JP2000282537A - 定流量弁付き後付け自動洗浄弁装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、簡単施工が図れ、人的流量
調整を必要としない定流量弁付き後付け自動洗浄弁装置
を提供することにある。 【解決手段】 本発明は、水圧違いの流量によっても一
定量が確保できる定流量弁を組み込むため、人手による
水勢・流量調整が不要となり、洗浄管を取り外すことな
く本体上部からだけで施工やメンテを行うことができ作
業性の向上と取付現場の圧力変動に対応した精度の高い
自動調整が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は水洗便器に用いる洗
浄弁ユニットに係り、特に流量調整不要に好適な自動洗
浄弁装置構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、図８に示すように小便器後付け自
動洗浄弁装置の流量調整構造はフラッシュバルブ本体１
００内部のピストンバルブ１０１に設けられた流量調整
ねじ１０２と、上流側に設けられた弁体１０３と水勢調
整ねじ１０４を組み込んだ止水栓１０５で構成されてお
り、現場の水圧に合わせて流量調整ねじ１０２や水勢調
整ねじ１０４の調整を行っていた。また、図９に示すよ
うに従来の定流量弁を組み込んだ自動洗浄弁装置におい
ては弁座１１０と定流量弁１１１は別々に構成されてい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の流量調整方式で
は、地域や取付場所によって水圧が異なり流量が変化す
るため、個々について調整が必要となり施工時間が長く
なる。また、人手による調整のため精度も低かった。さ
らに調整後も水圧の変動により流量がばらついて洗浄不
良や流れ過ぎを起こす場合がある。なお、従来の定流量
弁方式で、既設の洗浄弁装置本体に組み込もうとすれ
ば、本体と洗浄管連結部内部への組込みとなり、これだ
と洗浄管を一度取り外す必要があり施工やメンテ時間が
長くなる。

【０００４】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、本発明の目的は、簡単施工が図れ、人的流
量調整を必要としない定流量弁付き後付け自動洗浄弁装
置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１は、水圧違いの流量によっても一定量が確保
できる定流量弁を組み込むため、人手による水勢・流量
調整が不要となり、洗浄管を取り外すことなく本体上部
からだけで施工やメンテを行うことができ作業性の向上
と取付現場の圧力変動に対応した精度の高い自動調整が
可能となる。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１に本発明の第１実施例を示
す。自動洗浄弁装置１は既存のフラッシュバルブ本体２
からピストンバルブを取り除いた後に、フラッシュバル
ブ本体２の上方から挿入する。自動洗浄弁装置１はセン
サーコントローラー３、電池４、コンデンサー５、電磁
弁６を収納した駆動部と、ダイヤフラム弁７、定流量弁
８、を備えた弁部とから構成される。バルブ本体９の上
部には電磁弁６が取り付けられる取付凹部１０と、外側
に流入路１１、内側に流出路１２を形成するとともに、
ダイヤフラム弁７の弁座１３を形成する弁座部材１４
と、定流量弁８を収納する収納部１５とから構成されて
いる。

【０００７】また、バルブ接手本体９の外周面には袋ナ
ット１６を係止する係合凸部１７を設けており、袋ナッ
ト１６により自動洗浄弁装置１をフラッシュバルブ本体
２に固定する。

【０００８】図１はフラッシュバルブ１が閉じている状
態を示している。ダイヤフラム弁７が弁座１３に当接し
流入路１１と流出路１２が遮断されている。

【０００９】図２に定流量弁８の拡大断面図を示す。２
３は流出路１２内を直角に分断するように設けられた弁
支持体、２４は弁支持板、２５は軸受筒体、２６はばね
受け板、２７はばね受け板２６と一体のガイド軸、２８
は弁体をなす円錐形状コイル状ばね、２９は緩衝部材で
ある。

【００１０】弁支持体２３は収納部１５内に安定させる
筒状をなすもので、フラッシュバルブ本体２の隔壁３０
に当接して、外周面の環状溝３１内にＯリング３２で水
密に取り付けている。弁支持板２４は複数の通孔３３、
軸受筒体２５を有する。

【００１１】この軸受筒体２５内に、ばね受板２６を備
えるガイド軸２７を摺動自在に組み付けるとともに、そ
のばね受板２６下面と弁支持板２４上面の外周部との間
に、弁体をなす円錐形状のコイル状ばね２８を介設して
いる。そのばね受板２６の上面は収納部１５の上面に当
接している。こうして収納部１５内に水の通路を防ぐよ
うにようにしてばね受板２６と弁体をなす円錐状コイル
ばね２８を備える弁支持体を組み付けている。

【００１２】ここで、弁体をなす円錐形状のコイル状ば
ね２８は、その小径部側をばね受け板２６下面に当接
し、大径部側を弁支持板２４上面に当接して、若干圧縮
された状態となっている。この定流量弁８はその流量コ
ントロールの安定状態において、弁体をなす円錐形状コ
イルばね小径側の巻線は互いに接触しておらず、その間
に間隔を保っている。この隙間の周長総計がこの安定時
の水を制御する通過孔面積となる。

【００１３】次に定流量弁８の動作を説明する。電磁弁
６が作動し、上方に移動すると逃がしダイヤフラム弁７
の逃がし流路３４は開き、圧力室３５内の水が流出路１
２に流れ出し、圧力室３５内の水圧が低下するため、ダ
イヤフラム弁７は流入路１１側からの一次圧により押し
あげられ、ダイヤフラム弁７が開く。ダイヤフラム弁７
が開くと水が流入路１１から流出路１２に流れ出し、定
流量弁８のばね受板２６に当たりコイル状ばね２８を押
し下げることにより収納部１５内に流入する。流出路１
２からの水圧とコイル状ばね２８の反発力により巻線間
の間隔を変え設定流量で安定する。

【００１４】図４に定流量弁の第２実施例を示す。定流
量弁４０は収納部１５内に挿入されるハウジング６２
と、ハウジング６２内に掛着される芯部材６３と、弾性
Ｏリング６４とからなる。ハウジング６２は円筒状に形
成され、収納部１５内に挿入した状態で、上流側となる
開口端部に芯部材掛着用段部６５を有し、下流側となる
開口端部にはＯリング掛着用段部６６を有する。

【００１５】芯部材６３は弾頭状に形成され、後端部に
通水孔６７を穿設した鍔６８を有するとともに、周囲に
は軸方向に伸びる突起６９を有する。芯部材６３は鍔６
８がハウジング６２の芯部材掛着段部６５に掛着され、
芯部材６３の先端部がＯリング掛着段部６６の内周に遊
嵌状に挿通してハウジング６２から突出する。

【００１６】一方、Ｏリング６４は、ハウジング６２の
内周面と芯部材６３の外周面との間に遊嵌状に嵌め込ま
れ、ハウジング６２のＯリング掛着用段部６６に掛止さ
れる。そして、収納部１５を流動する水は、通水路６７
を抜け、芯部材６３とＯリング６４との間の間隙７０を
通り、Ｏリング掛着用段部と芯部材６３との間隙７１を
経て下流側に流動する。

【００１７】給水圧が低い場合は、図４、図５に示すよ
うにＯリング６４に変形はなく、Ｏリング６４と芯部材
６３との間隙７０は、所定の通水面積を保っている。給
水圧が高くなると、その圧力により、Ｏリング６４は図
６、図７に示すように４段部６６に押圧されて変形し、
Ｏリング６４と芯部材６３との間隙７０は、所定の通水
面積が減少することにより、給水圧力の変動にかかわら
ず通水量を一定に保つ。

【００１８】定流量弁は以上の実施例に限定されるもの
ではなく、水圧変動に対して一定流量を保つものであれ
ばよい。

【００１９】

【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。

【００２０】既設の手動による小便器洗浄弁装置に置き
換えられた自動流水式洗浄弁ユニットにおいて、主流路
からの水圧に応じて流体の量を一定量に制御する定流量
弁を、弁座部材内に設けたため、簡単施工が図れ、使用
者が流量調整を必要としなくても一定量の洗浄水が供給
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の断面図。

【図２】本発明の第１実施例の定流量弁の断面図。

【図３】本発明の第１実施例の定流量弁の緩衝部材の斜
視図

【図４】本発明の第２実施例の定流量弁の断面図。

【図５】本発明の第２実施例の定流量弁の断面図。

【図６】本発明の第２実施例の定流量弁の断面図。。

【図７】本発明の第２実施例の定流量弁の断面図。

【図８】従来の構成を示す図である。

【図９】従来の定流量弁組込みを示す図である。

【符号の説明】

１…自動洗浄弁装置 ８、４０…定流量弁 １４…弁座部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 既設の手動による小便器洗浄弁装置に置
   き換えられた自動流水式洗浄弁ユニットにおいて、主流
   路からの水圧に応じて流体の量を一定量に制御する定流
   量弁を、弁座部材内に設けたことを特徴とする定流量弁
   付き後付け自動洗浄弁装置。