに
巻き取り、その紡績糸の糸切れの際にパッケージに巻か
れた糸端を引き出すと共にこれを親糸として上記紡績部
に搬送してピーシングを行う糸継ぎ装置において、パッ
ケージから紡績部へ搬送される親糸の糸道に圧縮エアを
吹き付けて糸弛みを吸収する弛み取り装置を糸道に対し
て出没自在に設けたものとするとよい。これにより、簡
易な構造で確実に親糸の弛みを吸収できる。
【0016】そして、弛み取り装置が、上記糸道に対し
て出没自在に設けられ糸を案内するガイドプレートと、
該ガイドプレートの先端に設けられガイドプレートに接
する糸をガイドプレートに沿って吹き流しながら弛み取
りを行うエア吐出ノズルとを備えたものとするとよい。
これにより、親糸の弛みをより確実に吸収することがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の好適実施の形態を添付図
面に基づいて詳述する。
【0018】図9及び図1に示すように、紡績機1は、
併設された多数の紡績ユニット2と、これら紡績ユニッ
ト2間に走行自在に設けられた糸継ぎ装置(糸継ぎ台
車)3と、ブロアボックス4と、原動機ボックス5とか
らなる。
【0019】通常運転時において、各紡績ユニット2
は、上端近傍に配される紡績部6でスライバー7を紡績
し、その紡績糸9をデリベリローラ8で下方へ案内し、
巻取部10でパッケージPに紡績糸9をトラバースしな
がら巻き取るようになっている。デリベリローラ8と巻
取部10の間には、スラックチューブ41が設けられて
おり、糸継ぎ時等の必要に応じて紡績糸9を吸引し、紡
績糸9が弛むのを防いでいる。
【0020】図1に示すように、各紡績ユニット2に
は、紡績部6の下側(通常運転時の下流側)にスピンド
ル11が配されており、巻取部10はドライブローラ1
2を有する。
【0021】図1及び図2に示すように、糸継ぎ装置3
は、紡績ユニット2間を走行する走行部13と、走行部
13に設けられ紡績ユニット2に装着されたパッケージ
Pから糸端を吸い出すサクションマウス14と、サクシ
ョンマウス14から糸Yを受け取って紡績ユニット2の
スピンドル11へ受け渡すトランスファアーム15と、
パッケージPから紡績部6へ搬送される親糸たる糸Yに
圧縮エアを吹き付けて糸弛みを吸収する弛み取り装置1
6とからなる。
【0022】走行部13は、各紡績ユニット2を貫通し
て設けられたレール17上を走行するように形成されて
おり、図示しないコントローラで制御されるようになっ
ている。コントローラは、糸切れを起こした紡績ユニッ
ト2を検出したときに、その紡績ユニット2に糸継ぎ装
置3を自動的に移動させるようになっている。
【0023】図1及び図5に示すように、サクションマ
ウス14は、一端を走行部13に俯仰自在に連結された
アーム部18と、アーム部18の他端(先端)に設けら
れ糸端を吸い込むための吸引部19とからなる。
【0024】そして、サクションマウス14は、アーム
部18を下方へ回動させた時に吸引部19をパッケージ
Pに近接させて吸引部19からパッケージPの糸Yを親
糸として吸引し、アーム部18を上方へ回動させた時に
吸引部19を糸継ぎ装置3の上端近傍に位置させるよう
になっている。また、アーム部18が上端に回動した際
に、吸引した糸Yの先端近傍を切断するためのカッタ
(図示せず)が設けられている。
【0025】トランスファアーム15は、多段に屈曲さ
れており、一端を走行部13の上端近傍に俯仰自在に連
結されている。トランスファアーム15の先端には糸Y
を掴むためのフィンガローラ20が設けられている。フ
ィンガローラ20は、回転するローラ21,21間に糸
Yを巻き込んで掴むようになっている。
【0026】トランスファアーム15は、下方へ回動さ
せたときに回動先端のフィンガローラ20を後述する弛
み取り装置16の下方へ位置させ、上方へ回動させたと
きにフィンガローラ20をスピンドル11の吸込口22
近傍に位置させるように形成されている。
【0027】弛み取り装置16は、走行部13の、トラ
ンスファアーム15とサクションマウス14の中間の位
置に設けられている。弛み取り装置16は、トランスフ
ァアーム15で上方へ案内される糸道に対して出没自在
に設けられ、糸Yを案内するガイドプレート23と、ガ
イドプレート23の先端に設けられガイドプレート23
に接する糸Yをガイドプレート23に沿って吹き流して
弛み取りを行うエア吐出ノズル24とを備えて構成され
ている。
【0028】図1、図5及び図6に示すように、ガイド
プレート23は、断面コ字状の長板状に形成されてお
り、一側に糸Yに接するガイド面25を有する。また、
ガイドプレート23の上下両端には、後述するプレート
支持ピン29に回転自在かつスライド自在に支承される
支持部26,27が形成されている。
【0029】図5、図6及び図7に示すように、上下の
支持部26,27には、走行部13の支持フレーム28
上に起立して設けられた丸棒状のプレート支持ピン29
を挿通させるための長孔30がそれぞれ上下対称に形成
されている。長孔30は、ガイドプレート23の長手方
向に延びるように形成されている。
【0030】プレート支持ピン29の上端部には雄ネジ
(図示せず)が切られており、雄ネジはガイドプレート
23の上端から突出するように形成されている。そし
て、雄ネジに支持部26の幅より十分外径の大きいワッ
シャ31を通すと共に、ナット32を螺合させ、プレー
ト支持ピン29に挿通されたガイドプレート23を上か
ら押さえつつ支持するようになっている。
【0031】このようにして、ガイドプレート23は、
プレート支持ピン29を中心に回動自在に、かつ、長手
方向にスライド可能に支持されるようになっている。
【0032】また、ガイドプレート23には一端を支持
フレーム28に水平回動自在に取り付けられたエアーシ
リンダ33が連結されており、エアーシリンダ33が伸
縮することでガイドプレート23を糸道へスライド移動
させつつ先端側を糸道へ近づけるように振り、糸Yにガ
イド面25を当接させるようになっている。
【0033】具体的には、エアーシリンダ33は、一端
をプレート支持ピン29から水平方向に離間した位置に
設けられたシリンダ支持ピン34を介して支持フレーム
28に取り付けられると共に、他端をガイドプレート2
3の先端側に、上下の支持部26,27間に回転自在に
取り付けられた連結ピン35を介して連結されている。
【0034】そして、ガイドプレート23は、エアーシ
リンダ33を縮退させたとき、ガイド面25を糸道に斜
に向けた状態で走行部13内に収容されるようになって
おり、エアーシリンダ33を伸長させたとき、回動しな
がら紡績機の機台前部に向けて突出するように移動し所
定位置に停止するようになっている。
【0035】また、ガイドプレート23には、エア吐出
ノズル24から吐出されるエアで吹き飛ばされる糸Yを
案内するための板状の糸ガイド36が設けられている。
【0036】糸ガイド36は、ガイドプレート23の先
端部下端に取り付けられている。糸ガイド36は、先端
側と後端側をガイド面25から側方へ突出させ、中央部
36aに糸Yを収めるように形成されている。そして、
ガイドプレート23を糸Yに接触させる時、まず糸Yに
糸ガイド36先端側の第1突起37を当てながら糸Yを
中央へガイドし、中央部36aに糸Yが収まったら、後
端側の第2突起38で糸Yを保持するようになってい
る。
【0037】第2突起38は、ガイド面25から斜め先
端方向へ延びるような形状であって、糸Yがガイド面2
5方向に向かうと共に、飛び出さないような形状に形成
されている。
【0038】図8に示すように、エア吐出ノズル24
は、ガイド面25から側方へ突出して設けられており、
ガイドプレート23の後端側へ圧縮エアを吐出するよう
に形成されている。
【0039】エア吐出ノズル24には、エア供給管39
が接続されており、ブロアボックス4側に設置されたエ
ア供給源から供給される圧縮エアをエア吐出ノズル24
に送り込むようになっている。
【0040】また、より詳細には、エア吐出ノズル24
のエア吐出口40は、糸Yをガイド面25に沿って吹き
流すようにガイド面25へ向けて若干傾斜して形成され
ている。
【0041】次に作用を述べる。
【0042】いずれかの紡績ユニット2で糸切れが発生
した場合、糸継ぎ装置3がその紡績ユニット2へ自動的
に走行移動する。糸継ぎ装置3は、目的の紡績ユニット
2に到着すると、図1に示すようにサクションマウス1
4を下方へ回動させ、吸引部19をパッケージPの外周
に近接させる。
【0043】この状態でサクションマウス14は、吸引
部19からパッケージPの糸端を吸い込み、上方へ回動
しながらパッケージPの糸Yを親糸として上方へ引く。
このとき、パッケージPは巻取部10の逆転ローラ55
で糸引きだし方向へ回転されており、糸Yがサクション
マウス14に引っ張られるのを防ぐ。
【0044】図2に示すように、サクションマウス14
はほぼ鉛直に起立され、パッケージPの糸Yは、サクシ
ョンマウス14の吸引部19とパッケージPとの間に掛
け渡されたような状態となる。
【0045】この後、トランスファアーム15のフィン
ガローラ20が糸Yを把持する。糸Yは、フィンガロー
ラ20により把持された後、図示しないカッタによって
糸端近傍を切断され、サクションマウス14からフィン
ガローラ20へと完全に受け渡される。
【0046】そして、糸Yは、逆転ローラ55で逆転さ
れるパッケージPから引き出されながらトランスファア
ーム15の回動に伴って上方へ案内される。
【0047】トランスファアーム15の先端が弛み取り
装置16の上方に至ったとき、弛み取り装置16のシリ
ンダは伸長され、ガイドプレート23が糸道へ向けて移
動しつつ先端を糸道へ向けて水平に振る。これにより、
糸ガイド36の第1突起37が糸Yに当たって側方へ押
し、糸Yを第1突起37の後端側に形成された傾斜に沿
って糸ガイド36の中央部36aへガイドする。
【0048】糸Yが中央部36aに到ったら、糸Yは、
ガイドプレート23のガイド面25に当接されつつガイ
ド面25の後端側への移動を止められるように第2突起
38に保持される。
【0049】エアーシリンダ33の伸長が止まり、ガイ
ドプレート23が停止されたらエア吐出ノズル24から
圧縮エアが吐出される。これにより、ガイド面25上に
当接される糸Yを即座に吹き飛ばすことができ、糸Yを
伸長させて弛みを吸収することができる。
【0050】このとき、圧縮エアは、ガイド面25に沿
いつつも若干ガイド面25に向くように傾斜して吐出さ
れ、かつ、糸ガイド36の第2突起38にガイド面25
に沿うように保持されるため、糸Yは安定してガイド面
25に沿いながらガイド面25後端側へ飛ばされて伸長
することとなる。また、糸Yの弛み量が多い場合、糸Y
は、図6に破線で示すようにガイド面25後端側へ大き
く飛ばされる。
【0051】このようにして、紡績部6へ搬送される糸
(親糸)Yに圧縮エアを吹き付けて糸Yの弛みを吸収し
ながら紡績部6に搬送する。
【0052】図3に示すように、トランスファアーム1
5の先端がスラックチューブ41を完全に越えると、糸
Yは、スラックチューブ41内に吸引可能となる。
【0053】スラックチューブ41は、ブロアボックス
4に配置されたブロアからの吸引力により糸Yを吸い込
むものであるため、開口近傍に糸Yがある状態では糸Y
を吸引する力が弱く、即座に糸Yに必要なテンションを
かけることはできない。しかし、弛み取り装置16で弛
ませた後、エア吐出ノズル24を停止するか又は間欠的
に吹きながら、余分に引き出された糸Yをスラックチュ
ーブ41に吸引させることは容易に行える。
【0054】弛み取り装置16による吸引力はスラック
チューブ41の吸引力よりも強力なために、弛み取り装
置16が作用している間は、糸Yがスラックチューブ4
1に吸引されることはない。トランスファアーム15の
上方への回動により、糸Yを把持したフィンガローラ2
0がスピンドル11の吸込口近傍に位置する。スピンド
ル11の糸挿通路に作用する吸引力とフィンガローラ2
0の回転による送りにより、糸Yがスピンドル11に所
定長さ送られる。所定長さの糸を送る間は逆転ローラ5
5がパッケージPを逆転させる必要があるが、弛み取り
装置16により弛み部を設けているためにその逆転速度
を厳密に調整する必要がなく、糸Yのスピンドル11へ
の糸送りが確実に行われることになる。
【0055】スピンドル11へ所定長さの糸Yが送り込
まれた後に紡績を開始することで、上流から送り込まれ
てくるスライバと合流しながら紡績糸を形成し糸継ぎを
行う構成となっている。
【0056】スピンドル11へ所定長さの糸Yが送り込
まれた後は逆転ローラ55を駆動する必要はないので、
弛み取り装置16に貯留されている糸Yをスラックチュ
ーブ41に吸引させる。その後、エア吐出ノズル24か
らの圧縮エアの吐出を停止しエアシリンダ33を縮退さ
せてガイドプレート23が元の位置に戻る。また、フィ
ンガローラ20の一対のローラ21は、互いに離間して
糸Yを放し、トランスファアーム15は下方へ回動し、
元の位置に戻る。
【0057】これにより、糸継ぎ装置3は糸Yから縁を
切ることができ、走行可能な状態に戻る。紡績開始と同
時にパッケージPをドライブローラ12に当接させて巻
取を開始するが、パッケージPが所定の巻取速度に達す
るまでの糸弛みをスラックチューブ41が吸引して保持
することは周知の通りである。このように、糸継ぎ装置
3は糸Yから縁を切ると同時に走行することができ、巻
取が安定するまで紡績ユニット2に溜まっておく必要が
なく、糸継ぎ動作が効率よく行われるようになってい
る。
【0058】このように、紡績部6へ搬送されるパッケ
ージPの糸Y(親糸)に圧縮エアを吹き付けて糸Yの弛
みを吸収しながら紡績部6に搬送するため、瞬間的に、
かつ、確実に余分な長さの糸Yを伸長させながら吹き流
すことができ、弛みを確実に吸収してピーシングの成功
率を格段に高めることができる。
【0059】また、パッケージPから紡績部6へ搬送さ
れる親糸の糸道に圧縮エアを吹き付けて糸弛みを吸収す
る弛み取り装置16を糸道に対して出没自在に設けたた
め、簡易な構造で確実に親糸の弛みを吸収できる。
【0060】そして、弛み取り装置16を、糸道に対し
て出没自在に設けられ糸Yを案内するガイドプレート2
3と、ガイドプレート23の先端に設けられガイドプレ
ート23に接する糸Yをガイドプレート23に沿って吹
き流しながら弛み取りを行うエア吐出ノズル24とを備
えて構成したため、親糸たる糸Yを圧縮エアの流れの中
に安定して保持することができ、糸の弛みをより確実に
吸収することができる。
【0061】また、糸継ぎ動作開始時にパッケージPを
逆転させながら糸Yを引き出す際に、パッケージPの近
くで吸引力の強力な弛み取り装置16を使用するように
したために、引き出す糸YがパッケージPに巻き戻され
る所謂逆巻が発生せず糸Yを確実に引き出すことが可能
となった。さらに、スラックチューブ41の吸引力を大
きくする必要がなくなって、ブロワボックス4に配置さ
れるブロアの出力を落とすことができ、省エネルギー化
を図ることができる。
【0062】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を奏する。
【0063】(1)パッケージを逆転させながらパッケ
ージに巻かれた糸を引き出す際に、糸弛みを防止するこ
とができると共に逆巻きを防止することが可能である。
【0064】(2)紡績機に設置するブロワの容量を小
さくすることができ省エネルギー化を図ることができ
る。
【0065】(3)パッケージに巻かれた糸を紡績部へ
搬送してピーシングを行うときの成功率を高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施の形態を示す紡績ユニットと
糸継ぎ装置の側断面図である。
【図2】図1の動作説明図である。
【図3】図1の動作説明図である。
【図4】図1の動作説明図である。
【図5】図1の要部拡大正面図である。
【図6】図1の要部拡大図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図7の要部拡大図である。
【図9】紡績機の概略正面図である。
【図10】従来の紡績ユニットの動作を示す概略説明図
である。
【符号の説明】
6 紡績部 9 紡績糸 16 弛み取り装置 23 ガイドプレート 24 エア吐出ノズル P パッケージ Y 糸(親糸)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡績部からの紡績糸をパッケージに巻き
    取り、その紡績糸の糸切れの際にパッケージに巻かれた
    糸端を引き出すと共にこれを親糸として上記紡績部に搬
    送してピーシングを行う糸継ぎ方法において、紡績部へ
    搬送される親糸に圧縮エアを吹き付けて糸の弛みを吸収
    しながら紡績部に搬送することを特徴とする糸継ぎ方
    法。
  2. 【請求項2】 紡績部からの紡績糸をパッケージに巻き
    取り、その紡績糸の糸切れの際にパッケージに巻かれた
    糸端を引き出すと共にこれを親糸として上記紡績部に搬
    送してピーシングを行う糸継ぎ装置において、パッケー
    ジから紡績部へ搬送される親糸の糸道に圧縮エアを吹き
    付けて糸弛みを吸収する弛み取り装置を糸道に対して出
    没自在に設けたことを特徴とする糸継ぎ装置。
  3. 【請求項3】 上記弛み取り装置が、上記糸道に対して
    出没自在に設けられ糸を案内するガイドプレートと、該
    ガイドプレートの先端に設けられガイドプレートに接す
    る糸をガイドプレートに沿って吹き流しながら弛み取り
    を行うエア吐出ノズルとを備えた請求項2に記載の糸継
    ぎ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3025996A1 (en) 2014-11-28 2016-06-01 Murata Machinery, Ltd. Yarn joining device, yarn winding machine, and yarn joining method

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3025996A1 (en) 2014-11-28 2016-06-01 Murata Machinery, Ltd. Yarn joining device, yarn winding machine, and yarn joining method

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