JP2000286782A - 基地局装置 - Google Patents

基地局装置

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JP2000286782A
JP2000286782A JP11090777A JP9077799A JP2000286782A JP 2000286782 A JP2000286782 A JP 2000286782A JP 11090777 A JP11090777 A JP 11090777A JP 9077799 A JP9077799 A JP 9077799A JP 2000286782 A JP2000286782 A JP 2000286782A
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良孝 大島
Kenichi Sato
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Abstract

(57)【要約】 【課題】指向性パターンを形成して特定の方位に通話チ
ャネルを送信しつつも、制御チャネルについてはあらゆ
る方位に送信する。 【解決手段】通話チャネルは、アンテナ17〜アンテナ
20を有するアダプティブアレイにより送信される。ス
イッチ26は、制御チャネルを送信する場合のみ、当該
アンテナ17の入力元を電力増幅器13側から電力増幅
器31側に切り換える。これにより高い出力電力を有す
る電力増幅器31と、アンテナ17との組みのみを用い
て制御チャネルを送信することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のアンテナに
より適応的に指向性パターンを形成するアダプティブア
レイを有する基地局装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現行のパーソナルハンディホンシステム
(PHS)では、移動局と、基地局との送信出力が最大10mW
と、500mWとに規格化されている。このように移動局と
基地局との送信出力比が大きい場合、基地局は、ダイバ
ーシチ方式又はアダプティブアレイ方式にて電波を送受
信するのが望ましい。
【0003】前者のダイバーシチ方式では、基地局に複
数のアンテナが設けられており、相手側となる移動局と
電波の送受信を行うにあたって、最も電波状態の良いア
ンテナをこの複数のアンテナから特定する。特定された
アンテナを用いて電波の送受信を行うことにより、移動
局との送受信を良好に行うことができる。一方、後者の
アダプティブアレイ方式とは、送信回路と、受信回路
と、アンテナとの組みを複数用いて所望の指向性パター
ンを形成する方式である。ここでアダプティブアレイ方
式の基地局装置から見て、所定の方位に利用者が存在す
る場合、当該基地局装置は、送信回路とアンテナとの組
みにおいて、振幅・位相を変化させることによりその特
定の方位にのみ指向性を有する指向性パターンを形成す
る。そうすると、当該基地局装置は、その特定の利用者
だけに電波を到達させることができる。
【0004】当該基地局装置から見て所定の方位に干渉
波が発生している場合、基地局装置はこの方位に指向性
が存在しない指向性パターンを形成する。これにより、
基地局装置は干渉波対策を効率良く行うことができ、利
用者は良好な電波状況で通話を行うことができる。アダ
プティブアレイ方式の詳細については「空間領域におけ
る適応信号処理とその応用技術論文特集」(電子通信学
会論文誌 VOL.J75-B-II NO.11 NOVEMBER)に記載されて
いるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでアダプティブ
アレイ方式の基地局装置をPHSに導入しようとすると、
このアダプティブアレイ式基地局は、PHSに規定された
通話チャネルを送信することには適しているが、制御チ
ャネルの送信には適さないという問題点がある。ここで
通話チャネルとは、PHSにおいて通話データを送信する
ためのチャネルであり(PHSではTCHと呼ばれる。)、PHS
に規定されたTDMAフレームにおける上り下り各1つずつ
のタイムスロットを用いて送受信される。この通話チャ
ネルは基地局との回線接続が確立された移動局が存在す
る方位にのみ送信されればよいので、アダプティブアレ
イ式基地局はその方位に指向性があらわれるような指向
性パターンを形成すればよい。
【0006】一方、制御チャネルとは、位置登録や発着
信などの制御信号の送受信に用いられるチャネルであり
(PHSではCCHと呼ばれる。)、間欠的に送受信された複数
のタイムスロットにより構成される。この制御チャネル
は、回線接続が確立済み移動局のみならず、待ち受け状
態にある移動局に対しても送信されねばならない。何故
なら、制御チャネルは、同期獲得のための情報や、通話
チャネルの構造等を報知するための報知チャネル、周辺
の移動局に呼出をかけるための一斉呼出チャネル等、待
受状態にある移動局が受信すべき情報を含んでいるから
である。このため、上記のように回線接続が確立済み移
動局が存在する方位にのみ指向性が現れる指向性パター
ンを形成していたのでは、待受状態にある移動局は一向
に制御チャネルを受信できない。
【0007】もっとも、アダプティブアレイ方式では、
振幅・位相の制御によりあらゆる指向性パターンを形成
することが可能なので、ある方位に指向性が現れるよう
に指向性パターンを形成して、制御チャネルを送信した
後、別の方位に指向性が現れるように指向性パターンを
形成して、制御チャネルを送信することもできる。この
処理を繰り返せば、待ち受け状態の移動局が存在しうる
全ての方位を網羅することができる。しかし、この方法
では、指向性パターンの形成を何度も繰り返す必要があ
るので、全ての方位を網羅するのに時間がかかりすぎて
しまう。これでは、待ち受け状態にある移動局が移動し
ている場合に、この移動に追従することができない。
【0008】指向性パターンの形成の繰り返しに時間が
かかるからといって、位相・振幅の制御を行うことなし
に、制御チャネルを複数のアンテナから同時に送信すれ
ば、位相が管理されていない複数の電波が空間内で合成
されることになり、方位毎の指向性がきわめて不均一な
指向性パターンが現れる。これでは、方位毎の到達距離
に極端なバラツキが生じてしまう。
【0009】本発明の目的は、通話チャネルの利用時に
はアダプティブアレイによる無線通信を行いつつも、全
ての方位に存在する移動局に、制御チャネルを送信する
ことができる基地局装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、送信回路と
アンテナとの組みを複数含み、移動局の所在方向に即し
た指向性パターンを形成するアダプティブアレイを用
い、制御チャネルと複数の通話チャネルとを時分割多重
したタイムスロット列を通じて移動局と通信する基地局
装置であって、前記送信回路のうち1つは通話チャネル
の送信時と、制御チャネルの送信時とで送信電力を切り
換え、アダプティブアレイにおける残余の送信回路は、
制御チャネルにおいて送信を停止するよう制御されるこ
とを特徴とする基地局装置により達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、基地局装置内部を示す図
である。基地局装置は、図示しないデジタル公衆網と接
続されており、配下の無線ゾーンにおいて通信を行うと
ともに、デジタル公衆網を用いて情報交換を行うことが
できる。図1に示すように、基地局装置はAD-PCMトラン
スコーディック1、TDMA/TDD処理部2、送信回路3、受
信回路4、送信回路5、受信回路6、送信回路7、受信
回路8、送信回路9、受信回路10、アンテナ17、ア
ンテナ18、アンテナ19、アンテナ20、スイッチ2
2、スイッチ23、スイッチ24、スイッチ25、及び
スイッチ26から構成される。
【0012】ADPCMトランスコーディック1は、デジタ
ル公衆網で伝送される信号形式と、無線ゾーンで伝送さ
れる32KbpsのADPCM信号との双方向変換を行う。TDMA/TD
D処理部2は、AD-PCMトランスコーディック1から出力
されたAD-PCM信号に対してTDMA/TDD処理を行い、複数の
タイムスロットが時分割多重されたベースバンド信号を
送信回路3、送信回路5、送信回路7、送信回路9に出
力する。以降、ベースバンド信号に時分割多重されてい
るタイムスロットがどのようなチャネルを構成している
かを以下に説明する。図2は、ベースバンド信号に時分
割多重されているタイムスロットがどのように通話チャ
ネル、制御チャネルを構成しているかを示す図である。
【0013】図2において横軸に時間軸を表し、この時
間軸上における1,2,3,4,1,2,3,4という数値の繰り返し
は時系列に現れるタイムスロットの列を示している。こ
のうち、8つのタイムスロットは、PHSに規定されたTDM
Aフレームを構成している。PHSにおいて、TDMAフレーム
を構成するスロットは(図中の上りスロット1,2,3,4、
下りスロット1,2,3,4)、この上り下りの1対のスロッ
トがPHSにおける通話チャネルであり、これらにおいて
独立した通信が実現できる。TDMAフレームには、このよ
うなタイムスロットの組みが4つ含まれているので、4
つの通話チャネルが多重されていることになる。これら
の通話チャネルは、上り下りのスロット1なら移動局1
01、上り下りスロット2なら移動局102、上り下り
スロット3なら移動局103というように通話相手が決
まっており、またこれらの移動局101〜移動局103
は何れも基地局装置との回数接続が確立した移動局なの
で、これらの通話チャネルを構成するタイムスロット
は、移動局101〜移動局103が存在する方位にのみ
送信されればよい。
【0014】図3は、タイムスロットにより構成される
制御チャネルを示す図である。図中の第1段目における
ベースバンド信号に含まれる複数のタイムスロット(図
中の1,2,3,4,1,2,3,4,1,2,3,4・・・・)は、図2と同様タイ
ムスロット列を示し、図中の第2段目は、PHSに規定さ
れたLCCHスーパーフレームを示す。ここでLCCHスーパー
フレームは、PHSにおける各種制御チャネルを含む。
【0015】図中の破線の矢印は、第1段目におけるタ
イムスロットのうち、どれがLCCHスーパーフレームを構
成しているかを示す。この矢印を参照すると、5×n mse
c置きにベースバンド信号内に現れるタイムスロット
(タイムスロット4)がm個配列されることにより、LCCH
スーパーフレームが形成されていることがわかる。図4
は、LCCHスーパーフレームに含まれる各種制御チャネル
を示す図である。
【0016】図4を参照すると、LCCHスーパーフレーム
は、報知チャネルBCCH、一斉呼出チャネルP1,P2,P3,P
4、論理制御チャネルSCCHといった制御チャネルを含ん
でいることがわかる。報知チャネルBCCHは、同期獲得の
ための情報や、通信チャネルの構造、スーパーフレーム
長等を報知するために設られている。
【0017】一斉呼出チャネルPCHは、配下の移動局に
対して呼出をかけるために設けられたチャネルである。
このPCHにP1,P2,P3といった番号が付されているのは、
配下の移動局宛に個別に呼出をかけられるように分割し
ているからである。論理制御チャネルSCCHは、通信チャ
ネルの構造を示す情報やシステム情報などの制御情報を
間欠的に報知するための情報である。
【0018】これらの報知チャネルBCCH、一斉呼出チャ
ネルP1,P2,P3,P4、論理制御チャネルSCCHは、通話状態
にある移動局のみならず、待受状態にある移動局も受信
せねばならない。そのためLCCHスーパーフレームを構成
するタイムスロットは、あらゆる方位に送信するのが望
ましい。本実施形態において特に説明に値するのは、TD
MA/TDD処理部2が、送信期間指示信号、制御チャネル指
示信号を生成してスイッチ22〜スイッチ25、スイッ
チ26に出力する点である。
【0019】送信期間指示信号とは、ベースバンド信号
において、下りのタイムスロットが現れる期間を指示す
るものである。図5は、ベースバンド信号に含まれるタ
イムスロット列と、送信期間指示信号−制御チャネル指
示信号と、スイッチ22〜スイッチ26の設定との対応
関係を示すタイミングチャートである。図5の第1段目
は、ベースバンド信号に含まれるタイムスロット列を示
している。第1段目におけるタイムスロット列のうち、
8つのものは、TDMAフレームを構成している。
【0020】図5の第2段目は、送信期間指示信号を示
している。この送信期間指示信号を参照すると、第1段
目において下りのタイムスロットが現れる期間のみ、オ
ンになっており(期間t1,t2,t3,t4,t5を参照)、その他の
期間は全てオフになっていることがわかる(期間t8,t9,t
10,t11,t12を参照)。また、第1段目におけるタイムス
ロット4のうち、間欠送信周期5×n毎に現れるものは、
図3、図4に示したものと同様、LCCHスーパーフレーム
を構成している。
【0021】図5の第3段目は、制御チャネル指示信号
を示している。即ち第1段目では、間欠送信周期5×n毎
にタイムスロット4が現れているが、このタイムスロッ
ト4が現れている期間のみ、制御チャネル指示信号はオ
ンとなり(期間t21,t22,t23を参照)、その他の期間は、
全てオフになっていることがわかる。以上でベースバン
ド信号に含まれるタイムスロットについての説明を終了
する。続いて基地局装置における送受信系統について説
明する。
【0022】図1に示した基地局装置の内部構成におい
て、送信回路3−受信回路4−アンテナ17−スイッチ
22−スイッチ26は、一つの送受信系統を構成してお
り、送信回路5−受信回路6−アンテナ18−スイッチ
23は、一つの送受信系統を構成している。同様に送信
回路7−受信回路8−アンテナ19−スイッチ24、送
信回路9−受信回路10−アンテナ20−スイッチ25
もそれぞれ独立した送受信系統を構成している。本基地
局装置におけるこれらの4つの送受信系統は、アダプテ
ィブアレイ方式により通話チャネルの送受信を行う。
【0023】送受信系統の詳細について、送信回路3−
受信回路4−アンテナ17−スイッチ22−スイッチ2
6を一例にして説明する。図6は、送信回路3、受信回
路4の内部構成と、その周辺部との接続関係を示す図で
ある。本図において送信回路3は、TDMA/TDD処理部2が
出力したベースバンド信号の振幅と位相とを調整する送
信調整部11と、送信調整部11により振幅・位相が調
整されたベースバンド信号を中間周波数信号(以後、IF
信号と略す)に変調し、IF信号を高周波信号(以後、RF
信号と略す)に変換する変調器12と、変調器12によ
り変換されたRF信号を送信出力レベルにまで増幅する電
力増幅器13と、電力増幅器13より高い増幅率を有す
る電力増幅器31と、制御チャネル指示信号がオフの期
間において接点M側に切り換えられ、制御チャネル指示
信号がオンの期間において接点N側に切り換えられるス
イッチ32とを備える。
【0024】ここで電力増幅器13の信号出力は125mw
であるのに対して、電力増幅器31の電力出力は2wであ
り、電力増幅器31の出力電力は、電力増幅器13とそ
れと比較してすこぶる高いことがわかる。受信回路4
は、アンテナ17に誘起した受信信号を増幅する低雑音
増幅器14と、増幅された受信信号をIF信号に変換し、
IF信号をベースバンド信号(シンボルデータ)に復調す
る復調器15と、アダプティブアレイとしての指向性パ
ターンを生成するために、復調器15から入力される受
信ベースバンド信号の振幅と位相とを調整する受信調整
部16とを備えるここで変調器12、復調器15におけ
る変復調の方式は、ディジタル変調であれば種類を問わ
ないが、PHSではπ/4シフトQPSK方式にで行われる。
【0025】アンテナ17は、送信回路3から出力され
たRF信号を基地局装置の無線ゾーンに送信すると共に、
無線ゾーンにおいて送信されている電波を受信する。ス
イッチ22は、送信期間指示信号がオンになっている期
間において、接点C側に設定され、送信期間指示信号が
オフになっている期間において、接点D側に切り換えら
れる。これにより、送信期間指示信号のオン期間におい
て、送信回路3から出力されたRF信号がアンテナ17に
伝達され、送信期間指示信号のオフ期間において、アン
テナ17から入力された受信信号が受信回路4に伝達さ
れる。
【0026】スイッチ26は、制御チャネル指示信号が
オフである期間において、接点B側に設定されていると
ともに、前記制御チャネル指示信号がオンになる期間の
み、接点側Aに切り換えられる。スイッチ26が接点側B
に設定されることにより、送信回路3に含まれる電力増
幅器13の出力がアンテナ17に出力される。一方、前
記制御チャネル指示信号がオンになる期間のみスイッチ
26が接点A側に切り換えられるので、アンテナ17に
は、電力増幅器31の信号出力が入力される。
【0027】以上、送信回路3−受信回路4を含む送受
信系統の詳細についての説明を終える。続いて基地局装
置における残りの送受信系統について説明する。残りの
送受信系統が送信回路3−受信回路4を含む送受信系統
と共通しているのは、送信回路5、送信回路7、送信回
路9に含まれる電力増幅器の信号出力が電力増幅器13
の信号出力と同じ点である。それぞれの出力電力は125m
wであり、これらを含む4つ送受信系統を用いて信号を
送信すれば、総計500mWの信号出力を得ることができ
る。
【0028】残りの送受信系統が送信回路3−受信回路
4を含む送受信系統と異なるのは、後者の送受信系統に
スイッチ26が備えられており、送信回路3内に電力増
幅器31−スイッチ32が備えられているのに対して、
前者の送受信系統における送信回路5、送信回路7、送
信回路9には制御チャネル指示信号が入力されており、
この制御チャネル指示信号がオンになっている期間にお
いて、送信回路5、送信回路7、送信回路9は停止状態
になる点である。
【0029】以上の共通点、相違点により、通話チャネ
ル及び制御チャネルは以下のように送信される。即ち、
送信期間指示信号がオンとなり制御チャネル指示信号が
オフとなる期間では、ベースバンド信号内に通話チャネ
ルが現れるので、当該通話チャネルは、125mwの出力電
力を有する4つの電力増幅器を有するアダプティブアレ
イにより通話チャネルが送受信されることになる。
【0030】一方、制御チャネル指示信号がオンの期間
では、送信回路5、送信回路7、送信回路9は停止状態
になり、スイッチ26は接点Bから接点Aへと切り換えら
れるので、電力増幅器31とアンテナ17との組みのみ
を用いて電波の送信が行われることがわかる。ここで電
力増幅器31は、2Wの出力電力を有しているので、制御
チャネルの送信時には2Wの信号出力を得ることができ
る。
【0031】アダプティブアレイにおけるそれぞれの電
力増幅器の出力電力は125mWに過ぎないのに対し、電力
増幅器31の出力電力が2Wに設定されている理由を補足
しておく。アダプティブアレイにて通話チャンネルを送
信する際と、アダプティブアレイを使用せずにアンテナ
17と電力増幅器31との組み合わせのみで制御チャン
ネルを送信する際とでは、6dBの送信利得差が発生す
る。この利得差を吸収するべく、電力増幅器31の出力
電力は2Wという大き目の値に設定されているのである。
図7(a)〜(c)は、通話チャネル送信時、通話チ
ャネル受信時、制御チャネル送信時におけるスイッチ2
2〜スイッチ26の設定を示す図である。
【0032】図7(a)は、通話チャネル送信時におけ
るスイッチ22〜スイッチ26の設定を示す図である。
図7(a)において、スイッチ22〜スイッチ25が接
点C,F,H,J側に設定されるとともに、スイッチ26は、
接点B側に設定されていることがわかる。図7(b)
は、通話チャネル受信時におけるスイッチ22〜スイッ
チ26の設定を示す図である。図7(b)において、ス
イッチ22〜スイッチ25が接点D,G,I,K側に設定され
るとともに、スイッチ26は、接点B側に設定されてい
ることがわかる。
【0033】図7(c)は、制御チャネル送信時におけ
るスイッチ22〜スイッチ26の設定を示す図である。
図7(a)において、スイッチ26が接点A側に設定さ
れるとともに、この制御チャネル指示信号がオンになっ
ている期間において、送信回路5、送信回路7、送信回
路9は停止状態になることがわかる。再度図5を参照し
ながら、スイッチ22〜スイッチ26の切り換えについ
て説明する。
【0034】図5の第4段目は、スイッチ22〜スイッ
チ25の設定を示しており、第5段目は、送信回路5、
送信回路7、送信回路9の状態を示す。図5の第6段目
は、スイッチ26の設定を示している。本図の第2段目
を参照すると、送信期間指示信号は、期間t1,t2,t3,t4,
t5においてオンになっていることがわかる。第4段目を
参照すると、期間t1,t2,t3,t4,t5のうち、制御チャネル
指示信号がオフになっている期間においてスイッチ22
〜スイッチ25は、接点C,F,H,J側に設定され、第6段
目において、スイッチ26は、電力増幅器13側に設定
されていることがわかる。これにより、TDMAフレームに
おける下りタイムスロットが、アダプティブアレイを用
いて送信されていることになる。
【0035】一方、送信期間指示信号は、期間t8,t9,t1
0,t11,t12においてオフになっていることがわかる。第
4段目を参照すると、これらの期間においてスイッチ2
2〜スイッチ25は、接点D,G,I,K側に設定され、第6
段目において、スイッチ26は、電力増幅器13側に設
定されていることがわかる。これにより、TDMAフレーム
における上りタイムスロットが、アダプティブアレイを
用いて受信されていることになる。
【0036】続いて制御チャネル指示信号のオン期間に
ついて説明する。期間t1,t2,t3,t4,t5のうち、期間t21,
t22,t23において制御チャネル指示信号はオンになって
いることがわかる。本図の第5段目を参照すると、これ
らの期間t21.t22.t23において、送信回路5、送信回路
7、送信回路9は停止状態になっていることがわかる。
【0037】また、第6段目を参照すると、スイッチ2
6が電力増幅器31側に切り換えられていることがわか
る。これにより、期間t21,t22,t23においてベースバン
ド信号内に現れる制御チャネルは、アンテナ17と電力
増幅器31との組みのみを用いて送信されることにな
る。以上のように本実施形態によれば、制御チャネル指
示信号がオンとなる期間では、ベースバンド信号内に制
御チャネルが現れるので、当該制御チャネルは、電力増
幅器31とアンテナ17との組みのみを用いてアダプテ
ィブアレイにより送信されることになる。電力増幅器3
1−アンテナ17の組みのみで送信された電波は略均一
の指向性で基地局装置に対してあらゆる方位に送信され
る。また電力増幅器31の出力電力は他のアンテナ17
〜アンテナ20の出力電力より大きいので、基地局装置
から見てかなり遠方に位置する移動局に制御チャネルを
受信させることができる。具体的にいうと、電力増幅器
31は、2Wのアンテナ利得を有しているので、制御チャ
ネルの送信時には、2Wの信号出力を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本基地局装置は、送
信回路とアンテナとの組みを複数含み、移動局の所在方
向に即した指向性パターンを形成するアダプティブアレ
イを用い、制御チャネルと複数の通話チャネルとを時分
割多重したタイムスロット列を通じて移動局と通信する
基地局装置であって、前記送信回路のうち1つは通話チ
ャネルの送信時と、制御チャネルの送信時とで送信電力
を切り換え、アダプティブアレイにおける残余の送信回
路は、制御チャネルにおいて送信を停止するよう制御さ
れることを特徴としているので、基地局装置から見てか
なり遠方に位置する移動局に制御チャネルを受信させる
ことができる。更に、制御チャネルを1本のみのアンテ
ナで送信するので、あらゆる方位に位置する遠くの移動
局に制御チャネルを受信させることができる。
【0039】また上記構成において、前記送信回路のう
ち1つは通話チャネルの送信時に使用する第1の電力増
幅段よりも大なる増幅率の第2の電力増幅段を備え、制
御チャネルの送信時に、第1の電力増幅段から第2の電
力増幅段に切り換えて送信してもよい。また上記構成に
おいて、前記送信回路の1つは通話チャネルにおいて前
記第1の電力増幅段とアンテナとを接続し、制御チャネ
ルにおいて第2の電力増幅段とアンテナとを接続するよ
う切り換えを行うスイッチ手段を備えていてもよい。こ
の基地局装置は、アダプティブアレイにおける送信回路
とアンテナとの組みのうち、一つのアンテナを共用する
ことができるので、基地局装置内の構成を簡易にするこ
とができる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】基地局装置の内部構成を示す図である。
【図2】ベースバンド信号に時分割多重されているタイ
ムスロットがどのように通話チャネル、制御チャネルを
構成しているかを示す図である。
【図3】タイムスロットにより構成される制御チャネル
を示す図である。
【図4】LCCHスーパーフレームに含まれる各種制御チャ
ネルを示す図である。
【図5】ベースバンド信号に含まれるタイムスロット列
と、送信期間指示信号と、制御チャネル指示信号と、ス
イッチ22〜スイッチ26の設定との対応関係を示すタ
イミングチャートである。
【図6】送信回路3、受信回路4の内部構成と、その周
辺部との接続関係を示す図である。
【図7】(a)〜(c)通話チャネル送信時、通話チャ
ネル受信時、制御チャネル送信時におけるスイッチ22
〜スイッチ26の設定を示す図である。
【符号の説明】
1 トランスコーディック 2 TDMA/TDD処理部 3,5,7,9 送信回路 4,6,8,10 受信回路 11 送信調整部 12 変調器 13 電力増幅器 14 低雑音増幅器 15 復調器 16 受信調整部 17〜20 アンテナ 22〜25 スイッチ 26 スイッチ 31 電力増幅器 32 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K059 AA12 AA14 CC02 CC04 DD07 5K067 BB04 CC05 CC06 CC24 EE02 EE10 GG03 GG08 GG11 GG21 KK02 KK03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信回路とアンテナとの組みを複数含
    み、移動局の所在方向に即した指向性パターンを形成す
    るアダプティブアレイを用い、制御チャネルと複数の通
    話チャネルとを時分割多重したタイムスロット列を通じ
    て移動局と通信する基地局装置であって、 前記送信回路のうち1つは通話チャネルの送信時と、制
    御チャネルの送信時とで送信電力を切り換え、 アダプティブアレイにおける残余の送信回路は、制御チ
    ャネルにおいて送信を停止するよう制御されることを特
    徴とする基地局装置
  2. 【請求項2】 前記送信回路のうち1つは通話チャネル
    の送信時に使用する第1の電力増幅段よりも大なる増幅
    率の第2の電力増幅段を備え、制御チャネルの送信時
    に、第1の電力増幅段から第2の電力増幅段に切り換え
    て送信することを特徴とする請求項1記載の基地局装置
  3. 【請求項3】 前記送信回路の1つは通話チャネルにお
    いて前記第1の電力増幅段とアンテナとを接続し、制御
    チャネルにおいて第2の電力増幅段とアンテナとを接続
    するよう切り換えを行うスイッチ手段を備えることを特
    徴とする請求項2記載の基地局装置
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