JP2000286608A - 積層型共用器 - Google Patents

積層型共用器

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JP2000286608A
JP2000286608A JP11089634A JP8963499A JP2000286608A JP 2000286608 A JP2000286608 A JP 2000286608A JP 11089634 A JP11089634 A JP 11089634A JP 8963499 A JP8963499 A JP 8963499A JP 2000286608 A JP2000286608 A JP 2000286608A
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filter
duplexer
electrode
resonance
filters
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JP11089634A
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Yasuhiko Mizutani
靖彦 水谷
Takami Hirai
隆己 平井
Kazuyuki Mizuno
和幸 水野
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】共用器の小型化、高性能化を実現させ、かつ、
2種類のフィルタ間のシールド性を改善する。 【解決手段】受信フィルタ14及び送信フィルタ16
と、各フィルタ14及び16が共用する入出力端子18
から見た他方のフィルタの中心周波数におけるインピー
ダンスが無限大になるようにした分波回路20とが誘電
体基板12中に一体的に形成された積層型共用器10A
において、受信フィルタ14を構成する3本の共振素子
30a〜30cの電気長に沿った第1の長手方向と送信
フィルタ16を構成する3本の共振素子32a〜32c
の電気長に沿った第2の長手方向とを1つの面上におい
て互いに直交するように、受信フィルタ14を構成する
3本の共振素子30a〜30cと送信フィルタ16を構
成する3本の共振素子32a〜32cを配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型共用器に関
し、特に、1つのアンテナを送信側と受信側とで共用
し、送信信号と受信信号とを分離する機能を有する積層
型共用器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、共用器は、1つのアンテナを送
信と受信とで共用し、送信信号と受信信号を分離する機
能を有する。この特性を満足させるためには、送信側フ
ィルタと受信側フィルタが共用する入出力端子であるア
ンテナから見た他方のフィルタの中心周波数におけるイ
ンピーダンスが無限大となるようにして、互いのフィル
タの通過特性を妨げないようにする必要がある。
【0003】そこで、従来から分波回路を2つのフィル
タの接続部分に挿入することが行われている。この分波
回路の構成としては、所定の電気長をもった伝送線路を
挿入する方法があるが、容量やコイル等の集中定数素子
を使用するのが一般的である。
【0004】現在では、集中定数素子とフィルタとを誘
電体基板内に一体的に形成することによって小型化を図
るようにしている(例えば、特開平6−112735号
公報、特開平7−312503号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−112735号公報に開示された技術においては、
2種類のフィルタを各共振器が平行になるように左右に
並べて配置した構造のため、フィルタ間の結合が強くな
ってしまうおそれがあり、フィルタ間のシールド性が悪
化するという問題がある。また、共用器を小型化するた
めに、高誘電率の基板を使用すると、更にフィルタ間の
結合が強くなってしまう。
【0006】特開平7−312503号公報に開示され
た技術では、2種類のフィルタを上下に配置し、フィル
タ間にシールド電極を介在させているため、フィルタ間
のシールド性は十分であるが、上下に2種類のフィルタ
を配置することから、共用器の厚みが厚くなってしまう
という問題が生じる。また、共用器の厚みを薄くする
と、フィルタを構成する共振器のQが低下し、特性を劣
化させるという問題が生じ、小型化が困難である。
【0007】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、2種類のフィルタを左右に配置すること
による効果、即ち、共用器の小型化、高性能化を実現で
き、しかも、2種類のフィルタ間のシールド性を改善す
ることができる積層型共用器を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、中心周波数の
異なる2種類のフィルタと、それぞれのフィルタが共用
する入出力端子から見た他方のフィルタの中心周波数に
おけるインピーダンスが無限大になるようにした分波回
路とが誘電体基板中に一体的に形成された積層型共用器
において、前記一方のフィルタを構成する共振器と他方
のフィルタを構成する共振器が互いに非平行となるよう
に配置して構成する。好ましくは前記一方のフィルタを
構成する共振器と他方のフィルタを構成する共振器が互
いに直角となるように配置して構成する。
【0009】この場合、例えば前記一方のフィルタを構
成する共振器の共振器長に沿った第1の長手方向と前記
他方のフィルタを構成する共振器の共振器長に沿った第
2の長手方向とを1つの面上において互いに直交するよ
うに、前記一方のフィルタを構成する共振器と前記他方
のフィルタを構成する共振器とを配置する。
【0010】通常、共振器の近傍では、共振器の軸方向
に対して、その垂直面内に電磁界が存在し、軸方向の成
分は存在しない。2種類の共振器を互いに平行に配置し
た場合は、それぞれの共振器近傍に存在する電磁界が同
一面上に存在するため、電磁界が干渉し合い、2種類の
共振器間のシールド性が悪化することになる。
【0011】一方、本発明においては、2種類の共振器
を互いに直角となるように配置しているため、それぞれ
の共振器近傍に存在する電磁界は同一平面に存在せずに
直交することになる。直交する電磁界は互いに干渉し合
うことがないため、2種類の共振器が結合することなく
シールド性を改善することができる。
【0012】従って、本発明においては、2種類のフィ
ルタを左右に配置することによる効果、即ち、共用器の
小型化、高性能化を実現でき、しかも、2種類のフィル
タ間のシールド性を改善することができる。
【0013】そして、前記構成において、前記2種類の
フィルタを有する部分を、前記誘電体基板の上部又は下
部のいずれか一方に形成し、前記分波回路を有する部分
を、前記誘電体基板の上部又は下部のうち、前記フィル
タ部が形成されていない部分に形成するようにしてもよ
い。
【0014】また、前記構成において、前記2種類のフ
ィルタのうち、一方のフィルタを構成する共振器を1つ
の誘電体層から別の誘電体層にかけて折り返して形成す
るようにしてもよい。各共振器を互いに直角となるよう
に配置したことによって一方の共振器の共振器長が短く
なる場合がある。この場合、共振器長の短い方の共振器
を1つの誘電体層から別の誘電体層にかけて折り返して
形成すれば、共振器長が長くなり、十分に共振器長を確
保することができる。
【0015】なお、前記一方のフィルタを送信側のバン
ド・パス・フィルタとし、他方のフィルタを受信側のバ
ンド・パス・フィルタとしてもよく、前記一方のフィル
タを送信側の帯域阻止フィルタとし、他方のフィルタを
受信側のバンド・パス・フィルタとしてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る積層型共用器
のいくつかの実施の形態例を図1〜図10を参照しなが
ら説明する。
【0017】第1の実施の形態に係る共用器10Aは、
図1に示すように、複数枚の板状の誘電体層が積層、焼
成されて構成された誘電体基板12内に、中心周波数の
異なる受信フィルタ14及び送信フィルタ16と、これ
ら受信フィルタ14及び送信フィルタ16が共用する入
出力端子18から見た他方のフィルタの中心周波数にお
けるインピーダンスが無限大になるようにした分波回路
20(図3参照)とを有して構成され、特に、この第1
の実施の形態に係る共用器10Aは、前記誘電体基板1
2の上部に分波回路20が配置され、誘電体基板12の
下部に受信フィルタ14と送信フィルタ16が配置され
ている。
【0018】前記受信フィルタ14と送信フィルタ16
は、前記誘電体基板12の下部において、横方向に並べ
られ、この実施の形態では、受信フィルタ14が左側に
配置され、送信フィルタ16が右側に配置された例を示
している。
【0019】具体的に、この第1の実施の形態に係る共
用器10Aの構成について図1〜図4を参照しながら説
明する。なお、図3及び図4は、第1の実施の形態に係
る共用器10Aの分解斜視図であり、1つの共用器10
Aを2枚の図面にわたって描いたものである。
【0020】誘電体基板12は、図3及び図4に示すよ
うに、上から順に、第1〜第14の誘電体層S1〜S1
4が積み重ねられて構成されている。これら第1〜第1
4の誘電体層S1〜S14は1枚あるいは複数枚の層に
て構成される。
【0021】また、図1に示すように、誘電体基板12
の外周面のうち、例えばその左側面(図2では右側面)
に受信側出力端子22が形成され、その右側面(図2で
は左側面)に送信側入力端子24が形成され、正面に共
用の入出力端子18(図2参照)が形成され、これら各
種端子を除く全面にアース電極26が形成されている。
もちろん、これら各種端子とアース電極26との間に
は、絶縁をとるための領域が確保されている。
【0022】そして、この第1の実施の形態に係る共用
器10Aにおいては、図4に示すように、第10の誘電
体層S10の一主面に受信側の3本の片端開放型の1/
4波長共振素子(第1〜第3の共振素子30a〜30
c)がそれぞれ平行に形成され、送信側の3本の共振素
子(第1〜第3の共振素子32a〜32c)がそれぞれ
平行に形成されている。
【0023】受信フィルタ14を構成する3本の共振素
子30a〜30cと送信フィルタ16を構成する3本の
共振素子32a〜32cは、互いに直角となるように第
10の誘電体層S10の一主面に形成されている。
【0024】具体的には、受信フィルタ14を構成する
3本の共振素子30a〜30cの電気長に沿った第1の
長手方向と、送信フィルタ16を構成する3本の共振素
子32a〜32cの電気長に沿った第2の長手方向と
が、第10の誘電体層S10の一主面上において互いに
直交するように、受信フィルタ14を構成する3本の共
振素子30a〜30cと送信フィルタ16を構成する3
本の共振素子32a〜32cが形成されている。
【0025】受信フィルタ14を構成する3本の共振素
子30a〜30cは、各一方の端部が開放端とされ、各
他方の端部がそれぞれスルーホール34a〜34cを介
して誘電体基板12の下面に形成されたアース電極26
に電気的に接続されている。3本の共振素子30a〜3
0cのうち、出力側の共振素子30aの短絡寄りの部分
がリード電極36を介して直接受信側出力端子22と電
気的に接続されている。
【0026】送信フィルタ16を構成する3本の共振素
子32a〜32cは、各一方の端部が開放端とされ、各
他方の端部がそれぞれスルーホール38a〜38cを介
して誘電体基板12の下面に形成されたアース電極26
に電気的に接続されている。3本の共振素子32a〜3
2cのうち、入力側の共振素子32aの短絡寄りの部分
がリード電極40を介して直接送信側入力端子24と電
気的に接続されている。 前記第10の誘電体層S10
の上層に位置する第9の誘電体層S9の一主面には、ア
ース電極26、受信側出力端子22、送信側入力端子2
4等に対して電位的にフローティング状態とされた2つ
の結合調整電極(受信側の第1の結合調整電極42と、
送信側の第1の結合調整電極44)が形成されている。
【0027】受信側の第1の結合調整電極42は、受信
側の第2の共振素子30bに対向する第1の電極本体と
受信側の第3の共振素子30cに対向する第2の電極本
体とが、その間に形成されたリード電極によって電気的
に接続された形状を有する。
【0028】送信側の第1の結合調整電極44は、送信
側の第2の共振素子32bに対向する第1の電極本体と
送信側の第3の共振素子32cに対向する第2の電極本
体とが、その間に形成されたリード電極によって電気的
に接続された形状を有する。
【0029】前記第9の誘電体層S9の上層に位置する
第8の誘電体層S8の一主面には、受信側の3本の共振
素子30a〜30cの各開放端に対向してそれぞれ3つ
の内層アース電極46a〜46cが形成され、第8の誘
電体層S8の他主面には、送信側の3本の共振素子32
a〜32cの各開放端に対向してそれぞれ3つの内層ア
ース電極48a〜48cが形成されている。
【0030】第8の誘電体層S8の一主面に形成された
内層アース電極46a〜46cは、誘電体基板12の側
面に形成されたアース電極26に接続され、第8の誘電
体層S8の他主面に形成された内層アース電極48a〜
48cは、それぞれスルーホール50a〜50cを介し
て後述するアース電極66(第6の誘電体層S6の一主
面に形成されたアース電極)に電気的に接続されてい
る。
【0031】前記第10の誘電体層S10の下層に位置
する第11の誘電体層S11の一主面には、アース電極
26、受信側出力端子22、送信側入力端子24等に対
して電位的にフローティング状態とされた2つの結合調
整電極(受信側の第2の結合調整電極52と、送信側の
第2の結合調整電極54)が形成されている。
【0032】受信側の第2の結合調整電極52は、受信
側の第1の共振素子(出力側の共振素子)30aに対向
する第1の電極本体と受信側の第2の共振素子30bに
対向する第2の電極本体とが、その間に形成されたリー
ド電極によって電気的に接続された形状を有する。
【0033】送信側の第2の結合調整電極54は、送信
側の第1の共振素子(入力側の共振素子)32aに対向
する第1の電極本体と送信側の第2の共振素子32bに
対向する第2の電極本体とが、その間に形成されたリー
ド電極によって電気的に接続された形状を有する。
【0034】前記第11の誘電体層S11の下層に位置
する第12の誘電体層S12の一主面には、受信側の3
本の共振素子30a〜30cの各開放端に対向してそれ
ぞれ3つの内層アース電極56a〜56cが形成され、
第12の誘電体層S12の他主面には、送信側の3本の
共振素子32a〜32cの各開放端に対向してそれぞれ
3つの内層アース電極58a〜58cが形成されてい
る。
【0035】第12の誘電体層S12の一主面に形成さ
れた内層アース電極56a〜56cは、誘電体基板12
の側面に形成されたアース電極26に接続され、第12
の誘電体層S12の他主面に形成された内層アース電極
58a〜58cは、それぞれスルーホール60a〜60
cを介して誘電体基板12の下面に形成されたアース電
極26に電気的に接続されている。
【0036】更に、第10の誘電体層S10の一主面に
形成された受信側の3本の共振素子30a〜30cのう
ち、第3の共振素子30cはスルーホール62を介して
第4の誘電体層S4の一主面に形成された分波回路20
を構成する第1のコイル70に電気的に接続され、送信
側の3本の共振素子32a〜32cのうち、第3の共振
素子32cはスルーホール64を介して前記分波回路2
0を構成する第2のコイル72に電気的に接続されてい
る。
【0037】次に、分波回路20についてみると、図3
に示すように、まず、第6の誘電体層S6の一主面に
は、受信側出力端子22、送信側入力端子24、共用の
入出力端子18並びにスルーホール62及び64を除く
全面にアース電極66が形成されている。もちろん、受
信側出力端子22、送信側入力端子24、共用の入出力
端子18並びにスルーホール62及び64とアース電極
66との間には、絶縁をとるための領域が確保されてい
る。このアース電極66は、各フィルタ14及び16を
構成している電極と分波回路20を構成している電極間
の不要な結合を抑制する効果がある。
【0038】第4の誘電体層S4の一主面には、一端に
共用の入出力端子18が接続されたリード電極68が形
成され、該リード電極68から左側にストリップライン
の蛇行引回しによる第1のコイル70が形成、接続さ
れ、該リード電極68から右側にストリップラインの蛇
行引回しによる第2のコイル72が形成、接続されてい
る。
【0039】更に、前記リード電極68の左側の根元部
分に、第1のコイル70によるインダクタンスに対して
並列に容量を接続するための第1の電極74が形成さ
れ、前記リード電極68の右側の根元部分に、第2のコ
イル72によるインダクタンスに対して並列に容量を接
続するための第2の電極76が形成されている。
【0040】そして、第3の誘電体層S3の一主面に
は、一端が受信側のスルーホール62に接続され、か
つ、下層の第1の電極74と対向する第3の電極78
と、一端が送信側のスルーホール64に接続され、か
つ、下層の第2の電極76と対向する第4の電極80と
が形成されている。
【0041】第1の実施の形態に係る共用器10Aは、
基本的には以上のように構成されるものであるが、ここ
で、各電極の電気的な結合について図5の等価回路図を
参照しながら説明する。
【0042】まず、受信フィルタ14においては、受信
側出力端子22と接地間に第1〜第3の共振素子30a
〜30cによる3つの共振器200a〜200cがそれ
ぞれ並列に接続され、更に、これら隣接する共振器20
0a〜200c同士は互いに誘導結合され、これによ
り、等価回路上では、隣接する共振器200a〜200
c間にそれぞれインダクタンスL1及びL2が挿入され
たかたちとなる。
【0043】一方、送信フィルタ16においては、送信
側入力端子24と接地間に第1〜第3の共振素子32a
〜32cによる3つの共振器202a〜202cがそれ
ぞれ並列に接続され、更に、これら隣接する共振器20
2a〜202c同士は互いに誘導結合され、これによ
り、等価回路上では、隣接する共振器202a〜202
c間にそれぞれインダクタンスL3及びL4が挿入され
たかたちとなる。
【0044】そして、受信側の第1の共振素子30aと
第2の共振素子30b間には、受信側の第2の結合調整
電極52による合成容量C1が形成され、受信側の第2
の共振素子30bと第3の共振素子30c間には、受信
側の第1の結合調整電極42による合成容量C2が形成
される。即ち、各共振器200a〜200c間には、イ
ンダクタンスL1と容量C1によるLC並列共振回路
と、インダクタンスL2と容量C2によるLC並列共振
回路が接続されたかたちとなる。
【0045】送信側の第1の共振素子32aと第2の共
振素子32b間には、送信側の第2の結合調整電極54
による合成容量C3が形成され、送信側の第2の共振素
子32bと第3の共振素子32c間には、送信側の第1
の結合調整電極44による合成容量C4が形成される。
即ち、各共振器202a〜202c間には、インダクタ
ンスL3と容量C3によるLC並列共振回路と、インダ
クタンスL4と容量C4によるLC並列共振回路が接続
されたかたちとなる。
【0046】また、受信側の第1〜第3の共振素子30
a〜30cの各開放端と対応する内層アース電極(46
a、56a)、(46b、56b)及び(46c、56
c)との間にはそれぞれ容量(合成容量)C5〜C7が
形成され、送信側の第1〜第3の共振素子32a〜32
cの各開放端と対応する内層アース電極(48a、58
a)、(48b、58b)及び(48c、58c)との
間にはそれぞれ容量(合成容量)C8〜C10が形成さ
れる。
【0047】分波回路20においては、共用の入出力端
子18と受信側の第3の共振素子30cとの間に第1の
コイル70によるインダクタンスL5が形成され、共用
の入出力端子18と送信側の第3の共振素子32cとの
間に第2のコイル72によるインダクタンスL6が形成
される。
【0048】更に、第1の電極74と第3の電極78間
には、前記インダクタンスL5と並列接続される静電容
量C11が形成され、第2の電極76と第4の電極80
間には、前記インダクタンスL6と並列接続される静電
容量C12が形成される。前記共用の入出力端子18に
は、例えばアンテナ204が接続される。
【0049】つまり、第1の実施の形態に係る共用器1
0Aにおいては、受信フィルタ14及び送信フィルタ1
6が共にバンド・パス・フィルタであって、これら受信
側のバンド・パス・フィルタと送信側のバンド・パス・
フィルタ間に分波回路20が挿入接続された回路構成を
有する。
【0050】このように、第1の実施の形態に係る共用
器10Aにおいては、受信フィルタ14を構成する3本
の共振素子30a〜30cと送信フィルタ16を構成す
る3本の共振素子32a〜32cが互いに直角となるよ
うに第10の誘電体層S10の一主面に形成するように
している。
【0051】通常、共振素子の近傍では、共振素子の軸
方向に対して、その垂直面内に電磁界が存在し、軸方向
の成分は存在しない。2種類の共振素子(30a〜30
c)及び(32a〜32c)を互いに平行に配置した場
合は、それぞれの共振素子(30a〜30c)及び(3
2a〜32c)の近傍に存在する電磁界が同一面上に存
在するため、電磁界が干渉し合い、2種類の共振素子
(30a〜30c)及び(32a〜32c)間のシール
ド性が悪化することになる。
【0052】一方、第1の実施の形態に係る共用器10
Aにおいては、2種類の共振素子(30a〜30c)及
び(32a〜32c)を互いに直角となるように配置し
ているため、それぞれの共振素子(30a〜30c)及
び(32a〜32c)の近傍に存在する電磁界は同一平
面に存在せずに直交することになる。直交する電磁界は
互いに干渉し合うことがないため、2種類の共振素子
(30a〜30c)及び(32a〜32c)が結合する
ことなくシールド性を改善することができる。
【0053】従って、第1の実施の形態に係る共用器1
0Aにおいては、受信フィルタ14と送信フィルタ16
を左右に配置することによる効果、即ち、共用器10A
の小型化、高性能化を実現でき、しかも、2種類のフィ
ルタ14及び16間のシールド性を改善することができ
る。
【0054】次に、第2の実施の形態に係る共用器10
Bについて図6及び図7を参照しながら説明する。な
お、図3及び図4と対応するものについては同符号を付
してその重複説明を省略する。
【0055】この第2の実施の形態に係る共用器10B
は、図6及び図7に示すように、第1の実施の形態に係
る共用器10A(図3及び図4参照)とほぼ同じ構成を
有するが、誘電体基板12を構成する誘電体層の積層数
が多くなっている点と、送信フィルタ16を構成する3
本の共振素子32a〜32cが第14の誘電体層S14
から第10の誘電体層S10にかけて折り返して形成さ
れている点で異なる。
【0056】送信フィルタ16を構成する3本の共振素
子32a〜32cは、第14の誘電体層S14の一主面
に形成された3本の下層側共振素子32a1〜32c1
と、第10の誘電体層S10の一主面に形成された3本
の上層側共振素子32a2〜32c2と、これら下層側
共振素子32a1〜32c1と上層側共振素子32a2
〜32c2とを電気的に接続する3本のスルーホール9
0a〜90cにて構成されている。
【0057】この第2の実施の形態に係る共用器10B
においては、第1の実施の形態に係る共用器10Aと同
様に、共用器10Bの小型化、高性能化を実現でき、し
かも、2種類のフィルタ14及び16間のシールド性を
改善することができる。
【0058】特に、この第2の実施の形態に係る共用器
10Bにおいては、受信フィルタ14を構成する3本の
共振素子30a〜320と、送信フィルタ16を構成す
る3本の共振素子32a〜32cを互いに直角となるよ
うに配置した際に、いずれか一方のフィルタ、例えば送
信フィルタ16を構成する共振素子32a〜32cの電
気長が短くなる場合に有利となる。
【0059】即ち、各共振素子30a〜30c及び32
a〜32cを互いに直角となるように形成することによ
って電気長が短くなる共振素子(例えば送信フィルタ1
6の共振素子32a〜32c)を1つの誘電体層(第1
4の誘電体層S14)から別の誘電体層(第10の誘電
体層S10)にかけて折り返して形成することで、送信
フィルタ16の共振素子32a〜32cの電気長が長く
なり、十分に電気長を確保することができる。
【0060】図7の例では、送信フィルタ16を構成す
る3本の共振素子32a〜32cに対して内層アース電
極を形成しない場合を示しているが、もちろん、内層ア
ース電極を形成するようにしてもよい。この場合、第9
の誘電体層S9の一主面のうち、第10の誘電体層S1
0に形成された第1〜第3の上層側共振素子32a2〜
32c2の各開放端に対向するように内層アース電極を
形成すればよい。
【0061】次に、第3の実施の形態に係る共用器10
Cについて図8及び図9を参照しながら説明する。な
お、図6及び図7と対応するものについては同符号を付
してその重複説明を省略する。
【0062】この第3の実施の形態に係る共用器10C
は、図8及び図9に示すように、第2の実施の形態に係
る共用器10B(図6及び図7参照)とほぼ同じ構成を
有するが、送信フィルタ16がバンド・パス・フィルタ
ではなく、帯域阻止フィルタ(バンド・エリミネーショ
ン・フィルタ)である点で異なる。
【0063】具体的には、まず、送信フィルタ16を構
成する3本の共振素子32a〜32cが第13の誘電体
層S13から第8の誘電体層S8にかけて折り返して形
成され、該送信フィルタ16を構成する3本の共振素子
32a〜32cは、第13の誘電体層S13の一主面に
形成された3本の下層側共振素子32a1〜32c1
と、第8の誘電体層S8の一主面に形成された3本の上
層側共振素子32a2〜32c2と、これら下層側共振
素子32a1〜32c1と上層側共振素子32a2〜3
2c2とを電気的に接続する3本のスルーホール90a
〜90cにて構成されている。
【0064】そして、第10の誘電体層S10の一主面
には、送信側の第1の共振素子32aと第2の共振素子
32b間に容量を形成するための第11の電極100
と、該第11の電極100の一端からストリップライン
の蛇行引回しによる第11のコイル102が形成、接続
され、送信側の第2の共振素子32bと第3の共振素子
32c間に容量を形成するための第12の電極104
と、該第12の電極104の一端からストリップライン
の蛇行引回しによる第12のコイル106が形成、接続
されている。
【0065】第9の誘電体層S9の一主面には、第1の
上層側共振素子32a2と容量を形成するための第13
の電極108と、第11の電極100と容量を形成する
ための第14の電極110と、これら第13の電極10
8と第14の電極110とを電気的に接続するためのリ
ード電極が形成され、第3の上層側共振素子32c2と
容量を形成するための第15の電極112と、前記第1
2の電極104と容量を形成するための第16の電極1
14と、これら第15の電極112と第16の電極11
4とを電気的に接続するためのリード電極が形成され、
更に、第2の上層側共振素子32b2と容量を形成する
ための第17の電極116が形成されている。
【0066】第13の電極108と第14の電極110
はスルーホール118を介して第11のコイル102の
一端に電気的に接続され、第15の電極112と第16
の電極114はスルーホール120を介して第12のコ
イル106の一端に電気的に接続され、第17の電極1
16は2本のスルーホール122及び124を介してそ
れぞれ第11のコイル102の他端と第12のコイル1
06の他端に電気的に接続されている。また、第13の
電極108と第14の電極110は、リード電極を介し
て送信側入力端子24に接続されている。
【0067】第3の実施の形態に係る共用器10Cにお
ける各電極の電気的な結合は、図10に示すように、第
1の実施の形態に係る共用器10A(図5参照)とほぼ
同じ回路構成を有するが、送信フィルタ16の回路構成
が以下のように異なる。
【0068】即ち、送信側入力端子24と第1の共振素
子32a間に、第11の電極100による静電容量CS
1が形成され、第17の電極116にて構成される接点
CN1と第2の共振素子32bとの間に静電容量CS2
が形成され、スルーホール64にて構成される分波回路
20との接点CN2と第3の共振素子32c間に静電容
量CS3が形成される。
【0069】更に、送信側入力端子24と接点CN1と
の間には、第11の電極100と第13の電極108と
の間の静電容量CP1と第11のコイル102によるイ
ンダクタンスLP1との並列共振回路が接続され、接点
CN1と接点CN2との間には、第12の電極104と
第16の電極114間の静電容量CP2と第12のコイ
ル106によるインダクタンスLP2との並列共振回路
が接続されたかたちとなる。
【0070】つまり、この第3の実施の形態に係る共用
器10Cにおいては、受信フィルタ14がバンド・パス
・フィルタ、送信フィルタ16が帯域阻止フィルタであ
って、これら受信側のバンド・パス・フィルタと送信側
の帯域阻止フィルタ間に分波回路20が挿入接続された
回路構成を有する。
【0071】このように、第3の実施の形態に係る共用
器10Cにおいても、第1の実施の形態に係る共用器1
0Aと同様に、共用器10Cの小型化、高性能化を実現
でき、しかも、2種類のフィルタ14及び16間のシー
ルド性を改善することができる。
【0072】また、この第3の実施の形態に係る共用器
10Cにおいては、第2の実施の形態に係る共用器10
Bと同様に、送信フィルタ16を構成する3本の共振素
子32a〜32cを折り返して形成するようにしている
ため、これら3本の共振素子32a〜32cの電気長を
十分に確保することができる。
【0073】上述の第1〜第3の実施の形態に係る共用
器10A〜10Cにおいては、片端開放型の1/4波長
共振素子を用いた例を示しているが、その他、両端開放
型の1/2波長共振素子を用いるようにしてもよい。
【0074】なお、この発明に係る積層型共用器は、上
述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱するこ
となく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る積層
型共用器によれば、2種類のフィルタを左右に配置する
ことによる効果、即ち、共用器の小型化、高性能化を実
現でき、しかも、2種類のフィルタ間のシールド性を改
善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る共用器を正面側から見
て示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る共用器を背面側から見
て示す斜視図である。
【図3】第1の実施の形態に係る共用器を示す分解斜視
図(その1)であって、特に、分波回路の部分を示す分
解斜視図である。
【図4】第1の実施の形態に係る共用器を示す分解斜視
図(その2)であって、特に、フィルタの部分を示す分
解斜視図である。
【図5】第1の実施の形態に係る共用器を示す等価回路
図である。
【図6】第2の実施の形態に係る共用器を示す分解斜視
図(その1)であって、特に、分波回路の部分を示す分
解斜視図である。
【図7】第2の実施の形態に係る共用器を示す分解斜視
図(その2)であって、特に、フィルタの部分を示す分
解斜視図である。
【図8】第3の実施の形態に係る共用器を示す分解斜視
図(その1)であって、特に、分波回路の部分を示す分
解斜視図である。
【図9】第3の実施の形態に係る共用器を示す分解斜視
図(その2)であって、特に、フィルタの部分を示す分
解斜視図である。
【図10】第3の実施の形態に係る共用器を示す等価回
路図である。
【符号の説明】
10A〜10C…共用器 12…誘電体基板 14…受信フィルタ 16…送信フィルタ 18…入出力端子 20…分波回路 22…受信側出力端子 24…送信側入力端
子 26…アース電極 30a〜30c…受
信側の共振素子 32a〜32c…送信側の共振素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 和幸 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 5J006 HB05 HB21 HB22 JA01 JA02 KA02 KA12 KA13 LA13 LA23 NA03 NB07 NB09 NC03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心周波数の異なる2種類のフィルタと、
    それぞれのフィルタが共用する入出力端子から見た他方
    のフィルタの中心周波数におけるインピーダンスが無限
    大になるようにした分波回路とが誘電体基板中に一体的
    に形成された積層型共用器において、 前記一方のフィルタを構成する共振器と他方のフィルタ
    を構成する共振器が互いに非平行となるように配置され
    ていることを特徴とする積層型共用器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の積層型共用器において、 前記一方のフィルタを構成する共振器と他方のフィルタ
    を構成する共振器が互いに直角となるように配置されて
    いることを特徴とする積層型共用器。
  3. 【請求項3】請求項2記載の積層型共用器において、 前記一方のフィルタを構成する共振器の共振器長に沿っ
    た第1の長手方向と、前記他方のフィルタを構成する共
    振器の共振器長に沿った第2の長手方向とが、1つの面
    上において互いに直交するように、前記一方のフィルタ
    を構成する共振器と前記他方のフィルタを構成する共振
    器とが配置されていることを特徴とする積層型共用器。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層
    型共用器において、 前記2種類のフィルタを有する部分は、前記誘電体基板
    の上部又は下部のいずれか一方に形成され、 前記分波回路を有する部分は、前記誘電体基板の上部又
    は下部のうち、前記フィルタ部が形成されていない部分
    に形成されていることを特徴とする積層型共用器。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層
    型共用器において、 前記2種類のフィルタのうち、一方のフィルタを構成す
    る共振器が1つの誘電体層から別の誘電体層にかけて折
    り返されて形成されていることを特徴とする積層型共用
    器。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層
    型共用器において、 前記一方のフィルタが送信側のバンド・パス・フィルタ
    であり、他方のフィルタが受信側のバンド・パス・フィ
    ルタであることを特徴とする積層型共用器。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層
    型共用器において、 前記一方のフィルタが送信側の帯域阻止フィルタであ
    り、他方のフィルタが受信側のバンド・パス・フィルタ
    であることを特徴とする積層型共用器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010178014A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Murata Mfg Co Ltd デュプレクサモジュール
JP4923111B2 (ja) * 2007-10-26 2012-04-25 京セラ株式会社 ダイプレクサならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器

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