JP2000285872A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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JP2000285872A JP11094015A JP9401599A JP2000285872A JP 2000285872 A JP2000285872 A JP 2000285872A JP 11094015 A JP11094015 A JP 11094015A JP 9401599 A JP9401599 A JP 9401599A JP 2000285872 A JP2000285872 A JP 2000285872A
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純 鈴木
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Yoshikazu Suzuki
義和 鈴木
Masakatsu Yoshida
正勝 吉田
Yuji Abe
佑二 阿部
Mitsuo Obata
光男 小幡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度上昇と内圧の増加等に対する耐膨れ特性
に優れ、かつ形状寸法も良好で、さらに軽量な外装缶を
備えた非水電解液二次電池を提供するものである。 【解決手段】 一端に開口部を有する矩形状をなす外装
缶と、この外装缶内に収納され、セパレータを挟んで対
峙された正極および負極を有する発電要素と、前記外装
缶内に収容された非水電解液と、前記外装缶の開口部に
取着され、ハーメテックにより気密に封止されたされた
を封口体と具備し、前記外装缶は、マンガンを0.8〜
2.0重量%含むAl−Mn系合金からなり、かつ側面
のCuKα線を用いたX線回折測定において特定の式)
を満たすことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外装缶を改良した
非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、携帯電話やビデオカメラ等の電子
機器や、コンピュータ等の小型化、軽量化、高性能化に
伴ない、これらの電子機器などの電源となる二次電池に
ついても軽量化、高エネルギー密度化が要求されてい
る。
【0003】水の分解電圧以上の高電圧化が可能な非水
電解液二次電池は、従来から使用されている鉛二次電池
やニッケル−カドミウム二次電池に代わる二次電池とし
て開発が進んでおり、実用化されている。このような非
水電解液二次電池は、負極材料としてコークス、黒鉛、
有機物焼結体等のリチウムを吸蔵・放出することが可能
な炭材料を用い、正極活物質としてLiCoO2、Li
NiO2等のリチウムイオンを吸蔵・放出することが可
能な金属酸化物を用いたリチウムイオン二次電池が知ら
れている。中でも、携帯電子機器への使用に好適なよう
に機器の体積をより有効に活用し得る角形タイプの二次
電池のニーズが高まっている。
【0004】従来、角形リチウム二次電池の多くはステ
ンレスまたはスチールの板材を素材とし、複数の絞りお
よびしごき加工の組み合わせによる多段プレス加工によ
り製造された外装缶に、負極構成部材、セパレータ部
材、正極構成部材および非水電解液からなる発電要素を
収納し、前記外装缶の開口部に封口体を溶接等により封
口した構造のものが知られている。このような角形リチ
ウム二次電池が携帯電話等に搭載する場合、充放電の繰
り返しによる発熱と夏場の外気温の高い条件で自動車等
の70℃以上の車内での過酷な条件に長期間曝される
と、電池内部で反応が進行して気泡等の発生のより内圧
が高まって膨れ変形を生じる。特に、膨れ変形が過大に
なった場合、携帯電話等に組み込まれる電子部品を圧迫
したり、電子部品外側のケースに変形等の不具合を生じ
る。
【0005】また、外装缶と封口体の溶接部分等に亀裂
が発生した場合、電池の内容物である非水電解液の漏れ
を生じるため、前記携帯電話等に内蔵した電気部品が損
傷される恐れがある。
【0006】このようなことから、一般に85℃の雰囲
気温度に24時間保持した条件での膨れ変形量が電池の
厚さの約10%以下に収まるように設計された外装が使
用されている。したがって、角形リチウム二次電池の外
装缶は温度上昇による内圧増加等によるその変形を防止
する強度が求められている。このため、外装缶素材には
強度の高いステンレスまたはスチールの板材が用いら
れ、強度の低いアルミニウム合金の板材を外装缶素材と
して用いられることが少なかった。
【0007】近年、角形リチウム二次電池の軽量化の要
望からアルミニウム合金の板材を用いて、前述した方法
により加工されたアルミニウム合金製の角形外装缶が用
いられ始めている。ただし、アルミニウム合金製の角形
外装缶はステンレスまたはスチールからなる外装缶に比
べて肉圧を厚くして強度を高め、変形を防止する必要が
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記アルミニウム合金
は、プレス加工性の他に、この加工により高い寸法精度
得られた角形外装缶はが要求される。これは、プレス加
工により製作された角形外装缶の形状が悪化すると、こ
の外装缶に封口体をーザ溶接等での接合する際、ねじれ
たり、目的の形状がならなかったり、さらに組み立てが
困難になる。また、膨れ変形量が少ない等の特性も求め
られている。
【0009】一般に、Mgを含むアルミニウム合金は高
強度であるため、高耐力材料として用いられている。し
かしながら、外装缶と封口体との溶接にはレーザ溶接方
法が採用されているため、アルミニウム合金組成中にM
gが含有されていると、溶接時にブローホールや割れ等
の欠陥を生じる恐れがある。
【0010】したがって、角形外装缶の素材であるアル
ミニウム合金には現時点ではJIS3003合金が使用
され、この合金の規格内で成分および調質を調節するこ
とにより強度や伸びなどを制御し、膨れ変形量の少ない
外装缶を製作することが行なわれている。しかしなが
ら、前記アルミニウム合金の特性制御だけでは外装缶の
膨れ変形を電池厚さの約10%未満に抑えることが限界
があった。
【0011】本発明は、温度上昇と内圧の増加等に対す
る耐膨れ特性に優れ、かつ形状寸法も良好で、さらに軽
量な外装缶を備えた非水電解液二次電池を提供しようと
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係わる非水電解液二次電池は、一端に開口部
を有する矩形状をなす外装缶と、この外装缶内に収納さ
れ、セパレータを挟んで対峙された正極および負極を有
する発電要素と、前記外装缶内に収容された非水電解液
と、前記外装缶の開口部に取着され、ハーメテックによ
り気密に封止されたされたを封口体と具備し、前記外装
缶は、マンガンを0.8〜2.0重量%含むAl−Mn
系合金からなり、かつ側面のCuKα線を用いたX線回
折測定において下記数2に示す式(1)を満たすことを
特徴とするものである。
【0013】
【数2】
【0014】本発明に係わる非水電解液二次電池におい
て、前記外装缶は缶形成後に100℃以上220℃未満
の温度で10分間以上6時間未満の加熱処理が施される
ことが好ましい。
【0015】本発明に係わる非水電解液二次電池におい
て、前記外装缶はAl−Mn系合金の圧延板を絞り、し
ごき加工の組み合わせによる多段プレス加工を施すこと
により製作されることが好ましい。
【0016】本発明に係わる非水電解液二次電池におい
て、前記外装缶は0.09〜0.6重量%のMn量を固
溶するAl−Mn軽合金からなることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる密閉電池を
角型密閉電池を例として図面を参照して詳細に説明す
る。ここで、角型とは外装缶を発電要素を含む面で切断
したときの形状が長方形であることを意味するが、コー
ナ部においてアールが付けられることを許容するもので
ある。
【0018】図1は、本発明に係わる非水電解液二次電
池、例えば角型リチウムイオン二次電池を示す斜視図、
図2は図1の外装缶を示す斜視図である。
【0019】有底矩形筒状をなす外装缶1は、例えば正
極端子を兼ね、底部内面に絶縁フィルム2が配置されて
いる。ここで、外装缶1は図2に示すように一旦開口型
の直方体、もしくはこれに近い形状(開口部に平行な断
面が長方形、角に丸みのついた長方形、長円形およびこ
れらを複合して得られる形状を含む)。このような断面
において、前記外装缶は長辺方向および短辺方向の寸法
比が2以上であるものを意味する。
【0020】発電要素である電極体3は、前記外装缶1
内に収納されている。前記電極体3は、負極4とセパレ
ータ5と正極6とを前記正極6が最外周に位置するよう
に渦巻状に捲回した後、扁平状にプレス成形することに
より作製したものである。中心付近にリード取出穴を有
する例えば合成樹脂からなるスペーサ7は、前記外装缶
1内の前記電極体3上に配置されている。
【0021】金属製蓋体8は、前記外装缶1の上端開口
部に例えばレーザ溶接により気密に接合されている。前
記蓋体8の中心付近には、負極端子の取出し穴9が開口
されている。負極端子10は、前記蓋体8の穴9にガラ
ス製または樹脂製の絶縁材11を介してハーメティクシ
ールされている。前記負極端子10の下端面には、リー
ド12が接続され、かつこのリード12の他端は前記電
極体3の負極4に接続されている。
【0022】上部側絶縁紙13は、前記蓋体8の外表面
全体に被覆されている。スリット14を有する下部側絶
縁紙15は、前記外装缶1の底面に配置されている。二
つ折りされたPTC素子16は、一方の面が前記外装缶
1の底面と前記下部側絶縁紙15の間に介装され、かつ
他方の面が前記スリット14を通して前記絶縁紙15の
外側に延出されている。外装チューブ17は、前記外装
缶1の側面から上下面の絶縁紙13、15の周辺まで延
出するように配置され、前記上部側絶縁紙13および下
部側絶縁紙15を前記外装缶1に固定している。このよ
うな外装チューブ17の配置により、外部に延出された
前記PTC(Positive Thermal Coefficient)素子1
6の他方の面が前記下部側絶縁紙15の底面に向けて折
り曲げられる。
【0023】次に、前記外装缶、負極、正極、セパレー
タおよび非水電解について説明する。
【0024】(外装缶)この外装缶は、Mnを0.8〜
2.0重量%含むAl−Mn系合金からなる。このよう
なAl−Mn系合金は高い強度を有する。Mn量を0.
8重量%未満にすると、この合金からなる外装缶は強度
および耐膨れ性が低下する恐れがある。Mn量が2.0
重量%を超えると外装缶の成形素材となる板材の作製が
困難になる。より好ましいMn量は、0.8〜1.8重
量%である。
【0025】前記Al−Mn系合金中には、必要に応じ
て強度を向上させるためにCuを0.05〜0.2重量
%添加することを許容する。また、前記Al−Mn系合
金中には合金の鋳造の微細化剤の成分としてTiを0.
05重量%以下、Bを0.01重量%以下添加すること
を許容する。さらに、前記Al−Mn系合金中には不可
避的不純物としてFeを0.7重量%以下、Siを0.
5重量%以下含有することを許容する。特に、前記F
e,Siはそれぞれ0.5重量%以下、0.2重量%以
下であることが好ましい。なお、電池組み立てには一般
的にレーザ溶接を用いることから、レーザ溶接性を低下
させるMgの上限値が0.05重量%であるAl−Mn
系合金を用いることが好ましい。
【0026】前記組成条件を満たすAl−Mn系合金
は、JIS3003合金がの代表的である。
【0027】前記Al−Mn系合金は、導電率が25〜
50IACS%、より好ましくは25〜42IACS%
であることが望ましい。
【0028】前記外装缶は、Al−Mn系合金圧延板か
ら絞り、しごき加工を組み合わせた多段プレス加工によ
り製作されることが好ましい。このような工程により製
作された外装缶は、胴部が底部に比べて10〜70%の
範囲で薄く加工され、かつ高い寸法精度を有する。
【0029】前記外装缶は、側面のCuKα線を用いた
X線回折測定において下記数3に示す式(1)を満た
す。
【0030】
【数3】
【0031】前記X線回折測定は、外装缶を切断し、そ
の側面から切り出した試験片を用いることが好ましい。
歪のない状態の基準にするための歪除去焼鈍も、外装缶
を切断し、側面から板状試料を切り出すことも差し支え
ない。この際、外装缶は電池組に組立てられる前のもの
を使用してよいが、電池に組立てられたものを分解し切
断して用いてもよい。
【0032】前記X線回折測定条件は、以下の通りであ
る。
【0033】X線;CuKα線、50kV、100m
A、 カウンタ;シンチレーションカウンタ、 ゴニオメータ;広角ゴニオメータ、 フィルタ;Kβフィルタ、 カウンタモノクロメータ;湾曲結晶モノクロメータ、 発散スリット;1deg、 散乱スリット;1deg、 受光スリット;0.15mm、 走査モード;FT、 サンプリング時間;0.50秒、 ステップ幅;0.02°、 走査軸;2Θ/Θ、 走査範囲;36〜47°、 Θオフセット;0°、 固定角;0°。
【0034】前記式(1)において、Wは外装缶側面を
CuKα線でX線回折した場合の2Θ−X線強度図にお
けるAlの(111)面と(200)面のピークの半価
幅のX線強度で重み付けした平均値である。W0は、歪
み除去した場合のAlの(111)面と(200)面の
ピークの半価幅のX線強度で重み付けした平均値であ
る。
【0035】歪み除去焼鈍は、成形素材の製造時や成形
時に導入された歪みの影響を除くためで、345℃、2
時間の加熱後に放冷することによりなされる。転位密度
が大きく可動転位が多い状態では格子の面間距離のばら
つきが大きくなることから、外装缶の重み付け平均半価
幅Wは大きくなる。このため、歪みの影響のない場合の
0を基準として、Wを適切に制御することにより、可
動転位量が低く、クリープ変形による膨れを抑制した外
装缶を得ることが可能になる。これを具体的に示したの
が、前記式1である。
【0036】前記式1で示されるW/W0が1.08以
下の外装缶は、強度が低下して単純に塑性変形により膨
れを生じる恐れがある。一方、前記式1で示されるW/
0が1.5以上の外装缶は、可動転位量が多くなるた
め、クリープ変形による膨れが大きくなる恐れがある。
【0037】前記外装缶の側面のCuKα線によるX線
回折ピークが前記式(1)を満たす処理としては、例え
ば缶成形後に100℃以上、220℃未満の温度で10
分間以上、6時間未満の加熱処理を施す方法を採用する
ことができる。この加熱処理は、成形素材の作製時や成
形時に導入された可動転位を低減させるためになされ
る。前記加熱処理温度を100℃未満にすると、可動転
位を充分に低減することが困難になる。一方、前記加熱
処理温度を220℃以下にすると、Al−Mn系合金の
強度が低下してかえって耐膨れ性が低下する恐れがあ
る。処理時間を10分間未満にすると、可動転位を充分
に低減することが困難になる。一方、処理時間を6時間
以上にすると、Al−Mn系合金の強度が低下してかえ
って耐膨れ性が低下する恐れがある。この外装缶の加熱
処理は、大気雰囲気、窒素雰囲気もしくは不活性雰囲気
等任意の雰囲気で行なうことができるが、大気雰囲気で
の処理が簡便であるため好ましい。
【0038】なお、外装缶の成形に供する素材の段階で
100〜220℃、1〜10時間の最終焼鈍を加えるこ
とも、耐膨れ性の向上の点で有効である。
【0039】また、この後説明するように外装缶の素材
であるアルミニウム合金(Al−Mn系合金)はMn固
溶量等により元々耐膨れ性に差が生じる。ただし、素材
としての耐膨れ性が劣るものであっても、外装缶に前記
式1の規定を満たすように前述した処理を行なえば、処
理を施さないものに比べて顕著な耐膨れ性の向上を図る
ことが可能になる。元々耐膨れ性の優れた素材を用いれ
ば、外装缶に前記式1を満たすように処理を施すること
によって、より一層耐膨れ性に優れたものを得ることが
可能になる。
【0040】前記外装缶素材であるAl−Mn系合金
は、Mn固溶量が0.09〜0.6重量%、より好まし
くは0.2〜0.6重量%であることがより望まし
い。。
【0041】前記Mn固溶量は、例えば次のようなフェ
ノール分析法により測定される。まず、Al−Mn系合
金から0.5gの試料を採取し、この試料を170〜1
80℃の無水フェノール100mLに30分間入れて溶
解した後、空気中で10分間放冷する。つづい、この溶
液をベンジルアルコール50mLに添加し、140℃に
加温してフェノールの凝固を防止する。得られた溶液を
冷却した後、ベンジルアルコールを総領が250mLに
なるようにさらに添加して希釈する。この希釈溶液をポ
アサイズ0.2μmのメンブランフィルタで濾過し、こ
の濾液をさらにポアサイズ0.02μmの陽極酸化膜フ
ィルムで濾過する。得られた濾液を原子吸光分析により
測定してMn固溶量を算出する。
【0042】前記固溶Mnは、クリープ変形時の転位移
動を抑制するため、所定量の固溶Mnを有するAl−M
n系合金からなる外装缶は極めて優れた耐膨れ性を示
す。Mn固溶量を0.09重量%未満にすると、耐膨れ
性を十分高めることが困難になる。一方、Mn固溶量が
0.6重量%を超えると、外装缶に適した成形素材を安
定的に得ることが困難になる。また、Mn固溶量が0.
6重量%を超えるとAl−Mn系合金の導電率が低下す
る恐れがある。
【0043】(負極)この負極は、例えばリチウムイオ
ン二次電池の場合、リチウムイオンが出し入れされる炭
素質物質、例えばグラファイト、ニードルコークス、メ
ソフェーズピッチ系カーボン繊維、有機高分子の焼成体
を含むペーストをアルミニウム薄板のような集電体の両
面に保持させた構造を有する。
【0044】(正極)この正極は、例えばリチウムイオ
ン二次電池の場合、リチウムニッケル酸化物、LiCo
2、LiNiO2、LiMn24のようなリチウムやコ
バルトを含む複合酸化物のような活物質を含むペースト
を銅薄板のような集電体の両面に保持させた構造を有す
る。
【0045】(セパレータ)このセパレータとしては、
例えばリチウムイオン二次電池の場合、ポリプロレンの
ような合成樹脂からなる多孔性フィルムが用いられる。
【0046】(非水電解液)この非水電解液としては、
例えばリチウムイオン二次電池の場合、過塩素酸リチウ
ム、ホウフッ化リチウム、六フッ化リチウム、六フッ化
燐リチウム、六フッ化砒素リチウム、トリフルオロメタ
ンスルホン酸リチウム等の電解質をエチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、
γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル、
1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメチキシプロパ
ン、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチ
ルテトラヒドロフラン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、
エチルメチルカーボネートのような有機溶媒で溶解した
もの等が用いられる。
【0047】以上説明した本発明によれば、マンガンを
0.8〜2.0重量%含むAl−Mn系合金からなり、
かつ側面のCuKα線を用いたX線回折測定において前
記式(1)を満たすことによって、温度上昇と内圧の増
加等に対する耐膨れ特性に優れ、かつ形状寸法も良好
で、さらに軽量な外装缶を備えた非水電解液二次電池を
提供することができる。
【0048】すなわち、本発明者らは非水電解液二次電
池の角形外装缶において加熱され、内圧が上昇する時に
膨れ変形を起こす原因について究明すべく、プレス成形
性を損なわない範囲で外装缶の強度に関与する引っ張り
強度、耐力および伸びの異なる素材を検討した。
【0049】まず、強度が大きいほど剛性が高く角形外
装缶に生じる膨れ変形を抑制できるとの考えに基づい
て、強度の異なるAl合金素材をプレス加工を行ない、
得られた角形外装缶の強度を代用する特性である硬さ
(ここでは外装缶の断面硬さ)を測定し、膨れ変形量と
の関係を調べた。
【0050】その結果、材料の強度が大きいほど、プレ
ス加工後の角形外装缶の断面硬さが大きくなり外装缶と
しての剛性が向上することを確認した。しかしながら、
角形外装缶に生じる膨れ変形は材料の強度、角形外装缶
の断面硬さの間には相関がないことが判明した。また、
膨れ変形の小さい外装缶はかえって断面硬さが比較的小
さく、柔らかくなっている事実を究明したが、材料強度
等の変更だけでは膨れ変形量を減少させるには限界があ
ることを確認した。
【0051】このような結果から、電池の加熱時におけ
る外装缶の膨れ変形には材料の強度、剛性以外の要素が
関わっていることは明らかで、さらに膨れ変形量は時間
の経過と共に増大することを確認した。さらに、85℃
付近の温度での電池の外装缶の膨れは内部のガス発生等
による内圧が加わった状態で長時間保たれた場合に経時
的に増加していく特徴的な現象であることも判明した。
【0052】以上の検討から、前記膨れ現象はクリープ
変形が関与していることを究明した。
【0053】このような究明結果から本発明者らは、外
装缶側面のCuKα線を用いたX線回折測定において、
その側面をCuKα線でX線回折した場合の2Θ−X線
強度図におけるAlの(111)面と(200)面のピ
ークの半価幅のX線強度で重み付けした平均値であるW
と、歪み除去した場合のAlの(111)面と(20
0)面のピークの半価幅のX線強度で重み付けした平均
値であるW0との関係(W/W0)を示す式(1)を満た
す外装缶を用いることによって、クリープ変形を助長す
る可動転位を減少でき、温度上昇(85℃付近)と内圧
の増加等に対する耐膨れ特性に優れ、かつ形状寸法も良
好で、さらに軽量な外装缶を備えた非水電解液二次電池
を見出した。
【0054】さらに、本発明者らはMn固溶量が0.0
9〜0.6重量%、より好ましくは0.2〜0.6重量
%であるAl−Mn系合金を外装缶素材として用いるこ
とによって、クリープ変形の転位移動を抑制でき、温度
上昇(85℃付近)と内圧の増加等に対する耐膨れ特性
がより一層向上された外装缶を備えた非水電解液二次電
池を見出した。
【0055】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を詳細に説明
する。
【0056】(実施例1-1〜1-8および比較例1-1〜1-5)
下記表1に示す組成のAl−Mn系合金(A)を通常の
DC鋳造、熱間圧延および冷間圧延を施して成形素材で
ある厚さ0.8mmのAl−Mn系合金板を作製した。
なお、実施例1-7,1-8の合金板は180℃、5時間の最
終焼鈍を施した。
【0057】
【表1】
【0058】次いで、前記合金板を多段の絞り、しごき
成形を施すことにより缶幅が30mm、缶厚が8mm、
缶長さが45mmの13個の角形外装缶を製作した。つ
づいて、これら外装缶を大気雰囲気中、下記表2に示す
条件で加熱処理した。
【0059】得られた実施例1-1〜1-8および比較例1-1
〜1-5の外装缶の側面をX線回折装置(理学電気社製)
を用いて前述した測定条件でX線回折測定を行なって前
記式(1)のW/W0を求めた。また、前記各外装缶の
Mn固溶量を前述したフェノール分析法により求めた。
これらの結果を下記表2に示す。
【0060】なお、実施例1-4の外装缶、比較例1-1の外
装缶および大気中、345℃で2時間の加熱処理を施し
た外装缶の側面をX線回折測定したX線回折チャートを
それぞれ図3、図4および図5に示す。
【0061】また、実施例1-1〜1-8および比較例1-1〜1
-5の外装缶の膨れ量を図6に示す試験装置を用いて行な
った。
【0062】すなわち、この試験装置は4つの脚部21
を有する支持棒22と、前記支持棒22にコイルスプリ
ング23を間に挟んでそれぞれ嵌合され、上面にシリコ
ンゴム製の緩衝板24を有する固定板25と、前記支持
棒22の上端に固定され、下面に断面コ字形のシリコン
ゴム製シール材26を有する上板27と、先端が前記上
板27を貫通してシール材26の下面に至るように挿入
された空気供給管28とから構成されている。このよう
な試験装置の前記固定板25の緩衝板26上に外装缶1
を設置し、この外装缶1の上端に上板27を載置してそ
のシール材26で前記外装缶の開口部をシールした後、
供給管28から空気を前記外装缶1内に供給して内圧を
2kgf/cm2に設定する。つついて、この試験装置
を図示しない85℃に加熱された恒温槽に24時間保持した
後、恒温槽および試験装置から外装缶を取り出し、前記
外装缶厚さの増加分を測定することにより膨れを求め
た。
【0063】この膨れ量および膨れ量の低減率を下記表
2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】(実施例2-1〜2-3および比較例2-1〜2-5)
前記表1に示す組成のAl−Mn系合金(B)を通常の
DC鋳造、熱間圧延および冷間圧延を施して成形素材で
ある厚さ0.8mmのAl−Mn系合金板を作製した。
【0066】次いで、前記合金板を多段の絞り、しごき
成形を施すことにより缶幅が30mm、缶厚が8mm、
缶長さが45mmの8個の角形外装缶を製作した。つづ
いて、これら外装缶を大気雰囲気中、下記表3に示す条
件で加熱処理した。
【0067】得られた実施例2-1〜2-3および比較例2-1
〜2-5の外装缶の側面をX線回折装置(理学電気社製)
を用いて前述した測定条件でX線回折測定を行なって前
記式(1)のW/W0を求めた。また、前記各外装缶の
Mn固溶量を前述したフェノール分析法により求めた。
これらの結果を下記表3に示す。
【0068】なお、実施例2-2の外装缶、比較例2-1の外
装缶および大気中、345℃で2時間の加熱処理を施し
た前記Al−Mn系合金(B)からなる外装缶の側面を
X線回折測定したX線回折チャートをそれぞれ図7、図
8および図9に示す。
【0069】また、実施例2-1〜2-3および比較例2-1〜2
-5の外装缶の膨れ量および膨れ量の低減率を実施例1-1
〜1-8と同様な方法により求めた。これらの結果を下記
表3に示す。
【0070】
【表3】
【0071】(実施例3-1〜3-3および比較例3-1〜3-3)
前記表1に示す組成のAl−Mn系合金(C)を通常の
DC鋳造、熱間圧延および冷間圧延を施して成形素材で
ある厚さ0.8mmのAl−Mn系合金板を作製した。
【0072】次いで、前記合金板を多段の絞り、しごき
成形を施すことにより缶幅が30mm、缶厚が8mm、
缶長さが45mmの6個の角形外装缶を製作した。つづ
いて、これら外装缶を大気雰囲気中、下記表4に示す条
件で加熱処理した。
【0073】得られた実施例3-1〜3-3および比較例3-1
〜3-3の外装缶の側面をX線回折装置(理学電気社製)
を用いて前述した測定条件でX線回折測定を行なって前
記式(1)のW/W0を求めた。また、前記各外装缶の
Mn固溶量を前述したフェノール分析法により求めた。
これらの結果を下記表4に示す。
【0074】また、実施例3-1〜3-3および比較例3-1〜3
-3の外装缶の膨れ量および膨れ量の低減率を実施例1-1
〜1-8と同様な方法により求めた。これらの結果を下記
表4に示す。
【0075】
【表4】
【0076】(実施例4-1〜4-3および比較例4-1〜4-3)
前記表1に示す組成のAl−Mn系合金(D)を通常の
DC鋳造、熱間圧延および冷間圧延を施して成形素材で
ある厚さ0.8mmのAl−Mn系合金板を作製した。
【0077】次いで、前記合金板を多段の絞り、しごき
成形を施すことにより缶幅が30mm、缶厚が8mm、
缶長さが45mmの8個の角形外装缶を製作した。つづ
いて、これら外装缶を大気雰囲気中、下記表5に示す条
件で加熱処理した。
【0078】得られた実施例4-1〜4-3および比較例4-1
〜4-3の外装缶の側面をX線回折装置(理学電気社製)
を用いて前述した測定条件でX線回折測定を行なって前
記式(1)のW/W0を求めた。また、前記各外装缶の
Mn固溶量を前述したフェノール分析法により求めた。
これらの結果を下記表5に示す。
【0079】また、実施例4-1〜4-3および比較例4-1〜4
-3の外装缶の膨れ量および膨れ量の低減率を実施例1-1
〜1-8と同様な方法により求めた。これらの結果を下記
表5に示す。
【0080】
【表5】
【0081】(比較例5-1〜5-3)前記表1に示す組成の
Al−Mn系合金(E)を通常のDC鋳造、熱間圧延お
よび冷間圧延を施して成形素材である厚さ0.8mmの
Al−Mn系合金板を作製した。
【0082】次いで、前記合金板を多段の絞り、しごき
成形を施すことにより缶幅が30mm、缶厚が8mm、
缶長さが45mmの3個の角形外装缶を製作した。つづ
いて、これら外装缶を大気雰囲気中、下記表6に示す条
件で加熱処理した。
【0083】得られた比較例5-1〜5-3の外装缶の側面を
X線回折装置(理学電気社製)を用いて前述した測定条
件でX線回折測定を行なって前記式(1)のW/W0
求めた。また、前記各外装缶のMn固溶量を前述したフ
ェノール分析法により求めた。これらの結果を下記表6
に示す。
【0084】また、比較例5-1〜5-3の外装缶の膨れ量お
よび膨れ量の低減率を実施例1-1〜1-8と同様な方法によ
り求めた。これらの結果を下記表6に示す。
【0085】
【表6】
【0086】前記表2〜表6から明らかなように前記式
(1)のW/W0が1.08<W/W0<1.5である実
施例1-1〜1-8、2-1〜2-3、3-1〜3-3および4-1〜4-3の外
装缶は、W/W0が前記範囲を外れる比較例1-1〜1-5、2
-1〜2-5、3-1〜3-3、4-11〜4-3および5-1〜5-3の外装
缶に比べて膨れを顕著に低減できることがわかる。
【0087】特に、板材の状態で最終焼鈍を施さずに外
装缶を製作した場合でも良好な耐膨れ性を示し、板材の
状態で最終焼鈍を施した外装缶の場合にはさらに優れた
耐膨れ性を示すことがわかる。
【0088】また、Mn量が0.8〜2.0重量%の範
囲を外れるAl−Mn系合金板材(E)を用いる比較例
5-1〜5-3の外装缶は、前記式(1)のW/W0が1.0
8<W/W0<1.5を満たしていても膨れが大きくな
ることがわかる。
【0089】(実施例5-1〜5-8および比較例6-1〜6-5) <外装缶の作製>前記表1に示す組成のAl−Mn系合
金(A)を通常のDC鋳造、熱間圧延および冷間圧延を
施して成形素材である厚さ0.8mmのAl−Mn系合
金板を作製した。なお、実施例5-7,5-8の合金板は18
0℃、5時間の最終焼鈍を施した。
【0090】次いで、前記合金板を多段の絞り、しごき
成形を施すことにより缶幅が30mm、缶厚が8mm、
缶長さが45mmの13個の角形外装缶を製作した。つ
づいて、これら外装缶を大気雰囲気中、下記表7に示す
条件で加熱処理した。
【0091】得られた各外装缶の側面をX線回折装置
(理学電気社製)を用いて前述した測定条件でX線回折
測定を行なって前記式(1)のW/W0を求めた。ま
た、前記各外装缶のMn固溶量を前述したフェノール分
析法により求めた。これらの結果を下記表7に示す。
【0092】<正極の作製>まず、炭酸リチウムおよび
炭酸コバルトをLi/Coのモル比が1になるように混
合し、空気中で900℃、5時間焼成してLiCoO2
を合成した後、自動乳鉢で粉砕してLiCoO2粉末
(正極活物質)を調製した。
【0093】次いで、前記LiCoO2粉末95重量部
および炭酸リチウム5重量部を混合し、この混合物91
重量部,導電材としてのグラファイト粉末6重量部およ
び結着材としてのポリフッ化ビニリデン樹脂6重量部を
混合して正極合剤を調製した。つづいて、この正極合剤
をN−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリーを
とした。このスラリーを正極集電体である帯状のアルミ
ニウム箔の両面に塗付した後、乾燥させ、さらにロール
プレス機で圧縮成形することにより正極を作製した。
【0094】<負極の作製>まず、出発物質として石油
ピッチを用い、これに酸素を含む官能基を10〜20%
導入(酸素架橋)した後、不活性ガス中、1000℃で
焼成してガラス状炭素に近似した性質を有する難黒鉛炭
素材料を得た。この難黒鉛炭素材料90重量部および結
着材としてのポリフッ化ビニリデン樹脂10重量部を混
合して負極合剤を調製した。
【0095】次いで、前記負極合剤をN−メチル−2−
ピロリドンに分散させてスラリーをとした。このスラリ
ーを負極集電体である帯状の銅箔の両面に塗付した後、
乾燥させ、さらにロールプレス機で圧縮成形することに
より負極を作製した。
【0096】次いで、前記正極、厚さ25μmの微孔性
ポリプロピレンフィルムからなるセパレータおよび前記
負極をこの順序で重ね、渦巻き状に捲回して円筒状物と
した。つづいて、この円筒状物を10kg/cm2の圧
力で圧縮して偏平状電極体(発電要素)を作製した。ひ
きつづき、前記偏平状電極体を前記各外装缶内に挿入
し、六フッ化燐リチウムの電解質をエチレンカーボネー
トとメチルエチルカーボネートで溶解した非水電解液を
注入した後、前記外装缶の開口部に封口体をレーザ溶接
することにより前述した図1に示す構造の非水電解液二
次電池(リチウムイオン二次電池)を組立てた。
【0097】得られた実施例5-1〜5-8および比較例6-1
〜6-5の二次電池について電流1.0A、電圧を4.2
5V、5時間の条件で充電し、それら充電状態で85℃
に加熱された恒温槽で24時間保持した後取り出し、電
池の厚さを測定し、85℃に加熱された恒温槽に設置す
る前の電池厚さからの増加分を膨れ量として求めた。そ
の結果を下記表7に示す。
【0098】
【表7】
【0099】前記表7から明らかなように前記式(1)
のW/W0が1.08<W/W0<1.5である外装缶を
備えた実施例5-1〜5-8のリチウム二次電池は、W/W0
が前記範囲を外れる外装缶を備えた比較例6-1〜6-5のリ
チウム二次電池に比べて膨れ量が少ないことがわかる。
【0100】なお、前記実施例では角形の非水電解液二
次電池を例にして説明したが、これに限定されるもので
はない。例えば、発電要素を捲回型の代わりに平板状に
積層した構成にしてもよい。また、正極、負極、セパレ
ータは例示以外の組成、形態にしてもよい。
【0101】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば温
度上昇と内圧の増加等に対する耐膨れ特性に優れ、かつ
形状寸法も良好で、さらに軽量な外装缶を備えた高信頼
性の非水電解液二次電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる非水電解液二次電池の一例であ
る角形リチウムイオン二次電池を示す部分切欠斜視図。
【図2】図1の角形外装缶を示す斜視図。
【図3】実施例1-4の外装缶側面のX線回折チャート。
【図4】比較例1-1の外装缶側面のX線回折チャート。
【図5】345℃で2時間の加熱処理を施した外装缶側
面のX線回折チャート。
【図6】膨れ試験装置を示す概略図。
【図7】実施例2-2の外装缶側面のX線回折チャート。
【図8】比較例2-1の外装缶側面のX線回折チャート。
【図9】345℃で2時間の加熱処理を施したAl−M
n系合金(B)からなる外装缶側面のX線回折チャー
ト。
【符号の説明】
1…外装缶、 3…電極体、 4…負極、 5…セパレータ、 6…正極 8…蓋体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 純 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社エイ・ティーバッテリー内 (72)発明者 湊 康文 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社エイ・ティーバッテリー内 (72)発明者 鈴木 義和 東京都墨田区錦糸1丁目2番1号 スカイ アルミニウム株式会社内 (72)発明者 吉田 正勝 東京都墨田区錦糸1丁目2番1号 スカイ アルミニウム株式会社内 (72)発明者 阿部 佑二 東京都墨田区錦糸1丁目2番1号 スカイ アルミニウム株式会社内 (72)発明者 小幡 光男 神奈川県川崎市幸区紺屋町20番地 小沢工 業株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA01 CC06 DD03 DD05 DD09 DD13 KK02 KK04 5H029 AJ11 AK03 AL06 AL07 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 CJ02 CJ28 DJ02 EJ01 HJ01 HJ13 HJ14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に開口部を有する矩形状をなす外装
    缶と、この外装缶内に収納され、セパレータを挟んで対
    峙された正極および負極を有する発電要素と、前記外装
    缶内に収容された非水電解液と、前記外装缶の開口部に
    取着され、ハーメテックにより気密に封止されたされた
    を封口体と具備し、 前記外装缶は、マンガンを0.8〜2.0重量%含むA
    l−Mn系合金からなり、かつ側面のCuKα線を用い
    たX線回折測定において下記数1に示す式(1)を満た
    すことを特徴とする非水電解液二次電池。 【数1】
  2. 【請求項2】 前記外装缶は、缶形成後に100℃以上
    220℃未満の温度で10分間以上6時間未満の加熱処
    理が施されることを特徴とする請求項1記載の非水電解
    液二次電池。
  3. 【請求項3】 前記外装缶は、Al−Mn系合金の圧延
    板を絞り、しごき加工の組み合わせによる多段プレス加
    工を施すことにより製作されることを特徴とする請求項
    1または2記載の非水電解液二次電池。
  4. 【請求項4】 前記外装缶は、0.09〜0.6重量%
    のMn量を固溶するAl−Mn軽合金からなることを特
    徴とする請求項1ないし3いずれか記載の非水電解液二
    次電池。
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